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発明の名称 硫酸銅の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−10817(P2001−10817A)
公開日 平成13年1月16日(2001.1.16)
出願番号 特願平11−177641
出願日 平成11年6月24日(1999.6.24)
代理人
発明者 安藤 孝治
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 不純物としてNiを含む銅粉を原料とし、前記銅粉を酸溶液中に浸漬することにより銅粉中に含まれるNiを溶解除去し、濾過後に銅粉を硫酸に溶解させ、結晶させることによってNi品位が10ppm以下である硫酸銅を得ることを特徴とする硫酸銅の製造方法。
【請求項2】 酸溶液としてNiを固定できる当量以上の物量で、かつ濃度が重量比で1%である硫酸溶液を用いることを特徴とする請求項1記載の硫酸銅の製造方法。
【請求項3】 酸溶液に浸漬する前、または、浸漬した後のいずれか、もしくは、前後で水で銅粉を洗浄することによりNi分のみを除去することを特徴とする請求項1または2に記載の硫酸銅の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Niを含む銅粉から効率的にNiを除去し高純度の硫酸銅を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】硫酸銅は、農薬やめっき液の原料として用いられている。一般に、このような硫酸銅は、銅の電解精製工程において、アノードから溶出する銅よりもカソードで電析する銅が1%程度少ないことから、電解液へ蓄積してくる銅イオンを除去する必要があり、この銅イオンの除去工程において製造されている。すなわち、電解液を濃縮・冷却することで過飽和になった銅が硫酸銅の形で分離でき、分離した硫酸銅を乾燥することで製品として出荷できるようになる。
【0003】しかし、電解液には銅イオン以外にもアノードから溶出し蓄積した不純物や電解液の遊離硫酸が多量に含まれている。上記の方法では、これらの不純物もそのまま製品に混入してしまうこととなる。これら不純物の多くは硫酸銅結晶表面への付着が主と考えられることから、晶析した硫酸銅を再度溶解し、これを濃縮・結晶する工程を繰り返すことによって、不純物品位の少ない硫酸銅を得ることが行われている。
【0004】しかし、不純物の中でもNiは、電子材料などのめっきではもっとも嫌われる不純物であるため、これらの用途に使用するには、例えば、Ni品位を10ppm程度と通常の硫酸銅に比較して100分の1程度の品位にまで下げることが必要となる。しかしながら、Niは、その挙動が銅とほぼ同じであり、結晶表面への付着以外に銅と共析するNi分も多いことから濃縮・結晶によって、Ni量を減少させる方法は、効果的な方法とはいえなかった。
【0005】また、pH調整によってNiを分離する方法もあるが、Cuの方が先に沈殿することになり、大量のCuの沈殿が生成するため、この方法で、Niを分離するのはコスト面からも引き合わないという問題がある。
【0006】また、イオン交換樹脂・溶媒抽出などの方法を用いても、Niと銅は殆ど同一の分離挙動を示すことから、選択的・効果的に除去することはきわめて困難である。このため、従来はNiの少ない高純度な硫酸銅を得るためには、濃縮・結晶の工程を通常の硫酸銅よりさらに2〜3回以上も多く繰り返すことが必要であり、製造コスト・設備稼働率・工数・製品収率等の点で著しく不利であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を解決し、Ni分の少ない硫酸銅を経済的に製造する方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するため、本発明では、たとえば、電解液から電析させて回収した電解銅粉を原料とし、これを酸に浸漬することにより、Niを選択的に溶解除去する方法を用いた。すなわち、不純物としてNiを含む銅粉を原料とし、前記銅粉を酸溶液中に浸漬することにより銅粉中に含まれるNiを溶解除去し、濾過後に銅粉を硫酸に溶解させ、結晶させることによってNiが10ppm以下である硫酸銅を得ることを特徴とする硫酸銅の製造方法である。
【0009】この方法において、Niを溶解除去する酸溶液としては、Niを固定できる当量以上の物量で、かつ濃度が重量比で1%である硫酸溶液を用いることが望ましい。また、前記酸溶液に浸漬する前、または、浸漬した後のいずれか、もしくは、前後で水で銅粉を洗浄することによりNi分を除去することによって、より効果的に高純度の硫酸銅が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】硫酸銅を製造するには、Ni品位の少ない原料を用いれば濃縮・結晶において硫酸銅製品へのNi混入の少ない硫酸銅が得られるはずである。しかし、前述したように従来行なわれている電解液から直接結晶する方法では、Niの混入を防ぐことは困難である。
【0011】そこで、電気銅を原料とすることが考えられる。電気銅は99.99%程度の純度があるため、原料にした場合には、Niを始めとする不純物の多くは既に分離できている。しかし、板状に電析した通常の電気銅の形状のままでは溶解性が劣るため、表面積を増加するために切断することが必要になる。このために取り扱い設備を必要とし手間がかかることや、切断電気銅を溶解するために多量のエアーや酸を必要とし、これらによるコスト上昇が無視出来ない。
【0012】上記の問題を解決するためには、粉状ないし粒状に電析した銅を使用することが望ましい。このような形状であれば、溶解は少量のエアーで比較的容易に溶解することができ、取り扱いも容易である。しかし、一方では、粉状ないし粒状の電気銅を得るためには電解液の銅濃度を低く維持した状態か、電流密度を高くとることが必要となる。しかし、これらの電解条件ではNiが電析する可能性もまた増加してしまうことになる。また、粉状または、粒状の電析は表面積が増加することにより巻き込みによるコンタミを増加することもまた事実であり、そのままでは電解液から直接晶析した場合と同じ問題となる。
【0013】このため、得られた銅粉を一度酸で洗浄することでNiを除去することが有効であることを見出した。すなわち、銅粉の表面に付着したNiを水ないしごく薄い酸で除去し、内部に電析したNiは表面の銅を一度溶解するほどの酸で洗浄することである。
【0014】酸洗に用いる酸濃度は高い方が良いが、濃度が上がるほど銅粉中のCuの溶出も増加しロスも増加する。ここで、Niを選択的に除去するには、少量の薄い酸溶液に浸漬し、しばらく放置するだけで銅粉の表面が溶解し、続いてNiが溶出するのと同時に、Cuが再析出する効果を見出した。この効果を利用することにより、Niのみを選択的に溶出することが可能となり、不純物としてのNiの少ない銅粉を得ることが可能となる。よって、高純度な硫酸銅が経済的に製造できることになる。
【0015】
【実施例】(実施例1)Cu:95重量%、Ni:0.3重量%の品位である電解により製造した銅粉100gに重量費で1%の硫酸500mlを加え、常温にて攪拌しながら4時間浸漬した。その後5Cのろ紙で濾過した。引き続いてこの澱物に300g/lの硫酸500mlを混ぜ80〜90℃の温度で溶解した。ほぼ溶解した後、溶液を5Cのろ紙で濾過し、引き続いて液量が250mlになるまで約2時間かけて濃縮した。所定の液量に達した後、攪拌しながら室温まで4時間かけて冷却し、結晶を分離した。結晶は室温で乾燥し分析した。その結果、Ni4ppmの硫酸銅結晶が得られた。
【0016】なお、浸漬時間を1時間から24時間まで変えて比較を行ったが、洗浄液のNi濃度は4時間程度で平衡になり、すなわち溶解が終了したと判断された。
(実施例2)実施例1と同様に電解銅粉100gを重量比で1%の硫酸で洗浄した。ただし洗浄の前後にそれぞれ60℃、500mlの純水で各30分づつ洗浄し、濾過した後に酸洗ないし溶解を行った。結晶後の分析値は、Ni1ppmともっとも高純度な結果が得られた。なお、酸浸漬前に洗浄した洗浄後液を分析すると、Ni180mg/lに対してCu1mg/lと銅はロスを無視できるほどしか溶出しないこともわかった。したがって、銅粉に水溶性のNiが付着している場合には、酸洗前の水洗で効果的に銅と分離できることになる。
【0017】なお、洗浄する硫酸の濃度0.5%〜20%まで変えて行った試験では、硫酸濃度を1%より増加しても、得られる硫酸銅のNi品位の差はなく、むしろ洗浄液へのCuロスが増加するのみであった。このため、硫酸量はNiを硫酸Niとして固定できる当量以上であれば、濃度はCuロスを抑えられる1%程度で充分であることが確かめられた。
(比較例)実施例1と同様の銅粉100gに、300g/lの濃度の硫酸500mlを加え、これを80〜90℃に加熱しながら毎分100mlのエアーを吹き込みつつ2時間かけて溶解した。濾過後5Cのろ紙で濾過し、濾液を引き続いて80〜90℃に保ちながら、250mlの液量になるまで約2時間かけて濃縮した。さらに、攪拌しながら4時間かけて室温まで冷却し、結晶を分離した。結晶は室温で乾燥しこれを分析した。その結果、硫酸銅のNiは33ppmと目標よりは高目の不充分な品位となった。
(従来例)従来の高純度硫酸銅の製造法を実施した。Cu50g/l、Ni15g/lの濃度の電解液2000mlを80℃の温度で1000mlまで濃縮して固液分離した。このとき得られた硫酸銅のNi品位は、1960ppmであった。この粗硫酸銅の結晶を1000mlの水に溶解し、80℃でpH3になるように調整し、付着した遊離硫酸を中和した。この溶液を濾過後再び80℃で500mlまで濃縮し析出した結晶と固液分離した。この時点での硫酸銅のNi品位は、500ppmであった。
【0018】引き続いて、硫酸銅の溶解と析出を繰り返すことで、3回目の再結晶で40ppm、4回目の再結晶で1ppmのNi品位の硫酸銅が得られた。
【0019】
【発明の効果】本発明により、Niの少ない高純度な硫酸銅が製造できる。




 

 


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