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便処理用の使い捨て着用物品 - ユニ・チャーム株式会社
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発明の名称 便処理用の使い捨て着用物品
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2000−333992(P2000−333992A)
公開日 平成12年12月5日(2000.12.5)
出願番号 特願平11−152898
出願日 平成11年5月31日(1999.5.31)
代理人 【識別番号】100066267
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 吉治
【テーマコード(参考)】
3B029
4C098
【Fターム(参考)】
3B029 BA02 BA03 BA05 BA12 BA15 BA17 BB03 BB05 BB08 BC06 
4C098 AA09 CC05 CC08 CC12 CE06 CE12 DD02 DD13
発明者 大西 和彰 / 石川 憲彦 / 矢部 陽子
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 着用者の肌に当接する内面と前記内面の反対側に位置する外面とを有し、前記内面には排泄された便を受容可能な凹状の便貯留部を備え、前記貯留部の周辺域を着用者の肛門を中心とする臀部所要域に当接して着用することができる便処理用の使い捨て着用物品において、前記貯留部が面積20〜30000mm2の開口と少なくとも2.5mmの深さとを有するものであって、厚さ5〜100mmの便保持層に少なくとも1つ形成されており、前記保持層が前記内外面間に延びる厚さ方向と前記厚さ方向と交差する面方向とに通気・通水性を有し、前記厚さ方向に弾性的に圧縮可能な三次元ネットワーク構造を有するものであることを特徴とする前記着用物品。
【請求項2】 前記着用物品の内面の少なくとも一部分が疎水性シートからなる表面層によって形成され、前記表面層が前記保持層上面を少なくとも前記貯留部近傍で被覆し、前記貯留部が前記表面層に形成された前記開口から前記保持層へと延びており、前記着用物品の外面が不透液性シートからなる裏面層によって形成されている請求項1記載の着用物品。
【請求項3】 前記貯留部の内周面に前記保持層の三次元ネットワーク構造が露出している請求項1または2記載の着用物品。
【請求項4】 前記貯留部の深さが前記保持層の厚さの1/2以上にまで達している請求項1〜3のいずれかに記載の着用物品。
【請求項5】 前記貯留部が複数形成され、そのうちの少なくとも一部のものは前記保持層を貫通している請求項1〜4のいずれかに記載の着用物品。
【請求項6】前記保持層の前記厚さ方向における弾性圧縮回復率が、少なくとも50%である請求項1〜5のいずれかに記載の着用物品。
【請求項7】 前記保持層が、100〜1500g/m2の坪量を有し、繊度6〜100dの熱可塑性合成繊維を含み、前記繊維が互いの溶着および機械的交絡の少なくともいずれか一方によって一体となることによって前記三次元ネットワーク構造を形成している弾性体であって、荷重2g/cm2を加えたときの厚さT1に対して荷重35g/cm2を加えたときの厚さT2が厚さT1の40〜80%となるような圧縮率を有している請求項1〜6のいずれかに記載の着用物品。
【請求項8】 前記保持層の熱可塑性合成繊維が親水性のものである請求項7記載の着用物品。
【請求項9】 前記保持層が100重量部の熱可塑性合成繊維と、1〜100重量部の非熱溶融性かつ親水性の繊維とからなる請求項1〜8のいずれかに記載の着用物品。
【請求項10】前記保持層には、前記貯留部内周面に開口を有し、前記内周面から前記表面層に平行して側方へ延びる断面積が少なくとも1mm2のチャネルが形成されている請求項1〜9のいずれかに記載の着用物品。
【請求項11】 前記保持層と前記裏面層との間に吸水性材料を含む吸収層が介在している請求項2〜10のいずれかに記載の着用物品。
【請求項12】 前記吸収層が20〜600g/m2の坪量を有し、少なくとも8g/gの生理食塩水吸収能力を有している請求項11記載の着用物品。
【請求項13】 前記吸収層が前記保持層を貫通している前記貯留部の内側にのぞいている請求項11または12に記載の着用物品。
【請求項14】 前記吸収層が20〜600g/m2の坪量を有し、前記坪量の40〜100重量%が吸水性繊維で占められている請求項11〜13のいずれかに記載の着用物品。
【請求項15】 前記保持層および吸収層の少なくとも一方の熱可塑性合成繊維は、50重量%以上が10〜70dの繊度のものである請求項7〜14のいずれかに記載の着用物品。
【請求項16】 前記吸収層が0.1〜20mmの厚さを有している請求項11〜15のいずれかに記載の着用物品。
【請求項17】 前記吸収層の0〜70重量%が高吸水性樹脂で占められている請求項11〜16のいずれかに記載の着用物品。
【請求項18】 便が通過可能な開口を有する疎水性の表面シートと、便保持層と、水分吸収層と、不透液性裏面シートとが順次積層されている便処理用の使い捨て着用物品において、前記表面シートに面積20〜30000mm2を有する開口が少なくとも1つ形成されており、前記保持層は、厚さ5〜100mmの弾性体であって厚さ方向と該方向と交差する面方向とに通気・通水性を有し、厚さ方向の弾性圧縮回復率が少なくとも50%であり、前記表面シートの開口の直下に前記面積とほぼ同じ開口面積で深さが少なくとも2.5mmの凹状の便貯留部を有していることを特徴とする前記着用物品。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、便、特に軟便を処理するのに好適な使い捨て着用物品に関する。
【0002】
【従来の技術】乳幼児が排泄する便は軟便が多く、その軟便を処理するのに好適な使い捨ておむつや吸収性物品が従来いくつか提案されている。例えば、特開昭62−125001号公報に開示の使い捨ておむつでは、表面シートが孔径2〜8mmの多数の開孔を有し、表面シートと吸収体との間には繊度6〜12dの合成繊維からなる厚さ4〜100mm,密度0.005〜0.18/c3のクッション繊維層が介在している。軟便は、開孔を通ってクッション繊維層へ移行し、そこに保持されることでおむつ着用者の肌に触れることがなくなる。そのことによって、おむつ着用によるかぶれや不快感の原因の一つを取り除くことができる。
【0003】特開昭62−276002号公報に開示の使い捨ておむつの表面構造では、表面シートが開孔面積7〜50mm2の多数の開孔を有し、それら開孔が6〜20mmの配列ピッチと、全体として15〜70%の開孔率を有している。表面シートの下面に位置する繊維集合層は、互いに熱融着した繊維からなるもので、2〜10mmの厚さと、20〜80g/m2の重量と、50%以上の湿潤状態での弾性圧縮回復率とを有する。この公知技術もまた前記公知技術と同様な効果を奏する。
【0004】また、特開平9−299402号公報に開示の吸収性物品は、液透過性表面層と、液不透過性裏面層と、これら両層間に介在する吸液コアと、表面層とコアとの間に介在する液ろ過層とを有するもので、表面層には畝部と溝部とが交互に形成され、溝部には多数の開孔部と開孔部の周縁から裏面シートへ向かって起立するリブとが形成されている。ろ過層は、30g/cm2加圧時の厚さが1.0mm以上であり、繊維間平均距離が150μm以上である。かかる吸収性物品の奏する効果は、前記二つの公知技術と同様である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記公知のおむつおよび吸収性物品では、表面シートの開孔を下から塞ぐようにクッション繊維層や液ろ過層が表面シートの下面に密着している。軟便が繊維層やろ過層へ移行できるのは、これらの層が開孔の内側にのぞいている部分に限られるから、開孔の面積が小さいときには、軟便の移行が可能ではあるにしても、速やかというわけにはいかない。また、開孔の面積を大きくして軟便の移行を速やかにしようとすると、開孔の内側にのぞく繊維層やろ過層の繊維がおむつ着用者の肌を刺激する。これらの層には繊度の高い繊維を使用することが多く、かような繊維による刺激は強いから、開孔の面積を大きくするにも限度がある。
【0006】そこで、この発明では、便、特に軟便を表面シートの下方へ速やかに移行させることができる着用感のよい使い捨て着用物品の提供を課題にしている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するためのこの発明は、第1発明と第2発明とによって構成される。前記第1発明が前提とするのは、着用者の肌に当接する内面と、前記内面の反対側に位置する外面とを有し、前記内面には排泄された便を受容可能な凹状の便貯留部を備え、前記貯留部の周辺域を着用者の肛門を中心とする臀部所要域に当接して着用することができる便処理用の使い捨て着用物品である。
【0008】かかる前提において、前記第1発明が特徴とするところは、前記貯留部が面積20〜30000mm2の開口と少なくとも2.5mmの深さとを有するものであって、厚さ5〜100mmの便保持層に少なくとも1つ形成されており、前記保持層が前記内外面間に延びる厚さ方向と前記厚さ方向と交差する面方向とに通気・通水性を有し、前記厚さ方向に弾性的に圧縮可能な三次元ネットワーク構造を有するものであること、にある。
【0009】この発明には、以下のような実施態様がある。
(1)前記着用物品の内面の少なくとも一部分が疎水性シートからなる表面層によって形成され、前記表面層が前記保持層上面を少なくとも前記貯留部近傍で被覆し、前記貯留部が前記表面層に形成された前記開口から前記保持層へと延びており、前記着用物品の外面が不透液性シートからなる裏面層によって形成されている。
(2)前記貯留部の内周面に前記保持層の三次元ネットワーク構造が露出している。
(3)前記貯留部の深さが前記保持層の厚さの1/2以上にまで達している。
(4)前記貯留部が複数形成され、そのうちの少なくとも一部のものは前記保持層を貫通している。
(5)前記保持層の前記厚さ方向における弾性圧縮回復率が、少なくとも50%である。
(6)前記保持層が、100〜1500g/m2の坪量を有し、繊度6〜100dの熱可塑性合成繊維を含み、前記繊維が互いの溶着および機械的交絡の少なくともいずれか一方によって一体となることによって前記三次元ネットワーク構造を形成している弾性体であって、荷重2g/cm2を加えたときの厚さT1に対して荷重35g/cm2を加えたときの厚さT2が厚さT1の40〜80%となるような圧縮率を有している。
(7)前記保持層の熱可塑性合成繊維が親水性のものである。
(8)前記保持層が100重量部の熱可塑性合成繊維と、1〜100重量部の非熱溶融性かつ親水性の繊維とからなる。
(9)前記保持層には、前記貯留部内周面に開口を有し、前記内周面から前記表面層に平行して側方へ延びる断面積が少なくとも1mm2のチャネルが形成されている。
(10)前記保持層と前記裏面層との間に吸水性材料を含む吸収層が介在している。
(11)前記吸収層が20〜600g/m2の坪量を有し、少なくとも8g/gの生理食塩水吸収能力を有している。
(12)前記吸収層が前記保持層を貫通している前記貯留部の内側にのぞいている。
(13)前記吸収層が20〜600g/m2の坪量を有し、前記坪量の20〜100重量%が6〜100dの繊度を有する親水性の熱可塑性合成繊維で占められている。
(14)前記保持層および吸収層の少なくとも一方の熱可塑性合成繊維は、50重量%以上が10〜70dの繊度のものである。
(15)前記吸収層が0.1〜20mmの厚さを有している。
(16)前記吸収層の0〜70重量%が高吸水性樹脂で占められている。
【0010】この発明のうちの前記第2発明が前提とするのは、便が通過可能な開口を有する疎水性の表面シートと、便保持層と、水分吸収層と、不透液性裏面シートとが順次積層されている便処理用の使い捨て着用物品である。
【0011】かかる前提において、前記第2発明が特徴とするところは、前記表面シートに面積20〜30000mm2を有する開口が少なくとも1つ形成されており、前記保持層は、厚さ5〜100mmの弾性体であって厚さ方向と該方向と交差する面方向とに通気・通水性を有し、厚さ方向の弾性圧縮回復率が少なくとも50%であり、前記表面シートの開口の直下に前記面積とほぼ同じ開口面積で深さが少なくとも2.5mmの凹状の便貯留部を有していること、にある。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明に係る便処理用の使い捨て着用物品として使い捨ておむつを例にとり、発明の詳細を説明すると、以下のとおりである。
【0013】図1に部分破断平面図で示された使い捨ておむつ1は、表面シート2と、不透液性裏面シート3と、これら両シート2,3間に介在し表面シート2の下面に当接している便保持層6と、保持層6の下面に当接している水分吸収層7とを有し、表面シート2は、おむつ1の幅方向中央部に位置する疎水性第1シート2Aと、おむつ1の周縁部に位置する透液性第2シート2Bとからなる。保持層6と吸収層7とは、実質的に同形同大であって、砂時計型を呈している。表裏面シート2,3は、これら保持層6と吸収層7の周縁から延出して重なり合い、その重なり合う部分がホットメルト接着剤(図示せず)を介して接合している。おむつ1は、前後方向に前胴周り域11と、後胴周り域12と、これら両域11,12間に位置する股下域13とを有し、股下域13の両側縁14はおむつ1の内方へ向かって湾曲している。股下域13では両側縁14に沿って脚周り弾性部材16が延び、後胴周り域では端縁17に沿って胴周り弾性部材18が延びている。これら弾性部材16,18は、表裏面シート2,3の間にあって、これらシート2,3の少なくとも一方の内面に伸長状態で接合している。後胴周り域12の両側縁19からはテープファスナ21が側方へ延びている。
【0014】おむつ1の内面には、複数の便貯留部22が形成されている。貯留部22は、特に軟便を収容することに適しており、その平面形状には、図示されているように、長円形のもの22A,円形のもの22B,矩形のもの22C等があり、その形状に特別の規定はない。ただし、肛門近傍に当接する部位には、特に開口面積の大きな貯留部22Bを形成することが好ましい。
【0015】図2は、図1のII−II線による切断面を示す図面である。表面シート2のうちの第1シート2Aと第2シート2Bとは互いに重なり合い接着または溶着によって接合している。かかる表面シート2と、表面シート2の下面に当接する保持層6と、保持層6の下面に当接する吸収層7と、吸収層7の下面に当接する裏面シート3とは、互いに当接する部位が接着または溶着によって接合していることが好ましい。
【0016】貯留部22は、表面シート2に形成された開口26と、保持層6に形成された凹部27とで構成されている。開口26は、表面シート2のうちの第1シート2Aが保持層6と重なる部位に形成されるもので、20〜30000mm2の開口面積を有する。凹部27は、開口26の直下に形成されており、開口面積は開口26のそれとほぼ同じである。凹部27は、少なくとも2.5mmの深さ、より好ましくは保持層6の厚さの1/2以上にまで達する深さ、さらに好ましくは保持層6を貫通する深さを有する。図示例では、貯留部22のうちの22Aの凹部27が保持層6を貫通して吸収層7にまで達しており、貯留部22のうちの22Dの凹部27が保持層6の厚さの約1/2ないしそれ以上の深さを有している。貯留部22は、おむつ1の内面に少なくとも一つ形成されるのもので、それが一つである場合には、おむつ着用者の肛門を覆う部位に比較的開口面積の大きなものが形成される。例えば乳幼児用のおむつであれば、3000〜7000mm2の開口面積を有する開口26と凹部27とからなる貯留部22を1つだけ形成してもよい。また、大人用のおむつであれば、20000〜30000mm2程度の開口面積を有する貯留部22を1つだけ形成してもよい。貯留部22が複数である場合には、主として肛門とその近傍とに形成される。保持層6の上面を被覆する第1シート2Aは、その上面のうちで少なくとも貯留部22の開口の近傍を覆うように形成される。
【0017】このようなおむつ1において、表面シート2の第1シート2Aには好ましくは疎水性のシート、例えばポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性合成樹脂フィルムや熱可塑性合成樹脂発泡シート、熱可塑性合成繊維の不織布等が使用される。第2シート2Bには、親水性または疎水性の不織布や開孔プラスチックフィルム等が使用される。これら表面シート2の厚さは、それがフィルムや不織布であれば0.01〜0.3mm,発泡シートであれば0.2〜2mmの範囲にあることが好ましい。
【0018】保持層6は、表裏面シート2,3間に延びる厚さ方向とこれに交差する面方向とに通気・通水性を有する三次元ネットワーク構造の弾性体であって、カードウェブの如き熱可塑性合成繊維の集合体、熱可塑性合成繊維からなる嵩高な不織布、連続気泡を有する発泡ウレタンシートの如き発泡シート等によって形成される。熱可塑性合成繊維は、捲縮したものであることが好ましい。保持層6は、2g/cm2の荷重を5分間加えたときの厚さT1が5〜100mmとなるようなものであり、好ましくは、35g/cm2の荷重を5分間加えて圧縮したときの厚さT2が厚さT1の40〜80%となるような圧縮率を有している。また、保持層6は、35g/cm2の荷重を5分間加えた後にその荷重を取り除いて30分間放置し、その後に2g/cm2の荷重を5分間加えたときの厚さT3が厚さT1の50%以上にまで弾性的に復帰するような圧縮回復率、即ち弾性圧縮回復率を有する。保持層6の凹部27の周面31や底面32には、これら繊維集合体や発泡シートの三次元ネットワーク構造が露出している。なお、この発明において、厚さというときには、測定条件が示されている場合を除いて、2g/cm2の荷重を5分間加えた後の厚さを意味する。
【0019】かかる保持層6を熱可塑性合成繊維の不織布で形成する場合には、繊度6〜100dの繊維を坪量100〜1500g/m2の割合で使用し、より好ましくはその使用量のうちの50%以上が繊度10〜70dのもので占められるようにし、繊維どうしを溶着および/または機械的交絡によって一体化して前記圧縮率と圧縮回復率とを付与し、繊維間に通気・通水性をもたらす多くの空隙を作ることが好ましい。保持層6には親水性繊維を使用することが好ましいが、疎水性繊維を使用することもできる。保持層6にはまた、100重量部の熱可塑性合成繊維に1〜100重量部の非熱溶融性の親水性繊維を加えることができる。かかる親水性繊維には、パルプ繊維やコットン繊維等の天然繊維、レーヨン繊維等の化学繊維、アクリル繊維等の合成繊維、ポリビニルアルコールや高吸水性樹脂からなる繊維等がある。
【0020】吸収層7は、吸水性繊維や高吸水性樹脂を含むもので、少なくとも生理食塩水を8g/gの割合で吸収できることが好ましく、また、20〜600g/m2の坪量を有し、2g/cm2の荷重を5分間加えたときの厚さt1が0.1〜20mm,密度が0.01〜0.1g/cm3であることが好ましい。吸収層7は、35g/cm2の荷重を5分間加えて圧縮したときの厚さt2が厚さt1の40%以上となるような圧縮率を有し、35g/cm2の荷重を5分間を加えたのちにその荷重を取り除いて30分間放置し、その後に2g/cm2の荷重を5分間加えたときの厚さt3が厚さt1の70%以上にまで弾性的に復帰するような弾性圧縮回復率を有することが好ましい。
【0021】かかる吸収層7において、吸水性繊維には、パルプ繊維、レーヨン繊維等の化学繊維、繊維状の高吸水性樹脂等を使用することができ、これら繊維に親水性の熱可塑性合成繊維、親水化処理した疎水性の熱可塑性合成繊維等を混合することができる。吸水性繊維は、吸収層7の20〜100重量%を占めることが好ましい。熱可塑性合成繊維は、熱溶融性のものであって、繊度6〜100dのものを使用することが好ましく、使用量のうちの50重量%以上が繊度10〜70dのもので占められることがより好ましい。熱可塑性合成繊維は、吸収層7に通気・通水性の空隙を形成し、クッション性を付与することに役立つ。高吸水性樹脂には、繊維状のものの他に粒子状のものがあり、その使用量は吸収層7の0〜70重量%の範囲内にあることが好ましい。吸収層7には必要なら20重量%を上限に疎水性の熱可塑性合成繊維を混合して、吸収層7内の水分の拡散性を向上させることができる。
【0022】裏面シート3は、厚さ0.01〜0.3mmのポリエチレン等の熱可塑性合成樹脂フィルムからなるもので、かかるフィルムには、不透液性のものと通気不透液性のものとがある。
【0023】このように構成された使い捨ておむつ1では、排泄された便、特に軟便が表面シート2の開口26を通り抜けて保持層6の凹部27に進入し易い。保持層6は、三次元のネットワーク構造を有しているから、軟便は凹部27の周面31および底面32から側方と下方とへ移行可能であり、保持層6に体圧がかかると特にその移行が促進される。凹部27において側方へ移行した軟便は、表面シート2に覆われていて肌に接触することがない。かかる保持層6は、前記の圧縮率と圧縮回復率とを有していれば、体圧がかかっても極端に潰れてそのままになるということがなく、軟便が凹部27の外へ逆流することを防ぐことができる。また、表面シート2が疎水性の不織布やフィルムからなるものであるときには、軟便が表面シート2に滲みにくく、また表面シート2の上に広がる前に貯留部22に流れ落ちるので、おむつ1着用者の肌を広範囲にわたって軟便で汚すということがない。軟便は、その水分が保持層6や吸収層7の吸水性材料によって吸収され、保持層6には固形分だけが残る。そのようになった軟便は、最早流動することがないから、肌を広い範囲にわたって汚すということもない。表面シート2の開口26の直下では、保持層6が凹部27を形成しているから、保持層6を形成している繊度の高い繊維でも開口26の外へ突出しておむつ1着用者の肌を刺激するということがない。
【0024】図3,4は、おむつ1等の便処理用着用物品に使用される保持層6と吸収層7との一例を示す斜視図とそのIV−IV線断面図である。保持層6に形成された複数の凹部27のうちのいくつかでは、その凹部27からチャネル36が延びている。例えば、凹部27のうちの27Bからは、凹部27Cにまで達するチャネル36Bが延びている。また、凹部27Dや27Eからは、チャネル36Dや36Eがそれぞれ放射状に延びている。チャネル36は、少なくとも1mm2の断面積を有し、所要の方向へ、所要の長さだけ延びることができる。保持層6の凹部27に流入した軟便は、三次元ネットワーク構造の空隙を利用して平面的に広がることができる他に、チャネル36の内側を流れて保持層6の内部に広く行きわたる。このようにして保持層6の空間を隈なく利用すると、肌を汚すことがないようにおむつ1の内部に保持しておくことができる軟便の量が実質的に多くなる。
【0025】使い捨ておむつ1を例にして説明したこの発明は、おむつやおむつカバー、パンツ等の内側にセットして着用者の肛門とその近傍にあてがうようにして使用する便処理専用のパッドとして実施することもできる。また、保持層6または保持層6と吸収層7とを図示例のようにおむつ1の内面の全体ではなく、内面の一部分にだけ配置することもできる。この発明は、乳幼児用のおむつや便処理用パッドばかりでなく、成人用のそれらでも実施することができる。
【0026】
【発明の効果】この発明に係る便処理用の使い捨て着用物品は、表面シートに開口を形成し、表面シートの下面に当接する保持層には、その開口の直下に凹部を形成してここに軟便を流入させるようにしたから、軟便が表面シートの上に広がっておむつ着用者の肌を広範囲にわたって汚すということがない。かかる着用物品では、表面シートの開口から保持層の繊維が突出して物品着用者の肌を刺激するということがない。
【0027】保持層が凹部から側方へ延びるチャネルを有する態様の着用物品では、軟便が保持層内に広く行きわたることが可能で、肌を汚すことがないように保持できる軟便の量が多くなる。




 

 


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