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発明の名称 着用物品
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2000−254174(P2000−254174A)
公開日 平成12年9月19日(2000.9.19)
出願番号 特願平11−58646
出願日 平成11年3月5日(1999.3.5)
代理人 【識別番号】100066267
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 吉治
【テーマコード(参考)】
3B029
【Fターム(参考)】
3B029 BB01 BD12 BD14 BD17 
発明者 大坪 俊文
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 互いに対向して長手方向へ延びる両側縁と、互いに対向して前記長手方向と交差する幅方向へ延びる両端縁とを有し、前記長手方向に前胴周り域と、後胴周り域と、それら前後胴周り域の間に位置する股下域とを有する着用物品において、前記物品が、前記後胴周り域の端縁に沿って延びる接合縁部を有して前記物品の非肌当接面の側へ凹む凹陥部を備え、前記凹陥部は、前記後胴周り域が前記物品の幅方向の寸法を二分して前記長手方向へ延びる縦中心線を挟んで第1後胴周り域と第2後胴周り域とに分割され、前記第1後胴周り域と前記第2後胴周り域とが互いに引き寄せられて、前記接合縁部が前記縦中心線上で互いに固着されることにより形成されていることを特徴とする前記物品。
【請求項2】 前記第1,2後胴周り域には、前記第1後胴周り域から幅方向外方へ張り出す第1翼部と、前記第2後胴周り域から幅方向外方へ張り出す第2翼部とが形成され、前記第1翼部と前記第2翼部とが互いに引き寄せられて、前記第1,2後胴周り域の端縁に連なる前記第1,2翼部の端縁どうしが互いに固着されている請求項1記載の物品。
【請求項3】 前記物品が、前記前後胴周り域と前記股下域と前記翼部とに位置させた透液性トップシートと、それらに位置させた不透液性バックシートと、それらに位置して前記トップシートと前記バックシートとの間に介在する吸液性コアとを有する積層パネルで構成された使い捨ておむつである請求項2記載の物品。
【請求項4】 前記積層パネルが、前記股下域の両側縁の内側で前記前後胴周り域の間に延びていて前記トップシート上面から起立性向を有する一対の防漏カフを有し、前記カフが、自由側縁部と前記トップシートの上面に固着された基側縁部と前記前後胴周り域に位置する両端縁部とを有し、前記後胴周り域に位置する前記カフの端縁部それぞれが前記接合縁部に沿って互いに固着され、前記カフそれぞれが前記後胴周り域において互いに当接している請求項3記載の物品。
【請求項5】 前記カフの両端縁部それぞれが、前記積層パネルの内側へ倒伏された状態で前記トップシート上面に固着されている請求項4記載の物品。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、おむつカバーや使い捨ておむつ等の着用物品に関する。
【0002】
【従来の技術】実開平7−7620号公報は、透液性トップシートと、不透液性バックシートと、それら両シートの間に介在する吸液性コアとで構成され、トップシートの股下域中央部の周囲に吸液性の環状部材と、環状部材を被覆する透液性の被覆シートとを設け、トップシート部分が環状部材の底部で露出する便止め用凹部を形成した使い捨ておむつを開示している。
【0003】実開平6−21624号公報は、透液性トップシートと、不透液性バックシートと、それら両シートの間に介在する吸収体とで構成され、吸収体には、臀部の位置に大便受容用の凹部を設けた使い捨ておむつを開示している。
【0004】それらおむつは、股下域に環状部材からなる便止め用凹部や吸収体に大便受容用の凹部を形成して大便等の固形排泄物を保持することを意図している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】それら公知のおむつは、股下域の位置に形成された便止め用凹部や臀部の位置に形成された大便受容用の凹部が、おむつの着用中に着用者の排泄位置からずれると、それら凹部に固形排泄物が収容されない場合がある。
【0006】実開平7−7620号公報開示のおむつは、コアの上部に環状部材を配置しているので、コアの厚みに環状部材の厚みが加わり、おむつの厚みが増して着用者に違和感を与える。
【0007】実開平6−21624号公報開示のおむつは、おむつの上面に位置するトップシートが排泄物を十分に透過させる性能を有していない場合、凹部に一旦収容された軟便や下痢等の流動性排泄物がトップシートの表面に逆流して拡散する場合がある。また、吸液性コアが近年の製造技術の進歩にともなって薄型化しているが、薄型のコアにおいては所要量の大便を収容するための凹部を形成することが難しい。
【0008】本発明の課題は、股下域に環状部材からなる便止め用凹部や臀部に位置する吸液性コアに大便受容用の凹部を形成することなく、かつ、着用中に着用者の排泄位置が動いても、排泄物を内部に収容、保持することができる着用物品を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決するための本発明は、互いに対向して長手方向へ延びる両側縁と、互いに対向して前記長手方向と交差する幅方向へ延びる両端縁とを有し、前記長手方向に前胴周り域と、後胴周り域と、それら前後胴周り域の間に位置する股下域とを有する着用物品を改良することにある。
【0010】改良に係る本発明が特徴とするところは、前記物品が、前記後胴周り域の端縁に沿って延びる接合縁部を有して前記物品の非肌当接面の側へ凹む凹陥部を備え、前記凹陥部は、前記後胴周り域が前記物品の幅方向の寸法を二分して前記長手方向へ延びる縦中心線を挟んで第1後胴周り域と第2後胴周り域とに分割され、前記第1後胴周り域と前記第2後胴周り域とが互いに引き寄せられて、前記接合縁部が前記縦中心線上で互いに固着されることにより形成されていることにある。
【0011】本発明の実施の形態の一例として、前記第1,2後胴周り域には、前記第1後胴周り域から幅方向外方へ張り出す第1翼部と、前記第2後胴周り域から幅方向外方へ張り出す第2翼部とが形成され、前記第1翼部と前記第2翼部とが互いに引き寄せられて、前記第1,2後胴周り域の端縁に連なる前記第1,2翼部の端縁どうしが互いに固着されている。
【0012】本発明の実施の形態の他の一例としては、前記物品が、前記前後胴周り域と前記股下域と前記翼部とに位置させた透液性トップシートと、それらに位置させた不透液性バックシートと、それらに位置して前記トップシートと前記バックシートとの間に介在する吸液性コアとを有する積層パネルで構成された使い捨ておむつである。
【0013】本発明の実施の形態の他の一例としては、前記積層パネルが、前記股下域の両側縁の内側で前記前後胴周り域の間に延びていて前記トップシート上面から起立性向を有する一対の防漏カフを有し、前記カフが、自由側縁部と前記トップシートの上面に固着された基側縁部と前記前後胴周り域に位置する両端縁部とを有し、前記後胴周り域に位置する前記カフの端縁部それぞれが前記接合縁部に沿って互いに固着され、前記カフそれぞれが前記後胴周り域において互いに当接している。
【0014】また、前記カフの両端縁部それぞれが、前記積層パネルの内側へ倒伏された状態で前記トップシート上面に固着されている。
【0015】
【発明の実施の形態】添付の図面を参照して、本発明に係る着用物品の詳細を積層パネルで構成された開放型の使い捨ておむつを例として説明すると、以下のとおりである。
【0016】図1は、パネル1の部分破断斜視図である。パネル1は、透液性トップシート2と、不透液性バックシート3と、トップシート2とバックシート3との間に介在し、それらシート2,3のうちの少なくとも一方の内面に接合された吸液性コア4とで形成され、互いに対向して長手方向へ延びる両側縁部と、互いに対向して長手方向と交差する幅方向へ延びる両端縁部とを有する。
【0017】パネル1は、パネル1の長手方向へ延びる一対の防漏カフ6を備えてる。カフ6は不透液性不織布シートで形成され、自由側縁部6aに弾性部材7が伸長状態で取り付けられている。パネル1には、着用者の臀部の位置にパネル1の非肌当接面の方向へ凹む凹陥部24が形成され、凹陥部24の上方においてカフ6が互いに当接して凹陥部24を囲んでいる。
【0018】パネル1には、コア4の両側縁部それぞれから幅方向外方へ延出するサイドフラップ12が形成されている。パネル1には、両側縁部に長手方向へ延びる脚周り用弾性部材8が伸長状態で取り付けられ、両端縁部に幅方向へ延びるフィルム状の胴周り用弾性部材9,10が伸長状態で取り付けられている。
【0019】弾性部材8,9,10それぞれの伸長状態が解除されると、パネル1の両端縁部とパネル1の両側縁部とに沿ってギャザーが形成される。パネル1がその内面を内側にして長手方向に湾曲すると、弾性部材7が収縮してカフ6がパネル1の上方へ起立するとともに、カフ6の自由側縁部6aにギャザーが形成される。
【0020】図2は、パネル1の部分破断平面図であり、パネル1に凹陥部24を形成する以前の状態を示す。パネル1は、その長手方向に前胴周り域20と、後胴周り域22と、これら前後胴周り域20,22の間に位置する股下域21と、後胴周り域22の両側から幅方向外方へ張り出す一対の翼部23とを有する。
【0021】パネル1は、後胴周り域22と翼部23との端縁22a,23aに沿って幅方向へ延びる接合縁部5を有する。接合縁部5では、バックシート3の端縁が、トップシート2のそれよりも長手方向外方へ延出し、トップシート2の端縁が、カフ6のそれよりも長手方向外方へ延出している。
【0022】パネル1は、後胴周り域22と翼部23とがパネル1の幅方向の寸法を二分して長手方向へ延びる縦中心線Yを挟んで、第1,2後胴周り域22A,22Bと第1,2翼部23A,23Bとに分割され、第1,2後胴周り域22A,22Bと第1,2翼部23A,23Bとが、矢印X,Xで示す方向へ互いに引き寄せられて、接合縁部5が縦中心線Y上で互いに固着される。接合縁部5が固着されると、パネル1に凹陥部24が形成される。翼部23は、翼部23の対向端縁23cがパネル1の側縁の一部を形成し、翼部23の側縁23bがパネル1の一方の端縁を形成している(図1参照)。
【0023】翼部23は、トップシート2の部分と、バックシート3の部分と、カフ6の部分とから形成され、トップシート2の部分とバックシート3の部分との間にコア4が介在している。翼部23では、トップシート2の部分がコア4の側縁部の外側近傍で終わり、トップシート2の部分からさらに幅方向外方へ延びるバックシート3の部分とカフ6の部分とが、翼部23において互いに固着されている。
【0024】翼部23の互いに対向して長手方向へ延びる両側縁23bには、それら両側縁23bに沿って長手方向へ延びる弾性部材10が、バックシート3とカフ6との間に介在し、それら3,6のうちの少なくとも一方に固着されている。接合縁部5と並行して幅方向へ延びる翼部23の対向端縁23cには、自由端部に粘着剤が塗布された一対のテープファスナ11の基端部が固着されている。
【0025】図3,4は、図1のA−A線断面と、図1のB−B線端面を示す図であり、図3では、カフ6がパネル1の内面から起立した状態で示されている。パネル1は、図3に示すように、トップシート2の側縁部がコア4の側縁部の外側近傍で終わり、トップシート2の側縁部からさらに幅方向外方へ延出するバックシート3の側縁部とカフ6とが、弾性部材8を挟んで互いに固着されている。
【0026】カフ6は、基側縁部6bがトップシート2の上面に固着され、後胴周り域22と翼部23とに位置するカフ6の両端縁部6cがパネル1の内方であって、トップシート2の上面の側に倒伏した状態で固着されている。カフ6の自由側縁部6aでは、カフ6が弾性部材7を被覆するようにパネル1の内面の側へ折り重ねられ、弾性部材7がカフ6に間欠的に固着されている。
【0027】翼部23では、図4に示すように、接合縁部5においてカフ6の上面どうしが互いに固着され、カフ6からさらに図の上方へ延出するトップシート2の上面どうしが互いに固着されているとともに、トップシート2からさらに図の上方へ延出するバックシート3の上面どうしが互いに固着されている。
【0028】図5は、図2のC−C線断面図である。パネル1は、後胴周り域22と翼部23とが前胴周り域20と股下域21とに対してパネル1の上方へ起立したほぼL字状の断面形状を有する。凹陥部24の奥行は、接合縁部5のほぼ中央が最も深くなっている。
【0029】パネル1には、前胴周り域20におけるパネル1の外面にテープファスナの止着域となるターゲットテープが取り付けられ、テープファスナをその内面に塗布された粘着剤を介して、ターゲットテープに止着すると、胴周り開口と左右一対の脚周り開口とが形成される(図示せず)。
【0030】パネル1は、排泄物が前後胴周り域22と股下域21とに位置するコア4に吸収された後、翼部23のコア4に滲入、吸収される。翼部23にコア4が存在しない場合と比較して、多量の排泄物を吸収することができる。翼部23に位置するコア4が、着用中に着用者の背部で押圧されたとしても、翼部23の上面をカフ6が被覆しているので排泄物がパネル1の上面に滲出することはない。翼部23に位置するコア4は、着用中にクッションとなるので着用感が向上する。
【0031】トップシート2には、不織布や開孔プラスチックフィルム等の透液性のシート、好ましくは透液性であって疎水性のシートが使用される。バックシート3には、不透液性のプラスチックフィルムまたはプラスチックフィルムと疎水性不織布とのラミネートシート、好ましくは通気不透液性のシートが使用される。カフ6には、通気不透液性の不織布シートまたは通気不透液性の伸縮性不織布シートが使用される。伸縮性不織布シートを使用する場合は、カフ6を伸長状態でパネル1の上面に固着し、カフ6の自由側縁部6aに対する弾性部材7の取り付けを省くことができる。不織布としては、坪量5〜150g/m2の繊維からなるスパンポンド不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布を使用することができる。コア4は、フラッフパルプと高吸収性ポリマー粒子との混合物であり、所要の厚みに圧縮され、全体がティシュペーパ等の透水シートによって被覆されている。これら部材の固着には、ホットメルト接着剤等の接着剤や粘着剤、各部材に対する熱溶着の技術を利用することができる。
【0032】この発明は、開放型の使い捨ておむつの他におむつカバーやパンツ型の使い捨ておむつにも適用することができる。おむつカバーは、不透液性のプラスチックフィルムまたはプラスチックフィルムと疎水性不織布とのラミネートシート等で形成され、カバーの凹陥部24に吸液性パッドを配置して使用する。
【0033】
【発明の効果】本発明に係る着用物品によれば、環状部材からなる便止め用凹部や吸液性コアに大便受容用の凹部を形成することなく、排泄物を着用物品の内部に収容、保持することができる凹陥部を形成することができる。便止め用凹部や大便受容用の凹部と比較して、後胴周り域と股下域との広い範囲が凹陥部の間口となるので、着用中に着用者の排泄位置が前後左右に動いたとしても、排泄物を凹陥部に確実に収容することができる。
【0034】排泄物が固形のものである場合、凹陥部に排泄物が落下、収容されるので、排泄物が逆戻りして着用物品から漏れることはない。排泄物が流動性のものであっても、凹陥部に流入しトップシートからコアに吸収されるので、トップシートの上面に逆流して拡散したりすることがない。凹陥部の上方では、防漏カフどうしが当接して凹陥部を囲んでいるので、カフが障壁となって排泄物の漏れを防ぐことができる。




 

 


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