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発明の名称 マッサージ機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2000−102580(P2000−102580A)
公開日 平成12年4月11日(2000.4.11)
出願番号 特願平10−275801
出願日 平成10年9月29日(1998.9.29)
代理人 【識別番号】100059225
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 璋子 (外1名)
【テーマコード(参考)】
4C074
4C100
【Fターム(参考)】
4C074 AA04 AA05 CC11 CC17 DD01 GG03 HH08 HH09 HH10 
4C100 AA10 AD11 AD17 AE11 AF02 BB03 BC00 CA03 DA04 DA05
発明者 中川 和也 / 岩崎 功治 / 川筋 正明
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 椅子状をなし、複数の施療子による被療者に対する揉み動作及び叩き動作を含む複数種類のマッサージ動作と、該複数の施療子の相互の幅の調整、該複数の施療子の上下位置の調整および背もたれ部を座面部に対して角変位するリクライニング動作を含む複数種類の調整動作とが可能な椅子状のマッサージ機であって、いずれかのマッサージ動作を終了するに際して、該複数の施療子が同時に被療者を叩く比較的低速度の同時叩き動作を行わしめる制御手段を備えるマッサージ機。
【請求項2】 椅子状をなし、複数の施療子による被療者に対する揉み動作及び叩き動作を含む複数種類のマッサージ動作と、該複数の施療子の相互の幅の調整、該複数の施療子の上下位置の調整および背もたれ部を座面部に対して角変位するリクライニング動作を含む複数種類の調整動作とが可能な椅子状のマッサージ機であって、いずれかのマッサージ動作を開始するに際して、該複数の施療子が同時に被療者を叩く比較的低速度の同時叩き動作を行わしめる制御手段を備えるマッサージ機。
【請求項3】 椅子状をなし、複数の施療子による被療者に対する揉み動作及び叩き動作を含む複数種類のマッサージ動作と、該複数の施療子の相互の幅の調整、該複数の施療子の上下位置の調整および背もたれ部を座面部に対して角変位するリクライニング動作を含む複数種類の調整動作とが可能な椅子状のマッサージ機であって、マッサージ位置の位置決めを行う際に、該複数の施療子が同時に被療者を叩く比較的低速度の同時叩き動作を行わしめる制御手段を備えるマッサージ機。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例として椅子状のマッサージ機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、被療者が腰掛けてマッサージ動作を受ける椅子状のマッサージ機が用いられている。このようなマッサージ機は、椅子の背もたれ部分にマッサージ動作を行う駆動機構が収納され、駆動機構には一対の施療子が設けられている。マッサージ機は、この施療子が揉み動作、叩き動作或いはさすり動作などの複数種類のマッサージ動作を被療者に対して行うように構成されている。
【0003】また、このような椅子状のマッサージ機は、前記一対の施療子の相互の幅を調整する幅調整機能や、一対の施療子の上下方向位置を被療者が望むマッサージ箇所に一致させるために、前記駆動機構をマッサージ機の背もたれ部内部で昇降させる昇降機能、或いはマッサージ機の被療者が座る座面部に対して背もたれ部を背もたれ部の基端部付近で角変位させるリクライニング機能などの複数種類の調整機能を備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来技術において、各種マッサージ動作を指定して実行する場合、これらのマッサージ動作は所定の速度で終始行われる。従って、従来技術のマッサージ機では、被療者にとって急に予測しない場所で叩き動作が開始されることになり、痛みを発生させたりして不快感をもたらすことがある。この点でマッサージ効果に問題がある。
【0005】また、従来技術ではマッサージ動作の速度が一定であったので、リクライニング調節をして被療者が背もたれ部に寄り掛かる程度が大きい場合などでは、被療者の体重が施療子のマッサージ動作に加わり、前述した痛みを与えるなどしていた。この点でも、マッサージ効果に問題がある。
【0006】更に、リクライニングを調整したとき、被療者の腰部はマッサージ機の座面部に固定されているので、被療者に対して施療子の位置がずれることになる。これにより、被療者に対して不所望な位置でマッサージ動作が行われることになり、この点でもマッサージ効果に問題がある。
【0007】本発明は、上述の技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的は、マッサージ効果が改善されたマッサージ機を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のマッサージ機は、椅子状をなし、複数の施療子による被療者に対する揉み動作及び叩き動作を含む複数種類のマッサージ動作と、該複数の施療子の相互の幅の調整、該複数の施療子の上下位置の調整および背もたれ部を座面部に対して角変位するリクライニング動作を含む複数種類の調整動作とが可能な椅子状のマッサージ機であって、いずれかのマッサージ動作を終了するに際して、該複数の施療子が同時に被療者を叩く比較的低速度の同時叩き動作を行わしめる制御手段を備えている。
【0009】他の発明のマッサージ機は、椅子状をなし、複数の施療子による被療者に対する揉み動作及び叩き動作を含む複数種類のマッサージ動作と、該複数の施療子の相互の幅の調整、該複数の施療子の上下位置の調整および背もたれ部を座面部に対して角変位するリクライニング動作を含む複数種類の調整動作とが可能な椅子状のマッサージ機であって、いずれかのマッサージ動作を開始するに際して、該複数の施療子が同時に被療者を叩く比較的低速度の同時叩き動作を行わしめる制御手段を備えている。
【0010】更に他の発明のマッサージ機は、椅子状をなし、複数の施療子による被療者に対する揉み動作及び叩き動作を含む複数種類のマッサージ動作と、該複数の施療子の相互の幅の調整、該複数の施療子の上下位置の調整および背もたれ部を座面部に対して角変位するリクライニング動作を含む複数種類の調整動作とが可能な椅子状のマッサージ機であって、マッサージ位置の位置決めを行う際に、該複数の施療子が同時に被療者を叩く比較的低速度の同時叩き動作を行わしめる制御手段を備えている。
【0011】
【作用】本発明のマッサージ機によれば、叩き動作や揉み動作などのいずれかのマッサージ動作を終了するに際して、制御手段は複数の施療子が同時に被療者を叩く比較的低速度の同時叩き動作を行わせるように制御する。これにより、マッサージ動作の終了を被療者に明確に認識させることができ、この点でマッサージ効果を改善することができる。
【0012】他の発明のマッサージ機によれば、いずれかのマッサージ動作を開始するに際して、制御手段は複数の施療子が同時に被療者を叩く比較的低速度の同時叩き動作を行わせるように制御する。これにより、被療者はマッサージ動作の開始タイミングを認識できるので、マッサージ位置の位置合わせを行うタイミングが把握しやすくなり位置合わせ作業が格段に容易になる。この点でマッサージ効果を改善することができる。
【0013】更に他の発明のマッサージ機によれば、マッサージ位置の位置決めを行う際に、制御手段は、複数の施療子が同時に被療者を叩く比較的低速度の同時叩き動作を行わせるように制御する。これにより、被療者は、マッサージ位置を明確に認識することができるので、マッサージ位置を被療者の身体に合致させる位置合わせを行う際に、格段に容易に行うことができる。これにより、マッサージ効果を改善することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例を、図1〜図13を参照して以下に説明する。図1は本発明の一実施例のマッサージ機1の電気的構成を示すブロック図であり、図2はマッサージ機1に備えられるメモリ95の記憶内容を示す図であり、図3はマッサージ機1に用いられる駆動機構5の正面図であり、図4は駆動機構5の側面図であり、図5はマッサージ機1の断面図であり、図6は駆動機構5の底面図であり、図7は駆動機構5のフレームを取り付けた状態の正面図であり、図8は駆動機構5の一部省略した側面図であり、図9は交互叩き動作を説明する図であり、図10は同時叩き動作を説明する図であり、図11〜図13はマッサージ機1の異なる動作を説明するフローチャートである。
【0015】以下、図5を参照して、本実施例のマッサージ機1の機構的構成について説明する。図5に示されるように、マッサージ機1は椅子状をなしており、マッサージ機1の被療者が座る座面部2の背もたれ部3の内部にラック4が固定されており、マッサージ動作を行う後述する構成を有する駆動機構5に備えられている一対のピニオン6a、6b(総称する場合、符号6で示す)がラック4に噛み合わされている。
【0016】駆動機構5に備えられている駆動機構5の昇降駆動用の例としてDCブラシレスモータやDCブラシ付きモータとして構成されるモータ7の回転は、例としてハス歯歯車やウォーム歯車等を用いる動作変換機構8を介して回転軸方向が図5の左右方向から同図の紙面に垂直な方向に変換され、回転軸9に伝達される。モータ7によって回転軸9を双方向のいずれか一方向に回転する事によりピニオン6a、6bが回転し、ピニオン6a、6bとラック4との噛み合いにより、駆動機構5が座面部2の背もたれ部3で昇降駆動される。
【0017】駆動機構5は、座面部2の背もたれ部分3に取り付けられた状態で、座面部2にもたれた被療者の背部に駆動機構5に備えられる一対の叩き用の施療子10a、10b及び一対の揉み用施療子11a、11bが臨むように構成されている。本実施例において、後述するように、叩き用の施療子10a、10bと揉み用の施療子10a、10bとが相互に一体に連結された構成を採用している。施療子10a、10bは、駆動機構5に備えられるパルスジェネレータを装備するDCブラシレスモータ或いはDCブラシ付きモータなどで構成される叩き用のモータ12及び揉み用のモータ13に、叩き用の動作変換機構14及び揉み用の動作変換機構15を介して連結され、モータ12、13の回転動作が動作変換機構14、15によって叩き用施療子10a、10b及び揉み用施療子11a、11bの被療者に対する後述するような叩き動作及び揉み動作に変換される。
【0018】また、前記背もたれ部3は、座面部2に対して角変位自在に構成されている。従って、前記ラック4を含む背もたれ部3の支持フレーム85は、座面部2の支持フレーム86に支持部87で角変位自在に枢支され、支持フレーム85の下端部付近は、駆動機構88に設けられているネジ軸89に支持部90で角変位自在に連結されている。駆動機構88は、例として直流ブラシレスモータやブラシ付きモータから構成されるリクライニング用のモータ91の回転を、ネジ軸89の図5の略左右方向に延びる回転軸の周りに回転させる。支持フレーム85の前記下端部付近には前記ネジ軸89が挿通し、ネジ軸89の外ネジに噛み合う内ネジが刻設されている。
【0019】従って、ネジ軸89を双方向に回転させることにより、支持フレーム85が支持部87の周りに双方向に角変位する。これにより、背もたれ部3の座面部2に対するリクライニング動作が可能になる。
【0020】以下、図3〜図8を参照して、本実施例のマッサージ機1の駆動機構5の詳細な構成について説明する。叩き用のモータ12は叩き動作の駆動源であり、モータ12の回転軸には歯付ベルト用のモータプーリ16が固定され、モータ12の回転はモータプーリ16に巻き掛けられた歯付きベルト17を介して、中継プーリ18に伝達される。中継プーリ18は、ウォーム19に同軸に一体に連結されており、ウォーム19の回転は、ウォーム19と噛み合ったウォームホイール20に伝達される。ウォームホイール20には回転軸21が同軸に固定されている。
【0021】回転軸21は、軸受22、23を介して、前記ウォーム19及びウォームホイール20が収納されたギアケース24に回転自在に保持されている。回転軸21の一方端には、係止ピン25が回転軸21から半径方向一方側に突出して固定され、回転軸21の他方端には係止ピン26が回転軸21から半径方向の両側に突出して固定されている。前記係止ピン25は、係止ピン26の回転軸21から半径方向両側に突出している一対の係止部27、28のいずれか一方側の係止部27、28と周方向の位置が同位置となるように配置されている。
【0022】前記回転軸21の各係止ピン25、26よりも軸方向の外側には、それぞれ軸受29、30が設けられ、軸受29、30を介して偏心カラー31、32がそれぞれ回転自在に連結されている。各偏心カラー31、32は、図4及び図6に示されるように、正面視での図心が前記回転軸21の軸線とずれた位置に配置されており、その一端部に前記係止ピン25、26に係合可能な位置に延びる突起33、34がそれぞれ配置されている。
【0023】各偏心カラー31、32の前記突起33、34とそれぞれ反対側には、カラー35、36が支持軸37、38と軸受39、40とを介して回転自在に連結される。カラー35、36の一端部には連結板41、42がそれぞれ回動自在に連結されている。各連結板41、42のカラー35、36と反対側には、支持軸45、46が貫通し、支持軸45、46には、スペーサ47、48と連結板49、50とがそれぞれ回動自在に装着される。各支持軸45、46の先端は、ジョイント部材43、44に固定される。ジョイント部材43、44には、図3及び図4に示されるロッド51、52の一端部が揺動自在にそれぞれ連結され、ロッド51、52の各他端部はレバー53、54の一端にそれぞれ揺動自在に連結される。
【0024】前記連結板49、50は、正面視が図3に示されるように、略三角形状であり、その一隅部付近に前記支持軸45、46が貫通する。他の一隅部付近は、支持軸78、79で、駆動機構5のハウジング66のボス89、81に角変位自在に連結される。また、連結板49、50には、コイルスプリング82、83が連結されており、各コイルスプリング82、83は、前記ロッド51、52を図4の上方に弾発的に引っ張る態様に、即ち、前記連結板49、50を図3の矢符A1、A2に示される方向へそれぞれ弾発的に角変位させる態様に設置される。
【0025】以下、本実施例のマッサージ機1の揉み用の駆動機構とマッサージ位置の幅を調整する幅調整機構について説明し、その後に、これら揉み用機構及び幅調整機構と上記叩き用機構との機構的関連について説明する。
【0026】本実施例のマッサージ機1の駆動機構5には、図3に示されるように、前記昇降動作用の回転軸9と平行に、被療者に対するマッサージ位置の幅調整用のネジ軸55と後述する揉み動作用の回転軸56とが配置されている。回転軸56は、前記揉み用モータ13の回転が前記動作変換機構15の一部であるギアユニット57を介して伝達されて回転駆動される。
【0027】回転軸56の長手方向中間部分にそれぞれ円筒状の一対のカム部材58,59が相互に間隔を隔てて回転軸56に対して偏心して、周方向に固定され、かつ回転軸56の軸線方向に変位可能に取り付けられている。カム部材58、59を外囲してカム部材58、59に回転自在にベアリングバンド64、65がそれぞれカム部材58、59に設けられ、ベアリングバンド64、65には、プレート状の支持アーム60、61が固定され、支持アーム60、61の前面側には前記揉み用の施療子11a,11bがそれぞれ取り付けられている。支持アーム60、61の施療子11a,11bと反対側になる背後側の端部には、ロッド62、63の一端がそれぞれ揺動自在に連結され、各ロッド62、63の各他端は、駆動機構5のハウジング66に揺動自在に連結されている。
【0028】従って、回転軸56が回転するとカム部材58、59が回転し、これによりベアリングバンド64、65は、回転軸56の周りに公転運動を行う。これにより、前記各他端がハウジング66に揺動自在に固定されたロッド62、63がベアリングバンド64、65の連結部を周期的に引っ張る。施療子11a、11bは、ベアリングバンド64、65のロッド62、63への取付位置と回転軸56の軸線との距離と、ベアリングバンド64、65のロッド62、63への取付位置と施療子11a,11bと距離との比に比例した移動量の円周状の運動を行う。これにより、被療者に対する揉み動作が行われる。
【0029】一方、前記カム部材58、59には、ネジ軸56側に延びる連結部67、68が一体的に設けられており、連結部67、68の先端は、相互に逆向きであるように内周面にネジが刻設された筒状の保持部69、70として構成され、前記ネジ軸55のネジ部71、72と噛み合わされている。前記ネジ部71、72は、保持部69、70に相当する位置であって、後述するようにカム部材58、59の相互の間隔を調整して、被療者に対するマッサージ位置の相互の距離であるマッサージ幅を調節する際の各カム部材58、59の移動幅を含む長さに設けられている。このネジ軸56には、幅調整用のギアユニットを含む動作変換機構73を介して、例としてDCブラシレスモータやDCブラシ付きモータから構成される幅調整用のモータ74の双方向の回転が伝達される。
【0030】これにより、モータ74が双方向に回転すると、前記連結部67、68の内部のネジが相互に逆方向に刻設されていることにより、連結部67、68は相互に逆方向に、即ち、相互に近接する方向或いは相互に離反する方向に移動し、支持アーム60、61に取り付けられている前記施療子10a、10b;11a、11bによるマッサージ位置の横方向の幅を調整することができる。
【0031】前述した叩き用の駆動系において、レバー53、54のロッド51、52と反対側は、前記支持アーム60、61に前記回転軸9、55、56と平行に固定された支持軸75a、75bに回転自在に連結される。また、レバー53、54の支持軸75a、75bとの連結位置付近には、板バネ76、77を介して前記叩き用の施療子10a、10bが固定されている。
【0032】以下、図1を参照して、本実施例のマッサージ機1の電気的構成について説明する。マッサージ機1は、例としてCPU(演算処理ユニット)およびメモリ95を含む制御装置92を備えており、制御装置92には前記各モータ7、12、13、74、91が個別に接続されている。また、制御装置92にはリモートコントロール装置(以下、リモコン)93が接続されている。リモコン93には、電源スイッチPW、揉み上げ動作スイッチS1、揉み下げ動作スイッチS2、同時叩き動作スイッチS3、交互叩き動作スイッチS4、駆動機構5の背もたれ部3内での上下方向位置を調整するための昇降スイッチS5、マッサージ位置感の幅を調整するための幅調整スイッチS6、施療子10a、10b,11a、11bの動作速度を調整するための速度スイッチS7、リクライニングの程度を調整するためのリクライニングスイッチS8、予め複数種類のマッサージ動作が設定され、このマッサージ動作を肩、腰、全身に実施するためのコーススイッチである肩コーススイッチS9、腰コーススイッチS10、全身コーススイッチS11、脚部をバイブレーションでマッサージするための足置きなどに振動を発生させるためのバイブレーションスイッチS12および駆動機構5をマッサージ機1内の所定箇所に自動的に収納するための収納スイッチS13を含むスイッチ類が設けられている。
【0033】これらの電源スイッチPW、揉み上げ動作スイッチS1、揉み下げ動作スイッチS2、同時叩き動作スイッチS3、交互叩き動作スイッチS4、肩コーススイッチS9、腰コーススイッチS10、全身コーススイッチS11、バイブレーションスイッチS12および収納スイッチS13は、例として、オン/オフスイッチとして構成され、昇降スイッチS5、幅調整スイッチS6、速度スイッチS7、リクライニングスイッチS8は、例としてニュートラル位置を含む3安定位置を有する切換スイッチなどとして構成され、ニュートラル位置以外の安定位置になるように操作することにより、幅調整、昇降動作及びリクライニング動作を所望の程度行うことができる。
【0034】また、制御装置92に備えられるメモリ95には、図2に示されるデータが予め記憶される。即ち、マッサージ機1の座面部2に対する背もたれ部3の角度であるリクライニング角度に関して例として複数段の基準角度θ1〜θnに対応してマッサージ動作速度の最大値、即ち、マッサージ動作の定常状態の動作速度が速度V1〜Vnとして記憶されている。
【0035】以下、図9及び図10を併せて参照して、本実施例のマッサージ機1の動作について説明する。なお、図9及び図10では、説明の便宜のために各偏心カラー31、32を軸線が相互にずれた態様に表示するが、本実施例では実際には、前述したように、偏心カラー31、32は回転軸21にそれぞれ取り付けられている。
【0036】交互叩き動作叩き用の施療子10a、10bで被療者に交互に叩き動作を行う場合、叩き用モータ12を所定方向へ回転させる。このときの回転方向は、前記係止ピン25、26と偏心カラー31、32の突起33、34との位置関係で適宜設定される。モータ12を前記所定方向に回転させると、その回転はモータプーリ16、歯付きベルト17、中継プーリ18及びウォーム19を介して回転軸21を図9(1)の矢符B1方向に回転させる。これにより、例として、係止ピン25が偏心カラー31の突起33を、回転軸21の周りに矢符B1方向に回転開始させる。これにより、偏心カラー31は、コイルスプリング82のばね力に抗してコイルスプリング82を引き伸ばしつつ、図3および図4の下方に押し下げられ始める。
【0037】この変位により、カラー35および連結板41が図3および図4の下方に変位し、連結板49が前記ボス80の周りに角変位して図3に示す下方への変位位置に到達する。この動作により、前記ロッド51が図3および図4の下方に変位し、レバー53が図4の支持軸75aの周りに矢符C1方向に角変位して、叩き用の施療子10aを被療者から離反させる。
【0038】このとき、係止ピン26の係止部27は、係止ピン25と周方向に180度ずれた位相の位置に設けられているので、前記係止ピン25の動作よりも回転方向に関して180度ずれた位相のタイミングで、偏心カラー32の突起34を、回転軸21の周りに矢符B1方向に回転させる。
【0039】回転軸21の回転が更に進むと、図9(2)に示されるように、係止ピン25が偏心カラー31の突起33を、回転軸21の周りに矢符B1方向に更に回転させ、図9(2)の下方に更に押し下げる。係止ピン25が突起33を押圧しているタイミングのとき、係止ピン26の係止部27と突起34との係合状態が図9(2)に示されるように解除されることになる。これにより、係止ピン26との係合状態が解除された偏心カラー32は、コイルスプリング83のばね力により、急速に図3、図4および図9(2)の上方に向けて変位する。
【0040】この変位により、カラー35および連結板41が図3および図4の上方に変位し、連結板49が前記ボス80の周りに角変位して図3に示す上方への変位位置に到達する。この動作により、前記ロッド51が図3および図4の上方に変位し、レバー53が図4の支持軸75aの周りに矢符C2方向に急速に角変位して、叩き用の施療子10aで被療者を叩く動作が行われる。
【0041】回転軸21の回転が更に進むと、図9(3)に示されるように、係止ピン25が偏心カラー31の突起33を、回転軸21の周りに矢符B1方向に更に回転させ、偏心カラー31は、図9(2)の下方側への終端位置に到達する。このとき、係止ピン25と突起33との係合状態が図9(3)に示されるように解除されることになる。これにより、偏心カラー31は、コイルスプリング82のばね力により、急速に図3、図4および図9(3)の上方に向けて変位する。
【0042】この変位により、カラー36および連結板42が図3および図4の上方に変位し、連結板50が前記ボス81の周りに角変位して図3に示す上方への変位位置に到達する。この動作により、前記ロッド52が図3および図4の上方に変位し、レバー54が図4の支持軸75bの周りに矢符C2方向に急速に角変位して、叩き用の施療子10bで被療者を叩く動作が行われる。
【0043】また、このタイミングにおいて、係止ピン26の係止部27が偏心カラー32の前記突起34に再度係合する。以下、同様な動作が繰り返されて、施療子10a、10bによる交互叩き動作が行われる。
【0044】同時叩き動作叩き用の施療子10a、10bで被療者に同時に叩き動作を行う場合、叩き用モータ12を前記所定方向と逆方向へ回転させる。モータ12を前記逆方向に回転させると、回転軸21は図10(1)の矢符D1方向に回転する。これにより、例として、係止ピン25及び係止ピン26の係止部28が偏心カラー31、32の突起33、34を、回転軸21の周りに矢符D1方向に回転開始させる。これにより、偏心カラー31、32は、コイルスプリング82、83のばね力に抗してコイルスプリング82、83を引き伸ばしつつ、図3および図4の下方に押し下げられ始める。
【0045】回転軸21の回転が更に進むと、図10(2)に示されるように、係止ピン25、26が偏心カラー31、32の突起33、34を、回転軸21の周りに矢符D1方向に更に回転させ、図10(1)の下方に更に押し下げる。
【0046】この変位により、カラー35、36および連結板41、42が図3および図4の下方に変位し、連結板49、50が前記ボス80、81の周りに角変位して、共に図3に示す下方への変位位置に到達する。この動作により、前記ロッド51、52が図3および図4の下方に変位し、レバー53、54が図4の支持軸75a、75bの周りに矢符C1方向に角変位して、叩き用の施療子10a、10bを被療者から離反させる。
【0047】回転軸21の回転が更に進むと、図10(3)に示されるように、係止ピン25、26が偏心カラー31、32の突起33、34を、回転軸21の周りに矢符D1方向に更に回転させ、偏心カラー31、32は、図10(3)の下方側への終端位置に到達する。このとき、係止ピン25及び係止ピン26の係止部28と突起33、34との係合状態が図10(3)に示されるように共に解除されることになる。これにより、偏心カラー31、32は、コイルスプリング82、83のばね力により、急速に図3、図4および図10(1)の上方に向けて変位する。
【0048】この変位により、カラー35、36および連結板40、41が図3および図4の上方に変位し、連結板49、50が前記ボス80、81の周りに角変位して図3に示す上方への変位位置に到達する。この動作により、前記ロッド51、52が図3および図4の上方に変位し、レバー53、54が図4の支持軸75a、75bの周りに矢符C2方向に急速に角変位して、叩き用の施療子10a、10bで同時に被療者を叩く動作が行われる。以下、同様な動作が繰り返されて、施療子10a、10bによる同時叩き動作が行われる。
【0049】揉み動作本実施例のマッサージ機1で揉み動作を行う場合、叩き用のモータ12を停止させて揉み用のモータ13を回転させる。モータ13の回転は、ギアユニット57を介して回転軸56を回転させる。回転軸56の回転により前記ベアリングバンド64、65が回転軸56の周りに偏心した公転運動を行い、ロッド62、63を介してハウジング66に揺動自在に固定されている支持アーム60、61が前述した円周状の運動を行う。これにより、被療者に対する揉み動作が行われる。
【0050】以上のように、本実施例のマッサージ機1によれば、叩き用の施療子10a、10bによって、被療者に対して近接/離反する前後方向の往復動作が実現される。しかも、このとき、前記コイルスプリング82、83によって、施療子10a、10bは、被療者に対して離反する動作終了後に、被療者に対して弾発的に叩き動作を行う。
【0051】このような叩き動作及び揉み動作を基本的なマッサージ動作として行う本実施例のマッサージ機1は、それに加えて図11〜図13にそれぞれ示される動作を行う。
【0052】以下、図11を併せて参照する。以下の説明では、例として、図1に示す肩コーススイッチS9を操作した場合を説明する。この場合、図11のステップa1で制御装置92は昇降用モータ7を駆動して、駆動機構5を被療者の肩付近に移動させる。ステップa2で制御装置92は、位置合わせ待機状態に移行する。この待機状態に移行すると、ステップa3で制御装置92は叩き動作用モータ12を所定方向に定常のマッサージ動作時よりも低速となるように駆動して、低速同時叩き動作を行う。
【0053】ステップa4では被療者による前記昇降スイッチS5及び幅調整スイッチS6によるマッサージ位置の位置合わせが終了するまで待機し、ステップa3の低速同時叩き動作を行う。ステップa4の判断が肯定になると、制御装置92はステップa5で叩き用モータ12を停止させ、ステップa6でそのときの前記リクライニング角度を検出する。この検出は、リクライニング動作のためのモータ91にパルスジェネレータなどを設け、その出力によりモータ91の回転方向と回転量を算出することにより実現可能である。
【0054】ステップa7において、制御装置92は前記図2に示したメモリ95からそのときのリクライニング角度に最近の基準角度に相当する最大速度データを読み出す。ステップa8において、制御装置92は例として同時叩き動作を行う。このとき、ステップa3で行われた低速同時叩き動作の動作速度から次第に動作速度を漸増させて、前記最大動作速度V1などに移行する。
【0055】ステップa10で肩コースによるマッサージ動作が全て終了したかどうかが判断される。この判断が否定の間は、前記最大動作速度でのマッサージ動作が行われる。ステップa10の判断が肯定になると、制御装置92はステップa11で同時叩き動作を行う。ステップa12ではモータ12の速度が次第に漸減され、ステップa13でマッサージ動作が停止される。
【0056】次に、図12を参照して、被療者が、揉み上げ動作スイッチS1、揉み下げ動作スイッチS2、同時叩き動作スイッチS3、交互叩き動作スイッチS4などの単一の機能を実現する単機能スイッチ類を操作する場合について説明する。ステップb1で被療者がこのような単機能スイッチ類のいずれか操作する。ステップb2では、制御装置92は、前述した位置合わせ待機状態に移行する。この待機状態に移行すると、ステップb3で制御装置92は叩き動作用モータ12を所定方向に定常のマッサージ動作時よりも低速となるように駆動して、低速同時叩き動作を行う。
【0057】ステップb4では被療者による前記昇降スイッチS5及び幅調整スイッチS6によるマッサージ位置の位置合わせが終了するまで待機し、ステップb3の低速同時叩き動作を行う。ステップb4の判断が肯定になると、制御装置92はステップb5で叩き用モータ12を停止させ、ステップb6でそのとき選択されたマッサージ動作で、前記低速から定常状態の動作速度へ動作速度を漸増させる。ステップb7で、制御装置92は定常状態の動作速度でマッサージ動作を行う。
【0058】以下、図13を参照して、被療者がリクライニングスイッチS8を操作した場合を説明する。このとき、ステップc1でリクライニングスイッチS8が操作され、ステップc2で制御装置92は、リクライニング用のモータ91を駆動して、例として、リクライニングスイッチS8が操作されている期間だけ、リクライニングを行う。次にステップc3では、制御装置92は前述した低速同時叩き動作を行う。
【0059】以上のように、本実施例のマッサージ機1によれば、揉み動作及び叩き動作を含む複数種類のマッサージ動作のいずれかのマッサージ動作を開始するに際して、制御装置92は施療子10a、10bが同時に被療者を叩く比較的低速度の同時叩き動作を行わしめる。
【0060】従って、マッサージ機1では、各種マッサージ動作を指定して実行する場合、これらのマッサージ動作の開始に際して、被療者は前記低速の同時叩き動作で、マッサージ位置を予め認識することができる。これにより、被療者はマッサージ動作の開始位置および開始タイミングを予め認識した上で、マッサージ動作を受けることになり、唐突感が解消されマッサージ効果を改善することができる。
【0061】また、本実施例のマッサージ機1では、制御装置92がリクライニング角度に対応してマッサージ動作の動作速度を調節するようにしている。具体的には、リクライニング調節をして被療者が背もたれ部3に寄り掛かる程度が大きくなるほど、マッサージ動作速度を低下させるなどようにしている。従って、リクライニングによって被療者の体重が施療子のマッサージ動作に加わる程度が変化しても、適切な動作速度でマッサージ動作を行うことができ、マッサージ効果を改善することができる。
【0062】更に、マッサージ機1では、制御装置92はリクライニング角度が調整された際に、施療子10a、10bが同時に被療者を叩く比較的低速度の同時叩き動作を行わしめるようにしている。
【0063】これにより、リクライニングを調整したとき、被療者の腰部はマッサージ機1の座面部2に固定されているので、被療者に対して施療子10a、10bの位置がずれる場合であっても、被療者は新たなマッサージ位置を予め認識することができ、この点でマッサージ効果が改善される。
【0064】また、マッサージ動作の開始時に、動作速度を漸増させて所定期間の後に、定常状態の動作速度でマッサージ動作を行うようにしている。これにより、被療者に唐突感のないマッサージ動作を提供することができ、この点でマッサージ効果を改善することができる。
【0065】また、マッサージ動作の終了時にも、動作速度を定常状態の動作速度から、度漸減させて停止するようにしている。これにより、マッサージ動作が急速に停止する場合の唐突感を解消することができる。また、マッサージ動作の終了時に動じ叩き動作を行うようにしているので、被療者にマッサージ動作の終了を認識させることができる。この点でもマッサージ効果を改善することができる。
【0066】また、このような作用は、被療者が前述した単機能スイッチ類を操作した場合にも同様に実現されるので、この場合にも前述した効果を実現することができる。
【0067】また、前記リクライニング時だけでなく、幅調整時や昇降調整時にも前記低速同時叩き動作を行うようにてもよく、この場合にも、被療者は調整後の施療子10a、10bの位置を認識することができるので、前述した作用効果と同様な作用効果を実現することができる。
【0068】本発明は、前記各実施例に限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱しない範囲の広範な変形例を含むものである。
【0069】
【発明の効果】以上のように、本発明のマッサージ機によれば、叩き動作や揉み動作などのいずれかのマッサージ動作を終了するに際して、制御手段は複数の施療子が同時に被療者を叩く比較的低速度の同時叩き動作を行わせるように制御する。これにより、マッサージ動作の終了を被療者に明確に認識させることができ、この点でマッサージ効果を改善することができる。
【0070】他の発明のマッサージ機によれば、いずれかのマッサージ動作を開始するに際して、制御手段は複数の施療子が同時に被療者を叩く比較的低速度の同時叩き動作を行わせるように制御する。これにより、被療者はマッサージ動作の開始タイミングを認識できるので、マッサージ位置の位置合わせを行うタイミングが把握しやすくなり位置合わせ作業が格段に容易になる。この点でマッサージ効果を改善することができる。
【0071】更に他の発明のマッサージ機によれば、マッサージ位置の位置決めを行う際に、制御手段は、複数の施療子が同時に被療者を叩く比較的低速度の同時叩き動作を行わせるように制御する。これにより、被療者は、マッサージ位置を明確に認識することができるので、マッサージ位置を被療者の身体に合致させる位置合わせを行う際に、格段に容易に行うことができる。これにより、マッサージ効果を改善することができる。




 

 


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