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発明の名称 酸化チタン、それを用いてなる光触媒体及び光触媒体コーティング剤
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2001−72419(P2001−72419A)
公開日 平成13年3月21日(2001.3.21)
出願番号 特願平11−286816
出願日 平成11年10月7日(1999.10.7)
代理人 【識別番号】100093285
【弁理士】
【氏名又は名称】久保山 隆 (外2名)
【テーマコード(参考)】
4G047
4G069
4J038
【Fターム(参考)】
4G047 CA02 CB05 CC03 CD03 
4G069 AA01 AA08 BA04A BA04B BA48A BB08B BD12B EA02Y EC22X EC22Y FB30 FB77
4J038 AA011 HA101 HA211 HA216 HA371 JA23 JC38 KA06 NA05 PB05 PB07 PC02 PC08 PC10
発明者 酒谷 能彰 / 小池 宏信 / 竹内 美明
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 X線光電子分光法で酸化チタンの結合エネルギー458eV〜460eVの間にあるチタンのピークの半価幅を4回測定した時の1回目と2回目のチタンのピークの半価幅の平均値をAとし、3回目と4回目のチタンのピークの半価幅の平均値をBとし、前記半価幅A、Bから以下の式(I)で示される指数Xが0.97以下である酸化チタン。
X=B/A (I)
【請求項2】 紫外可視拡散反射スペクトルを測定したときの、波長220nm〜800nmでのスペクトルの吸光度の積分値をCとし、波長400nm〜800nmでのスペクトルの吸光度の積分値をDとし、前記積分値C,Dから以下の式(II)で示される指数Yが0.14以上であることを特徴とする請求項1記載の酸化チタン。
Y=D/C (II)
【請求項3】 酸化チタンの結晶構造がアナターゼ型であることを特徴とする請求項1又は2記載の酸化チタン。
【請求項4】 触媒成分として請求項1〜3いずれか1項に記載の酸化チタンを含むことを特徴とする光触媒体。
【請求項5】 請求項1〜3いずれか1項に記載の酸化チタンと溶媒とを含むことを特徴とする光触媒体コーティング剤。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酸化チタン、それを用いてなる光触媒体及び光触媒体コーティング剤に関する。詳細には、可視光線を照射することにより高い光触媒作用を発現して、大気中のNOxの分解、居住空間や作業空間での悪臭物質やカビなどの分解除去、あるいは水中の有機溶剤や農薬、界面活性剤などの環境汚染物質の分解除去を行うことができる光触媒体、その触媒成分としての酸化チタン、及びコーティング剤としての光触媒体コーティング剤に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体に紫外線を照射すると強い還元作用を持つ電子と強い酸化作用を持つ正孔が生成し、半導体に接触した分子種を酸化還元作用により分解する。このような作用を光触媒作用と呼び、この光触媒作用を利用することによって、大気中のNOxの分解、居住空間や作業空間での悪臭物質やカビなどの分解除去、あるいは水中の有機溶剤や農薬、界面活性剤などの環境汚染物質の分解除去を行うことができる。光触媒作用を有する物質として酸化チタンが注目され、酸化チタンからなる光触媒体が市販されている。市販品としては、例えば、P−25(商品名:デグッサ製)が挙げられる。
【0003】しかしながら、前記の酸化チタンからなる光触媒体は、可視光線を照射する場合には十分な光触媒作用を有するものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、可視光線を照射することにより高い光触媒作用を有する光触媒体、その触媒成分としての酸化チタン、及びコーティング剤としての光触媒体コーティング剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、可視光線を照射することにより高い光触媒作用を有する光触媒体に適する触媒成分としての酸化チタンを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、(1)X線光電子分光法で酸化チタンの結合エネルギー458eV〜460eVの間にあるチタンのピークの半価幅を4回測定した時の1回目と2回目のチタンのピークの半価幅の平均値をAとし、3回目と4回目のチタンのピークの半価幅の平均値をBとし、前記半価幅A、Bから以下の式(I)で示される指数Xが0.97以下である酸化チタンであり、 X=B/A (I)
【0007】(2)紫外可視拡散反射スペクトルを測定したときの、波長220nm〜800nmでのスペクトルの吸光度の積分値をCとし、波長400nm〜800nmでのスペクトルの吸光度の積分値をDとし、前記積分値C,Dから以下の式(II)で示される指数Yが0.14以上であることを特徴とする(1)記載の酸化チタンであり、 Y=D/C (II)
【0008】(3)酸化チタンの結晶構造がアナターゼ型であることを特徴とする(1)又は(2)記載の酸化チタンであり、【0009】(4)触媒成分として(1)〜(3)いずれか1つに記載の酸化チタンを含むことを特徴とする光触媒体であり、【0010】(5)(1)〜(3)いずれか1つに記載の酸化チタンと溶媒と含むことを特徴とする光触媒体コーティング剤である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の酸化チタン(TiO2)は、X線光電子分光法で酸化チタンの結合エネルギー458eV〜460eVの間にあるチタンのピークの半価幅を4回測定した時の1回目と2回目のチタンのピークの半価幅の平均値をAとし、3回目と4回目のチタンのピークの半価幅の平均値をBとし、前記半価幅A、Bから以下の式(I)で示される指数Xが0.97以下、好ましくは0.93以下である。
X=B/A (I)
尚、本発明において、チタンのピークの半価幅の測定は、理学電機工業社製XPS−7000(X線源:MgKα 8kV 30mA (ナロースキャン)、pass E=10eV、step E=0.04eV)を用いて、測定1回につき60秒要するチタン(Ti)のピークの測定を2回行い、次いで測定1回につき56秒要する酸素(O)のピークの測定を2回行い、次いで測定1回につき80秒要する炭素(C)のピークの測定を2回行い、次いで測定1回につき60秒要するチタン(Ti)のピークの測定を2回行い、かつピークの測定時及び測定と測定との間は大気中に暴露させることなく、計8回の測定開始から終了迄の時間を10分以内となるように行う。
【0012】前記酸化チタンの指数Xが0.97より大きい場合は、酸化チタンは可視光線の照射に対し十分な光触媒作用を有しない。
【0013】また、前記酸化チタンは、可視光線の照射に対しより高い光触媒作用を発現し得ることから、紫外可視分光光度計で紫外可視拡散反射スペクトルを硫酸バリウムを標準白板とし積分球を用いて測定したときの、波長220nm〜800nmでのスペクトルの吸光度の積分値をCとし、波長400nm〜800nmでのスペクトルの吸光度の積分値をDとしたときに、以下の式(2)で示される指数Yが0.14以上が好ましく、0.16以上がより好ましい。
Y=D/C (2)
尚、前記吸光度の積分値とは、縦軸に吸光度、横軸に波長とした紫外可視拡散反射スペクトルにおいて、指定された波長の範囲内で横軸と拡散反射スペクトルとで囲まれた領域の面積を指す。
【0014】前記酸化チタンの指数Yが0.14未満の場合、酸化チタンは可視光線の照射に対し十分な光触媒作用を有しない。
【0015】さらに、本発明の酸化チタンは、可視光線の照射に対してより高い光触媒活性が得られることから、酸化チタンの結晶構造がアナターゼ型であることが好ましい。
【0016】本発明の酸化チタンの形状は、使用方法により異なり一義的ではないが、例えば、粒子状、繊維状等が挙げられる。また、酸化チタンには、可視光線の照射による光触媒活性を損なわせない範囲で無機化合物を混合してもよいし、または混合した後、熱処理等して混合物を複合化してもよい。前記無機化合物としては、例えばシリカ(SiO2)、アルミナ(Al23)、ジルコニア(ZrO2)、マグネシア(MgO)、酸化亜鉛(ZnO)等が挙げられる。
【0017】本発明の酸化チタンの製造方法としては、例えば、少なくとも1種の物質をそれ自身あるいは他の物質相互の間において原子の組み換えを行って反応させ、元の物質と異なる物質を生成せしめる手法、いわゆる化学反応を用いる手法が挙げられる。具体的には加水分解法、均一沈殿法、加熱分解法、共沈法、固相反応法、イオン交換法、錯体重合法、水熱合成法、焼成合成法、液相析出法、含浸法等の通常のセラミックス材料の合成手法が挙げられ、就中、可視光線の照射に対し優れた光触媒作用を有する酸化チタンが得られることから、加水分解法の適用が推奨される。
【0018】より具体的には、チタン化合物を水とを混合して加水分解させる方法、チタン化合物と水蒸気とを混合して加水分解させる方法等で行えばよい。更に、加水分解をアルカリ性雰囲気で行うことにより、可視光線の照射に対し優れた光触媒作用を有する酸化チタンを得ることができる。加水分解をアルカリ性雰囲気で行うに際しては、例えば、アンモニアの他に、尿素、ホルムアミド等のアミド化合物、アセトアミジン等のアミジン化合物、トリエタノールアミン、ヘキサメチレンテトラミン等のアミン化合物等分解した際にアンモニア等のアルカリ性成分を生成する物質等の存在下で加水分解させる方法があげられ、就中、アンモニアまたは尿素の存在下で加水分解させる方法の適用が推奨される。チタン化合物としては、三塩化チタン、四塩化チタン、硫酸チタン、硫酸チタニル、チタンアルコキシド等が用いられる。
【0019】本発明の光触媒体は、触媒成分として前述した酸化チタンを含むことを特徴とする。前記光触媒は、本発明の酸化チタンの有する高い光触媒活性を十分に発現させ、大気中のNOxの分解、居住空間や作業空間での悪臭物質やカビなどの分解除去、あるいは水中の有機溶剤や農薬、界面活性剤などの環境汚染物質の分解除去を可能とする。
【0020】前記光触媒体としては、例えば、粒子状酸化チタンに成形助剤を添加した後、押出成形して得られたシート状光触媒体、繊維状酸化チタンと有機繊維とを交絡させて得られたシート状光触媒体、金属製または樹脂製の支持体に酸化チタンを塗布又は被覆して得られた光触媒体等が挙げられる。また、光触媒体には、その機械的強度、成形性を向上させることを目的に、本発明の酸化チタンに加えて無機化合物、高分子樹脂、成形助剤、結合剤、帯電防止剤、吸着剤等を添加しもよい。前記無機化合物としては、例えばシリカ(SiO2)、アルミナ(Al23)、ジルコニア(ZrO2)、マグネシア(MgO)、酸化亜鉛(ZnO)及び紫外線の照射に対し光触媒活性を有する酸化チタン等が挙げられる。
【0021】前記光触媒体の使用に際しては、例えば、可視光線を透過するガラス容器に光触媒体と被処理液又は被処理気体とを入れ、光源を用いて光触媒体に波長が430nm以上である可視光線を照射すればよい。尚、通常の光触媒反応で用いられている紫外光線を照射することも勿論可能である。照射時間は、光源の強度、被処理液中の処理対象物質の初期濃度・目的濃度等により適宜選択すればよい。
【0022】光源としては、波長が430nm以上である可視光線、又は通常の光触媒反応で用いられている紫外光線を照射するものであれば制限されるものではなく、例えば太陽光線、蛍光灯、ハロゲンランプ、ブラックライト、キセノンランプ、水銀灯等が適用できる。勿論、人体に有害な紫外線等の波長400nm未満の光を遮断した状態で用いてもよい。
【0023】本発明の光触媒体コーティング剤は、前述した酸化チタンと溶媒とを含むことを特徴とする。前記光触媒体コーティング剤は、建築材料、自動車材料等に酸化チタンを塗布すること、又は建築材料、自動車材料等を酸化チタンで被覆することを容易にし、かつ建築材料、自動車材料等に高い光触媒活性を付与することを可能とする。溶媒としては、塗布後又は被覆後に蒸発して酸化チタンに残存しない溶媒が好ましく、例えば、水、塩酸、アルコール類、ケトン類等が挙げられる。
【0024】光触媒体コーティング剤の製造方法としては、例えば、酸化チタンを水に分散させてスラリー化する方法、酸化チタンを酸等で解膠させる方法等が挙げられる。前記分散に際しては、必要に応じて分散剤を添加してもよい。
【0025】本発明の酸化チタンは、波長が430nm以上である可視光線の照射により高い光触媒作用を有する。また、本発明の光触媒体は、酸化チタンの有する高い光触媒活性により、大気中のNOxの分解、居住空間や作業空間での悪臭物質やカビなどの分解除去、あるいは水中の有機溶剤や農薬、界面活性剤などの環境汚染物質の分解除去を行うことを可能とする。さらに、本発明の光触媒体コーティング剤は、建築材料、自動車材料等に酸化チタンを塗布すること、又は建築材料、自動車材料等を酸化チタンで被覆することを容易にし、建築材料、自動車材料等に高い光触媒作用を付与することを可能とする。
【0026】また、本発明の光触媒体(酸化チタンだけからなる光触媒体を含む。)、光触媒体コーティング剤を塗布等した建築材料等は、その光触媒作用により様々な化学物質を分解除去あるいは酸化除去し得るものである。化学物質としては、例えば、環境汚染物質又は細菌・放射菌・菌類・藻類・黴類等の微生物等が挙げられる。
【0027】環境汚染物質としては、例えば、環境ホルモンを呼ばれる内分泌撹乱化学物質、有機ハロゲン化合物、有機リン化合物、それら以外の有機化合物、窒素化合物、硫黄化合物、シアン化合物、クロム化合物などの無機化合物があげられる。内分泌撹乱物質としては、ノニルフェノール、オクチルフェノール等のアルキルフェノール類、ビスフェノールA等のビフェニル類、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジブチル等のフタル酸類、農薬であるDDT(ジクロルジフェニルトリクロルエタン)、メトキシクロル、エンドサルファン等の他に有機塩素化合物であるダイオキシンやPCB(ポリ塩化ビフェニル)等が挙げられる。有機ハロゲン化合物で内分泌撹乱化学物質以外のものとしては、フロン、トリハロメタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等が挙げられる。内分泌撹乱化学物質、有機ハロゲン化合物、有機リン化合物以外の有機物質としては、界面活性剤や油類などの炭化水素類、アルデヒド類、メルカプタン類、アルコール類、アミン類、アミノ類、蛋白質類等が挙げられる。窒素化合物としては、アンモニア、窒素酸化物等が挙げられる。
【0028】
【実施例】実施例では、アセトアルデヒドの光分解作用について述べるが、本発明は本実施例に限定されるものではない。尚、酸化チタン、光触媒体の特性評価は以下の方法で行った。
【0029】X線光電子分光法(XPS):理学電機工業社製XPS−7000を用いて、以下の手順で測定した。
1.測定1回につき60秒要するチタン(Ti)のピークの測定を2回行う。(積算1度目)
2.測定1回につき56秒要する酸素(O)のピークの測定を2回行う。
3.測定1回につき80秒要する炭素(C)のピークの測定を2回行う。
4.測定1回につき60秒要するチタン(Ti)のピークの測定を2回行う。(積算2度目)
これらの操作は1〜4の順序で行い、全ての操作を終えるのに要する時間は10分以内であった。また測定条件は以下の通りで行った。
X線源:MgKα 8kV 30mA(ナロースキャン)
pass E=10eVstep E=0.04eV【0030】紫外可視拡散反射スペクトル:硫酸バリウムを標準白板とする積分球を用いた紫外可視拡散反射スペクトルの測定には、島津製作所製紫外可視分光光度系UV−2500PCを用いて行った。
【0031】結晶構造:理学電機工業社製X線回折装置RAD−IIAで行った。
【0032】実施例120%三塩化チタン溶液(和光純薬製:特級)100gを300mLフラスコ中で窒素雰囲気下で攪拌し、氷水で冷却しながら25%アンモニア水(和光純薬製:特級)141gを約30分で滴下し加水分解を行った。得られた試料を濾過洗浄し乾燥した。次いで、空気中400℃で1時間焼成して、黄色に着色した粒子状酸化チタンを得た。得られた酸化チタンは結晶構造がアナターゼ型であった。酸化チタンのXPS測定の結果を表1に、紫外可視拡散反射スペクトル測定の結果を表2に示す。
【0033】次いで、密閉式のパイレックス製ガラス反応容器(直径8cm×高さ10cm、容量約0.5リットル)内に、直径約5cmのガラス製シャーレを設置し、そのシャーレ上に、黄色に着色した粒子状酸化チタンだけからなる光触媒体を置いた。反応容器内を酸素と窒素の体積比が1:4の混合ガスで満たし、アセトアルデヒドを約38μmol封入し、波長が430nm以上である可視光線の照射を行った。光触媒体のアセトアルデヒドの光分解作用を、照射により生成したアセトアルデヒドの酸化分解生成物である二酸化炭素の濃度をガスクロマトグラフィー(島津製作所製 、カラム:Porapak Q、キャリアーガス:ヘリウム)を用いて測定することによって評価した。尚、光源には図1の分光特性を有する紫外線カットフィルター(東芝硝子製色ガラスフィルター:商品名Y−45)を装着した500Wクセノンランプ(ウシオ電機製:ランプハウスUI―502Q,ランプUXL−500D,点灯装置XB−50101AA−A)を用いた。二酸化炭素の生成速度は触媒1gあたり23.4μmol/hrであった。
【0034】実施例2四塩化チタン(和光純薬製:特級)25gを300mLフラスコ中で空気雰囲気下で攪拌し、氷水で冷却しながら25%アンモニア水(和光純薬製:特級)36gを約5分で滴下し加水分解を行った。得られた試料を濾過洗浄し乾燥した。次いで、空気中400℃で1時間焼成して、白色の粒子状酸化チタンを得た。得られた酸化チタンは結晶構造がアナターゼ型であった。酸化チタンのXPS測定の結果を表1に、紫外可視拡散反射スペクトル測定の結果を表2に示す。
【0035】次いで、実施例1において黄色に着色した粒子状酸化チタンだけからなる光触媒体に変えて白色の粒子状酸化チタンだけからなる光触媒体を用いた以外は、実施例1と同様にして行った。この時の二酸化炭素の生成速度は触媒1gあたり0.75μmol/hrであった。
【0036】比較例1実施例1において黄色に着色した粒子状酸化チタンだけからなる光触媒体に変えて市販のP−25(商品名、デグッサ製、結晶型:アナターゼ型とルチル型)だけからなる光触媒体を用いた以外は、実施例1と同様にして行った。この時の二酸化炭素の生成速度は触媒1gあたり0.3μmol/hrであった。P−25のXPS測定の結果を表1に、紫外可視拡散反射スペクトル測定の結果を表2に示す。
【0037】本発明の光触媒体は、市販の酸化チタンからなる光触媒体に比べて波長が430nm以上である可視光線の照射によるアセトアルデヒドの酸化分解について、その酸化分解作用(光触媒作用)が高かった。
【0038】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明は、波長が430nm以上である可視光線の照射で高い光触媒作用を有する酸化チタンを提供する。また、本発明は、触媒成分として、波長が430nm以上である可視光線の照射により高い光触媒作用を有する酸化チタンを含む光触媒体を提供し、大気中のNOxの分解、居住空間や作業空間での悪臭物質やカビなどの分解除去、あるいは水中の有機溶剤や農薬、界面活性剤などの環境汚染物質の分解除去を行うことを可能とする。さらに、本発明は、酸化チタンと溶媒とを含む光触媒体コーティング剤を提供し、建築材料、自動車材料等に酸化チタンを塗布すること、又は建築材料、自動車材料等を酸化チタンで被覆することを容易にし、建築材料、自動車材料等に高い光触媒作用を付与することを可能とする。
【0039】
【表1】

【0040】
【表2】





 

 


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