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発明の名称 多誘導心電図送信機及びその受信機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2000−83917(P2000−83917A)
公開日 平成12年3月28日(2000.3.28)
出願番号 特願平10−279294
出願日 平成10年9月16日(1998.9.16)
代理人 【識別番号】100097113
【弁理士】
【氏名又は名称】堀 城之
【テーマコード(参考)】
4C027
【Fターム(参考)】
4C027 AA02 CC00 FF03 FF11 JJ03 KK03 KK05 
発明者 太田 雅也 / 渡部 昌和 / 捧 宏之 / 須藤 一彦
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 複数誘導の心電図を同時無線伝送する多誘導心電図送信機であって、複数の心電図信号間の差分を取り差分信号を生成する差分計算手段と、圧縮処理された前記差分信号を送信する信号送信手段とを備えたことを特徴とする多誘導心電図送信機。
【請求項2】 前記差分計算手段は、隣接する電極から誘導される心電図信号間の差分を取ることを特徴とする請求項1記載の多誘導心電図送信機。
【請求項3】 前記電極の装着異常を検出する装着異常検出手段と、前記装着異常検出手段により検出された電極から誘導された心電図信号を削除する異常信号削除手段とを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の多誘導心電図送信機。
【請求項4】 前記差分計算手段は、前記電極から入力した基準となる誘導データをそのまま出力し、隣接する前記電極から出力された誘導データの差分を計算し、出力する減算器を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の多誘導心電図送信機。
【請求項5】 前記装着異常検出手段は、電極検出用信号の振幅を調べることで電極異常を検出する電極異常検出部を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の多誘導心電図送信機。
【請求項6】 前記異常信号削除手段は、前記電極異常検出部により異常と判断された前記電極からの誘導データを削除する心電データ選択部を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の多誘導心電図送信機。
【請求項7】 前記信号送信手段は、前記減算器から出力されたデータを符号化する符号化部と、符号化されたデータをデジタル変調方式にて無線信号に変調をかける変調部とを備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の多誘導心電図送信機。
【請求項8】 複数誘導の心電図を同時無線伝送する多誘導心電図送信機であって、四肢電極及び6本の胸部電極と、前記四肢電極のうちの1つであるLF電極からの出力を差分の基準信号とし、前記四肢電極と前記胸部電極とからなる全電極から共通グランドとなるRA電極を除いた信号を入力し、ノイズを除去する差動増幅器と、電極検出用信号の振幅を調べることで電極異常を検出する電極異常検出部と、前記差動増幅器からの出力信号をデジタル化するA/D変換器と、電極異常検出情報に基づき正常装着された胸部電極からの誘導データを選択して並べ替える心電データ選択部と、基準誘導データはそのまま出力し、隣接する電極からの誘導データの差を計算し出力する減算器と、前記減算器からの出力データとサンプル値との差を計算し、可変長符号を割り当てる符号化部と、符号化されたデータを電極異常情報とともにパケットに組み上げる伝送パケット合成部と、デジタル変調方式にて無線信号に変調する変調部とを備えたことを特徴とする多誘導心電図送信機。
【請求項9】 同時無線伝送された複数誘導の心電図を受信する多誘導心電図受信機であって、受信した信号を送信側に対応する復調方式でデジタルデータに復調する復調部と、パケット構造に応じて電極異常に関する情報および符号化された心電図データに分離、抽出するデコード部と、抽出された心電図データを12ビットデータに復元する復号器と、各データについての演算処理を行うことで、標準12誘導信号を合成する誘導合成部と、合成された標準12誘導信号をアナログ波形化するD/A変換器と、前記D/A変換器でアナログ波形化されたデータを記録する記録器とを備えたことを特徴とする多誘導心電図受信機。
【請求項10】 複数誘導の心電図を同時無線伝送するための心電図データ送信方法であって、電極から誘導される心電図信号間の差分をとり、差分信号とし、該差分信号を圧縮し、圧縮された前記差分信号を送信する心電図データ送信方法。
【請求項11】 四肢電極(RA、LA、RF、LF)と6本の胸部電極(C1〜C6)を生体に装着し、前記四肢電極のうちの1つであるLF電極からの出力を差分の基準信号として、前記四肢電極と前記胸部電極とからなる全電極から共通グランドとなるRA電極を除いた信号を差動増幅器に入力し、四肢電極からはIIおよびIII誘導データを導出し、胸部電極に関してはLFを基準とした各電極の偏倚を導出し、差動増幅器でノイズ除去された出力信号はA/D変換器で12ビット、300Hzでデジタル化し、デジタル化されたIIおよびIII誘導データを符号化部に入力して符号化処理し、 胸部電極からの誘導データは心電データ選択部を通ることにより、正常装着された電極からの前記誘導データのみ並べ替えて減算器に入力し、心電データ選択部は6個の入力信号から電極異常検出情報に基づきデータ選択を行い、全てが正常電極からのデータである場合はそのまま出力し、異常電極からの入力信号は削除し、減算器は基準となる1つの入力信号についてはそのまま出力し、前記基準となる1つの入力信号以外の各隣接入力信号の差を出力し、6つの入力信号に対して、6種信号を出力することを特徴とする請求項10記載の心電図データ送信方法。
【請求項12】 差動増幅器の出力は電極異常検出部に接続し、電極異常検出部で電極検出用信号の振幅を調べることで電極異常を検出し、電極異常に関する情報を伝送パケット合成部に送り、且つ前記電極異常に関する情報データは選択部を制御し、異常電極からの誘導データを削除するために使用し、IIおよびIII誘導データと減算器の出力データを符号化部に入力し、符号化部では前回サンプル時の値との差を演算し、データ圧縮のための可変長符号を割り当て、符号化されたデータは、伝送パケット合成部で電極異常に関する情報等とともにパケットに組み上げ、変調部でデジタル変調方式にて無線信号に変調をかけ、空中線を通じて送信することを特徴とする請求項10又は11記載の心電図データ送信方法。
【請求項13】 同時無線伝送された複数誘導の心電図を受信する心電図データ受信方法であって、受信した信号を復調部で送信側に対応する復調方式でデジタルデータに復調し、デコード部でパケット構造に応じて電極異常に関する情報及び符号化された心電図データに分離、抽出し、抽出された心電図データを復号器で12ビットデータに復元して誘導合成部に出力し、前記誘導合成部は各データについての演算処理を行い、標準12誘導信号を合成し、合成された前記標準12誘導信号はD/A変換器でアナログ波形化し、記録器にて記録することを特徴とする心電図データ受信方法。
【請求項14】 請求項10乃至12のいずれかに記載の心電図データ送信方法を実行可能なプログラムが記録された記憶媒体。
【請求項15】 請求項13に記載の心電図データ受信方法を実行可能なプログラムが記録された記憶媒体。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数誘導の心電図を同時無線送受信するテレメータシステムにおいて、特に心電図を圧縮伝送する多誘導心電図送信機及びその受信機に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、心電図モニタのための無線伝送は、主として使用される無線帯域幅と心電図伝送に必要なデータ量の関係から1チャンネル乃至2チャンネルの心電図伝送が主流となっている。多チャンネルの心電図をモニタするには無線帯域を拡大したものが用いられており、特殊な研究目的を除き多誘導心電図の無線モニタは普及していない。
【0003】一方、不整脈モニタの重要性から多誘導の無線モニタを望む声が増えて来ているが、電波資源も限られており、狭帯域での実現が望まれる。狭帯域化を計るには帯域当たりの伝送能力を向上させると同時に心電図を効果的に圧縮し、実質伝送量を減らす必要がある。
【0004】心電図の圧縮法としてはホルター心電計への応用を前提とした多くの方法が考案されている。圧縮技術としては原データを完全に復元できる可逆圧縮法と、復元時の誤差を前提に高圧縮を実現する不可逆圧縮法が知られている。医療の世界では臨床的に許容され得る誤差の評価が困難なため、可逆圧縮法が選択される場合が多い。
【0005】可逆圧縮法としては一般的に可変長符号を用いる方法が知られている。これは統計的に出現頻度の高いデータに短い符号長の符号を割り当てることにより、一定区間内の圧縮率向上を計るものである。可変符号長を用いて圧縮する場合は、対象となるデータが統計的にばらつかない事が圧縮率向上の上で重要となる。心電図のような波形信号をデジタル化する場合は出来るだけ平坦で変化の無い信号であれば圧縮率が向上することになる。
【0006】典型的な心電図はQRSに見られる急峻な変化が周期的に繰り返すという特徴をもっており、高圧縮を実現する方法として、QRSテンプレートを利用した心拍除去法が知られている。この方法ではQRS部分について予め用意されたテンプレートとの差を利用することで、QRSを除いたほぼ平坦なデータを作成するものである。本方法の動作の概略を図6に示す。S2は心電図の原波形、T2はQRSテンプレート、S2−T2が差分波形で、原波形(S2)よりデータ振幅が減じており、圧縮率の向上を図っている。
【0007】また、特開平6−237909に示される様に、QRSテンプレートとして固定テンプレートを使用したり、特開平6−237909では、不整脈発生時等にQRSテンプレートを更新する事で圧縮率の劣化を防止する方法が提案されている。
【0008】QRSテンプレートを用いる従来技術を図6に示す。従来技術では心電図データを一旦蓄積し、この中から心拍を検出し、心拍部分について予め用意したテンプレート(T1,T2)値を減ずる処理を行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技術には以下に掲げる問題点があった。従来の心拍除去による圧縮法は、当然のことながら心拍を検出する事が前提となり、心拍検出に必要なデータを蓄積するまで圧縮データを決定できない。心電図を無線伝送し、モニタする場合を想定すると、このデータ蓄積に要する時間はデータ伝送の遅延時間を増加させ、患者モニタの基本機能である実時間性を著しく阻害する。また、心拍検出機能を盛り込むことは回路規模および消費電力の増大を招くため、無線装置に適用するのは携帯性との両立が難しくなる。
【0010】また、QRSテンプレートとして固定テンプレートを使用していると不整脈などによりQRSパターンが変化した場合に圧縮率が劣化する問題が発生する。不整脈発生時等にQRSテンプレートを更新する事で圧縮率の劣化を防止する方法では、実時間無線伝送においてはテンプレート伝送に伴う一時的伝送量増加が吸収出来ない場合には一旦実時間伝送を中断せざるを得ず、患者モニタの基本特性である連続性を阻害する。
【0011】また、実際に心電図データ圧縮率を低下させる要因はQRSに限定されず、ペースメーカ信号、電極状態・体動などによるノイズ等の様々な要因がある。従来技術で、心電図データを一旦蓄積し、この中から心拍を検出し、心拍部分について予め用意したテンプレート(T1,T2)値を減ずる処理を行う場合、図6に示すように、原波形(S1)がノイズの場合にはテンプレートとの差分(S1−T2)はかえって信号振幅が増大してしまうという問題点があった。
【0012】本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは複数誘導の心電図を同時無線送受信するテレメータシステムにおいて、心電データを遅延時間無く効率的にデータ圧縮伝送する多誘導心電図送信機及びその受信機を提供する点にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明の要旨は、複数誘導の心電図を同時無線伝送する多誘導心電図送信機であって、複数の心電図信号間の差分を取り差分信号を生成する差分計算手段と、圧縮処理された前記差分信号を送信する信号送信手段とを備えたことを特徴とする多誘導心電図送信機に存する。請求項2に記載の本発明の要旨は、前記差分計算手段は、隣接する電極から誘導される心電図信号間の差分を取ることを特徴とする請求項1記載の多誘導心電図送信機に存する。請求項3に記載の本発明の要旨は、前記電極の装着異常を検出する装着異常検出手段と、前記装着異常検出手段により検出された電極から誘導された心電図信号を削除する異常信号削除手段とを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の多誘導心電図送信機に存する。請求項4に記載の本発明の要旨は、前記差分計算手段は、前記電極から入力した基準となる誘導データをそのまま出力し、隣接する前記電極から出力された誘導データの差分を計算し、出力する減算器を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の多誘導心電図送信機に存する。請求項5に記載の本発明の要旨は、前記装着異常検出手段は、電極検出用信号の振幅を調べることで電極異常を検出する電極異常検出部を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の多誘導心電図送信機に存する。請求項6に記載の本発明の要旨は、前記異常信号削除手段は、前記電極異常検出部により異常と判断された前記電極からの誘導データを削除する心電データ選択部を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の多誘導心電図送信機に存する。請求項7に記載の本発明の要旨は、前記信号送信手段は、前記減算器から出力されたデータを符号化する符号化部と、符号化されたデータをデジタル変調方式にて無線信号に変調をかける変調部とを備えたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の多誘導心電図送信機に存する。請求項8に記載の本発明の要旨は、複数誘導の心電図を同時無線伝送する多誘導心電図送信機であって、四肢電極及び6本の胸部電極と、前記四肢電極のうちの1つであるLF電極からの出力を差分の基準信号とし、前記四肢電極と前記胸部電極とからなる全電極から共通グランドとなるRA電極を除いた信号を入力し、ノイズを除去する差動増幅器と、電極検出用信号の振幅を調べることで電極異常を検出する電極異常検出部と、前記差動増幅器からの出力信号をデジタル化するA/D変換器と、電極異常検出情報に基づき正常装着された胸部電極からの誘導データを選択して並べ替える心電データ選択部と、基準誘導データはそのまま出力し、隣接する電極からの誘導データの差を計算し出力する減算器と、前記減算器からの出力データとサンプル値との差を計算し、可変長符号を割り当てる符号化部と、符号化されたデータを電極異常情報とともにパケットに組み上げる伝送パケット合成部と、デジタル変調方式にて無線信号に変調する変調部とを備えたことを特徴とする多誘導心電図送信機に存する。請求項9に記載の本発明の要旨は、同時無線伝送された複数誘導の心電図を受信する多誘導心電図受信機であって、受信した信号を送信側に対応する復調方式でデジタルデータに復調する復調部と、パケット構造に応じて電極異常に関する情報および符号化された心電図データに分離、抽出するデコード部と、抽出された心電図データを12ビットデータに復元する復号器と、各データについての演算処理を行うことで、標準12誘導信号を合成する誘導合成部と、合成された標準12誘導信号をアナログ波形化するD/A変換器と、前記D/A変換器でアナログ波形化されたデータを記録する記録器とを備えたことを特徴とする多誘導心電図受信機に存する。請求項10に記載の本発明の要旨は、複数誘導の心電図を同時無線伝送するための心電図データ送信方法であって、電極から誘導される心電図信号間の差分をとり、差分信号とし、該差分信号を圧縮し、圧縮された前記差分信号を送信する心電図データ送信方法に存する。請求項11に記載の本発明の要旨は、四肢電極(RA、LA、RF、LF)と6本の胸部電極(C1〜C6)を生体に装着し、前記四肢電極のうちの1つであるLF電極からの出力を差分の基準信号として、前記四肢電極と前記胸部電極とからなる全電極から共通グランドとなるRA電極を除いた信号を差動増幅器に入力し、四肢電極からはIIおよびIII誘導データを導出し、胸部電極に関してはLFを基準とした各電極の偏倚を導出し、差動増幅器でノイズ除去された出力信号はA/D変換器で12ビット、300Hzでデジタル化し、デジタル化されたIIおよびIII誘導データを符号化部に入力して符号化処理し、 胸部電極からの誘導データは心電データ選択部を通ることにより、正常装着された電極からの前記誘導データのみ並べ替えて減算器に入力し、心電データ選択部は6個の入力信号から電極異常検出情報に基づきデータ選択を行い、全てが正常電極からのデータである場合はそのまま出力し、異常電極からの入力信号は削除し、減算器は基準となる1つの入力信号についてはそのまま出力し、前記基準となる1つの入力信号以外の各隣接入力信号の差を出力し、6つの入力信号に対して、6種信号を出力することを特徴とする請求項10記載の心電図データ送信方法に存する。請求項12に記載の本発明の要旨は、差動増幅器の出力は電極異常検出部に接続し、電極異常検出部で電極検出用信号の振幅を調べることで電極異常を検出し、電極異常に関する情報を伝送パケット合成部に送り、且つ前記電極異常に関する情報データは選択部を制御し、異常電極からの誘導データを削除するために使用し、IIおよびIII誘導データと減算器の出力データを符号化部に入力し、符号化部では前回サンプル時の値との差を演算し、データ圧縮のための可変長符号を割り当て、符号化されたデータは、伝送パケット合成部で電極異常に関する情報等とともにパケットに組み上げ、変調部でデジタル変調方式にて無線信号に変調をかけ、空中線を通じて送信することを特徴とする請求項10又は11記載の心電図データ送信方法に存する。請求項13に記載の本発明の要旨は、同時無線伝送された複数誘導の心電図を受信する心電図データ受信方法であって、受信した信号を復調部で送信側に対応する復調方式でデジタルデータに復調し、デコード部でパケット構造に応じて電極異常に関する情報及び符号化された心電図データに分離、抽出し、抽出された心電図データを復号器で12ビットデータに復元して誘導合成部に出力し、前記誘導合成部は各データについての演算処理を行い、標準12誘導信号を合成し、合成された前記標準12誘導信号はD/A変換器でアナログ波形化し、記録器にて記録することを特徴とする心電図データ受信方法に存する。請求項14に記載の本発明の要旨は、請求項10乃至12のいずれかに記載の心電図データ送信方法を実行可能なプログラムが記録された記憶媒体に存する。請求項15に記載の本発明の要旨は、請求項13に記載の心電図データ受信方法を実行可能なプログラムが記録された記憶媒体に存する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1に示すように、本実施の形態に係る多誘導心電図送信機は、電極1と心電誘導用の差動増幅器2とA/D変換器3と符号化部4と心電データ選択部5と減算器6と電極異常検出部7と伝送パケット合成部8と変調部9と空中線10とで概略構成される。
【0015】また、図2に示すように、多誘導心電図受信機は、復調部11とデコード部12と復号器13と合成部14とDA部15と記録器16とから概略構成される。
【0016】図3は、四肢電極(RA、LA、RF、LF)に加え6本の胸部電極(C1〜C6)を使用して生体に装着される状態を示す。
【0017】図1において、RA電極を除く各電極1は、LF電極からの出力を差分の基準とする差動増幅器2の入力に接続されており、四肢電極からはIIおよびIII誘導が導出され、胸部電極に関してはLFを基準とした各電極1の偏倚が導出される。差動増幅器2の出力信号はA/D変換器3で12ビット、300Hzでデジタル化される。心電図は差動増幅器で増幅するが、心電図の周波数帯域(〜100Hz)と商用交流電源(50or60Hz)が近接しているため、これを周波数で分離すると心電図波形に影響があり、又、電極1のインピーダンス(皮膚のインピーダンスおよび電極/皮膚の接触インピーダンス)を低くすることが困難なため、極めて高い入力インピーダンスで受けざるを得ないので、差動構成としてコモンモードで入るノイズを除去する。
【0018】また、電極1が正常に装着されていないと心電図が計測できないため、電極異常検出機能を備え、心電図帯域外の検出信号(数kHzのCW)を注入して、差動アンプ出力に現れる検出信号の振幅から電極1が正常に接続されているかを判断し、電極1が外れていれば信号振幅は小さくなる。すなわち、差動増幅器2の出力は、計測したい心電図となる。
【0019】デジタル化されたIIおよびIII誘導データはそのまま符号化部4に入力され、符号化処理される。胸部電極からの誘導データについては心電データ選択部5を通ることにより、正常装着された電極のみに並べ替えられて減算器6に入力される。心電データ選択部5は6個の入力信号(S1、S2、S3,S4、S5、S6)から電極異常検出情報に基づきデータ選択を行い、全てが正常電極からのデータである場合はそのまま出力する。例えば3番目の入力(S3)が異常電極からのものであった場合にはこれを削除して(S1、S2、S4、S5、S6、S6)を出力する選択器である。減算器6は各隣接入力の差を出力するものであるが、基準となる1入力についてはそのまま出力をする。すなわち6個の入力信号(s1、s2、s3、s4、s5,s6)に対して、(s1,s2−s1、s3−s2,s4−s3,s5−s4,s6−s5)の6種信号が出力される。
【0020】また差動増幅器2の出力は電極異常検出部7に接続されており、電極異常検出部7では例えば注入した数kHz乃至数百Hzの電極検出用信号の振幅を調べることで電極異常を検出する。この電極異常に関する情報は伝送パケット合成部8に送られるとともに心電データ選択部5を制御し、異常電極からの誘導データを削除するために使用される。
【0021】IIおよびIII誘導データと減算器6の出力データは符号化部4に入力される。符号化部4ではまず前回サンプル時の値との差が演算され、これに例えば一般的なデータ圧縮において使用されているハフマン符号に代表されるような可変長符号が割り当てられる。符号化されたデータは、伝送パケット合成部8で電極異常に関する情報等とともに図5に示すパケットに組み上げられ、変調部9でFSKあるいはPSKといったデジタル変調方式にて無線信号に変調をかけた後、空中線10を通じて送信される。
【0022】図2に示すように標準12誘導心電図送信機の送信データを受信し、12誘導心電図を復元する受信機の構成が示されている。受信機側では受信した信号を復調部11で送信側に対応する復調方式でデジタルデータに復調した後、デコード部12で図5に示すパケット構造に応じて電極異常に関する情報および符号化された心電図データに分離、抽出する。抽出された心電図データは復号器13で12ビットデータに復元され、誘導合成部14に入力される。誘導合成部14では各データについての演算処理を行うことで、標準12誘導信号を合成する。合成された標準12誘導信号はD/A変換器15でアナログ波形化され、記録器16にて適宜記録される。
【0023】以下、多誘導心電図テレメータシステムの動作を図4を用いて説明する。図4は図1に示した本発明の実施の形態に係る誘導心電図送信機における心電データ選択部5への入力信号と減算器6の出力信号の一例を図示したものである。実際には心電データ選択部5への入力はA/D変換器3においてデジタルデータ化されており、心電データ選択部5の出力信号、減算器6の出力信号も同じくデジタルデータであるが、図4では説明のために波形データとして表現している。また、図1の構成において心電データ選択部5への入力数は6本であるが、図4ではこの内、3本について図示している。図4に示す例においてS1,S2,S3は心電データ選択部5に入力される信号、S3−S2は減算器6の出力信号を示している。入力信号中、S1は電極1の接触状態が悪くノイズ状態となっている場合を想定している。
【0024】電極状態は心電データ選択部5でのデータ選択を制御し、本例においてはS1が削除されて(S2,S3,…)が減算器6に入力され、減算器6からは(S2,S3−S2,…)が出力される。図4に示すようにS3−S2の波形はS2あるいはS3の波形に比べて大きく振幅が減じている。図4では図示していないが減算器6の他の出力データについても元のデータに比べて大きく振幅を減少されたものが得られる。これは近接した電極1から得られる心電図波形の相関が強いためであり、体動、筋電図、ペースメーカといった近接した電極間で相関が高いノイズに関しても除去効果があり、ノイズによる振幅増加を抑制する効果を持つ。
【0025】減算器6の出力であるS3−S2について前サンプル時データとの差分をとると95%の区間で1ビット以内の差分となる。これに対して原データ(S3)で前サンプル時データとの差が1ビット以内となる区間は65%であり、減算器出力(S3−S2)を元に、符号化する事によってより短い符号を多用でき、圧縮率を向上させることが出来る。
【0026】隣接電極間でのQRSに代表される心拍成分は図4に示すように非常に高い相関を有している。従ってその差分を取ることにより、図4に示すように心拍成分の大部分を除去することが出来、差分データの振幅は抑制される。このデータを符号化することで高効率の符号化が実現できる。また、本発明による心拍除去は従来のテンプレートを用いた心拍除去の様に心拍検出をする必要が無いため、その分のデータ蓄積を行う必要が無い。従って、実時間の無線モニタリングが実現可能となる。
【0027】さらに、電極間差分を取る上で別途検出した電極状態を参照して異常電極をスキップする手段を設けることにより、ノイズの無い正常電極によるデータのみについての符号化を行うことが可能となる。これにより異常電極が存在しても正常電極によるデータについては確実に送出することが可能となる。
【0028】心電図は心筋の興奮の様子を示すもので、特にQRSは心室の興奮を示し、これをきっかけに心室が収縮し全身へ血液を送り出す。心室、特に左心室は心臓の中で最大のパワーを出す部分であり、その興奮波形であるQRSは心電図中最大の振幅を示す。心電図圧縮を行おうとするとこのQRSの影響を如何に低減するかが鍵となる。本発明ではこれを複数の誘導から得られる心電図間の差分を取ることで圧縮効果を大きくする。
【0029】実施の形態に係る多誘導心電図送信機及びその受信機は上記の如く構成されているので、以下に掲げる効果を奏する。本発明の多誘導心電図送信機及びその受信機は、多誘導心電図を、実時間性を犠牲にすることなく効果的にデータを圧縮できるため、多誘導心電図モニタ用の送信機を無線周波数帯域を広げることなく実現できる。これは、隣接した電極1から誘導される相関の高い心電図信号について差分を取ることで信号の振幅を減じた後に時間差分をとり、これを符号化するという基本構成を有しているためである。これにより従来、同様の目的で行われているQRSテンプレートを利用した心拍除去法に比べてデータ蓄積期間を短縮でき、心電図モニタにとって重要な性能である実時間性を向上させることが出来る。
【0030】さらに電極状態を検知して異常電極からの信号を排除する機能を実現しており、電極異常時においても大幅な圧縮率劣化をきたすことが無く、安定した心電図モニタを実現可能としている。
【0031】また、心拍検出を必要としないことで、心電図データを蓄積する必要が無く、データ蓄積に伴う遅延が発生しない。このため心電図モニタにおいて重要な実時間性を向上させることが出来る。
【0032】なお、本実施の形態では心電図信号を一旦A/D変換した後に差分を取っているが、差動増幅器などを使用することによりアナログ信号の状態で差分を取っても良く、これにより信号振幅を減じた上で、A/D変換、符号化することで上記実施の形態と同様な効果を得ることが出来る。
【0033】上記のごとく、本発明が上記実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、適宜変更され得ることは明らかである。
【0034】また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
【0035】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているので、いかに掲げる効果を奏する。本発明の多誘導心電図送信機及びその受信機は、多誘導心電図を、実時間性を犠牲にすることなく効果的にデータを圧縮できる。これは、隣接した電極から誘導される相関の高い心電図信号について差分を取ることで信号の振幅を減じた後に時間差分をとり、これを符号化するという基本構成を有しているためである。
【0036】さらに本発明では電極状態を検知して異常電極からの信号を排除する機能を実現しており、電極異常時においても大幅な圧縮率劣化をきたすことが無く、安定した心電図モニタを実現可能としている。




 

 


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