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発明の名称 催芽器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−103807(P2001−103807A)
公開日 平成13年4月17日(2001.4.17)
出願番号 特願平11−284861
出願日 平成11年10月5日(1999.10.5)
代理人 【識別番号】100091096
【弁理士】
【氏名又は名称】平木 祐輔 (外1名)
【テーマコード(参考)】
2B051
【Fターム(参考)】
2B051 AB01 CA02 CA11 CA12 CA14 CA16 CA18 
発明者 大由里 和成 / 手塚 俊夫
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ネット袋等(KS)に収納された種籾(k)を水(W)に浸漬するための催芽用タンク12と、該催芽用タンク(12)内の水(W)を循環させるメイン循環流路(30)と、該メイン循環流路(30)に介装された循環用ポンプ(20)と、前記催芽用タンク(12)内の種籾(k)の催芽状態を間接的に確認すべく、それと同品種の種籾(k)を水(W)に浸漬するための、前記催芽用タンク(12)及び前記メイン循環流路(30)からは実質的に独立して設けられたサンプリング容器(50)と、前記循環用ポンプ(20)から吐出される水(W)の一部を前記サンプリング容器(50)に導くとともに、該サンプリング容器(50)内の水(W)を前記循環用ポンプ(20)に導くバイパス循環流路(40)と、を具備し、前記催芽用タンク(12)内の種籾(k)を通過する水(W)の流速と、前記サンプリング容器(50)内の種籾(k)を通過する水(W)の流速と、が略同速となるようにされていることを特徴とする催芽器。
【請求項2】 前記サンプリング容器(50)にオーバーフロー口(65)が設けられ、このオ−バーフロー口(65)から水(W)と外部の空気(A)とが前記バイパス循環流路(40)を介して前記循環用ポンプ(20)に吸入されるようになされていることを特徴とする請求項1に記載の催芽器。
【請求項3】 前記メイン循環流路(30)における前記循環用ポンプ(20)と前記催芽用タンク(12)との間に曝気用のシャワーヘッド(35)が介装され、前記催芽用タンク(12)内の水(W)はその底部側から前記循環用ポンプ(20)に吸入されて前記シャワーヘッド(35)から前記催芽用タンク(12)の水面(WL)に向けて放射状に吐出されるようになされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の催芽器。
【請求項4】 前記循環用ポンプは、循環せしめられる水(W)を適温に加熱昇温させるヒーターを内蔵した温水ポンプ(20)であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の催芽器。
【請求項5】 前記循環用ポンプ(20)、前記サンプリング容器(50)、及び前記シャワーヘッド(35)は、前記催芽用タンク(12)の外部に、それぞれ個別に分離可能に配在されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の催芽器。
【請求項6】 前記サンプリング容器(50)は、前記循環用ホンプ(20)から前記バイパス循環流路(40)を介して水(W)が導入される外容器(60)と、該外容器(60)内に配在された、前記種籾(k)が収容される内容器(70)と、からなる二重容器とされており、前記内容器は、前記種籾(k)は通さないが水(W)は通す透水性容器(70)で構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の催芽器。
【請求項7】 前記サンプリング容器(50)に、種籾(k)の催芽状態を観察するための拡大レンズ(81、82)が着脱自在に付設されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の催芽器。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、稲の種籾の芽出し(催芽)を行うべく、ネット袋等に収納された種籾を催芽用タンク内で所定温度の水に浸漬するとともに、その水を循環させるようにした催芽器に係り、特に、前記催芽用タンク内の種籾の催芽状態を間接的に確認すべく、サンプリング容器を付設したものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特に寒冷地等において、稲の種籾の芽出し(催芽)を行うにあたっては、種籾を水を通しやすいネット袋等に収納し、この種籾が収納された種籾収納袋を所要数、催芽用タンク内に積み重ね、該催芽用タンクに注水して種籾を浸漬するとともに、その浸漬水を前記種籾の品種に応じた適温(例えば32°C)に加熱昇温させて循環させる。このように催芽用タンクの水(温水)を循環させる場合、好ましくは、その循環流路の途中に曝気用のシャワーヘッド等を介装して、該シャワーヘッド等から水を前記催芽用タンクの水面に向けてシャワー状に吐出させ、もって、循環水中により多くの酸素を補給するようになす。これにより、浸漬水の劣化が防がれ、その更新が不要となる。
【0003】そして、種籾が程良い催芽状態(芽が少し出た状態)に達する頃をみはらかって、前記種籾収納袋を前記催芽タンクから取り出す。これで、催芽が完了し、以後は、播種、覆土、出芽(芽が土から多少出る程度まで育てる)、育苗等を経て、田植えを行う。
【0004】しかしながら、前記のようにして種籾の催芽を行う場合、次のような問題があった。すなわち、種籾は、催芽用タンク内にネット袋等に収納された状態で浸漬されており、また、種籾の催芽を行う際には、複数の品種の種籾(種籾収納袋)を共通の催芽用タンクに積み重ねて浸漬することが多いこともあって、各種籾が程良い催芽状態となっているか否かを見極めることが難しく、各種籾の催芽状態を調べるために、前記催芽用タンクから種籾収納袋を頻繁に取り出すこと等が必要とされ、種籾の催芽に多大な手間と時間を要し、さらに、種籾の芽が損傷しやすい等の問題があった。
【0005】このような問題を解消すべく、実公平7−24005号公報には、前記浸漬水の循環流路にサンプリング容器を介装し、該サンプリング容器内に、前記催芽用タンク内のネット袋等に収納された種籾と同品種の種籾をそのまま浸漬し、このサンプリング容器内の種籾(サンプル種籾)の催芽状態を観察することで、前記催芽用タンク内の種籾(本種籾)の催芽状態を間接的に確認するようにした催芽器が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記提案の催芽器においては、前記問題をある程度は解消できるものの、新たに、次のような問題が生じることが明らかになった。すなわち、前記提案の催芽器においては、前記催芽用タンク内の水を循環させる循環流路の上流側にサンプリング容器が介装されているので、前記催芽用タンク内の本種籾を通過する水の流速より前記サンプリング容器内のサンプル種籾を通過する水の流速の方が相当速くなる。このため、サンプル種籾の方が本種籾より酸素供給効率が高くなって、成長条件(発育環境)が良くなり、程良い催芽状態となる時期、つまり、催芽が完了したと認められる時期が早くなる。
【0007】その結果、前記提案の催芽器では、サンプル種籾は、程良い催芽状態となっているのに、本種籾を催芽用タンクから取り出すと、まだ、芽が充分に出ておらず、それを、再度、催芽用タンクに戻す等の、煩わしい作業が必要となり、サンプリング容器を付設したことによる利点、言い換えれば、催芽用タンクの本種籾の催芽状態を、それを取り出すことなく外部から間接的に確認できるようにしたという利点が期待通りには得られず、種籾の催芽状態の外部間接確認の精度、信頼性に問題があった。
【0008】また、前記提案の催芽器では、循環流路に介装されたサンプリング容器及び散水槽等が大気に開放されているので、前記散水槽から前記催芽用タンクに向けて放出される循環水は、さほど広がりをもたず、催芽用タンク水面へのシャワーによる曝気作用(酸素補給作用)が充分に得られないとともに、前記催芽用タンク内の浸漬水に循環むらが生じやすくなり、種籾の催芽不良や催芽状態が揃わない等の問題を生じるおそれもあった。
【0009】本発明は、前記した如くの問題を解消すべくなされたもので、その目的とするところは、種籾に良好な成長条件を与え、催芽をより促進できるとともに、種籾の催芽不良や催芽状態が揃わない等の問題を生じることなく、種籾の催芽に要する手間及び時間を可及的に低減でき、かつ、催芽用タンクに浸漬されている種籾の催芽状態を、それを取り出すことなく外部から間接的に確認できるようにされ、しかも、種籾の催芽状態の外部間接確認の精度及び信頼性を向上できるようにされた催芽器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成すべく、本発明に係る催芽器は、基本的には、ネット袋等に収納された種籾を水に浸漬するための催芽用タンクと、該催芽用タンク内の水を循環させるメイン循環流路と、該メイン循環流路に介装された循環用ポンプと、前記催芽用タンク内の種籾の催芽状態を間接的に確認すべく、それと同品種の種籾を水に浸漬するための、前記催芽用タンク及び前記メイン循環流路からは実質的に独立して設けられたサンプリング容器と、前記循環用ポンプから吐出される水の一部を前記サンプリング容器に導くとともに、該サンプリング容器内の水を前記循環用ポンプに導くバイパス循環流路と、を具備し、前記催芽用タンク内の種籾を通過する水の流速と、前記サンプリング容器内の種籾を通過する水の流速と、が略同速となるようにされていることを特徴としている。
【0011】本発明の好ましい態様では、前記サンプリング容器にオーバーフロー口が設けられ、このオ−バーフロー口から水と外部の空気とが前記バイパス循環流路を介して前記循環用ポンプに吸入されるようになされる。他の好ましい態様では、前記メイン循環流路における前記循環用ポンプと前記催芽用タンクとの間に曝気用のシャワーヘッドが介装され、前記催芽用タンク内の水はその底部側から前記循環用ポンプに吸入されて前記シャワーヘッドから前記催芽用タンクの水面に向けて放射状に吐出されるようになされる。
【0012】また、前記循環用ポンプは、好ましくは、循環せしめられる水を適温に加熱昇温させるヒーターを内蔵した温水ポンプとされ、さらに、前記循環用ポンプ、前記サンプリング容器、及び前記シャワーヘッドは、前記催芽用タンクの外部に、それぞれ個別に分離可能に配在される。他の別の好ましい態様では、前記サンプリング容器は、前記ホンプから前記バイパス循環流路を介して水が導入される外容器と、該外容器内に配在された、前記種籾が収納される内容器と、からなる二重容器とされており、前記内容器は、前記種籾は通さないが水は通す透水性容器で構成される。
【0013】さらに、他の好ましい態様では、前記サンプリング容器に、種籾の催芽状態を観察するための拡大レンズが着脱自在に付設される。前記した如くの構成とされた本発明に係る催芽器の好ましい態様では、種籾の芽出し(催芽)を行うにあたっては、種籾を水を通しやすいネット袋等に収納し、この種籾が収納された種籾収納袋を所要数、催芽用タンクに積み重ねるとともに、サンプリング容器にも前記催芽用タンクの種籾と同品種の種籾をそのまま入れておく。
【0014】そして、前記催芽用タンクに水を注水して、種籾を水に浸漬するとともに、その浸漬水を循環用ポンプによりメイン循環流路を介して循環させる。この場合、循環する水を、例えば前記循環用ポンプに内蔵されたヒーターにより、前記種籾の品種に適した適温に加熱昇温させるとともに、前記メイン循環流路の途中に介装されたシャワーヘッドから水を前記催芽用タンクの水面に向けてシャワー状に吐出させ、もって、循環水中により多くの酸素を補給するようになす。
【0015】前記メイン循環流路による前記催芽用タンク内の水の循環時には、前記循環用ポンプから吐出される水の一部がバイパス循環流路を介して前記サンプリング容器に導かれるとともに、該サンプリング容器内の水が前記バイパス循環流路を介して前記循環用ポンプに導かれて、循環せしめられる。
【0016】ここで、本発明の催芽器では、前記催芽用タンク内の種籾(本種籾)を通過する水の流速と、前記サンプリング容器内の種籾(サンプル種籾)を通過する水の流速と、が略同速となるように、例えば、前記メイン循環流路に介装された前記シャワーヘッドにおけるシャワー口(多数の透孔)の孔径、前記循環用ポンプにおける前記メイン循環流路への吐出口(メイン吐出口)や前記バイパス循環流路への吐出口(サブ吐出口)の口径、前記バイパス循環流路を構成する導管や前記サンプリング容器の導入口の口径等が設定されており、これにより、サンプル種籾と本種籾との酸素供給効率が同等となって、成長条件(発育環境)が近似せしめられ、その結果、程良い催芽状態となる時期、つまり、催芽が完了したと認められる時期が略同じとなる。
【0017】そのため、サンプル種籾が、程良い催芽状態となったとき、本種籾を催芽用タンクから取り出せば、こちらも同等の催芽状態となっているので、それを、再度、催芽用タンクに戻す等の、煩わしい作業が不要となり、サンプリング容器を付設したことによる利点、言い換えれば、催芽用タンクの本種籾の催芽状態を、それを取り出すことなく外部から間接的に確認できるようにしたという利点が期待通りに得られる。
【0018】また、前記サンプリング容器は、大気に開放されているが、前記催芽用タンク及び前記メイン循環流路からは実質的に独立して設けられているので、前記メイン循環流路における前記循環用ポンプから前記シャワーヘッドを介して前記催芽用タンクの水面に向けて放出される循環水の吐出圧を極めて大きくでき、そのため、前記シャワーヘッドから前記催芽用タンクの水面に向けて、循環水が放射状に大きな広がりもって吐出されることになり、その結果、シャワーによる曝気作用(酸素補給作用)が充分に得られるとともに、前記催芽用タンク内の浸漬水に循環むらが生じにくくなり、種籾の催芽不良や催芽状態が揃わない等の問題を生じるおそれを解消できる。
【0019】さらに、前記サンプリング容器にオーバーフロー口が設けられ、このオ−バーフロー口から水に加えて外部の空気が前記バイパス循環流路を介して前記循環用ポンプに吸入されるようになされているので、循環水中により多くの酸素を補給でき、そのため、種籾の成長条件(発育環境)が一層良好となり、催芽がより促進される。
【0020】したがって、本発明によれば、種籾に良好な成長条件を与え、催芽をより促進できるとともに、種籾の催芽不良や催芽状態が揃わない等の問題を生じることなく、種籾の催芽に要する手間及び時間を可及的に低減でき、さらに、催芽用タンクに浸漬されている種籾の催芽状態を、それを取り出すことなく外部から間接的に確認でき、しかも、種籾の催芽状態の外部間接確認の精度及び信頼性の高い催芽器を提供できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1、図2、図3は、それぞれ本発明に係る催芽器の一実施形態の正面図、右側面図、平面図である。図示実施形態の催芽器10は、ネット袋等に収納された種籾k(種籾収納袋KS)を水に浸漬するための催芽用タンク12と、該催芽用タンク12内の水Wを循環させるメイン循環流路30と、該メイン循環流路30に介装された循環用ポンプ20と、前記催芽用タンク12内の種籾kの催芽状態を間接的に確認すべく、それと同品種の種籾kを水に浸漬するための、前記催芽用タンク12及び前記メイン循環流路30からは実質的に独立して設けられたサンプリング容器50と、前記循環用ポンプ20から吐出される水Wの一部を前記サンプリング容器50に導くとともに、該サンプリング容器50内の水を前記循環用ポンプ20に導くバイパス循環流路40と、を具備している。
【0022】前記催芽用タンク12は、上面が開口した有底円筒状の容器であり、その底板部12Aには、全面に所定の配列形態をもって多数の水抜き用の透孔12aが形成されている。前記底板部12Aの下側には、該底板部12Aの前記透孔12aを介して落下してくる水を受ける台状水受け容器16が一体的に配設されている。
【0023】また、前記催芽用タンク12の上縁部12Bには、取付支持部材90が取り外し可能に取付固定されている。この取付支持部材90は、前記上縁部12Bに跨乗せしめられて蝶ねじ94により締め付け固定される二股状取付部92と、該二股状取付部92から上方に突出する台形状支持部95と、からなっており、該台形状支持部95の上辺部に、前記サンプリング容器50全体が蝶ねじ96により回動及び着脱可能に取付固定されている。
【0024】前記メイン循環流路30は、前記催芽用タンク12から前記台状水受け容器16に落下した水Wを、前記台状水受け容器16の底部中央に配在された吸入口36、L形継手37、及び蛇腹状の吸入用フレキシブルパイプ39を介して前記循環用ポンプ20のメイン吸入口22より吸入するとともに、前記循環用ポンプ20のメイン吐出口21から、蛇腹状の吐出用フレキシブルパイプ31、前記サンプリング容器50の底部側に設けられた継手管部63、ヘッド支持パイプ32、及び前記シャワーヘッド35を介して、前記催芽用タンク12の水面WLに向けて放射状に吐出することによって、循環流路を形成している。
【0025】前記バイパス循環流路40は、前記循環用ポンプ20から吐出される水Wの一部を、それに設けられた小口径のサブ吐出口23から吐出用フレキシブルパイプ41を介して前記サンプリング容器50に導くとともに、該サンプリング容器50内の水Wを、戻し用フレキシブルパイプ42を介して前記循環用ポンプ20に設けられたサブ吸入口24に戻す流路を形成している。なお、前記循環用ポンプ20は、循環せしめられる水Wを適温に加熱昇温させる加熱温度制御機能付きのヒーターを内蔵した、それ自体周知の構成の温水ポンプとされ、前記催芽用タンク12の外側に配在されている。
【0026】一方、前記サンプリング容器50は、図1〜図3に加えて図4を参照すればよくわかるように、前記循環用ホンプ20から前記バイパス循環流路40の前記吐出用フレキシブルパイプ41を介して水Wが導入される外容器60と、該外容器60内に配在された、前記催芽用タンク12内の種籾(本種籾)kと同品種の種籾(サンプル種籾)kがネット袋等に入れずにそのまま収容される内容器70と、からなる二重容器となっている。
【0027】前記外容器60は、上面が開口した有底の直方体状の容器部61を有し、該容器部61の底部一側(図4において左側)には、前記バイパス循環流路40の前記吐出用フレキシブルパイプ41介して前記循環用ホンプ20からの水Wが導入される導入口62が設けられ、前記容器部61の他側(図4において右側)には、前記容器部61から溢れ出た水Wが流し込まれるとともに、外部の空気Aが取り込まれるオーバーフロー口65及び導出口66が連設され、これらオ−バーフロー口65及び導出口66からは、水Wに加えて外部空気Aが前記バイパス循環流路40の前記戻し用フレキシブルパイプ42を介して前記循環用ポンプ20に吸入されるようになっている。
【0028】また、前記外容器60の底部側には、前記メイン循環流路30の一部を形成する前記継手管部63が設けられ、該継手管部63の下側には、前記取付支持部材90の前記台形状支持部95の上辺部に、前記サンプリング容器50全体を蝶ねじ96により回動及び着脱可能に取付固定するための、回動台座部64が一体に連設されている。
【0029】前記内容器70は、前記種籾kは通さないが水Wは通すように、その全面に所定の配列形態をもって多数の透孔70aが形成された透水性容器とされるとともに、その左右方向中央に仕切り壁75が設けられて、異なる品種の種籾k、kが相互に混じらないように、それぞれ第一室71と第二室72とに区分けして収容できるようにされている。
【0030】また、前記仕切り壁75の上部は、前記内容器70を前記外容器60に対して浮かせた状態で支承する支承板部76となっており、該支承板部76は、前記内容器70の周側部70bより上方に突出せしめられるとともに、前記外容器60の前後方向(図2、図4において紙面に垂直な方向)の幅より長くされていて、前記外容器60の前後の側壁部中央に設けられた支承溝67、67に嵌挿されている。
【0031】これによって、前記内容器70は、前記外容器60の前記容器部61から所定寸法だけ浮かせられた状態で、前後左右には振れないように着脱可能に支承されており、前記循環用ポンプ20から前記吐出用フレキシブルパイプ41及び前記導入口62を介して前記外容器60の前記容器部61内に導入された水Wは、前記内容器70内にも充填せしめられて、その中に収容された種籾k、kを所定の流速をもって通過した後、前記オーバーフロー口65から外部の空気Aと共に、前記導出口66及び前記戻し用フレキシブルパイプ42を介して前記循環用ポンプ20に吸入される。
【0032】さらに、前記内容器70における前記第一室71及び前記第二室72の上面開口には、種籾k、kの催芽状態を観察するための拡大レンズ81、82が着脱自在に装着されている。また、前記したように、前記サンプリング容器50全体及び前記シャワーヘッド35は、前記蝶ねじ96を緩めることにより、前記種籾収納袋KSを前記催芽用タンク12から出し入れする際に邪魔にならないように、図3において仮想線で示される如くに、前記催芽用タンク12の外方に回動させることができるようになっている。
【0033】また、前記催芽用タンク12の上縁部12Bに取付固定された前記取付支持部材90は、前記蝶ねじ94を緩めることにより、前記催芽用タンク12から簡単に取り外すことができるようになっており、前記循環用ポンプ20、前記サンプリング容器50、及び、前記シャワーヘッド35等は、前記催芽用タンク12の外部に、それぞれ個別に分離可能に配在されている。これにより、運搬、保管時等の便宜が図られる。
【0034】前記した如くの構成とされた本実施形態の催芽器10においては、種籾kの芽出し(催芽)を行うにあたっては、種籾kを水を通しやすいネット袋等に収納し、この種籾kが収納された種籾収納袋KSを所要数、催芽用タンク12に井桁状に積み重ねるとともに、サンプリング容器50にも前記催芽用タンク12の種籾kと同品種の種籾kを、ネット袋等に入れずにそのまま入れておく。
【0035】そして、前記催芽用タンク12に水を注水して、種籾kを水Wに浸漬するとともに、その浸漬水Wを循環用ポンプ20によりメイン循環流路30を介して循環させる。この場合、循環する水Wを、前記循環用ポンプ20に内蔵されたヒーターにより、前記種籾kの品種に応じた適温に加熱昇温させるとともに、前記メイン循環流路30の途中に介装されたシャワーヘッド35から水Wを前記催芽用タンク12の水面に向けてシャワー状に吐出させ、もって、循環水W中により多くの酸素を補給するようになす。
【0036】かかる催芽用タンク12内の水Wの循環時には、前記循環用ポンプ20から吐出される水Wの一部がバイパス循環流路40の吐出用フレキシブルパイプ41を介して前記サンプリング容器50に導かれるとともに、該サンプリング容器50内の水Wが前記バイパス循環流路40の戻し用フレキシブルパイプ42を介して前記循環用ポンプ20に導かれて、循環せしめられる。
【0037】ここで、本実施形態の催芽器10では、前記催芽用タンク12内の種籾(本種籾)kを通過する水の流速と、前記サンプリング容器50内の種籾(サンプル種籾)kを通過する水の流速と、が略同速となるように、例えば、前記メイン循環流路30に介装された前記シャワーヘッド35におけるシャワー口35a(多数の透孔)の孔径、前記循環用ポンプ20におけるメイン吐出口21やサブ吐出口23の口径、前記バイパス循環流路40を構成する吐出用フレキシブルパイプ41や前記サンプリング容器50の導入口62の口径等が設定されており、これにより、サンプル種籾kと本種籾kとの酸素供給効率が同等となって、成長条件(発育環境)が近似せしめられ、その結果、程良い催芽状態となる時期、つまり、催芽が完了したと認められる時期が略同じとなる。
【0038】そのため、サンプル種籾kが、程良い催芽状態となったとき、本種籾kを前記催芽用タンク12から取り出せば、こちらも同等の催芽状態となっているので、それを、再度、前記催芽用タンク12に戻す等の、煩わしい作業が不要となり、前記サンプリング容器50を付設したことによる利点、言い換えれば、前記催芽用タンク12の本種籾kの催芽状態を、それを取り出すことなく外部から間接的に確認できるようにしたという利点が期待通りに得られる。
【0039】また、前記サンプリング容器50は、大気に開放されているが、前記催芽用タンク12及び前記メイン循環流路30からは実質的に独立して設けられているので、前記メイン循環流路30における前記循環用ポンプ20から前記シャワーヘッド35を介して前記催芽用タンク12の水面に向けて放出される循環水Wの吐出圧を極めて大きくでき、そのため、前記シャワーヘッド35から前記催芽用タンク12の水面WLに向けて、循環水Wが放射状に大きな広がりもって吐出されることになり、その結果、シャワーによる曝気作用(酸素補給作用)が充分に得られるとともに、前記催芽用タンク12内の浸漬水に循環むらが生じにくくなり、種籾の催芽不良や催芽状態が揃わない等の問題を生じるおそれを解消できる。
【0040】さらに、前記サンプリング容器50にオーバーフロー口65が設けられ、このオ−バーフロー口65から水Wに加えて外部の空気Aが前記バイパス循環流路40の戻し用フレキシブルパイプ42を介して前記循環用ポンプ20に吸入されるようになされているので、循環水W中により多くの酸素を補給でき、そのため、種籾kの成長条件(発育環境)が一層良好となり、催芽がより促進される。
【0041】したがって、本実施形態によれば、種籾kに良好な成長条件を与え、催芽をより促進できるとともに、種籾kの催芽不良や催芽状態が揃わない等の問題を生じることなく、種籾kの催芽に要する手間及び時間を可及的に低減でき、さらに、催芽用タンク12に浸漬されている種籾kの催芽状態を、それを取り出すことなく外部から間接的に確認でき、しかも、種籾kの催芽状態の外部間接確認の精度及び信頼性の高い催芽器を提供できる。以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の精神を逸脱しない範囲で、設計において、種々の変更ができるものである。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発明によれば、種籾の催芽不良や催芽状態が揃わない等の問題を生じることなく、種籾の催芽に要する手間及び時間を可及的に低減できるとともに、種籾に良好な成長条件を与えて催芽をより促進でき、さらに、催芽用タンクに浸漬されている種籾の催芽状態を、それを取り出すことなく外部から間接的に確認でき、しかも、種籾の催芽状態の外部間接確認の精度及び信頼性が高い催芽器を提供できる。




 

 


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