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発明の名称 体液吸収性物品の透液性表面シートおよびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2000−342624(P2000−342624A)
公開日 平成12年12月12日(2000.12.12)
出願番号 特願平11−157016
出願日 平成11年6月3日(1999.6.3)
代理人 【識別番号】100066267
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 吉治
【テーマコード(参考)】
3B029
4C003
4C098
【Fターム(参考)】
3B029 BB02 BB03 BB05 BB06 BF04 
4C003 BA04 BA06 BA07 BA08 BA09 GA03 HA00 HA04
4C098 AA09 CC05 CC08 DD02
発明者 久中 隆行 / 高井 尚志
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 シートの上面を形成する第1プラスチックフィルム層と、前記シートの下面を形成する第2プラスチックフィルム層と、これら第1、2プラスチックフィルム層間に介在してこれら第1、2プラスチックフィルム層それぞれに接合する繊維集合層とによって体液吸収性物品の表面シートが形成され、前記第1プラスチックフィルム層が互いに離間並行して一方向へ延びる複数条の第1平坦部分を有する一方、前記第2プラスチックフィルム層が互いに離間並行して前記一方向へ延びる複数条の第2平坦部分を有し、前記第1,2平坦部分のそれぞれが0.001〜0.05mmの厚みと0.03〜1mmの幅とを有し、隣り合う前記第1平坦部分どうしおよび前記第2平坦部分どうしのうちの少なくとも第1平坦部分どうしが、両部分間に延びる多数のブリッジ部分によって連結されており、前記第1,2平坦部分のうちの少なくとも第1平坦部分の縁部には、平坦部分の上面から上方へ立ち上がり概ね鋸歯状を呈して前記一方向へ起伏を繰り返す第1起立部分が形成され、隣り合う前記第1平坦部分どうしの間で画成される前記繊維集合層の領域の下面近傍に前記第2プラスチックフィルム層の一部が位置しており、前記繊維集合層は、その構成繊維が機械的な絡み合い、溶着および接着のいずれかによって一体となったものであって、前記第1平坦部分の下面と前記第2平坦部分の上面とに接合しており、親水性繊維を5重量%以上含んでいる、ことを特徴とする体液吸収性物品の透液性表面シート。
【請求項2】 前記第1プラスチックフィルム層には、前記第1起立部分を有する第1平坦部分のほかに、該第1平坦部分の縁部において上面から下面へ向かう方向へ立ち上がり、前記一方向へ概ね鋸歯状を呈して起伏を繰り返す第2の起立部分を有する第1平坦部分が含まれている請求項1記載の表面シート。
【請求項3】 前記第2プラスチックフィルム層には、前記第2平坦部分の縁部に下面から上面へ向かう方向およびその反対の方向のいずれかへ起立して前記一方向へ概ね鋸歯状を呈して起伏を繰り返す第3および第4起立部分のいずれかが形成されている請求項1または2記載の表面シート。
【請求項4】 前記第2平坦部分の第3および第4起立部分のいずれかが、隣り合う前記第1平坦部分どうしの間で画成される前記繊維集合層の領域の下面近傍に位置している請求項3記載の表面シート。
【請求項5】 前記第1、2平坦部分が、少なくともそれらの起立部分において親水性を有している請求項1〜4のいずれかに記載の表面シート。
【請求項6】 前記第1平坦部分の第2起立部分および前記第2平坦部分の第3起立部分のいずれかが、前記繊維集合層の繊維間隙に進入している請求項2〜5のいずれかに記載の表面シート。
【請求項7】 前記第1平坦部分の第2起立部分が、該第1平坦部分と並行して向かい合うもう一方の第1平坦部分寄りに傾斜している請求項2〜6のいずれかに記載の表面シート。
【請求項8】 前記表面シートの厚み方向において、前記第1、2平坦部分の位置がほぼ一致している請求項3〜7のいずれかに記載の表面シート。
【請求項9】 前記表面シートの厚み方向において、前記第1平坦部分の縁部のうちで前記第2起立部分を有する縁部の下方には、前記第2平坦部分の縁部のうちで前記第4起立部分を有する縁部が形成されている請求項3〜8のいずれかに記載の表面シート。
【請求項10】 前記繊維集合層が不織布で形成されている請求項1〜9のいずれかに記載の表面シート。
【請求項11】 体液吸収性物品の透液性表面シートの製造工程に下記工程が含まれることを特徴とする前記表面シートの製造方法。
a.上方に位置するプラスチックフィルムと、下方に位置し前記フィルムの下面に接合する繊維集合体とからなる複合ウェブが一方向へ連続的に供給される工程。
b.供給される前記複合ウェブの下面に前記ウェブの幅方向へ並ぶ多数のノズルから高圧柱状水流が噴射されて、前記フィルムが前記噴射の軌跡に倣い前記一方向に沿って破られ、前記フィルムから、前記一方向へ並行して延びる複数条の第1平坦部分と、該第1平坦部分どうしの間に位置して前記一方向へ並行して延びる開孔部分と、該開孔部分に沿う前記第1平坦部分の縁部に前記水流の向きとほぼ同じ方向へ立ち上がり、概ね鋸歯状を呈して前記一方向へ延びる第1起立部分と、前記開孔部分をまたいで隣り合う前記平坦部分どうしをつなぐブリッジ部分とが形成される工程。
c.前記開孔部分で画成される前記繊維集合体の領域の下面近傍に帯状プラスチックフィルムの少なくとも一部分が位置するように、前記繊維集合体の下面に前記一方向へ並行して延びる複数条の前記帯状プラスチックフィルムが接合される工程。
【請求項12】 体液吸収性物品の透液性表面シートの製造工程に下記工程が含まれることを特徴とする前記表面シートの製造方法。
a.上方に位置するプラスチックフィルムと、下方に位置し前記フィルムの下面に接合する繊維集合体とからなる複合ウェブが一方向へ連続的に供給される工程。
b.供給される前記複合ウェブの上面に前記ウェブの幅方向へ並ぶ多数のノズルから高圧柱状水流が噴射され、前記フィルムが前記噴射の軌跡に倣い前記一方向に沿って破られる工程。
c.前記噴射の軌跡をほぼ倣うように、前記複合ウェブの下面に高圧柱状水流が噴射され、前記フィルムに、前記一方向へ並行して延びる複数条の第1平坦部分と、前記第1平坦部分どうしの間に位置して前記一方向へ延びる開孔部分と、該開孔部分に沿う前記第1平坦部分の縁部に前記下面からの水流の向きとほぼ同じ方向へ立ち上がる多数の起立部分と、前記開孔部分をまたいで隣り合う前記平坦部分どうしをつなぐブリッジ部分とが形成される工程。
d.前記開孔部分で画成される前記繊維集合体の領域の下面近傍に帯状プラスチックフィルムの少なくとも一部分が位置するように、前記繊維集合体の下面に前記一方向へ並行して延びる複数条の前記帯状プラスチックフィルムが接合される工程。
【請求項13】 体液吸収性物品の透液性表面シートの製造工程に下記工程が含まれることを特徴とする前記表面シートの製造方法。
a.上方に位置するプラスチックフィルムと、下方に位置するプラスチックフィルムと、これら両プラスチックフィルム間に介在して前記上方プラスチックフィルムの下面と前記下方プラスチックフィルムの上面とに接合する繊維集合体とからなる複合ウェブが一方向へ連続的に供給される工程。
b.供給される前記複合ウェブの上面に前記ウェブの幅方向へ並ぶ多数のノズルから高圧柱状水流が噴射され、その噴射の軌跡に倣い前記一方向に沿って前記上方と下方とのプラスチックフィルムが破られて、前記プラスチックフィルムのそれぞれから、前記一方向へ並行して延びる複数条の平坦部分と、該平坦部分の間に位置して前記一方向へ並行して延びる開孔部分と、該開孔部分に沿う前記平坦部分の縁部に前記水流の向きとほぼ同じ方向へ立ち上がり概ね鋸歯状を呈して前記一方向へ延びる起立部分と、前記開孔部分をまたいで前記平坦部分どうしをつなぐブリッジ部分とが形成される工程。
【請求項14】 前記複合ウェブの上面に噴射された高圧柱状水流の軌跡のいくつかについては、それらの軌跡に倣って前記ウェブの下面から前記ウェブの幅方向へ並ぶ多数のノズルによって高圧柱状水流が噴射され、前記上方と下方のプラスチックフィルムの前記起立部分の起立方向が反転する工程が含まれる請求項13記載の製造方法。
【請求項15】 前記下面からの高圧柱状水流によって、前記下方と上方とのプラスチックフィルムが破られてそれぞれのプラスチックフィルムに前記一方向へ延びる開孔部分と、該開孔部分に沿う平坦部分の縁部に前記水流の向きとほぼ同じ方向へ立ち上がり概ね鋸歯状を呈して前記一方向へ延びる起立部分と、前記開孔部分をまたいで前記平坦部分どうしをつなぐブリッジ部分とが新に形成される請求項14記載の製造方法。
【請求項16】 前記繊維集合体が5重量%以上の親水性繊維を含んでいる請求項11〜15のいずれかに記載の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の体液吸収性物品に使用する透液性表面シートおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平7−328061号公報に開示された使い捨ての生理用ナプキンの透液性表面シートは、不織布とプラスチックフィルムとで形成されている。そのプラスチックフィルムは、帯状のもので、複数条のフィルムが所要の間隔を保って互いに平行に不織布の上面に接合している。不織布には、密度が高く、フィルムに被覆されている領域と、密度が低く、フィルムとフィルムとの間に露出している領域とが形成されている。かかる表面シートでは、不織布の上面に排泄された経血が、露出している低密度領域を透過して、表面シートの下に位置するコアに吸収される。コアは、不織布を介してプラスチックフィルムで部分的に覆われており、経血で汚れてもその汚れが目立たない。また、低密度領域の経血は高密度領域へ移行する傾向にあるから、高密度領域には経血が多くなる。しかし、この領域はフィルムの直下にあり、汚れが目立たない。この表面シートによれば、使用後のナプキンを廃棄するときに、ナプキンの汚れを目にすることによる不快感が抑えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公知ナプキンの表面シートでは、フィルムとフィルムとの間の低密度領域において、その下に位置するコアの汚れが表面シートの不織布を介して透視されるという難点がある。
【0004】また、この表面シートが肌をこするときに、そのこする方向が帯状フィルムと交差するようであると、帯状のフィルムの縁部がナイフエッジのように肌を刺激しかねないということもこの表面シートの難点の一つである。
【0005】そこで、この発明は、体液吸収性物品のコアの汚れを表面シートによって隠蔽しようとするときの、隠蔽範囲の拡大と、表面シートの肌触りの改良とを同時に達成することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するためのこの発明は、体液吸収性物品の透液性表面シートに係る第1発明と、その透液性表面シートの製造方法に係る第2〜4発明とで構成されている。
【0007】前記第1発明の特徴は、前記透液性表面シートが以下の要件を備えている点にある。
【0008】すなわち、シートの上面を形成する第1プラスチックフィルム層と、前記シートの下面を形成する第2プラスチックフィルム層と、これら第1、2プラスチックフィルム層間に介在してこれら第1、2プラスチックフィルム層それぞれに接合する繊維集合層とによって体液吸収性物品の表面シートが形成されること、前記第1プラスチックフィルム層が互いに離間並行して一方向へ延びる複数条の第1平坦部分を有する一方、前記第2プラスチックフィルム層が互いに離間並行して前記一方向へ延びる複数条の第2平坦部分を有し、前記第1,2平坦部分それぞれが0.001〜0.05mmの厚みと0.03〜1mmの幅とを有し、隣り合う前記第1平坦部分どうしおよび前記第2平坦部分どうしのうちの少なくとも第1平坦部分どうしが、両部分間に延びる多数のブリッジ部分によって連結されていること、前記第1,2平坦部分のうちの少なくとも第1平坦部分の縁部には、平坦部分の上面から上方へ立ち上がり概ね鋸歯状を呈して前記一方向へ起伏を繰り返す第1起立部分が形成されていること、隣り合う前記第1平坦部分どうしの間で画成される前記繊維集合層の領域の下面近傍に第2プラスチックフィルム層の一部が位置していること、および、前記繊維集合層は、その構成繊維が機械的な絡み合い、溶着および接着のいずれかによって一体となったものであって、前記第1平坦部分の下面と前記第2平坦部分の上面とに接合しており、親水性繊維を5重量%以上含んでいること、である。
【0009】この発明には、以下の好ましい実施態様がある。
【0010】(1)前記第1プラスチックフィルム層には、前記第1起立部分を有する第1平坦部分のほかに、該第1平坦部分の縁部において上面から下面へ向かう方向へ立ち上がり、前記一方向へ概ね鋸歯状を呈して起伏を繰り返す第2の起立部分を有する第1平坦部分が含まれている。
【0011】(2)前記第2プラスチックフィルム層には、前記第2平坦部分の縁部に下面から上面へ向かう方向およびその反対の方向のいずれかへ起立して前記一方向へ概ね鋸歯状を呈して起伏を繰り返す第3および第4起立部分のいずれかが形成されている。
【0012】(3)前記第2平坦部分の第3および第4起立部分のいずれかが、隣り合う前記第1平坦部分どうしの間で画成される前記繊維集合層の領域の下面近傍に位置している。
【0013】(4)前記第1、2平坦部分が、少なくともそれらの起立部分において親水性を有している。
【0014】(5)前記第1平坦部分の第2起立部分および前記第2平坦部分の第3起立部分のいずれかが、前記繊維集合層の繊維間隙に進入している。
【0015】(6)前記第1平坦部分の第2起立部分が、該第1平坦部分と並行して向かい合うもう一方の第1平坦部分寄りに傾斜している。
【0016】(7)前記表面シートの厚み方向において、前記第1、2平坦部分の位置がほぼ一致している。
【0017】(8)前記表面シートの厚み方向において、前記第1平坦部分の縁部のうちで前記第2起立部分を有する縁部の下方には、前記第2平坦部分の縁部のうちで前記第4起立部分を有する縁部が形成されている。
【0018】(9)前記繊維集合層が不織布で形成されている。
【0019】体液吸収性物品の透液性表面シートの製造方法に係る前記第2発明の特徴は、前記表面シートの製造工程に次の工程が含まれることにある。
【0020】a.上方に位置するプラスチックフィルムと、下方に位置し前記フィルムの下面に接合する繊維集合体とからなるウェブが一方向へ連続的に供給される工程。
【0021】b.供給される前記ウェブの下面に前記ウェブの幅方向に並ぶ多数のノズルから高圧柱状水流が噴射されて、前記フィルムが前記噴射の軌跡に倣い前記一方向に沿って破られ、該フィルムから、前記一方向へ並行して延びる複数条の第1平坦部分と、該第1平坦部分どうしの間に位置して前記一方向へ並行して延びる開孔部分と、該開孔部分に沿う前記第1平坦部分の縁部に前記水流の向きとほぼ同じ方向へ立ち上がり、概ね鋸歯状を呈して前記一方向へ延びる第1起立部分と、前記開孔部分をまたいで隣り合う前記平坦部分どうしをつなぐブリッジ部分とが形成される工程。
【0022】c.前記開孔部分で画成される前記繊維集合体の領域の下面近傍に帯状プラスチックフィルムの少なくとも一部分が位置するように、前記繊維集合体の下面に前記一方向へ並行して延びる複数条の前記帯状プラスチックフィルムが接合される工程。
【0023】透液性表面シートの製造方法に係る前記第3発明の特徴は、前記表面シートの製造に次の工程が含まれることにある。
【0024】a.上方に位置するプラスチックフィルムと、下方に位置し前記フィルムの下面に接合する繊維集合体とからなるウェブが一方向へ連続的に供給される工程。
【0025】b.供給される前記ウェブの上面に前記ウェブの幅方向へ並ぶ多数のノズルから高圧柱状水流が噴射され、前記フィルムが前記噴射の軌跡に倣い前記一方向に沿って破られる工程。
【0026】c.前記噴射の軌跡をほぼ倣うように、前記ウェブの下面に高圧柱状水流が噴射され、前記フィルムに、前記一方向へ並行して延びる複数条の第1平坦部分と、前記第1平坦部分どうしの間に位置して前記一方向へ延びる開孔部分と、該開孔部分に沿う前記第1平坦部分の縁部に前記下面からの水流の向きとほぼ同じ方向へ立ち上がる多数の起立部分と、前記開孔部分をまたいで隣り合う前記平坦部分どうしをつなぐブリッジ部分とが形成される工程。
【0027】d.前記開孔部分で画成される前記繊維集合体の領域の下面近傍に前記帯状プラスチックフィルムの少なくとも一部分が位置するように、前記繊維集合体の下面に前記一方向へ並行して延びる複数条の前記帯状プラスチックフィルムが接合される工程。
【0028】透液性表面シートの製造方法に係る前記第4発明の特徴は、前記表面シートの製造工程に次の工程が含まれることにある。
【0029】a.上方に位置するプラスチックフィルムと、下方に位置するプラスチックフィルムと、これら両プラスチックフィルム間に介在して前記上方プラスチックフィルムの下面と前記下方プラスチックフィルムの上面とに接合する繊維集合体とからなるウェブが一方向へ連続的に供給される工程。
【0030】b.供給される前記ウェブの上面に前記ウェブの幅方向へ並ぶ多数のノズルから高圧柱状水流が噴射され、その噴射の軌跡に倣い前記一方向に沿って前記上方と下方とのプラスチックフィルムが破られて、前記プラスチックフィルムのそれぞれから、前記一方向へ並行して延びる複数条の平坦部分と、該平坦部分の間に位置して前記一方向へ並行して延びる開孔部分と、該開孔部分に沿う前記平坦部分の縁部に前記水流の向きとほぼ同じ方向へ立ち上がり、概ね鋸歯状を呈して前記一方向へ延びる起立部分と、前記開孔部分をまたいで前記平坦部分どうしをつなぐブリッジ部分とが形成される工程。
【0031】前記第4発明の実施態様の一つにおいて、前記ウェブの上面に噴射された高圧柱状水流の軌跡のいくつかについては、それらの軌跡に倣って前記ウェブの下面から前記ウェブの幅方向へ並ぶ多数のノズルによって高圧柱状水流が噴射され、前記上方と下方のプラスチックフィルムの前記起立部分の起立方向が反転する工程が含まれる。
【0032】前記第4発明の実施態様の他の一つにおいて、前記下面からの高圧柱状水流によって、前記下方と上方とのプラスチックフィルムが破られてそれぞれのプラスチックフィルムに前記一方向へ延びる開孔部分と、該開孔部分に沿う平坦部分の縁部に前記水流の向きとほぼ同じ方向へ立ち上がり概ね鋸歯状を呈して前記一方向へ延びる起立部分と、前記開孔部分をまたいで前記平坦部分どうしをつなぐブリッジ部分とが新に形成される。
【0033】前記第2〜4発明の実施態様の一つにおいて、前記繊維集合体が5重量%以上の親水性繊維を含んでいる。
【0034】
【発明の実施の形態】添付の図面を参照して、この発明に係る体液吸収性物品の透液性表面シートおよびその製造方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。
【0035】図1、2は、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の体液吸収性物品に使用される透液性表面シート1の斜視図と、表面シート1の構成部材を上下に分解して示す斜視図である。表面シート1は、上部プラスチックフィルム層2と、下部プラスチックフィルム層5と、これら両フィルム層2,5間に介在する繊維集合層3とを有する。
【0036】上部フィルム層2は、可撓性のもので、双頭矢印Yが示す方向へ互いに並行して延びる複数条の実質的な意味での平坦部分8と、隣り合う平坦部分8どうしの間に位置して矢印Y方向へ延びる多数の開孔9と、隣り合う平坦部分8において互いに向かい合う縁部18から双頭矢印Xが示す方向へ延びて開孔9を横断しているブリッジ部分10と、平坦部分8の縁部18において上方へ延びる起立部分12とを有する。起立部分12は、矢印Y方向へ不規則な起伏を繰り返して概ね鋸歯状を呈する部分である。
【0037】繊維集合層3は、可撓性のもので、上部フィルム層2の平坦部分8の下面に接合しており、開孔9で集合層3の上面が露出している。その開孔9では、集合層3の構成繊維3Aの一部が上方へ向かって直線的に、または弧を画くように延びていることがある。
【0038】下部フィルム層5は、繊維集合層3の下面に接合し、矢印Y方向へ互いに並行して延びる複数条の平坦な帯状フィルム5Aで構成され、表面シート1の下面の少なくとも一部分を形成している。隣り合う帯状フィルム5Aと5Aとの間には、繊維集合層3の下面が露出し、その露出している部分では、集合層3の構成繊維3Aの一部が下方へ向かって直線的に、または弧を画くように延びていることがある。
【0039】図1、2において、上部フィルム層2の縁部18から下方へ延びる一点鎖線は、開孔9を繊維集合層3の下面に投影する線であって、かかる開孔9で画成された繊維集合層3の領域の下面近傍には、帯状フィルム5Aの全体または一部分が位置している。
【0040】図3、4は、図1のIII−III線、IV−IV線断面図である。
【0041】図3、4において、上部フィルム層2は、熱可塑性プラスチックからなるもので、平坦部分8は、0.001〜0.05mmの厚みと、矢印X方向で隣り合う開孔9と9との間に0.03〜1mmの幅W1とを有する。大多数の開孔9は、矢印Y方向へ長く延び、好ましくは、0.05〜1mmの幅W2と、幅W2の1.5倍以上の長さとを有する。
【0042】上部プラスチックフィルム層2のブリッジ部分10は、矢印Y方向において間欠的に形成されており、平坦部分8の上面から上方へ向かって凸となるように弧を画いているもの10Aや、部分8と同様に平坦なもの10Bがある。弧を画いているブリッジ部分10Aは、平坦部分8から延びているように見える基端部19Aを有する場合と、起立部分12から延びているように見える基端部19Bを有する場合とがある(図1を併せて参照)。好ましいブリッジ部分10では、その厚みが平坦部分8の厚みと同じかそれよりも薄く、矢印Y方向へ延びる幅W3(図3参照)が、最も狭い部分で0.001〜2mmの範囲にある。
【0043】上部プラスチックフィルム層2の起立部分12のうちの大多数のもの12Aは、フィルム層2の縁部18でフィルムが上方へ向かって延びることにより形成され、平坦部分8につながる基端部16と、基端部16から上方へ延びる自由端部17とを有する。自由端部17の上縁17Aは、縁部18に沿って起伏を繰り返している。上縁17Aの平坦部分8からの高さは、0〜1mmの間で変化している。起立部分12のうちの一部のもの12Cは、ブリッジ部分10の縁部に形成され、起立部分12Aと同程度の高さを有する(図1を併せて参照)。
【0044】起立部分12Aの上縁17Aが鋸歯状の起伏を繰り返す態様の一例は、図3に示されるとおりであって、ほぼ右上りに延びる斜辺21と、ほぼ左上りに延びる斜辺22と、これら斜辺21,22間に延びる基端部16とによって形成される三角形または三角形に類似した形状を呈する部位23の不規則なつながりである。起立部分12Cもまた、起立部分12Aと同様に起伏を繰り返すことがある。これら起立部分12Aと12Cとからなる起立部分12の厚みは、平坦部分8の厚みと同じであるか、またはそれよりも薄く、人の肌に触れるとしなやかに変形し、表面シート1にベルベットのように滑らかで柔軟な感触をもたらすことができる。起立部分12の一つ一つを目視することは難しいが、多数の起立部分12の全体で表面シート1に上面が毛羽立っているような外観を与えることができる。また、起立部分12は、入射光線を乱反射することにより、プラスチックフィルムによく見られる表面光沢を減殺することができる。
【0045】上部プラスチックフィルム層2には、開孔9を有するフィルムであって、好ましくは、JIS−L−1096に規定の通気度が5〜700cm3/cm2・secの範囲にあり、JIS−L−1092に規定の耐水度が0〜200mmの範囲にあるものが使用される。また、フィルム層2には、疎水性の熱可塑性プラスチックフィルム、疎水性の熱可塑性プラスチックフィルムに親水化処理が施されたもの、または親水性プラスチックフィルムが使用される。フィルムには、酸化チタンや硫酸バリウム等、適宜の着色剤を含有させることができる。
【0046】繊維集合層3には、熱可塑性合成繊維、レーヨン繊維等の化学繊維、これら合成繊維と化学繊維との混合物、これら合成繊維や化学繊維とコットン繊維やパルプ繊維との混合物のいずれかであって、親水性繊維を5重量%以上、好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上含んでいる。より好ましい集合層3は、坪量が2〜50g/m2であって、繊維どうしが機械的な絡み合い、溶着または接着によって一体となった不織布である。不織布は、例えば、繊度0.05〜15dの熱可塑性合成繊維および化学繊維のいずれかを含むものであって、それには、スパンボンド不織布やポイントボンド不織布、エアースルー不織布等のサーマルボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンレース不織布等がある。繊維集合層3は、その厚み方向において、JIS−L−1096に規定の通気度が5〜700cm3/cm2・sec、JIS−L−1092に規定の耐水度が0〜200mmの範囲にあることが好ましい。集合層3を上部フィルム層2や下部フィルム層5と接合するには、熱や超音波による溶着、またはホットメルト接着剤等による接着を利用することができる。
【0047】下部フィルム層5を形成する帯状フィルム5Aは、0.001〜0.05mmの厚みと、0.03〜1.5mmの幅P1とを有し、隣り合う帯状フィルム5Aの間に0.03〜2mm、好ましくは0.03〜1mmの幅P2を有する間隙51が形成されている。上部フィルム層2の平坦部分8どうしがブリッジ部分10で連結されているように、隣り合う帯状フィルム5Aどうしが、それら5Aの間に延びるブリッジで連結されていてもよい。図4で明らかなように、上部フィルム層2の開孔部分9が繊維集合層3の下面に投影されている部位53の少なくとも一部分は、帯状フィルム5Aによって占められている。例えば、部位53のうちの部位53Aは、その上方の開孔9とほぼ同じ幅を有する帯状フィルム5Aで占められており、部位53Bは、その一部分が平坦部分8の真下に位置する帯状フィルム5Aの側縁部分54で占められている。このフィルム5Aには、酸化チタンや硫酸バリウム等、適宜の着色剤を含有させることができる。
【0048】このような構成の表面シート1は、例えば図1に二点鎖線で示された生理用ナプキンのコア56の上面を被覆するようにして使用される。そのようなナプキンでは、経血が、図1に矢印Fで示されるように、上部フィルム層2の開孔部分9において繊維集合層3に進入し、帯状フィルム5Aと5Aとの間からコア56へ移行する。
【0049】使用後のナプキンでは、吸収された経血のうちで上部フィルム層2の平坦部分8の下に位置するものと、下部フィルム層5の帯状フィルム5Aの下に位置するものとは、これら平坦部分8と帯状フィルム5Aとに遮られて実質的には眼に入ることがない。平坦部分8と8との間の繊維集合層3に滞留しているものは、、開孔部分9を通して眼に入りかねないが、起立部分12が開孔部分9の内側へ傾いているときには、その滞留している経血が起立部分12によって遮られ、眼に入りにくくなる。それゆえ、このナプキンは、使用後といえども汚れが目立たない。開孔部分9の内側へ傾いた起立部分12の一例は、図4に起立部分12Dとして示されている。
【0050】かかる表面シート1の上面は、上部フィルム層2の薄くて柔軟な起立部分12によって、ベルベットのような心地よい肌触りになる。起立部分12が親水性であれば、平坦部分8の縁部18に沿って隣り合う起立部分12どうしや、開孔部分9を挟んで向かい合う起立部分12どうしの間に生じる毛管作用によって経血を繊維集合層3へ速やかに導くことができる。開孔部分9から突出する構成繊維3Aが親水性であれば、経血に対して起立部分12と同様に作用する。
【0051】図5,6は、この発明の実施態様の一例を示す図1,2と同様な斜視図と分解斜視図である。図6で上下に分離されている上部フィルム層2、繊維集合層3および下部フィルム層5のうちの上部フィルム層2と繊維集合層3とは、図2のそれと同様なものである。しかし、下部フィルム層5の形状は、図2の下部フィルム層5ではなくて上部フィルム層2の形状と同様に形成されており、平坦部分58と、開孔部分59と、ブリッジ部分60と、平坦部分58の縁部68から上方へ延びる起立部分62とを有する。各開孔部分9,59からは、繊維集合層3の構成繊維3Aが上方または下方へ向かって直線的に、または弧を画くように延びていることがある。
【0052】これら上部フィルム層2と繊維集合層3と下部フィルム層5とが重なり合って互いに接合した表面シート1では、シート1の厚み方向において、上下部フィルム層2,5の開孔部分9,59の矢印X方向における位置と幅とがほぼ同じである。ただし、開孔部分9と59とにおけるブリッジ部分10と60との矢印Y方向における位置は、必ずしも一致していない。下部フィルム層5の起立部分62には、繊維集合層3の内方へ向かって縁部68からほぼ真直ぐに上方へ延びるものと、縁部68から開孔部分59の内側へ傾斜して延びるものとがある。起立部分62は、それが親水性であれば経血に濡れ易く、繊維集合層3での上から下への経血の移行を促進することができる。もっとも、それが疎水性であって経血に濡れにくくても、そのことは開孔部分59において向かい合う起立部分62と62との間の経血がその起立部分62を越えて側方へ広がることを阻止し、結果として開孔部分59における経血の上から下への移行を促進できることがある。起立部分62が開孔部分59の内側へ傾斜していると、コア56に吸収されて開孔部分59の真下に位置する経血を隠蔽するから、コア56の汚れが目に入りにくくなる。ブリッジ部分60も同様に作用する。
【0053】図7,8もまた、この発明の実施態様の一例を示す図5,6と同様の図面である。この表面シート1の上部フィルム層2と繊維集合層3と下部フィルム層5とは、図5,6のそれらと同様なものである。開孔部分9と59との矢印X方向における幅と位置とはほぼ同じであるが、ブリッジ部分10と60との矢印Y方向における位置と幅とは同じであるとは限らない。上下部フィルム層2,5の縁部18,68には、起立部分12,62として、上方へ延びる第1起立部分12Aと第3起立部分62Aとが形成されている場合と、下方へ延びる第2起立部分12Bと第4起立部分62Bとが形成されている場合がある。また、これら起立部分12A,12B,62A,62Bには、ほぼ真直ぐに上方または下方へ延びるものと開孔部分9または59の内側へ傾斜して延びるものとがある。上部フィルム層2では、第1起立部分12Aに囲まれた開孔部分9Aと、第2起立部分12Bに囲まれた開孔部分9Bとが、矢印X方向において交互に形成されている。矢印Y方向において、第1起立部分12Aに囲まれた開孔部分9Aがブリッジ部分10を介してつながり、第2起立部分12Bに囲まれた開孔部分9Bもブリッジ部分10を介してつながっている。下部フィルム層3では、第3起立部分に囲まれた開孔部分59Aと、第4起立部分62Bに囲まれた開孔部分59Bとが、矢印X方向において交互に形成されている。矢印Y方向において、開孔部分59Aがブリッジ部分60を介してつながり、開孔部分59Bもブリッジ部分60を介してつながっている。
【0054】なお、図示されてはいないが、開孔部分9,59を介して向かい合う縁部18,68では、向かい合う縁部の一方に上方へ延びる第1,3起立部分12A,62Aが形成され、もう一方の縁部に下方へ延びる第2,4起立部分12B,62Bが形成されていてもよい。
【0055】かかる図7,8の表面シート1が生理用ナプキンに使用されれば、上部フィルム層2の第1起立部分12Aが、表面シート1に肌触りのよさと、開孔部分9における経血の下方への移行促進効果とをもたらす。上部フィルム層2の第2起立部分12Bもまた、繊維集合層3の内方へ延びて、経血の下方への移行を促進する。下部フィルム層5の第3起立部分62Aは、繊維集合層3における経血の下方への移行を促進し、第4起立部分62Bは、コア56に接触することによって、経血のコア56への移行を促進する。繊維集合層3の構成繊維3Aが親水性であって、開孔部分59から下方へ突出しているときには、第4起立部分62Bと同様に作用する。第1〜4起立部分12A,12B,62A,62Bのうちで開孔部分9または59の内側へ傾斜して延びているものは、コア56に吸収された経血を隠蔽することができる。
【0056】図9は、図1,2の表面シート1を製造するための工程図の一例である。図の左方からは、繊維集合層3となるべき繊維集合体である第2ウェブ102が連続的に供給される。第2ウェブ102の上面102Aには、押出機121で得られる熱可塑性プラスチックフィルムであって上部プラスチックフィルム層2となるべき第1ウェブ101が、熱で軟化している状態で重ねられて一対の圧縮ロール173間に供給され、両ウェブ102,103が接合して第1複合ウェブ104となる。
【0057】第1複合ウェブ104は、第1処理ゾーン122において、第1複合ウェブ104の幅方向へ所要のピッチで並べられて列をなす多数のノズル123Aからの高圧柱状水流が第1ウェブ101の上面101Aに噴射される。その噴射された部位またはその近傍の部位において第1ウェブ101が破れることによって、第1ウェブ101に第1複合ウェブ104の進行方向へ延び、第1複合シート104の幅方向において互いに平行に並ぶ複数条の開孔の列が形成されて、第2複合ウェブ106となる。第2ウェブ102の下面102Bからは、柱状水流の作用によって繊維の一部が下方へ直線的に、または弧を画くように突出することがある。第1処理ゾーン122では、複数条の開孔の列を形成するために、必要ならノズル123Aの列に加えて第2、第3のノズル123B,123Cの列からも柱状水流を噴射することができる。これらのノズル123A,123B,123Cは、第1複合ウェブ104の幅方向におけるノズルの位置をほぼ一致させて水流噴射の軌跡が重なり合うようにすることが好ましい。第1処理ゾーン122の下部には、噴射された水を吸引するサクション機構124が設けられている。
【0058】第2複合ウェブ106は、第2処理ゾーン126へ移送される。第2処理ゾーン126には、第2複合ウェブ106の幅方向へ列をなすノズル127A,127B,127Cとサクション機構128とが設けられている。第2複合ウェブ106は、第2ウェブ102の下面102Bに高圧柱状水流が噴射される。第1ウェブ101の柱状水流で破られた部分は、柱状水流の向きに倣い、第1ウェブ101の下面101Bから上面101Aへ向かう方向へ反転して第3複合ウェブ107となる。第3複合ウェブ107では、第2ウェブ102の繊維の一部が、柱状水流の作用によって、上方へ直線的に、または弧を画いて突出することがある。ノズル127A,127B,127Cによる水流噴射の軌跡は、第1処理ゾーン122のノズル123A,123B,123Cによる軌跡と必ずしも一致している必要はない。ただし、両ノズル123A〜Cと127A〜Cの軌跡が概ね一致していれば、第1ウェブ101を破ることと、破った部分を反転することとが容易になる。
【0059】第3複合ウェブ107は、乾燥工程を経たのち、第2ウェブ102の裏面102Bに、第2押出機132で成形された複数条の帯状フィルム105が、第3複合ウェブ107の流れに沿って、互いに平行な状態で接合されて第4複合ウェブ108となる。フィルム105は、成形直後の軟化状態にあるときに、第2ウェブ102に圧着されることが好ましい。第3複合ウェブ107では、帯状フィルム105の少なくとも一部分が第1ウェブに形成された開孔の内側領域にある第2ウェブ102の下面に位置するように接合される。かようにして得られる第4複合ウェブ108は巻き取られて、そのまま、または適宜の大きさに裁断して図1の表面シート1として使用することができる。
【0060】第4複合ウェブ108では、第1ウェブ101に形成された開孔が、表面シート1の開孔部分9となり、第1ウェブ101の破れた部分は、起立部分12となる。第1ウェブ101で高圧柱状水流が噴射されても破れなかった部分は、ブリッジ部分10となる。帯状フィルム105は、表面シート1の下部フィルム層5となる。
【0061】図9において、ノズル123A〜C,127A〜Cの径は50〜150μm、第1ウェブ101の幅方向において隣り合うピッチは0.2〜2mm、水圧は30〜200kg/cm2、サクション圧は200〜1000mmH2Oであることが好ましい。第1,2処理ゾーン122,126では、処理すべきウェブをメッシュスクリーン等の支持体に載せて所要の方向へ移動させる。室温で供給される第1ウェブ101と第2ウェブ102、および第2ウェブ102と帯状フィルム105とは、加熱された一対のロール間で溶着することによって、またはホットメルト接着剤等で接着することによって接合することができる。
【0062】第1ウェブ101、第2ウェブ102および帯状フィルム105には、図示の工程の適宜の位置で親水化処理を施すことができる。第1ウェブ101に、その移動方向に沿って一軸延伸されているフィルムを使用すると、高圧柱状水流による開孔の形成が容易になる。第1ウェブ101と帯状フィルム105とには、厚み0.001〜0.05mmのものが使用され、第2ウェブ102には坪量2〜50g/m2のものが使用される。
【0063】図9の工程では、第1処理ゾーン122を省き、第1複合ウェブ104に第2処理ゾーン126だけで高圧柱状水流を噴射することによって表面シート1を製造することも可能である。ただし、このような製造方法では、柱状水流が第1ウェブ101に直接作用しないから、第1ウェブ101は、開孔の幅が狭く、ブリッジ部分の多いものになりがちである。
【0064】図10は、図5,6の表面シート1や図7,8の表面シート1を製造するための工程の一例を示す図9と同様の図面である。この工程では、繊維集合体である第2ウェブ102の上面102Aに、第1押出機121から供給される軟化状態のプラスチックフィルムである第1ウェブ101が接合し、第2ウェブ102の下面102Bには、第3押出機113から供給される軟化状態のプラスチックフィルムであって、表面シート1の下部プラスチックフィルム層5となるべき第3ウェブ103が接合して、第5複合ウェブ131が得られる。第5複合ウェブ131は、第1ウェブ101の側から第1処理ゾーン122のノズル123A,123B,123Cの高圧噴射水流で処理されて、第1ウェブ101と第3ウェブ103のプラスチックフィルムに、機械方向へ延びる平坦な部分と、平坦な部分どうしの間に位置する開孔部分とが形成された第6複合ウェブ132となる。第6複合ウェブ132は、仮想線のように巻き取られることがある。巻き取られたシート132の第1,3ウェブ101,103には、平坦な部分と開孔部分の形成と同時に、平坦な部分の縁部に水流の向きに倣って起立する部分と、開孔部分をまたぐブリッジ部分とが形成される。かかる第6複合ウェブ132は、第5,6図の表面シート1として使用できるもので、第1ウェブ101と、それに形成された開孔部分と、起立部分と、ブリッジ部分とは、表面シート1の下部フィルム層5と、開孔部分59と、起立部分62と、ブリッジ部分60とになる。また、第3ウェブ103と、それに形成された開孔部分と起立部分とブリッジ部分とは、表面シート1の上部フィルム層2の開孔部分9と起立部分12と、ブリッジ部分10とになる。開孔部分59からは、第2ウェブ102の繊維が上方または下方へ向かって突出していることがある。第3ウェブ103には、厚み0.001〜0.05mmのフィルムが使用される。
【0065】第6複合ウェブ132は、巻き取られることなく進んで、第3ウェブ103に、第2処理ゾーン126のノズル127A,127B,127Cの高圧柱状水流を噴射されて、第7複合ウェブ133となる場合がある。第6複合ウェブ132の幅方向における各ノズル127A,127B,127Cの列では、隣り合うノズルどうしの間隔が、第1処理ゾーン122のノズル間隔の2倍またはそれ以上の正数倍に近い値であって、かつ、ノズル位置が第1処理ゾーン122のもののいずれかに概ね一致していることが好ましい。かような第2処理ゾーン126では、第6複合シート132の幅方向へ並ぶ開孔部分のうちのいくつかの部分が、第2処理ゾーン126での処理対象となり、処理された開孔部分では、第1ウェブ101と第3ウェブ103とに形成されている起立部分の向きが水流の向きに倣って反転し、第3ウェブ103から第1ウェブ101へ向かう方向へ立ち上がるようになる。それと同時に、第2ウェブ102の繊維が開孔から上方へ向かって突出することがある。第2処理ゾーン126で処理の対象にならなかった開孔部分では、起立部分の向きが、第6複合ウェブ132における起立部分の向きに同じである。得られた第7複合ウェブ133は巻き取られ、図7の表面シート1として使用される。第7複合ウェブ133では、第1ウェブ101を表面シート1の上部フィルム層2として使用してもよいし、第3ウェブ103を上部フィルム層2として使用してもよい。
【0066】なお、第2処理ゾーン126では、起立部分の向きを反転させることができる各ノズル127A,127B,127Cのほかに、第3ウェブ103や第1ウェブ101に新たな開孔部分やこの開孔部分に沿って延びる起立部分、この開孔部分をまたぐブリッジ部分を形成出来るようなノズルを配置することもできる。
【0067】
【発明の効果】この発明に係る透液性表面シートによれば、体液を吸収して汚れたコアは、その表面の広い範囲がプラスチックフィルムによって直接的および間接的に被覆されるから、その汚れが眼に入らない。かかる表面シートでは、繊維集合体の上下面それぞれにプラスチックフィルムが接合し、上面のフィルムには上方へ向かう起立部分が多数形成されているので、ベルベットのように柔軟で肌触りのよい感触が得られる。また、上下面のプラスチックフィルムに起立部分が多数形成されている場合には、そのような感触に加えて、表面シートの上面から下面へ向かう方向への体液の移行や、表面シートからコアへの体液の移行を促進することができる。




 

 


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