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発明の名称 マルチジョイントチューブを備えた医療装置、マルチジョイント診療機器、マルチジョイント用アダプタ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2000−288001(P2000−288001A)
公開日 平成12年10月17日(2000.10.17)
出願番号 特願平11−103110
出願日 平成11年4月9日(1999.4.9)
代理人 【識別番号】100087664
【弁理士】
【氏名又は名称】中井 宏行
【テーマコード(参考)】
4C052
【Fターム(参考)】
4C052 AA03 AA08 AA13 GG07 GG09 GG14 LL01 LL02 
発明者 的場 一成
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】電気作動部を有した種々の診療機器を着脱交換可能に取付けできるようにした継手部を備えたマルチジョイントチューブを医療装置本体部から導出させた医療装置において、上記マルチジョイントチューブの継手部は、その継手部に接続される全ての診療機器の電気作動部に対する電源ラインに対応可能で、かつ、それぞれの位置が異なるように配設された通電接続端子を備え、上記医療装置本体部は、接続されるべき診療機器の診療機器の電気作動部の種類に合わせた電源を給電するようにした電源供給回路と、上記マルチジョイントチューブの継手部に接続された診療機器の種類に合わせた電源供給回路を選択して、電源を給電させるようにした電源制御部と上記選択された電源供給回路と上記接続された診療機器の種類に合わせて、その電源供給回路と、その診療機器の接続端子が接続された通電接続端子とを切換接続する電源切換手段とを備えていることを特徴とするマルチジョイントチューブを備えた医療装置。
【請求項2】請求項1に記載の医療装置において、上記医療装置本体部は、更に、上記電源供給回路から電源が給電可能とされた状態で、いずれかの診療機器が上記マルチジョイントチューブの継手部に接続され、その診療機器に固有の電気作動部に対応した通電接続端子が導通されることで、その電源ラインの通電有無を検知するようにした通電検知手段を備え、上記電源制御部は、上記通電検知手段によって通電検知し、その種類を判別した診療機器に合わせて電源供給回路を選択し、上記電源切換手段は、上記選択された電源供給回路と、上記通電検知手段によって判別された診療機器の接続端子が接続された通電接続端子とを切換接続するようにしたことを特徴とするマルチジョイントチューブを備えた医療装置。
【請求項3】請求項2に記載の医療装置において、上記通電検知手段は、複数の電源ラインの通電を検知した場合には、予め用意された通電検知される電源ラインと診療機器の種類を対応付けた通電判別テーブルによって、接続された診療機器を判別するようにしたことを特徴とするマルチジョイントチューブを備えた医療装置。
【請求項4】請求項2または3のいずれかに記載の医療装置において、上記電源供給回路は、三相交流電源を含んでおり、上記電源切換手段は、その三相交流電源の3つの電源供給ラインのうち、いずれか1つを、通電検知時には、共通電源ラインに接続保持する構成としているマルチジョイントチューブを備えた医療装置。
【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載のマルチジョイントチューブに接続して用いられるマルチジョイント診療機器であって、そのマルチジョイント診療機器の継手部の電気作動部に対応した接続端子が、上記マルチジョイントチューブの継手部の通電接続端子に対応して設けられていることを特徴とするマルチジョイント診療機器。
【請求項6】スケーラ、ハンドピース、光重合器、診断器などの診療機器を、請求項1〜4のいずれかに記載のマルチジョイントチューブに接続するために用いられるマルチジョイントアダプタであって、接続すべき診療機器の電気作動部に対応した接続端子に対応させた機器接続端子を設けた機器継手部と、上記マルチジョイントチューブの継手部の通電接続端子のうち、その接続すべき診療機器のメイン電気作動部、サブ電気作動部への電源ラインに対応すべき通電接続端子に対応させたチューブ接続端子を設けたチューブ継手部とを備え、対応した機器接続端子とチューブ接続端子とを導通させた構成としたマルチジョイントアダプタ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科用医療装置によって代表され、電源、水、空気などを、スケーラ、ハンドピース、光重合器、診断器などの診療機器に供給して、診断、治療を行う医療装置であって、これらの診療機器を医療装置本体から導出させたマルチジョイントチューブに着脱交換可能に取付けて使用するマルチジョイントチューブを備えた医療装置、その医療装置に用いるマルチジョイント診療機器とマルチジョイント用アダプタに関する。
【0002】
【従来の技術】歯科用医療装置によって代表される、電源、水、空気などを、スケーラ、ハンドピース、光重合器、診断器などの診療機器に供給して、診断、治療を行う医療装置であって、これらの診療機器を医療装置本体から導出させたチューブに着脱可能に取付けて使用する医療装置においては、従来は、使用する診療機器の種類に合わせて、それを取り付けるべきチューブを備えていた。
【0003】これは、スケーラ、ハンドピース、光重合器、診断器などの診療機器の種類によって、その診断、治療に必要な電源、水、空気などが異なっているため、チューブは、その必要なものだけを供給するようにしていたためである。
【0004】このため、診療機器の種類が増えれば増えるほど、医療装置本体から導出されるチューブの数が増え、その設置場所がより広く必要であったり、チューブ同志の絡まりによって診療の妨げになったり、医療装置本体側の構造も複雑になるといった問題があった。
【0005】このような問題を解決するために、従来のチューブに替え、必要な診療機器を、着脱交換可能に取り付けることのできるマルチジョイントチューブを備えた医療装置を出願人自身も提案している。
【0006】図12は、そのようなマルチジョイントチューブを備えた医療装置の一例を概念的に示すブロック図、図13は、その医療装置のマルチジョイントチューブとマルチジョイント診療機器の一例を概念的に説明する斜視図である。
【0007】図12に示すように、このマルチジョイントチューブを備えた医療装置100は、マルチジョイントチューブ101を導出させた医療装置本体部105を備え、このマルチジョイントチューブ101の先端の継手部112に、必要なマルチジョイント診療機器106a〜106dを着脱交換可能に取り付け、診断、治療を行うことができる。
【0008】この医療装置は、一例として、歯科用医療装置の場合を示しており、これらのマルチジョイント診療機器は、図示したように、スケーラ106a、マイクロモーターハンドピース106b、光重合器106c、診断器の一種である根管長測定器6dとなっている。
【0009】マルチジョイントチューブ101は、可撓性チューブで構成され、そのチューブ101の一端には上述の継手部112、他端には、医療装置本体部105の本体基端部153と接続するための基端継手部115が設けられている。
【0010】医療装置本体部105には、接続される診療機器106a〜106dに合わせて必要な電源を供給する電源供給回路のスケーラ駆動回路102a、モータ駆動回路102b、光重合駆動回路102c、根管長測定器106d用の診断器回路2d、駆動用あるいは冷却用の空気を供給するエアー回路102e、洗浄用あるいは冷却用の水を供給する水回路102fが備えられ、これらの回路を電源制御部103が制御している。
【0011】電源制御部103には、電源131、加圧空気源132、給水源133が接続され、電源制御部103自体の制御や駆動に用いられると共に、それぞれの回路102a〜102fに必要な電源、空気、水を供給している。また、電源制御部103には、術者がマルチジョイントチューブ101に取り付け接続された診療機器の種類を手動入力するための種別入力手段134と、フットスイッチなどで構成され、接続された診療機器に必要な電源、空気、水などを供給させて診断、治療を行うための制御駆動スイッチ151が接続されている。
【0012】上述したスケーラ駆動回路102a、モータ駆動回路102b、光重合駆動回路102c、診断器回路102dからは、それぞれ、専用の電源ライン113が導出され、エアー回路102eからはエアーライン116、水回路102fからは水ライン117が導出されており、本体基端部153でまとめられて、更に、図示していないが、マルチジョイントチューブ101内を通って、接続された診療機器に必要な電源、加圧空気、水を供給するようになっている。
【0013】なお、スケーラ駆動回路102aからは、スケーラ106aの照明用の電源ライン113a、モータ駆動回路102bからは、マイクロモータハンドピース106bの照明用の電源ライン113b,マイクロモータの負荷による温度上昇を監視するセンサ用の電源ライン113cも同様に導出されている。
【0014】図13は、このマルチジョイントチューブを備えた治療装置100の特徴とするマルチジョイントチューブ101の継手部112の構造を示しており、この継手部112に着脱交換可能に取り付けるマルチジョイント診療機器106a〜106dも、それに対応したものとなっている。
【0015】このマルチジョイントチューブ101の継手部112においては、そのマルチジョイントチューブ101に着脱可能に取り付けられる診療機器を考慮して、いずれの診療機器に対しても、必要な電源、空気、水が供給されるように、電源ライン、水ライン、エアーラインの接続端子は、それぞれ種類ごとに、所定の決まった位置にしなければならない。さらに、診療機器を接続したときに、その接続によって導通する電源ラインによって、その診療機器を特定できるように、少なくとも、1箇所の接続端子は、その診療機器に対して、特定の位置、他と異なった位置にあって、そこに、その専用の電源ラインが連結されていることが必要である。
【0016】つまり、マルチジョイントチューブでは、接続端子の位置配置が重要であり、その配置は、全ての接続すべき診療機器の電気作動部を考慮して、合目的的に決められなければならない。
【0017】この継手部112に設けられた通電接続端子111a〜111jは、そのような点を考慮して設けられた電源用の接続端子であり、それぞれ専用の電源ライン113で、通電接続端子111aは、スケーラ駆動回路102aに、通電接続端子111b、111c、111dはそれぞれ、モータ駆動回路102b、光重合駆動回路102c、診断器回路102dに接続されている。通電接続端子111eは、共通の電源ライン113であるアース線に接続されている。また、接続端子111f,111gは、それぞれ、エアーライン116、水ライン117に接続されている。
【0018】また、通電接続端子111h,111i,111jは、スケーラ106aの照明用の電源ライン113a、マイクロモータハンドピース106bの照明用の電源ライン113b,センサ用の電源ライン113cに接続されている。これらは、通電検知には関与しないが、スケーラなど診療機器の種類によっては、補助的に必要な電気作動部である。
【0019】この継手部12に着脱交換可能に取り付けられる診療機器106a〜106dの接続端子161a〜161jの位置も、このマルチジョイントチューブ1の通電接続端子111a〜111jの位置に対応させて設置されている。
【0020】マルチジョイント診療機器として構成されたスケーラ106aの継手部162aには、その診療の必要に応じて、電気作動部(不図示)に接続された接続端子161a、共通線の接続端子161e、水ラインの接続端子161g、照明用の接続端子161hを備えているので、このスケーラ106aをマルチジョイントチューブ101の継手部112に接続すると、スケーラ016a側の電気、水の接続端子161a、161e、161g、161hと、マルチジョイントチューブ101側の電気の通電接続端子111a,111e,水の接続端子111g、照明用の通電接続端子111hとが連通され,スケーラ106aに必要な電源、水が供給され得るようになる。
【0021】ここで、図12の種別入力手段134によって、スケーラを接続したことを入力しておけば、制御駆動スイッチ151の操作によって、スケーラ駆動回路102aから電源が通電され、接続したスケーラ106aに適した電源が供給されることになる。
【0022】マルチジョイント診療機器として構成されたマイクロモータハンドピース106bの継手部162bには、その診療の必要に応じて、電気作動部(不図示)に接続された接続端子161b、共通線の接続端子161e、水ラインの接続端子161g、エアーラインの接続端子161f、照明用の接続端子161i、センサ用の接続端子161jを備えているので、マイクロモータハンドピース106bをマルチジョイントチューブ101の継手部112に接続すると、スケーラ106aの場合と同様に、対応する端子が連通し、マイクロモータハンドピース106bに必要な電源、空気、水が供給され得るようになる。
【0023】また、ここで、スケーラ106aの場合と同様に、図12の種別入力手段134によって、マイクロモータハンドピースを接続したことを入力しておけば、同様に、制御駆動スイッチ151の操作がされると、必要な電源、空気、水が供給されることになる。
【0024】同様に、光重合器106cの継手部162cには、その診療の必要に応じて、電気作動部(不図示)に接続された接続端子161c、共通線の接続端子161e、エアーラインの接続端子161fを備えており、根管長測定器106dの継手部162dには、その診療の必要に応じて、電気作動部(不図示)に接続された接続端子161d、共通線の接続端子161e備えているので、上述のスケーラ106a、マイクロモータハンドピース106bの場合と同様に、これらを接続するだけで、光重合器6c、根管長測定器6dに必要な電源、空気などが供給されるようになる。
【0025】また、上述した種別入力手段134を設ける替わりに、この医療装置では、それぞれの電源ラインの導通による通電を検知する通電検知手段を設ければ、それだけで、どの診療機器が接続されたかを判別することができ、それを利用すれば、診療機器を接続するだけで、その種別を自動判別し、その診療機器に必要な電源、水、空気などを供給することができる。
【0026】このようなマルチジョイントチューブを備えた医療装置、マルチジョイント診療機器によると、所望のマルチジョイント診療機器をマルチジョイントチューブに接続するだけで、必要な端子間のみが連通され、その診療機器の種別を手動入力するか、あるいは、自動の通電検知により接続されたマルチジョイント診療機器の種類が自動的に判別されるかして、その診療機器に必要な電源などを供給することができる。
【0027】このようにすると、確実に接続した診療機器に必要な電源が供給されると共に、他の通電接続端子は導通されないので、万が一、他の電源供給回路が誤作動しても、電源が通電されることがなく安全であり、通電接続端子の設置位置を考慮し、また、簡単な構造の通電検知手段を設けるだけでよいので、安価に目的を達成することができた。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述のマルチジョイントチューブを備えた医療装置においては、通電検知により、接続された診療機器を判別するためには、診療機器の種類に対応させて、通電接続端子と通電検知用の電源ラインが必要であった。したがって、診療機器の種類が増えれば、増えるほど、通電接続端子の数と電源ラインの本数が増えることとなる。
【0029】一方、診療機器によっては、上述のスケーラ、マイクロモータハンドピースのように、その診療機器本来の電気作動部以外に、補助的に、照明や、センサなどの電気作動部が必要なこともある。また、マイクロモータハンドピースのモータが三相交流モータである場合など、その本来の電気作動部自身に、共通線以外の電源ラインが複数本必要な場合もある。
【0030】このような場合にも、上述のスケーラ、マイクロモータハンドピースに対応するマルチジョイントチューブの例でも示したように、通電接続端子の数と電源ラインの本数が増えることとなる。
【0031】このように通電接続端子の数と電源ラインの本数が増えると、継手部が大きく複雑になるとともに、チューブが重く、固く、太くなり、その先端に装着した診療機器の操作性が悪くなる。また、全体として、コストアップとなる。
【0032】そこで、この通電接続端子の数と電源ラインの本数を少なくすることができるマルチジョイントチューブが望まれていた。
【0033】本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、構造が簡単で、一本のマルチジョイントチューブに、種々の診療機器を着脱交換可能に取り付けると、自動的に、その診療機器に合わせた電源などの供給ができ、さらに、電源ラインの本数が少なくでき、操作性のよいマルチジョイントチューブを備えた医療装置、マルチジョイント診療機器、マルチジョイント用アダプタを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】請求項1から4においては、マルチジョイントチューブを備えた医療装置、請求項5ではマルチジョイント診療機器、請求項6ではマルチジョイント用アダプタを提案している。
【0034】請求項1に記載のマルチジョイントチューブを備えた医療装置は、電気作動部を有した種々の診療機器を着脱交換可能に取付けできるようにした継手部を備えたマルチジョイントチューブを医療装置本体部から導出させた医療装置において、上記マルチジョイントチューブの継手部は、その継手部に接続される全ての診療機器の電気作動部に対する電源ラインに対応可能で、かつ、それぞれの位置が異なるように配設された通電接続端子を備え、上記医療装置本体部は、接続されるべき診療機器の診療機器の電気作動部の種類に合わせた電源を給電するようにした電源供給回路と、上記マルチジョイントチューブの継手部に接続された診療機器の種類に合わせた電源供給回路を選択して、電源を給電させるようにした電源制御部と上記選択された電源供給回路と上記接続された診療機器の種類に合わせて、その電源供給回路と、その診療機器の接続端子が接続された通電接続端子とを切換接続する電源切換手段とを備えていることを特徴とする。
【0035】ここで、医療装置とは、診療機器を医療装置本体部から導出させたチューブに着脱して用い、その診療機器に電源、水、空気を供給して、診断や治療をする医療装置の全てを含むもので、歯科用医療装置を始めとして、耳鼻咽喉科、産婦人科、泌尿器科、眼科などで用いられる医療装置が含まれるものである。
【0036】診療機器とは、診断や治療のために電源、水、空気を用いるものを全て含むもので、電源などの用い方は問わない。例えば、電気駆動装置により切削、研磨などをするもの、清浄水や薬液などを治療のために噴射、放出するもの、電気の作用によって治療などをするもの、診断用に、所定の電気接点の組み合わせで電圧、電流などを測定するような診断器なども含み、歯科分野においては、このような診療機器としては、種々のハンドピース、エアータービンハンドピース、マイクロモータハンドピースや、スケーラ、光重合器、根管長測定器、口腔カメラなどが含まれる。
【0037】また、電源供給回路は、それぞれの通電接続端子に対応させて個別、独立に設けても良いし、また、共通の電源供給回路に電圧、電流、周波数などを調整できる手段を備えて、診療機器の種類に合わせた電源を供給できるようにしてもよい。また、電気ラインのうち、少なくとも1本は、共通ラインとして共用するようにしている。
【0038】この医療装置において、マルチジョイントチューブの継手部には、診断治療に必要な診療機器の電気作動部への電源ラインを考慮して、全てに対応できるように必要な通電接続端子が設けられており、この通電接続端子の位置は、全て異なるように構成されている。しかも、この通電接続端子に接続され、それぞれの電源ラインに接続された診療機器の種類に合わせた電源を給電する電源供給回路が設けられている。
【0039】つまり、ある通電接続端子に接続される診療機器の種類が予め決められており、その設置位置も固有であり、その通電接続端子に対応する電源ラインには、専用の電源供給回路が設けられているので、接続すべき診療機器側の接続端子もその位置に合うようになっておれば、これらの端子間のみが導通され、その通電接続端子に対応した電源供給回路を駆動させれば、その診療機器に必要な電源を給電することができる。
【0040】このようにすると、確実に接続した診療機器に必要な電源が供給されると共に、他の通電接続端子は導通されないので、万が一、他の電源供給回路が誤作動しても、電源が通電されることがなく安全である。
【0041】また、またこのような通電検知方法を用いるためには、通電接続端子と電源ラインは、少なくとも診療機器の種類に対応した数が必要となるが、通電検知後、診療機器に通常の通電をする場合には、従来の方法では、他の診療機器の通電検知に使われる通電接続端子と電源ラインは使われないままであった。
【0042】本発明では、これらの通電検知後は使用されていなかった電源ラインを、接続された診療機器の必要な電気作動部のために有効利用することを特徴とし、そのために、通電検知後に空いている通電接続端子と電源ラインを、通電検知によって判別された診療機器とその診療機器のための電源供給回路の間の必要な電源ラインの接続をするために利用できるように切り換える電源切換手段を備えている。
【0043】したがって、必要な通電接続端子と電源ラインの数を少なくすることができ、マルチジョイントチューブ自体を細くでき、軽量化でき、また、継手部を含めて全体の小型化が図れ、マルチジョイントチューブに接続して使用する診療機器の操作性を向上させるとともに、コストダウンを図ることができる。
【0044】請求項2に記載のマルチジョイントチューブを備えた医療装置は、請求項1に記載の医療装置において、上記医療装置本体部は、更に、上記電源供給回路から電源が給電可能とされた状態で、いずれかの診療機器が上記マルチジョイントチューブの継手部に接続され、その診療機器に固有の電気作動部に対応した通電接続端子が導通されることで、その電源ラインの通電有無を検知するようにした通電検知手段を備え、上記電源制御部は、上記通電検知手段によって通電検知し、その種類を判別した診療機器に合わせて電源供給回路を選択し、上記電源切換手段は、上記選択された電源供給回路と、上記通電検知手段によって判別された診療機器の接続端子が接続された通電接続端子とを切換接続するようにしたことを特徴とする。
【0045】この医療装置は、請求項1の医療装置に、さらに、通電検知手段を設け、それによって通電検知をした電源供給ラインに通常パワーの電源を供給させるようにしている。
【0046】つまり、ある通電接続端子の通電を検知し、その通電接続端子に接続された電源供給回路に通電させれば、間違いなく、接続された診療機器に相応しい電源が供給される上に、通常の電源供給時に、利用されていなかった他の診療機器の通電検知のための電源ラインが有効利用され、通電接続端子と電源ラインの数を減らすことができるという請求項1に記載の基本発明の特徴を、通電検知手段を設けることによって、更に、有効利用している。
【0047】請求項3に記載のマルチジョイントチューブを備えた医療装置は、請求項2に記載の医療装置において、上記通電検知手段は、複数の電源ラインの通電を検知した場合には、予め用意された通電検知される電源ラインと診療機器の種類を対応付けた通電判別テーブルによって、接続された診療機器を判別するようにしたことを特徴とする。
【0048】この医療装置は、通電検知後使用されない電源ラインを、駆動時の補助の電源ラインとして用いた場合、通電検知においても、その電源ラインが通電されるという状況を利用して、診療機器に対応させて、補助に使用する電源ラインを予め決めて通電判別テーブルを用意しておき、複数の電源ラインの通電が検知された場合には、その通電判別テーブルによって、どの診療機器が接続されたかを判別するものである。
【0049】こうして、共通ラインを増やすことなく、電源ラインの有効利用を図るとともに、診療機器の判別もすることができる。
【0050】請求項4に記載のマルチジョイントチューブを備えた医療装置は、請求項2または3のいずれかに記載の医療装置において、上記電源供給回路は、三相交流電源を含んでおり、上記電源切換手段は、その三相交流電源の3つの電源ラインのうち、いずれか1つを、通電検知時には、共通電源ラインに接続保持する構成としている。
【0051】この診療機器は、マイクロモータハンドピースなど、モータを用いるハンドピースが三相交流電源を用いる場合に、本発明の基本思想を利用したものである。つまり、三相交流電源を用いる場合、この電気作動部だけで3本の電源ラインが必要となる。一方、この三相交流電源によるモータの駆動時には、この三相の線の一本が共通ラインの役割をしている。そこで、通電検知のときの共通電源ラインとして、この三相の電源ラインを利用することとしたもので、この方法でも、通電接続端子と電源ラインの数を減らすことができる。請求項5に記載のマルチジョイント診療機器は、請求項1〜4のいずれかに記載のマルチジョイントチューブに接続して用いられるマルチジョイント診療機器であって、そのマルチジョイント診療機器の継手部の電気作動部に対応した接続端子が、上記マルチジョイントチューブの継手部の通電接続端子に対応して設けられていることを特徴とする。
【0052】このマルチジョイント診療機器は、上述のような特徴を有するマルチジョイントチューブの継手部に着脱交換可能なように取り付けられるように構成されたものである。
【0053】つまり、上述したように、本発明のマルチジョイントチューブでは、いずれの診療機器でも着脱交換可能にするためには、その継手部に設けられた電源ラインの通電接続端子と、水ライン、空気ラインの接続端子は、それぞれ種類ごとに、所定の決まった位置になければならない。
【0054】さらに、診療機器を接続して使用するときには、その診療機器の通電検知のための通電接続端子だけでなく、その診療機器にひつような電源ラインに接続された接続端子が、マルチジョイントチューブの継手部の他の診療機器の通電検知のための通電接続端子であって使用されていないものを有効利用するように、その位置が考慮されたものでなくてはならない。
【0055】このマルチジョイント診療機器は、そのような接続端子を設けた継手部を備えたものである。したがって、このマルチジョイント診療機器と組み合わせて用いることで、相乗的に、請求項1〜4のマルチジョイントチューブを備えた医療装置の効果が発揮される。
【0056】請求項6に記載のマルチジョイントアダプタは、スケーラ、ハンドピース、光重合器、診断器などの診療機器を、請求項1〜4のいずれかに記載のマルチジョイントチューブに接続するために用いられるマルチジョイントアダプタであって、接続すべき診療機器の電気作動部に対応した接続端子に対応させた機器接続端子を設けた機器継手部と、上記マルチジョイントチューブの継手部の通電接続端子のうち、その接続すべき診療機器のメイン電気作動部、サブ電気作動部への電源ラインに対応すべき通電接続端子に対応させたチューブ接続端子を設けたチューブ継手部とを備え、対応した機器接続端子とチューブ接続端子とを導通させた構成としている。
【0057】このマルチジョイントアダプタは、従来の診療機器を、マルチジョイントチューブに接続するためのアダプタである。これにより、マルチジョイントチューブを用いる場合でも、従来からある診療機器を無駄にすることがない。
【0058】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態について図とともに説明する。
【0059】図1は、本発明のマルチジョイントチューブを備えた医療装置の一例を概念的に説明するブロック図である。
【0060】このマルチジョイントチューブを備えた医療装置10は、マルチジョイントチューブ1を導出させた医療装置本体部5を備え、このマルチジョイントチューブ1の先端の継手部12に、必要なマルチジョイント診療機器6a〜6dを着脱交換可能に取り付け、診断、治療を行うことができる。
【0061】この医療装置は、一例として、歯科用医療装置の場合を示しており、その場合には、これらのマルチジョイント診療機器は、図示したように例えば、スケーラ6a、マイクロモーターハンドピース6b、光重合器6c、根管長測定器6dとなっている。
【0062】マルチジョイントチューブ1は、例えば、可撓性チューブで構成され、診療機器を接続して診断、治療する際に、操作性を向上させている。そのチューブ1の一端には上述の継手部12、他端には、医療装置本体部5の本体基端部53と接続するための基端継手部15が設けられている。
【0063】医療装置本体部5には、接続される診療機器6a〜6dに合わせて必要な電源を供給する電源供給回路のスケーラ駆動回路2a、モータ駆動回路2b、光重合駆動回路2c、根管長測定器6d用の診断器回路2d、駆動用あるいは冷却用の空気を供給するエアー回路2e、洗浄用あるいは冷却用の水を供給する水回路2fが備えられ、これらの回路を電源制御部3が制御している。
【0064】電源制御部3には、電源31、加圧空気源32、給水源33が接続され、電源制御部3自体の制御や駆動に用いられると共に、それぞれの回路2a〜2fに必要な電源、空気、水を供給している。また、電源制御部3には、術者がマルチジョイントチューブ1に取り付け接続された診療機器の種類を手動入力するための種別入力手段34と、フットスイッチなどで構成され、接続された診療機器に必要な電源、空気、水などを供給させて診断、治療を行うための制御駆動スイッチ51が接続されている。
【0065】この種別入力手段34は、術者の入力後、入力された種類の診療機器のための電源供給回路を駆動させて、その電源供給回路が通電するかを検知し、通電しない場合には、術者の誤入力と判断して、警告音などを発するようにすると良い。
【0066】上述したスケーラ駆動回路2a、モータ駆動回路2b、光重合駆動回路2c、診断器回路2dから、それぞれ、専用の電源ライン13と、さらに、スケーラ駆動回路2aからは、スケーラ6aの照明用の電源ライン13a、モータ駆動回路2bからは、マイクロモータハンドピース6bの照明用の電源ライン13b,マイクロモータの回転数を検知するセンサ用の電源ライン13cも同様に導出されている。また、共通線の電源ライン13も設けられている。
【0067】これらの合計8本の電源ライン13、13a〜13cは、電源切換手段35によって、5本の電源ライン13に切換接続され、エアー回路2eから導出されたエアーライン16、水回路2fから導出された水ライン17と共に、本体基端部53でまとめられて、更に、図示していないが、マルチジョイントチューブ1内を通って、継手部12の通電接続端子(後述する)などに接続され、この継手部12に接続された診療機器に必要な電源、加圧空気、水を供給するようになっている。
【0068】図示したように、各電源ライン13、13a〜13cに符号を付しているのは、電源切換手段35について説明するためのものである。
【0069】つまり、電源切換手段35に、それぞれの電源供給回路2a〜2dから入力されている電源ライン13を、m11(スケーラ駆動用)、m12(スケーラ照明用)、m21(モータ駆動用)、m22(モータ照明用)、m23(モータセンサ用)、m3(光重合器駆動用)、m4(診断器用)、m0(共通線用)とし、電源切換手段35から本体基端部53側へ出力している電源ライン13を、e1(スケーラ通電用)、e2(モータ通電用)、e3(光重合器通電用)、e4(診断器通電用)、e0(共通線用)としている。
【0070】図2は、図1の医療装置に設けられた電源切換手段の切換態様を説明する図であって、これにより、電源切換手段35について説明する。
【0071】電源切換手段35は、診療機器の接続後、駆動させるまでの(a)待機状態の場合と、種別入力手段34による術者の種別入力とその確認後、その種別に応じて、(b)スケーラ駆動、(c)モータ駆動、(d)光重合器駆動、(e)診断器作動をそれぞれさせる場合には、この図に示したように、その8点の電源ラインm11(スケーラ駆動用)、m12(スケーラ照明用)、m21(モータ駆動用)、m22(モータ照明用)、m23(モータセンサ用)、m3(光重合器駆動用)、m4(診断器用)、m0(共通線用)の入力と、5点の電源ラインe1(スケーラ通電用)、e2(モータ通電用)、e3(光重合器通電用)、e4(診断器通電用)、e0(共通線用)の出力を切換接続する。
【0072】こうして、入力側の8本の電源ラインを、出力側の5本で済むようにしている。
【0073】図3は、本発明のマルチジョイントチューブとマルチジョイント診療機器の一例を概念的に説明する斜視図である。これより、既に説明した部分については、同一の符号を付して、重複説明を省略する。
【0074】図1のマルチジョイントチューブを備えた治療装置10では、マルチジョイントチューブ1の継手部12の構造を特徴とし、この継手部12に着脱交換可能に取り付けるマルチジョイント診療機器6a〜6dも、それに対応したものとなっている。
【0075】マルチジョイントチューブ1の継手部12においては、そのマルチジョイントチューブ1に着脱可能に取り付けられる診療機器を考慮して、いずれの診療機器に対しても、必要な電源、空気、水が供給されるように、電源ラインの通電接続端子、水ライン、エアーラインの接続端子は、それぞれ種類ごとに、所定の決まった位置になければならない。
【0076】この継手部12に設けられた通電接続端子11a、11b、11c、11d、11eは、そのような点を考慮して設けられた電源用の接続端子であり、それぞれ、図1で説明した電源ラインe1(スケーラ通電用)、e2(モータ通電用)、e3(光重合器通電用)、e4(診断器通電用)、e0(共通線用)に接続され、電源切換手段35の出力端子となっている。また、接続端子11f,11gは、それぞれ、エアーライン16、水ライン17に接続されている。
【0077】この継手部12に着脱交換可能に取り付けられる診療機器6a〜6dの接続端子61a〜61gの位置も、このマルチジョイントチューブ1の通電接続端子11a〜11gの位置に対応させて設置されている。さらに、この発明では、診療機器を駆動させるときには、上述したように、空いている電源ラインを有効利用するようした電源切換手段35を備えているので、マルチジョイント診療機器の接続端子も、その有効利用された電源ラインに接続された通電接続端子に対応したものでなければならない。
【0078】マルチジョイント診療機器として構成されたスケーラ6aの継手部62aには、その診療の必要に応じて、電気作動部(不図示)に接続された接続端子61a、ランプ用の接続端子61b、共通線の接続端子61e、水ラインの接続端子61gを備えている。この接続端子61bは、通電接続端子11bに対応したものである。
【0079】このスケーラ6aをマルチジョイントチューブ1の継手部12に接続すると、スケーラ6a側の電気、水の接続端子、61a、61b、61e、61gと、マルチジョイントチューブ1側の電気の通電接続端子11a,11b,11e,水の接続端子11gとが連通される。
【0080】ここで、電源切換手段35は、待機状態では、図2(a)の接続となっており、電源ラインとしては、接続端子61a−11a−e1−m11−スケーラ駆動回路2a、接続端子61e−11e−e0−m0−アースというラインが閉成され、スケーラ駆動の電源ライン13が通電可能となり、スケーラ6aに必要な電源、水が供給され、また、通電接続端子11bが11b−e2−m12と導通して、スケーラランプ用電源に接続されて、ランプ電源が供給され得るようになる。
【0081】ここで、図1の種別入力手段34によって、スケーラを接続したことを入力しておけば、制御駆動スイッチ51の操作によって、スケーラ駆動回路2aから電源が通電され、接続したスケーラ6aに適した電源が供給されることになる。
【0082】マルチジョイント診療機器として構成されたマイクロモータハンドピース6bの継手部62bには、その診療の必要に応じて、電気作動部(不図示)に接続された接続端子61b、共通線の接続端子61e、水ラインの接続端子61g、エアーラインの接続端子61fと更に、ランプ用の接続端子61a、センサ用の接続端子61cを備えているので、マイクロモータハンドピース6bをマルチジョイントチューブ1の継手部12に接続すると、スケーラ6aの場合と同様に、対応する端子が連通し、マイクロモータハンドピース6bに必要な電源、空気、水が供給され、また、通電接続端子11aが11a−e1−m11と導通してモータランプ用電源に接続され、通電接続端子11cが11c−e3−m23と導通してモータセンサ用電源に接続され、それぞれ電源が供給され得るようになる。
【0083】また、ここで、スケーラ6aの場合と同様に、図1の種別入力手段34によって、マイクロモータハンドピースを接続したことを入力しておけば、制御駆動スイッチ51の操作によって、モータ駆動回路2aから電源が通電され、接続したマイクロモータハンドピース6bに適した電源が供給されることになる。
【0084】同様に、光重合器6cの継手部62cには、その診療の必要に応じて、電気作動部(不図示)に接続された接続端子61c、共通線の接続端子61e、エアーラインの接続端子61fを備えており、根管長測定器6dの継手部62dには、その診療の必要に応じて、電気作動部(不図示)に接続された接続端子61d、共通線の接続端子61e備えているので、上述のスケーラ6a、マイクロモータハンドピース6bの場合と同様に、これらを接続するだけで、光重合器6c、根管長測定器6dに必要な電源、空気などが供給され得るようになる。
【0085】このように、図1、図2、図3で説明したマルチジョイントチューブを備えた医療装置、マルチジョイント診療機器によると、所望のマルチジョイント診療機器をマルチジョイントチューブに接続するだけで、必要な端子間のみが導通され、導通された通電接続端子に対応した電源供給回路を駆動させれば、その診療機器に必要な電源を給電することができる。
【0086】このようにすると、確実に接続した診療機器に必要な電源が供給されると共に、他の通電接続端子は導通されないので、万が一、他の電源供給回路が誤作動しても、電源が通電されることがなく安全である。
【0087】さらに、通電検知後に使用されていなかった電源ラインも必要に応じて補助の電源供給用に使用されるので、電源ラインの本数の増加を押さえることができる。
【0088】また、ここでは、接続した診療機器を判別する方法として種別入力手段34を例として示したが、これだけに限らない。例えば、後述するように総当たり的に、電源を給電可能として、導通した電源供給回路のみに給電させるようにしてもよい。
【0089】図4は、本発明のマルチジョイントアダプタの一例を概念的に説明する斜視図である。
【0090】このマルチジョイントアダプタ7a〜7dは、既存のマルチジョイントでない診療機器を、本発明のマルチジョイントチューブに着脱可能に取り付けて使用することができるようにするためのものである。
【0091】この例では、既存の診療機器であるスケーラA1の継手部C1には、電源用、水用、共通線用、ランプ用の接続端子D1,D2,D3,D4が設けられているが、その設置位置は、マルチジョイントを考慮したものでなく、これをそのまま、マルチジョイントチューブ1に接続しても、対応した接続端子同士が連通されることはない。
【0092】同様に、マイクロモータハンドピースA2の継手部C2には、電源用、空気用、ランプ用、水用、共通線用、センサ用の接続端子D5,D6,D7,D8,D9,D10が、光重合器B3の継手部C3には、空気用、共通線用、電源用の接続端子D11,D12,D13が、根管長測定器B4の継手部C4には、電源用と共通線用の接続端子D14,D15が設けられているが、いずれも、そのままでは、マルチジョイントチューブ1に接続して使用することができない。
【0093】マルチジョイントアダプタ7a〜7dは、このような既存の診療機器A1〜A4毎に用意されるもので、スケーラ用アダプタ7aには、診療機器を接続する側の機器継手部71aに、スケーラA1の継手部C1の電源用、水用、共通線用、ランプ用の接続端子D1,D2,D3、D4の位置に対応させて、電源用、水用、共通線用,ランプ用の機器接続端子72a,72b,72c、72dが設けられ、一方、マルチジョイントチューブを接続する側のチューブ継手部73aには、マルチジョイントチューブ1の継手部12のスケーラ用の通電接続端子11a、水用の接続端子11g,共通線の通電接続端子11eの位置に対応させて、電源用、水用、共通線用のチューブ接続端子74a、74g、74eと、さらに、モータ通電検知用の通電接続端子11bの位置に対応させてランプ用の接続端子74bが設けられている。
【0094】そして、このスケーラ用アダプタ7aの機器継手部71aの接続端子72a,72b,72c,72dと、チューブ継手部73aの接続端子74a、74g、74e,74bは、図示したように、それぞれ連通されている。つまり、図3のしたがって、既存のスケーラA1をスケーラ用アダプタ7aの機器継手部71aに接続し、スケーラ用アダプタ7aのチューブ継手部73aをマルチジョイントチューブ1の継手部12に接続すれば、スケーラA1の電源用、水用、共通線用、ランプ用の接続端子D1,D2,D3、D4が、結果的に、マルチジョイントチューブ1のスケーラ用の通電接続端子11a、水用の接続端子11g,共通線の通電接続端子11e,モータ通電検知用の通電接続端子11bと連通し、図3のマルチジョイント診療機器として構成されたスケーラ6aと同様の機能を発揮する。
【0095】モータ用アダプタ7bの機器継手部71bには、同様に、既存のマイクロモータハンドピースA2の接続端子D5,D6、D7,D8,D9,D10に対応させて、機器接続端子72e,72f,72g,72h,72i,72jが設けられ、チューブ継手部73bには、マルチジョイントチューブ1の接続端子11a,11b,11f、11g、11e,11cに対応させてチューブ接続端子74a,74b,74f,74g,74e,74cが設けられ、機器継手部71b側の機器接続端子72e,72f,72g,72h,72i,72jとそれに対応したチューブ継手部73b側のチューブ接続端子74a,74b,74f,74g,74e,74cとが、図示したように連通されている。
【0096】したがって、既存のマイクロモータハンドピースA2をモータ用アダプタ7bの機器継手部71bに接続し、チューブ継手部73bをマルチジョイントチューブ1の継手部12に接続すれば、マイクロモータハンドピースA2の電源用、空気用、ランプ用、水用、共通線用、センサ用の接続端子D5,D6、D7,D8,D9,D10が、マルチジョイントチューブ1のスケーラ用、モータ電源用、空気用、水用、共通線用、光重合器用の接続端子11a,11b,11f、11g、11e,11cに連通されて、図3マルチジョイント診療機器として構成されたマイクロモータハンドピース6bと同様の機能を発揮する。
【0097】同様な方法で対応関係と連通を考慮して、光重合器用アダプタ7cの機器継手部71cには機器接続端子72k,72l,72m,チューブ継手部73cにはチューブ接続端子74f,74e,74cが設けられ、根管長測定器用アダプタ7dの機器継手部71dには機器接続端子72n,72o、チューブ継手部73dにはチューブ接続端子74d,74eが設けられている。
【0098】したがって、既存の光重合器A3,根管長測定器A4に、これらの光重合器用アダプタ7c、根管長測定器用アダプタ7dをそれぞれ接続すれば、図3のマルチジョイント診療機器として構成された光重合器6c,根管長測定器6dと同様の機能を発揮する。
【0099】このようにして、マルチジョイントアダプタ7a〜7dを用いることによって、既存の診療機器A1〜A4を、マルチジョイントチューブ1に着脱交換可能に取付ることができ、マルチジョイント診療機器と同様な用い方をすることができる。したがって、医療装置を本願発明のマルチジョイントチューブを備えた医療装置に変更した場合でも、マルチジョイントアダプタを用意するだけで、既存の診療機器を無駄にすることなく継続して使用することができ,同様に、通電検知後の使用されていない電源ラインの有効利用を図ることができ、電源ラインの増加を押さえることができる。
【0100】これより、上述のマルチジョイントチューブ備えた医療装置の基本発明を基礎として、更に、接続した診療機器の判別も医療装置で自動的に行えるようにしたマルチジョイントチューブを備えた医療装置について説明する。図5は、そのような、本発明のマルチジョイントチューブを備えた医療装置の他例を概念的に説明するブロック図である。
【0101】このマルチジョイントチューブ備えた医療装置10Aは、図1の医療装置10に比べ、マルチジョイントチューブ1に診療機器6a〜6dのいずれかが接続されたときに、その接続によって、導通される電源ライン13の通電を検知する通電検知手段4を備えていることを特徴とする。
【0102】それぞれの電源ライン13には、直列に小容量、例えば、1オーム程度の抵抗素子で構成された通電検出素子41を直列に入れ、通電検出手段4は、このそれぞれの通電検出素子41に生じる電圧、または、電流をそれぞれ検知できるようになっている。
【0103】通電検出手段4は、電源制御部3に接続され、通電検知の結果を知らせる通電検知信号を電源制御部3に送る。
【0104】この医療装置10Aは、このような構成となっているので、電源ライン13の通電を、通電検出素子4で検知するだけで、診療機器6a〜6dのいずれが、マルチジョイントチューブ1に接続されたかを検知することができ、その検知結果に基づき、判別された電源供給回路から電源を給電し、また、必要な水、空気を診療機器に合わせて供給することができる。つまり、診療機器をマルチジョイントチューブに接続するだけで、自動的に、その診療機器を判別し、必要な電源などを供給することができる。
【0105】また、通電検出素子41は、小容量なので、通常の電源通電時に、障害とならない。
【0106】図6は、図5の医療装置に設けられた電源切換手段の切換態様を説明する図である。図7は、図5のマルチジョイントチューブとそれに対応したマルチジョイント診療機器の接続態様を説明する図である。
【0107】この図6は、基本的には、図2と同じものである。相違するのは、図2の場合には、診療機器の種別は、種別入力手段でおこなっていたので、電源切換手段の切換態様が、通電検知の態様とは無関係であったが、ここでは、その切換態様が通電検知の態様と関連性を有することである。この関連性について、図6、図7を用いて説明する。
【0108】図7は、医療装置10Aのマルチジョイントチューブ12の通電接続端子11a〜11eと電源切換手段5の出力e1〜e4,e0との接続、マルチジョイント診療機器6a〜6dの接続端子の構成を模式的に示したものである。
【0109】図6(a)、図7(a)を対比すると解ることは、このようなマルチジョイント診療機器として構成されたスケーラ6aをマルチジョイントチューブ12に接続して通電検知手段4によって通電検知すると、e1とe2が接続されるので、スケーラ6aを接続しているのに、スケーラ、マイクロモータハンドピースの両方を接続していると判別するようにも見える。
【0110】しかしながら、この際、スケーラのランプ用接続端子に、独立のアース線が設けられているのが通例であるので、e2は共通線用のe0とは導通しておらず、通電検知はされない。
【0111】一方、さらに、ランプ用のアース線も共通線用のe0で兼用して、さらに、電源ラインの節約を図る場合には、e1以外にe2の通電を検知した場合(図中の○印)には、スケーラであるとの対応付けをした通電検知テーブルを用意しておき、それを参照することで、診療機器がスケーラであると判別することができる。つまり、この図7に示した○印は、そのような通電検知テーブル42を構成している。
【0112】同様のことは、図6(a),図7(b)を対比しても言えることである。つまり、マイクロモータハンドピース6bについては、ランプとセンサ用に、独立のアース線が用いられている場合には、このままで、e2だけの通電検知で、診療機器がマイクロモータハンドピース6bであることが判別でき、アース線をe0で共有する場合には、通電検知テーブル42で、e2以外に、e1、e3の通電を検知した場合はマイクロモータハンドピース6bであると対応づけておけば、複数の通電検知をした場合でも、それがマイクロモータハンドピース6bであることを判別することができる。
【0113】光重合器、根管長測定器については、図6(a)と図7(c)、(d)の対比から解るように、1対1に接続されるので、通電検知による判別も問題がない。
【0114】こうして、電源切換手段5を用いた場合でも、通電検知手段4を用いて、独立のアース線や、通電検知テーブルを用いて、接続された診療機器の種別を判別することができる。
【0115】なお、この通電検知テーブルは、どの複数の電源ラインの通電検知がなされたかで、診療機器の判別をするものであるが、簡単のためには、例えば、複数の場合には、その通電検知された電源ラインの本数、上記スケーラなら2本、マイクロモータハンドピースなら3本で判断することもできる。
【0116】図8は、本発明のマルチジョイントチューブを備えた医療装置の更に他例を概念的に説明するブロック図である。
【0117】この医療装置10Bは、図5の医療装置10Aに比べて、マイクロモータハンドピース6eが、三相モータで構成され、モータ駆動回路2gもこれに対応して、三相電源を供給できる構成となっている点が相違する。
【0118】このマイクロモータハンドピース6eには、ランプも備えられており、三相モータのu,v,w相用の電源ライン13と、ランプ用の電源ライン13にそれぞれ、記号m24、m25,m26,m27を付している。
【0119】図9は、この図8の医療装置10Bに設けられた電源切換手段の切換態様を説明する図,図10は、医療装置10Bのマルチジョイントチューブ12とマルチジョイント診療機器6a,6e,6c,6dを概念的に説明する斜視図,図11は、これらのマルチジョイントチューブとそれに対応したマルチジョイント診療機器の接続態様を説明する図である。これらの図9、10、11は、上述した図6、図3、図7に対応するものである。
【0120】この場合、通電判別テーブル42Aにおいて、マイクロモータハンドピース6eは、e2に加え、e1,e3,e4の3本の電源ラインの通電検知に対応するようになっている。しかしながら、この構成では、マイクロモータハンドピース6eの共通ラインm0とモータ通電用ラインm24は接続されず、これまで説明した検出方法では、これらの線には、接続されていないと判断する。この場合は、三相モータのみの検出として、電源ラインm24とm25、あるいは、電源ラインm24とm26の通電を別途検知し、このいずれかの検知があれば、三相モータであると判断すればよい。
【0121】三相モータの場合の、別の方法としては、図8に示した専用の共通ライン18と切換スイッチ19を設け、上記と同様に、何も接続されていないと判断した場合には、切換スイッチ19をONして、通常の通電検知を行えば、電源ライン25は共通ラインm0と導通することとなるので、電源ライン25の導通により三相モータを用いたマイクロモータハンドピース6eが接続されていることを判別することができる。
【0122】上記の説明から解るように、マイクロモータハンドピース6eが三相モータの場合にも、本発明の電源切換手段35と通電検知手段4は有効であり、その効果を発揮する。また、三相の3本の線の1本は、通電検知時には、共通電源ラインに接続保持するようにしているので、電源ラインの本数の増加を押さえることができる。
【0123】
【発明の効果】請求項1に記載のマルチジョイントチューブを備えた医療装置によれば、通電接続端子の位置を、それぞれの診療機器に対応させて互いに異なるように設け、その通電接続端子に対応した電気ラインに、その診療機器に専用の電源供給回路を設けたので、1本のマルチジョイントチューブに、いずれの診療機器も着脱交換可能に取り付けることができるだけでなく、診療機器を接続すれば、その診療機器に対応した通電接続端子だけが通電し、他の通電接続端子は通電されないので、間違って給電するようなことがなく、安全性も高い。
【0124】更に、電源切換手段によって、通電検知後は使用されていなかった電源ラインを、接続された診療機器の必要な電気作動部のために有効利用することができるので、必要な通電接続端子と電源ラインの数を少なくすることができ、マルチジョイントチューブ自体を細くでき、軽量化でき、また、継手部を含めて全体の小型化が図れ、マルチジョイントチューブに接続して使用する診療機器の操作性を向上させるとともに、コストダウンを図ることができる。
【0125】請求項2に記載のマルチジョイントチューブを備えた医療装置によれば、請求項1に記載の医療装置の効果に加え、さらに、通電検知手段を設け、それによって通電検知をした電源供給ラインに通常パワーの電源を供給させるようにしているので、間違いなく、接続された診療機器に相応しい電源が供給される上に、通常の電源供給時に、利用されていなかった他の診療機器の通電検知のための電源ラインが有効利用される。
【0126】請求項3に記載のマルチジョイントチューブを備えた医療装置によれば、請求項2に記載の医療装置の効果に加え、予め用意された通電検知される電源ラインと診療機器の種類を対応付けた通電判別テーブルによって、接続された診療機器を判別するようにしたので、共通ラインを増やすことなく、電源ラインの有効利用を図るとともに、診療機器の判別もすることができる。
【0127】請求項4に記載のマルチジョイントチューブを備えた医療装置によれば、請求項2または3のいずれかに記載の医療装置の効果に加え、通電検知のときの共通電源ラインとして、三相の電源ラインを利用するので、通電接続端子と電源ラインの数を減らすことができる。
【0128】請求項5に記載のマルチジョイント診療機器によれば、マルチジョイントチューブに着脱交換可能に取り付けて使用することができ、マルチジョイントチューブと相乗的に作用して、請求項1から4に記載のマルチジョイントチューブを備えた医療装置の効果を発揮させることができる。
【0129】請求項6に記載のマルチジョイントアダプタによれば、既存の診療機器を、請求項1〜4のいずれかに記載のマルチジョイントチューブに着脱交換可能に取り付けて使用することができ、マルチジョイントチューブを用いる場合でも、既存の診療機器を無駄にすることがない。




 

 


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