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発明の名称 発泡性粉末清涼飲料
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−245640(P2001−245640A)
公開日 平成13年9月11日(2001.9.11)
出願番号 特願2000−64484(P2000−64484)
出願日 平成12年3月9日(2000.3.9)
代理人
発明者 村田 珠美 / 齋藤 雅人
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ステビア、甘草抽出物、ラカンカ抽出物から選ばれる一種以上の天然由来甘味料を配合したことを特徴とする発泡性粉末清涼飲料。
【請求項2】 粉末状天然由来甘味料を0.5〜3質量%配合し、水分量が0.5質量%以下であることを特徴とする請求項1記載の発泡性粉末清涼飲料。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微細でクリーミィーかつ力強い泡立ちにより配合有効成分の水への溶けを助け、かつ飲用時における容器内壁への有効成分等の付着を防ぎ、有効成分等を有効に飲用できる発泡性粉末清涼飲料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の健康食品は、消費者の健康指向とともにビタミン・ミネラル類などへの認知度も高まり、消費者が自分の生活に合わせて必要な栄養素や食品有効成分等をサプリメントとして補給する時代になってきている。また食品を摂取する上で少しでも健康に良いものをという思考が高まるにつれ、低価格の焼き菓子、キャンディーからもビタミン・ミネラル類が補給できるような商品が増えている。特にニアウォーターというすっきりとした甘みで喉を潤しながらもビタミン・ミネラル類が補給できる飲料へのニーズが高まっている。こうした中で賞味期限が長く、携帯性に優れ、飲用時に水を注ぐだけでビタミン類等を補給できる発泡性粉末清涼飲料の必要性は益々増加してきている。発泡性飲料は大きく液体、錠剤、粉末に区分される。液体としては、炭酸飲料として古くからコカコーラ、サイダー、ラムネといったものがあり、手軽に飲用できるが包装携帯が缶やビンなどのため重さがあり、場所も取ってしまう。また品質安定性の面からも水分が多いので品質保持期限を長く設定できない。一方、錠剤は溶解させなくてはならない分、簡便性としては液体に劣るが、嵩張らず携帯には便利である。しかし錠剤は打錠する前に顆粒を造粒し、打錠しなくてはならないため製造工程が複雑で、工程管理も難しい。また、打錠するためには発泡性有効成分、甘味料、有効成分などの他に別途に30〜40質量%の多量のバインダーを用いる必要がある。バインダーを用いると錠剤に配合できる有効成分や数量が制限されてしまうという欠点がある。発泡性粉末飲料は流動層造粒機等で造粒した後、重曹と酒石酸等の酸からなる発泡剤を混合し、包剤に充填するので、造粒した粉末等の状態で使用できる。そのため、錠剤より製造工程及び製造時間が少なく、工程管理も複雑ではなく、錠剤よりも水で溶解するのに要する時間も短く、バインダーを多量に必要としないため、有効成分等とを数多く配合できるという特徴がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発泡性粉末清涼飲料は水を注いだ際、重曹と酸との反応による力を利用し、粉末を完全に溶解して飲用できるものであるが、重曹と酒石酸等の酸を配合したものは発生する泡が粗いため配合した有効成分等が泡に持ち上げられ溶けきらずに容器内壁へ付着し、完全溶解あるいは均一に分散できないという問題があった。即ち、本発明の目的は、発泡性粉末清涼飲料の気泡の粗さ、ならびに有効成分等の容器内壁へ有効成分が付着することを防いだ発泡性粉末清涼飲料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは係る問題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の天然由来甘味料を配合することにより、気泡の粗さならびに有効成分等の容器内壁への付着を解決することを見出し、本発明の完成に至った。すなわち、本発明は、ステビア、甘草抽出物、ラカンカ抽出物から選ばれる一種以上の天然由来甘味料を配合したことを特徴とする発泡性粉末清涼飲料にある。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について説明する。本発明では、発泡剤として頻繁に利用されている重曹と、酒石酸、クエン酸等の酸を用いて発泡させる。特に、酸として酒石酸を用いる場合、安定性と使用性に優れ、水を注いだ際の発泡性が強過ぎ、泡立ちが大きく粗い泡を作ってしまうが、泡の消滅が速いため注いだのち直ぐに飲用できる特徴があり、酸として酒石酸を用いることが好適である。しかし、発泡性粉末清涼飲料は、有効成分等が溶ける前に持ち上げられてしまい、溶解しきらないか、あるいは水不溶性有効成分等であれば均一に分散されないまま泡の消滅とともに容器の内壁へ有効成分等が付着してしまうため、配合した有効成分等を全て飲用することができない。有効成分としては、特に限定されないが、例えば、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD3、ビタミンE、ビタミンP等のビタミン類、ナイアシン、パントテン酸カルシウム乳酸カルシウム、葉酸、β−カロチン、ベシタブルコラーケン、赤ワインパウダー、ハトムギ抽出物、海水乾燥物、ガイヨウ、ブルーベリー、高麗人参、食用人参抽出物等の生理活性成分;クチナシ色素、紅花色素、パプリカ色素等の色素等が用いられる。
【0006】一般に、しょ糖以外の甘味料を大きく分けると人工甘味料と天然由来甘味料があるが、ラクチトール、アスパルテーム、パラチニット等の人工甘味料を配合すると発泡した際の泡が粗くなり、まとまりが無くなるので有効成分等が十分に溶解分散できずに内壁へ付着する。一方、本発明で用いられる、ステビア、甘草抽出物、ラカンカ抽出物の天然由来甘味料は発泡した際の泡がとても細かく、まとまりがあるため有効成分等がもまれて溶解分散し、特にステビア、甘草抽出物は泡持ちを特に良くするうえ、少量でも発泡性及び泡の保持能力を良くし、コスト面からも望ましい。
【0007】ステビアとは、ステビアの葉より熱時水抽出し精製した白〜淡い黄色の粉末で、甘味度はしょ糖の約300倍である。甘草抽出物とは、甘草の根または根茎より熱時等で水抽出し精製した白色〜褐色の粉末で、甘味度はしょ糖の約200倍である。ラカンカ抽出物とは、ウリ科ラカンカのラカンカ(Momordica grosvenori SWINGLE)の果実より、水、含水メタノールもしくはエタノール等で抽出して得られたものであり、その後、植物油を用いて油溶性成分を除去したものが好ましい。性状としては、黒褐色の軟エキス、粉末等のものがあり、甘味度はしょ糖の約15〜20倍である。本発明では、ステビア、甘草抽出物、ラカンカ抽出物は粉末状でなくても溶媒に溶解した液状で配合し、製品の造粒工程等で乾燥し溶媒を除去するならば液状で配合することもできる。これら人工甘味料は、味の面でも人工甘味料に比較すると味にまろやかさとやわらかさがあり、甘さも重たさを感じさせず控えめなため、飲用時の味わいが発泡飲料にも関わらず刺激をあまり感じさせず、やわらかく天然果汁の味わいを感じさせる特徴がある。また、ステビア、甘草抽出物、ラカンカ抽出物は低カロリー甘味料でもあるので好適である。
【0008】本発明では、これらの天然由来甘味料を用いると、水を注いだ際の発泡の強さは該天然由来甘味料を用いないときより少し劣るが、見た目にも微細でなめらか、そしてクリーミィ−な泡を作り上げて発泡していく。特に泡の生成に特徴があり、ゆっくり下から押し上げるような感じで発泡していく。そして有効成分等は泡とともに長い時間もまれながら下からゆっくりと押し上げられることにより、その溶解分散が助けられ容器内壁へ付着するのを防ぐ。特に、ビタミンA、ビタミンE、パプリカ色素等の水不溶性有効成分は微細でクリーミィ−な泡により分散が助けられて容器内壁へ付着するのを防止できる。
【0009】ステビア、甘草抽出物、ラカンカ抽出物からなる天然由来甘味料の一種以上の総配合量としては、微細でクリーミィーかつ力強い泡立ちにより有効成分の溶けを助け、容器内壁への有効成分の付着を防ぐことをふまえると、発泡性粉末飲料全体の総量を基準として、0.5〜3質重%が望ましい。
【0010】本発明で用いられる発泡性粉末清涼飲料のベースである発泡剤の量としては、粉末製品の総量を基準として、例えば、重曹は5〜20質量%であることが望ましく、酒石酸等の酸は4〜16質量%であることが望ましい。
【0011】本発明の発泡性粉末清涼飲料の製造方法としては、例えば、ステビア、甘草抽出物、ラカンカ抽出物から選ばれる一種以上の天然由来甘味料;しょ糖、黒糖等の他の甘味料;色素;ビタミンC等の酸味料・有効成分等からなる混合物を、流動層造粒機、押し出し造粒機等の湿式、または乾式造粒機を用いて、プルラン、グアガム等のバインダ−の水溶液等を、10〜15質量%程度になるように吹き付けて、略球状、棒状等の顆粒に造粒し、乾燥させる。 乾燥の程度としては、製品保存時に炭酸ガスの発生を防止する品質安定性の面から最終製品中の水分が、0.5質量%以下になるように乾燥することが望ましい。その後、重曹、酒石酸等の酸、香料等を混合して粉末状の製品とする。
【0012】本発明品の発泡性粉末清涼飲料は水分が多いと発泡剤と水が反応して炭酸ガスを発生してしまうため外部から水分の移行を防ぐ必要がある。そのため包装形態として、アルミフィルムを用いることは外部からの吸湿によるガスの発生を防ぎ、有効成分及び品質の安定性が向上するうえ好ましい。また、1回当たりの摂取量を分包することにより手軽に摂取できる点などからも好ましい。
【0013】
【実施例】次に、実施例と比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
【0014】実施例1〜12、比較例1〜8下記表に示す成分からなる発泡性粉末清涼飲料を製造した。重曹(九重化成社製)、酒石酸(九重化成社製)、ステビア(丸善製薬社製)、甘草抽出物(小城製薬社製)を用い、粉糖(しょ糖)、黒糖、キシリトール(東和化成工業社性)、色素(パプリカ色素の乳化物)、香料、酸味料(ビタミンC)を表に示した組成(質量%)で、下記に示した製法に従い本発明の実施例の発泡性粉末清涼飲料を得た。有効成分の溶解分散性について正しく評価するため、実施例、比較例とも色素を使用した。比較例として、ステビア及び甘草抽出物を抜いて、実施例の製法に準じて発泡性粉末清涼飲料を得た。また、人工甘味料のラクチトール(太陽化学社製)、アスパルテーム(味の素社製)、パラチニット(三井製糖社製)を用いて比較例の発泡性粉末状飲料を得た。さらに、水分が製品に与える影響を確認するため、製品の水分量を変えた実施例の発泡性粉末飲料を得た。なお、表中の水分は最終製品中の水分量(質量%)である。
【0015】製法は、ステビア、甘草抽出物、粉糖等の甘味料、色素(パプリカ色素の乳化物)、酸味料(ビタミンC)からなる混合物を流動層造粒機で5質量%プルラン水溶液からなるバインダ−を12質量%吹き付けて棒状の顆粒に造粒し、顆粒水分が特定量になるまで乾燥させた。その後、重曹、酒石酸、香料の乾燥したものを混合し、得られた粉末状の製品をアルミフィルムに7gを充填した。そして、1包7gに120mlの冷水を注いで溶解させて下記評価試験を実施した。
【0016】[評価試験]発泡性粉末清涼飲料に関心をもつパネラー20名に実施例、比較例の製品を飲用してもらい5項目について評価を行った。「泡のきめ」、「泡立ち」、「泡の保持時間」、「総合的な味」が良いを5点、悪いを1点の5段階評価とし、「容器内壁への色素の付着」は付着無しを5点、付着あり1点の5段階評価として、各項目について5点満点で評価をした。その結果を下記表5〜7に示した。また、実施例の一部については、40℃で3ヶ月経過した時点での「香り」、「色調」、ガスの発生状態を見るための「アルミ袋の膨れ」、「粉末の状態」、「総合的な味」について良いを5点、悪いを1点で5段階で評価し、結果を表8に示した。
【0017】
(表1)
実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5-------------------------------------------------------------------重曹 5 10 15 20 25酒石酸 4 8 12 16 20ステビア 0.5 1 1.5 2 2.5甘草抽出物 0.5 1 1.5 2 2.5粉糖 73.8 63.8 53.8 43.8 33.8酸味料 15 15 15 15 15色素 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2香料 1 1 1 1 1水分 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5【0018】
(表2)
比較例1 比較例2 比較例3 比較例4 比較例5-------------------------------------------------------------------重曹 5 10 15 20 25酒石酸 4 8 12 16 20ステビア − − − − −甘草抽出物 − − − − −粉糖 74.8 65.8 56.8 53.8 38.8酸味料 15 15 15 15 15色素 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2香料 1 1 1 1 1水分 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5【0019】
(表3)
実施例6 実施例7 比較例6 比較例7 比較例8-------------------------------------------------------------------重曹 10 10 10 10 10酒石酸 8 8 8 8 8ステビア 1.5 − − − −甘草抽出物 − 1.5 − − −ラクチトール − − 10 − −アスパルテーム − − − 1.5 −パラチニット − − − − 20粉糖 63.5 63.5 55 63.5 48酸味料 15 15 15 15 15色素 1 1 1 1 1香料 1 1 1 1 1水分 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 【0020】
(表4)
実施例8 実施例9 実施例10 実施例11 実施例12-------------------------------------------------------------------重曹 10 10 10 10 10酒石酸 8 8 8 8 8ステビア 1 1 1 1 1甘草抽出物 1 1 1 1 1粉糖 50 50 50 50 50黒糖 3.8 3.8 3.8 3.8 3.8キシリトール 10 10 10 10 10酸味料 15 15 15 15 15色素 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2香料 1 1 1 1 1水分 0.1 0.25 0.5 0.75 1【0021】
(表5)
実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5-----------------------------------------------------------------泡のきめ 4.6 4.8 4.4 4.0 3.6泡立ち 4.0 4.2 4.4 4.5 4.5泡の保持時間 4.3 4.4 4.4 4.3 4.4色素の付着 4.8 4.8 4.9 4.5 4.5総合的な味 4.9 5.0 4.7 4.3 3.9【0022】
(表6)
比較例1 比較例2 比較例3 比較例4 比較例5-----------------------------------------------------------------泡のきめ 3.0 3.1 2.9 2.8 2.7泡立ち 3.5 3.6 3.6 4.0 4.0泡の保持時間 1.9 2.0 2.1 2.2 2.1色素の付着 1.0 1.2 2.0 2.2 2.0総合的な味 2.0 2.1 1.9 1.5 1.0【0023】
(表7)
実施例6 実施例7 比較例6 比較例7 比較例8-----------------------------------------------------------------泡のきめ 4.8 4.7 3.2 3.4 3.0泡立ち 4.9 4.5 2.9 3.1 3.0泡の保持時間 4.5 4.4 3.1 3.3 3.2色素の付着 5.0 4.7 2.4 1.9 2.0総合的な味 5.0 4.6 2.3 2.0 2.0【0024】
(表8)
実施例8 実施例9 実施例10 実施例11 実施例12-----------------------------------------------------------------香り 4.7 4.7 4.7 3.0 3.1色調 5.0 4.8 4.8 2.5 1.8アルミ袋の 膨れ 4.3 4.2 4.0 1.0 1.0粉末の状態 4.8 4.7 4.5 2.5 2.5総合的な味 4.3 4.2 3.9 2.5 2.5【0025】比較例1〜8に対し、実施例1〜7の本発明の天然由来甘味料を添加したほうが各評価項目で優れていた。さらに天然由来甘味料であるステビアや甘草抽出物を酒石酸と一緒に配合すると、高い評価が得られた。また、甘味料の中でも、ステビアや甘草抽出物は他の甘味料に比較しても優れていた。さらに、総重量に対して重曹は5〜20質量%、酒石酸は4〜16質量%、ステビア及び甘草抽出物0.5〜3質量%で泡のきめ、容器内壁への有効成分の付着などの面からも望ましい配合といえることが判明した。また、実施例8〜12から、水分量については0.5質量%以下で炭酸ガスの発生が抑えられ、味、色調など品質の劣化も抑えられて好ましいことが判明した。
【0026】
【発明の効果】以上の如く、本発明により、発泡性粉末清涼飲料に天然由来甘味料であるステビア、甘草抽出物、ラカンカ抽出物を配合することにより微細でクリーミィーな泡を得ることでき、配合した有効成分等の溶解分散を助け、容器内壁に付着することを防げることが明らかになった。




 

 


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