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発明の名称 車両用走行制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2000−16116(P2000−16116A)
公開日 平成12年1月18日(2000.1.18)
出願番号 特願平10−184457
出願日 平成10年6月30日(1998.6.30)
代理人 【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也 (外3名)
【テーマコード(参考)】
3D044
3G093
【Fターム(参考)】
3D044 AA21 AA24 AA25 AB01 AC01 AC24 AC26 AC28 AC31 AC56 AC59 AD04 AD17 AD21 AE01 AE15 AE19 AE22 
3G093 AA05 BA01 BA04 BA23 BA24 CB01 DB00 DB03 DB04 DB07 DB11 DB15 DB18 DB21 EA09 EB03 EB04 FA03 FA05 FA10 FA12
発明者 田家 智 / 江川 健一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 路面摩擦状況に応じた走行制御を行う路面状況走行制御手段と、先行車両との車間距離を所定値に保ちつつ先行車両に追従する速度制御を行う追従走行制御手段と、前記路面状況走行制御手段が低摩擦係数路面に応じた制御状態となったときに、前記追従走行制御手段の制御を禁止する追従走行制御禁止手段とを有する車両用走行制御装置において、前記路面状況走行制御手段が非作動状態であるか否かを検出する非作動状態検出手段を備え、前記追従走行制御禁止手段は、前記非作動状態検出手段で、前記路面状況走行制御手段の非作動状態を検出しているときに前記追従走行制御手段の追従走行制御を禁止するように構成されていることを特徴とする車両用走行制御装置。
【請求項2】 路面摩擦状況に応じた走行制御を行う路面状況走行制御手段と、先行車両との車間距離を所定値に保ちつつ先行車両に追従する速度制御を行う追従走行制御手段と、前記路面状況走行制御手段が低摩擦係数路面に応じた制御状態となったときに、前記追従走行制御手段の制御を禁止する追従走行制御禁止手段とを有する車両用走行制御装置において、前記路面状況走行制御手段が非作動状態であるか否かを検出する非作動状態検出手段と、前記追従走行制御手段の作動開始時に、前記非作動状態検出手段で、前記路面状況走行制御手段の非作動状態を検出しているときに、前記路面状況走行制御手段を強制的に作動状態とする強制作動復帰手段とを備えていることを特徴とする車両用走行制御装置。
【請求項3】 前記非作動状態検出手段は、路面状況走行制御手段の機能をオン・オフする機能スイッチで機能オフ状態が選択されているときに当該路面状況走行制御手段が非作動状態として検出するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用走行制御装置。
【請求項4】 前記強制作動復帰手段は、前記路面状況走行制御手段が機能スイッチによって機能オフ状態が選択されて非作動状態であるときに、機能スイッチを無効として当該路面状況走行制御手段を強制的に機能オン状態に切換えるように構成されていることを特徴とする請求項3記載の車両用走行制御装置。
【請求項5】 路面摩擦状況に応じた走行制御を行う路面状況走行制御手段と、先行車両との車間距離を所定値に保ちつつ先行車両に追従する速度制御を行う追従走行制御手段と、前記路面状況走行制御手段が低摩擦係数路面に応じた制御状態となったときに、前記追従走行制御手段の制御を禁止する追従走行制御禁止手段とを有する車両用走行制御装置において、前記路面状況走行制御手段が非作動状態であるか否かを検出する非作動状態検出手段と、該非作動状態検出手段で、前記路面状況走行制御手段の非作動状態を検出しているときに前記追従走行制御手段における追従走行制御を通常制御状態に対して抑制する制御抑制手段とを備えていることを特徴とする車両用走行制御装置。
【請求項6】 前記制御抑制手段は、車間距離と目標車間距離との偏差又は車速と目標車速との偏差に基づいて算出される目標加減速度に対するリミッタ値を小さい値に変更するように構成されていることを特徴とする請求項5記載の車両用走行制御装置。
【請求項7】 前記制御抑制手段は、目標車間距離を通常値に対して大きい値に変更するように構成されていることを特徴とする請求項5記載の車両用走行制御装置。
【請求項8】 前記制御抑制手段は、目標加減速度を算出する際に、車間距離と目標車間距離との偏差又は車速と目標車速との偏差に乗算する車間制御ゲインを通常値に対して小さい値に変更するように構成されていることを特徴とする請求項5記載の車両用走行制御装置。
【請求項9】 路面摩擦状況に応じた走行制御を行う路面状況走行制御手段と、先行車両との車間距離を所定値に保ちつつ先行車両に追従する速度制御を行う追従走行制御手段と、前記路面状況走行制御手段が低摩擦係数路面に応じた制御状態となったときに、前記追従走行制御手段の制御を禁止する追従走行制御禁止手段とを有する車両用走行制御装置において、前記路面状況走行制御手段が非作動状態であるか否かを検出する非作動状態検出手段と、該非作動状態検出手段で、前記路面状況走行制御手段の非作動状態を検出しているときにこのことを運転者に報知し、運転者の確認操作があったときのみ追従走行制御を継続する制御継続手段とを備えていることを特徴とする車両用走行制御装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、路面状況に応じた路面状況走行制御と、先行車両との車間距離を保ちつつ先行車両に追従する速度制御とを行うようにした車両用走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用走行制御装置としては、例えば特開平3−153426号公報に記載されたものがある。
【0003】この従来例には、予め設定した車速を維持するように車速を制御するオートクルーズ制御機能を備え、且つ車両にスリップが生じた場合に、スリップ量に応じてスロットル弁を閉じてエンジン出力を低減させるトラクション制御機能を備えた車両のエンジン出力制御方法において、トラクション制御系よりトラクション制御信号をオートクルーズ制御系へ出力し、オートクルーズ制御系では通常のオートクルーズ制御中にトラクション制御信号が入力されたか否かを判定し、トラクション制御信号が入力されていないときにはオートクルーズ制御を継続し、トラクション制御信号が入力されたときにはオートクルーズ制御を禁止してトラクション制御を優先させる車両のエンジン出力制御方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来のエンジン出力制御方法にあっては、トラクション制御信号が入力されたときにオートクルーズ制御を禁止してトラクション制御を優先させることにより、両者の制御が干渉することを防止するようにしているが、トラクション制御を優先させている関係で、トラクション制御が行われない場合にはオートクルーズ制御が無条件に実施されることになり、例えば雪路、凍結路、降雨路等の低摩擦係数路を走行しているときにもオートクルーズ制御の開始を禁止することはできず、オートクルーズ制御やこれを発展させた追従走行制御を開始することにより操縦安定性が低下するという未解決の課題がある。
【0005】そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、追従走行制御の開始時に路面状況走行制御手段が作動不可能状態であるときには追従走行制御の開始を禁止するか、路面状況走行制御手段を強制的に作動状態とするか、追従走行制御の閾値を低下させることにより、操縦安定性を確保することができる車両用走行制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1に係る車両用走行制御装置は、路面摩擦状況に応じた走行制御を行う路面状況走行制御手段と、先行車両との車間距離を所定値に保ちつつ先行車両に追従する速度制御を行う追従走行制御手段と、前記路面状況走行制御手段が低摩擦係数路面に応じた制御状態となったときに、前記追従走行制御手段の制御を禁止する追従走行制御禁止手段とを有する車両用走行制御装置において、前記路面状況走行制御手段が非作動状態であるか否かを検出する非作動状態検出手段を備え、前記追従走行制御禁止手段は、前記非作動状態検出手段で、前記路面状況走行制御手段の非作動状態を検出しているときに前記追従走行制御手段の追従走行制御を禁止するように構成されていることを特徴としている。
【0007】この請求項1に係る発明においては、路面状況走行制御手段の作動状態を非作動状態検出手段で監視し、この検出手段で路面状況走行制御手段の非作動状態を検出したときに追従走行制御禁止手段で追従走行制御手段の追従走行制御を禁止する。この結果、低摩擦係数路面で追従走行制御を行う場合のように車間距離や走行速度に応じて設定される目標加減速度に合わせた制御を行うことができなくなることを確実に防止することができる。
【0008】また、請求項2に係る車両用走行制御装置は、路面摩擦状況に応じた走行制御を行う路面状況走行制御手段と、先行車両との車間距離を所定値に保ちつつ先行車両に追従する速度制御を行う追従走行制御手段と、前記路面状況走行制御手段が低摩擦係数路面に応じた制御状態となったときに、前記追従走行制御手段の制御を禁止する追従走行制御禁止手段とを有する車両用走行制御装置において、前記路面状況走行制御手段が非作動状態であるか否かを検出する非作動状態検出手段と、前記追従走行制御手段の作動開始時に、前記非作動状態検出手段で、前記路面状況走行制御手段の非作動状態を検出しているときに、前記路面状況走行制御手段を強制的に作動状態とする強制作動復帰手段とを備えていることを特徴としている。
【0009】この請求項2に係る発明においては、追従走行制御手段で追従走行制御を開始する際に、非作動状態検出手段で路面状況走行制御手段が非作動状態であることを検出しているときに、当該路面状況走行制御手段を強制的に作動状態とすることにより、追従走行制御禁止手段での追従走行制御手段の禁止動作が有効となり、路面状況に応じて追従走行制御の作動状態を適切に制御することができる。
【0010】さらに、請求項3に係る車両用走行制御装置は、請求項1又は2の発明において、前記非作動状態検出手段は、路面状況走行制御手段の機能をオン・オフする機能スイッチで機能オフ状態が選択されているときに当該路面状況走行制御手段が非作動状態として検出するように構成されていることを特徴としている。
【0011】この請求項3に係る発明においては、路面状況走行制御手段の機能をオン・オフする機能スイッチの選択状態によって確実に路面状況走行制御手段の非作動状態及び作動状態を検出することができる。
【0012】さらにまた、請求項4に係る車両用走行制御装置は、前記強制作動復帰手段は、前記路面状況走行制御手段が機能スイッチによって機能オフ状態が選択されて非作動状態であるときに、機能スイッチを無効として当該路面状況走行制御主眼を強制的に機能オン状態に切換えるように構成されていることを特徴としている。
【0013】この請求項4に係る発明においては、追従走行制御手段で追従走行制御を開始する際に、路面状況走行制御手段の機能スイッチで機能オフ状態が選択されているときに、この機能スイッチを無効として路面状況走行制御手段を強制的に機能オン状態とするので、路面状況走行制御手段の制御状態から路面状態を確実に把握することができ、安定した追従走行制御を行うことができる。
【0014】なおさらに、請求項5に係る車両用走行制御装置は、路面摩擦状況に応じた走行制御を行う路面状況走行制御手段と、先行車両との車間距離を所定値に保ちつつ先行車両に追従する速度制御を行う追従走行制御手段と、前記路面状況走行制御手段が低摩擦係数路面に応じた制御状態となったときに、前記追従走行制御手段の制御を禁止する追従走行制御禁止手段とを有する車両用走行制御装置において、前記路面状況走行制御手段が非作動状態であるか否かを検出する非作動状態検出手段と、該非作動状態検出手段で、前記路面状況走行制御手段の非作動状態を検出しているときに前記追従走行制御手段における追従走行制御を通常制御状態に対して抑制する制御抑制手段とを備えていることを特徴としている。
【0015】この請求項5に係る発明においては、追従走行制御手段で追従走行制御中又は追従走行を開始する際に、非作動状態検出手段で路面状況走行制御手段の非作動状態を検出しているときに、制御抑制手段で、追従走行制御手段における目標加減速度に対するリミッタ値、目標車間距離、車間制御ゲイン等を小さい値に抑制し、これによって追従走行制御を通常制御状態から目標値を低めに設定する抑制制御状態に移行させて、低摩擦係数路面を走行する際に安定した走行制御を可能とする。
【0016】また、請求項6に係る車両用走行制御装置は、請求項5に係る発明において、前記制御抑制手段が、車間距離と目標車間距離との偏差又は車速と目標車速との偏差に基づいて算出される目標加減速度に対するリミッタ値を小さい値に変更するように構成されていることを特徴としている。
【0017】この請求項6に係る発明においては、追従走行制御手段の追従走行制御を抑制する際に、車間距離と目標車間距離との偏差又は車速と目標車速との偏差に基づいて算出される目標加減速度のリミッタ値が通常値に比較して小さく変更されると、車間距離が目標車間距離より大きく(又は小さく)なって加速(又は減速)が必要とされる状態で、目標加速度(又は目標減速度)が小さい値に制限されるので、急な加速(又は減速)が抑制されて低摩擦係数路面を走行しているときでも安定した追従走行制御を行うことができる。
【0018】さらに、請求項7に係る車両用走行制御装置は、請求項5に係る発明において、前記制御抑制手段が、目標車間距離を通常値に対して大きい値に変更するように構成されていることを特徴としている。
【0019】この請求項7に係る発明においても、追従走行制御手段の追従走行制御を抑制する際に、目標車間距離が通常値に対して大きい値に変更されるので、先行車両との車間距離を十分広くして、低摩擦係数路面を走行する状態での安全性を確保する。
【0020】さらにまた、請求項8に係る車両用走行制御装置は、請求項5に係る発明において、前記制御抑制手段が、目標加減速度を算出する際に、車間距離と目標車間距離との偏差又は車速と目標車速との偏差に乗算する車間制御ゲインを通常値に対して小さい値に変更するように構成されていることを特徴としている。
【0021】この請求項8に係る発明においては、追従走行制御手段の追従走行制御を抑制する際に、車間制御ゲインを小さい値に変更することにより、目標加減速度が通常状態に比較して小さめに算出されることになり、急激な加減速を抑制して安定した追従走行制御を行うことができる。
【0022】なおさらに、請求項9に係る車両用走行制御装置は、路面摩擦状況に応じた走行制御を行う路面状況走行制御手段と、先行車両との車間距離を所定値に保ちつつ先行車両に追従する速度制御を行う追従走行制御手段と、前記路面状況走行制御手段が低摩擦係数路面に応じた制御状態となったときに、前記追従走行制御手段の制御を禁止する追従走行制御禁止手段とを有する車両用走行制御装置において、前記路面状況走行制御手段が非作動状態であるか否かを検出する非作動状態検出手段と、該非作動状態検出手段で、前記路面状況走行制御手段の非作動状態を検出しているときにこのことを運転者に報知し、運転者の確認操作があったときのみ追従走行制御手段の追従走行制御を継続する制御継続手段とを備えていることを特徴としている。
【0023】この請求項9に係る発明においては、追従走行制御手段で追従走行制御中であるか制御を開始する際に、路面状況走行制御手段が非作動状態であるときに、このことを運転者に報知し、運転者が確認操作を行ったときには運転者が路面状態を意識しているものと判断して追従走行制御を継続するが、運転者の確認操作がないときには追従走行制御を禁止する。
【0024】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、路面状況走行制御手段の作動状態を非作動状態検出手段で監視し、この検出手段で路面状況走行制御手段の非作動状態を検出したときに追従走行制御禁止手段で追従走行制御手段の追従走行制御を禁止するので、低摩擦係数路面で追従走行制御を行う場合のように車間距離や走行速度に応じて設定される目標加減速度に合わせた制御を行うことができなくなることを確実に防止することができるという効果が得られる。
【0025】また、請求項2に係る発明によれば、追従走行制御手段で追従走行制御を開始する際に、非作動状態検出手段で路面状況走行制御手段が非作動状態であることを検出しているときに、当該路面状況走行制御手段を強制的に作動状態とすることにより、追従走行制御禁止手段での追従走行制御手段の禁止動作が有効となり、路面状況に応じて追従走行制御を作動状態を適切に制御することができるという効果が得られる。
【0026】さらに、請求項3に係る発明によれば、路面状況走行制御手段の機能をオン・オフする機能スイッチの選択状態によって確実に路面状況走行制御手段の非作動状態及び作動状態を検出することができるという効果が得られる。
【0027】さらにまた、請求項4に係る発明によれば、追従走行制御手段で追従走行制御を開始する際に、路面状況走行制御手段の機能スイッチで機能オフ状態が選択されているときに、機能スイッチを無効として路面状況走行制御手段を強制的に機能オン状態とするので、路面状況走行制御手段の制御状態から路面状態を確実に判断することができ、安定した追従走行制御を行うことができるという効果が得られる。
【0028】なおさらに、請求項5に係る発明によれば、追従走行制御手段で追従走行制御中又は追従走行を開始する際に、非作動状態検出手段で路面状況走行制御手段の非作動状態を検出したときに、制御抑制手段で、追従走行制御手段における目標加減速度に対するリミッタ値、目標車間距離、車間制御ゲイン等を小さい値に抑制し、これによって追従走行制御を通常制御状態から目標値を低めに設定する抑制制御状態に移行させて、低摩擦係数路面を走行する際に安定した走行制御を可能とすることができるという効果が得られる。
【0029】また、請求項6に係る発明によれば、追従走行制御手段の追従走行制御を抑制する際に、車間距離と目標車間距離との偏差又は車速と目標車速との偏差に基づいて算出される目標加減速度のリミッタ値が通常値に比較して小さく変更されるので、急な加速又は減速が抑制されて低摩擦係数路面を走行しているときでも安定した追従走行制御を行うことができるという効果が得られる。
【0030】さらに、請求項7に係る発明によれば、追従走行制御手段の追従走行制御を抑制する際に、目標車間距離が通常値に対して大きい値に変更されるので、先行車両との車間距離を十分広くして、低摩擦係数路面を走行する状態での安全性を確保することができるという効果が得られる。
【0031】さらにまた、請求項8に係る発明によれば、追従走行制御手段の追従走行制御を抑制する際に、車間制御ゲインを小さい値に変更することにより、目標加減速度が通常状態に比較して小さめに算出されることになり、急激な加減速を抑制して安定した追従走行制御を行うことができるという効果が得られる。
【0032】なおさらに、請求項9に係る発明によれば、追従走行制御手段で追従走行制御中であるか制御を開始する際に、路面状況走行制御手段が非作動状態であるときに、このことを運転者に報知し、運転者が確認操作を行ったときにのみ運転者が路面状態を意識しているものと判断して追従走行制御を可能とするので、運転者が路面状況を意識しながら追従走行制御を行うので、安定走行を行うことができるという効果が得られる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明を後輪駆動車に適用した場合の第1の実施形態を示す概略構成図であり、図中、1FL,1FRは従動輪としての前輪、1RL,1RRは駆動輪としての後輪であって、後輪1RL,1RRは、エンジン2の駆動力が自動変速機3、プロペラシャフト4、最終減速装置5及び車軸6を介して伝達されて回転駆動される。
【0034】前輪1FL,1FR及び後輪1RL,1RRには、夫々制動力を発生するディスクブレーキ7が設けられていると共に、これらディスクブレーキ7の制動油圧が制動制御装置8によって制御される。
【0035】ここで、制動制御装置8は、図示しないブレーキペダルの踏込みに応じて制動油圧を発生すると共に、走行制御用コントローラ20からの制動圧指令値に応じて制動油圧を発生するように構成されている。
【0036】また、エンジン2には、その出力を制御するエンジン出力制御装置9が設けられている。このエンジン出力制御装置9では、エンジン出力の制御方法として、スロットルバルブの開度を調整してエンジン回転数を制御する方法と、アイドルコントロールバルブの開度を調整してエンジン2のアイドル回転数を制御する方法とが考えられるが、本実施形態では、スロットルバルブの開度を調整する方法が採用されている。
【0037】さらに、自動変速機3には、その変速位置を制御する変速機制御装置10が設けられている。この変速機制御装置10は、後述する走行制御用コントローラ20からのアップ/ダウンシフト指令値TSが入力されると、これに応じて自動変速機3の変速位置をアップシフト又はダウンシフト制御するように構成されている。
【0038】一方、車両には、前輪1FL,1FR及び後輪1RL,1RRの車輪速度を検出する車輪速度センサ13FL,13FR及び13RL,13RRが配設されていると共に、車両に生じるヨーレートψを検出するヨーレートセンサ14、車両に生じる横加速度GY を検出する横加速度センサ15、ステアリングホイール(図示せず)の操舵角θを検出する操舵角センサ16及び制動時のマスタシリンダ圧を検出する制動圧力センサ17が配設されている。
【0039】また、車両の前方側の車体下部には、先行車両との間の車間距離を検出する車間距離検出手段としてのレーダ装置で構成される車間距離センサ18が設けられている。
【0040】そして、車輪速度センサ13FL〜13RR、ヨーレートセンサ14、横加速度センサ15、操舵角センサ16及び制動圧力センサ17の各出力信号が路面状況走行制御手段としての路面状況走行制御用コントローラ19に入力される。
【0041】この路面状況走行制御用コントローラ19では、各車輪速度センサ13FL〜13RRで検出した車輪速度VwFL〜VwRRに基づいて推定車体速度VC を算出すると共に、各車輪速度VwFL〜VwRRを微分した車輪加減速度VwFL′〜VwRR′を算出し、これらに基づいてアンチロックブレーキ制御処理を実行すると共に、このアンチロックブレーキ制御処理を実行していないときに駆動輪のスリップを防止する駆動力制御処理を実行し、さらにこの駆動力制御処理を実行していないときに雪路、凍結路等の低摩擦係数路面での車両の横滑り量を運転者の操舵操作量及び制動操作量に基づく目標横滑り量に一致させることによりステア特性を安定させる横滑り制御処理を実行し、駆動力制御処理又は横滑り制御処理が実行されたときに、このことを表す論理値“1”の実行状態信号SSを後述する追従走行制御用コントローラ20に出力する。
【0042】ここで、アンチロックブレーキ制御処理は、各輪1FL〜1RRの車輪速度VwFL〜VwRRと推定車体速度VC とに基づいて車輪スリップ率を算出すると共に、各輪の車輪加減速度を算出し、これらに基づいて目標車輪スリップ率となるように制動制御装置8に対して制御指令値を出力し、各輪のディスクブレーキ7の制動圧を制御する。
【0043】また、駆動力制御処理は、駆動輪1RL及び1RRの車輪速度VwRL及びVwRRと推定車体速度VC とから駆動輪のスリップ率を算出し、これが目睫スリップ率以下となるように制動制御装置8に対して制御指令値を出力し、各輪のディスクブレーキ7の制動圧を制御する。
【0044】さらに、横滑り制御処理は、操舵角センサ16で検出した操舵角θ及び制動圧力センサ17で検出したマスタシリンダ圧PBに基づいて目標横滑り量を算出すると共に、ヨーレートセンサ14で検出したヨーレートψ及び横加速度センサ15で検出した横加速度GY に基づいて実際の横滑り量を算出し、算出した実際の横滑り量を目標横滑り量に一致させるように各車輪1FL〜1RRのディスクブレーキ7に対する制動圧力を制御するように制動制御装置8に対して制御指令値を出力し、運転者の意図するステア特性に一致させる。
【0045】また、路面状況走行制御用コントローラ19では、アンチロック制御処理は常時作動可能とされているが、駆動力制御処理及び横滑り制御処理については、路面状況走行制御用コントローラ19に接続されたスタック対策用の機能オフスイッチSWOFがオフ状態を継続するときに作動状態となり、機能オフスイッチSWOFがオン状態であるときに非作動状態となる。
【0046】一方、車間距離センサ18で検出した車間距離Dと路面状況走行制御用コントローラ19から出力される推定車体速度VC 及び駆動力制御処理における駆動力抑制制御又は横滑り状態制御処理にけおる横滑り状態抑制制御を実行中であることを表す実行状態信号SSとバッテリBに接続されたイグニッションスイッチSWIGのスイッチ信号SIGと追従走行制御を行うか否かを選択するメインスイッチSWM 及びセットスイッチSWS のスイッチ信号SM 及びSSET と路面状況走行制御用コントローラ19に対する機能オフスイッチSWOFのスイッチ信号SOFとが追従走行制御用コントローラ20に入力される。
【0047】この追従走行制御用コントローラ20では、車間距離センサ18で検出した車間距離Dと、路面状況走行制御用コントローラ19から入力される車体速度VCとに基づいて、制動制御装置8、エンジン出力制御装置9及び変速機制御装置10を制御することにより、先行車両との間に適正な車間距離を維持しながら追従走行する追従走行制御を行うと共に、路面状況走行制御用コントローラ19から論理値“1”の実行状態信号SSが入力されたときに作動経歴フラグFを路面状況走行制御処理で抑制制御が実行されたことを表す“1”にセットし、追従走行制御中であるときにはこれを終了させ、追従走行制御中ではないときには追従走行制御の開始を禁止し、さらには機能オフスイッチSWOFのスイッチ信号SOFがオン状態であって、路面状況走行制御用コントローラ19によって駆動力制御処理及び横滑り制御処理が非作動状態であるときに、追従走行制御の開始を禁止する。
【0048】ここで、メインスイッチSWM は、一端がイグニッションスイッチSWIGを介してバッテリBに接続された、運転者の意志によって操作されるモーメンタリ式の切換スイッチ21と、自己保持型のリレー回路22とで構成されている。
【0049】切換スイッチ21は、オフ位置であるときに、スイッチ信号SIGが入力される第1の入力端子ti1と出力端子to との間が遮断状態となり、中立位置であるときにリレー回路22からの電源が入力される第2の入力端子ti2と出力端子toとが接続状態となり、オン位置であるときに第1及び第2の入力端子ti1及びti2と出力端子to とが接続状態となるように構成されている。
【0050】リレー回路22は、常開接点s1とこれを駆動するリレーコイルRLとを有し、常開接点s1はその一端がイグニッションスイッチSWIGに接続され、且つ他端が直接及びセットスイッチSWS を介して追従走行制御用コントローラ20に接続されていると共に、切換スイッチ21の第2の入力端子ti2に接続され、リレーコイルRLはその一端が切換スイッチ21の出力端子to に接続されると共に、他端が接地されている。
【0051】次に、上記第1の実施形態の動作を追従走行制御用コントローラ20で実行する図2に示す追従走行管理処理手順及び図3に示す追従走行制御処理手順を伴って説明する。
【0052】先ず、図2に示す追従走行管理処理は、メインプログラムとして実行され、先ず、ステップS1で、イグニッションスイッチSWIGのスイッチ信号SIGがオフ状態からオン状態に変化したか又はメインスイッチSWM のスイッチ信号SM がオン状態からオフ状態に状態変化したか否かを判定する。
【0053】この判定結果が、スイッチ信号SIGがオフ状態からオン状態に又はスイッチ信号SM がオン状態からオフ状態に状態変化したものであるときには、ステップS2に移行して、路面状況走行制御用コントローラ19における駆動力制御処理における駆動力抑制制御又は横滑り状態制御における横滑り状態抑制制御が実行されたか否かを表す作動経歴フラグFTを駆動力抑制制御又は横滑り状態抑制制御が実行されていないことを表す“0”にリセットし、且つ後述する追従走行制御を禁止するか否かを表す追従走行禁止フラグFFを追従走行制御を許可する“0”にリセットしてから前記ステップS1に戻る。
【0054】また、ステップS1の判定結果が、スイッチ信号SIGがオフ状態からオン状態に又はスイッチ信号SM がオン状態からオフ状態に状態変化したものでないときには、ステップS3に移行する。
【0055】このステップS3では、追従走行制御を行う要求があるか否かを判定する。この判定は、メインスイッチSWM 及びセットスイッチSWS が共にオンとなっていてスイッチ信号SSET がオン状態となっているか否かを判定することにより行い、スイッチ信号SSET がオフ状態であるときには追従走行制御を行う要求がないか又は追従走行制御を中止させるものと判断してステップS4に移行し、追従走行制御禁止フラグFFを追従走行制御を禁止する“1”にセットしてから前記ステップS1に戻る。
【0056】また、ステップS3の判定結果がスイッチ信号SSET がオン状態であるときには追従走行制御を継続する要求があるか又は追従走行制御を開始させる要求があるものと判断してステップS5に移行する。
【0057】このステップS5では、路面状況走行制御用コントローラ19での駆動力制御処理及び横滑り制御処理が非作動状態であるか否かを判定する。この判定は、路面状況走行制御用コントローラ19に接続された機能オフスイッチSWOFのスイッチ信号SOFがオン状態であるか否かを判定することにより行い、スイッチ信号SOFがオン状態であるときには、駆動力制御処理及び横滑り制御処理が非作動状態にあり、低摩擦係数路面を走行しているか否かの判断を行えないものと判断して、前記ステップS4に移行し、スイッチ信号SOFがオフ状態であるときには、駆動力制御処理及び横滑り制御処理が作動状態にあり、低摩擦係数路面を走行しているか否かの判断が可能であると判断してステップS6に移行する。
【0058】このステップS6では、路面状況走行制御用コントローラ19からの制御状態信号SSを読込み、これが論理値“1”であるか否かを判定し、論理値“1”であるときには雪路,凍結路,降雨路等の低摩擦係数路面を走行することにより、駆動力抑制制御又は横滑り状態抑制制御が実行されたものと判断してステップS7に移行する。
【0059】このステップS7では、駆動力抑制制御又は横滑り状態抑制制御が実行されて低摩擦係数路面を走行していることを表す作動経歴フラグFTを“1”にセットしてから前記ステップS4に移行する。
【0060】一方、ステップS6の判定結果が制御状態信号SSが論理値“0”であるときには、低摩擦係数路面ではなく乾燥した舗装路等の高摩擦係数路面を走行しているものと判断してステップS8に移行する。
【0061】ステップS8では、作動経歴フラグFTが“1”にセットされているか否かを判定し、これが“1”にセットされているときにはそのまま前記ステップS1に戻り、“0”にリセットされているときには、高摩擦係数路面を走行しており、安定した追従走行制御が可能であると判断してステップS9に移行し、追従走行制御禁止フラグFFを“0”にリセットして追従走行制御処理の開始を許可してから前記ステップS1に戻る。
【0062】さらに、図3に示す追従走行制御処理は、図2の追従走行管理処理に対する所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割込処理として実行され、先ず、ステップS20で追従走行禁止フラグFFが“1”にセットされているか否かを判定し、これが“1”にセットされているときには追従走行制御が禁止されているものと判断してそのままタイマ割込処理を終了して図2のメインプログラムに復帰し、“0”にリセットされているときには追従走行制御が許可されているものとしてステップS21に移行する。
【0063】このステップS21では、車間距離センサ18で検出した実際の先行車両との間の車間距離Dを読込み、次いでステップS22に移行して、路面状況走行制御用コントローラ19から入力される推定車体速度VC (n) を読込んでからステップS23に移行する。
【0064】このステップS23では、推定車体速度VC (n) と自車両が現在の先行車両の後方L0 [m]の位置に到達するまでの時間T0 (車間時間)とから下記(1)式に従って先行車両と自車両との間の目標車間距離D* を算出する。
【0065】
* (n) =VC (n) ×T0 +D0 …………(1)
この車間時間という概念を取り入れることにより、車速が速くなるほど、車間距離が大きくなるように設定される。なお、D0 は停止時車間距離である。
【0066】次いで、ステップS24に移行して、車間距離D(n) が目標車間距離D* (n)以下であるか否かを判定し、D(n) >D* (n) であるときには車間距離D(n) が目標車間距離D* (n) を越えており、加速状態として車間距離をつめることが必要であると判断してステップS25に移行し、予め設定された目標車速V* をもとに下記(2)式に従って目標加減速度G* を算出し、これをメモリの加減速度記憶領域に更新記憶してからステップS27に移行する。
【0067】
* =KA ×(V* −V(n) )+LA …………(2)
ここで、KA は車間制御ゲイン、LA は定数である。一方、ステップS24の判定結果が、D(n) ≦D* (n) であるときには車間距離D(n) が目標車間距離D* (n) より短く、減速状態として車間距離を開ける必要があると判断して、ステップS26に移行し、下記(3)式に基づいて目標加減速度G* を算出し、これをメモリの加減速度記憶領域に更新記憶してからステップS27に移行する。
【0068】
* =KB ×(D(n) −D* (n) )−LB …………(3)
ここで、KB は車間制御ゲイン、LB は定数である。ステップS27では、エンジン制御装置9に対するスロットル開度指令値θ及び変速機制御装置10に対するアップ/ダウンシフト指令値TSを算出し、これらを出力するエンジン制御処理を実行してからステップS28に移行する。
【0069】ここで、スロットル開度指令値θは、目標加減速度G* が正である加速状態では、目標加減速度G* の増加に応じて正方向に増加するスロットル開度変化量Δθを算出すると共に、目標加減速度G* が負であるときには“0”から所定値−GS に達するまでの間は目標加減速度G* の負方向への増加に応じて負方向に増加するスロットル開度変化量Δθを算出し、算出されたスロットル開度変化量Δθを現在のスロットル開度指令値θに加算して、新たなスロットル開度指令値θを算出し、目標加減速度G* が所定値−GS を越えたときにはスロットル開度指令値θを“0”またはその近傍の値に設定する。
【0070】また、アップ/ダウンシフト指令値TSは、算出されたスロットル開度指令値θと車速V(n) とに基づいて通常の自動変速機における変速制御と同様の変速制御マップを参照して自動変速機3のアップ/ダウンシフト指令値TSを算出する。
【0071】ステップS28では、加減速度記憶領域に記憶されている目標加減速度G* に基づいて目標制動圧PB * を算出し、これを制動制御装置8に出力する制動圧制御処理を行ってからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
【0072】ここで、目標制動圧PB * は、目標加減速度G* をもとにメモリに予め格納された図4に示す制動圧算出マップを参照して目標制動圧PB * を算出する。この制動圧算出マップは、図5に示すように、横軸に目標加減速度G* を縦軸に目標制動圧PB * をとり、目標加減速度G* が正であるとき及び負であって所定値−GS を越えるまでの間では目標制動圧PB * が“0”を維持し、目標加減速度G* が所定値−GS 以上を越えると、目標加減速度G* の負方向への増加に比例して目標制動圧PB * が直線的に増加するように設定されている。
【0073】また、路面状況走行制御用コントローラ19では、図4に示す路面状況走行制御処理を実行する。この路面状況走行制御処理は、メインプログラムとして実行されるアンチロックブレーキ制御処理に対する所定時間毎のタイマ割込処理として実行され、先ず、ステップS31で、アンチロックブレーキ制御処理が実行中であるか否かを判定する。この判定は、アンチロックブレーキ制御処理において、ブレーキ作動開始時にホイールシリンダ圧を減圧制御する状態となったときに“1”にセットされ、車速が停止近傍の値となったとき、緩増圧回数が所定値以上となったとき、ブレーキ操作が解除されたとき等の所定の解除条件を満足したときに“0”にリセットされる制御中フラグが“1”にセットされているか否かを判定することにより行い、これが“1”にセットされているときには、アンチロックブレーキ制御中であると判断してそのままタイマ割込処理を終了してアンチロックブレーキ制御処理に復帰し、“0”にリセットされているときにはアンチロックブレーキ制御中ではないものと判断してステップS32に移行する。
【0074】このステップS32では、路面状況走行制御用コントローラ19に接続された機能オフスイッチSWOFがオン操作されてそのスイッチ信号SOFがオン状態であるか否かを判定し、これがオン状態であるときには、駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理の実行を停止する非作動要求があるものと判断してそのままタイマ割込処理を終了してアンチロックブレーキ制御処理に復帰し、スイッチ信号SOFがオフ状態であるときには、駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理を実行する作動要求があるものと判断してステップS33に移行して、駆動力制御処理を行い、次いでステップS34に移行して、横滑り状態制御処理を行ってからタイマ割込処理を終了してアンチロックブレーキ制御処理に復帰する。
【0075】なお、ステップS33の駆動力制御処理及びステップS34の横滑り状態制御処理では、駆動輪のスリップを抑制する駆動力抑制制御及び車両の横滑りを抑制する横滑り状態抑制制御を開始したときに夫々実行状態信号SSを論理値“0”から論理値“1”に状態変化させる。
【0076】以上の処理において、図2におけるステップS5の処理が非作動状態検出手段に対応し、ステップS4,S6〜S8の処理及び図3におけるステップS20の処理が追従走行制御禁止手段に対応し、図3におけるステップS21〜S28の処理が追従走行制御手段に対応し、図4におけるステップS33及びS34の処理が路面状況走行制御手段に対応している。
【0077】したがって、今、車両がキースイッチ(図示せず)及びイグニッションスイッチSWIGをオフ状態とし且つメインスイッチSWM 及びセットスイッチSWS を共にオフ状態として停車しているものとすると、この状態では各コントローラ19及び20に電源が投入されておらず、路面状況走行制御用コントローラ19でのアンチロックブレーキ制御処理、駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理は非作動状態であると共に、追従走行制御用コントローラ20での追従走行管理処理及び追従走行制御処理も非作動状態となっている。
【0078】この停車状態で、キースイッチをオン状態とし、続いてイグニッションスイッチSWIGをオン状態としてエンジンを始動させると、各コントローラ19及び20に電源が投入され、これらによって所定の処理が実行開始される。
【0079】このとき、車両が停止状態であるので、路面状況走行制御用コントローラ19ではアンチロックブレーキ制御、駆動力制御及び横滑り状態制御は実行されず、追従走行制御用コントローラ20では、先ず、図2の追従走行管理処理が実行され、イグニッションスイッチSWIGがオフ状態からオン状態に状態変化したので、ステップS1からステップS2に移行して、駆動力制御処理又は横滑り状態制御処理で抑制制御が実行されたことを表す作動経歴フラグFTを“0”にリセットすると共に、追従走行制御禁止フラグFFを“0”にセットする初期化処理を行ってからステップS1に戻る。
【0080】このステップS1では、イグニッションスイッチSWIGがオン状態となっているので、ステップS3に移行する。このとき、メインスイッチSWM の切換スイッチ21が操作されておらず、中立位置にあるものとすると、イグニッションスイッチSWIGに接続された入力端子ti1とリレーコイルRLに接続された出力端子to との間が非導通状態となるので、常開接点s1は開状態を維持し、セットスイッチSWS の状態にかかわらずスイッチ信号SSET はオフ状態を維持している。
【0081】このため、ステップS3で運転者が追従走行制御を要求していないものと判断してステップS4に移行し、追従走行制御禁止フラグFFを“1”にセットする。
【0082】このため、所定時間が経過して図3の追従走行制御処理が開始されたときに、ステップS20からそのままタイマ割込処理を終了してステップS2の追従走行管理処理に復帰することになり、追従走行制御が禁止された状態を維持する。
【0083】そして、この停車状態から車両を発進させて走行状態とし、この走行状態で追従走行制御を行う場合には、先ずメインスイッチSWM の切換スイッチ21をオン位置側に操作することにより、第1の入力端子ti1と出力端子to 間が導通状態となって、リレーコイルRLが通電状態となり、常開接点s1が閉状態となって、スイッチ信号SM がオン状態となり、その出力側から第2の入力端子ti2、出力端子to を経てリレーコイルRLに達する自己保持回路が形成される。
【0084】この状態で、切換スイッチ21の操作を解除することにより、切換スイッチ21が中立位置に復帰しても、この中立位置では第2の入力端子ti2及び出力端子to の導通状態が維持されるので、リレー回路22の自己保持状態が継続される。
【0085】このように、メインスイッチSWM をオン状態とし、次いでセットスイッチSWS をオン状態とすることにより、スイッチ信号SSET がオン状態となり、これが追従走行制御用コントローラ20に入力されるので、このコントローラ20における図2の処理でステップS3からステップS5に移行する。
【0086】このとき、路面状況走行制御用コントローラ19で機能オフスイッチSWOFがオフでスイッチ信号SOFがオフ状態であることにより、駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が作動状態であるときには、ステップS6に移行する。
【0087】このとき、路面状況走行制御用コントローラ19で駆動力抑制制御及び横滑り状態抑制制御が共に実行されておらず、実行状態信号SSが論理値“0”であるときには、乾燥した舗装路等の高摩擦係数路面を走行しているものと判断してステップS8に移行し、初期状態で作動経歴フラグFTが“0”にリセットされているので、ステップS9で追従走行制御禁止フラグFFを“0”にリセットしてからステップS1に戻る。
【0088】このため、所定時間毎に図3のタイマ割込処理が実行されるタイミングで、ステップS20からステップS21に移行することになり、車間距離Dと自車両の推定車体速度VC に基づく追従走行制御を開始する。
【0089】この追従走行制御では、先行車両が存在しないときには設定車速を維持し、先行車両が存在することになると、その車間距離Dと目標車間距離D* とに基づいて目標加減速度G* が算出され、これに応じてエンジン制御処理又は制動制御処理が実行されて、推定車体速度VC に応じた目標車間距離D* を維持するように追従走行制御が行われる。
【0090】この高摩擦係数路面での追従走行制御中に、例えば雪路、凍結路等の低摩擦係数路面を走行する状態となり、駆動輪がスリップして駆動力抑制制御が実行されるか、旋回時に横滑りが発生して横滑り抑制制御が実行されると、路面状況走行制御用コントローラ19から出力される実行状態信号SSが論理値“1”となることにより、図2の処理において、ステップS6からステップS7に移行して作動経歴フラグFTが“1”にセットされ、次いでステップS4に移行して、追従走行制御禁止フラグFFが“1”にセットされる。
【0091】このため、その後に図3の追従走行制御処理が実行されたときに、ステップS20からそのままタイマ割込処理を終了して図2の処理に復帰することにより、追従走行制御が禁止され、低摩擦係数路面での加速度が高摩擦係数路面での加速度より低下することにより、車間距離が目標車間距離より長くなって目標加減速度が大きな値となり、駆動輪スリップを生じ易くなることを確実に防止することができる。
【0092】一方、図2の処理では、作動経歴フラグFTが“1”にセットされた状態を維持するので、セットスイッチSWS のスイッチ信号SSET がオン状態であり、機能オフスイッチSWOFのスイッチ信号SOFがオフ状態であって駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が作動状態であり、駆動力抑制制御及び横滑り状態抑制制御が実行されていない状態でも、ステップS1からステップS3、S5、S6を経てステップS8に移行したときにそのままステップS1に戻るので、追従走行制御禁止フラグFFが“1”にセットされた状態が継続され、図3の追従走行制御が禁止される。
【0093】この追従走行制御禁止状態で、低摩擦係数路を走行している状態から高摩擦係数路面を走行する状態となって、運転者がメインスイッチSWM をオフ位置に操作すると、スイッチ信号SM がオン状態からオフ状態に状態変化することにより、ステップS1からステップS2に移行して、追従走行制御禁止フラグFFが“0”にリセットされると共に、作動履歴フラグFTが“0”にリセットされ、この状態で再度メインスイッチSWM をオン位置に操作することにより、追従走行制御処理を開始することができる。
【0094】ところが、追従走行制御を開始する際に、機能オフスイッチSWOFがオンとなって、そのスイッチ信号SOFがオン状態となっているときには、路面状況走行制御用コントローラ19での駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が非作動状態となっており、実行状態信号SSが論理値“0”を維持して、図2の追従走行管理処理において路面状態の判断を行うことが不能となるため、ステップS5で機能スイッチSWOFがオン状態であると判断すると、ステップS4に移行して追従走行制御禁止フラグFFが“1”にセットされ、前述したように図3における追従走行制御処理が禁止される。
【0095】このため、路面状態の判断が不可能な状態で追従走行制御が開始されることを確実に禁止することができ、路面状態の判断が確実に行えるときにのみ追従走行制御が許可され、安定走行を確保することができる。
【0096】また、追従走行制御を継続した状態で車両を停車させ、イグニッションスイッチSWIGをオフ状態とすると、これに応じてメインスイッチSWM のリレー回路22の常開接点s1に入力されるバッテリBからの電力が遮断されることにより、リレーコイルRLに対する通電が遮断されて自己保持状態が解除され、メインスイッチSWM がオフ状態となり、このオフ状態が再度イグニッションスイッチSWIGをオンとした後に切換スイッチ21をオン位置に操作するまで継続される。
【0097】次に、本発明の第2の実施形態を図6及び図7について説明する。この第2の実施形態は、路面状況走行制御用コントローラ19に対する機能オフスイッチSWOFがオンであって、路面状況走行制御用コントローラ19で駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が非作動状態である場合に、追従走行制御を開始する際に、機能オフスイッチSWOFを無効として駆動力制御処理及び横滑り制御処理を強制的に開始させるようにしたものである。
【0098】この第2の実施形態では、追従走行制御用コントローラ20で実行される追従走行管理処理が、図6に示すように、前述した第1の実施形態における図2の処理において、ステップS2の処理に強制的に駆動力制御及び横滑り状態制御を開始させる強制実行フラグFONを強制実行を解除する“0”にリセットする処理が追加され、ステップS3の判定結果が追従走行制御要求がないときに強制的に駆動力制御及び横滑り状態制御を開始させる強制実行フラグFONを強制実行を解除する“0”にリセットするステップS41を介してステップS4に移行し、ステップS4の判定結果が路面状況走行制御処理が非作動状態であるときに強制実行フラグFONを強制実行を行う“1”にセットするステップS42を介して前記ステップS6に移行するように構成されていることを除いては、図2と同様の処理を実行し、図2との対応部分には同一符号を付し、その詳細説明はこれを省略する。
【0099】また、路面状況走行制御用コントローラ19における路面状況走行制御処理が、図7に示すように、前述した第1の実施形態における図4の処理において、ステップS32の判定結果が機能オフスイッチSWOFのスイッチ信号SOFがオン状態であるときに、強制実行フラグFONが“1”にセットされているか否かを判定するステップS43に移行し、このステップS43の判定結果が強制実行フラグFONが“1”にセットされているときには機能オフを行うことなく前記ステップS33に移行し、“0”にリセットされているときにはそのままタイマ割込処理を終了することを除いては前記図4の処理と同様の処理を行い、図4との対応処理には同一ステップ番号を付し、その詳細説明はこれを省略する。
【0100】ここで、図6のステップS42の処理及び図7のステップS43の処理が強制作動復帰手段に対応している。このように、第2の実施形態によると、イグニッションスイッチSWIGがオン状態となっている状態で、メインスイッチSWM 及びセットスイッチSWS オン操作して、追従走行制御処理の実行要求を行うと、ステップS3からステップS4に移行して路面状況走行制御処理が作動状態であるときにはそのままステップS5に移行することにより、前述した第1の実施形態と同様に追従走行制御を開始することができる。
【0101】しかしながら、路面状況走行制御用コントローラ19に対する機能オフスイッチSWOFがオン操作されてそのスイッチ信号SOFがオン状態であるときには、ステップS42に移行して、路面状況走行制御用コントローラ19の記憶装置の所定記憶領域に格納されている強制実行フラグFONを“1”にセットしてからステップS5に移行する。
【0102】このため、路面状況走行制御用コントローラ19で図7の路面状況走行制御処理が実行されたときに、アンチロックブレーキ処理が実行されていないものとすると、機能オフスイッチSWOFがオン操作されているので、ステップS43に移行し、強制実行フラグFONが“1”にセットされているので、ステップS33に移行して,駆動力制御処理を作動状態とし、次いでステップS34に移行して、横滑り状態制御処理を作動状態としてからタイマ割込処理を終了してアンチロックブレーキ制御処理に復帰する。
【0103】このため、強制的に駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が実行開始されることにより、低摩擦係数路面を走行して駆動力制御処理の駆動力抑制制御及び/又は横滑り状態制御処理による横滑り状態抑制制御が実行されたときに、実行状態信号SSが論理値“1”となることにより、前述した第1の実施形態と同様に追従走行制御が禁止され、路面状況に応じた追従走行制御を行うか否かを判断を確実に行うことができる。
【0104】なお、上記第2の実施形態においては、強制実行フラグFONを“1”にセットすることにより、駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理を強制的に作動状態とする場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図8に示すように、機能オフスイッチSWOFと路面状況走行制御用コントローラ19との間と接地との間にリレー回路RRの常開リレー接点r1及び抵抗R1の直列回路を介挿し、このリレー回路RRのリレーコイルrcに追従走行制御用コントローラ20から出力される制御信号SCを供給するように構成し、図6の追従走行管理処理におけるステップS42を強制実行フラグFONを“1”にセットする場合に代えて所定電流値の制御信号SCを出力するように変更することにより、機能オフスイッチSWOFのスイッチ信号SOFを強制的にオフ状態に変更するようにしても上記第2の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0105】次に、本発明の第3の実施形態を図9について説明する。この第3の実施形態は、追従走行制御を行う要求があるときに、駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が非作動状態であるときに、このことを運転者に報知し、追従走行制御を開始するか否かを運転者の判断によって決定するようにしたものである。
【0106】この第3の実施形態では、追従走行制御用コントローラ20で行われる追従走行管理処理が、前述した第1の実施形態における図2の追従走行管理処理に対して、図9に示すように、変更されている。
【0107】すなわち、ステップS5の判定結果が駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理でなる路面状況走行制御処理が非作動状態であるときに、ステップS51に移行し、運転者が追従走行制御を継続するか否か選択していることを表す継続確認フラグFCが“1”にセットされているか否かを判定し、これが“1”にセットされているときには、前記ステップS6に移行し、“0”にリセットされているときにはステップS52に移行する。
【0108】このステップS52では、運転者に路面状況走行制御処理が非作動状態であることを報知する報知処理が行われているか否かを表す報知実行フラグFIが“1”にセットされているか否かを判定し、“1”にセットされているときには前記ステップS4に移行し、“0”にリセットされているときにはステップS53に移行して、報知実行フラグFIを“1”にセットしてからステップS54に移行する。
【0109】このステップS54では、駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理の路面状況走行制御処理が非作動状態であることを運転者に報知する報知処理を行い、次いでステップS55に移行して、運転者によって報知処理に対して確認操作が行われたか否かを判定し、運転者の確認操作があったときにはステップS56に移行して、継続確認フラグFCを“1”にセットしてから前記ステップS6に移行し、確認操作がないときには前記ステップS4に移行する。
【0110】ここで、ステップS54での路面状態走行制御処理が非作動状態であることを報知する報知処理としては、例えばタッチパネルを有する液晶ディスプレイを備えたAVシステムを搭載しているものとすると、この液晶ディスプレイに「駆動力制御/横滑り状態制御作動経歴あり:路面状態を確認してください。」のメッセージを表示し、次いでステップS55でタッチパネルに対応する画面上にセット用確認ボタン及びキャンセル用確認ボタンを表示し、セット用確認ボタンが選択されたときにステップS56に移行し、キャンセル用確認ボタンが選択されたときにステップS4に移行する。
【0111】ここで、図9の処理において、ステップS51〜ステップS56の処理が制御継続手段に対応している。この第3の実施形態によると、追従走行制御禁止フラグFF、作動経歴フラグFT、継続確認フラグFC及び報知実行フラグFIが共に“0”にリセットされている状態で、メインスイッチSWM 及びセットスイッチSWS をオンとして、追従走行制御の開始要求を行うと、図9の追従走行管理処理において、ステップS3からステップS5に移行する。
【0112】このとき、路面状況走行制御用コントローラ19に対する機能オフスイッチSWOFがオフであるときには、前述した第1の実施形態と同様に図3の追従走行制御処理が実行開始されるが、機能オフスイッチSWOFがオンであって、そのスイッチ信号SOFがオン状態であるときには、ステップS51に移行し、継続確認フラグFCが“0”にリセットされているので、ステップS52に移行する。
【0113】ここで、報知実行フラグFIが“0”にリセットされているので、ステップS53に移行し、報知実行フラグFIを“1”にセットし、次いでステップS54に移行して、路面状況走行制御処理が非作動状態であることを報知する報知処理を実行し、次いでステップS55に移行して、追従走行制御を開始させる意思があるときには、ステップS56に移行して、継続確認フラグFCを“1”にセットしてからステップS6に移行し、前述した第1の実施形態と同様に図3の追従走行制御を開始させことができる。
【0114】このように、路面状況走行制御処理が非作動状態であって、路面状態の判断を行うことができない状態で、運転者の意思によって追従走行制御を開始させたときには、継続確認フラグFCが“1”にセットされることにより、図9の処理において、ステップS5からステップS51を経てステップS6に移行することになり、追従走行制御が継続され、再度路面状態走行制御処理が非作動状態であることが報知されることはない。
【0115】この追従走行制御状態で、運転者が追従走行を停止させるには、メインスイッチSWM をオフ位置に操作することにより、一旦ステップS2に移行して、各フラグFF,FT,FC及びFIを“0”にリセットしてからステップS3を経てステップS4に移行して、追従走行制御禁止フラグFFが“1”にセットされることにより、追従走行制御が禁止される。
【0116】また、運転者が路面状況走行制御処理が非作動状態であることが報知されたときに、追従走行制御を取り止めるキャンセルボタンを選択したときにも、ステップS55からステップS4に移行して、追従走行制御禁止フラグFFが“1”にセットされ、追従走行制御が禁止され、次に図9の処理が実行されたときには、ステップS5からステップS51、S52を経てステップS4に移行して、追従走行制御禁止フラグFFが“1”にセットされた状態が継続され、再度路面状態走行制御処理が非作動状態であることが報知されることはない。
【0117】このように、上記第3の実施形態によれば、駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が非作動状態であって、追従走行制御用コントローラ20で路面状態の判断を行うことができない場合でも、運転者が路面状態を判断してその意思で追従走行制御の開始又は取り止めを決定することができ、低摩擦係数路面を走行していることを意識しながら追従走行制御を行うことができ、追従走行制御の実行許容範囲を広げることができる。
【0118】なお、上記第3の実施形態においては、運転者に報知する際に液晶表示画面にメッセージを表示する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ナビゲーションシステムを搭載している車両においては、メッセージの表示と共に音声ガイダンスによって低摩擦係数路面を走行した経歴があることを報知するようにしてもよく、さらには報知をメッセージ表示を省略して音声ガイダンスのみとすることもできる。
【0119】また、上記第3の実施形態においては、タッチパネルを利用した液晶ディスプレイに確認ボタンを表示するようにしたが、これに限らず、予め確認スイッチをフロントパネル等に設けるようにしてもよい。
【0120】さらに、上記第3の実施形態においては、運転者への報知を液晶ディスプレイを使用して行う場合について説明したが、これに代えて陰極線管を使用したディスプレイやプラズマディスプレイ等の他の任意のディスプレイ装置を適用することができる。
【0121】次に、本発明の第4の実施形態を図10及び図11について説明する。この第4の実施形態は、駆動力制御及び横滑り状態制御処理でなる路面状況走行制御処理が非作動状態であるときに、追従走行制御を加減速度を抑制した状態で許可するようにしたものである。
【0122】この第4の実施形態では、追従走行制御処理が、図10に示すように、前述した第1の実施形態における図3におけるステップS27の前に目標加減速度G*を制限する加速度制限処理が加入されている。
【0123】この加速度制限処理は、先ず、ステップS61で目標加減速度G* が正であるか否かを判定し、G* >0であるときには加速状態であると判断して、ステップS62に移行し、目標加減速度G* が後述する図11の追従走行管理処理で設定される制限加速度GACを越えているか否かを判定し、G* >GACであるときには、ステップS63に移行して、目標加減速度G* として制限加速度GACを設定してから前記ステップS27に移行し、G* ≦GACであるときにはそのままステップS27に移行する。
【0124】一方、前記ステップS61の判定結果がG* ≦0であるときには、定速走行又は減速状態であると判断して、ステップS64に移行し、目標加減速度G* が図11の追従走行管理処理で設定される制限減速度−GDAより小さいか否かを判定し、G* <−GDAであるときにはステップS65に移行して、目標加減速度G*として制限減速度−GDAを設定してから前記ステップS27に移行し、G* ≧−GDAであるときにはそのままステップS27に移行する。
【0125】また、追従走行管理処理は、図11に示すように、前述した第1の実施形態における図2に示す追従走行管理処理において、ステップS5の判定結果が駆動力制御処理及び横滑り制御処理でなる路面状態走行制御処理が作動状態であるときに、ステップS71に移行して、制限加速度GACとして通常加速度設定値例えば0.06Gを設定すると共に、制限減速度−GDAとして通常減速度設定値例えば−0.2Gを設定してから前記ステップS6に移行し、路面状態走行制御処理が非作動状態であるときに、ステップS72に移行して、制限加速度GACとして通常加速度設定値より小さい抑制加速度設定値例えば0.03Gを設定すると共に、制限減速度−GDAとして通常減速度設定値より大きい抑制減速度設定値0.1Gを設定してから前記ステップS6に移行することを除いては図3と同様の処理を行い、図3との対応処理には同一ステップ番号を付し、その詳細説明はこれを省略する。
【0126】ここで、図10におけるステップS61〜ステップS65の処理及び図11におけるステップS72の処理が制御抑制手段に対応している。この第4の実施形態によると、メインスイッチSWM 及びセットスイッチSWS をオンとして追従走行制御を開始する際に、路面状況走行制御用コントローラ19に接続された機能オフスイッチSWOFがオフであって、駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が作動状態となっている状態では、ステップS5からステップS71に移行して、制限加速度GAC及び制限減速度GDAが共に通常値0.06G及び−0.2Gに設定されることにより、目標車間距離D* (n) に対して車間距離D(n) が長い場合には最大0.06Gに相当する加速度で加速して、車間距離Dを短くし、逆に目標車間距離D* (n) に対して車間距離D(n) が短い場合には最大−0.2Gに相当する減速度で減速して、車間距離Dを長くすることになり、車間距離D(n) を目標車間距離D* (n) に短い時間で一致させることができる。
【0127】これに対して、機能オフスイッチSWOFがオンであって、駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が非作動状態となっている状態では、ステップS5からステップS72に移行して、制限加速度GACが通常値0.06Gより小さい0.03Gに、制限減速度GDAが通常値−0.2Gより大きい−0.1Gに設定されることにより、通常設定値に比較して加速状態及び減速状態が抑制されることになり、追従走行制御状態で低摩擦係数路面を走行した場合でも、加速時のホイールスピンと減速時の車輪ロックとを抑制することができ、安定した追従走行制御が可能となる。
【0128】なお、上記第4の実施形態においては、制限加速度GACを通常値0.06Gから抑制値0.03Gに、制限減速度−GDAを通常値−0.2Gから抑制値−0.1Gに変更する場合について説明したが、これらの値は車両の緒元によって任意に変更し得るものであり、要は、駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が非作動状態であるときに作動状態に比較して加速性能及び減速性能を低下させるようにすればよいものである。
【0129】次に、本発明の第5の実施形態を図12について説明する。この第5の実施形態は、追従走行制御を開始する際に、駆動力制御及び横滑り状態制御処理でなる路面状態走行制御処理が非作動状態であるときに、設定車間距離を通常値に比較して大きい値に変更するようにしたものである。
【0130】この第5の実施形態では、追従走行制御用コントローラ20で実行する追従走行管理処理が、図12に示すように、前述した第4の実施形態における図11の追従走行管理処理におけるステップS71が目標車間距離D* (n) を算出する際に必要とする、自車両が現在の先行車両の後方L0 [m]の位置に到達するまでの時間でなる車間時間T0 を、通常値2秒に設定するステップS81に、ステップS72が車間時間T0 を通常値2秒より長い抑制値3〜5秒程度に設定するステップS82に夫々変更されていることを除いては図11と同一の処理を行い、図11との対応処理には同一ステップ番号を付し、その詳細説明はこれを省略する。
【0131】ここで、図12の処理において、ステップS82の処理が制御抑制手段に対応している。この第5の実施形態によると、メインスイッチSWM 及びセットスイッチSWS をオンとして追従走行制御を開始する際に、路面状況走行制御用コントローラ19に接続された機能オフスイッチSWOFがオフであって、駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が作動状態となっている状態では、ステップS5からステップS81に移行して、車間時間T0 が通常値2秒に設定されることにより、図3の追従走行制御処理におけるステップS23で算出される目標車間距離D* (n)が高摩擦係数路面で走行する際に必要な車間距離に相当する値に設定され、これに基づいて目標加減速度G* が算出されて、最適な追従走行制御を行う。
【0132】これに対して、機能オフスイッチSWOFがオンであって、駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が非作動状態となっている状態では、ステップS5からステップS82に移行して、車間時間T0 が通常値2秒より長い3〜5秒の抑制値に設定されることにより、図3の追従走行制御処理が実行されたときにステップS23で算出される目標車間距離D* (n) が通常時即ち駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が作動状態であるときに比較して長くなり、追従走行制御状態で低摩擦係数路面を走行した場合でも、十分な車間距離を保って追従走行制御することが可能となる。
【0133】なお、上記第5の実施形態においては、車間時間T0 ACを通常値2秒から3〜5秒に変更する場合について説明したが、これらの値は車両の緒元によって任意に変更し得るものであり、要は、駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が非作動状態であるときに作動状態に比較して目標車間距離が長くなるように設定すればよいものである。
【0134】また、上記第5の実施形態においては、車間時間T0 を変更する場合について説明したが、これに限らず、駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が非作動状態であるときに、目標車間距離D* (n) の最大値を設定して、この最大値に固定するようにしてもよい。
【0135】次に、本発明の第6の実施形態を図13について説明する。この第6の実施形態は、追従走行制御を開始する際に、駆動力制御及び横滑り状態制御処理でなる路面状態走行制御処理が非作動状態であるときに、車間距離を制御する目標加減速度G* を算出する際の制御ゲインを通常値に比較して小さい値に変更するようにしたものである。
【0136】この第6の実施形態では、追従走行制御用コントローラ20で実行する追従走行管理処理が、図13に示すように、前述した第4の実施形態における図11の追従走行管理処理におけるステップS71が目標加減速度G* を算出する際に必要とする、前述した(2)式及び(3)式における制御ゲインKA 及びKB を通常値KAU及びKBUに設定するステップ91に変更され、且つステップ72が制御ゲインKA 及びKB を通常値KAU及びKBUより小さい抑制値KAL及びKBLに設定するステップ92に変更されていることを除いては図11と同様の処理を行い、図11との対応処理には同一ステップ番号を付し、その詳細説明はこれを省略する。
【0137】ここで、図13の処理において、ステップS92の処理が制御抑制手段に対応している。この第6の実施形態によると、メインスイッチSWM 及びセットスイッチSWS をオンとして追従走行制御を開始する際に、路面状況走行制御用コントローラ19に接続された機能オフスイッチSWOFがオフであって、駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が作動状態となっている状態では、ステップS5からステップS91に移行して、追従走行制御処理における目標加減速度G* を算出する制御ゲインKA 及びKB が通常値KAU及びKBUに設定されることにより、図3の追従走行制御処理におけるステップS25又はS26で算出される目標加減速度G* が高摩擦係数路面で走行する際に好適な値に設定されることになり、車間距離D(n) を目標車間距離D* (n) に素早く一致させて、最適な追従走行制御を行う。
【0138】これに対して、機能オフスイッチSWOFがオンであって、駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が非作動状態となっている状態では、ステップS5からステップS92に移行して、制御ゲインKA 及びKB が通常値KAU及びKBUより小さい抑制値KAL及びKBLに設定されることにより、図3の追従走行制御処理が実行されたときにステップS25又はS26で算出される目標加減速度G* が通常時即ち駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が作動状態であるときに比較して小さくなり、追従走行制御状態で低摩擦係数路面を走行した場合に、加減速制御が緩やかに行われると共に、その頻度が少なくなり、安定した追従走行制御を行うことができる。
【0139】なお、上記第6の実施形態においては、駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が非作動状態であるときに、制御ゲインKA 及びKB を通常値から抑制値に変更する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、算出された目標加減速度G* に“1”より小さい補正係数を乗算するようにしてもよく、さらには目標加減速度G* に不感帯を設けて加減速頻度を抑制するようにしてもよい。
【0140】また、上記第1〜第6の実施形態においては、目標車間距離D* を算出し、この目標車間距離D* と実際の車間距離Dとを比較することにより、目標加減速度G* を算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、車間距離D(n) に基づいて自車両が先行車両のL0 (m)後方に到達するまでの時間(車間時間)T0 が一定になるように目標車速V* (n) を決定し、これと実際の車速V(n) との偏差ΔV(n) に基づいてエンジン出力指令値αを算出し、これが正であるときには、算出したエンジン出力指令値αに基づいてエンジンを制御して加速状態とし、負であるときには速度偏差ΔV(n) に基づいてPD制御又はPID制御によって目標制動圧を設定するようにしてもよい。
【0141】さらにまた、上記第1〜第6の実施形態においては、推定車体速度VC を四輪の車輪速度VwFL〜VwRRに基づいて算出した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、非駆動輪の車輪速の平均値を算出したり、自動変速機3の出力側の回転数を検出して車速を算出したり、さらには前後加速度を積分して算出するようにしてもよい。
【0142】なおさらに、上記第1〜第6の実施形態においては、路面状況走行制御用コントローラ19で駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理の2つの路面状況走行制御処理を実行する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、何れか一方の処理を実行するようにしてもよく、要は低摩擦係数路面を走行する際に特定の処理が実行されるものであればよい。
【0143】また、上記第1〜第6の実施形態においては、路面状況走行制御用コントローラ19で駆動力制御又は横滑り状態制御が実行されたときに低摩擦係数路面を走行しているものとして判断する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、駆動力制御に使用する前輪及び後輪の回転速度差又は回転数差に基づいて路面状態を検出するようにしてもよい。
【0144】さらに、上記第1〜第6の実施形態においては、路面状況走行制御用コントローラ19で実行する横滑り状態制御処理が横滑り角を算出し、これが目標横滑り角と一致するように制御する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、操舵角θに基づいて目標ヨーレートを算出し、ヨーレートセンサ14で検出したヨーレートψを目標ヨーレートに一致させるように制動力を制御するようにしてもよい。
【0145】さらにまた、上記第1〜第6の実施形態においては、路面状況走行制御用コントローラ19及び追従走行制御用コントローラ20の2つのコントローラを設ける場合について説明したが、これに限定されるものではなく、駆動力制御、横滑り状態制御及び追従走行制御を1つのコントローラで実行するようにしてもよい。
【0146】なおさらに、上記第1〜第6の実施形態においては、追従走行管理処理によって追従走行制御処理を実行するか否かを管理する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、両者を一体化させて、1つの処理として実行するようにしてもよい。
【0147】また、上記第1〜第6の実施形態においては、メインスイッチSWM 及びセットスイッチSWS の2つを適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、何れか一方のスイッチを省略するようにしてもよい。
【0148】さらに、上記第1〜第6の実施形態においては、機能オフスイッチSWOFのスイッチ信号SOFの状態変化に基づいて駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理の作動状態及び非作動状態を判別するようにした場合について説明したが、これに限定されるものではなく、路面状況走行制御用コントローラ19から駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理の非作動時にこのことを表す制御信号を走行制御用コントローラ20に送出するようにしてもよく、この場合には、各種センサや処理に異常が発生したときに作動されるフェイルセーフ処理によって駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理が非作動状態となったときにもこれを通知することが可能となる利点がある。
【0149】さらにまた、上記第1〜第6の実施形態においては、機能オフスイッチSWOFがオンであるときに、駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理を非作動状態とする場合について説明したが、これに限らず機能オフスイッチSWOFをオフにしたときに駆動力制御処理及び横滑り状態制御処理を非作動状態とするようにしてもよい。
【0150】なおさらに、上記第1〜第6の実施形態においては、エンジン2の出力側に自動変速機3を設けた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、無段変速機を適用することもできる。
【0151】また、上記第1〜第6の実施形態においては、後輪駆動車に本発明を適用した場合について説明したが、前輪駆動車や四輪駆動車にも本発明を適用することができ、さらにはエンジン2に代え電動モータを適用した電気自動車や、エンジン2及び電動モータを併用するハイブリッド車両にも本発明を適用し得るものである。この場合にはエンジン出力制御装置に代えて電動モータ制御装置を適用すればよいものである。




 

 


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