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発明の名称 ニッケル含有スラッジからの硫酸ニッケルの回収方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−253719(P2001−253719A)
公開日 平成13年9月18日(2001.9.18)
出願番号 特願2000−68595(P2000−68595)
出願日 平成12年3月8日(2000.3.8)
代理人
発明者 合田 厚志 / 尾崎 佳智 / 高石 和幸
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ニッケル含有スラッジを酸化焙焼する第1工程と、第1工程で得られた焼ひを硫酸で浸出した後、消石灰を加えて不純物である鉄を除去する第2工程からなるニッケル含有スラッジからの硫酸ニッケルの回収方法。
【請求項2】 第1工程において、空気を吹き込みつつ、300〜500℃の温度で酸化焙焼し、ニッケル含有スラッジ中の有機物を除去する請求項1記載の硫酸ニッケルの回収方法。
【請求項3】 第2工程において、焼ひの硫酸浸出時のpHを1.0以下に調整して、ニッケルを浸出し、さらに、消石灰を添加してpHを2.5〜3.5に調整し、鉄を1g/リットル以下まで除去する請求項1または2に記載の硫酸ニッケルの回収方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニッケルのメッキ廃液等から回収されたニッケル含有スラッジからの硫酸ニッケルの回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ニッケルのメッキ廃液等のニッケルを含む溶液は、消石灰、苛性ソーダ、炭酸ナトリウム等の中和剤を用いて中和され、ニッケルを含有するスラッジとしてニッケル分を濃縮している。
【0003】従来、このようなニッケル含有スラッジからの硫酸ニッケルの回収方法は、まず、600〜700℃の温度で酸化焙焼を行い、焙焼物である焼ひを得る。次に、得られた焼ひを電気炉等を用いて還元熔解し、ニッケルをメタルまで還元すると同時に、不純物の有機物を揮発させ、鉄、カルシウム等の不純物をカラミとして除去する。還元熔解されたニッケルは、さらに、鋳型に鋳込み、アノードとして硫酸浴下で電気分解により硫酸ニッケルを回収する方法が行なわれている。しかし、この方法では、ニッケルを硫酸ニッケルとして回収するコストが高く、経済的な回収方法ではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記問題点を解決するために、本発明は、ニッケル含有スラッジからニッケルを硫酸ニッケルとして経済的に回収する方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のニッケル含有スラッジからの硫酸ニッケルの回収方法は、ニッケル含有スラッジを酸化焙焼する第1工程と、第1工程で得られた焼ひを硫酸で浸出した後、消石灰を加えて不純物である鉄を除去する第2工程からなる。第1工程である酸化焙焼工程においては、酸化を促進しニッケル含有スラッジ中の有機物を炭酸ガス、あるいはその他のガス分として揮発除去を促進させるため、空気を吹き込みつつ、温度300〜500℃、望ましくは、350℃から450℃で酸化焙焼する。また、第2工程においては、焼ひの硫酸浸出時のpHを1.0以下に調整して、ニッケルを浸出し、さらに、消石灰を添加してpHを2.5〜3.5に調整し、鉄を1g/リットル以下まで除去する硫酸ニッケルの回収方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の第1工程であるニッケル含有スラッジを酸化焙焼する工程では、スラッジ中に含まれる有機物の除去効率が高く、得られた焙焼物が、第2工程でのニッケル回収率を高めることが可能な焙焼条件を見出した。酸化焙焼時にはスラッジ中に含まれる有機炭素(TOC)を炭酸ガスやその他のガス成分として揮発除去させる。酸化焙焼によるTOCの除去が不十分であると、TOCが硫酸ニッケル製造工程に残留し、後工程である溶媒抽出工程の抽出剤を劣化させ、抽出能力を低下させる原因となる。
【0007】この揮発除去を効果的に行うため、空気を吹き込みつつ酸化焙焼を行う。空気の吹き込み必要量は、原料スラッジ中のTOC量にもよるが、TOCが1〜2重量%程度のメッキスラッジでは、原料1kgに対し、20〜60リットル/分程度が好ましい。この量より少ないと有機物の酸化が充分でなく、また、逆に、多すぎる場合は、熱損失が増加し不経済となる。
【0008】また、焙焼温度は、300℃〜500℃が好ましい。300℃以下の酸化焙焼では、有機物の除去が不十分であり、高温ほど有機物の除去は効果的であるが、500℃を超えると、第2工程におけるニッケルの浸出率が低下してくるため、上限は500℃程度が好ましい。
【0009】一方、第2工程においては、硫酸等を用いてpHを0〜1に調整し、焼ひからニッケルの浸出を行う。pHは、低い方がニッケルの浸出率は上昇するが、同時に不純物の大部分である鉄の浸出率も上昇する。よって、pH0〜1程度で浸出した浸出液を直接ろ過による固液分離を行うと、鉄をはじめとする不純物も大部分が溶液中にニッケルと共存することとなる。また、pH0〜1の溶液を直接固液分離を行うと、浸出残さが微粒化しているため、ろ過に長時間を要し、固液分離が困難になるという問題もある。
【0010】よって、本発明の方法では、pHを0〜1で浸出した後に、消石灰のスラリーを添加し、pHを2.5〜3.5に上昇させ、鉄の沈殿除去による分離を行う。すなわち、消石灰の添加により生成する石膏と鉄をい共沈させることによって、鉄の分離を行うとともに、固液分離時のろ過性を改善することとした。このpH調整時pHが2.5以下となると鉄の沈殿分離が充分に行われず、3.5を超えるとニッケルの沈殿が生成するため、pHは2.5〜3.5の範囲が好ましい。
【0011】pHを前記範囲に調整することにより、90%以上のニッケル浸出率を確保し、さらに浸出液中の鉄濃度を1g/リットル以下とすることができる。
【0012】
【実施例】ニッケルメッキ排液を消石灰で中和して得たニッケル含有スラッジを原料として使用した。このニッケル含有スラッジの化学組成を表1に示す。
【0013】(表1)
成分 Ni Cu Fe TOC 水分品位(wt%) 7.6 0.17 1.4 1.2 70次にこのニッケル含有スラッジ33gを管状炉に装入し、毎分1リットルの空気を吹き込みつつ、表2に示す105℃〜600℃の各温度で1時間酸化焙焼を行い、排ガスを10%水酸化カリウム溶液に吸収させTOC除去率を測定した。各温度での原料を焙焼して得られた焼ひの焼ひ率(焼ひ重量/原料)とTOC除去率を表2に示す。表2に示すように、350℃で1時間の焙焼でTOCは99%除去できた。
【0014】(表2)
焙焼温度(℃) 焼ひ率(%) TOC除去率(%)
105 30.3 71.5250 25.8 85.6350 23.6 99.0450 22.8 99.5以上600 21.6 99.5以上上記の各温度での酸化焙焼で得られた焼ひを水でレパルプして、70%硫酸を加えpH0.5で、0.5時間浸出した。この時のニッケル、鉄の浸出率を表3に示す。ここで、浸出率(%)は、焙焼前原料の含有量に対する比率である。表3に示すように、焙焼温度の上昇とともにニッケル、鉄ともに浸出率は徐々に低下しているが、TOCの除去率とニッケルの浸出率を総合的に評価すると350℃、450℃での焙焼が好ましい。
【0015】(表3)
焙焼温度(℃) Ni Fe105 94.5 80.6250 92.9 80.2350 93.9 77.4450 93.3 78.1600 91.5 68.4次に、450℃で焙焼して得られた前記焼ひを用い第2工程を実証した。450℃で焙焼して得られた焼ひの組成を表4に示す。前記焼ひ200gを水で200g/リットルにレパルプし、70%硫酸を添加してpH0.5とし、1時間浸出した。
(表4)
成分 Ni Fe Cu TOC品位(wt%) 33.7 6.2 0.77 <0.5次に上記焼ひの浸出スラリーに、150g/リットルの消石灰スラリーを添加して、pHを0.5から、1.0、2.0、3.0にそれぞれ調整し、浸出液中のニッケル、鉄の浸出率と濃度を測定した。結果を表5に示す。表5に示すように、pH3.0では、鉄の浸出をそれ以下のpHに比較して大幅に抑えることが可能となり、鉄濃度の低い硫酸ニッケル溶液として、ニッケルを回収できた。
【0016】(表5)
浸出液 Ni浸出率 Ni濃度 Fe浸出率 Fe濃度pH (%) (g/l) (%) (g/l)
0.5 93.0 62.7 75.0 9.31.0 92.8 62.5 72.7 9.02.0 92.5 62.3 72.5 8.93.0 91.0 61.3 3.9 0.5さらに、本実施例では、上記各pHでの浸出スラリー100ミリリットルを採取し、5Cろ紙を用いて真空ろ過を行い、ろ過時間を測定することでろ過性を評価した。結果を表6に示す。表6に示すとおり、ろ過時間はpHの上昇とともに短縮でき、pH3では、それ以下でのpHでのろ過に比べ、ろ過性を改善できたことが実証できた。
【0017】(表6)浸出スラリーpH ろ過時間(秒)
0.5 4371.0 2152.0 1043.0 75【0018】
【発明の効果】本発明の方法により、ニッケルのメッキ廃液等から得られるニッケルを含有するスラッジから、ニッケルを硫酸ニッケルとして、経済的に回収できる。




 

 


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