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発明の名称 熱転写記録媒体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2000−62324(P2000−62324A)
公開日 平成12年2月29日(2000.2.29)
出願番号 特願平10−229569
出願日 平成10年8月14日(1998.8.14)
代理人 【識別番号】100074505
【弁理士】
【氏名又は名称】池浦 敏明 (外1名)
【テーマコード(参考)】
2H111
【Fターム(参考)】
2H111 AA01 AA14 AA17 AA26 AA33 BA03 BA07 BA53 BA54 BA55 BA61 BA76 
発明者 塩川 恵一 / 成瀬 充 / 稲村 和良
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 支持体上に少なくとも熱溶融性物質および/または熱可塑性樹脂を主としてなる中間層、熱溶融性物質および/または熱可塑性樹脂並びに着色剤を主としてなる熱転写インク層をこの順で設けた熱転写記録媒体において、該熱転写インク層中に該熱転写インク層の層厚より小さい平均粒径を持ち、かつ、サーマルヘッドの熱印加により溶融しない球状物質を含有することを特徴とする熱転写記録媒体。
【請求項2】 請求項1記載の熱転写記録媒体において、前記熱転写インク層中に含まれる球状物質の含有量が2〜20重量%であることを特徴とする熱転写記録媒体。
【請求項3】 請求項1または2記載の熱転写記録媒体において、前記熱転写インク層中に含まれる球状物質の吸油量が120ml/100g以下であることを特徴とする熱転写記録媒体。
【請求項4】 請求項1、2または3記載の熱転写記録媒体において、前記熱転写インク層中に含まれる球状物質の粒径が0.2〜3μmであることを特徴とする熱転写記録媒体。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱溶融転写方式に用いられる記録媒体に関し、より詳しくは被転写体に対する圧接汚れが少なく、かつ、熱転写印字性の良好な熱転写記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】熱溶融転写方式は、支持体上に熱溶融性インク層を有する熱転写記録媒体をサーマルヘッドにより加熱して該熱溶融性インク層から被転写体上にインクを溶融転写する記録方法である。この転写方式は操作や保守の容易性に加えて装置の小型化、低コスト化が可能であること、ランニングコストが安い等の利点を有することから近年さまざまな分野で利用されるようになった。このようなことからサーマルヘッドも種々のものが開発され利用されており、例えばバーコードやチケットのような印字記録を行う分野ではライン型サーマルヘッドが使用されている。近年、端面ライン型サーマルヘッドが相次いで上市されるようになって来た。この端面ライン型サーマルヘッドは発熱体部分がサーマルヘッド構造の角部に配置されているため、サーマルヘッド本体の畜熱の影響を受け難く、高精細な画像を記録する用途に適している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記端面ライン型サーマルヘッドを用いて熱転写印字を行う際、ヘッドと媒体との接触幅が通常ヘッドに比べ非常に狭いため圧力がかなり高くなり、サーマルヘッドとプラテンロール間に熱転写記録媒体と被転写紙を物理的に圧接することから熱印加しない部分の熱転写インク層が被転写紙に転移する、圧接汚れの問題が生ずる。これは熱転写インク層に凝集力の大きい熱可塑性樹脂を用いると顕著になりやすく、中間層中に支持体と接着性の良い熱可塑性樹脂を混合させれば防止することは可能だが、熱溶融性あるいは熱転写性が変化し、印字画像の鮮鋭性に問題がある。
【0004】ここで、中間層とは熱転写性や印字画像の鮮鋭性を向上させる目的から、熱転写記録媒体の構成において、支持体と熱転写インク層との間に設けられる層で、熱溶融性物質、あるいはこれと熱可塑性樹脂を主としてなる層である。従来、この中間層と支持体との間にアンダー層を設けることは公知であり、いろいろの材料を用いて行われているが、塗設層が増加し生産上好ましくない。
【0005】一方、熱転写インク層中にフィラーを添加するものがある。このフィラーはインク層の層厚以上の大きさを有するため地汚れ防止効果はあるが、ボイドが多い、虫食い(画像の白抜け)が生じるなど転写性に難点がある。また、インク層中にインク層の層厚とほぼ同じ大きさの粒径(4〜20μm)の粒子を添加するものもある(特開平3−239589号公報)が、やはりボイドが多いなど転写性に難点がある。また、インク層中またはインク層表面に球状物質を含有するものがある(特開昭61−32794号公報)。これはスペーサーとして機能させるため、実施例ではいずれもインク層の層厚より大きい粒子が使用されている。球状粒子のため転写性はやや改善されるものの低平滑紙に対するボイドの改善は不完全である。
【0006】本発明はこのような背景に鑑みてなされたもので、端面ライン型サーマルヘッドを用いて熱転写印字を行っても被転写紙に対する圧接汚れが少なく、かつ、熱転写印字性の良好な熱転写記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第一に、支持体上に少なくとも熱溶融性物質および/または熱可塑性樹脂を主としてなる中間層、熱溶融性物質および/または熱可塑性樹脂並びに着色剤を主としてなる熱転写インク層をこの順で設けた熱転写記録媒体において、該熱転写インク層中に該熱転写インク層の層厚より小さい平均粒径を持ち、かつ、サーマルヘッドの熱印加により溶融しない球状物質を含有することを特徴とする熱転写記録媒体が提供される。
【0008】第二に、上記第一に記載した熱転写記録媒体において、上記熱転写インク層中に含まれる球状物質の含有量が2〜20重量%であることを特徴とする熱転写記録媒体が提供される。
【0009】第三に、上記第一または第二に記載した熱転写記録媒体において、上記熱転写インク層中に含まれる球状物質の吸油量が120ml/100g以下であることを特徴とする熱転写記録媒体が提供される。
【0010】第四に、上記第一、第二または第三に記載した熱転写記録媒体において、上記熱転写インク層中に含まれる球状物質の粒径が0.2〜3μmであることを特徴とする熱転写記録媒体が提供される。
【0011】以下に本発明を詳細に説明する。上述のように本発明は支持体上に少なくとも熱溶融性物質および/または熱可塑性樹脂を主としてなる中間層、熱溶融性物質および/または熱可塑性樹脂並びに着色剤を主としてなる熱転写インク層をこの順で設けた熱転写記録媒体において、該熱転写インク層中に該熱転写インク層の層厚より小さい平均粒径を持ち、かつ、サーマルヘッドの熱印加により溶融しない球状物質を含有させるもので、このような構成により該熱転写インク層表面を適度に粗面化し、熱転写記録媒体との物理的圧接による被転写紙の汚れを防ぐとともに熱転写インク層の熱溶融性が何ら阻害されることなくボイドの少ない画像を得ることができる。
【0012】特に該球状物質の含有量を3〜20重量%とすることにより圧接による汚れ防止と良好な熱転写印字性の両立が可能になり、さらに吸油量を120ml/100g以下とすることにより印字溶融時の溶融粘度の増加を押さえることができ、より一層ボイドの少ない画像を得ることができる。該球状物質の粒径が熱転写インク層の層厚以上になると圧接汚れに対しては効果があるが、(表面凹凸の大きい被転写紙では特に)溶融インクと受容紙との接触を阻害するためボイドが発生しやすい。また、熱転写インクのブリッジ転写が起こりにくくなり、これもボイドを発生させやすい方に作用する。また、吸油量が120ml/100g以上となると熱溶融性材料との親和性が増すために層の溶融粘度が大きくなりやすく熱転写しににくくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】中間層は上記のごとく熱転写性や印字画像の鮮鋭性を向上させる目的から設けられ、熱転写インク層を支持体に対し平常時は接着性よく、印字時急激に、かつ、シャープに溶融し、溶融粘度を下げ剥離しやすくさせる。かかる中間層の材料としては従来公知の種種の熱溶融性物質や熱可塑性樹脂を使用することができる。以下にそれらを例示する。
【0014】熱溶融性物質としては、カルナバ、キャンデリラ、ライス、モンタン、セラック、蜜ろう、木ろう等の天然ワックス、パラフィン、酸化パラフィン、マイクロクリスタリン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、オゾケライト、セレシン、サゾール等の合成ワックス、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸、ラノリン酸等の高級脂肪酸およびそれらの一価アルコール、アルコールエステル、アミド等が挙げられる。また、熱可塑性樹脂としては、アクリル、ポリエステル、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリレート共重合体、ウレタン、セルロース、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、石油樹脂、ロジン樹脂およびその誘導体、ポリアミド等である。これらのうち1種以上のものを適宜選択すればよいが、その融点または軟化点範囲は50〜120℃であることが好ましい。また、中間層の基材との密着性向上、弾力性付与を目的としてイソプレン、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、ニトリル等の未加硫ゴムを添加してもよい。これら熱溶融性物質と熱可塑性樹脂は一般に組み合わせて用いることが多い。
【0015】熱転写インク層も中間層と同様、上述の材料より選択して構成されるが、着色用としてカーボンブラック、有機顔料、無機顔料または各種染料から選択される1種以上の着色剤および本発明が特定する球状物質等が含有される。
【0016】該球状物質としては、アクリル、メラミン、メラミン−ホルマリン、メラミン−ベンゾグアナミン、スチレン、スチレン−アクリル等の有機系、シリカ等の無機系、PTFE、シリコン樹脂等が挙げられる。これら球状粒子の平均粒径は熱転写インク層の層厚より小さいことが必須であるが、本発明においては粒径0.2〜3μmの球状粒子が好ましい。この際、上記熱転写インク層の塗布厚は0.5〜4μmの範囲であることが好ましい。
【0017】支持体としては公知のフィルムまたは紙を使用すればよく、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ポリイミド、ポリアミド等のプラスチックフィルムがよく用いられる。
【0018】また、支持体裏面に設ける耐熱滑性層は端面ライン型サーマルヘッドによる熱印加時の高温から支持体を保護し、搬送性を確保するものであり、シリコーンオイル、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、ポリイミド、エポキシ、フェノール、メラミン、セルロース等の樹脂を薄膜状に塗設すればよい。
【0019】支持体への上記中間層や熱転写インク層(以下でこれらの層を熱転写記録層という場合もある)の塗設は、ホットメルト塗工、溶剤塗工、水系塗工等、従来公知の方法でよい。中間層の塗設厚は所望の感度、選択される被転写紙の種類に応じて適宜調整されるが、厚みとしては0.2〜3μmの範囲とすることが好ましい。
【0020】
【実施例】以下実施例によりさらに具体的に説明する。なお、以下で示す部は重量基準である。
〔実施例1〕支持体として45μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用意し、熱転写記録層を塗設する側の反対側にシリコーンゴム(東レ・ダウコーンング社製SD7226)を乾燥後塗工量0.05g/mとなるように塗設し耐熱滑性層を有する支持体を作製した。次に熱転写記録層側にカルナバワックス 8部キャンデリラワックス 5部ポリエステル樹脂(東洋紡社製バイロン650) 2部メチルエチルケトン 60部トルエン 25部からなる中間層塗工液を乾燥後厚さ1.5μmとなるように塗工乾燥して中間層塗工済み支持体を得た。中間層の乾燥は熱風循環式乾燥機を用い温度50℃、風速5m/秒下で10秒間乾燥した。
【0021】次に下記A〜G7種の熱転写インク層塗工液を調製した。
〈熱転写インク層塗工液A〉カーボンブラック 3部キャンデリラワックス 5部エチレン−酢酸ビニル共重合体(メルトインデックス10、酢酸ビニル含有量28%) 5部メラミン−ホルマリン重縮合体粒子(平均粒径0.6μm、吸油量80ml/100g) 2部トルエン 85部以上の組成物をボールミルで12時間分散し、熱転写インク層塗工液Aを得た。
【0022】〈熱転写インク層塗工液B〉上記熱転写インク層塗工液Aにおいて、メラミン−ホルマリン重縮合体粒子の平均粒径を1.2μmとしたもの(吸油量は80ml/100g)を使用した以外はAと同様にして熱転写インク層塗工液Bを得た。
【0023】〈熱転写インク層塗工液C〉上記熱転写インク層塗工液Aにおいて、メラミン−ホルマリン重縮合体粒子の平均粒径を2.0μmとしたもの(吸油量は80ml/100g)を使用した以外はAと同様にして熱転写インク層塗工液Cを得た。
【0024】〈熱転写インク層塗工液D〉上記熱転写インク層塗工液Aにおいて、メラミン−ホルマリン重縮合体粒子に代えてシリコーン樹脂球状粒子(平均粒径0.8μm、吸油量60ml/100g)を使用した以外はAと同様にして熱転写インク層塗工液Dを得た。
【0025】
〈熱転写インク層塗工液E〉カーボンブラック 3部キャンデリラワックス 6部エチレン−酢酸ビニル共重合体(メルトインデックス10、酢酸ビニル含有量28%)5.7部メラミン−ホルマリン重縮合体粒子(平均粒径0.6μm、吸油量80ml/100g) 0.3部トルエン 85部以上の組成物をボールミルで12時間分散し、熱転写インク層塗工液Eを得た。
【0026】〈熱転写インク層塗工液F〉上記熱転写インク層塗工液Aにおいて、メラミン−ホルマリン重縮合体粒子に代えて平均粒径1μmのアクリル粒子(吸油量120ml/100g)を使用した以外はAと同様にして熱転写インク層塗工液Fを得た。
【0027】
〈熱転写インク層塗工液G〉カーボンブラック 3部キャンデリラワックス 6部エチレン−酢酸ビニル共重合体(メルトインデックス10、酢酸ビニル含有量28%) 6部トルエン 85部以上の組成物をボールミルで12時間分散し、熱転写インク層塗工液Gを得た。
【0028】上記により得られたA〜Gの各熱転写インク層塗工液を先に用意した中間層塗工済み支持体の上に塗設し実施例および比較例の熱転写記録媒体を得た。該熱転写インク層塗工液の種類と各実施例および比較例番号との対応は下記表1に示すとおりである。
【0029】得られた実施例および比較例の熱転写記録媒体について圧接汚れと印字画像品質の評価を行った。結果を表1に示す。
印字条件:サーマルヘッド:端面薄膜ライン型サーマルヘッド(ローム社製8dot/mm)
プラテン圧 :200g/cm被転写紙 :上質紙(王研式平滑度350秒)ラベル印字速度 10インチ/秒【0030】《圧接汚れ》上記印字条件で40℃下において各熱転写記録媒体と被転写紙を5分間サーマルヘッドで圧接し、線状汚れの有無を調べた。評価基準として線状汚れが全くなしのものを◎、かすかにあるものを○、点線状に汚れるものを△、線状に汚れるものを×として示した。
【0031】《印字画像品質》上記印字条件でCODE39 パラレルバーコード(狭巾2dot、広巾5dot)を印字し、その解読性を評価した。この評価によると、熱転写性・熱溶融性の結果が画像品質、特に鮮鋭度となって現われる。なお、評価基準として、読み取り可、ボイドなしのものを◎、読み取り可、ボイドややありのものを○、読み取り不可のものを×として示した。
【0032】
【表1】

【0033】表1から実施例の熱転写記録媒体は圧接汚れおよび印字画像品質ともに問題はなく、特に球状粒子の含有量、吸油量が本発明の好ましい範囲にある実施例1〜3は良好であること、一方、層厚より大きい粒子を使用した比較例2、3は圧接汚れの発生はかすかであるが、得られる印字は読み取り不可であり鮮鋭性にまったく欠けることが明らかである。
【0034】
【発明の効果】以上のように、支持体上に中間層を介して熱転写インク層を設けた熱転写記録媒体において、該熱転写インク層中に該熱転写インク層の層厚より小さい平均粒径を持ち、かつ、サーマルヘッドの熱印加により溶融しない球状物質を含有することにより、特に端面ライン型サーマルヘッドで熱転写印字されるとき発生する圧接汚れを防止することができるのみならず、鮮鋭性の優れた印字品質を有する画像が得られる。該球状粒子の含有量、吸油量、粒径をそれぞれ特定することにより上述の効果をさらに増加させることができる。




 

 


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