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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2000−103117(P2000−103117A)
公開日 平成12年4月11日(2000.4.11)
出願番号 特願平10−277313
出願日 平成10年9月30日(1998.9.30)
代理人 【識別番号】100080931
【弁理士】
【氏名又は名称】大澤 敬
【テーマコード(参考)】
2C262
2C362
5C074
【Fターム(参考)】
2C262 AA04 AA17 BB49 DA01 DA09 EA04 EA06 GA32 
2C362 AA03 CA11 CB23 CB24 CB28 CB37 CB78
5C074 AA02 BB03 BB17 CC26 DD01 EE02 EE06 FF13 HH02
発明者 井手 誠 / 小幡 正人
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 レーザダイオードを用いた書込光学系を搭載した画像形成装置において、スキャナまたは外部から入力された濃度情報のみを示す複数ビットの画像データから該濃度情報に応じたコードデータを生成する第1のコードデータ生成手段と、前記濃度情報のみを示す複数ビットの画像データの注目画素とその周辺の複数画素のパターンを画像のエッジ部分または1ドットラインを示す複数の特定パターンと比較し、前記注目画素とその周辺の複数画素のパターンが前記複数の特定パターンのいずれかに一致したことを検出した時にはその一致した特定パターンに応じたコードデータを、一致したことを検出できなかった時には前記複数ビットの画像データの持つ濃度情報に応じたコードデータをそれぞれ生成する第2のコードデータ生成手段と、前記第1のコードデータ生成手段から出力されるコードデータと前記第2のコード生成手段から出力されるコードデータを切り換え出力するコードデータ切換手段と、該手段により切り換え出力されたコードデータに基づいて実際に前記レーザダイオードを発光させるための発光データを生成する発光データ生成手段と、該手段により生成された発光データに応じて前記レーザダイオードの発光時間,発光パワー,あるいはその両方を変調すると共に、前記レーザダイオードの発光タイミングとして少なくとも左右両方向からの制御を切り換える変調手段とを設け、前記発光データ生成手段が、前記第1のコードデータ生成手段により生成されたコードデータを入力した時と前記第2のコードデータ生成手段により生成されたコードデータを入力した時とで異なる発光データを生成することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】 前記発光データ生成手段が、前記一致した特定パターンに応じたコードデータに対してのみ、前記レーザダイオードの発光光量を通常よりも小さくなるように補正する発光データを生成する手段を有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】 前記第2のコードデータ生成手段が、前記複数ビットの画像データの注目画素とその周辺の複数画素のパターンが前記複数の特定パターンのいずれかに一致したことを検出した時に、その一致した特定パターンに応じて前記変調手段による前記レーザダイオードの発光タイミングを制御する位相データを生成する手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】 前記第2のコードデータ生成手段が、前記複数ビットの画像データを主走査方向に遅延して出力するデータ遅延手段と、該手段から出力された画像データが前記複数の特定パターンのいずれかに一致するかどうかを主走査方向の複数画素を用いて検出するパターン検出手段と、該手段による検出結果に従ってコードデータを生成するコード生成手段とを有し、前記パターン検出手段が、前記データ遅延手段から出力された画像データの注目画素の左右の画素が白または黒の組み合わせで且つ注目画素が中間調または黒のとき、該画像データが濃度補正対象である画像のエッジ部分または1ドットラインを示す複数の特定パターンのいずれかに一致することを検出する手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーザプリンタ,デジタル複写機などのレーザダイオードを用いた書込光学系を搭載した画像形成装置に関し、特にレーザダイオード(以下「LD」と略称する)の発光タイミングを制御する位相データを含まない多値データからパターンマッチングにより画像中の特定パターン(画像のエッジ部分,1ドットライン)を検出し、その部分について細線化やLDの発光タイミングを制御する位相データの付加を行なう技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、デジタル複写機の作像方式としては、スキャナにより原稿から読み取った画像データの黒の部分に対応する所にLDによりレーザビームを照射することにより、その部分にトナーを載せて画像を形成するネガ/ポジ(N/P)プロセスが一般的である。
【0003】レーザビームのビーム径は理論上の1ドットよりも通常大きいために、画像部にレーザビームを照射してその部分を画像として形成するN/Pプロセスでは、通常1ドットの黒ラインは太くしっかり再現されるので、線の途切れなどには強くなる。しかし逆に、原稿の黒ラインよりも太めに再現されたり、また白の1ドットラインは細くなり、再現性が落ちてしまう。特に、コピーした用紙を再度原稿として使用する、いわゆる孫コピーでは、その現象が大きく現れる。
【0004】また、電子写真の作像方式の不具合として、縦線と横線の再現性の違いがあり、一般に縦線の方が横線よりしっかり太く再現されるため、作像条件を決める際に縦線に合わせれば横線が原稿よりも細くなりがちになり、逆に横線に合わせれば縦線が原稿よりも太くなりがちになるという不具合があり、作像条件を決める難しさの一因となっていた。
【0005】そこで、このような不具合を解決するために、例えば特開平5−75816号公報に見られるように、2値画像データに対して注目画素とその前後2画素以上の画素を参照して注目画素の濃度(多値レベル)を決定することにより、非画像部がつぶれることを防止し、1ドットラインの再現性を向上させる技術が提案されている。
【0006】また、例えば特開平6−89338号公報に見られるように、多値画像に対して注目画素とその隣接画素の関係から注目画素の印字開始位置を決定することにより、注目画素を隣接した画素に寄せて印字して、細線,画像のエッジ部の再現性を向上させる技術も提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平5−75816号公報に開示された技術は、2値画像データに対してのみ、濃度を補正して1ドットラインの再現性を向上させる技術であり、多値画像については提案されていなかった。
【0008】また、特開平6−89338号公報に開示された技術は、多値画像に対して注目画素を隣接した画素に寄せて印字して2画素以上に分割された細線や画像のエッジ部分の再現性を向上させる技術であり、1画素の細線や、縦線,横線の太さが異なる場合の線幅の補正については何も考慮されていなかった。
【0009】この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、多値画像を再現できる画像形成装置において、画像(複数画素にまたがるライン)のエッジ部分や1ドットラインが太くなりすぎること、及び縦線,横線の太さが異なることを防止することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、レーザダイオードを用いた書込光学系を搭載した画像形成装置において、上記の目的を達成するため、次のようにしたことを特徴とする。
【0011】請求項1の発明は、以下の(1)〜(5)に示す各手段を設け、更に(4)の発光データ生成手段が、(1)の第1のコードデータ生成手段により生成されたコードデータを入力した時と(2)の第2のコードデータ生成手段により生成されたコードデータを入力した時とで異なる発光データを生成するようにしたものである。
【0012】(1)スキャナまたは外部から入力された濃度情報のみを示す複数ビットの画像データから該濃度情報に応じたコードデータを生成する第1のコードデータ生成手段。
【0013】(2)上記濃度情報のみを示す複数ビットの画像データの注目画素とその周辺の複数画素のパターンを画像のエッジ部分または1ドットラインを示す複数の特定パターンと比較し、上記注目画素とその周辺の複数画素のパターンが上記複数の特定パターンのいずれかに一致したことを検出した時にはその一致した特定パターンに応じたコードデータを、一致したことを検出できなかった時には上記複数ビットの画像データの持つ濃度情報に応じたコードデータをそれぞれ生成する第2のコードデータ生成手段。
【0014】(3)第1のコードデータ生成手段から出力されるコードデータと第2のコード生成手段から出力されるコードデータを切り換え出力するコードデータ切換手段。
(4)該手段により切り換え出力されたコードデータに基づいて実際にレーザダイオードを発光させるための発光データを生成する発光データ生成手段。
(5)該手段により生成された発光データに応じてレーザダイオードの発光時間,発光パワー,あるいはその両方を変調すると共に、レーザダイオードの発光タイミングとして少なくとも左右両方向からの制御を切り換える変調手段。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、(4)の発光データ生成手段に、上記一致した特定パターンに応じたコードデータに対してのみ、レーザダイオードの発光光量を通常よりも小さくなるように補正する発光データを生成する手段を備えたものである。
【0016】請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、(2)の第2のコードデータ生成手段に、上記複数ビットの画像データの注目画素とその周辺の複数画素のパターンが上記複数の特定パターンのいずれかに一致したことを検出した時に、その一致した特定パターンに応じて(5)の変調手段によるレーザダイオードの発光タイミングを制御する位相データを生成する手段を備えたものである。
【0017】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの画像形成装置において、(2)の第2のコードデータ生成手段に、上記複数ビットの画像データを主走査方向に遅延して出力するデータ遅延手段と、該手段から出力された画像データが上記複数の特定パターンのいずれかに一致するかどうかを主走査方向の複数画素を用いて検出するパターン検出手段と、該手段による検出結果に従ってコードデータを生成するコード生成手段とを備え、更にパターン検出手段に、データ遅延手段から出力された画像データの注目画素の左右の画素が白または黒の組み合わせで且つ注目画素が中間調または黒のとき、該画像データが濃度補正対象である画像のエッジ部分または1ドットラインを示す複数の特定パターンのいずれかに一致することを検出する手段を備えたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。図2は、この発明の一実施形態であるデジタル複写機の外観例を示す斜視図である。
【0019】このデジタル複写機1は、上部に、原稿を載置し読み取るための原稿台(コンタクトガラス)2及び原稿を抑えるための圧板3を、上部の前面に、原稿を読み取るためのモードや複写倍率の設定,オペレータに対する表示などを行なう操作部4をそれぞれ備えている。また、下側に給紙部5を、左側に排紙部6をそれぞれ備えている。
【0020】さらに、このデジタル複写機1は、図示しない露光光学系,給紙搬送系,現像系,定着系,排紙系等のデジタル複写機の公知の機構及び制御装置を内蔵しており、複写機としての動作を実現する。すなわち、原稿が原稿台2の上面に載置され、圧板3により密着された後、操作部4からの指示に従い、露光光学系を構成する照明系,結像光学系により原稿の読み取りを行なう。
【0021】そして、読み取った原稿の画像データに対して各種の補正を施した後、その画像データに基づいて書込光学系のLDよりレーザビームを図示しない感光体(予め帯電されている)に照射し、そこに静電潜像を形成する。その後は、いわゆる電子写真のプロセスを経て、操作部4より指示された給紙部5から給紙した用紙にコピー画像を形成する。
【0022】図1は、このデジタル複写機1の制御系の主要部(画像データを処理する部分)の構成例を示すブロック図である。読み取り処理部10は、図示しないスキャナのCCDラインセンサによって600dpiで読み取った原稿の画像データに対してシェーディング補正などの様々な補正を施し、画像データDaとして1画素毎に8ビット(256階調)で画像処理部20へ出力する。
【0023】画像処理部20は、読み取り処理部10からの画像データDaに対してMTF補正,変倍処理などを施して画質補正を行なった後、2ビット(4階調)の多値データDbに変換して書き込み処理部30へ出力する。この多値データDbが、濃度情報のみを示す複数ビットの画像データである。
【0024】書き込み処理部30のコード変換部A40(第1のコードデータ生成手段)は、画像処理部20からの多値データDbを濃度情報に応じた3ビットのコードデータDcに変換し(多値データDbから濃度情報に応じたコードデータDcを生成し)、3ビットのコードデータDcをコードデータ切換部60へ出力する。
【0025】コード変換部B50(第2のコードデータ生成手段)は、画像処理部20からの多値データDbの注目画素とその周辺の複数画像のパターンを画像のエッジ部分または1ドットラインを示す複数の特定パターンと比較し、上記注目画素とその周辺の複数画像のパターンが上記複数の特定パターンのいずれかに一致したことを検出した時には、その一致した特定パターンに応じた3ビットのコードデータDdを生成してコードデータ切換部60へ出力する。
【0026】また、上記注目画素とその周辺の複数画像のパターンが上記複数の特定パターンのいずれかに一致したことを検出できなかった時には、上記多値データDbの持つ濃度情報に応じた3ビットのコードデータDdを生成してコードデータ切換部60へ出力する。
【0027】さらに、上記注目画素とその周辺の複数画像のパターンが上記複数の特定パターンのいずれかに一致したことを検出した時には、その一致した特定パターンに応じてLDの発光タイミングを制御する(書き込み位置を右から行なうか、左から行なうかを切り換えるための)位相データDsの生成も行なう。
【0028】コードデータ切換部60(コードデータ切換手段)は、制御部80からの制御信号(指示)により、コード変換部A40から出力されるコードデータDcとコード変換部B50から出力されるコードデータDdを切り換え、コードデータDeとして出力する。
【0029】発光データ生成部70(発光データ生成手段)は、コードデータ切換部60により切り換え出力されたコードデータDe(Dc又はDd)を8ビットの発光データDfに変換して出力する(コードデータDeに基づいて実際にLDを発光させるための8ビットの発光データDfを生成して出力する)。このとき、コード変換部A40により生成されたコードデータDcを入力した時とコード変換部B50により生成されたコードデータDdを入力した時とで異なる発光データDfを生成する。
【0030】この発光データDf及びコード変換部B50で生成された位相データDsは図示しない変調部(変調手段)に送られ、その変調部がそれらのデータに基づいてLD(レーザダイオード)の発光時間,発光パワー,あるいはその両方を変調することにより、画像データ中のエッジ部分や細線の部分についての書き込み濃度や書き込み開始位置を変更し、256階調,600dpiで図示しない感光体への書き込みを行なう。また、LDの発光タイミングとして少なくとも左右両方向からの制御を切り換える。
【0031】マイクロコンピュータを用いた制御部80は、操作部4と接続されており、操作部4上のキー操作により設定された原稿を読み取る際のモード等に基づいて、読み取り処理部10,画像処理部20,及び書き込み処理部30を制御する。なお、読み取り処理部10及び画像処理部20による処理、変調部によるパルス幅変調,パワー変調,書き込み位置変調等の方法は、公知の技術であり、この発明に直接係わる部分ではないので、それらの説明は省略する。
【0032】ここで、画像の制御信号について、図3を用いて説明する。画像の制御信号には、画像の主走査方向の同期信号であるXLSYNC,主走査方向の画像有効期間を示すXLGATE,副走査方向の画像有効期間を示すXFGATE,画像データの同期を取るための画素クロックCLKがある。画像データDbは、XLSYNCによりライン毎の同期が取られ、XFGATE、XLGATEがローレベル“L”の間、画素クロックCLKに同期して図1の画像処理部20より出力される。
【0033】図4は、図1のコード変換部A40の構成例を示す回路図である。コード変換部A40は、フリップフロップ(以下「FF」と略称する)回路41,42によって構成されている。
【0034】コード変換部A40は、ビット変換を行なっており、コード変換部B50で3ビットのコードデータDdを出力し、発光データ生成部70で3ビットのコードデータDeを8ビットの発光データDfに変換する処理を行なうので、それに合わせて2ビットの多値データ(画像データ)Dbを3ビットのコードデータDcに変換している。また、コード変換部B50とデータの位相を合わせる。以下、図5のタイミングチャートと合わせて動作を説明する。
【0035】画像処理部20で様々な処理を行なった後、2ビット(4値)の信号に変換された多値データDbは図4のFF41に入力される。FF41の出力Db1は多値データDbを1クロック(画素クロックCLKの1周期)分だけ遅延したデータとなり、このデータは更にFF42に入力されて画素クロックCLKに同期して遅延される。
【0036】そして、FF42は更にビット変換も行なっており、FF42の入力にはFF41の出力Db1の他に更に1ビット「0」に固定された信号が入力されている。これにより、FF42の出力は多値データDbに1ビット「0」を最上位に付加したデータとなり、濃度情報に応じた3ビットのコードデータDcとして変換される。
【0037】図6は、図1のコード変換部B50の構成例を示す回路図である。コード変換部B50は、データ遅延部140(データ遅延手段),パターン検出部150(パターン検出手段),コード生成部160(コード生成手段)によって構成されている。データ遅延部140は、多値データDbを走査方向に遅延して主走査方向3画素のデータ配列である画像データDg1〜3を作る。
【0038】パターン検出部150は、その画像データDg1〜3が画像のエッジ部分または1ドットラインを示す複数の特定のパターンのいずれかに一致するかどうかを検出し、その検出結果をDh1〜8として出力する。検出結果Dh1〜8は、各々どのパターンに一致したかを示す。このパターン検出部150は、書き込み位置を右から行なうか、左から行なうかを切り換えるための位相データDsの生成も行なう。コード生成部160は、検出結果Dh1〜8に従って3ビットのコードデータDdを生成する。
【0039】図7は図6のデータ遅延部140の構成例を示す回路図、図8はその動作を示すタイミングチャートである。以下、これらの図を用いてデータ遅延部140の動作を説明する。データ遅延部140は、画像処理部20で処理されたデータをCLKに同期して遅延することにより、主走査方向3画素のデータ配列である画像データDg1〜3を生成する。
【0040】画像処理部20で様々な処理を行なった後、2ビット(4値)の信号に変換された多値データDbはFF141に入力される。FF141の出力Dg1は多値データDbを1クロック分だけ遅延したデータとなり、このデータは更にFF142に入力されて画素クロックCLKに同期して遅延される。
【0041】以下同様にしてFF142,143の出力の画像データDg2,Dg3が得られ、これらの画像データを図6のパターン検出部150へ出力し、そのパターン検出部150が図8の上向き矢印↑の部分から画像のエッジ部分または1ドットラインの検出に使用する。このとき、Dg2が注目画素となり、Dg1,3が周辺画素となる。
【0042】画像処理部20で処理された多値データDbは2ビットのデータであるので、濃度としては4段階を取ることができ、実際の画像との関係は図9の(1)に示す通りである。つまり、2ビットの組み合わせが(0,0)の時は白、(0,1)の時は中間調1、(1,0)の時は中間調1よりも濃度が高い中間調2、(1,1)の時は黒である。
【0043】したがって、Dg1〜Dg3の組み合わせとしては、各ドット4つの状態を取りうるために4×4×4で64通りの状態をもち、この状態全てを認識して発光データ生成部70でデータ変換を行なって補正をかける場合には、64×8ビットの変換テーブルが必要となり、ハードウェアの規模が大きくなってしまう。
【0044】そこで、この実施形態においては、多値データ(画像データ)Dbの周辺画素Dg1,Dg3(注目画素Dg2の左右の画素)が白または黒の組み合わせで且つ注目画素Dg2が中間調または黒のとき、その多値データDbが濃度補正対象である画像のエッジ部分または1ドットラインを示す複数の特定パターン(図10参照)のいずれかに一致することを検出する。ここで、各特定パターンの意味について説明する。
【0045】{Dg1,Dg2,Dg3}=(0,0,1,1,0,0),(0,0,1,0,0,0)の各特定パターンは1ドットラインを示していて、両者の違いは線の太さのみである。{Dg1,Dg2,Dg3}=(1,1,1,1,0,0),(0,0,1,1,1,1),(1,1,1,0,0,0),(0,0,1,0,1,1)の各特定パターンは2画素以上分割された線の端部などに該当し、それぞれ画像の先端か後端かまたは端部に位置する線の太さにより特定パターンが異なっている。
【0046】残りの4つの特定パターンについては、多値データDbの各画素Dg1,Dg2,Dg3のパターンが上記6つの特定パターンのいずれにも該当しなかった場合に必要であり、各々注目画素Dg2の濃度により異なっている。図10の各特定パターンの右側にある信号Dh1〜8は、それらの特定パターンに多値データDbの各画素Dg1,Dg2,Dg3のパターンが一致した時に“1”となる信号である。
【0047】さらに、特定パターンについて説明すると、多値データDbの周辺画素Dg1,Dg3が白か黒の組み合わせで且つ注目画素Dg2が中間調または黒で且つ補正が必要な場合にのみ、補正をかけるようにしている。つまり、注目画素Dg2が元々白であれば、それ以上データを減らすことはできないので、注目画素Dg2については中間調か黒の場合を対象としている。周辺画素Dg1,Dg3について、白か黒の場合としているのは、入力データとして位相情報が無いデータを使用しているため、中間調の場合は、本来はそのデータを右に寄せればよいのか、左に寄せればよいのかが不明である。
【0048】したがって、注目画素Dg2と周辺画素Dg1,Dg3の一方が共に中間調の時に、その2つの中間調データを寄せて印字すれば良いのか、離して印字すれば良いのかが不明であり、場合によっては補正をかけることにより、かえって不具合を生じてしまう。これに対して、周辺画素Dg1,Dg3を白または黒に限定してしまえば、位相情報は無関係でフルデューティで印字するか印字しないかであり、黒画素の隣りに中間調画素が来るのは、文字原稿を主体として考えた場合に画像の先端・後端部分であることが多く、補正をすることによって再現性が向上する。
【0049】このように、多値データDbの注目画素Dg2と周辺画素Dg1,Dg3のパターンがいずれかの特定パターンと一致することを検出することにより、変換テーブルとしては8通りの状態に対してのみ必要なので、何もしなかった場合と比べて1/8の量になっている。
【0050】同じコードを割り当てたパターンについては、更に黒画素が右にあるのか左にあるのかによって位相データDsを生成する。通常は、左寄せ(Ds=「0」)にしておいて、黒画素が右側にある時には右寄せ(Ds=「1」)にすることにより、更に画像の先端部,後端部で印字品質の良い画像が得られる。
【0051】また、この実施形態では使用しないが、発光タイミング制御で中央が選べる場合には1ドットラインを検出したとき(多値データDbの各画素Dg1,Dg2,Dg3のパターンが1ドットラインを示す特定パターンと一致したことを検出したとき)に中寄せ(Ds=「2」)にすることにより、印字品質の良い画像が得られる。位相データと印字位置の関係は図9の(2)に示す。
【0052】図11は、図6のパターン検出部150の一部分の構成例を示す回路図である。以下、この図11を用いてパターン検出部150の動作を説明する。パターン検出部150は、データ遅延部140で主走査方向に遅延して得られた多値データDbの各画素(3画素のデータ配列)Dg1〜Dg3のパターンが図10に示したいずれかの特定パターンに一致するかどうかを検出する。また、各画素Dg1〜Dg3のパターンがいずれかの特定パターンに一致することを検出した時に、その一致した特定パターンに応じて変調部によるLDの発光タイミングを制御する位相データDsを生成する。
【0053】パターン検出部150は、データ遅延部140の出力Dg1〜3を反転(INV),論理積(AND),論理和(OR)などのゲートを組み合わせることによりパターンマッチングを行なう。
【0054】図11に示す回路は、{Dg1,Dg2,DG3}=(0,0,1,1,0,0)の場合のパターンに対する回路であるが、多値データDbの周辺画素Dg1の各ビットDg1(1),(0)及び周辺画素Dg3の各ビットDg3(1),(0)をそれぞれINVゲート151a〜151dで反転することにより、(0,0,1,1,0,0)に一致する場合はINVゲート151a〜151dの出力は全て“1”となる。すると、INVゲート151a〜151dの出力及び注目画素Dg2の各ビットDg2(1),(0)を入力するANDゲート152の出力Dh1は“1”となる。
【0055】このように、多値データDbの各画素Dg1〜Dg3のパターンが特定パターンにマッチングした場合は、対応する信号Dh1〜4が“1”となる。このとき、Dh3やDh4など2つのパターンに対応する信号(この例ではDh3)は、図12に示すように各々の特定パターンに一致するかどうかを検知(検出)するパターン検出回路153a,153bの出力信号Dh31,Dh32をORゲート154の入力とすることにより、上記いずれかの特定パターンに一致した時に“1”となる。
【0056】多値データDbの各画素Dg1〜Dg3のパターンが上記いずれの特定パターンにも一致しない場合には、Dh1〜Dh4が全て“0”になっているので、図13に示すようにDh1〜Dh4を入力するORゲート157の出力が“0”となる。そして、例えば(X,X,0,0,X,X)の特定パターンと一致することを検出する場合には、注目画素Dg2の各ビットDg2(1),(0)とORゲート157の出力を更にORゲート158に入力することにより、特定パターンに一致した時に“0”の出力が得られるので、これを更にINVゲート159で反転することにより、その出力Dh5は“1”となる。
【0057】また、位相データDsについては、図14に示すように(0,0,1,1,1,1),(0,0,1,0,1,1)など位相データDsを“1”にして右寄せにしたい特定パターンについてのパターン検出回路155a,155bの出力信号(この場合Dh32,Dh42)より生成され、これらの信号をORゲート156に入力することにより、多値データDbの各画素Dg1〜Dg3のパターンが右寄せにしたい特定パターンに一致すると位相データDsは“1”となり、右寄せにしたい特定パターンに一致しなければ“0”となる。
【0058】図15は、図6のコード生成部160の構成例を示す回路図である。以下、この図15を用いてコード生成部160の動作を説明する。コード生成部160は、パターン検出部150で検出したパターンに応じた信号Dh1〜Dh8を元にコードデータを生成する。
【0059】コード生成部160は、3ステートバッファ161a〜161hからなっており、パターン検出部150で検出した各パターンに応じた信号Dh1〜Dh8を各3ステートバッファ161a〜161hの出力イネーブル信号として使用することにより、対応するコードデータを生成する。
【0060】すなわち、3ステートバッファ161a〜161hの入力は各特定パターンに対応する3ビットのコードデータに固定されている。そして、パターン検出部150で検出した各パターンに応じた信号Dh1〜Dh8を各3ステートバッファ161a〜161hの出力イネーブル信号として入力しているので、一致した特定パターンに対応する3ステートバッファの出力が有効となり、対応するデータがコードデータとして出力される。
【0061】図16は、図1のコードデータ切換部60の構成例を示す回路図である。コードデータ切換部60は、セレクタ61によって構成され、1ドットライン,画像端部の濃度補正を行なう場合には、コード変換部B50で生成した3ビットのコードデータDdを、1ドットライン,画像端部の濃度補正を行なわない場合には、コード変換部A40で生成した3ビットのコードデータDcを、制御部80からのモード設定信号により切り換えてコードデータDeとして出力する。
【0062】図17は、図1の発光データ生成部70の構成例を示す回路図である。以下、この図17を用いて発光データ生成部70の動作説明をする。発光データ生成部70は、コードデータ切換部60から出力されたコードデータDe1〜De3に基づいて実際にLDを発光させるための発光データを生成する。
【0063】発光データ生成部70は、制御部80のデータバスに接続されたFF71a〜71hと、3ステートバッファ72a〜72h,アドレスデコーダ73,デコーダ74とによって構成されており、制御部80によって変換したいデータを自由に設定できるようになっている。
【0064】すなわち、FF71a〜71hは、アドレスが割り付けられており、制御部80からのアドレスをアドレスデコーダ73によりデコードし、制御部80からのライト信号WRとアンドすることによって、各FF71a〜71hに対して制御部80が書き込みを行なうと、各FF71a〜71hに対応するチップセレクトCS1〜CS8のうち、データの書き込みを行なうFFに対するチップセレクトが“1”となる。
【0065】FF71a〜71hのデータ入力端子には制御部80のデータバスが接続してあるので、このチップセレクトCS1〜CS8をFF71a〜71hへのクロック入力とすることにより、制御部80で設定したデータが書き込まれる。そして、コードデータ切換部60から出力された各コードに応じた信号(コードデータ)De1〜3はデコーダ74によって3ビットから8ビットに変換され、各3ステートバッファ72a〜72hの出力イネーブル信号として使用することにより、各コードの発光データとして対応するFFに設定されたデータを有効出力とする。
【0066】次に、この実施形態による効果を実際の画像を用いて説明する。図18はこの実施形態による効果を説明するための図であり、1ドットの縦線,横線の場合を示す。
【0067】1ドットラインの場合には、図18の(a)に示すような入力画像を図1の画像処理部20で処理した結果を同図の(b)とし、データが黒(1,1)のとき発光データを8ビットの最大値「255」に設定したとすると、通常は黒ベタ部分がしっかり埋まるようにビーム径は1画素より大きくなる。
【0068】したがって、元々原稿上の線よりコピーの線は太くなりがちとなるが、更に発光データが同じでも電子写真の特性として縦線と横線では実際にコピーとして出力した場合には縦線のほうが太くなりがちとなるので、図18の(c)のような出力画像となる。
【0069】これを、図6のパターン検出部150により1ドットラインを示す特定パターン(0,0,1,1,0,0)または(0,0,1,0,0,0)に該当する各画素のパターンを検出し、発光データ生成部70で発光データとしてそのパターン(各画素と一致した特定パターン)に対応する発光データを200〜220程度に下げてパルス幅変調によりLDを発光させる(LDの発光光量を通常よりも小さくなるように補正する)ことにより、ビーム径を通常よりも縦長とすることができるため、縦線を細くすることが可能となり、その結果、コピーとして出力した画像が図18の(d)に示すように実際の原稿と同程度になって再現性が向上し、しかも縦線以外の部分には影響を与えない。
【0070】画像の先端・後端の場合には、1ドットラインと同様な問題点の他に、図19の(a)〜(c)に示すように、本来1つの線としてくっつけて再現されるべき2つのデータが位相情報を持たないデータに変換されて書き込まれると、発光タイミングとして右または左(または中央)に固定されてしまうので、左固定の場合には画像の先端で、右固定の場合には画像の後端で線が分割されてしまう。
【0071】この分割された部分は、中間調部分の濃度が低く間隔が広ければ分割された形で出力されるし、中間調の濃度が高く間隔が狭ければ埋まって太い線となってしまい、いずれにせよ再現性を損なう原因となることがあった。
【0072】しかし、パターン検出部150で画像の先端・後端を示す特定パターン(1,1,1,1,0,0),(0,0,1,1,1,1),または(1,1,1,0,0,0),(0,0,1,0,1,1)に該当するような画素を検出し、発光データ生成部70で濃度補正を行なって通常よりも濃度を下げる(LDの発光光量を通常よりも小さくなるように補正する)ことにより、原稿よりもコピーの線が太くなりがちになることや縦線・横線の太さの違いを補正し、更にパターン検出部150で生成した位相データに応じて先端に該当する画素は右寄せとし、後端に該当する画素は左寄せとして印字することにより、いっそう再現性を向上することができる。
【0073】以上、この発明をスキャナから濃度情報のみを示す複数ビットの画像データを入力するデジタル複写機に適用した実施形態について説明したが、この発明はこれに限らず、コンピュータ等の外部からも濃度情報のみを示す複数ビットの画像データを入力できるデジタル複写機には勿論、外部から濃度情報のみを示す複数ビットの画像データを入力するレーザプリンタなどの各種画像形成装置に適用し得るものである。
【0074】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1,2の発明によれば、多値画像を再現できる画像形成装置において、画像(複数画素にまたがるライン)のエッジ部分や1ドットラインが太くなりすぎること、及び縦線,横線の太さが異なることを防ぐことができ、再現性の良い画像を得ることが可能となる。
【0075】請求項3の発明によれば、画像のエッジ部分や1ドットラインが太くなりすぎること、及び縦線,横線の太さが異なることを確実に防ぐことができ、再現性の良い画像を得ることが可能となる。請求項4の発明によれば、請求項1,2,又は3の発明と同様の効果を得られ、しかも検出すべきパターン数を減らしてハードの構成を簡略化できると共に、不必要な補正を行なうことによる異常画像の発生を防ぐこともできる。




 

 


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