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発明の名称 トロイダルコイルおよびその製造方法。
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2000−164447(P2000−164447A)
公開日 平成12年6月16日(2000.6.16)
出願番号 特願平11−145884
出願日 平成11年5月26日(1999.5.26)
代理人
発明者 深井 徹也
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】磁性薄板を捲回してなるリングコアに巻線を施してなるトロイダルコイルの製造方法において、予め巻線された単数または複数の筒状コイルの内部に、磁性薄板巻取り用ボビンを挿入してリング状に形成した後、磁性薄板を該コイルの線間より導入して前記ボビンに巻き取り、リングコアを形成してなるトロイダルコイルの製造方法。
【請求項2】磁性薄板を捲回してなるリングコアに巻線を施してなるトロイダルコイルの製造方法において、予め巻線された単数または複数の筒状コイルの内部に,分割されたリングコアをそれぞれ挿入し、リング状に再接合させてなるトロイダルコイルの製造方法。
【請求項3】請求項1および2に記載のトロイダルコイルの製造方法において、単数または複数の筒状コイルが、平角線を捲回した角筒状コイルであることを特徴とするトロイダルコイル。
【請求項4】請求項1および2に記載のトロイダルコイルの製造方法において、単数または複数の筒状コイルが、複数の裸銅平角線を多層に重ねて捲回された角筒状コイルであり、少なくともリング状コイルの内周部の線間が絶縁処理されたことを特徴とするトロイダルコイル。
【請求項5】請求項1および2に記載のトロイダルコイルの製造方法において、単数または複数の筒状コイルが、複数の裸銅平角線を多層に重ねて捲回された角筒状コイルであり、リング状コイルの内周部の線間が、略つづら折り状の絶縁シートで絶縁されたことを特徴とするトロイダルコイル。
【請求項6】請求項1,2,3,4および5に記載のトロイダルコイルおよびその製造方法において、リングコアは、非晶質ナノ結晶合金を捲回し所定の条件で熱処理を施されたコアであることを特徴とするトロイダルコイルおよびその製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電源ラインフィルタなどに用いられる、磁性薄板の捲回されたリングコアに、導線が捲回されてなる大電流用トロイダルコイルおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電源ラインフィルタなどに用いられる大電流用トロイダルコイルは、特願平10−303172のように、予め平角線を円筒状ソレノイドコイルに巻いておき、図9に示すように断面矩形のリングコアに該コイルの端部を絡ませて回転させながらリングコアに巻き移していた。このため図10に示すように断面矩形のコアと断面円形のコイルの間に余分なスペースが生じたトロイダルコイルとなり、小型化は困難であった。
【0003】さらに、磁性薄板の捲回されたリングコアの矩形断面に合わせた角筒状に巻こうとしても、平角線が固いのでコーナーの曲率半径が小さくならないため矩形に巻けず、コアとコイルの間のギャップを少なくすることは困難であった。また、コイルを円筒に近い形状に巻かざるを得ないため、平角線も約2割ほど長くなるので、この分の長さの抵抗が増え電力の損失となっていた。
【0004】また、従来の磁性薄板を捲回したコアを用いた大電流用フィルタは、コアの磁気特性に限界があり磁気飽和をさけるためコア断面積を大きくせざるを得ないので大型なフィルタになり、またノイズ減衰特性も高周波数領域まで維持することも困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特願平10−303172の方法では、ケース断面は矩形であるにも係わらず、平角線が固いためおよびリングコアに該コイルを回転させながら巻移すため、円筒状ソレノイドコイルに形成せざるを得ず、断面矩形のコアケースと断面円形のコイルの間に余分なスペースが生じていたが、この余分なスペースを小さくすることである。
【0006】また、電流容量の大きい平角線は固いため、磁性薄板の捲回されるボビンの断面に合わせた角筒状に巻くことは困難であった問題を解消し、角筒コーナーの曲率半径を小さくし、また、巻数を多く捲くため線幅が小さくて、且、電流容量を大きくするため高さが高い巻き線を実現し、コアとコイルの間に生じるギャップを小さくしてトロイダルコイルの小型化を計り、平角線の使用量を減らし電力の損失を減らすことである。また、裸銅線の平角線を捲回してもコイル線間の短絡することのない、線間の短絡防止の絶縁層を容易に形成することである。
【0007】さらに大電流用コイルであっても、熱処理することにより磁気特性に優れたコア材を用いることにより、磁気飽和をさけるためにコア断面積が大きい大型なコイルを用いることなく、また、ノイズ減衰特性も高周波数領域まで維持するこである。通常、非晶質結晶合金は、熱処理により硬度が増し巻き取りは困難であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】予め巻線された単数あるいは複数の筒状コイルの内部に、磁性薄板巻き取り用ボビンを挿入してリング状に形成した後、該コイルの端部あるいは線間より磁性薄板を導入して、該リング状コイルの内部で前記ボビンに固定し回転させて、前記磁性薄板を巻き取ってリングコアを形成し、トロイダルコイルまたはトランス等を形成する方法である。
【0009】また、予め巻線された単数または複数の筒状コイルの内部に、リングコアの回転軸を含む面で分割されたコアをそれぞれ挿入し、リング状に再接合させるトロイダルコイルまたはトランス等を形成する方法である。
【0010】予め巻線するコイルの形成方法は、磁性薄板の捲回されるボビンの断面に合わせた角柱状の巻芯に、コーナー部の曲率半径が小さく巻ける薄い平角線を、所定の電流容量となるまで多層に重ねて捲回し角筒状ソレノイドコイルを形成する。次に巻芯より該コイルを取り外してリング状に撓めながら、内部に磁性薄板巻き取り用ボビンを挿入してリング状コイルに形成した後、該コイルの端部または線間より磁性薄板を導入して前記ボビンに巻き取り、リングコアを形成してトロイダルコイルを形成する。このとき該コイルは複数でも良く、単相電源用コモンモードコイルの場合は2個、3相電源用コモンモードコイルの場合は3個となる。
【0011】前記した平角線の選択は、リングコアケースの内周の長さと巻数より平角線の線幅を決定し、平角線の厚みは線材の固さにもよるが角筒状コイルのコーナー部が所定の曲率半径以下となる厚みの薄い平角線を用いる。また複数の平角線を多層に巻く層数は、電流容量値から所定の断面積を満たす層数にする。絶縁被覆された平角線を用いる場合は、巻き線の内周側と外周側とで平角線の長さが異なり、コイルの内周側が外周側より短くなるため内周側の電流密度が高くなる。
【0012】このとき、複数の平角線に裸銅線を用いると層間が絶縁される事なく、不均一な電流密度が緩和され、また熱伝導も良くなるので放熱効率も向上する。この場合、密巻きすると、特にトロイダルコイルの内周側の線間が短絡する恐れが生じるので、少なくともトロイダルコイルの内周側の線間に絶縁処理を施すことで、線間短絡を防止することができる。この絶縁層の形成は、概略つづら折り状に折り曲げた絶縁シートをトロイダルコイルの内周部のコイル線間に挿入することで容易に形成できる。この絶縁層の形成は、ソレノイドコイル形成後に絶縁シートを挿入し接着材などで固定する。この概略つづら折り状に折り曲げた絶縁シートは、コイル線幅あるいは線間隔が変化しても柔軟に対応できる。
【0013】また、磁性鋼板に非晶質ナノ結晶合金の薄板を用い、熱処理前の柔らかい状態でコイル内のコアボビンに巻き取ってトロイダルコイルを形成後、非酸化雰囲気および磁場中で熱処理を施して結晶化させ磁気特性を向上させる。
【0014】詳述すると、前記課題を解決するための本発明は、予め巻線機を用い、直角に曲げたときの曲率半径が所定の値で折れ曲がる厚みの複数の平角線を重ねて、所定の角柱状巻き芯に巻きつけた後、該巻き芯より抜き取って角筒状ソレノイドコイルを形成しておく。多層巻きの角筒状コイルをリング状に撓めたときにコイル線間は、内周は密に外周は疎になり、リング状コイルの断面が変形するので、予定の内径のリング状に撓むよう巻き芯に余裕を持たせておく。次に密着巻きされたソレノイドコイルを巻芯から外し、引き延ばして線間を広げてからはんだ槽に浸漬して層間接続し一体化させる。あるいは、エポキシあるいはウレタン樹脂等でコートティングし多層平角線の一本化と表面の絶縁処理を施してもよい。
【0015】さらに角筒状コイルは、コアボビンの矩形断面より一回り大きい巻き芯で巻いておいてボビンの回転を容易にし、またボビン寸法も、磁性薄板の板幅および巻き厚に合わせて余裕を持たせ巻き取りを容易にしておく。絶縁皮覆処理のない裸の平角線を用いる場合も同様である。通常の絶縁被覆線は、裸線に0.1mm程度の絶縁皮膜が表面に塗布されている。
【0016】次ぎに、回転中心線と直交する中心線上で対称に2分割したボビンを、それぞれ前記角筒状ソレノイドコイルの内部に該コイルをリング状に撓めながら挿入し、嵌合させて一体化ボビンとなしリング状コイルに形成する。この時、磁性薄板の端部を前記コイル端部より導入し、ボビンの一体化と同時にボビンの内周側に固定させておく。
【0017】前記2分割した形状のボビンの2切断面それぞれに、対称な嵌合用の凹凸部を設けておき、該2分割形状のボビンの2片を一対として、片方を180度回転して嵌合させ一体化させる。これにより、同形の前記2分割形状のボビン2片で、円形ボビンに嵌合でき共用化が計れる。さらに、前記ボビンの内周切断面に磁性薄板の端部固定溝を設けておき、2分割形状のボビン2片の嵌合と同時に、磁性薄板の端部固定ができるようにしておくとよい。
【0018】通常はプラスチック製のボビンを用いるが、熱処理を行う場合は、温度に応じてアルミナなどの磁器製ボビン、あるいはガラスコートなどの耐熱絶縁処理を施した金属製のボビンや、アルミやニッケルなどのボビンを用いることができる。また、スプリングワッシャ状に、リングの一部が切離された可撓性プラスチックボビンを撓めて、対向する切断面を離反させ、切断面より前記コイルの内部に挿入してリング状コイルに形成することもできる。
【0019】次に、前記コイルの端部対抗部より導入した磁性薄板を、前記ボビンを回転させて所定の厚みに巻き取らせ、リングコアを形成させる。なお、磁性薄板は、複数枚を重ねて巻き取ることもできる。
【0020】磁性薄板の巻き取りは、前記リング状コイルの外周部のコイル端部あるいは巻線間の間隙からローラをボビン外周に当接して回転させて巻き取る。また、ボビンを内臓したリング状コイルの中心部に、磁石を着脱自在に設置し、リング状コイルの内周層とボビンが介在した状態で、該磁石を回転させて磁性薄板を巻き取らせてもよい。
【0021】非晶質ナノ結晶合金の磁性薄板の場合は、柔らかい状態で巻き取ったあと、真空または窒素などの不活性ガス中の非酸化雰囲気および磁場中で、材質に応じた温度で熱処理を施して結晶化させ磁気特性を向上させる。この時、導線の絶縁被覆材の耐熱温度を超える場合は裸の平角線銅線を用い、樹脂製ボビンの耐熱温度を超える場合は、前記した磁器製または表面がガラスなどで耐熱皮膜コートされた金属製のボビンを用いる。
【0022】次ぎに、裸の平角線を用いて前記ソレノイドコイルを形成後に樹脂コートなどの絶縁処理を施さない場合は、トロイダルコイル形成した後に概略つづら折り状に折り畳んだ絶縁シートをコイル内周部の各線間に挿入して接着剤などで固定し、コイルの線間の短絡を防止する。導線に絶縁被覆処理されていない裸の平角線銅線を用いる場合は、少なくともソレノイドコイルの内周部のコイルの各線間には、前記同様に絶縁処理を施す必要がある。
【0023】上記のように、コーナー部の曲率半径が小さく巻ける厚みの複数の平角線を重ねて、予め巻線機で巻き線形成した角筒状コイルをはんだ処理やエポキシ処理などで一体化したあと、がいコイルの内部にボビンを挿入してリング状コイルに形成し、前記ボビンに磁性薄板を捲回してリングコアを形成させるので、コイルとコアボビンとの余計なスペースの少ない、小型なトロイダルコイルが製造でき、導線の使用量を少なくし、電力効率を向上させることができる。
【0024】また、磁気特性に優れる非晶質ナノ結晶合金の薄板を、柔らかい状態でリング状コイル内のコアボビンに巻き込んでから、非酸化雰囲気中および磁界中で熱処理を施すことにより、結晶化させてコアの磁気特性を向上させる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例(1)について図面を参照して説明する。図1に示すように、角柱の巻芯(22.0mm×16.0mm)1に、絶縁被覆された平角銅線(t=0.7mm,幅=4.2mm)2を3本重ねて厚みが約3倍の2.1mmの複線3を形成しながら巻き、図2に示す角筒ソレノイドコイルを形成する。
【0026】つぎに、図3に示す分割されたボビン4(外径=650mm、内径=410mm、幅=17.5mm、肉厚=1.0mm)を、図4に示すよう角筒状ソレノイドコイルを撓めて前記コイルの両端より挿入し、磁性薄板5(W=15mm、T=0.02mm)の端部をボビン4の内側に固定し、ボビン4どうしを嵌合し一体化させてボビン入りリング状コイル(図示せず)を形成する。
【0027】次ぎに、図5に示すようにコイル端部間およびコイル線間で、ローラ6を前記ボビン4の外周に当接して回転させて、磁性薄板5を所定の厚みに巻き取り、図6の側面図に示すように切断後スポット溶接7で固定しトロイダルコイルを完成させる。
【0028】実施の形態例(2)として図7に示すように、スプリングワッシャ状にリングの一部が切断された可撓性ボビン(ポリプロピレン製)8を撓めて切口の対向面を離反させて、前記角筒状ソレノイドコイルを撓めて嵌め込みリング状に形成する。次ぎに、磁性薄板5の端部をボビン8に固定し、前記実施例(1)と同様に図5に示すようにボビンをローラ6で回転させて巻き取る。
【0029】実施例(3)として、絶縁被覆のない裸の平角銅線(t=0.5mm,幅=4mm)を3本重ねて厚みが約3倍の1.5mmの複線を形成しながら巻き前記実施例(1)と同様の手順で、分割されたボビンにアルミナ磁器製ボビンを用いてリング状コイルを形成した後、非晶質ナノ結晶合金(アルプス電気株式会社製;ナノパーム)の薄板を、アルミナ磁器製ボビンに券回してから、窒素ガス中で磁界を引加し580℃で熱処理を行い、アモルファスを結晶化させて磁気特性を向上させた。
【0030】つぎに、図7に示すように、厚み約0.2mmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを概略つづら折り状の絶縁シート9を前記トロイダルコイルの内周部のコイル線間に挿入し固定するこのとき、エポキシ樹脂をディッピング等で銅線にコーティングし絶縁処理を施してもよい。
【0031】実施例(4)として、実施例(1)の図1に示す角筒ソレノイドコイルに、図3に示すボビンと外形寸法同一の2分割されたケース入リングコア(図示せず)を図4のように挿入し、該リングコアの切断面を密着させ外周を金属薄板のバンドで締めたのち、エポキシ樹脂で固定した。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明の方法によれば、薄く曲げ易い平角線を多層に巻き、内部にコアを形成するので、電流容量の大きい断面矩形のトロイダルコイルが小型に製造でき、銅線の省資源化および省電力化がはかれる。また、磁性薄板の材質に応じて、柔らかい状態で捲回してリングコアに形成してから、所定の環境および温度で熱処理を施すことにより、コアの磁気特性を向上させる事ができる。




 

 


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