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発明の名称 歯科治療用殺菌・洗浄水供給装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2000−42008(P2000−42008A)
公開日 平成12年2月15日(2000.2.15)
出願番号 特願平10−213214
出願日 平成10年7月28日(1998.7.28)
代理人 【識別番号】100090985
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 幸雄
【テーマコード(参考)】
4C052
4C058
4C341
【Fターム(参考)】
4C052 AA20 FF10 GG09 LL04 LL06 
4C058 AA13 AA20 BB01 EE03
4C341 MM11 MS17
発明者 野口 国寿 / 三本松 清美
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】歯科用チェアユニットに装着されたインスツルメントの水回路に殺菌水及び洗浄水を供給するものであって、密閉型の貯留槽内の上部間隙部に圧縮エアを供給する圧縮エア供給機構と、同貯留槽内の殺菌水を前記圧縮エアの加圧力によって一端が槽内下方に位置し、他端が槽外へ延出された導管を通じて、外部へ導出する殺菌水導出機構とを備えてなる殺菌水貯留槽と、チェアユニット内のインスツルメントの水回路に洗浄水を供給するためのインスツルメントの水回路用洗浄水供給機構とから構成され、殺菌水は前記導出機構を介してインスツルメントの水回路に、また洗浄水は前記水回路用洗浄水供給機構を介してインスツルメントの水回路に、それぞれ供給されるものであることを特徴とする歯科治療用殺菌・洗浄水供給装置。
【請求項2】殺菌水導出機構から導出される殺菌水及び洗浄水供給機構から導出される洗浄水のいずれかを水回路に選択供給するための、殺菌水・洗浄水の選択切り替え機構を備えてなることを特徴とする請求項1に記載の歯科治療用殺菌・洗浄水供給装置。
【請求項3】殺菌水が、殺菌性の固形剤あるいは粉末を水に溶解したものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯科治療用殺菌・洗浄水供給装置。
【請求項4】殺菌水用貯留槽及び殺菌水・洗浄水の選択切り替え機構が、歯科用チェアユニットの近傍に設置されるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の歯科治療用殺菌・洗浄水供給装置。
【請求項5】殺菌水用貯留槽が、可搬型であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の歯科治療用殺菌・洗浄水供給装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科用チェアユニットに装着されているインスツルメントの水回路の処理に係り、特に独立した殺菌水用貯留槽を備え、チェアユニット内の洗浄用水処理回路と切り替えて殺菌・洗浄を行う歯科治療用殺菌・洗浄水供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、歯科用チェアユニットに装着されているインスツルメント水回路の処理は、使用後洗浄水による洗浄のみが行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各種インスツルメントにおいて、洗浄水による洗浄のみではその水回路の残留水が汚染されるおそれがあった。さらに、酸性水等による水回路の殺菌も試みられているが、酸化による水回路の腐食、劣化等の問題があった。また、殺菌水の生成装置をチェアユニットに内蔵し、洗浄水と切り替えて使用する例もみられるが、装置が複雑であり、高価格であった。そのため、独立した殺菌水貯水槽と、チェアユニット内の洗浄用水回路の処理装との切り替え機構により前記残留水を簡単に処理する装置を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題に鑑み本願発明者は鋭意研究の結果次に示す手段によりこの問題を解決した。
(1)歯科用チェアユニットに装着されたインスツルメントの水回路に殺菌水及び洗浄水を供給するものであって、密閉型の貯留槽内の上部間隙部に圧縮エアを供給する圧縮エア供給機構と、同貯留槽内の殺菌水を前記圧縮エアの加圧力によって一端が槽内下方に位置し、他端が槽外へ延出された導管を通じて、外部へ導出する殺菌水導出機構とを備えてなる殺菌水貯留槽と、チェアユニット内のインスツルメントの水回路に洗浄水を供給するためのインスツルメントの水回路用洗浄水供給機構とから構成され、殺菌水は前記導出機構を介してインスツルメントの水回路に、また洗浄水は前記水回路用洗浄水供給機構を介してインスツルメントの水回路に、それぞれ供給されるものであることを特徴とする歯科治療用殺菌・洗浄水供給装置。
(2)殺菌水導出機構から導出される殺菌水及び、洗浄水供給機構から導出される洗浄水のいずれかを水回路に選択供給するための、殺菌水・洗浄水の選択切り替え機構を備えてなることを特徴とする(1)項に記載の歯科治療用殺菌・洗浄水供給装置。
(3)殺菌水が、殺菌性の固形剤あるいは粉末を水に溶解したものであることを特徴とする(1)項又は(2)項に記載の歯科治療用殺菌・洗浄水供給装置。
(4)殺菌水用貯留槽及び殺菌水・洗浄水の選択切り替え機構が、歯科用チェアユニットの近傍に設置されるものであることを特徴とする(1)項〜(3)項のいずれか1項に記載の歯科治療用殺菌・洗浄水供給装置。
(5)殺菌水用貯留槽が、可搬型であることを特徴とする(1)項〜(4)項のいずれか1項に記載の歯科治療用殺菌・洗浄水供給装置。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態は、歯科用チェアユニットに装着されたインスツルメントの水回路に殺菌水及び洗浄水を供給する(インスツルメントの水回路処理装置)が、殺菌水を注入貯留する密閉型の貯留槽と、前記各貯留槽内の上部間隙部に圧縮エアを供給するエア回路とを備え、圧縮エアにより、前記殺菌水を貯留槽の上部にセットされたインスツルメントのチューブ接続端を介してインスツルメントの先端部より外部に排出する導出機構を、チェアユニット内のインスツルメントの洗浄水による洗浄水回路の管路に接続し、その間に殺菌水あるいは洗浄水供給の選択切り替え機構を備え、どちらかを選択して処理することができ、所要時に水回路の殺菌あるいは洗浄を実施することができる。さらに、前記殺菌水の貯留槽は、歯科用チェアユニットの近傍に設置される可搬型であり、使用は治療中あるいは治療終了時において随時、水回路の殺菌・洗浄作業を行うことができる。そして、貯留槽に貯留される殺菌水は、例えばソフト酸性水、次亜塩素酸ソーダの希釈液等の液体又は、殺菌性錠剤あるいは粉末等を、水に溶解して生成、あるいは貯留槽内の水に投入して製造してもよい。
【0006】
【実施例】以下にその実施例を図に基づいて説明する。図1は、本発明の歯科治療用殺菌・洗浄水供給装置を歯科用チェアユニットの近傍に設置した外観斜視図である。図において1は歯科用チェアユニット、2はブラケットテーブル、3は操作板、4はインスツルメントホルダ、5はスリーウエイシリンジ、6はマイクロモータハンドピース、7、8はエアタービンハンドピース、9はスリーウエイシリンジ、10はバキュームシリンジ、11はチェア背もたれ、12はライト、13はスピットン、14はフィルムビュア、15は殺菌水貯留槽、16は導出管、17は殺菌・洗浄水切り替え機構、18はスピットン下部の扉、38はスピットン排水口、39はチェア台座、40はコップ給水口、をそれぞれ示す。図示したように、本発明の歯科治療用殺菌・洗浄水供給装置の一部、殺菌水貯留槽15と殺菌・洗浄水切り替え機構17及び導出管16は、スピットン13の下部の扉18の内側に設置されている。
【0007】図2は、円筒形のインスツルメントの水回路処理装置の外観図である。図において、19は貯留槽蓋、20は注水口、21は切り替え用つまみ、22は圧縮エア導入管、23は洗浄水管路、24は装置懸吊具、25はインスツルメントの開閉レバー、26はインスツルメント、27は排水、28はキャスタ、をそれぞれ示す。なお、以下インスツルメント26は(スリーウエイシリンジ5、9マイクロモータハンドピース6、エアタービンハンドピース7、8、バキュームシリンジ10)等を含むものとする。図3は、インスツルメントの水回路処理装置の内部を示すブロック図である。図において、29は連動切り替え器、30は殺菌水供給管導入口、31はチェアユニットの洗浄水回路の管路、32はインスツルメントの分岐水回路、33はスピットンの排水、42は排出方向、43は連動エア開閉器、44は洗浄水供給方向、45は圧縮エア供給方向、46はエア供給管、47は殺菌水供給管、48は圧縮エアによる圧縮方向、49は殺菌水の注入方向 、50は殺菌水、51は殺菌水の押し上げ方向、52は間隙部、53は洗浄水導入口、54はエア供給管導入口、Sは殺菌水切り替え、Cは洗浄水切り替え、をそれぞれ示す。
【0008】図2及び図3により歯科治療用殺菌・洗浄水供給装置の構造と作用を説明する。図示したように、装置は、外部から殺菌水を注入する注水口20を有する密閉型の殺菌水貯留槽15が設けられている。殺菌水は注水口20の蓋(図示せず)をとって、殺菌水の注入方向49のように注入した後蓋を閉めて密栓する。そして、圧縮エア導入管22を接続する圧縮エア導入口52よりエア供給管導入口54を貫通してエア供給管46が設けられており、そこから前記殺菌水貯留槽15内の上部間隙部52(図3)に圧縮エアを供給して、圧縮エアの加圧力によって一端が槽内下方に位置し、他端が槽外へ延出された導管(殺菌水供給管47)の底部より殺菌・洗浄水切り替え機構17を介して、前記チェアユニットの洗浄水回路の管路31を通じて外部へ導出する殺菌水導出機構が設けられている。
【0009】上記切り替え機構17は、殺菌水あるいは洗浄水の供給を選択する連動切り替え器29が前記殺菌水貯留槽15の上部に設けてられており、図示したように連動切り替え器29を殺菌水切り替えSに切り替えると、連動エア開閉器43がONして圧縮エアが圧縮エア導入管22及びエア供給管46を通って供給され、圧縮エアによる圧縮方向48のように貯留槽上部の間隙部52のエアを圧縮し、殺菌水50の水面を押すことにより、前記殺菌水供給管47内の殺菌水を押し上げ、前記チェアユニットの洗浄水回路の管路31を通じて外部へ導出される。
【0010】次に、洗浄水の使用時には連動切り替え器29を洗浄水切り替えCに切り替えると、前記殺菌水切り替えS及び連動エア開閉器43がOFFになり、洗浄水切り替えCはONになって、洗浄水供給方向44から洗浄水管路23が洗浄水導入口53を貫通して、前記チェアユニットの洗浄水回路の管路31を通じて外部へ導出される。上記のようにして選択された殺菌水あるいは洗浄水は、前記チェアユニットの洗浄水回路の管路31内を排出方向42のように通過して、インスツルメントの分岐水回路32から、各チューブに分岐されインスツルメント26に供給される。そして、例えばインスツルメントの開閉レバー5a、6aを開き、インスツルメントの先端部より排水27のように放出して、スピットンの排水孔38に排出する。なお、排水27は上記スピットンの排水孔38に限らず、近くにあるいずれの排水孔に排出してもよい。
【0011】前記インスツルメントの水回路の処理装置は、歯科用チェアユニットの近傍に独立して設置することができるように可搬型あるいは、所要箇所に懸吊できるように装置懸吊具24(図2)が設けられている。設置場所は例えば、チェアユニット1のスピットンの下部に設置すれば、操作が便利である(図1)。また、前記殺菌水貯留槽15は、殺菌水の使用量が目視できるように透明(一部でも可)であることが望ましい。
【0012】図4は、インスツルメントの水回路の処理装置全体のブロック図である。図に基づいてその作用を以下に説明する。図において、34、35は逆止弁、36はスピットンの水回路、37は排出水路、をそれぞれ示す。前述したように、殺菌水貯留槽15の注水口20から、殺菌水50を殺菌水の注入方向49のように注入する。所定位置迄注入した後、蓋を閉め貯留槽15を密閉状態にする。この、蓋には中央部にエアの調節弁を有しており、槽内の空気圧が調整できるようになっている(図示せず)。
【0013】前記殺菌水貯留槽15の貯留部分には殺菌水供給管47並びにエア供給管46が取り付けられており上部の間隙部52には、殺菌・洗浄水の切り替え機構17を介してエア供給管46が開口されている。殺菌水を導出するには、前記圧縮エアを圧縮エアによる圧縮方向48のように前記殺菌水貯留槽15の上部の間隙部52に供給してやると、殺菌水は圧縮エアにより圧縮され、殺菌水供給管47内の殺菌水を、殺菌水の押し上げ方向51のように下から押し上げる。そして、前記殺菌水供給管47は、殺菌・洗浄水の切り替え機構17からの制御により接続される。殺菌水の使用時には、切り替えバルブを殺菌水切り替えSとしてONにすると、連動エア開閉器43もONし前記圧縮エアが導入される。このとき洗浄水切り替えCのバルブはOFFになっている。上記殺菌水供給管47内の殺菌水50は、チェアユニット1の洗浄水回路の管路31に逆止弁34、35を介して導出され、排出方向42のように通過して、インスツルメントの分岐水回路32から、各チューブ(5′〜11′)に分岐されインスツルメント(5〜11)に供給される。
【0014】次に、洗浄水の使用時には連動切り替え器29を洗浄水切り替えCに切り替えると、前記殺菌水切り替えS及び連動エア開閉器43がOFFになり、洗浄水切り替えCはONになって、チェアユニットの洗浄水回路の管路31に逆止弁34、35を介して導出され、排出方向42のように通過して、インスツルメントの分岐水回路32から、各チューブ(5′〜11′)に分岐されインスツルメント(5〜11)に供給される。なお、前記殺菌水あるいは洗浄水をスピットン排水口38に排出すれば、スピットンの水回路も殺菌・洗浄することができる。そして排出水路37を通過して排水される。
【0015】
【発明の効果】本発明の歯科治療用殺菌・洗浄水供給装置におけるインスツルメントの水回路処理装置によれば以下に示す優れた効果を発揮する。
1、本発明の請求項1〜2の発明によれば、インスツルメントの水回路処理装置が、殺菌水を注入貯留する密閉型の貯留槽を有し、該貯留槽内の上部間隙部に圧縮エアを供給することにより殺菌水を供給し、かつ洗浄水はチェアユニット内の既製水回路を使用し、両者を切り替える選択切り替え機構よりなり、セットされたインスツルメントのチューブ接続端を介して殺菌・洗浄水が外部に排出できるため、簡便な装置によって殺菌水によりインスツルメントの水回路を滅菌したうえ、洗浄水により洗浄し、殺菌水による水回路の腐食や劣化を防止することができる。
【0016】2、請求項3の発明によれば、殺菌水は、殺菌性の固形錠又は粉末等を水に溶解したものを使用、あるいは前記殺菌性の固形錠又は粉末等を貯留槽内に用投入して生成してもよいので生成が容易である。
3、請求項4〜5の発明によれば、殺菌水用貯留槽及び殺菌水・洗浄水切り替え機構が、可搬型及び懸吊型又は両者兼用型で歯科用チェアユニットの近傍に設置することができるため、インスツルメントの水回路の処理作業が容易でありまた、治療中も処理することができる。




 

 


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