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発明の名称 回転電機の振動制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−27975
公開日 平成11年(1999)1月29日
出願番号 特願平9−180840
出願日 平成9年(1997)7月7日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】外川 英明
発明者 橋場 豊 / 徳増 正 / 風尾 幸彦 / 渡邊 俊三
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 回転磁界を発生させる主巻線を備えたステータと、このステータを支持するフレームと、このフレームに回転可能に軸支された回転軸と、この回転軸に設けられ、前記主巻線の発生する回転磁界により回転力を発生する回転子とを備えた回転電機において、回転子の回転周波数をωM 、前記主巻線による回転磁界の電気的周波数をωとするとき、ωM +ωの回転磁界を発生する減衰制御巻線を前記主巻線とは別体で設け、回転子の磁極位置からアンバランスの方向までの角度をα、前記減衰制御巻線が発生する回転磁界の磁極位置角度をβ、回転電機の極数を2p極(pは自然数)、前記減衰制御巻線の極数を2(p+1)極、前記回転子のすべりをs、前記すべりsとアンバランスの方向αの関係をpα=pα0 +sωtとするとき、前記減衰制御巻線が発生する回転磁界とアンバランスの方向との関係が(p+1)β=pα0 +π/2+(ωM +ω)tとなるように前記減衰制御巻線に流れる電流を制御することを特徴とする回転電機の振動制御装置。
【請求項2】 請求項1記載の回転電機の振動制御装置において、前記減衰制御巻線を前記主巻線が納められる前記ステータのスロットに取付けたことを特徴とする回転電機の振動制御装置。
【請求項3】 請求項1記載の回転電機の振動制御装置において、前記減衰制御巻線を前記ステータの裏側のコアバック部分に巻き付けたことを特徴とする回転電機の振動制御装置。
【請求項4】 請求項1記載の回転電機の振動制御装置において、前記減衰制御巻線を前記ステータと前記回転子との間の空隙部に取付けたことを特徴とする回転電機の振動制御装置。
【請求項5】 請求項1記載の回転電機の振動制御装置において、前記ステータを軸方向に複数に分割し、これらステータに前記減衰制御巻線を取付けたことを特徴とする回転電機の振動制御装置。
【請求項6】 請求項5記載の回転電機の振動制御装置において、前記複数の減衰制御巻線を個別に制御することを特徴とする回転電機の振動制御装置。
【請求項7】 請求項1記載の回転電機の振動制御装置において、前記ステータを軸方向に3分割し、中央のステータに前記減衰制御巻線を取付けたことを特徴とする回転電機の振動制御装置。
【請求項8】 請求項5記載の回転電機の振動制御装置において、前記複数のステータのスロットを周方向にずらし、これらスロットに前記減衰制御巻線を取付けたことを特徴とする回転電機の振動制御装置。
【請求項9】 請求項1記載の回転電機の振動制御装置において、前記減衰制御巻線が発生する回転磁界とアンバランスの方向との関係を(p+1)β=pα0 +(ω+ωM )tとしたことを特徴とする回転電機の振動制御装置。
【請求項10】 請求項1記載の回転電機の振動制御装置において、前記減衰制御巻線が発生する回転磁界とアンバランスの方向との関係を(p+1)β=pα0 +(ω+ωM )t+γとし、γの範囲を0<γ<π/2としたことを特徴とする回転電機の振動制御装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は永久磁石モータや誘導電動機などの回転機の回転子の振動を抑制する振動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】これらの回転電機が高速回転化するにつれ高次の振動モード(曲げ振動)による回転軸の振動が大きな問題となってくる。従来技術について図面を参照して説明する。図15は一般的な交流電動機の構成を示す軸方向断面図である。同図において、1は回転軸であり、回転軸1の中央には電動機の回転子2が取り付けられている。3は電動機のステータ(固定子)であり、供給される電流によって回転磁界を発生し、回転子2に回転力を与える。4は軸受であり、回転軸1を回転可能なように支持する。5はフレームであり、軸受4とステータ3を保持する。6はインバータであり、ステータ3に取り付けられた主巻線7に電流を供給する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように構成した交流電動機では、従来商用周波数による比較的回転数の低い定速回転であったので軸振動による問題は生じなかった。しかし、インバータの開発普及により、高周波駆動が可能となり、回転周波数が徐々に高くなってきたが、電動機はその構造上図16に示すような回転軸1の危険速度(固有振動数)を有しているので、この危険速度を越えて運転することは難しく、事実上高速回転に制限があった。
【0004】そこで本発明は、回転軸の危険速度において回転軸の振動に対し減衰力を負荷でき、この危険速度を安定に越えて電動機を運転でき、インバータによる高速回転を可能とする回転電機の振動制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するために、請求項1の発明では、回転磁界を発生させる主巻線を備えたステータと、このステータを支持するフレームと、このフレームに回転可能に軸支された回転軸と、この回転軸に設けられ、前記主巻線の発生する回転磁界により回転力を発生する回転子とを備えた回転電機において、回転子の回転周波数をωM 、前記主巻線による回転磁界の電気的周波数をωとするとき、ωM +ωの回転磁界を発生する減衰制御巻線を前記主巻線とは別体で設け、回転子の磁極位置からアンバランスの方向までの角度をα、前記減衰制御巻線が発生する回転磁界の磁極位置角度をβ、回転電機の極数を2p極(pは自然数)、前記減衰制御巻線の極数を2(p+1)極、前記回転子のすべりをs、前記すべりsとアンバランスの方向αの関係をpα=pα0 +sωtとするとき、前記減衰制御巻線が発生する回転磁界とアンバランスの方向との関係が(p+1)β=pα0 +π/2+(ωM +ω)tとなるように前記減衰制御巻線に流れる電流を制御し、回転電機の回転軸の危険速度の振動に対し、減衰力を与えるようにする。
【0006】請求項2の発明は、請求項1の減衰制御巻線を主巻線が納められるステータのスロットに取付けたものである。請求項3の発明は、請求項1の減衰制御巻線をステータの裏側のコアバック部分に巻き付け、ステータの寸法を小さくしたものである。
【0007】請求項4の発明は、請求項1の減衰制御巻線をステータと回転子との間の空隙部に取付け、組み立てを容易にしたものである。請求項5の発明は、請求項1のステータを軸方向に複数に分割し、これらステータに減衰制御巻線を取付けたものである。 請求項6の発明は、請求項5の複数の減衰制御巻線を個別に制御するようにしたものである。
【0008】請求項7の発明は、請求項1のステータを軸方向に3分割し、中央のステータに減衰制御巻線を取付けたものである。請求項8の発明は、請求項5の複数のステータのスロットを周方向にずらし、これらスロットに減衰制御巻線を取付けたものである。
【0009】請求項9の発明は、請求項1の減衰制御巻線が発生する回転磁界とアンバランスの方向との関係を(p+1)β=pα0 +(ω+ωM )tとし、減衰制御巻線より発生する力を回転子の軸振れに対し剛性力として作用させるようにしたものである。
【0010】請求項10の発明は、請求項1の減衰制御巻線が発生する回転磁界とアンバランスの方向との関係を(p+1)β=pα0 +(ω+ωM )t+γ,(0<γ<π/2)とし、減衰制御巻線より発生する力を回転子の軸振れに対し減衰力および剛性力として作用させるようにしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施形態を図1を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態の構成を示す2極の同期電動機の軸方向断面図と制御系のブロック図である。同図に於いて、1は回転軸であり、回転軸1の中央には電動機の回転子2が取り付けられている。3は電動機のステータであり、供給される電流によって回転磁界を発生し、回転子2に回転力を与える。4は軸受であり、回転軸1を回転可能なように支持する。5はフレームであり、軸受4とステータ3を保持する。6はインバータであり、ステータ3に取り付けられた主巻線7に電流を供給する。8は歯車であり、一周で数十個以上の歯が設けられ、回転軸1の軸端部に強固に取り付けられている。9は回転位置検出のためのターゲットであり、円周方向に於いて回転子2の磁極中央の位置に一致したところに切りかきが設けられている。10は回転位置検出センサで、渦電流センサ等の変位センサを使用している。11は回転パルスセンサで、回転検出センサ10同様渦電流変位センサ等からなり、歯車8に対向して取り付けられ、回転軸1が回転することによって、回転軸1の回転数の歯車8の歯数倍のパルスを出力する。12は軸振れセンサであり、回転検出センサ10同様渦電流変位センサ等からなり、電動機の回転子2を挟んで軸方向に2箇所、回転軸1に対向して取り付けられ、回転軸1の軸振れ量(横振れ)を検出する。13は減衰制御巻線で、ステータ3の主巻線7が挿入されるスロットに同様に取り付けられ、回転磁界を発生する。14は軸振れ演算器であり、電動機の回転子2を軸方向に挟んで取り付けられた、軸振れセンサ12の出力信号より、回転子2の軸方向中央部の軸振れを演算する。15はトラッキングフィルターであり、回転パルスセンサ11の回転数の歯数倍のパルスによって、軸振れ演算器14の出力信号から回転周波数成分だけを取り出す。16は制御装置であり、回転位置センサ10とトラッキングフィルタ15の出力信号より減衰制御巻線の制御信号を作る。17は増幅回路で、制御装置16の出力信号を増幅し、電流出力として減衰制御巻線13に供給する。
【0012】次に、上記実施形態の動作について説明する。図2は、図1の電動機の中央部分のラジアル方向断面の概念図であり、2p極機を2(p+1)極(pは自然数)の減衰制御巻線で制御する場合を考える。また、磁極N,Sを結んだ線を基準として回転子2の角度αの方向にアンバランスがあり、この方向(X軸)に軸振れが生じているとする。この図に於いて、回転子2によって生ずる磁束密度をBm、減衰制御巻線13によって生ずるステータ3の磁束密度をBc、減衰制御巻線が発生する回転磁界の磁極位置(角度)をβ、減衰制御巻線13が2(p+1)極とすると、【0013】
【数1】
Bm(θ,t)=Bm・COS(pθ−pα)
Bc(θ,t)=−Bc・COS{(P+1)・θ′−(p+1)・β}
=−Bc・COS{(P+1)・θ+(p+1)
・ωt−(p+1)・β}
回転子2の表面における径方向の磁気吸引力は単位面積あたり【0014】
【数2】

となり、回転子2の半径をRとして発生する軸方向単位長さ当たりのダンピング力「−Fy」を求めれば次のようになる。
【0015】
【数3】

よって、次の関係が成立するときダンピング力は回転子2の回転に無関係に一定となる。
【0016】
【数4】

よって、減衰制御巻線13に供給する電流の周波数は(ω+ωM )となる。2極の同期機ではω=ωM であるから【0017】
【数5】

となる。従って、回転子2を軸方向に挟んで取り付けられた軸振れセンサ12の出力信号から軸振れ演算器14により回転子2の軸方向中央部の軸振れを得、トラッキングフィルタ15により回転周波数成分だけを抽出し、この信号と回転位置センサ10からの信号との位相差(α)を求め、減衰制御巻線13に供給する電流の周波数を(ω+ωM )とし、回転子2の磁極位置からの位相差をpα+π/2(先回り制御)とすることにより、回転子2に作用する磁気吸引力は、軸の振れ回りに対して減衰力(ダンピング)となり、軸振れを抑制できる。
【0018】また、位相差を“pα”とすることにより、減衰制御巻線13によって生ずる力は、回転子2の軸振れに対し剛性力(ばね力)として働き、“pα+γ”とすることで減衰力と剛性力の両方を生じさせることもできる。ただし、γは0からπ/2の値とする。
【0019】図3は振動制御装置の変形例を示すもので、図3において、符号1から17は図1の振動制御装置と同じである。しかし、図3ではインバータ6の出力電流から電気的周波数を検出する同期速度検出器18を付加し、制御装置16によって以下の関係が成り立つように、減衰制御巻線13に流れる電流を制御する。
【0020】
【数6】

従って、誘導電動機に於いても本方式による振動制御が可能となる。図4は振動制御装置の変形例をしめすもので、減衰制御巻線13を回転電機のコアバック部分にステータ3の裏側を巻くように巻いたもので、これにより回転電機のステータ3の寸法を小さくすることが可能である。
【0021】図5の振動制御装置は、減衰制御巻線13を回転子2とステータ3との間の空間に取り付けたもので、減衰制御巻線13をステータ3に巻く必要がなく、これにより組立性が向上し、既設の回転電機に対しても適用が容易である。
【0022】図6の振動制御装置は、回転電機のステータ3を軸方向に2分割し、分割したステータ3a,3bのそれぞれのコアバック部分に減衰制御巻線13a,13bを巻き、それぞれの減衰制御巻線13a,13bを個別にまたは同期させて制御する。これにより図6(b)に示した振動の2次モードに対して有効に減衰力を与えることができる。
【0023】図7の振動制御装置は、回転電機のステータ3を軸方向に3分割し、分割したステータ3のうち中央のステータ3cのコアバック部分に減衰制御巻線13を巻き、制御するものである。これにより、回転電機の軸方向寸法が小さくできる。
【0024】図8の振動制御装置は、回転電機のステータ3を角型鉄心とし、四隅の位置に減衰制御巻線13a〜13dを取り付ける。これにより、工数の低減と歩留まりが向上する。
【0025】図9は振動制御装置の一実施例を示すもので、図10は図9のA−A′断面図である。図10に示すようにスロット形状が回転電機のステータ3のスロット外径側で周方向にズレるような形状とし、このズレた方向が分割した鉄心どうしが互いに逆方向になるようにし、この部分に減衰制御巻線13を巻き、各減衰制御巻線13a,13bが互いに周方向にずらされた位置で干渉しないようにする。これにより軸方向寸法をより短くすることが可能である。
【0026】図11は振動制御装置の一実施形態を示すブロック図で、回転子2が発生する磁束の大きさをステータ3側に設けた磁気センサ19により検出し、磁極位置演算器21により回転子2の磁極位置を算出し制御する。これにより、回転軸上に回転位置ターゲット9(図1)のような円盤を設ける必要がなく、回転軸1の構造が簡単となる。磁気センサ19にそれぞれ磁束の強さを検出するためのサーチコイルまたはホール素子を用いるようにしても良い。
【0027】図12は振動制御装置の一実施形態を示すブロック図で、主巻線7の電圧を検出し、磁極位置演算器21によって回転子2の磁極位置を算出し、制御する。これにより、回転軸上に回転位置ターゲット9のような円盤や回転位置検出センサを設ける必要がなく、制御装置の簡素化が図れる。
【0028】図13は振動制御装置の一実施形態を示すブロック図で、回転子2の軸振れをステータ3側に、円周方向に複数個対称に配置した磁気センサ19により、各測定位置での主磁束の大きさを測定し、これらの値から軸振れ演算器20により主磁束のアンバランスを算出し、さらに回転子2の軸振れ量を得、制御する。これにより、変位センサ12の取付スペースが省略でき、回転電機の軸方向長さを短くできる。磁気センサ19にそれぞれサーチコイルまたはホール素子を用いるようにしても良い。
【0029】図14は図1に示した振動制御装置の変形例を示すブロック図で、回転電機の主巻線7に電流を供給するインバータ6の電源から減衰制御巻線13に電流を供給する、軸振れ演算器14、トラッキングフィルター15、制御装置16、電流増幅回路17に電源を供給するようにしたもので、これにより減衰制御巻線13の制御系の電源が不要となり、システムの簡素化が図れる。
【0030】
【発明の効果】本発明の回転電機の振動制御装置によれば、回転軸の1次、2次またはそれ以上の危険速度に於いて、回転子に減衰力や復元力を与えることができるので、これらの危険速度を越えて運転することが可能となり、より高速回転の回転電機が実現できる。




 

 


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