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発明の名称 使い捨ておむつ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2000−325394(P2000−325394A)
公開日 平成12年11月28日(2000.11.28)
出願番号 特願平11−142335
出願日 平成11年5月21日(1999.5.21)
代理人 【識別番号】100066267
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 吉治
【テーマコード(参考)】
3B029
4C098
【Fターム(参考)】
3B029 BD09 BD10 BD12 BD13 BD14 
4C098 AA09 CC03 CC10 CC12 CC15 DD04 DD10 DD24 DD26 DD28
発明者 三嶋 祥宜 / 大坪 俊文
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 透液性トップシートと不透液性バックシートとの間に吸液性コアが介在する積層パネルで構成され、互いに対向して長手方向へ延びる両側縁部と、互いに対向して幅方向へ延びる両端縁部とを有し、前記長手方向に前胴周り域と、後胴周り域と、前記前後胴周り域の間に位置する股下域とを有する使い捨ておむつにおいて、前記パネルが、前記パネルの上面で前記幅方向へ互いに対向離間して前記長手方向へ延びる一対の液抵抗性第1上面シートと、前記第1上面シートの間で前記長手方向へ互いに対向離間して前記幅方向へ延びる一対の液抵抗性第2上面シートとを有して少なくとも前記股下域と前記後胴周り域との間で開口する開口部を備え、前記開口部は、前記第1上面シートの前記長手方向へ延びる固定側部それぞれが前記パネルの上面に固着され、前記第2上面シートの前記幅方向へ延びる固定側部それぞれが前記パネルの上面に固着され、かつ、前記第1上面シートの固定側部から前記パネルの幅方向内側へ延びる前記第1上面シートの部分と前記第2上面シートの固定側部から前記パネルの長手方向内側へ延びる前記第2上面シートの部分とが互いに重なり合う領域で固着されることにより形成され、前記第1上面シートと前記第2上面シートとが、前記開口部の縁部に沿って弾性的な伸縮性を有することを特徴とする前記おむつ。
【請求項2】 前記第1上面シートそれぞれが、前記パネルの両端縁部の間に延び、前記パネルの両端縁部に位置する前記第1上面シートの両端縁部それぞれが、前記パネルの幅方向内側へ倒伏された状態で前記パネルの上面に固着されている請求項1記載のおむつ。
【請求項3】 前記第1上面シートの固定側部それぞれが、前記コアの両側縁部の内側に位置している請求項1または請求項2記載のおむつ。
【請求項4】 前記パネルの両側縁部と前記第1上面シートの固定側部との間には、弾性的な伸縮性を有して前記長手方向へ延びる自由側縁部と前記パネルの上面に固着された基側縁部と前記パネルの両端縁部に位置する長手方向両端部とを有して前記パネルの上面から上方へ起立性向を有する一対の防漏カフが形成されている請求項1ないし請求項3いずれかに記載のおむつ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使い捨ておむつに関する。
【0002】
【従来の技術】特開平5−305109号公報は、肌当て上面シートの中央部にその長手方向へ長い開口部を形成し、その開口部の周縁に沿って長手方向へ伸縮する弾性部材を環状に取り付けた使い捨ておむつを開示している。
【0003】特開平8−322878号公報は、吸液性コアが股下域において長手方向前後に二分して所要の距離だけ離間し、その離間部位でトップシートとバックシートとが接合し、離間部位の上面に幅方向へ延びるフラップが形成されている使い捨ておむつを開示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開平5−305109号公報開示のおむつは、排泄物を開口部に確実に流入させることを意図しているが、排泄物が軟便の場合には、おむつの股下域または後胴周り域で排泄されても、トップシート上を拡散流動して前胴周り域に達し、泌尿器や性器を汚すことがある。
【0005】特開平8−322878号公報開示のおむつは、軟便の前胴周り域への流動を防止することを意図しているが、排泄された便を排泄位置近傍で閉じ込めておくことはできず、便が股下域および後胴周り域においてトップシート上を流動拡散してしまうことがある。
【0006】本発明の課題は、排泄された便が前胴周り域に流動することはなく、股下域や後胴周り域において便が流動拡散することがない使い捨ておむつを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決するための本発明は、透液性トップシートと不透液性バックシートとの間に吸液性コアが介在する積層パネルで構成され、互いに対向して長手方向へ延びる両側縁部と、互いに対向して幅方向へ延びる両端縁部とを有し、前記長手方向に前胴周り域と、後胴周り域と、前記前後胴周り域の間に位置する股下域とを有する使い捨ておむつを改良することにある。
【0008】改良に係る本発明が特徴とするところは、前記パネルが、前記パネルの上面で前記幅方向へ互いに対向離間して前記長手方向へ延びる一対の液抵抗性第1上面シートと、前記第1上面シートの間で前記長手方向へ互いに対向離間して前記幅方向へ延びる一対の液抵抗性第2上面シートとを有して少なくとも前記股下域と前記後胴周り域との間で開口する開口部を備え、前記開口部は、前記第1上面シートの前記長手方向へ延びる固定側部それぞれが前記パネルの上面に固着され、前記第2上面シートの前記幅方向へ延びる固定側部それぞれが前記パネルの上面に固着され、かつ、前記第1上面シートの固定側部から前記パネルの幅方向内側へ延びる前記第1上面シートの部分と前記第2上面シートの固定側部から前記パネルの長手方向内側へ延びる前記第2上面シートの部分とが互いに重なり合う領域で固着されることにより形成され、前記第1上面シートと前記第2上面シートとが、前記開口部の縁部に沿って弾性的な伸縮性を有することにある。
【0009】本発明の実施の形態の一例としては、前記第1上面シートそれぞれが、前記パネルの両端縁部の間に延び、前記パネルの両端縁部に位置する前記第1上面シートの両端縁部それぞれが、前記パネルの幅方向内側へ倒伏された状態で前記パネルの上面に固着されている。
【0010】本発明の実施の形態の他の一例としては、前記第1上面シートの固定側部それぞれが、前記コアの両側縁部の内側に位置している。
【0011】本発明の実施の形態の他の一例として、前記パネルの両側縁部と前記第1上面シートの固定側部との間には、弾性的な伸縮性を有して前記長手方向へ延びる自由側縁部と前記パネルの上面に固着された基側縁部と前記パネルの両端縁部に位置する長手方向両端部とを有して前記パネルの上面から上方へ起立性向を有する一対の防漏カフが形成されている。
【0012】
【発明の実施の形態】添付の図面を参照して、本発明に係る使い捨ておむつの詳細を説明すると、以下のとおりである。
【0013】図1は、積層パネル1で構成されたおむつの部分破断斜視図である。パネル1は、透液性トップシート2と、不透液性バックシート3と、トップシート2とバックシート3との間に介在し、それらシート2,3のうちの少なくとも一方の内面に接合された吸液性コア4とで形成されている。パネル1は、幅方向と交差する長手方向に前胴周り域20と、後胴周り域22と、それら前後胴周り域20,22の間に位置する股下域21とを有し、互いに対向して長手方向へ延びていて股下域21においてパネル1の内方へ湾曲する両側縁部1aと、互いに対向して幅方向へ延びる両端縁部1bとを有する。
【0014】パネル1は、パネル1の上面で幅方向へ互いに対向離間し、股下域21と後胴周り域22との間で長手方向へ延びる一対の液抵抗性第1上面シート5と、股下域21と後胴周り域22とに位置し、第1上面シート5の間で幅方向へ延びる一対の液抵抗性第2上面シート6とで画成された開口部10を有する。開口部10は、股下域21のほぼ中央部から後胴周り域22の端縁部1b近傍の間に開口している。第1上面シート5の固定側部5bから幅方向内側へ延びる部分5aには、長手方向へ延びる弾性部材7が伸長状態で取り付けられている。第2上面シート6の固定側部6bから長手方向内側へ延びる部分6aには、幅方向へ延びる弾性部材8が伸長状態で取り付けられている。
【0015】パネル1の上面には、パネル1の両側縁部1aと第1上面シート5との間に位置し、コア4の両側縁部4aの外側近傍で長手方向へ延びる一対の防漏カフ9が取り付けられている。カフ9は、股下域21においてトップシート2とバックシート3とのいずれにも固着されていない自由側縁部9aと、長手方向へ延びる基側縁部9bと、前後胴周り域20,22に位置する長手方向両端部9cとを有する。基側縁部9bから幅方向外方へ延びるカフ9の部分と両端部9cとの形状は、バックシート3の外側域の形状と同じである。
【0016】カフ9は、基側縁部9bがコア4の両側縁部4aの外側に位置してトップシート2の上面に固着され、両端部9cがパネル1の外側に倒伏された状態でトップシート2の上面に固着されている。カフ9の自由側縁部9aには、長手方向へ延びる弾性部材13が伸長状態で取り付けられている。図では、パネル1がその内面を内側にして長手方向に湾曲しているので、カフ9が、弾性部材13それぞれの収縮によってパネル1の上方へ起立している。
【0017】パネル1の両側縁部1aには、カフ9の外側の位置に長手方向へ延びる脚周り用弾性部材11が、トップシート2とバックシート3との間に介在し、それらシート2,3のうちの少なくとも一方に伸長状態で取り付けられている。パネル1の両端縁部1bには、幅方向へ延びる胴回り用弾性部材12が、バックシート3とカフ9の部分との間に介在し、それら3,9のうちの少なくとも一方に伸長状態で取り付けられている。パネル1の後胴周り域22には、テープファスナ14がパネル1の両側縁部1aから幅方向内側へ延びている。
【0018】前胴周り域20におけるパネル1の外面には、テープファスナ14の止着域となるターゲットテープが取り付けられ、テープファスナ14をその内面に塗布された粘着剤を介して、ターゲットテープに止着すると、胴周り開口と左右一対の脚周り開口とが形成される(図示せず)。
【0019】図2,3は、図1のA−A線端面図と、図1のB−B線矢視断面図である。第1上面シート5は、パネル1の長手方向へ延びる固定側部5bがコア4の両側縁部4aの内側に位置してトップシート2の上面に接着剤(図示せず)を介して固着されている。股下域21に位置する第2上面シート6は、パネル1の幅方向へ延びる固定側部6bがトップシート2の上面に接着剤(図示せず)を介して固着され、後胴周り域22に位置する第2上面シート6は、パネル1の幅方向へ延びる固定側部6bがコア4の端縁部4bの内側でトップシート2の上面に接着剤(図示せず)を介して固着されている。
【0020】第1上面シート5の部分5aと第2上面シート6の部分6aとは、それら部分5a,6aのうちの互いに重なり合う部位が、第1上面シート5を上にした状態で接着剤(図示せず)を介して互いに固着されている。第1上面シート5と第2上面シート6との部分5a,6aそれぞれはパネル1の内側へ折曲され、弾性部材7,8がそれらシート5,6の部分5a,6aに被覆されている。
【0021】第1上面シート5とトップシート2とがパネル1の幅方向内側へ向かって開口するポケットP1を形成し、第2上面シート6とトップシート2とがパネル1の長手方向内側へ向かって開口するポケットP2を形成している。
【0022】パネル1は、トップシート2がコア4の両側縁部4aの外側近傍で終わり、トップシート2の外側域から幅方向外側へ延びるバックシート3の外側域とカフ9の基側縁部9bから幅方向外側へ延びる部分とが互いに固着されている。カフ9は、その自由側縁部9aがパネル1の内側へ折曲され、弾性部材13がカフ9の自由側縁部9aに被覆されている。
【0023】パネル1は、第1上面シート5の固定側部5bがコア4の両側縁部4aの内側でトップシート2に固着されているので、排泄された尿がカフ9と第1上面シート5の間を流動しても、カフ9と第1上面シート5の間に位置するコア4の両側縁部4aで尿を吸収することができる。
【0024】パネル1は、後胴周り域22に位置する第2上面シート6の固定側部6bがコア4の端縁部4bの内側でトップシート2に固着されているので、排泄された尿がパネル1の端縁部1bの側へ流動しても、コアの端縁部4bで尿を吸収することができる。
【0025】図4,5は、図1とは異なる態様のパネル1の部分破断斜視図と、図4のC−C線矢視断面図である。パネル1は、トップシート2とバックシート3との間に介在するコア4を有し、股下域21のほぼ中央部から後胴周り域22の端縁部1b近傍の間に開口する開口部10と、パネル1の長手方向へ延びる防漏カフ9とを有する点において図1のパネル1と同一である。
【0026】第1上面シート5は、パネル1の上面で幅方向へ互いに対向離間し、パネル1の両端縁部1bの間に延びている。パネル1の両端縁部1bに位置する第1上面シート5の両端縁部5cは、パネル1の内側へ倒伏された状態でトップシート2に固着されている。第1上面シート5の固定側部5bからパネル1の幅方向内側へ延びる部分5aには、長手方向へ延びる弾性部材7が伸長状態で取り付けられている。第2上面シート6は、股下域21と後胴周り域22とに位置し、第1上面シート5の間で幅方向へ延びている。第2上面シート6の固定側部6bからパネル1の長手方向内側へ延びる部分6aには、幅方向へ延びる弾性部材8が伸長状態で取り付けられている。第1上面シート5の部分5aと第2上面シート6の部分6aとのうちの互いに重なり合う部位が、第1上面シート5を上にした状態で互いに固着されている。
【0027】図4のパネル1は、弾性部材7がパネル1の両端縁部1bの間に延びている。パネル1がその内面を内側にして長手方向に湾曲すると、弾性部材7はパネル1の両端縁部1b間で収縮することができる。ゆえに、第1上面シート5の部位5bがパネル1の上方へ起立し易い。第2上面シート6の部位6bは、第1上面シート5の部位5bの起立にともなってパネル1の上方へ持ち上げられる。第1上面シート5と第2上面シート6とが起立することでポケットP1,P2が大きく口を開け、多量の排泄物をポケットP1,P2に収容することができる。
【0028】トップシート2には、不織布や開孔プラスチックフィルム等の透液性のシート、好ましくは透液性であって疎水性のシートが使用される。バックシート3には、不透液性のプラスチックフィルムまたはプラスチックフィルムと疎水性不織布とのラミネートシート、好ましくは通気不透液性のシートが使用される。
【0029】防漏カフ9と第1,2上面シートとには、通気不透液性の不織布または通気不透液性の伸縮性不織布が使用される。カフ9に伸縮性不織布を使用する場合は、カフ9を長手方向へ伸長させた状態でパネル1に固定し、第1,2上面シート5,6に伸縮性不織布を使用する場合は、第1上面シート5を長手方向へ伸長させた状態で、第2上面シート6を幅方向へ伸長した状態でパネル1に固定する。カフ9の自由側縁部9aと第1,2上面シートの部分5a,6aとに対する弾性部材7,8,13の取り付けを省くことができる。
【0030】不織布としては、スパンレース、ニードルパンチ、メルトブローン、サーマルボンド、スパンポンド、ケミカルボンド等の不織布を使用することができる。目付としては、15〜80g/m2、好ましくは、20〜60g/m2である。不織布の構成繊維としては、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系、の各繊維、ポリエチレン/ポリプロピレンまたはポリエステルの複合繊維等を使用することができる。
【0031】コア4は、フラッフパルプと高吸収性ポリマー粒子との混合物であり、所要の厚みに圧縮され、全体がティシュペーパ等の透水シートによって被覆されている。シートの固着、弾性部材の取り付けには、ホットメルト接着剤等の接着剤や粘着剤の他に、各部材に対する熱溶着の技術を利用することができる。
【0032】
【発明の効果】本発明に係る使い捨ておむつによれば、開口部から収容された軟便や固形の便等の排泄物は、第1,2上面シートとトップシートとが形成するポケットに保持され、トップシートを透過してコアに吸収されるので、それらの排泄物が前胴回り域へ流動したりすることや股下域と後胴回り域とで流動、拡散することを防止することができる。排泄物のうち尿と便とが第1,2上面シートによって分離されるので、それらが混じり合うことによる不快感を与えることがない。




 

 


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