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発明の名称 眼の開度測定方法および装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2000−102510(P2000−102510A)
公開日 平成12年4月11日(2000.4.11)
出願番号 特願平10−275038
出願日 平成10年9月29日(1998.9.29)
代理人 【識別番号】100082050
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 幸男 (外1名)
【テーマコード(参考)】
2F065
4C038
5B057
【Fターム(参考)】
2F065 AA00 AA03 AA12 AA17 AA19 AA22 AA23 AA27 BB07 CC16 DD06 FF42 GG21 HH13 JJ03 JJ09 JJ26 LL00 LL26 QQ00 QQ03 QQ21 QQ23 QQ25 QQ28 
4C038 VA04 VB04 VC05
5B057 BA08 BA15 DA07 DA08 DC16 DC22
発明者 塚本 明利 / 藤井 明宏 / 鳥越 真 / 渡辺 孝弘
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 被験者の眼の映像を撮影し、得られた映像から眼の開度を計測する眼の開度測定方法において、瞳孔の幅の範囲内を通り、上下に延びる直線を計測列として設定し、当該計測列上の濃度値の変化に基づき、前記計測列上のまぶたの端点を検出し、前記まぶたの端点の間隔を眼の開度として測定することを特徴とする眼の開度測定方法。
【請求項2】 請求項1に記載の眼の開度測定方法において、被験者の瞳孔の幅の範囲内に照明の写り込みが位置するよう、当該被験者の眼に対して照明を行い、前記照明の写り込み位置を通る計測列を設定し、当該写り込み位置の上下でまぶたの端点を検出し、前記まぶたの端点の間隔を眼の開度として測定することを特徴とする眼の開度測定方法。
【請求項3】 請求項2に記載の眼の開度測定方法において、照明の写り込み位置の探索は、眼の映像における濃度値が閾値以上になる領域を探索することによって行うことを特徴とする眼の開度測定方法。
【請求項4】 請求項3に記載の眼の開度測定方法において、照明の写り込み位置の探索は、予め決められた大きさの範囲内である領域を探索することによって行うことを特徴とする眼の開度測定方法。
【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の眼の開度測定方法において、まぶたの端点は、先ず、眼の映像において計測列上の瞳孔の上下端点を検出し、当該瞳孔の上下端点の上下で検出することを特徴とする眼の開度測定方法。
【請求項6】 請求項5に記載の眼の開度測定方法において、まぶたの端点は、瞳孔の上下における画素の濃度値を、虹彩端点検出用閾値と比較することによって検出することを特徴とする眼の開度測定方法。
【請求項7】 請求項6に記載の眼の開度測定方法において、虹彩端点検出用閾値は、瞳孔周辺の画素について求めた濃度値の最大値に予め定められたオフセット値を加えたものであることを特徴とする眼の開度測定方法。
【請求項8】 請求項5〜7のいずれかに記載の眼の開度測定方法において、瞳孔の上下端点は、検出した照明の写り込み位置の上下で検出することを特徴とする眼の開度測定方法。
【請求項9】 請求項8に記載の眼の開度測定方法において、瞳孔の上下端点は、検出した照明の写り込み位置の上下における画素の濃度値を、瞳孔端点検出用閾値と比較することによって検出することを特徴とする眼の開度測定方法。
【請求項10】 請求項9に記載の眼の開度測定方法において、瞳孔端点検出用閾値は、検出した照明の写り込み位置の周辺における画素について求めた濃度値の最小値にオフセット値を加えたものであることを特徴とする眼の開度測定方法。
【請求項11】 請求項2〜10のいずれかに記載の眼の開度測定方法において、被験者の眼に対する照明は、赤外光の照明であることを特徴とする眼の開度測定方法。
【請求項12】 被験者の眼の映像を撮影し、得られた映像から眼の開度を計測する眼の開度測定装置において、瞳孔の幅の範囲内を通り、上下に延びる直線を計測列として設定する計測位置設定部と、前記計測列上の濃度値の変化に基づき、前記計測列上のまぶたの端点を検出し、当該まぶたの端点の間隔を眼の開度として測定する眼の開度計測部とを備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【請求項13】 請求項12に記載の眼の開度測定装置において、被験者の瞳孔の幅の範囲内に照明の写り込みが位置するよう、当該被験者の眼に対して照明を行う照明装置と、前記照明の写り込み位置を通る計測列を設定する計測位置設定部と、前記写り込み位置の上下でまぶたの端点を検出し、当該まぶたの端点の間隔を眼の開度として測定する眼の開度計測部と備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【請求項14】 請求項13に記載の眼の開度測定装置において、照明の写り込み位置の探索を、眼の映像における濃度値が閾値以上になる領域を探索することによって行う計測位置設定部を備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【請求項15】 請求項14に記載の眼の開度測定装置において、照明の写り込み位置の探索を、予め決められた大きさの範囲内である領域を探索することによって行う計測位置設定部を備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【請求項16】 請求項12〜15のいずれかに記載の眼の開度測定装置において、眼の映像において計測列上の瞳孔の上下端点を検出し、当該瞳孔の上下端点の上下でまぶたの端点を検出する眼の開度計測部を備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【請求項17】 請求項16に記載の眼の開度測定装置において、瞳孔の上下における画素の濃度値を、虹彩端点検出用閾値と比較することによってまぶたの端点を検出する眼の開度計測部を備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【請求項18】 請求項17に記載の眼の開度測定装置において、虹彩端点検出用閾値は、瞳孔周辺の画素について求めた濃度値の最大値に予め定められたオフセット値を加えたものであることを特徴とする眼の開度測定装置。
【請求項19】 請求項16〜18のいずれかに記載の眼の開度測定装置において、瞳孔端点を、検出した照明の写り込み位置の上下で検出する眼の開度計測部を備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【請求項20】 請求項19に記載の眼の開度測定装置において、瞳孔端点を、検出した照明の写り込み位置の上下における画素の濃度値を、瞳孔端点検出用閾値と比較することによって検出する眼の開度計測部を備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【請求項21】 請求項20に記載の眼の開度測定装置において、瞳孔端点検出用閾値は、検出した照明の写り込み位置の周辺における画素について求めた濃度値の最小値にオフセット値を加えたものであることを特徴とする眼の開度測定装置。
【請求項22】 請求項13〜21のいずれかに記載の眼の開度測定装置において、照明装置は、赤外光の照明であることを特徴とする眼の開度測定装置。
【請求項23】 請求項12〜22のいずれかに記載の眼の開度測定装置において、被験者の眼の映像を撮影するカメラと、前記被験者と前記カメラとの間に設けられ、当該被験者の映像を透過する防護部材とを備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【請求項24】 請求項23に記載の眼の開度測定装置において、防護部材はハーフミラーであることを特徴とする眼の開度測定装置。
【請求項25】 請求項23に記載の眼の開度測定装置において、防護部材は可視光カットフィルタであることを特徴とする眼の開度測定装置。
【請求項26】 請求項23に記載の眼の開度測定装置において、防護部材はハーフミラーと可視光カットフィルタの組み合わせであることを特徴とする眼の開度測定装置。
【請求項27】 請求項24に記載の眼の開度測定装置において、被験者に対して斜めに設置された防護部材と、被験者の眼の映像を前記防護部材による反射像として撮影するカメラとを備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【請求項28】 請求項27に記載の眼の開度測定装置において、カメラの映像信号を分配する映像分配器と、防護部材の後方に設置し、前記映像分配器で分配された映像信号に基づき被験者の画像を表示する画像表示器とを備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、眼を撮影した映像を処理することにより眼の開度(上下まぶたの間隔)を測定する方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人間の眼の開度(上下まぶたの間隔)を測定する方法としては、従来、例えば特開平10−44824号公報等に示されるものがあった。この方式では、顔画像を処理することにより処理対象領域を決定し、その領域に対して2値化処理を行うことで、眼領域を抽出している。この2値化のための閾値は処理対象領域内にある画素の濃度値に関する頻度分布を求め、最大頻度となる濃度値や頻度分布の重心、中央値、微分値が0となる濃度値などとして決定している。そして2値化により得た眼領域を上下方向に走査し、連続する最大長さとして眼の開度を測定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の方式では、映像上の眼の大きさ(40画素程度以内)に対して濃度値の頻度分布を求める処理対象を広く(横120、縦60画素程度)としているため、眼以外の領域を広く含む画像を撮影する必要がある。また、2値化閾値を決定するため、処理対象領域の全ての画素から濃度値の頻度分布を求める必要があり、処理量が多くなる問題がある。
【0004】このような点から、少ない処理量で眼の開度を測定することのできる眼の開度測定方法および装置の実現が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を解決するため次の構成を採用する。
〈構成1〉被験者の眼の映像を撮影し、得られた映像から眼の開度を計測する眼の開度測定方法において、瞳孔の幅の範囲内を通り、上下に延びる直線を計測列として設定し、計測列上の濃度値の変化に基づき、計測列上のまぶたの端点を検出し、まぶたの端点の間隔を眼の開度として測定することを特徴とする眼の開度測定方法。
【0006】〈構成2〉構成1に記載の眼の開度測定方法において、被験者の瞳孔の幅の範囲内に照明の写り込みが位置するよう、当該被験者の眼に対して照明を行い、照明の写り込み位置を通る計測列を設定し、写り込み位置の上下でまぶたの端点を検出し、まぶたの端点の間隔を眼の開度として測定することを特徴とする眼の開度測定方法。
【0007】〈構成3〉構成2に記載の眼の開度測定方法において、照明の写り込み位置の探索は、眼の映像における濃度値が閾値以上になる領域を探索することによって行うことを特徴とする眼の開度測定方法。
【0008】〈構成4〉構成3に記載の眼の開度測定方法において、照明の写り込み位置の探索は、予め決められた大きさの範囲内である領域を探索することによって行うことを特徴とする眼の開度測定方法。
【0009】〈構成5〉構成1〜4のいずれかに記載の眼の開度測定方法において、まぶたの端点は、先ず、眼の映像において計測列上の瞳孔の上下端点を検出し、瞳孔の上下端点の上下で検出することを特徴とする眼の開度測定方法。
【0010】〈構成6〉構成5に記載の眼の開度測定方法において、まぶたの端点は、瞳孔の上下における画素の濃度値を、虹彩端点検出用閾値と比較することによって検出することを特徴とする眼の開度測定方法。
【0011】〈構成7〉構成6に記載の眼の開度測定方法において、虹彩端点検出用閾値は、瞳孔周辺の画素について求めた濃度値の最大値に予め定められたオフセット値を加えたものであることを特徴とする眼の開度測定方法。
【0012】〈構成8〉構成5〜7のいずれかに記載の眼の開度測定方法において、瞳孔の上下端点は、検出した照明の写り込み位置の上下で検出することを特徴とする眼の開度測定方法。
【0013】〈構成9〉構成8に記載の眼の開度測定方法において、瞳孔の上下端点は、検出した照明の写り込み位置の上下における画素の濃度値を、瞳孔端点検出用閾値と比較することによって検出することを特徴とする眼の開度測定方法。
【0014】〈構成10〉構成9に記載の眼の開度測定方法において、瞳孔端点検出用閾値は、検出した照明の写り込み位置の周辺における画素について求めた濃度値の最小値にオフセット値を加えたものであることを特徴とする眼の開度測定方法。
【0015】〈構成11〉構成2〜10のいずれかに記載の眼の開度測定方法において、被験者の眼に対する照明は、赤外光の照明であることを特徴とする眼の開度測定方法。
【0016】〈構成12〉被験者の眼の映像を撮影し、得られた映像から眼の開度を計測する眼の開度測定装置において、瞳孔の幅の範囲内を通り、上下に延びる直線を計測列として設定する計測位置設定部と、計測列上の濃度値の変化に基づき、計測列上のまぶたの端点を検出し、まぶたの端点の間隔を眼の開度として測定する眼の開度計測部とを備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【0017】〈構成13〉構成12に記載の眼の開度測定装置において、被験者の瞳孔の幅の範囲内に照明の写り込みが位置するよう、当該被験者の眼に対して照明を行う照明装置と、照明の写り込み位置を通る計測列を設定する計測位置設定部と、写り込み位置の上下でまぶたの端点を検出し、まぶたの端点の間隔を眼の開度として測定する眼の開度計測部と備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【0018】〈構成14〉構成13に記載の眼の開度測定装置において、照明の写り込み位置の探索を、眼の映像における濃度値が閾値以上になる領域を探索することによって行う計測位置設定部を備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【0019】〈構成15〉構成14に記載の眼の開度測定装置において、照明の写り込み位置の探索を、予め決められた大きさの範囲内である領域を探索することによって行う計測位置設定部を備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【0020】〈構成16〉構成12〜15のいずれかに記載の眼の開度測定装置において、眼の映像において計測列上の瞳孔の上下端点を検出し、瞳孔の上下端点の上下でまぶたの端点を検出する眼の開度計測部を備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【0021】〈構成17〉構成16に記載の眼の開度測定装置において、瞳孔の上下における画素の濃度値を、虹彩端点検出用閾値と比較することによってまぶたの端点を検出する眼の開度計測部を備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【0022】〈構成18〉構成17に記載の眼の開度測定装置において、虹彩端点検出用閾値は、瞳孔周辺の画素について求めた濃度値の最大値に予め定められたオフセット値を加えたものであることを特徴とする眼の開度測定装置。
【0023】〈構成19〉構成16〜18のいずれかに記載の眼の開度測定装置において、瞳孔端点を、検出した照明の写り込み位置の上下で検出する眼の開度計測部を備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【0024】〈構成20〉構成19に記載の眼の開度測定装置において、瞳孔端点を、検出した照明の写り込み位置の上下における画素の濃度値を、瞳孔端点検出用閾値と比較することによって検出する眼の開度計測部を備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【0025】〈構成21〉構成20に記載の眼の開度測定装置において、瞳孔端点検出用閾値は、検出した照明の写り込み位置の周辺における画素について求めた濃度値の最小値にオフセット値を加えたものであることを特徴とする眼の開度測定装置。
【0026】〈構成22〉構成13〜21のいずれかに記載の眼の開度測定装置において、照明装置は、赤外光の照明であることを特徴とする眼の開度測定装置。
【0027】〈構成23〉構成12〜22のいずれかに記載の眼の開度測定装置において、被験者の眼の映像を撮影するカメラと、被験者とカメラとの間に設けられ、被験者の映像を透過する防護部材とを備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【0028】〈構成24〉構成23に記載の眼の開度測定装置において、防護部材はハーフミラーであることを特徴とする眼の開度測定装置。
【0029】〈構成25〉構成23に記載の眼の開度測定装置において、防護部材は可視光カットフィルタであることを特徴とする眼の開度測定装置。
【0030】〈構成26〉構成23に記載の眼の開度測定装置において、防護部材はハーフミラーと可視光カットフィルタの組み合わせであることを特徴とする眼の開度測定装置。
【0031】〈構成27〉構成24に記載の眼の開度測定装置において、被験者に対して斜めに設置された防護部材と、被験者の眼の映像を防護部材による反射像として撮影するカメラとを備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【0032】〈構成28〉構成27に記載の眼の開度測定装置において、カメラの映像信号を分配する映像分配器と、防護部材の後方に設置し、映像分配器で分配された映像信号に基づき被験者の画像を表示する画像表示器とを備えたことを特徴とする眼の開度測定装置。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体例を用いて詳細に説明する。
【0034】本発明では、閾値決定処理の必要な2値化処理を行わず、眼画像における濃度値の変化に着目した眼の開度測定を行う。また、濃度値変化を観測する位置を決定するため、眼画像を撮影するカメラの近傍に照明を設置し、被験者がカメラの方を向いたときにこの照明が角膜上に写り込むことを利用して、観測位置を決定する。そして、照明の写り込み位置から上下方向に濃度値の変化を観測することによって瞳孔および上下まぶたの端点を決定する。そして得られた上下まぶたの端点間の距離として、眼の開度を測定する。眼の内部の画素に関して濃度値を観測するため、処理対象となる画像は眼の周辺部を広く含む必要はない。また、濃度値の頻度分布を求める必要がないことから、画素の濃度値を参照する回数が減少し、処理量を低減することができる。
【0035】《具体例1》
〈構成〉図1は本発明の眼の開度測定方法の具体例1を示すフローチャートであるが、これに先立ち、眼の開度測定方法を実現するための眼の開度測定装置を説明する。
【0036】図2は、眼の開度測定装置の構成図である。図の装置は、カメラ1、照明装置2、防護部材3、眼画像処理装置4からなる。カメラ1は、被験者100が注視する方向に設けられ、被験者100の眼画像を撮影し、これを画像信号として眼画像処理装置4に出力するカメラである。
【0037】照明装置2は、カメラ1の近傍に設けられ、被験者100に対して照明を行うための装置である。防護部材3は、被験者100が不用意にカメラ1等の機器に近づき過ぎないよう設けられた防護面であり、ガラス等、光を透過する材質で構成され、カメラ1の前面側(被験者100とカメラ1との間)に設置されている。
【0038】眼画像処理装置4は、眼画像入力部11、計測位置設定部12、眼の開度計測部13、開度出力部14を備えている。
【0039】眼画像入力部11は、カメラ1よりアナログ画像信号を受け取り、A/D変換によりデジタル画像に変換する機能部である。
【0040】計測位置設定部12は、眼画像入力部11の画像信号に基づき、瞳孔付近に写り込んでいる照明の写り込みを探索する機能部である。そして、このような照明反射が検出された場合に、照明反射部分の中心位置を計測位置として出力する機能を有している。
【0041】眼の開度計測部13は、計測位置の上下にある瞳孔の上下端位置、上まぶたの下端位置、下まぶたの上端位置を順次検出し、得られた上下まぶたの端点位置に基づき眼の開度を算出する機能部である。また、開度出力部14は、眼の開度計測部13によって求められた眼の開度情報を出力する機能部である。
【0042】〈動作〉次に動作について説明する。カメラ1によって被験者100の眼画像が撮影され、これが眼画像処理装置4に送られる。
【0043】図3は、眼画像の説明図である。図中、201は瞳孔であり、カメラ1と照明装置2とが近接している場合には瞳孔上に照明の写り込み202が観測できる。また、203は虹彩、204は強膜を示している。尚、図示省略しているが、上下のまつげがこれに加わる。
【0044】眼画像処理装置4における眼画像入力部11は、カメラ1より画像信号を受け取り、A/D変換によりデジタル画像データを生成する。入力された映像は、横W画素、縦H画素から構成される眼画像データに変換される。以下の説明において、I(x,y)は、第x列、第y行の位置にある画素の濃度値を示すものとする。但し、列数、行数は画像左上位置を基準として数え、最も左にある列を第0列、最も上にある行を第0行と定義する。通常、濃度値は0から255までの整数で表現され、0が最も暗く、255が最も明るいことを示す。
【0045】次に、計測位置設定部12からの処理を図1に沿って説明する。計測位置設定部12は、眼の計測位置を設定する(ステップS1)。
【0046】図4は、計測位置設定部12の処理を示すフローチャートである。先ず、眼画像データにおいて、濃度値が予め設定した閾値を越える領域を探索する(ステップS11)。探索の方法は、先ず眼画像データを一定手順で走査して濃度値が閾値を越える画素を探索し、次にこの画素近傍において同様に濃度値が閾値を越える画素に対するラベル付けを行い、同一ラベルを持つ領域を求める。このラベル付けは上下左右に隣接する画素について同じ値を付与するようにする。
【0047】このステップS11の処理は、眼画像データ上で照明反射領域を検出するものである。領域の大きさは照明装置2の大きさやカメラ1の解像度、カメラ1と被験者100との距離等によりおよその範囲を事前に設定することができる。
【0048】このように照明の写り込みの大きさの範囲を事前に設定しておき、ステップS11で求められた領域の大きさ(領域の最大幅と高さ)をこの範囲とを比較し、領域が照明の写り込みであることを検査する(ステップS12)。
【0049】このステップS12において、領域の大きさが範囲外であるときは、ステップS11の処理に戻り、次の領域を探索する。このような再探索を行うため、計測位置設定部12では、ステップS11の処理がどこまで進んだのかを保持しておき、探索再開時にはこの保持位置から探索を行う。
【0050】ステップS12の大きさ判定に合格した場合は、次のステップS13において、領域の中心位置を算出する。これは領域の外接矩形の中心位置として算出する。得られた位置を(X,Y)とする。
【0051】次に瞳孔の判定を行う。図2のように照明装置2がカメラ1の直下に位置する場合には、図3に示したように眼画像データにおいて瞳孔中心の直下に照明の写り込みが観測される。この特性を利用し、ステップS14においては、位置(X,Y)の上方にサンプル画素を数点設定し、次のステップS15において、その各画素の濃度値が事前に設定した閾値より低いかどうかによって、検出した領域が瞳孔付近にある照明の写り込みであるかどうかを判定する。瞳孔でないと判定された場合には、ステップS11に戻り、次の領域を探索する。
【0052】次に、眼の開度計測部13の動作について説明する。この眼の開度計測部13の処理は、眼画像データの第X列にある画素の濃度値に基づいて処理を行う。この第X列を計測列と呼ぶ。
【0053】図5は、図3の眼画像データについて計測列にある画素の濃度値分布を示したものである。眼の開度計測部13は、図5に示す上まぶた下端、瞳孔上端、瞳孔下端、下まぶた上端の位置をそれぞれ決定し、上まぶた下端と下まぶた上端との間隔として眼の開度を計測するものである。
【0054】図1に戻り、眼の開度計測部13は、先ず、瞳孔端点検出用閾値を設定する(ステップS2)。この値は計測列の位置Yから上方向(図5におけるyの減少方向)に濃度値の最小値を検索し、得られた最小値にオフセット値(通常は30〜50程度)を加えたものとする。最小を求める画素の範囲は位置Yから数画素程度とする。通常、位置Yより上方で濃度値が最小となる位置は瞳孔内(通常、瞳孔内の濃度値はほぼ変化しない)となるため、このような方法により瞳孔端点検出用閾値を決定することができる。尚、この瞳孔端点検出用閾値が極端に高い場合には、以降の処理を中断して計測位置設定部12における次の領域探索処理に戻る。
【0055】次に、瞳孔の上端位置を検出する(ステップS3)。この処理は、先ず濃度値の最小値の位置より上方に計測列の画素を走査し、濃度値がステップS2で設定した瞳孔端点検出用閾値を上回る手前の画素の位置として、瞳孔の上端位置を検出する。
【0056】次に、瞳孔の下端位置を検出する(ステップS4)。この処理は、先ず、計測列の位置Yから下方向に濃度値の最小値を検索し、その値がステップS2で設定した瞳孔端点検出用閾値以下である場合には、照明反射の下部に瞳孔があるものと判定する。そして、更に下方に計測列の画素を走査し、濃度値が瞳孔端点検出用閾値を上回る手前の画素の位置として、瞳孔の下端位置を検出する。
【0057】尚、濃度値の最小値が瞳孔端点検出用閾値を越えている場合には、照明反射の下部に瞳孔がないものと判定する。この場合は瞳孔下端の位置を照明反射部の上方で求める。即ち、位置Yから上方向に計測列の画素を走査し、濃度値が瞳孔の最大濃度値以下となる画素の位置として、瞳孔の下端位置を検出する。
【0058】次に、上記のステップS4までの処理で検出した瞳孔の上下端位置の間隔として瞳孔の大きさ(直径)を求め、これが事前に設定した条件に合致しているかどうかで瞳孔の大きさを検定する(ステップS5)。
【0059】瞳孔の大きさは照明条件や個人差により変動するので、予め瞳孔の大きさの範囲を設定しておき、得られた瞳孔の大きさがこの範囲内に収まっているかどうかを判定する。収まっていない場合には計測位置設定部12における次の領域探索処理に戻る。
【0060】次に、虹彩端点検出用閾値を設定する(ステップS6)。これは瞳孔の下端位置から下方向に濃度値の最大値を求め、得られた最大値にオフセット値(通常は15程度)を加えたものとする。但し、最大を求める範囲は虹彩が存在する範囲として事前に設定しておく。尚、瞳孔下端を位置Yより上方で求めた場合には、ステップS4において位置Yより下方で求めた濃度値の最小位置より下方で同様の処理を行うものとする。また、この虹彩端点検出用閾値が極端に高い場合には、以隆の処理を中断し、計測位置設定部12における次の領域探索処理に戻る。
【0061】次に、下まぶたの上端位置を検出する。この処理は、先ず前記虹彩端点検出用閾値を求めた範囲より下方に計測列の画素を走査し、濃度値がステップS6で設定した虹彩端点検出用閾値を上回る画素の位置として、下まぶたの上端位置を検出する。
【0062】次に、上まぶたの下端位置を検出する(ステップS8)。この処理は瞳孔の上端位置から上方向に計測列の画素を走査し、濃度値がステップS6で設定した虹彩端点検出用閾値を上回る画素の位置として、上まぶたの下端位置を検出する。
【0063】次に、上まぶたの下端位置と下まぶたの上端位置との間隔として眼の開度を算出する(ステップS9)。そして、この値が予め設定した範囲内に収まっているかどうかを判定する。範囲外である場合には計測位置設定部12における次の領域探索処理に戻る。
【0064】以上のような処理を眼の開度計測部13で行い、得られた眼の開度を開度出力部14において出力する。
【0065】〈効果〉以上、説明したように具体例1によれば、瞳孔の幅内に位置する計測列を設け、この計測列上の濃度値の値に基づき眼の開度を測定するようにしたため、濃度値の頻度分布を求めることなく眼の開度を測定することができ、従って、計算量を削減でき、高速な処理を実行することができる。また、2値化処理を行わずに濃度値を直接使用した処理であるため、眼画像のほとんどを眼の部分が占めていても眼の開度が測定できる。即ち、眼を含む広範囲の画像が必要ない。
【0066】尚、上記具体例1では、防護部材3をガラス等の光を透過する部材で形成したが、被験者100が自分で眼を確認できるようハーフミラーとしてもよい。また、被験者100にとって照明がまぶしくないように、照明装置2に赤外照明を用いてもよい。更に、外光の影響を受けないよう防護部材3に可視光カットフィルタを合わせて設置してもよい。
【0067】《具体例2》具体例2は、防護部材をハーフミラーとして被験者に対して斜めに設置し、被験者の眼の映像をハーフミラーによる反射像として撮影するようにしたものである。
【0068】〈構成〉図6は本発明の具体例2による眼の開度測定装置の構成図である。図の装置は、カメラ1、照明装置2、防護部材5、眼画像処理装置4からなり、防護部材5はハーフミラーからなり、被験者100にとって斜めに設置され、カメラ1が被験者100の画像をこのハーフミラーを介して撮影するように構成されている。
【0069】図6において、(a)は横方向から見た図であり、この場合は、防護部材5を被験者100の前方に下向きに設置したものである。このハーフミラーは上向きに設置してもよい。また同図(b)は上方向から見た図であり、防護部材5を被験者100の前方に、被験者100から見て右向きとなるよう設置したものである。このハーフミラーは左向きに設置してもよい。
【0070】図6(a),(b)いずれの構成においても、カメラ1は、防護部材5による被験者100の眼の反射像を撮影するよう配置されている。また、照明装置2は防護部材5の裏側(被験者100を表側とした場合)に配置され、防護部材5を通して被験者100を照射するよう構成されている。
【0071】眼画像処理装置4の構成については具体例1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0072】〈動作〉具体例2においては、防護部材5で上下または左右に反射させた被験者100の眼の映像を撮影し、眼の開度を測定する。測定処理は眼画像処理装置4で行われ、処理の内容は具体例1と同様である。但し、防護部材5で反射させた映像を撮影するため、上まぶたが映像の上部に写るようカメラ1の設置方向に注意する。このような場合、眼画像データは具体例1のものに対し左右に反転しているものが得られているが、これは具体例における眼の開度計測には影響を与えない。
【0073】〈効果〉以上のように、具体例2によれば、防護部材5をハーフミラーとし、このハーフミラーによる被験者100の眼の反射像を撮影するよう構成したので、被験者100は、ハーフミラーを通して外の様子を見ることができる。これは、例えば、車両運転者の眼画像を撮影する場合等、被験者100の視野が妨げられないような状況での眼の開度計測に有効である。
【0074】《具体例3》具体例3は、具体例2の構成に加えて、被験者100の眼を撮影した画像を、被験者100自身が見ることができるようモニタを設けたものである。
【0075】〈構成〉図7は、本発明の具体例3による眼の開度測定装置の構成図である。図の装置は、カメラ1、照明装置2、防護部材5、眼画像処理装置4、映像分配器6、モニタ7からなる。ここで、映像分配器6およびモニタ7以外は具体例2の構成と同様であるため、対応する部分に同一符号を付してその説明を省略する。
【0076】映像分配器6は、カメラ1によって撮影された映像を眼画像処理装置4およびモニタ7に分配する機能を有している。モニタ7は、映像分配器6で分配されたカメラ1からの映像を表示する表示器であり、CRTや液晶ディスプレイで構成されている。また、このモニタ7は、ハーフミラーからなる防護部材5を通して被験者100が自身の眼画像を見ることができる位置に設置されている。
【0077】〈動作〉被験者100の眼画像は、具体例2と同様に防護部材5で反射され、カメラ1によって撮影される。カメラ1で撮影された映像は映像分配器6によって眼画像処理装置4とモニタ7に分配される。これにより、モニタ7は、カメラ1で撮影した眼画像を表示し、被験者100はこれを防護部材5を通して確認する。尚、眼画像処理装置4の動作については、具体例1、2と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0078】〈効果〉以上のように具体例3によれば、カメラ1で撮影した被験者100の眼画像を表示するためのモニタ7を設けたので、被験者100は、モニタ映像によりカメラ1が撮影している映像を確認することができる。従って、例えばピントが合うよう被験者100自身が眼の位置を調整できる。このためカメラ1は固定焦点カメラでもよく、安価に構成することが可能となる。尚、モニタに表示される映像は左右が反転しているため、表示映像における眼の位置は被験者100の左右の動きと同方向に移動する。従って被験者100は眼の位置合わせを行いやすい効果もある。
【0079】また、照明装置2を赤外照明とした場合は、被験者100はその反射像を確認することができないが、具体例3のようにカメラ1の画像をモニタ7で表示することによって、自身の眼画像を確認することができる。
【0080】《利用形態》本発明の眼の開度測定方法および装置は、例えば車両運転者のまばたきによる覚醒状態の検知や、眼の映像を利用した個人識別装置に対する映像入力の判定などに用いることができる。




 

 


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