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発明の名称 ブレーキ制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2000−52958(P2000−52958A)
公開日 平成12年2月22日(2000.2.22)
出願番号 特願平10−221675
出願日 平成10年8月5日(1998.8.5)
代理人 【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也 (外3名)
【テーマコード(参考)】
3D046
3D048
【Fターム(参考)】
3D046 BB00 BB08 BB15 CC02 HH02 HH16 LL05 LL23 LL30 LL37 LL41 LL43 LL46 
3D048 BB06 BB23 BB45 BB57 BB59 CC54 HH15 HH16 HH18 HH26 HH38 HH42 HH50 HH53 HH56 HH66 HH68 RR06 RR17 RR25 RR35
発明者 大澤 俊哉
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ブレーキペダルの踏込量に応じたマスタシリンダ圧の作動流体を出力するマスタシリンダと、流体ポンプの吐出圧を第1の電磁開閉弁を介して蓄圧するアキュムレータと圧力制御弁とを有して任意制動圧の作動流体を出力する制動圧発生手段と、前記マスタシリンダ及び制動圧発生手段から出力される作動流体を選択して車輪に配設した制動手段に供給する制動圧選択手段と、前記マスタシリンダから出力された作動流体を吸収するストロークシミュレータと、該ストロークシミュレータ及び前記マスタシリンダ間に介挿された作動流体の流通を断続制御する第2の電磁開閉弁と、該第2の電磁開閉弁と並列に配設された前記ストロークシミュレータから出力される作動流体のみを通過させる逆止弁と、前記ブレーキペダルの踏込量を検出するブレーキ踏込量検出手段と、前記アキュムレータの蓄圧を検出する蓄圧検出手段と、前記制動手段の制動圧を検出する制動圧検出手段と、前記ブレーキ踏込量検出手段で検出したブレーキペダル踏込量に基づいて、前記制動圧発生手段、制動圧選択手段及び第2の電磁開閉弁を制御する制動制御手段と、前記蓄圧検出手段で検出したアキュムレータ圧及び前記制動圧検出手段で検出した制動圧に基づいて前記制動圧発生手段におけるアキュムレータ圧の不足分を補うように前記第1の電磁開閉弁及び流体ポンプを制御する制動圧発生制御手段とを備えたことを特徴とするブレーキ制御装置。
【請求項2】 前記制動制御手段は、通常時は制動圧発生手段で発生された制動圧を前記制動手段に供給するように前記制動圧選択手段を制御すると共に、前記第2の電磁開閉弁を開状態としてマスタシリンダで吐出される作動流体を前記ストロークシミュレータに供給するように制御し、且つ前記制動圧発生制御手段は、目標制動圧がアキュムレータの蓄圧未満であるときに前記第1の電磁開閉弁を開状態に制御するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のブレーキ制御装置。
【請求項3】 前記制動制御手段は、通常時は制動圧発生手段で発生された制動圧を前記制動手段に供給するように前記制動圧選択手段を制御すると共に、前記第2の電磁開閉弁を開状態としてマスタシリンダで吐出される作動流体を前記ストロークシミュレータに供給するように制御し、且つ前記制動圧発生制御手段は、目標制動圧がアキュムレータの蓄圧以上であるときに前記流体ポンプを作動状態とするように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のブレーキ制御装置。
【請求項4】 前記制動制御手段は、通常時は制動圧発生手段で発生された制動圧を前記制動手段に供給するように前記制動圧選択手段を制御すると共に、前記第2の電磁開閉弁を開状態としてマスタシリンダから吐出される作動流体を前記ストロークシミュレータに供給するように制御し、且つ前記制動圧発生制御手段は、目標制動圧が増圧状態及び保持状態の何れかである場合に、前記制動圧検出手段で検出した制動圧がアキュムレータの蓄圧から所定値を減算した比較圧以下であるときに前記第1の電磁開閉弁を開状態とし、制動圧が前記比較圧を越えたときに前記第1の電磁開閉弁を閉状態とするように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のブレーキ制御装置。
【請求項5】 前記制動制御手段は、通常時は制動圧発生手段で発生された制動圧を前記制動手段に供給するように前記制動圧選択手段を制御すると共に、前記第2の電磁開閉弁を開状態としてマスタシリンダから吐出される作動流体を前記ストロークシミュレータに供給するように制御し、且つ前記制動圧発生制御手段は、目標制動圧が減圧状態である場合に、前記制動圧検出手段で検出した制動圧がアキュムレータの蓄圧から所定値を減算した比較圧以上であるときに前記流体ポンプを作動状態とすると共に、前記第1の電磁開閉弁を閉状態とし、制動圧が前記比較圧未満となったときに前記流体ポンプを非作動状態とすると共に、前記第1の電磁開閉弁を開状態とするように構成されていることを特徴とする請求項1、2又は4に記載のブレーキ制御装置。
【請求項6】 前記アキュムレータでの蓄圧は、約10MPa以下の低圧に設定されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のブレーキ制御装置。
【請求項7】 前記ブレーキ踏込量検出手段は、ブレーキペダルのストローク、ブレーキペダルの踏力及びマスタシリンダ圧の何れかを検出するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のブレーキ制御装置。
【請求項8】 前記制動制御手段は、システムの異常を検出するシステム異常検出手段を有し、該システム異常検出手段で異常を検出したときに前記制動圧選択手段をマスタシリンダ側に切換えると共に、前記第1の電磁開閉弁及び第2の電磁開閉弁を閉状態に制御するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のブレーキ制御装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用ブレーキの流体圧を制御するブレーキ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のブレーキ制御装置としては、例えば特開平9−86362号公報に記載されているものがある。
【0003】この従来例には、モータによって駆動される液圧ポンプとその吐出側に接続されたアキュムレータとを有する外部液圧供給源からの液圧が入力される液圧制御弁の出力ポートに、入力ポートから入力側液圧室に送り込まれたブレーキ液の液圧を出力側液圧室で増圧して出力ポートから送り出す液圧増幅装置を設け、この液圧増幅装置の出力圧とマスタシリンダの吐出圧とを切り換え弁で選択してホイールシリンダに供給するようにし、切り換え弁で液圧増幅装置が選択されている状態でマスタシリンダの吐出圧をストロークシミュレータに供給するようにしたブレーキ液圧制御装置が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来のブレーキ制御装置にあっては、液圧制御弁は、ポンプ圧を蓄圧したアキュムレータ圧を減圧制御するため、アキュムレータ圧は、必要とするホイールシリンダ圧の最大値以上に常に保持されていなければならない。一般的には、ホイールシリンダ圧の90%以上は10MPaを越える値が必要となる頻度は非常に少ない。しかし、アキュムレータ圧としては、頻度的には少ないが発生する可能性のある高い10MPa以上のホイールシリンダ圧を実現するために15〜20MPaに設定する必要がある。
【0005】このため、高圧によるアキュムレータの耐久性能の低下、サイズの大型化、ポンプ圧蓄圧時の高圧を吐出することによる音振性能の悪化及び消費電流の増加等の未解決の課題がある。
【0006】そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、アキュムレータの蓄圧を抑制することにより、その耐久性能を向上させると共にサイズを小型化し、さらにポンプ圧蓄圧時の高圧を吐出することによる音振性能う向上し、そのうえ消費電流を低減することができるブレーキ制御装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1に係るブレーキ制御装置は、ブレーキペダルの踏込量に応じたマスタシリンダ圧の作動流体を出力するマスタシリンダと、流体ポンプの吐出圧を第1の電磁開閉弁を介して蓄圧するアキュムレータと圧力制御弁とを有して任意制動圧の作動流体を出力する制動圧発生手段と、前記マスタシリンダ及び制動圧発生手段から出力される作動流体を選択して車輪に配設した制動手段に供給する制動圧選択手段と、前記マスタシリンダから出力された作動流体を吸収するストロークシミュレータと、該ストロークシミュレータ及び前記マスタシリンダ間に介挿された作動流体の流通を断続制御する第2の電磁開閉弁と、該第2の電磁開閉弁と並列に配設された前記ストロークシミュレータから出力される作動流体のみを通過させる逆止弁と、前記ブレーキペダルの踏込量を検出するブレーキ踏込量検出手段と、前記アキュムレータの蓄圧を検出する蓄圧検出手段と、前記制動手段の制動圧を検出する制動圧検出手段と、前記ブレーキ踏込量検出手段で検出したブレーキペダル踏込量に基づいて、前記制動圧発生手段、制動圧選択手段及び第2の電磁開閉弁を制御する制動制御手段と、前記蓄圧検出手段で検出したアキュムレータ圧及び前記制動圧検出手段で検出した制動圧に基づいて前記制動圧発生手段におけるアキュムレータ圧の不足分を補うように前記第1の電磁開閉弁及び流体ポンプを制御する制動圧発生制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0008】この請求項1に係る発明においては、ブレーキペダルを踏込んだ通常ブレーキ時に、制動圧発生手段で発生される制動圧の作動流体を制動圧選択手段で選択して制動用シリンダに出力し、このときの制動圧発生手段でブレーキ踏込量検出手段で検出したブレーキペダル踏込量に基づいて運転者の要求減速度に応じた制動圧の作動流体を出力させることにより、制動用シリンダで運転者の要求減速度に応じた制動力を発生させる。一方、ストロークシミュレータでは、その入側に配設された電磁開閉弁がブレーキペダル踏込量に基づいて開制御することにより、ストロークシミュレータで吸収するマスタシリンダからの作動流体量を制御して、運転条件に応じたブレーキペダルの踏込感覚を調整する。
【0009】このとき、制動圧発生制御手段は、制動手段での制動開始時における制動圧を増圧する状態で、制動圧発生手段における第1の電磁開閉弁を開状態とすることにより、アキュムレータの蓄圧を圧力制御弁に供給して、制動手段に対する制動圧を制御することができ、アキュムレータの蓄圧が制動手段に供給する制動圧を賄いきれなくなると、流体ポンプの吐出圧によって補充する。
【0010】また、請求項2に係るブレーキ制御装置は、請求項1に係る発明において、前記制動制御手段は、通常時は制動圧発生手段で発生された制動圧を前記制動手段に供給するように前記制動圧選択手段を制御すると共に、前記第2の電磁開閉弁を開状態としてマスタシリンダで吐出される作動流体を前記ストロークシミュレータに供給するように制御し、且つ前記制動圧発生制御手段は、目標制動圧がアキュムレータの蓄圧未満であるときに前記第1の電磁開閉弁を開状態に制御するように構成されていることを特徴としている。
【0011】この請求項2に係る発明においては、制動手段での制動開始時に制動圧発生手段の圧力制御弁に対する目標制動圧がアキュムレータの蓄圧未満であるときに第1の電磁開閉弁を開状態としてアキュムレータの蓄圧を圧力制御弁に供給するので、制動初期における制動手段で比較的大きな作動流体量を要するときに、その作動流体量を十分に賄うことができる。
【0012】さらに、請求項3に係るブレーキ制御装置は、請求項1又は2に係る発明において、前記制動制御手段は、通常時は制動圧発生手段で発生された制動圧を前記制動手段に供給するように前記制動圧選択手段を制御すると共に、前記第2の電磁開閉弁を開状態としてマスタシリンダで吐出される作動流体を前記ストロークシミュレータに供給するように制御し、且つ前記制動圧発生制御手段は、目標制動圧がアキュムレータの蓄圧以上であるときに前記流体ポンプを作動状態とするように構成されていることを特徴としている。
【0013】この請求項3に係る発明においては、圧力制御弁に対する目標制動圧がアキュムレータの蓄圧以上となったときに流体ポンプが作動状態となるので、実際に制動手段の制動圧がアキュムレータの蓄圧を越える前に流体ポンプが作動することになり、流体ポンプの応答遅れを補償することができる。
【0014】さらにまた、請求項4に係るブレーキ制御装置は、請求項1又は2に係る発明において、前記制動制御手段は、通常時は制動圧発生手段で発生された制動圧を前記制動手段に供給するように前記制動圧選択手段を制御すると共に、前記第2の電磁開閉弁を開状態としてマスタシリンダから吐出される作動流体を前記ストロークシミュレータに供給するように制御し、且つ前記制動圧発生制御手段は、目標制動圧が増圧状態及び保持状態の何れかである場合に、前記制動圧検出手段で検出した制動圧がアキュムレータの蓄圧から所定値を減算した比較圧以下であるときに前記第1の電磁開閉弁を開状態とし、制動圧が前記比較圧を越えたときに前記第1の電磁開閉弁を閉状態とするように構成されていることを特徴としている。
【0015】この請求項4に係る発明においては、目標制動圧が増圧状態又は保持状態であるときに、制動手段実際の制動圧がアキュムレータの蓄圧から所定値を減算した比較圧以下であるときには、第1の電磁開閉弁を開状態に維持して、アキュムレータの蓄圧によって制動圧を賄い、制動圧が比較圧を越えると、第1の電磁開閉弁を閉状態として、圧力制御弁の入力圧をアキュムレータの蓄圧から流体ポンプの吐出圧に切り換える。
【0016】なおさらに、請求項5に係るブレーキ制御装置は、請求項1、2又は4に係る発明において、前記制動制御手段が、通常時は制動圧発生手段で発生された制動圧を前記制動手段に供給するように前記制動圧選択手段を制御すると共に、前記第2の電磁開閉弁を開状態としてマスタシリンダから吐出される作動流体を前記ストロークシミュレータに供給するように制御し、且つ前記制動圧発生制御手段が、目標制動圧が減圧状態である場合に、前記制動圧検出手段で検出した制動圧がアキュムレータの蓄圧から所定値を減算した比較圧以上であるときに前記流体ポンプを作動状態とすると共に、前記第1の電磁開閉弁を閉状態とし、制動圧が前記比較圧未満となったときに前記流体ポンプを非作動状態とすると共に、前記第1の電磁開閉弁を開状態とするように構成されていることを特徴としている。
【0017】この請求項5に係る発明においては、圧力制御弁に対する目標制動圧が増圧又は保持状態から減圧状態となるときに、実際の制動圧がアキュムレータの蓄圧から所定値を減算した比較圧以上であるときに流体ポンプを作動状態とすると共に、第1の電磁開閉弁を閉状態として、制動手段の制動圧を流体ポンプの吐出圧で賄い、制動圧が比較圧未満となったときに流体ポンプを非作動状態とすると共に、第1の電磁開閉弁を開状態とすることにより、制動手段の制動圧をアキュムレータで賄う。
【0018】また、請求項6に係るブレーキ制御装置は、請求項1乃至5の何れかに係る発明において、前記アキュムレータでの蓄圧が、約10MPa以下の低圧に設定されていることを特徴としている。
【0019】この請求項6に係る発明においては、アキュムレータの蓄圧を約10MPa以下の低圧に設定することができるので、耐久性を向上させることができると共に、小型化を図ることができ、さらにアキュムレータの蓄圧時のポンプの音振性能を改善することができる。
【0020】さらに、請求項7に係るブレーキ制御装置は、請求項1乃至6の何れかに係る発明において、前記ブレーキ踏込量検出手段は、ブレーキペダルのストローク、ブレーキペダルの踏力及びマスタシリンダ圧の何れかを検出するように構成されていることを特徴としている。
【0021】この請求項7に係る発明においては、ブレーキ踏込量検出手段で、ブレーキペダルのストローク、ブレーキペダルの踏力及びマスタシリンダ圧の何れかを検出するので、実際の運転者のブレーキ操作を確実に検出することができる。
【0022】さらにまた、請求項8に係るブレーキ制御装置は、請求項1乃至7の何れかに係る発明前記制動制御手段は、システムの異常を検出するシステム異常検出手段を有し、該システム異常検出手段で異常を検出したときに前記制動圧選択手段をマスタシリンダ側に切換えると共に、前記第1の電磁開閉弁及び第2の電磁開閉弁を閉状態に制御するように構成されていることを特徴としている。
【0023】この請求項8に係る発明においては、システム異常検出手段でシステム異常を検出したときに制動圧選択手段をマスタシリンダ側に切換え、且つ第1の電磁開閉弁及び第2の電磁開閉弁を閉状態に制御することにより、マスタシリンダから出力されるブレーキペダル踏込量に応じた制動圧の作動流体を直接制動用シリンダに供給することにより、通常のブレーキシステムと同様の制動作用を確保し、フェイルセーフ機能を発揮することができる。
【0024】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、制動手段での制動開始時における制動圧を増圧する状態で、制動圧発生手段における第1の電磁開閉弁を開状態とすることにより、アキュムレータの蓄圧を圧力制御弁に供給して、制動手段に対する制動圧を制御することができ、アキュムレータの蓄圧が制動手段に供給する制動圧を賄いきれなくなると、流体ポンプの吐出圧によって補充するので、アキュムレータの蓄圧を低く抑えることが可能となり、アキュムレータの耐久性能を向上させることができると共に、小型化を図ることができ、さらにアキュムレータの蓄圧時のポンプの音振性能を改善することができるという効果が得られる。
【0025】また、請求項2に係る発明によれば、制動手段での制動開始時に制動圧発生手段の圧力制御弁に対する目標制動圧がアキュムレータの蓄圧未満であるときに第1の電磁開閉弁を開状態としてアキュムレータの蓄圧を圧力制御弁に供給するので、制動初期における制動手段で比較的大きな作動流体量を要するときに、その作動流体量を十分に賄うことができ、その後の流体ポンプの吐出圧に切換えたときに少ない吐出量で済むという効果が得られる。
【0026】さらに、請求項3に係る発明によれば、圧力制御弁に対する目標制動圧がアキュムレータの蓄圧以上となったときに流体ポンプが作動状態となるので、実際に制動手段の制動圧がアキュムレータの蓄圧を越える前に流体ポンプが作動することになり、流体ポンプの応答遅れを補償することができるので、運転者の要求減速度に応じた制動圧を確保することができるという効果が得られる。
【0027】さらにまた、請求項4に係る発明によれば、目標制動圧が増圧状態又は保持状態であるときに、制動手段実際の制動圧がアキュムレータの蓄圧から所定値を減算した比較圧以下であるときには、第1の電磁開閉弁を開状態に維持して、アキュムレータの蓄圧によって制動圧を賄い、制動圧が比較圧を越えると、第1の電磁開閉弁を閉状態として、圧力制御弁の入力圧をアキュムレータの蓄圧から流体ポンプの吐出圧に切り換えるので、アキュムレータの蓄圧から流体ポンプの吐出圧に切換えを円滑に行って運転者の要求減速度に正確に対応した制動圧制御を行うことができるという効果が得られる。
【0028】なおさらに、請求項5に係る発明によれば、圧力制御弁に対する目標制動圧が増圧又は保持状態から減圧状態となるときに、実際の制動圧がアキュムレータの蓄圧から所定値を減算した比較圧以上であるときに流体ポンプを作動状態とすると共に、第1の電磁開閉弁を閉状態として、制動手段の制動圧を流体ポンプの吐出圧で賄い、制動圧が比較圧未満となったときに流体ポンプを非作動状態とすると共に、第1の電磁開閉弁を開状態とすることにより、制動手段の制動圧をアキュムレータで賄うことができ、減圧状態でも流体ポンプの吐出圧とアキュムレータの蓄圧との切換えを円滑に行うことができるという効果が得られる。
【0029】また、請求項6に係る発明によれば、アキュムレータの蓄圧を約10MPa以下の低圧に設定することができるので、耐久性を向上させることができると共に、小型化を図ることができ、さらにアキュムレータの蓄圧時のポンプの音振性能を改善することができるという効果が得られる。
【0030】さらに、請求項7に係る発明によれば、ブレーキペダルのストローク、ブレーキペダルの踏力及びマスタシリンダ圧の何れかを検出することにより、ブレーキぺペダルの踏込による運転者の要求減速度を確実に検出することができるという効果が得られる。
【0031】さらにまた、請求項8に係る発明によれば、システム異常検出手段でシステム異常を検出したときに制動圧選択手段をマスタシリンダ側に切換え、且つ第1の電磁開閉弁及び第2の電磁開閉弁を閉状態に制御することにより、マスタシリンダから出力されるブレーキペダル踏込量に応じた制動圧の作動流体を直接制動用シリンダに供給することにより、通常のブレーキシステムと同様の制動作用を確保し、フェイルセーフ機能を発揮することができるという効果が得られる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明をハイブリッド車両に適用した場合の一実施形態を示す概略構成図であり、図中、1はブレーキペダル2の踏込量に応じて駆動輪としての例えば前輪側及び従動輪としての後輪側に対する2系統の前輪側マスタ圧PMfの作動流体及び後輪側マスタ圧PMrの作動流体を発生し、これらを夫々前輪側出力ポートp1及び後輪側出力ポートp2から出力するマスタシリンダである。
【0033】このマスタシリンダ1から出力される前輪側マスタ圧PMfの作動流体は制動圧選択手段としての3ポート2位置の電磁切換弁3FL及び3FRの一方の入力側ポートp1に夫々供給され、後輪側マスタ圧PMrの作動流体は同様の3ポート2位置の電磁切換弁3RL及び3RRの一方の入力側ポートp1に夫々供給される。
【0034】そして、各電磁方向切換弁3FL,3FR及び3RL,3RRの出力側ポートp3は、左右の前輪4FL,4FR及び左右の後輪4RL,4RRに配設された制動用シリンダとしてのホイールシリンダ5FL,5FR及び5RL,5RRに連通され、他方の入力側ポートp2は制動圧発生手段としての制動圧発生回路6に連通されている。
【0035】ここで、前輪4FL及び4FRは、そのドライブシャフトが図示しないエンジン及び走行用電動モータに連結されて回転駆動されると共に、制動時には走行用電動モータが発電機として作用されて回生制動力を発生する。
【0036】また、電磁切換弁3FL〜3RRの夫々は、ソレノイドs1に供給される後述するコントロールユニット30からの制御信号SD がオフ状態であるノーマル位置で入力ポートp1と出力ポートp3とが連通し、入力ポートp2が遮断され、ソレノイドs1に供給される制御信号SD がオン状態であるオフセット位置で入力ポートp1が遮断され、入力ポートp2と出力ポートp3とが連通される。
【0037】制動圧発生回路6は、マスタシリンダ1のリザーバ1aに連通された低圧側配管7Lと、この低圧側配管7Lに対して電動モータ8によって回転駆動される流体ポンプとしての油圧ポンプ9を介して連通された高圧側配管7Hと、油圧ポンプ9の吐出側即ち高圧側配管7H側に第1の電磁開閉弁10を介して接続された蓄圧用のアキュムレータ11と、油圧ポンプ9と並列に介挿された高圧側配管7Hを所定圧力に維持するリリーフ弁12と、入力側及び戻り側ポートが夫々高圧側配管7H及び低圧側配管7Lに接続され、且つ出力ポートが電磁方向切換弁3FL,3FR及び3RL,3RRの他方の入力側ポートに個別に接続された電磁比例減圧弁の構成を有する圧力制御弁13FL,13FR及び13RL,13RRとで構成されている。
【0038】ここで、油圧ポンプ9は、非制動時にアキュムレータ11の蓄圧が、予め設定された第1の設定圧力以下となると電動モータ8が後述するコントロールユニット30によって回転駆動されることにより駆動されて、アキュムレータ11の蓄圧を第1の設定圧力より高いが例えば10MPa程度の低圧に設定された第2の設定圧力まで上昇させると共に、制動時に圧力制御弁13FL〜13RRに対する目標制動圧としての減圧指令値がアキュムレータ11の蓄圧を越えたときに回転駆動される。
【0039】また、第1の電磁開閉弁10は、ソレノイド10aに後述するコントロールユニット30から供給される制御信号SP1がオフ状態である非通電状態で全閉状態のノーマル位置となり、制御信号SP1がオン状態である通電状態で全開状態のオフセット位置となる。
【0040】さらに、圧力制御弁13FL〜13RRの夫々は、図2に示すように、電磁ソレノイドs1に入力される電流値でなる制御信号CSFL〜CSRRに比例した値の出力圧Pcを出力するように構成されている。
【0041】一方、マスタシリンダ1の前輪側出力ポートp1及び電磁方向切換弁3FL,3FRの一方の入力ポートとを連通する油圧配管14に第2の電磁開閉弁15を介してストロークシミュレータ16が接続され、第2の電磁開閉弁15と並列にストロークシミュレータ16から油圧配管14側への作動流体の流出を許容する逆止弁17が配設されている。
【0042】ここで、第2の電磁開閉弁15は後述するコントロールユニット30からのパルス周期Tに対するオン区間tの比で表されるデューティ比D(=(t/T)×100)のパルス信号SP によってデューティ制御され、図3(b)に示すように、パルス信号SP がオン区間tであるときに開状態となって作動流体を通過させ、オフ区間では閉状態となって作動流体の通過を遮断させることにより、ストロークシミュレータ16に対する通過作動流体総量が図3(a)に示すようにパルス信号SP のオン区間tでステップ状に増加する。
【0043】また、ストロークシミュレータ16は、電磁切換弁3FL及び3FRによって前輪側マスタ圧PMfの作動流体が遮断されているときに、消費油量をシミュレートし、マスタシリンダ1から吐出される油量を吸収して消費するように構成されている。
【0044】このストロークシミュレータ16の具体的構成は、両端を閉塞した円筒状のハウジング16aと、このハウジング16a内に摺動自在に配設されてこのハウジング内を上室16b及び下室16cの2室に画成するピストン16dと、下室16c内に配設されてピストン16dを上方に付勢する弾性体としてのコイルスプリング16eと、ピストン16dの外周面にハウジング16aの内周面と密接して配設されたシール部材16fとで構成され、上室16bが入出力ポート16gを介して電磁開閉弁15及び逆止弁17に接続されている。
【0045】そして、コイルスプリング16eのバネ特性は上室16bに入力される作動流体の圧力と吸収する作動流体量との関係が図4に示すように圧力の増加に比例して作動流体量が増加する線形特性となるように設定されている。
【0046】また、ブレーキペダル2には、そのストロークを検出するストロークセンサ22が配設され、またマスタシリンダ1の前輪側ポートp1に接続された油圧配管14には、マスタシリンダ1から吐出される作動流体の前輪側マスタシリンダ圧PMfを検出する駆動輪側マスタ圧検出手段としてのマスタ圧センサ23が配設されていると共に、圧力制御弁11FL〜11RRの出力側にも電磁方向切換弁3FL〜3RRの入力側ポートp2の直前で出力圧即ちホイールシリンダ5FL〜5RRに供給する制動圧PBFL〜PBRRを検出する制動圧検出手段としての制動圧センサ24FL〜24RRが配設され、さらにアキュムレータ11にもその蓄圧を検出する蓄圧検出手段としての蓄圧センサ25が配設されている。
【0047】さらに、車体速度VSPを検出する車体速度センサ26が配設され、この車体速度センサ26は、自動変速機の出力側の回転速度を検出したり、従動輪即ち後輪4RL,4RRの車輪速度の平均値を車体速度としたり、各車輪の車輪速度のうち一番高い車輪速度即ちセレクトハイ車輪速度を車体速度としたり、このセレクトハイ車輪速度と前後加速度センサで検出した前後加速度とから車体速度を推定したり、任意の車体速度検出手段を適用し得る。
【0048】そして、電磁方向切換弁3FL〜3RR、電動モータ8、第1の電磁開閉弁10、圧力制御弁13FL〜13RR及び第2の電磁開閉弁15が例えばマイクロコンピュータを含んで構成されるコントロールユニット30によって制御される。
【0049】このコントロールユニット30には、ストロークセンサ22で検出したペダルストロークPS、マスタ圧センサ23で検出される前輪側マスタ圧PMfの検出信号DPM 、制動圧センサ24FL〜24RRで検出される制動圧PBFL〜PBRRの検出信号DPFL〜DPRR及び蓄圧センサ25で検出されるアキュムレータ11の蓄圧PAの検出信号DPA が入力されていると共に、車体速度センサ26で検出した車体速度VSPが入力され、これらに基づいて所定の演算処理を行って、電磁方向切換弁3FL〜3RR、電動モータ8、第1の電磁開閉弁10、圧力制御弁13FL〜13RR及び第2の電磁開閉弁15を制御する。
【0050】すなわち、車体速度VSPに基づいて走行用電動モータの回生制動力を算出すると共に、マスタ圧センサ23で検出した前輪側マスタ圧PMfに基づいて要求減速度即ち要求制動力を算出し、要求制動力から回生制動力を減算してホイールシリンダ5FL及び5FRによるシリンダ制動力を算出し、このシリンダ制動力に基づいて圧力制御弁13FL及び13FRに対する減圧指令値CPを算出し、これらに基づいて各圧力制御弁13FL及び13FRをフィードバック制御し、また前輪側マスタ圧PMfに基づいて電磁方向切換弁3FL〜3RRを切換制御し、さらにストロークセンサ22で検出したペダルストロークPSに基づいて算出されるデューティ比Dで電磁開閉弁14をデューティ制御し、さらに減圧指令値CP、アキュムレータ蓄圧PA、制動圧PBFL〜PBRRに基づいて第1の電磁開閉弁10及び電動モータ8を制御する。
【0051】次に、上記実施形態の動作をコントロールユニット30で実行する前輪側ブレーキ制御処理手順の一例を示す図5のフローチャートを伴って説明する。すなわち、コントロールユニット30では、図5に示す前輪側ブレーキ制御処理を実行する。
【0052】このブレーキ制御処理は、先ず、ステップS1で、マスタ圧センサ23で検出した前輪側マスタ圧PMfを読込み、次いでステップS2に移行して、読込んだ前輪側マスタ圧PMfが予め設定した設定圧PMs(例えば1MPa程度の小さい値)を越えているか否かを判定し、PMf≦PMsであるときには、ブレーキペダル2を踏込んでいない非制動時であるか又はほんの僅かに踏込んだ極緩制動時であり、走行用電動モータによる回生制動の影響がないものと判断して、ステップS3に移行する。
【0053】このステップS3では、電磁方向切換弁3FL,3FRのソレノイドs1を非通電状態とする電流値“0”の制御信号SD を出力することにより、これら切換弁3FL,3FRを夫々ノーマル位置に制御すると共に、第2の電磁開閉弁15に対してオフ状態のパルス信号SP2を出力して、これを全閉状態に制御し、且つ圧力制御弁13FL,13FRに対して前輪側マスタ圧PMfと等しい制動圧PBとなるように減圧指令値として目標ホイールシリンダ圧CPを算出し、これと出力圧センサ24FL,24FRの検出信号DPFL,DPFRとに基づいてフィードバック制御を行ってから前記ステップS1に戻る。
【0054】一方、ステップS2の判定結果が、前輪側マスタ圧PMfが設定圧PMsを越えているものであるときには、ステップS4に移行して、後述する図8に示す制動圧発生制御処理が起動されているか否かを判定し、これが起動されていないときには起動してからステップS5に移行し、起動されているときにはそのままステップS5に移行する。
【0055】このステップS5では、電磁方向切換弁3FL,3FRのソレノイドs1に所定電流値の制御信号SD を供給することにより、これら切換弁3FL,3FRを夫々オフセット位置に制御してからステップS6に移行する。
【0056】このステップS6では、車体速度センサ26で検出した車体速度VSPをもとに例えば予め設定された図6に示す回生制動力算出マップを参照して、走行用電動モータで発生する回生制動力RBを算出する。
【0057】ここで、回生制動力算出マップは、図6に示すように、車体速度VSPが“0”から低設定車速V1 までの間は回生制動力RBが“0”を維持し、その後設定車速V1 から設定車速V2 までの間は車体速度VSPの増加に応じて二次曲線的に増加し、設定車速V2 から設定車速V3 までの間は車体速度VSPの増加にかかわらず例えば、0.25Gに相当する一定値を維持し、設定車速V3 から設定車速V4 までの間は車体速度VSPの増加に応じて二次曲線的に減少し、設定車速V4 以上では車速Vの増加にかかわらず例えば0.1Gに相当する一定値を維持する特性に設定されている。
【0058】次いで、ステップS7に移行して、前輪側マスタ圧PMfをもとに運転者の要求する減速度に応じた要求制動力DBを算出する。次いで、ステップS8に移行して、要求制動力DBから回生制動力RBを減算することにより、ホイールシリンダ5FL及び5FRで発生するシリンダ制動力CBを算出する。
【0059】次いで、ステップS9に移行し、算出されたシリンダ制動力CBに対応する目標ホイールシリンダ圧CPを算出し、これと制動圧センサ24FL,24FRで検出した制動圧PBFL,PBFRとが一致するようにフィードバック制御信号CSFL,CSFRを圧力制御弁13FL,13FRに出力してからステップS10に移行する。
【0060】このステップS10では、ストロークセンサ22で検出したペダルストロークPSを読込み、次いでステップS10に移行して、ペダルストロークPSをもとに図7に示すデューティ比算出マップを参照することにより第2の電磁開閉弁15に対するデューティ比Dを算出し、次いでステップS12に移行して、算出されたデューティ比Dのパルス信号SP2を第2の電磁開閉弁15に出力してからステップS13に移行する。
【0061】ここで、デューティ比算出マップは、図7で実線図示の特性線Laで示すように、ペダルストロークPSが“0”から設定値PS1 に達するまでの間はデューティ比Dが電磁開閉弁14が全開状態となるオン状態を連続する100%を維持し、設定値PS1 以上となるとオン状態に対してオフ状態が長い全閉側の所定値d1 (例えば20%程度)を維持するように設定されている。
【0062】ステップS13では、前輪側マスタ圧PMfが“0”であるか否かを判定し、PMf>0であるときにはステップS14に移行して、前輪側マスタ圧PMfを読込んでから前記ステップS6に戻り、PMf=0であるときにはステップS15に移行する。
【0063】このステップS15では、圧力制御弁13FL,13FRに対する目標ホイールシリンダ圧CPを夫々“0”に設定することにより、圧力制御弁13FL,13FRの出力圧即ち制動圧PBFL,PBFRを夫々“0”に制御してから前記ステップS1に戻る。
【0064】なお、後輪についてはマスタシリンダ1から前輪側マスタシリンダ圧PMfとに比例した後輪側マスタシリンダ圧PMrの作動流体が出力され、ブレーキペダルストロークには影響しないので、圧力制御弁13RL,13RRを前輪側マスタ圧PMfに基づいてプロポーショナルバルブに相当する特性となるように制御する。
【0065】この図6のブレーキ制御処理が制動制御手段に対応し、このうちステップS2〜S4の処理が制動圧選択手段に対応している。また、コントロールユニット30は、図8に示す、制動圧発生制御処理を実行する。
【0066】この制動圧発生制御処理は、前記制動制御処理におけるステップS4で起動され、先ず、ステップS21で、蓄圧センサ25で検出したアキュムレータの蓄圧PA及び制動圧センサ24FL〜24RRで検出した制動圧PBFL〜PBRRを読込むと共に、図5の制動制御処理で算出された目標ホイールシリンダ圧CPを読込む。
【0067】次いで、ステップS22に移行して、目標ホイールシリンダ圧CPが正であるか否かを判定し、CP>0であるときには制動状態であると判断してステップS23に移行し、目標ホイールシリンダ圧CPが増圧状態であるか否かを判定し、増圧状態であるときには、ステップS24に移行して、アキュムレータ11の蓄圧PAが目標ホイールシリンダ圧CPを越えているか否かを判定し、PA>CPであるときにはアキュムレータ11の蓄圧PAで十分賄えると判断してステップS25に移行する。
【0068】このステップS25では、第1の電磁開閉弁10に対する制御信号SP1をオン状態として、この第1の電磁開閉弁10をオフセット位置に切換えてアキュムレータ11と高圧側配管7Hとを連通状態として、高圧側配管7Hの圧力をアキュムレータ11の蓄圧まで上昇させると共に、電動モータ8に対する制御信号SMをオフ状態として、この電動モータ8を停止状態に維持してから前記ステップS21に戻る。
【0069】一方、前記ステップS24の判定結果が、PA≦CPであるときには、アキュムレータ11の蓄圧では各ホイールシリンダ5FL〜5RRの制動圧としてのホイールシリンダ圧を賄いきれない可能性があるものと判断してステップS26に移行し、電動モータ8に対する制御信号SM をオン状態として、この電動モータ8を回転駆動し、これによって油圧ポンプ9が駆動されて、その吐出圧が高圧側配管7Hに供給される。
【0070】次いで、ステップS27に移行して、アキュムレータ11の蓄圧PAから所定値ΔP1を減算した比較圧PCが制動圧センサ24FL〜24RRで検出した制動圧としてのホイールシリンダ圧PBFL〜PBRRの一番高い圧力PBH を越えているか否かを判定し、PC>PBH であるときには、アキュムレータ11の蓄圧PAによって賄うことができると判断してステップS28に移行し、第1の電磁開閉弁10に対してオン状態の制御信号SP1を出力して、この第1の電磁開閉弁10をオフセット位置に切換えることにより開状態とし、アキュムレータ11を高圧側配管7Hに連通させてから前記ステップS21に戻り、PC≦PBH であるときにはアキュムレータ11の蓄圧PAによって賄うことができないものと判断してステップS29に移行し、第1の電磁開閉弁10に対する制御信号SP1をオフ状態として、この第1の電磁開閉弁10をノーマル位置に切換えて高圧側配管7Hからアキュムレータ11を切り離してから前記ステップS21に移行する。
【0071】さらに、前記ステップS23の判定結果が、目標ホイールシリンダ圧CPが増圧状態でないときにはステップS30に移行して、目標ホイールシリンダ圧CPが減圧状態であるか否かを判定する。この判定は、前回の目標ホイールシリンダ圧CP(n-1) が現在の目標ホイールシリンダ圧CP(n) より大きいか否かを判定することにより行い、減圧状態ではないときには、保持状態であると判断して前記ステップS24に移行し、減圧状態であるときにはステップS31に移行する。
【0072】このステップS31では、ホイールシリンダ圧PBFL〜PBRRのうち一番高い圧力PBH がアキュムレータ11の蓄圧PA以上になった後の減圧状態であるか否かを判定し、そうでないときには前記ステップS25に移行し、そうであるときにはステップS32に移行する。
【0073】このステップS32では、アキュムレータ11の蓄圧PAから所定値ΔP2を減算した比較圧PC2がホイールシリンダ圧PBFL〜PBRRのうち一番高い圧力PBH 以上であるか否かを判定し、PC2≧PBH であるときにはアキュムレータ11の蓄圧PAで十分賄えるものと判断して前記ステップS25に移行し、PC2<PBH であるときにはアキュムレータ11の蓄圧PAでは賄えないものと判断してステップS33に移行して、第1の電磁開閉弁10に対する制御信号SP1をオフ状態として、この第1の電磁開閉弁10を閉状態とすると共に、電動モータ8に対する制御信号SM をオン状態として、この電動モータ8を回転駆動し、これによって油圧ポンプ9を作動させてその吐出圧を高圧側配管8Hに供給してから前記ステップS21に戻る。
【0074】なおさらに、前記ステップS22の判定結果が、目標ホイールシリンダ圧CPが“0”又は負であるときには、制動状態を終了したか非制動状態を継続しているものと判断して、ステップS34に移行し、予め設定された所定時間Δt以上目標ホイールシリンダ圧CPが“0”を継続しているか否かを判定し、そうでないときには、前記ステップS21に戻り、そうであるときにはステップS35に移行して、第1の電磁開閉弁10に対する制御信号SP1をオフ状態としてから制動圧発生制御処理を終了する。
【0075】したがって、今、ブレーキペダル2を解放し、且つアクセルペダルを踏込むことによって、車両がエンジンによって及び/又は走行用電動モータを電動機として作動させて、所定速度で走行しているものとすると、この状態では、ブレーキペダル2が解放されていることにより、マスタシリンダ1の前輪側マスタ圧PMf及び後輪側マスタ圧PMrは共に“0”となっている。
【0076】この状態では、図5の前輪側ブレーキ制御処理が実行されたときに、前輪側マスタ圧PMfが“0”であることにより、ステップS2からステップS3に移行して、電磁切換弁3FL,3FRのソレノイドs1に対して制御信号SD は出力されず、ソレノイドs1が非通電状態を維持すると共に、圧力制御弁11FL,11FRに対する減圧指令値CPも“0”となり、圧力制御弁11FL,11FRの出力圧Pcも“0”に制御される。
【0077】このため、電磁切換弁3FL,3FRがノーマル位置を維持することにより、マスタシリンダ1の前輪側マスタ圧PMfがそのままホイールシリンダ5FL,5FRに供給される。
【0078】この状態では、前輪側マスタ圧PMf及び後輪側マスタ圧PMrが共に“0”であることにより、各ホイールシリンダ5FL,5FRに供給されるシリンダ圧も“0”となっており、非制動状態を維持する。
【0079】一方、図8の制動圧発生制御処理も、図5のステップS4に移行しないことにより、起動されることはなく、電動モータ8が停止されていると共に、第1の電磁開閉弁10がノーマル位置となって全閉状態を維持し、アキュムレータ11が高圧側配管7Hより切り離されている。
【0080】なお、アキュムレータ11は、図示しない蓄圧制御処理によって、蓄圧センサ25で検出された蓄圧PAが第1の設定値以下となると、電動モータ8が回転駆動されて油圧ポンプ9が駆動され、これと同時に第1の電磁開閉弁10が開状態に制御されて、油圧ポンプ9の吐出圧が供給され、蓄圧PAが10MPa程度の第2の設定値まで昇圧される。
【0081】この状態から、アクセルペダルを解放し、これに代えてブレーキペダル2を踏込むと、これに応じてマスタシリンダ1の前輪側及び後輪側マスタ圧PMf及びPMrが増加し、前輪側マスタ圧PMfが設定圧PMsに達するまでの間は、ステップS3に移行することにより、電磁切換弁3FL,3FRがノーマル位置に保持されると共に、圧力制御弁11FL,11FRの出力圧Pcが前輪側マスタ圧PMfの増加に応じて、これと一致するように増加される。
【0082】この状態で、前輪側マスタ圧PMfが設定圧PMsに達すると、ステップS4に移行して、図8の制動圧発生制御処理が起動され、次いでステップS5に移行して、電磁切換弁3FL,3FRが共にオフセット位置に切換えられることにより、マスタシリンダ1から出力される前輪側マスタ圧PMfが電磁開閉弁14を介してストロークシミュレータ12に供給される一方、圧力制御弁11FL,11FRから出力される出力圧Pcが電磁切換弁3FL,3FRを介して前輪側のホイールシリンダ4FL,4FRに供給される。
【0083】このとき、圧力制御弁11FL,11FRの出力圧即ち制動圧センサ24FL,24FRで検出される制動圧としてのホイールシリンダ圧PBFL,PBFRは前輪側マスタ圧PMfと等しく制御されているので、ホイールシリンダ4FL,4FRに入力される制動圧自体は変動することはなく、運転者に違和感を与えることはない。
【0084】これと同時に、走行用電動モータが発電機として作動されて回生制動状態となり、この走行用電動モータで発生する回生制動力RBと、制動圧発生回路6で発生されるマスタシリンダ1で発生する前輪側マスタシリンダ圧PMfに応じた制動力DBから回生制動力RBを減じた制動力CBに応じた制動圧Pcに基づいてホイールシリンダ5FL,5FRで発生される制動力とが駆動輪としての前輪4FL,4FRに作用され、両者の和の制動力が前輪側マスタシリンダ圧PMfに応じた制動力と等しくなる。
【0085】このとき、マスタシリンダ1から吐出される前輪側マスタシリンダ圧PMfの作動流体は、電磁方向切換弁3FL,3FRによってホイールシリンダ5FL,5FRへの供給が停止されるが、この作動流体は第2の電磁開閉弁15を介してストロークシミュレータ16に供給されることになり、ブレーキペダル2の踏込ストロークを確保することができる。
【0086】ここで、ブレーキペダル2の踏込量が少なく、ペダルストロークPSが設定値PS1 に達するまでの間は、図7に示すように、デューティ比Dが100%を維持するので、第2の電磁開閉弁15に対してデューティ比100%即ちオン状態を継続するパルス信号PSが出力され、これによって第2の電磁開閉弁15が全開状態に制御される。
【0087】このため、マスタシリンダ1から吐出される作動流体は直接ストロークシミュレータ16に供給され、このストロークシミュレータ16の圧力−作動流体量特性が図4に示すように線形特性とされ前輪マスタシリンダ圧PMfの増加に応じて吸収する作動流体量が増加することになり、ペダル踏力に対するペダルストロークは、図9で実線図示の特性線Laで示すようにペダル踏力が“0”から増加したときにペダルストロークが急増することになり、ペダル剛性が小さく設定される。
【0088】この状態から、さらにブレーキペダル2を踏込んで、ストロークセンサ22で検出されるペダルストロークPSが設定値PS1 に達すると、図5のステップS11で算出されるデューティ比Dが閉側の所定値d1 に設定され、これに応じたパルス信号SP2が第2の電磁開閉弁15に出力されることにより、この電磁開閉弁15の平均開度が全開時の20%程度となることにより、マスターシリンダ1からストロークシミュレータ16に供給される作動流体量が減少される。
【0089】このため、ストロークシミュレータ16で吸収される作動流体量が減少することから、ペダル踏力に対するペダルストロークは、図9で実線図示のように、特性線Laの勾配が緩やかとなってペダル踏力の増加に応じたペダルストロークの増加量が減少することから、ペダル剛性が大きくなって運転者に対してしっかりしたペダル踏込感覚を与えることができ、前述した従来のホイールシリンダ特性に近似した特性を得ることができる。
【0090】一方、図8の制動圧発生制御処理が起動されると、図10に示すように、ブレーキペダルの踏込み量が少なく緩制動状態であるときには、図8の処理が実行開始された時点t1 で図5の制動圧制御処理で算出される一点鎖線図示の特性線L1で表される目標ホイールシリンダ圧CPが正の増圧状態であるので、ステップS21〜S23を経てステップS24に移行し、図10で実線図示の特性線L2で表されるアキュムレータ11の蓄圧PAが目標ホイールシリンダ圧CPより高いので、アキュムレータ11でホイールシリンダ5FL〜5RRで目標ホイールシリンダ圧CPに対して応答遅れを有して発生する実線図示の特性線L3で表される実際のホイールシリンダ圧PBFL〜PBRRを十分賄えるものと判断して、ステップS25に移行する。
【0091】このため、電動モータ8に対する制御信号SM はオフ状態を維持することにより、電動モータ8及び油圧ポンプ9が停止状態を維持するが、第1の電磁開閉弁10は開状態に制御されるので、アキュムレータ11の蓄圧PAが高圧側配管7Hを介して各圧力制御弁13FL〜13RRの入力ポートに供給され、これら圧力制御弁13FL〜13RRで目標ホイールシリンダ圧CPに基づいて減圧制御されて、電磁方向切換弁3FL〜3RRを介してホイールシリンダ5FL〜5RRに供給されて、所定の制動力を発生する。
【0092】その後、時点t2 で目標ホイールシリンダ圧CPが保持状態となると、図8の制動圧発生制御処理で、ステップS23からステップS30に移行し、手から前記ステップS24に移行することにより、上記目標ホイールシリンダ圧CPの増圧状態と同様の処理が継続されて、アキュムレータ11の蓄圧PAによって実際のホイールシリンダ圧PBFL〜PBRRが賄われる。
【0093】その後、時点t3 で目標ホイールシリンダ圧CPが減圧状態となると、図8のステップS30からステップS31に移行し、ホイールシリンダ圧PBH がアキュムレータ11の蓄圧PA未満であったので、ステップS25に移行し、引き続き電動モータ8を停止状態に維持すると共に、第1の電磁開閉弁10を開状態に維持する。
【0094】その後、時点t4 で目標ホイールシリンダ圧CPが“0”となると、ステップS22からステップS32に移行し、目標ホイールシリンダ圧CPが“0”の状態を所定時間Δtだけ継続した時点t5 でステップS35に移行して、第1の電磁開閉弁10を閉状態として、高圧側配管7Hからアキュムレータ11を切り離して制動圧発生制御処理を終了する。
【0095】ところが、図11に示すように、ブレーキペダル2の踏込み量が大きく、図5の制動圧制御処理で算出される目標ホイールシリンダ圧CPが大きいときには、時点t11で目標ホイールシリンダ圧CPが図11で一点鎖線図示のように正方向の増圧状態となると、図8のステップS22,S23を経てステップS24に移行し、この状態ではアキュムレータ11の蓄圧PAが目標ホイールシリンダ圧CPを上回っているので、第1の電磁開閉弁10を全開状態とし、且つ電動モータ8及び油圧ポンプ9は停止状態を維持させることにより、アキュムレータ11の蓄圧PAのみで各圧力制御弁13FL〜13RRによるホイールシリンダ5FL〜5RRのホイールシリンダ圧PBFL〜PBRRを賄う。
【0096】そのご、時点t12で目標ホイールシリンダ圧CPがアキュムレータ11の蓄圧PA衣装となると、ステップS24からステップS26に移行して、電動モータ8が回転駆動開始され、これに応じて油圧ポンプ8による昇圧が開始される。
【0097】このとき、アキュムレータ11の蓄圧PAから所定値ΔP1を減算した比較圧PC1が実際のホイールシリンダ圧PBFL〜PBRRの最大値より大きいので、ステップS27からステップS28に移行して、第1の電磁開閉弁10が全開状態を継続し、アキュムレータ11の蓄圧PAと油圧ポンプ9の吐出圧とが高圧側配管7Hに供給され、この高圧側配管7Hの圧力が実際のホイールシリンダ圧PBFL〜PBRRより早めに昇圧される。
【0098】その後、時点t14でアキュムレータ11の蓄圧PAから所定値ΔP1を減算した比較圧PC1が実際のホイールシリンダ圧PBFL〜PBRRの最大値を越える状態となると、ステップS27からステップS29に移行して、第1の電磁開閉弁10が全閉状態となり、これによってアキュムレータ11が高圧側配管7Hから切り離される。この結果、油圧ポンプ9の吐出圧はアキュムレータ11の蓄圧PAを昇圧するために使われることなく、高圧側配管7Hの昇圧のみに使用されることになり、吐出容量の少ない油圧ポンプ9を使用しても高圧側配管7Hの昇圧が可能となり、目標ホイールシリンダ圧CPに対して応答遅れを有する実際のホイールシリンダ圧PBFL〜PBRRを十分に賄うことができる。
【0099】その後、時点t15で目標ホイールシリンダ圧CPが減圧状態となると、ステップS30からステップS31に移行し、ホイールシリンダ圧PBFL〜PBRRの最大値がアキュムレータ11の蓄圧PA以上になった後の減圧状態であるので、ステップS32に移行して、アキュムレータ11の蓄圧PAから所定値ΔP2を減算した比較圧PC2がホイールシリンダ圧PBFL〜PBRRの最大値より小さいので、ステップS33に移行して、第1の電磁開閉弁10を全閉状態とし且つ電動モータ8を回転状態として油圧ポンプ9の作動状態を継続して、油圧ポンプ9の吐出圧でホイールシリンダ圧PBFL〜PBRRを賄う。
【0100】その後、時点t16で、比較圧PC2がホイールシリンダ圧PBFL〜PBRRの最大値を越える状態となると、ステップS32からステップSS25に移行して、第1の電磁開閉弁10を全開状態とすると共に、電動モータ8を停止させて、油圧ポンプ9を非作動状態として、アキュムレータ11の蓄圧PAでホイールシリンダ圧PBFL〜PBRRを賄う状態に復帰する。
【0101】次いで、時点t17で、目標ホイールシリンダ圧CPが“0”となると、ステップS22からステップS34に移行し、所定時間Δtが経過した後の時点t18で第1の電磁開閉弁10を全閉状態として制動圧発生制御処理を終了する。
【0102】このように、上記実施形態によると、制動状態となったときに、アキュムレータ11の蓄圧PAに対して、目標ホイールシリンダ圧CPが低い場合には、アキュムレータ11の蓄圧PAのみで各ホイールシリンダ5FL〜5RRのホイールシリンダ圧PBFL〜PBRRを賄い、アキュムレータ11の蓄圧PAを目標ホイールシリンダ圧CPが上回る状態となると、油圧ポンプ9を回転駆動するので、比較的容量を必要とする低圧側でアキュムレータ11の蓄圧を使用し、これで賄い切れない比較的高圧状態となると、油圧ポンプ9の吐出圧を使用するので、油圧ポンプ9の吐出容量は少なくて済む利点がある。
【0103】しかも、実際のホイールシリンダ圧PBFL〜PBRRの最大値がアキュムレータ11の蓄圧PAから所定値ΔP1を減算した比較圧PC1を越えたときに、第1の電磁開閉弁10を全閉状態として、油圧ポンプ9の吐出圧をホイールシリンダ圧PBFL〜PBRRにのみ使用し、アキュムレータ11の蓄圧に使用しないので、少ない吐出容量で高いホイールシリンダ圧PBFL〜PBRRを賄うことができる利点がある。
【0104】次に、本発明の第2の実施形態を図12について説明する。この第2の実施形態は、ブレーキシステムに異常が発生したときに制動圧を確保するようにしたものである。
【0105】すなわち、第2の実施形態では、コントロールユニット30で実行されるブレーキ制御処理が、図12に示すように、前述した第1の実施形態における図5の処理でのステップS11及びS12の間に、前輪側のブレーキシステムが異常であるか否かを判定するステップS51と、その判定結果がシステム異常であるときに電磁方向切換弁3FL及び3FRをノーマル位置に切換える制御信号SD を出力し、且つ第1の電磁開閉弁10を閉状態とするオフ状態の制御信号SP1を出力すると共に、第2の電磁開閉弁15を閉状態とするデューティ比Dが“0”%のパルス信号SP2を出力してから処理を終了するステップS52が追加され、ステップS51の判定結果がブレーキシステムが正常であるときに前記ステップS12に移行するように構成されていることを除いては前記図5と同様の処理行い、図5との対応する処理には同一ステップ番号を付し、その詳細説明はこれを省略する。
【0106】この第2の実施形態によると、前輪側ブレーキシステムが正常であるときには、第1の実施形態と同様のペダルストローク量PSに基づいて第2の電磁開閉弁15をデューティ制御することにより、ペダル踏込量に応じたペダル踏力−ペダルストローク特性を得ることができるが、前輪側ブレーキシステムに異常が発生すると、図12の処理において、ステップS51からステップS52に移行して、電磁方向切換弁3FL,3FRをノーマル位置に切換えることにより、マスタシリンダ1から吐出される作動流体を直接ホイールシリンダ5FL,5FRに供給し、且つ第1の電磁開閉弁10を全閉状態とすることにより、アキュムレータ11を高圧側配管7Hから切り離すと共に、第2の電磁開閉弁15を全閉状態とすることにより、ストロークシミュレータ16で吸収する作動流体量を零として、マスタシリンダ1から吐出される作動流体を全量ホイールシリンダ5FL,5FRに供給して、所定の制動力を確保することができ、フェイルセーフ機能を発揮することがでできる。
【0107】このとき、第2の電磁開閉弁15と並列に逆止弁17が設けられているのでブレーキペダル2の踏込を弱めて、配管14内の作動流体の前輪側マスタシリンダ圧PMfがストロークシミュレータ16に蓄積されている圧力より低下すると、ストロークシミュレータ16内の作動流体が逆止弁17を通じてマスタシリンダ1側に戻される。
【0108】なお、上記第1の実施形態においては、デューティ比算出マップを図7における実線図示の特性線Laで構成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図8における破線図示の特性線Lbで示すように、ペダルストロークPSが“0”であるときにデューティ比Dが100%でこれからペダルストロークPSが増加したときにこれに反比例してデューティ比Dが減少する線形特性に設定するようにしてもよく、この場合にはペダル踏力に対するペダルストローク特性は、図8で破線図示の特性線Lbで示すように、ペダル踏力の増加に応じてペダルストロークが二次曲線的に連続して増加することになり、滑らかなペダル踏込感覚を得ることができる。
【0109】また、デューティ比算出マップを図8における一点鎖線図示の特性線Lcで示すように、ペダルストロークPSが“0”であるときにデューティ比Dが100%でこれからペダルストロークPSが増加したときにその二乗に反比例してデューティ比Dが減少する二次曲線特性とすることもでき、この場合には、ペダル踏力に対するペダルストローク特性は、図9で一点鎖線図示の特性線Lcで示すように、ペダル踏力が小さい間は前述した特性線Lbより大きな勾配でペダルストロークが増加し、その後ペダルストロークの増加量が徐々に減少し、ペダル踏力が大きいときには特性線Lbよりペダルストロークが小さくなる。
【0110】その他、ブレーキペダルの踏込速度や車体速度に応じてストローク特性を変更するようにしてもよい。また、上記各実施形態においては、ストロークシミュレータ16のピストン16dをコイルスプリング16eで付勢する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、板バネ、ゴムその他の弾性体を適用してもよい。
【0111】さらに、上記各実施形態においては、ペダル踏込量検出手段として、ペダルストロークセンサ22を適用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、マスタシリンダ1に伝達されるトルクを検出するトルクセンサや、マスタシリンダ1から吐出されるマスタシリンダ圧を検出するマスタ圧センサ23を適用するようにしてもよい。
【0112】さらにまた、上記各実施形態においては、前輪を駆動輪とした場合について説明したが、後輪を駆動輪とする場合にも本発明を適用し得るものである。なおさらに、上記各実施形態においては、ハイブリッド車両に本発明を適用したが、電気自動車にも本発明を適用することができる。




 

 


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