米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 車両 -> 日産自動車株式会社

発明の名称 後車軸揺動規制装置および規制方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2000−33810(P2000−33810A)
公開日 平成12年2月2日(2000.2.2)
出願番号 特願平10−209855
出願日 平成10年7月24日(1998.7.24)
代理人 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
【テーマコード(参考)】
3D001
3F333
【Fターム(参考)】
3D001 AA13 BA54 CA09 DA04 DA17 EA00 EA05 EA22 EA43 EB08 ED02 ED05 
3F333 AA02 AB13 BA02 BD02 BE02 CA12 CA21 DB02 FA20 FB10 FD06 FE03 FH08
発明者 伊藤 英喜
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 車幅方向中央部で車体に連結した後車軸が、この連結部を中心として車体に対して相対的に上下に揺動可能に設けられるとともに、この上下揺動範囲を規制するストッパ機構が車体と後車軸との間に設けられた後車軸揺動規制装置において、前記ストッパ機構は、後車軸の車体に対する相対的揺動動作を規制する揺動規制状態と、前記相対的揺動動作を許容する揺動許容状態とに変位可能であり、このストッパ機構を、常時は前記揺動規制状態に保持させる構成とするとともに、前記揺動規制状態から揺動許容状態に変位させる解除手段を設けたことを特徴とする後車軸揺動規制装置。
【請求項2】 ストッパ機構は、車体と後車軸とのいずれか一方に設けられたストッパと、同いずれか他方に設けられ、前記ストッパと、車体と後車軸とのいずれか他方との間に位置する揺動規制状態に対応する揺動規制位置と、前記両者間から外れた位置にあって揺動許容状態に対応する揺動許容位置との間を移動可能な揺動規制体と、この揺動規制体を移動させる駆動手段とを備えていることを特徴とする請求項1記載の後車軸揺動規制装置。
【請求項3】 車体前部にて荷物を積載し、リフト用油圧シリンダによって昇降するリフト部材が設けられ、駆動手段は、前記リフト用シリンダへの作動油と兼用した作動油を備えた駆動用油圧シリンダで構成され、この駆動用油圧シリンダは、前記作動油の導入により揺動規制体を揺動許容位置から揺動規制位置に移動させる構成であることを特徴とする請求項2記載の後車軸揺動規制装置。
【請求項4】 駆動用油圧シリンダとリフト用油圧シリンダとの間に電磁切替弁を設け、この電磁切替弁は、リフト用油圧シリンダ側の作動油を、非通電時に駆動用油圧シリンダに導入可能な状態とする一方、通電時に駆動用油圧シリンダに導入不能な状態とすることを特徴とする請求項3記載の後車軸揺動規制装置。
【請求項5】 駆動手段は、車体に搭載されるエンジンの吸入負圧の作用を受けて揺動規制体を揺動規制位置から揺動許容位置に移動させる弁体を備えた負圧弁で構成され、前記揺動規制体を揺動許容位置から揺動規制位置に移動させる際に、前記負圧弁に対する吸入負圧の導入を遮断する負圧切替弁を設けたことを特徴とする請求項2記載の後車軸揺動規制装置。
【請求項6】 駆動手段は、通電されることで揺動規制体を、揺動規制位置から揺動許容位置に移動させる電気的駆動手段で構成されていることを特徴とする請求項2記載の後車軸揺動規制装置。
【請求項7】 ストッパ機構は、車体と後車軸とのいずれか一方に装着されたシリンダ本体と、このシリンダ本体に対し移動可能で、前記車体と後車軸とのいずれか他方に向けて突出するピストンロッドとからなる液圧シリンダで構成されていることを特徴とする請求項1記載の後車軸揺動規制装置。
【請求項8】 ピストンロッド先端が、後車軸と車体とのいずれか他方に臨み、作動時液圧により伸びきることで前記他方の部材を規制することを特徴とする請求項7記載の後車軸揺動規制装置。
【請求項9】 ピストンロッド先端が、後車軸と車体とのいずれか他方に連結され、シリンダ本体のシリンダ室が液密的に密閉することで前記他方の部材を規制することを特徴とする請求項7記載の後車軸揺動規制装置。
【請求項10】 解除手段は、運転者によりセット・リセットされる操作スイッチであり、セット時に揺動許容状態となり、リセット時に揺動規制状態となることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の後車軸揺動規制装置。
【請求項11】 車体前部にて荷物を積載して昇降させるリフト部材が設けられ、このリフト部材が、所定の昇降高さ以下のときに、ストッパ機構が揺動許容状態となるよう解除手段を作動させ、所定の昇降高さを超えたときに、ストッパ機構が揺動規制状態となるよう解除手段を非作動とすることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の後車軸揺動規制装置。
【請求項12】 車体前部にて荷物を積載して昇降させるリフト部材が設けられ、このリフト部材は、リフト用油圧シリンダによって昇降するものであり、前記リフト部材に荷物を積載した際に前記リフト用油圧シリンダの受ける荷重が、所定値以下のときに、ストッパ機構が揺動許容状態となるよう解除手段を作動させ、所定値を超えたときに、ストッパ機構が揺動規制状態となるよう解除手段を非作動とすることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の後車軸揺動規制装置。
【請求項13】 車両の速度が、所定値以下のときに、ストッパ機構が揺動許容状態となるよう解除手段を作動させ、所定値を超えたときに、ストッパ機構が揺動規制状態となるよう解除手段を非作動とすることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の後車軸揺動規制装置。
【請求項14】 車幅方向中央部で車体に連結した後車軸が、この連結部を中心として車体に対して相対的に上下に揺動可能に設けられるとともに、この上下揺動範囲を規制するストッパ機構が車体と後車軸との間に設けられ、このストッパ機構を、常時は後車軸の車体に対する相対的揺動動作を規制する揺動規制状態とし、必要時に前記相対的揺動動作を許容する揺動許容状態に変位させることを特徴とする後車軸揺動規制方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、前車軸がリジッドアクスル方式で、後車軸がスイングアクスル形式となっているフォークリフトなどの産業車両において、車幅方向中央部で車体に連結した後車軸が、この連結部を中心として車体に対して相対的に上下に揺動可能に設けられるとともに、この上下揺動範囲を規制するストッパ機構が、車体と後車軸との間に設けられた後車軸揺動規制装置および規制方法に関する。
【0002】
【従来の技術】前車軸がリジッドアクスル方式で、後車軸がスイングアクスル方式となっているフォークリフト車両としては、例えば特開平6−106930号公報に記載されており、図11は、その後車軸の一部を断面で示した正面図である。左右後輪1は、ナックルスピンドル3に回転可能に支持され、その左右のナックルスピンドル3が、後車軸であるステアアクスル5の左右両端にキングピン7を介して連結している。
【0003】ステアアクスル5の車幅方向中央には、車体前後方向に向けて貫通するスイングシャフト9が設けられている。このスイングシャフト9の前後両端は、ステアアクスル5の車体前後方向両側にて車体11の下面から垂下された一対のブラケット13に回転可能に支持され、スイングシャフト9の中心をスイング(揺動)中心Sとして、ステアアクスル5の左右が車体11に対して上下に相対的に揺動し、これにより凹凸路などの走行での前輪(駆動輪)の浮き上がりを防止するなどして上記走行時での乗り心地を向上させている。
【0004】車体11の左右両端の下面には、ストッパボルト15が下方に向けて突出して設けられる一方、その下方に位置するステアアクスル5の上面には、当接部材17が設けられ、この当接部材17に前記ストッパボルト15の先端が当接することで、上記したステアアクスル5の車体11に対する相対的揺動範囲が規制されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したように、前車軸がリジッドアクスル方式で後車軸がスイングアクスル方式となっているフォークリフト車両においては、後車軸(ステアアクスル5)の揺動範囲内、つまりストッパボルト15が当接部材17に当接していない状態では、車体11は、リジッドアクスルとなっている左右の前車輪と、揺動中心軸であるスイングシャフト9との3点により支持され、したがってこの場合には三輪車と同じ車体支持形態となり、このような車体支持形態が、上記の例においては常時維持されている。
【0006】このため、特に高マスト車にて荷役を積載しマストが後傾した場合には、車体の重心位置が、スイングアクスル形式となっている後車軸側に移動するため、車体安定度に大きく影響し、許容荷重が大幅に減少するという問題がある。また、例えば平坦路などで、車両の速度がある程度上昇した場合に、上記した車体支持形態が維持されていると、走行安定性が損なわれるという問題もある。
【0007】そこで、この発明は、凹凸路などでの乗り心地の向上を図りつつ、荷役作業時での車体安定度の向上や、所定速度での走行安定性の向上を図ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、請求項1の発明は、車幅方向中央部で車体に連結した後車軸が、この連結部を中心として車体に対して相対的に上下に揺動可能に設けられるとともに、この上下揺動範囲を規制するストッパ機構が車体と後車軸との間に設けられた後車軸揺動規制装置において、前記ストッパ機構は、後車軸の車体に対する相対的揺動動作を規制する揺動規制状態と、前記相対的揺動動作を許容する揺動許容状態とに変位可能であり、このストッパ機構を、常時は前記揺動規制状態に保持させる構成とするとともに、前記揺動規制状態から揺動許容状態に変位させる解除手段を設けた構成としてある。
【0009】このような構成の後車軸揺動規制装置によれば、ストッパ機構が揺動規制状態に保持されているときには、後車軸の車体に対する相対的揺動動作が規制され、これにより例えば荷役作業時での車体安定度が向上するとともに、特に高速走行時での走行安定性が向上する。また、解除手段を、例えば凹凸路を走行するときに、ストッパ機構が揺動許容状態となるよう作動させることで、後車軸の車体に対する相対的揺動動作が許容され、これにより前輪(駆動輪)の浮き上がりが防止されるなどして上記走行時での乗り心地が向上する。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の発明の構成において、ストッパ機構は、車体と後車軸とのいずれか一方に設けられたストッパと、同いずれか他方に設けられ、前記ストッパと、車体と後車軸とのいずれか他方との間に位置する揺動規制状態に対応する揺動規制位置と、前記両者間から外れた位置にあって揺動許容状態に対応する揺動許容位置との間を移動可能な揺動規制体と、この揺動規制体を移動させる駆動手段とを備えている。
【0011】上記構成によれば、駆動手段により揺動規制体が、ストッパと、車体あるいは後車軸との間に移動することで、後車軸の車体に対する相対的揺動動作が規制され、前記両者間から外れた位置に移動することで、上記相対的揺動動作が許容される。
【0012】請求項3の発明は、請求項2の発明の構成において、車体前部にて荷物を積載し、リフト用油圧シリンダによって昇降するリフト部材が設けられ、駆動手段は、前記リフト用シリンダへの作動油と兼用した作動油を備えた駆動用油圧シリンダで構成され、この駆動用油圧シリンダは、前記作動油の導入により揺動規制体を揺動許容位置から揺動規制位置に移動させる構成である。
【0013】上記構成によれば、リフト用油圧シリンダへの作動油と兼用した作動油が駆動用油圧シリンダに導入されることで、揺動規制体が揺動許容位置から揺動規制位置に移動する。
【0014】請求項4の発明は、請求項3の発明の構成において、駆動用油圧シリンダとリフト用油圧シリンダとの間に電磁切替弁を設け、この電磁切替弁は、リフト用油圧シリンダ側の作動油を、非通電時に駆動用油圧シリンダに導入可能な状態とする一方、通電時に駆動用油圧シリンダに導入不能な状態とする。
【0015】上記構成によれば、電磁切替弁が、非通電状態のときは、リフト用油圧シリンダ側の作動油が駆動用油圧シリンダに導入されて揺動規制体が揺動規制位置となり、通電状態になると、前記作動油が駆動用油圧シリンダに導入されなくなって揺動規制体が揺動許容位置となる。
【0016】請求項5の発明は、請求項2の発明の構成において、駆動手段は、車体に搭載されるエンジンの吸入負圧の作用を受けて揺動規制体を揺動規制位置から揺動許容位置に移動させる弁体を備えた負圧弁で構成され、前記揺動規制体を揺動許容位置から揺動規制位置に移動させる際に、前記負圧弁に対する吸入負圧の導入を遮断する負圧切替弁を設けた構成としてある。
【0017】上記構成によれば、エンジンの稼働により発生する吸入負圧の作用を受けて弁体が移動し、この移動に伴って揺動規制体が揺動規制位置から揺動許容位置に移動し、この状態で負圧切替弁の切替動作により負圧弁への吸入負圧導入が解除されると、揺動規制体は揺動規制位置に移動する。
【0018】請求項6の発明は、請求項2の発明の構成において、駆動手段は、通電されることで揺動規制体を、揺動規制位置から揺動許容位置に移動させる電気的駆動手段で構成されている。
【0019】上記構成によれば、揺動規制体は、電気的駆動手段が非通電状態では揺動規制位置にあり、通電されて作動することにより、揺動規制位置から揺動許容位置に移動する。
【0020】請求項7の発明は、請求項1の発明の構成において、ストッパ機構は、車体と後車軸とのいずれか一方に装着されたシリンダ本体と、このシリンダ本体に対し移動可能で、前記車体と後車軸とのいずれか他方に向けて突出するピストンロッドとからなる液圧シリンダで構成されている。
【0021】上記構成によれば、ピストンロッドのシリンダ本体に対する移動が規制されることで、後車軸の車体に対する相対的揺動動作が規制され、前記移動が許容されることで、前記相対的揺動動作が許容される。
【0022】請求項8の発明は、請求項7の発明の構成において、ピストンロッド先端が、後車軸と車体とのいずれか他方に臨み、作動時液圧により伸びきることで前記他方の部材を規制する構成としてある。
【0023】上記構成によれば、ピストンロッドが作動時液圧により伸びきることで、その先端が後車軸と車体とのいずれか他方に当接し、これにより後車軸の車体に対する相対的揺動動作が規制される。
【0024】請求項9の発明は、 請求項7の発明の構成において、ピストンロッド先端が、後車軸と車体とのいずれか他方に連結され、シリンダ本体のシリンダ室が液密的に密閉することで前記他方の部材を規制する構成としてある。
【0025】上記構成によれば、シリンダ室が液密的に密閉されることで、ピストンロッドのシリンダ本体に対する相対的移動が規制され、これにより後車軸の車体に対する相対的揺動動作が規制される。
【0026】請求項10の発明は、請求項1ないし9のいずれかの発明の構成において、解除手段は、運転者によりセット・リセットされる操作スイッチであり、セット時に揺動許容状態となり、リセット時に揺動規制状態となる構成としてある。
【0027】上記構成によれば、操作スイッチが、リセットされた状態ではストッパ機構が揺動規制状態となり、セットされたときには揺動許容状態となる。
【0028】請求項11の発明は、請求項1ないし9のいずれかの発明の構成において、車体前部にて荷物を積載して昇降させるリフト部材が設けられ、このリフト部材が、所定の昇降高さ以下のときに、ストッパ機構が揺動許容状態となるよう解除手段を作動させ、所定の昇降高さを超えたときに、ストッパ機構が揺動規制状態となるよう解除手段を非作動とする構成としてある。
【0029】上記構成によれば、リフト部材により荷物を積載して上昇させる際に、このリフト部材が、所定の昇降高さに達するまでは、解除手段を作動させることでストッパ機構が揺動許容状態となり、所定の昇降高さを超えた時点で、解除手段を非作動とすることで、ストッパ機構が揺動規制状態となって荷役作業時での車体安定度が向上する。
【0030】請求項12の発明は、請求項1ないし9のいずれかの発明の構成において、車体前部にて荷物を積載して昇降させるリフト部材が設けられ、このリフト部材は、リフト用油圧シリンダによって昇降するものであり、前記リフト部材に荷物を積載した際に前記リフト用油圧シリンダの受ける荷重が、所定値以下のときに、ストッパ機構が揺動許容状態となるよう解除手段を作動させ、所定値を超えたときに、ストッパ機構が揺動規制状態となるよう解除手段を非作動とする構成としてある。
【0031】上記構成によれば、リフト部材により荷物を積載する際に、リフト用油圧シリンダの受ける荷重が、所定値以下のときに、解除手段を作動させることでストッパ機構が揺動許容状態となり、所定値を超えた時点で、解除手段を非作動とすることで、ストッパ機構が揺動規制状態となって荷役作業時での車体安定度が向上する。
【0032】請求項13の発明は、請求項1ないし9のいずれかの発明の構成において、車両の速度が、所定値以下のときに、ストッパ機構が揺動許容状態となるよう解除手段を作動させ、所定値を超えたときに、ストッパ機構が揺動規制状態となるよう解除手段を非作動とする構成としてある。
【0033】上記構成によれば、車両の速度が所定値以下のときに、解除手段を作動させることでストッパ機構が揺動許容状態となり、所定値を超えたときに、解除手段を非作動とすることで、ストッパ機構が揺動規制状態となって所定値を超える高速走行時での走行安定性が向上する。
【0034】請求項14の発明は、車幅方向中央部で車体に連結した後車軸が、この連結部を中心として車体に対して相対的に上下に揺動可能に設けられるとともに、この上下揺動範囲を規制するストッパ機構が車体と後車軸との間に設けられ、このストッパ機構を、常時は後車軸の車体に対する相対的揺動動作を規制する揺動規制状態とし、必要時に前記相対的揺動動作を許容する揺動許容状態に変位させる後車軸揺動規制方法としてある。
【0035】上記揺動規制方法によれば、ストッパ機構による後車軸の車体に対する相対的揺動動作は、常時は規制されており、これにより例えば荷役作業時での車体安定度が向上するとともに、高速走行時での走行安定性が向上する。また、必要時に応じて例えば凹凸路を走行するときに、上記相対的揺動動作を許容させることで、前輪(駆動輪)の浮き上がりが防止されるなどして上記走行時での乗り心地が向上する。
【0036】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、常時は後車軸の車体に対する相対的揺動動作が規制されるので、例えばフォークリフト車両において荷物を積載しマストが後傾した場合での車体安定度を向上させることができるとともに、高速走行時での走行安定性を向上させることができる。また、解除手段を、例えば凹凸路を走行するときに、ストッパ機構が揺動許容状態となるよう作動させることで、上記相対的揺動動作が許容されるので、前輪(駆動輪)の浮き上がりが防止されるなどして上記走行時での乗り心地の向上を図ることができる。
【0037】請求項2の発明によれば、駆動手段により揺動規制体を、ストッパと、車体あるいは後車軸との間に移動させることで、後車軸の車体に対する相対的揺動動作を規制でき、前記両者間から外れた位置に移動させることで、上記相対的揺動動作を許容できる。
【0038】請求項3の発明によれば、駆動手段となる駆動用油圧シリンダは、リフト用油圧シリンダへの作動油と兼用しているので、駆動用油圧シリンダを駆動するための新たな油圧回路を設ける必要がなく、構成を複雑にすることなく低コストで、荷役作業時での車体安定度の向上および高速走行時での走行安定性の向上を図ることができる。
【0039】請求項4の発明によれば、電磁切替弁が非通電状態のときに、リフト用油圧シリンダ側の作動油が駆動用油圧シリンダに導入される状態となり、これにより揺動規制体を常時揺動規制位置とすることができる。
【0040】請求項5の発明によれば、揺動規制体が、エンジンの稼働により発生する吸負圧の作用により揺動許容位置に移動した状態となり、この状態で負圧切替弁の切替動作により負圧弁への吸入負圧導入が解除されて揺動規制体が揺動規制位置に移動し、これにより荷役作業時での車体安定度の向上および高速走行時での走行安定性の向上を図ることができる。
【0041】請求項6の発明によれば、揺動規制体は、電気的駆動手段が非通電状態のときに揺動規制位置にあるので、揺動規制体を常時揺動規制位置とすることができる。
【0042】請求項7の発明によれば、ピストンロッドのシリンダ本体に対する移動が規制されることで、後車軸の車体に対する相対的揺動動作が規制されるので、荷役作業時での車体安定度の向上および高速走行時での走行安定性の向上を図ることができる。
【0043】請求項8の発明によれば、ピストンロッドが作動時液圧により伸びきることで、その先端が後車軸と車体とのいずれか他方を規制するので、後車軸の車体に対する相対的揺動動作を規制することができる。
【0044】請求項9の発明によれば、シリンダ室が液密的に密閉されることで、ピストンロッドのシリンダ本体に対する相対的移動が規制されるので、後車軸の車体に対する相対的揺動動作を規制することができる。
【0045】請求項10の発明によれば、操作スイッチのセット・リセット操作により、ストッパ機構を、揺動許容状態と揺動規制状態とに容易に切り替えることができる。
【0046】請求項11の発明によれば、リフト部材が所定の昇降高さに達するまでは、解除手段を作動させることでストッパ機構が揺動許容状態となるので、後車軸の車体に対する相対的揺動動作が許容され、これにより凹凸路などの走行時での前輪の浮き上がりが防止されるなどして乗り心地が向上する。一方、リフト部材が所定の昇降高さを超えたときに解除手段を非作動とすることでストッパ機構が揺動規制状態となるので、荷役作業時での車体安定度の向上を図ることができる。
【0047】請求項12の発明によれば、リフト部材により荷物を積載する際に、リフト用油圧シリンダの受ける荷重が所定値以下のときに、解除手段を作動させることでストッパ機構が揺動許容状態となるので、後車軸の車体に対する相対的揺動動作が許容され、これにより凹凸路などの走行時での前輪の浮き上がりが防止されるなどして乗り心地が向上する。一方、前記荷重が所定値を超えた時点で解除手段を非作動とすることでストッパ機構が揺動規制状態となるので、荷役作業時での車体安定度の向上を図ることができる。
【0048】請求項13の発明によれば、車両の速度が所定値以下のときに、解除手段を作動させることでストッパ機構が揺動許容状態となるので、後車軸の車体に対する相対的揺動動作が許容され、これにより凹凸路などの走行時での前輪の浮き上がりが防止されるなどして乗り心地が向上する。一方、前記速度が所定値を超えたときに解除手段を非作動とすることでストッパ機構が揺動規制状態となるので、所定値を超える高速走行時での車体安定度の向上を図ることができる。
【0049】請求項14の発明によれば、ストッパ機構による後車軸の車体に対する相対的揺動動作は、常時は規制されており、これにより例えば荷役作業時での車体安定度が向上するとともに、高速走行時での走行安定性が向上する。また、必要時に応じて例えば凹凸路を走行するときに、上記相対的揺動動作を許容させることで、前輪(駆動輪)の浮き上がりが防止されるなどして上記走行時での乗り心地が向上する。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0051】図1は、この発明の第1の実施の形態を示す後車軸揺動規制装置の全体構成図で、A部が、前記図11に示したものと同様に、前車軸がリジッドアクスル方式で、後車軸がスイングアクスル方式となっているフォークリフト車両における後車軸の正面図である。但し、ここでの後車軸は、左半分のみを示しており、右側の半分については左側と同様の構造であるので省略してあり、また図 と同様の構成要素には同一の符号を付してある。
【0052】上記A部における車体11の車幅方向両端部付近の下面には、後車軸であるステアアクスル5に向けて突出するストッパ19が設けられている。一方、このストッパ19に対向するステアアクスル5上には、ベース板21が固定され、このベース板21上に、車幅方向(図1中で左右方向)にスライド移動可能な揺動規制体としてのスライダ23が設けられている。
【0053】スライダ23は、図2に拡大して示すように、ベース板21に平行でベース板21上をスライドするスライド部25を有し、このスライド部25の上面に、ストッパ19の下端が当接することで、ステアアクスル5の車体11に対する相対的揺動範囲が規制される。スライド部25の図中で右側の端部には、上方に突出する揺動規制部27を備え、この揺動規制部27のストッパ19側の上端角部にはテーパ面27aが形成され、これに対向するストッパ19の下端角部にも、テーパ面27aと平行なテーパ面19aが形成されている。このテーパ面27a,19a相互が当接することで、ステアアクスル5の車体11に対する相対的揺動動作が規制される。
【0054】スライダ23に対しストッパ19と反対側のベース板21上には、支持ブラケット29が立設され、支持ブラケット29に形成した左右方向に貫通するねじ孔29aには、外周部に雄ねじ31aが形成された駆動手段としての駆動用油圧シリンダ31がねじ込まれている。駆動用油圧シリンダ31に対し、支持ブラケット29の両側からナット33,35が締結され、これにより駆動用油圧シリンダ31が支持ブラケット29に固定される。
【0055】駆動用油圧シリンダ31に内蔵されるピストンロッド37は、先端がスライダ23側に向けて突出しており、この突出した端部がスライダ23の揺動規制部27に形成した凹部27b内に挿入されている。一方、揺動規制部27における凹部27bと反対側に形成したねじ挿入孔27cには、ねじ39が挿入され、このねじ39を前記ピストンロッド37の端部にねじ込むことで、ピストンロッド37がスライダ23に固定されることになる。
【0056】ピストンロッド37は、その図中右側の端部に形成したフランジ37aとスプリング座41との間に介装されたスプリング43によって常時右方向に付勢されるとともに、フランジ37aとキャップ45との間に形成される油圧室47に、配管49を通して作動油が供給されることで、スプリング43の弾力に抗して図中で左方向に移動する。この左方向へのピストンロッド37の移動により、スライダ23は、実線位置で示す揺動許容位置から、揺動規制部27がストッパ19とステアアクスル5との間に入り込んでステアアクスル5の車体11に対する相対的揺動動作を規制する二点鎖線で示す揺動規制位置に移動する。
【0057】図1におけるB部は、フォークリフト車両の一般的な油圧回路図で、エンジン51の運転によって作動する油圧ポンプ53は、作動油タンク55の作動油を、パワーステアリング用油圧シリンダ57と、マスト59を前後に傾斜させるための左右一対のチルト用油圧シリンダ61と、マスト59を、マスト59とでリフト部材を構成するフォーク63とともに昇降させるためのリフト用油圧シリンダ65とにそれぞれ供給する。
【0058】パワーステアリング用油圧シリンダ57には、パワーステアリング67の操作によって切り替わるパワーステアリング用切替バルブ69を通して作動油が供給され、チルト用油圧シリンダ61には、チルト用コントロールレバー71によって切り替わるチルト用切替バルブ73を通して作動油が供給され、さらにリフト用油圧シリンダ65には、リフト用コントロールレバー75の操作によって切り替わるリフト用切替バルブ77を通して作動油が供給される。
【0059】上記リフト用切替バルブ77とリフト用油圧シリンダ65との間の油圧配管79は、配管81を介して電磁切替弁83に接続され、電磁切替弁83には、前述した駆動用油圧シリンダ31側の配管49が接続されている。この電磁切替弁83は、非通電時には図1に示すように、配管49,81に対する接続位置がC位置にあり、このときB部の油圧回路の作動油が、配管81、電磁切替弁83、配管49を通して駆動用油圧シリンダ31に供給される。一方通電時には、上記接続位置がC位置からD位置に切り替わり、このとき配管49は電磁切替弁83を介してドレイン配管87に連通し、駆動用油圧シリンダ31は非作動状態となる。
【0060】上記ストッパ19、スライダ23および駆動用油圧シリンダ31により、ストッパ機構を構成しており、このストッパ機構は、電磁切替弁83の配管への接続位置が、C位置にあるとき揺動規制状態であり、同D位置にあるとき揺動許容状態である。
【0061】上記電磁切替弁83は、解除手段としての操作スイッチ88およびイグニッションキー89を介してバッテリ91に接続されている。操作スイッチ88は運転者によりセット・リセットされるプッシュ型のスイッチであって通常はリセット(オフ)となっており、イグニッションキー89がオンとなった状態で、セット(オン)することで、電磁切替弁83が通電され、配管への接続位置がD位置となる。
【0062】次に、上記した後車軸揺動規制装置の動作を説明する。イグニッションキー89をオンにすると、エンジン51が稼働し、油圧ポンプ53が作動してその作動油が各部へ供給される。このとき、操作スイッチ88はリセット状態(オフ)となっているので、電磁切替弁83は、非通電状態であって配管への接続位置がC位置であり、このため油圧配管79側の作動油は、電磁切替弁83を介して駆動用油圧シリンダ31に導入可能となる。
【0063】ここで、荷役作業を行うべくフォーク63によって荷物を保持し、あるいはリフト用コントロールレバー75の操作によってリフト用切替バルブ77を、油圧ポンプ53からの作動油がリフト用油圧シリンダ65に供給されるよう切り替えると、油圧配管79側の作動油が電磁切替弁83を経て配管49側に流れ、駆動用油圧シリンダ31に作用する。これにより図2に示されるピストンロッド37がスプリング43の弾力に抗して図2中で左方向に移動する。
【0064】この結果、スライダ23が実線位置から二点鎖線位置まで移動してスライダ23のテーパ面27aがストッパ19のテーパ面19aに当接し(図1にて省略してある車体右側の部分についても同様に動作する)、これによりステアアクスル5の相対的揺動動作が規制される。ステアアクスル5の相対的揺動動作が規制されることで、特に高マスト車にて荷役を積載したマスト59が上昇し後傾するような場合であっても、車体11が揺動することなく安定した荷役作業を行うことができる。
【0065】マスト59を下降させて車両が、例えば凹凸路やうねり路の走行あるいは傾斜地での斜め走行などを行う際には、操作スイッチ88をセット(オン)して電磁切替弁83を通電状態とし、その配管に対する接続位置をD位置とする。これにより、油圧配管79側の作動油は、駆動用油圧シリンダ31に供給されず、ピストンロッド37はスプリング43に押されて後退した状態となる。このため、スライダ23は図1および図2における実線位置、つまり揺動許容位置となり、ステアアクスル5は、ストッパ19の先端がスライダ23のスライド部25に当接する位置までスイング中心Sを中心として、あらかじめ設定した規定のスイング角を、車体11に対して相対的に揺動可能となる。これにより、上記した凹凸路などにて前輪(駆動輪)の浮き上がりが防止されるなどして乗り心地が向上する。
【0066】このように、ステアアクスル5の相対的揺動動作が規制されている状態で、操作スイッチ88を必要に応じて操作することで、凹凸路などでの走行安定性を向上させることが可能となる。
【0067】また、駆動用油圧シリンダ31の作動油をリフト用油圧シリンダ65の作動油と兼用しているので、駆動用油圧シリンダ31を作動させるための新たな油圧回路を設ける必要がなく、構成を複雑にすることなく低コストで、荷役作業中での車体安定度および、走行安定性を向上させることができる。
【0068】さらに、上記実施の形態では、電磁切替弁83は、非通電状態のときに配管への接続位置がC位置に復帰し、これによりステアクスル5の揺動動作を規制するようにしている。このため、揺動規制を行う必要が生じているときに、電気系のトラブル、例えばワイヤハーネスの断線、操作スイッチ88の接触不良、電磁切替弁83のソレノイド不良などが発生した場合であっても、電磁切替弁83がC位置となって揺動規制がなされ、必要時に揺動規制が不作動となる不具合を回避でき、装置の信頼性を向上させることができる。
【0069】なお、上記実施の形態で、解除手段としての操作スイッチ88を、マスト59があらかじめ設定された所定の昇降高さを超えたときにオフとなる揚高スイッチとしてもよい。この場合には、荷役作業を行う際に、マスト59が前記所定の昇降高さに達するまでは、揚高スイッチがオン(作動)状態であって、電磁切替弁83の配管への接続位置がD位置となり、揺動規制体23は揺動許容位置となる。
【0070】一方マスト59が、所定の昇降高さを超えたときには揚高スイッチがオフ(非作動)状態となり、電磁切替弁83の配管への接続位置がC位置となり、揺動規制体23は揺動規制位置となって荷役作業時での車体安定度を向上させることができる。
【0071】図3は、この発明の第2の実施の形態を示すもので、図4は図3の要部を拡大して示したものである。この実施の形態は、前記図1における駆動用油圧シリンダ31に代え、車体に搭載されるエンジンの吸入負圧の作用を受けて作動する負圧弁93を、駆動手段として設けたものである。
【0072】負圧弁93は、第1のカバー95と第2のカバー97とを有し、第1のカバー95がブラケット99を介してベース板21に固定されている。第1,第2の各カバー95,97相互間には、弾性変形可能なダイヤフラム弁101が介装され、ダイヤフラム弁101には、ダイヤフラム弁101とともに弁体を構成するロッド103の一端が装着され、ロッド103の他端は、スライダ23の揺動規制部27にねじ止め固定されている。ロッド103は、第1のカバー95のボス部95aに対して摺動可能である。
【0073】第2のカバー97とダイヤフラム弁101との間の圧力室105には、ダイヤフラム弁101を図中で左方向に付勢するスプリング107が収容されるとともに、エア配管109の一端が接続されている。エア配管109の他端は負圧切替弁111に接続されている。
【0074】負圧切替弁111は、図中で左右方向に移動可能でスプリング112によって図中で左方向に付勢される弁部113と、この弁部113を、通電されることで図4に示す状態から右方向に移動させる電磁コイル115とをそれぞれ備えるとともに、エアクリーナからの吸気(大気)を導入する大気導入管117と、エンジンの吸入負圧を導入する負圧導入管119とがそれぞれ接続されている。弁部113が、図3に示す位置にあるときには、エア配管109は大気導入管117に連通し、電磁コイル115が作動して弁部113が右方向に移動した際にはエア配管109は負圧導入管119に連通する。
【0075】電磁コイル115には、図1のものと同様に、操作スイッチ88、イグニッションキー89およびバッテリ91が順次接続されている。
【0076】上記した構成の後車軸揺動規制装置において、イグニッションキー89をオンにしてエンジン51が作動した状態で、操作スイッチ88がオフのままであると、弁部113は図3に示す位置にあるので、大気導入管117に導入されている大気がエア配管109を経て負圧弁93に作用し、スライダ23が二点鎖線位置となってステアアクスル5の相対的揺動動作が規制される。これにより荷役作業時での車体安定度が向上する。
【0077】操作スイッチ88をオンにすると、電磁コイル115が通電されて弁部113は図4の状態から右方向に移動し、負圧導入管119がエア配管109に連通して負圧弁93の圧力室105には吸入負圧が導入される状態となる。このためスライダ23は、負圧力によってスプリング107に抗してロッド103を介して図中で右方向に移動し、二点鎖線位置から実線位置となってステアアクスル5の車体11に対する相対的揺動動作が可能となり、凹凸路などでの乗り心地が向上する。
【0078】なお、上記図2の実施の形態においても、前記図1のものと同様に、操作スイッチ88に代えて、マスト59が所定の昇降高さを超えたときにオフとなる揚高スイッチを設けてもよい。
【0079】また、上記実施の形態では、電磁コイル115が非通電状態のときに大気が負圧弁93に供給されて揺動動作を規制するようにしている。このため、前記図1の実施の形態と同様に、揺動規制を行う必要が生じているときに、例えばワイヤハーネスの断線など電気系のトラブルが発生した場合であっても、揺動規制がなされ、必要時に揺動規制が不作動となる不具合を回避でき、装置の信頼性を向上させることができる。
【0080】図5は、この発明の第3の実施の形態を示すもので、図6は図5の要部を拡大して示したものである。この実施の形態は、前記図1における駆動用油圧シリンダ31に代え、電気的駆動手段である電磁ソレノイド121を用いたものである。電磁ソレノイド121は、ハウジング123の端部がブラケット124を介してベース板21に固定されている。ハウジング123内には、左右方向に移動可能なプランジャ125を備え、プランジャ125は図中で左側の端部が外部に突出してスライダ23の揺動規制部27にねじ止め固定されている。
【0081】ハウジング123内には、プランジャ125の周囲を囲むように電磁コイル127が設けられ、プランジャ125の図中で右側の端部に設けたスプリング受け125aとハウジング123との間には、プランジャ125を図中で左方向に押圧するスプリング129が介装されている。電磁コイル127には、図1のものと同様に、操作スイッチ88、イグニッションキー89、バッテリ91が順次接続され、操作スイッチ88がオンのときに、電磁コイル127が通電されてプランジャ125がスプリング129の弾力に抗して右方向に移動し、スライダ23は二点鎖線位置から実線位置となる。
【0082】上記第3の実施の形態においては、イグニッションキー89がオンとなってエンジン51が作動した状態で、操作スイッチ88がオフのままであると、電磁コイル127が非通電状態であるので、スライダ23はスプリング129の作用によって図に示す二点鎖線位置となり、これによりステアアクスル5は車体11に対する相対的揺動動作が規制されて安定して荷役作業がなされる。
【0083】一方、操作スイッチ88がオンになると、電磁コイル127が通電されてプランジャ125がスプリング129に抗して後退し、スライダ23が二点鎖線位置から実線位置に移動し、ステアアクスル5は車体11に対して相対的に揺動可能となって凹凸路などでの乗り心地が向上する。
【0084】なお、上記第3の実施の形態においても、前記図1のものと同様に、操作スイッチ88に代えて、マスト59が所定の昇降高さを超えたときにオフとなる揚高スイッチを設けてもよい。
【0085】また、上記実施の形態では、電磁コイル127が非通電状態のときに揺動動作を規制するようにしている。このため、前記図1の実施の形態と同様に、揺動規制を行う必要が生じているときに、例えばワイヤハーネスの断線など電気系のトラブルが発生した場合であっても、揺動規制がなされ、必要時に揺動規制が不作動となる不具合を回避でき、装置の信頼性を向上させることができる。
【0086】図7は、この発明の第4の実施の形態を示すもので、ステアアクスル5の相対的揺動動作を規制するストッパ機構として、液圧シリンダとしての油圧シリンダ131を使用している。油圧シリンダ131は、シリンダ本体133が車体11側に固定され、シリンダ本体133内を図中で上下動可能なピストン135に連結されたピストンロッド137がステアアクスル5に向けて突出している。
【0087】シリンダ本体133内においてピストン135により画成された上部油室139および下部油室141は、それぞれ配管143および145によって電磁切替弁147に接続されている。電磁切替弁147は、非通電時には配管への接続位置がE位置にあり、このとき配管81と配管143とが連通すると同時に、ドレイン配管87と配管145とが連通する。また、通電時には上記接続位置がF位置にあり、このとき配管81と配管145とが接続すると同時に、ドレイン配管87と配管43とが接続する。
【0088】上記油圧シリンダ131は、ステアアクスル5の図に示されていない図中で右側についても同様に設けられており、この右側の油圧シリンダに対しても、配管143および145が上記と同様にして接続されている。その他の構成は前記図1のものと同様である。
【0089】上記した構成において、イグニッションキー89がオンとなってエンジン51が作動した状態で、操作スイッチ88がオフのままであると、電磁切替弁147の配管への接続位置はE位置にあるので、油圧配管79からの作動油が油圧シリンダ131の上部油室139に供給される。これによりピストンロッド137が下方に突出してその先端がステアアクスル5に当接し、ステアアクスル5の相対的揺動動作が規制され、荷役作業時での車体安定度が向上する。
【0090】操作スイッチ88をオンにすると、電磁切替弁147が通電されてその配管への接続位置はF位置となり、油圧配管79からの作動油が油圧シリンダ131の下部油室141に供給される。これにより、ピストンロッド137が上昇してステアアクスル5から離れ、ステアアクスル5の相対的揺動動作が許容され、凹凸路などでの乗り心地が向上する。
【0091】なお、上記第4の実施の形態においても、前記図1のものと同様に、操作スイッチ88に代えて、マスト59が所定の昇降高さを超えたときにオフとなる揚高スイッチを設けてもよい。
【0092】さらに、上記実施の形態でも、第1の実施の形態と同様に、電磁切替弁147が非通電状態のときにE位置に復帰し、作動油が上部油室139に供給されて揺動動作を規制するようにしている。このため、揺動規制を行う必要が生じているときに、電気系のトラブルが発生した場合であっても、電磁切替弁147がE位置となって揺動規制がなされ、必要時に揺動規制が不作動となる不具合を回避でき、装置の信頼性を向上させることができる。
【0093】図8は、この発明の第5の実施の形態を示すもので、ステアアクスル5の相対的揺動動作を規制するストッパ機構として、液圧シリンダとしての油圧シリンダ149を使用している。この油圧シリンダ149についても、前記図7における油圧シリンダ131と同様に、ステアアクスル5の図中で右側に同様なものが設けられている。
【0094】上記油圧シリンダ149は、シリンダ本体151の上端がピボットピン153を介して車体11側に回動可能に支持されている。一方、シリンダ本体151内を図中で上下動可能なピストン155に連結されたピストンロッド157は、ステアアクスル5側に向けて突出し、その先端がピボットピン159を介してステアアクスル5上のブラケット161に回動可能に連結されている。
【0095】シリンダ本体151内においてピストン135により画成された上部油室163は、左右それぞれの油圧シリンダ149について、配管167によって電磁切替弁169に接続されている。一方、下部油室165はそれぞれ配管171によってドレイン配管87に接続されている。
【0096】電磁切替弁169は、図に示す非通電時には、配管への接続位置がG位置となって配管167の端部が閉塞され、上部油室163が液密的に密閉された状態となる。一方通電時には、上記接続位置がH位置となって配管81と配管167とが連通した状態となる。
【0097】上記した構成において、イグニッションキー89がオンとなってエンジン51が作動した状態で、操作スイッチ88がオフのままであると、電磁切替弁169の配管への接続位置はG位置にあるので、左右の油圧シリンダ149は配管167がブロックされた状態となり、ピストン155が固定された状態となって、ステアアクスル5の相対的揺動動作が規制される。これにより、荷役作業時での車体安定度が向上する。
【0098】操作スイッチ88をオンにすると、電磁切替弁169の配管への接続位置はH位置となり、配管167は配管81に接続された状態となる。これにより、油圧配管79側の作動油が、左右の油圧シリンダ149の上部油室163に作用する一方、下部油室165は配管171を介してドレイン配管87に開放されているため、シリンダ本体151およびピストンロッド157がそれぞれピボットピン153および159を支点として回動しつつピストンロッド157が進退移動する。これにより、ステアアクスル5の相対的揺動動作が許容され、凹凸路などでの乗り心地が向上する。
【0099】なお、上記実施の形態においても、前記図1のものと同様に、操作スイッチ88に代えて、マスト59が所定の昇降高さを超えたときにオフとなる揚高スイッチを設けてもよい。
【0100】また、上記実施の形態では、電磁切替弁169が非通電状態のときにG位置に復帰し、上部油室163がブロックされて揺動動作を規制するようにしている。このため、揺動規制を行う必要が生じているときに、例えばワイヤハーネスの断線などの電気系のトラブルが発生した場合であっても、電磁切替弁169がG位置となって揺動規制がなされ、必要時に揺動規制が不作動となる不具合を回避でき、装置の信頼性を向上させることができる。
【0101】図9は、この発明の第6の実施の形態を示している。この実施の形態は、前記第1の実施の形態における操作スイッチ88に代えて、油圧配管79に連通する配管81の油圧を検出する圧力スイッチ173と、この圧力スイッチ173がオンのときにキースイッチ89と電磁切替弁83とを導通させるリレー175とを設けたものである。
【0102】圧力スイッチ173は、キースイッチ89がオン状態で、配管81内の検出圧力、すなわちリフト用油圧シリンダ65への供給油圧が、所定値以下のときにオンであり、このときリレー175はオンとなり、電磁切替弁83が通電状態となって配管に対する接続位置がD位置となり、ステアアクスル5の車体11に対する相対的揺動動作が許容される。これにより、凹凸路などでの乗り心地が向上する。このとき圧力スイッチ173およびリレー175からなる解除手段は、ストッパ機構を揺動許容状態としているので、作動状態にあることになる。
【0103】一方、配管81内の検出圧力が所定値を超えると、圧力スイッチ131は荷役作業中であるとしてオフとなり、これとともにリレー135がオフとなり、電磁切替弁83が非通電状態となって電磁切替弁83の配管に対する接続位置がC位置に切り替わる。これにより、前記図1の実施の形態と同様に、リフト用油圧シリンダ65への作動油が駆動用油圧シリンダ31に供給されて、ステアアクスル5の車体11に対する相対的揺動動作が規制される。これにより、荷役作業時での車体安定度を向上させることができる。このとき圧力スイッチ173およびリレー175からなる解除手段は、ストッパ機構を揺動規制状態としているので、非作動状態にあることになる。
【0104】上記図9の実施の形態においては、マスト59の昇降高さに拘わらず、リフト用油圧シリンダ65への作動油の供給油圧すなわち荷物の重さにより、ステアアクスル5の揺動規制を切り替える方式である。したがって、所定重量の荷物を積載している状態での車両走行中でもステアアクスル5の揺動規制がなされるが、フォークリフトは積み荷によって駆動輪(前輪)荷重が増えるため、凹凸路走行などでも駆動輪のスリップは回避され走行不能となることはない。
【0105】なお、上記した圧力スイッチ173およびリレー175は、前記図3、図5、図7および図8の各実施の形態における操作スイッチ88に代えて使用してもよい。
【0106】図10は、この発明の第7の実施の形態を示す後車軸揺動規制装置の全体構成図である。この実施の形態は、前記図1の例に対し、電磁切替弁83とイグニッションキー89との間に、操作スイッチ88に代えて、リレー90およびスピードセンサ92を設けている。リレー90は、接点アーム90aが接点90bに常時は接触しており、スピードセンサ92があらかじめ設定した車速に達したことを検知すると、内蔵するトランジスタTrが導通してリレー90のコイル90cに電流が流れ、リレー90が作動して接点アーム90aが接点90bから離れた状態となる。接点90bは、電磁切替弁83に接続されている。その他の構成は、前記図1のものと同様であり、図1ものと同一構成要素には、同一符号を付してある。
【0107】上記図10の例においては、イグニッションキー89をオンにすると、リレー90経由で電磁切替弁83が作動して配管に対する接続位置がD位置となり、駆動用油圧シリンダ31には作動油は供給されず、スライダ23は後退位置となってステアアクスル5の相対的揺動動作の規制が解除される。これにより、凹凸路などでの乗り心地が向上する。このとき、リレー90およびスピードセンサ92からなる解除手段は、ストッパ機構を揺動許容状態としているので、作動状態にあることになる。
【0108】車速が所定値以上に達すると、スピードセンサ92がこれを検知してリレー90を作動させ、その接点アーム90aが接点90bから離れるので、電磁切替弁83は非通電状態となり、配管への接続位置はD位置からC位置へ移動する。この結果、荷役作業を行うべくフォーク63によって荷物を保持し、あるいはリフト用コントロールレバー75の操作によってリフト用切替バルブ77を、油圧ポンプ53からの作動油がリフト用油圧シリンダ65に供給されるよう切り替えた場合に、油圧配管79側の作動油が電磁切替弁83を介して駆動用油圧シリンダ31へ供給され、スライダ23が揺動規制位置となってステアアクスル45の相対的揺動動作を規制する。これにより、所定値以上の車速での走行が、4輪リジッドな状態でなされるので、前輪の浮きなどが発生せず、安定したものとなり、走行性能が向上する。このとき、リレー90およびスピードセンサ92からなる解除手段は、ストッパ機構を揺動規制状態としているので、非作動状態にあることになる。
【0109】なお、上記リレー90およびスピードセンサ92は、前記図3、図5、図7および図8の各実施の形態における操作スイッチ88に代えて使用してもよい。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013