米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 繊維;紙;印刷 -> 株式会社リコー

発明の名称 光記録媒体の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2000−62320(P2000−62320A)
公開日 平成12年2月29日(2000.2.29)
出願番号 特願平10−247864
出願日 平成10年8月18日(1998.8.18)
代理人
発明者 植野 泰伸 / 佐藤 勉 / 戸村 辰也
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 基板上に記録材料からなる記録層を設けてなる光記録媒体を製造する方法において、前記記録材料の有機溶剤溶液をコーティングすることにより前記記録層を形成する際に、前記有機溶剤としてアミン溶剤を用いることを特徴とする光記録媒体の製造方法。
【請求項2】 請求項1において前記記録材料が有機色素であり、アミン溶剤が2級アミン溶剤又は3級アミン溶剤であることを特徴とする光記録媒体の製造方法。
【請求項3】 請求項2において、アミン溶剤の沸点が80℃〜180℃であることを特徴とする光記録媒体の製造方法。
【請求項4】 請求項2において、アミン溶剤がジイソブチルアミン、ジプロピルアミン、ブチルメチルアミン、ブチルエチルアミン、ジブチルアミン、ジイソプロピルアミン、ヘキシルメチルアミン、トリプロピルアミン、エチル−2−プロピルアリルアミン、ジアリルアミン又はトリアリルアミンであることを特徴とする光記録媒体の製造方法。
【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一つの項において、記録材料がアゾ化合物であるか、又はアゾ化合物と金属もしくはその塩とから合成されるアゾ金属キレート化合物であることを特徴とする光記録媒体の製造方法。
【請求項6】 請求項5において、アゾ化合物は一般式が下記[化1]で示されるものであることを特徴とする光記録媒体の製造方法。
【化1】

(上記[化1]において、Aはこれが結合している炭素原子及び窒素原子と一緒になってピラゾール、2−ピラゾリン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、1,3,4−チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、s−トリアジン、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キノキサリン、アクリジン、1,10−フェナントロリンからなる群より選択された複素環を形成する残基を表す。Bはこれが結合している2つの炭素原子と一緒になって芳香族を形成する残基を表す。Xは−OL,−COOL,−SO3 L又は−NRLを表し、Lは水素原子、アルキル基又はカチオンを表し、Rは水素原子又はアルキル基を表す。)
【請求項7】 請求項5において、アゾ化合物は一般式が下記[化2]で示されるものであることを特徴とする光記録媒体の製造方法。
【化2】

(上記[化2]においてC及びDは、それぞれ独立にそれが結合している2つの炭素原子と一緒になって芳香族を形成する残基を表す。Y及びZはそれぞれ独立に−OL,−COOL,−SO3 L又は−NRLを表し、Lは水素原子、アルキル基又はカチオンを表し、Rは水素原子又はアルキル基を表す。)
【請求項8】 請求項1〜7のいずれか一つの項において、第1基板上に直接又は下引き層を介して記録層を形成し、さらに反射層、保護層又は第2基板を設けることを特徴とする光記録媒体の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データ用大容量追記光ディスク(大容量追記型コンパクトディスク、CD−R,DVD−R)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザを用いた記録再生可能な光記録媒体が求められている。従来提案されている光記録媒体としては、光磁気記録媒体、相変化記録媒体、カルコゲン酸化物系記録媒体、有機色素光記録媒体がある。これらの中で有機色素光記録媒体は安価であり、その製造プロセスも簡単である点において、他の光記録媒体に比べて有利なものと考えられる。現在、記録再生可能な有機色素光記録媒体として、いわゆるCD−R,DVD−Rが開発されている。
【0003】記録再生可能な有機色素光記録媒体は、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、アモルファスポリオレフィン等の透明樹脂基板上に有機色素情報記録層を形成し、さらに必要に応じて金属反射層、保護層等を形成した構成となっている。情報記録層(以下、記録層という)の形成方法としては、コスト低減のために、有機色素を混合又は単一の有機溶媒に溶解してから、基板上にスピンコーティングするものが一般的である。使用する有機溶媒には、これが透明樹脂基板を損傷しないことが求められる。そのための適当な溶媒としてはアルコールやセロソルブ等が挙げられるが、しかし、これらの溶剤は色素を良く溶解するものではない。
【0004】従来、基板を浸食することなく色素を溶解することができる溶剤として、多種類の溶剤を微妙な比率で混合した混合溶剤や、フッ素アルコールをが使用されている。
【0005】ところが、混合溶剤では各成分の混合比が変わると良好な記録層を形成することができないため、品質の管理に重大な費用がかかっていた。一方、フッ素アルコールは他の溶剤に比べて極めて高価である。また、フッ素アルコールは単一成分でスピンコーティングが可能な優れた溶剤ではあるものの、溶解できる色素の種類が極めて少ない。さらに、フッ素アルコールは相溶性が極めて低く、他の溶剤との混合には不向きである。さらに極めて高粘度であるため、スピンコート法による記録層の形成する場合には、極めて多くの色素を消費することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、有機色素の溶解性が高く、しかも他の溶剤と任意の割合で混合できる溶剤を使用することで、充分な記録再生特性を有し、しかもその特性を長期にわたって安定に維持しうる光記録媒体を安価に提供することにあり、具体的には基板上への有機色素記録層の形成方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々検討の結果、有機色素を溶解するための溶剤の一部又は全部にアミン溶剤を使用することで、有機色素を充分に溶解すると同時に、射出成形ポリカーボネート基板を損傷することなく記録層を形成できることを見出し、本発明を完成した。
【0008】請求項1に係る光記録媒体の製造方法は、基板上に記録材料からなる記録層を設けてなる光記録媒体を製造する方法において、前記記録材料の有機溶剤溶液をコーティングすることにより前記記録層を形成する際に、前記有機溶剤としてアミン溶剤を用いることを特徴とする。本発明の典型例では、有機色素記録材料をアミン溶剤に溶解した溶液を基板上に、これと接して又は他の層を介して、スピンコーティングすることにより記録層を形成する。
【0009】請求項2に係る光記録媒体の製造方法は、請求項1において前記記録材料が有機色素であり、アミン溶剤が2級アミン溶剤又は3級アミン溶剤であることを特徴とする。1級アミン溶剤は、ポリカーボネートを容易に溶解するため、ポリカーボネート製基板による光記録媒体製造には不向きである。2級アミン溶剤、3級アミン溶剤ではこのようなことがない。
【0010】請求項3に係る光記録媒体の製造方法は、請求項2において、アミン溶剤として沸点が80℃〜180℃のもの、好ましくは100℃〜150℃のものを用いることを特徴とする。これらのアミン溶剤を用いることで、断面形状が屈曲のない水平な記録層を形成することができ、その反射率が高まる。
【0011】請求項4に係る光記録媒体の製造方法は、請求項2において、アミン溶剤がジイソブチルアミン、ジプロピルアミン、ブチルメチルアミン、ブチルエチルアミン、ジブチルアミン、ジイソプロピルアミン、ヘキシルメチルアミン、トリプロピルアミン、エチル−2−プロピルアリルアミン、ジアリルアミン又はトリアリルアミンであることを特徴とする。
【0012】請求項5に係る光記録媒体の製造方法は、請求項1〜4のいずれか一つの項において、記録材料がアゾ化合物であるか、又はアゾ化合物と金属もしくはその塩とから合成されるアゾ金属キレート化合物であることを特徴とする。
【0013】請求項6に係る光記録媒体の製造方法は、請求項5において、アゾ化合物は一般式が下記[化1]で示されるものであることを特徴とする。
【0014】
【化1】

【0015】(上記[化1]において、Aはこれが結合している炭素原子及び窒素原子と一緒になってピラゾール、2−ピラゾリン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、1,3,4−チアジアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、s−トリアジン、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キノキサリン、アクリジン、1,10−フェナントロリンからなる群より選択された複素環を形成する残基を表す。Bはこれが結合している2つの炭素原子と一緒になって芳香族を形成する残基を表す。Xは−OL,−COOL,−SO3 L又は−NRLを表し、Lは水素原子、アルキル基又はカチオンを表し、Rは水素原子又はアルキル基を表す。)
【0016】請求項7に係る光記録媒体の製造方法は、請求項5において、アゾ化合物は一般式が下記[化2]で示されるものであることを特徴とする。
【0017】
【化2】

【0018】(上記[化2]においてC及びDは、それぞれ独立にそれが結合している2つの炭素原子と一緒になって芳香族を形成する残基を表す。Y及びZはそれぞれ独立に−OL,−COOL,−SO3 L又は−NRLを表し、Lは水素原子、アルキル基又はカチオンを表し、Rは水素原子又はアルキル基を表す。)
【0019】上記アゾ金属キレート化合物を構成する金属種としては遷移金属が挙げられ、コバルト、ニッケル、銅が最適である。
【0020】請求項8に係る光記録媒体の製造方法は、請求項1〜7のいずれか一つの項において、第1基板上に直接又は下引き層を介して記録層を形成し、さらに反射層、保護層又は第2基板を設けることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について説明する。
[記録体の構成]本発明の光記録媒体は、断面構造が図1〜図4に示されるような通常の追記型光ディスクとすることができるし、これらを2枚貼り合わせた、いわゆるエアーサンドイッチ構造、又は密着貼合わせ構造とすることもできる。また、断面構造が図5〜図7に示されるようなCD−R用メディアの構造としてもよい。さらに本発明では、図8〜図9に示すようなDVD−R用の断面構造とすることもできる。なお、図5と同一構造のDVD−Rとしてもよい。
【0022】すなわち、図1の光記録媒体では、基板1上に記録層2のみが積層されている。図2の光記録媒体では、基板1上に下引き層3を介して記録層2が積層されている。図3の光記録媒体では、図2のものにおいて記録層2上に保護層4が積層されている。図4の光記録媒体では、図3のものにおいて基板1下にハードコート層5が積層されている。
【0023】図5の光記録媒体では、基板1上に記録層2、金属反射層6、保護層4の順に積層されている。図6の光記録媒体では、基板1上に下引き層3、記録層2、金属反射層6、保護層4の順に積層されている。図7の光記録媒体では、図6のものにおいて基板1下にハードコート層5を積層した形態になっている。
【0024】図8の光記録媒体では、基板1上に記録層2、金属反射層6、保護層4、接着層8、保護基板7の順に積層されている。図9の光記録媒体では、基板1上に下引き層3、記録層2、金属反射層6、保護層4、接着層8、保護基板7の順に積層され、基板1下にハードコート層5が積層されている。
【0025】[各層の必要特性及び構成材料例]本発明に係る記録媒体では、第1基板上に直接又は下引き層を介して記録層を設け、さらに反射層、保護層又は第2基板を設けたもの、例えば図8,9に示すような、第1基板(基板1)と第2基板(保護基板7)とを、記録層2を介して接着剤(接着層8)で貼り合わせた構造を基本構造とする。記録層2は有機色素層単層でもよく、反射率を高めるため有機色素層と金属反射層との積層でも良い。記録層2と基板1とは、下引き層3あるいは保護層4を介して層成してもよく、機能向上のためそれらを積層化した構成でも良い。最も普通に用いられる構造は、第1基板/有機色素層/金属反射層/保護層/接着層/第2基板である。
【0026】<基板>基板側より記録再生を行う場合にのみ、基板は使用レーザ光に対して透明でなければならず、記録層側から記録再生を行う場合には、透明である必要はない。従って本発明では、基板を1層しか用いない場合は、上記第2基板のみが透明であればよく、上記第1基板の透明、不透明は問わない。
【0027】基板材料としては例えば、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド等のプラスチック、ガラス、セラミックあるいは金属等を用いることができる。尚、基板を1層しか用いない場合、あるいは基板2枚をサンドイッチ状で用いる場合は、上記第1基板の表面にトラッキング用の案内溝や案内ピット、さらにアドレス信号等のプレフォーマットが形成されている必要がある。
【0028】<中間層>下引き層等を含め基板、記録層、反射層、保護層以外に設けられた層をここでは中間層と呼ぶことにする。この中間層は(a)接着性の向上、(b)水、又はガス等のバリアー、(c)記録層の保存安定性の向上、(d)反射率の向上、(e)溶剤からの基板や記録層の保護、(f)案内溝・案内ピット・プレフォーマット等の形成等を目的として使用される。
【0029】(a)の目的に対しては高分子材料、例えばアイオノマー樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル系樹脂、天然樹脂、天然高分子、シリコーン、液状ゴム等の種々の高分子物質、シランカップリング剤等を用いることができる。(b)(c)の目的に対しては、前記高分子材料以外に無機化合物として、例えばSiO2 ,MgF2 ,SiO,TiO2 ,ZnO,TiN,SiN等が用いられる。金属又は半金としては例えばZn,Cu,Ni,Cr,Ge,Se,Au,Ag,Al等を用いることができる。
【0030】また、(d)の目的に対しては金属、例えばAl,Ag等や、金属光沢を有する有機薄膜、例えばメチン染料、キサンテン系染料等を用いることができる。(e)(f)の目的に対しては紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、熱可塑性樹脂等を用いることができる。下引き層の膜厚は0.01〜30μm、好ましくは0.05〜10μmとする。
【0031】<記録層>記録層はレーザ光の照射により何らかの光学的変化を生じさせ、その変化により情報を記録できるものであって、この記録層中には本発明の色素が含有されていることが必要で、記録層の形成にあたって本発明の色素を1種、又は2種以上の組合わせで用いてもよい。さらに、本発明の前記色素は光学特性、記録感度、信号特性等の向上の目的で他の有機色素及び金属、金属化合物と混合又は積層化しても良い。
【0032】有機色素の具体例としては、ポリメチン色素、ナフタロシアニン系、フタロシアニン系、スクアリリウム系、クロコニウム系、ピリリウム系、ナフトキノン系、アントレキノン(インダンスレン)系、キサンテン系、トリフェニルメタン系、トリフェニルメタン系、アズレン系、テトレヒドロコリン系、フェナンスレン系、トリフェノチアジン系染料、及び金属キレート化合物等が挙げられ、前記の染料を単独で用いてもよいし、2種以上の組み合わせにしてもよい。
【0033】また、前記染料中に金属又は金属化合物、例えばIn,Te,Bi,Se,Sb,Ge,Sn,Al,Be,TeO2 ,SnO,As,Cd等を分散混合あるいは積層の形態で用いることもできる。さらに、前記染料中に高分子材料例えば、アイオノマー樹脂、ポリアミド系樹脂、ビニル系樹脂、天然高分子、シリコーン、液状ゴム等の種々の材料又はシランカップリング剤等を分散混合して用いてもよいし、あるいは特性改良の目的で安定剤(例えば遷移金属錯体)、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面滑性剤、可塑剤等と併用することもできる。
【0034】記録層の形成は蒸着、スパッタリング、CVDまたは溶剤塗布等の通常の手段によって行うことができる。塗布法を用いる場合には前記染料等を有機溶媒等に溶解してスプレー、ローラーコーティング、ディッピング又はスピンコーティング等の慣用のコーティング法によって行われる。
【0035】本発明に使用でき、しかも入手容易なアミン溶剤としては、下記[表1]〜[表4]に示すものが挙げられる。
【0036】
【表1】

【0037】
【表2】

【0038】
【表3】

【0039】
【表4】

【0040】上記アミン溶剤と混合して使用される有機溶剤としては一般に、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、四塩化炭素、トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素類、あるいはベンゼン、キシレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族類、メトキシエタノール、エトキシエタノール等のセロソルブ類、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類等を用いることができる。
【0041】記録層の膜厚は100Å〜10μm、好ましくは200Å〜2000Åとする。
【0042】<金属反射層>反射層の材料としては単体で高反射率の得られ、かつ腐蝕されにくい金属、半金属等が挙げられる。材料例としてはAu,Ag,Cr,Ni,Al,Fe,Sn等が挙げられるが、反射率・生産性の点からAu,Ag,Alが最も好ましく、これらの金属、半金属は単独で使用しても良く、2種の合金としても良い。膜形成法としては蒸着、スパッタリング等が挙げられ、膜厚は50Å〜5000Å、好ましくは100Å〜3000Åとする。
【0043】<保護層、基板表面ハードコート層>保護層、又は基板面ハードコート層は(a)記録層(反射吸収層)を傷、ホコリ、汚れ等から保護する、(b)記録層(反射吸収層)の保存安定性の向上、(c)反射率の向上等を目的として使用される。これらの目的に対しては、前記中間層に示した材料を用いることができる。また、無機材料として、SiO,SiO2 等も用いることができ、有機材料としてポリメチルアクリレート、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリスチレン、ポリエステル樹脂、ビニル樹脂、セルロース、脂肪族炭化水素樹脂、芳香族炭化水素樹脂、天然ゴム、スチレンブタジエン樹脂、クロロプレンゴム、ワックス、アルキッド樹脂、乾性油、ロジン等の熱軟化性、熱溶融性樹脂も用いることができる。
【0044】上記材料のうち保護層、又は基板表面ハードコート層に最も好ましい例としては、生産性に優れた紫外線硬化樹脂が挙げられる。保護層又は基板面ハードコート層の膜厚は0.01〜30μmが適当で、より好ましくは0.05〜10μmである。本発明において、前記下中間層、保護層、及び基板面ハードコート層には記録層の場合と同様に安定剤、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤等を含有させることができる。
【0045】
【実施例】実施例1フォトポリマーにて深さ1600Å、トラックピッチ0.74μmの案内溝を形成した、厚さ0.6mmのポリカーボネート基板上に、構造式が図10に示される化合物例No.1による有機色素層を形成した。この場合、化合物例No.1をジブチルエチルアミン/メチルセロソルブ(50/50)の混合溶剤に溶解した溶液を上記基板上にスピンコーティングすることにより、厚さ800Åの記録層を形成し、記録媒体とした。
【0046】実施例2フォトポリマーにて深さ1600Å、トラックピッチ0.74μmの案内溝を形成した、厚さ0.6mmのポリメチルメタクリレート基板上に、構造式が図10に示される化合物例No.2による有機色素層を形成した。この場合、化合物例No.2のジブチルアミン溶液を上記基板上にスピンコーティングすることにより、厚さ800Åの記録層を形成し、記録媒体とした。
【0047】実施例3フォトポリマーにて深さ1800Å、トラックピッチ0.74μmの案内溝を形成した、厚さ0.6mmのポリカーボネート基板上に、構造式が図10に示される化合物例No.3による有機色素層を形成した。この場合、化合物例No.3をジプロピルアミン/1,2−ジクロロエタン(70/30)の混合溶剤に溶解した溶液を上記基板上にスピンコーティングすることにより、厚さ900Åの記録層を形成し、記録媒体とした。
【0048】実施例4フォトポリマーにて深さ1800Å、トラックピッチ0.74μmの案内溝を形成した、厚さ0.6mmのポリカーボネート基板上に、構造式が図10に示される化合物例No.4による有機色素層を形成した。この場合、化合物例No.4をエチル−2−メチルアリルアミン/メチルセロソルブ/クロロホルム(35/50/15)の混合溶剤に溶解した溶液を上記基板上にスピンコーティングすることにより、厚さ900Åの記録層を形成し、記録媒体とした。
【0049】比較例1フォトポリマーにて深さ1800Å、トラックピッチ0.74μmの案内溝を形成した、厚さ0.6mmのポリカーボネート基板上に、構造式が図10に示される化合物例No.3による有機色素層を形成した。この場合、化合物例No.3をテトラフルオロプロパノールに溶解した溶液を上記基板上にスピンコーティングすることにより、厚さ900Åの記録層を形成し、記録媒体とした。
【0050】比較例2フォトポリマーにて深さ1800Å、トラックピッチ0.74μmの案内溝を形成した、厚さ0.6mmのポリカーボネート基板上に、構造式が図10に示される化合物例No.4による有機色素層を形成した。この場合、化合物例No.4をオクタフルオロペンタノールに溶解した溶液を上記基板上にスピンコーティングすることにより、厚さ900Åの記録層を形成し、記録媒体とした。
【0051】比較例3フォトポリマーにて深さ1400Å、トラックピッチ0.80μmの案内溝を形成した、厚さ0.6mmのポリカーボネート基板上に、構造式が図10に示される化合物例No.1による有機色素層を形成した。この場合、化合物例No.1をメチルセロソルブ/ブタノール(70/30)混合溶剤に溶解した溶液を上記基板上にスピンコーティングすることにより、厚さ600Åの記録層を形成し、記録媒体とした。
【0052】比較例4フォトポリマーにて深さ1400Å、トラックピッチ0.80μmの案内溝を形成した、厚さ0.6mmのポリカーボネート基板上に、構造式が図10に示される化合物例No.2による有機色素層を形成した。この場合、化合物例No.2をテトラフルオロプロパノール/メチルエチルケトン(50/50)混合溶剤に溶解した溶液を上記基板上にスピンコーティングすることにより、厚さ800Åの記録層を形成し、記録媒体とした。
【0053】実施例1〜4及び比較例1〜4で作製した光記録媒体の反射率(%)及びC/N比(dB)について下記条件で評価した。評価結果を下記[表5]に示す。
【0054】
<記録条件> ・レーザ発振波長 :635nm ・記録周波数 :1.25MHz ・記録線速 :3.0m/sec <再生条件> ・レーザ発振波長 :650nm ・再生パワー :0.6〜0.9mWの連続光 ・スキャニングバンド幅 :30kHz <耐光テスト条件> ・耐光テスト :4万LuxのXe光を20時間連続照射 ・保存テスト :85℃×85%の雰囲気に500時間放置【0055】
【表5】

【0056】実施例5深さ1700Å、トラックピッチ0.80μmの案内溝を有する、厚さ0.6mmのポリカーボネート基板上に、構造式が図10に示される化合物例No.5のブチルメチルアミン溶液をスピンコーティングすることにより、厚さ1000Åの有機色素層(記録層)を形成した。ついで、スパッタ法により金2000Åの反射層を設け、さらにその上にアクリル系フォトポリマーにて5μmの保護層を設けて記録媒体とした。
【0057】実施例6深さ1600Å、トラックピッチ0.80μmの案内溝を有する、厚さ0.6mmのポリカーボネート基板上に、構造式が図10に示される化合物例No.6のジプロピルアミン溶液をスピンコーティングすることにより、厚さ1000Åの有機色素層(記録層)を形成した。ついで、スパッタ法により金2000Åの反射層を設け、さらにその上にアクリル系フォトポリマーにて5μmの保護層を設けて記録媒体とした。
【0058】実施例7深さ1500Å、トラックピッチ0.80μmの案内溝を有する、厚さ0.6mmのポリカーボネート基板上に、構造式が図10に示される化合物例No.7のジイソプロピルアミン溶液をスピンコーティングすることにより、厚さ1000Åの有機色素層(記録層)を形成した。ついで、スパッタ法により金2000Åの反射層を設け、さらにその上にアクリル系フォトポリマーにて5μmの保護層を設けて記録媒体とした。
【0059】比較例5深さ1700Å、トラックピッチ0.80μmの案内溝を有する、厚さ0.6mmのポリカーボネート基板上に、構造式が図10に示される化合物例No.5のテトラフルオロプロパノール溶液をスピンコーティングすることにより、厚さ1000Åの有機色素層(記録層)を形成した。ついで、スパッタ法により金2000Åの反射層を設け、さらにその上にアクリル系フォトポリマーにて5μmの保護層を設けて記録媒体とした。
【0060】比較例6深さ1600Å、トラックピッチ0.80μmの案内溝を有する、厚さ0.6mmのポリカーボネート基板上に、構造式が図10に示される化合物例No.6のテトラフルオロプロパノール溶液をスピンコーティングすることにより、厚さ1000Åの有機色素層(記録層)を形成した。ついで、スパッタ法により金2000Åの反射層を設け、さらにその上にアクリル系フォトポリマーにて5μmの保護層を設けて記録媒体とした。
【0061】比較例7深さ1500Å、トラックピッチ0.80μmの案内溝を有する、厚さ0.6mmのポリカーボネート基板上に、構造式が図10に示される化合物例No.7のテトラフルオロプロパノール溶液をスピンコーティングすることにより、厚さ1000Åの有機色素層(記録層)を形成した。ついで、スパッタ法により金2000Åの反射層を設け、さらにその上にアクリル系フォトポリマーにて5μmの保護層を設けて記録媒体とした。
【0062】実施例5〜7及び比較例5〜7で作製した光記録媒体の反射率(%)及び再生波形について下記の記録条件で評価した。評価結果を下記[表6]に示す。
<記録条件>発振波長635nm、ビーム径1.0μmの半導体レーザ光を用い、トラッキングしながらEFM信号を記録し(線速3.0m/sec、最短マーク長0.4μm)、発振波長650nmの半導体レーザの連続光(再生パワー0.7mW)で再生し、再生波形を観察した。
【0063】
【表6】

【0064】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1〜8に係る光記録媒体の製造方法では、他の溶剤との相溶性が良いアミン溶剤を含有する溶剤による記録材料溶液を基板上にコーティングして記録層を形成するので、記録材料としての有機色素を充分に溶解することができ、長期にわたって高い記録再生特性を有する記録層を安価に形成することができる。したがって、本発明で製造された光記録媒体は、データ用大容量追記光ディスク(大容量追記型コンパクトディスク、CD−R,DVD−R)として有利に応用ができるものである。
【0065】請求項2の光記録媒体製造方法では、アミン溶剤として2級アミン溶剤又は3級アミン溶剤を用いるため、射出成形ポリカーボネート基板を損傷することなく記録層を安価に形成することができる。
【0066】請求項3,4の光記録媒体製造方法では、2級アミン溶剤又は3級アミン溶剤として、沸点が80℃〜180℃のものを用いるため、反射率の高い記録層を形成するとができる。
【0067】請求項5,6,7の光記録媒体製造方法では、有機色素としてアゾ化合物、又はアゾ化合物と金属もしくはその塩とから合成されるアゾ金属キレート化合物を用い、これら有機色素の溶剤としてアミン溶剤を使用するため、優れた特性の光記録媒体を安価に、かつ生産性良く製造することができる。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013