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発明の名称 ガス絶縁開閉装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−27815
公開日 平成11年(1999)1月29日
出願番号 特願平9−175489
出願日 平成9年(1997)7月1日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
発明者 金子 英治 / 宮本 剛寿 / 山本 捷敏 / 二瓶 尚三
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 主母線と、複数のブッシングと、架空送電線を前記ブッシングに接続するために該ブッシング近傍に設けられた鉄構と、前記ブッシングを介して前記架空送電線を引込み、接続母線及び線路回線を介して前記主母線に接続する複数の送電線回線とを備え、前記送電線回線のうちの少なくとも1組の送電線回線について前記接続母線が互いに交差して配置されてなるガス絶縁開閉装置において、前記交差して配置される接続母線は、前記鉄構の外側に引き回され該鉄構の外側で互いに交差して前記各ブッシングに接続されていることを特徴とするガス絶縁開閉装置。
【請求項2】 前記主母線は、互いに平行に配置された第1の主母線と第2の主母線とが、2つの母線区分用の遮断器によってそれぞれ第1の主母線と第3の主母線、及び第2の主母線と第4の主母線に区分されてなり、隣接しかつ平行に配置された前記第1の主母線と第2の主母線、及び前記第3の主母線と第4の主母線は、それぞれ母線連絡用の遮断器によって接続されてなり、前記少なくとも1組の送電線回線は、前記第1の主母線及び第2の主母線側に接続された送電線回線と、前記第3の主母線及び第4の主母線側に接続された送電線回線とからなることを特徴とする請求項1記載のガス絶縁開閉装置。
【請求項3】 前記ブッシングは、1回線中に3相設けられており、それぞれが三角形の頂点上に配置されてなることを特徴とする請求項1または2記載のガス絶縁開閉装置。
【請求項4】 前記接続母線は、相分離形であることを特徴とする請求項1、2、または3記載のガス絶縁開閉装置。
【請求項5】 前記ブッシングは、1回線中に3相設けられており、前記接続母線は、三相一括形であることを特徴とする請求項1、2、または3記載のガス絶縁開閉装置。
【請求項6】 前記ブッシングには、接続母管を介して避雷器が接続されており、前記接続母管の径、及び前記ブッシングにおける接続可能な位置は、前記接続母線の径、及び前記ブッシングにおける接続可能な位置と同一であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のガス絶縁開閉装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気中絶縁用のブッシングを介して架空送電線を引込む送電線回線が複数設けられたガス絶縁開閉装置に係り、特に、送電線回線に交差引込み方式を採用するガス絶縁開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、変電所あるいは開閉所においては、絶縁性能の優れたSF6 ガス等のガスを封入した密閉金属容器内に、遮断器、断路器、及び母線等の電力用開閉機器を収納したガス絶縁開閉装置が広く適用されている。このようなガス絶縁開閉装置は、従来の気中絶縁の開閉設備に比較して、各段にその相関絶縁距離を小さくすることができる。そのため、変電所や開閉所等の電気所を小型縮小化することが可能となる。従って、山間部等のような広い敷地面積を確保することが困難な場合、あるいは地価高騰の著しい都市部やその近傍に電気所を設ける場合に適している。このようなガス絶縁装置には、送電線路に回線を引き出すために、気中絶縁のブッシングが接続されている。
【0003】ところで、変電所あるいは開閉所等の電気所においては、電力供給の安定度を確保するために、ガス絶縁開閉装置の結線方式として二重母線4ブスタイ方式が広く採用されている。この二重母線4ブスタイ方式は、主母線を二重化し、この二重母線を2つの母線区分遮断器によって区分して4つの主母線を構成し、この母線区分遮断器による区分関係にない2つの主母線を、母線連絡用遮断器によってそれぞれ接続する方式である。なお、母線連絡用遮断器によって接続された2つの主母線は、隣接して平行に配置されている。
【0004】また、上記4つの主母線は、複数の送電線と適宜接続されて運用される。この送電線は、通常2回線以上の複数回線を並列運用して1ルートとすることにより、万が一の事故に対応するようにして、送電の安定性を保持している。ここで、上記母線区分遮断器によって左右に分離された主母線の片側に、上記ルートの全回線を接続しておくと、以下のような問題が起こる。例えば母線連絡用遮断器等のように、隣接して平行に配置された2つの主母線に関わる部分に故障が生じた場合、そのルートに関係する送電線が全部停電し、いわゆるルート断となり、電力供給上の重大な支障となる。そのため、1つのルート中の送電線回線を、母線区分遮断器によって分離された左右の主母線に例えば1回線ずつ振り分ける。このとき、ブッシングとガス絶縁開閉装置本体とを接続するガス絶縁母線が、送電線からの引込みの順とは異なり、交差して接続されている。このような接続方式は、交差引込み方式と呼ばれている。
【0005】図8に、上記交差引込み方式を採用した従来のガス絶縁開閉装置の配置例を示す。この図において、100,110,120,130は送電線回線であり、送電線回線100と110、及び送電線回線120と130でそれぞれ1ルートずつ構成している。なお、この例は、交差引き込み方式を採用した例としては最小規模の構成となっている。
【0006】また、同図において、101,111,121,131は、それぞれ送電線回線110,110,120,130に設けられたブッシングであり、それぞれ3相ずつ設けられている。これらブッシング101,111,121,131に接続線が引込まれることにより、本ガス絶縁開閉装置と図示しない送電線と接続されるようになっている。このとき、送電線は、鉄構21,22,23,24,25によって構成される構造物(例えば、鉄塔、鉄柱等)において一旦引き留められ、それからブッシング101,111,121,131に接続される。そのため、ブッシング101,111,121,131は、それぞれ鉄構21,22,23,24と一定の距離を保って配置されている。
【0007】更に、ブッシング101,111,121,131の近傍には、接続母管103,113,123,133を介して避雷器102,112,122,132が接続されており、送電線への雷撃による過大サージ電圧がガス絶縁開閉装置本体50へ進入しないようになっている。
【0008】まず、送電線回線100において、3相のブッシング101によって引き込まれた送電線は、接続母管104を介して3相一括母線105によりまとめられる。そして、接続母線27,26を介して線路回線200に接続される。この線路回線200では、まず母線208で各相に分離され、母管205、線路断路器204、及びCT202を介して遮断器201にそれぞれ至る。その後、CT203及び母管206を介して母線一体形断路器207に至り、続いて主母線11,12に接続される。また、送電線回線130は、送電線回線100と同様な構成となっており、同様に主母線11,12に接続されている。
【0009】更に、送電線回線110,120は、送電線回線100,130と同様な線路回線210,220を介して母線11,12に接続されているが、ブッシング111,121側とガス絶縁開閉装置本体50側との間が交差配置となっている。すなわち、線路回線210,220の母線218,228にそれぞれ接続された接続母線26,27と三相一括母線115,125との間には、接続母線27に略垂直に接続された接続母線28と、その接続母線28に略垂直に接続された接続母線29が介挿されている。そして、送電線回線110の接続母線29と送電線回線120の接続母線28とが、互いに交差して配置されている。
【0010】一方、主母線11,12,13,14は二重母線となっており、その中央部に配置された2つの母線区分遮断器150,160によってそれぞれ2分割され、4つの主母線11,12,13,14が構成されている。より詳細には、第1と第3の主母線11,13は、母線区分遮断器150によって分割されており、第2と第4の主母線12,14は、母線区分遮断器160によって分割されている。母線区分遮断器150は、遮断器151、CT152,153、及び母管154,155から構成されており、母線区分遮断器160は、同様に遮断器161、CT162,163、及び母管164,165から構成されている。
【0011】また、第1と第2の主母線11,12は、母線連絡用遮断器300によって互いに接続されており、第3と第4の主母線13,14は、母線連絡用遮断器310によって互いに接続されている。
【0012】また、第1と第2の主母線11,12の母線一体形断路器406には、母管405、CT402、遮断器401、CT403、及び母管404からなる変圧器回線400が接続されている。そして、第1と第2の母線11,12には、この変圧器回線400を介して、変圧器40が接続されている。また、第3と第4の主母線13,14にも、同様な構成を有する変圧器回線410を介して変圧器41が接続されている。更に、各母線11,12,13,14の電圧は、それぞれPT17,18,19,20によって測定されるようになっている。
【0013】以上のように構成されたガス絶縁開閉装置では、系統運用の場合によって各所の遮断器及び断路器を適宜接続したり切り離したりすることにより、運用がなされている。また、このようなガス絶縁開閉装置の内部において装置に事故が発生した場合にも、事故を起こした装置を系統から切り離しつつ送電を継続するために適切な切り替え操作を行うようになっている。
【0014】この場合、上述したように母線区分遮断器150,160の両側に接続された送電線回線110,120は、交差して接続されている。そのため、例えば第1と第2の主母線11,12側の母線一体形断路器406において重大な故障が発生して両主母線11,12が停止した場合、送電線回線100,110によって構成されるルートにおいては、送電線回線100が停電しても、送電線回線110は、左側の主母線13,14に接続されているため停止しない。従って、ルート断を免れることができるようになっている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した交差引込み方式を用いた従来のガス絶縁開閉装置には、以下のような問題があった。ここで、図9は、図8に示すガス絶縁開閉装置の配置を示す単相結線図である。図9に示すように、各ブッシング101,111,121,131と、ガス絶縁開閉装置本体50側の線路回線200とを接続する接続母線として、長尺接続母管30,31,32,33が用いられている。すなわち、図8に示す送電線回線100,130の接続母線26,27、及び送電線回線110,120の接続母線26,27,28,29は、長尺接続母管30,31,32,33によって構成されている。
【0016】すなわち、ブッシング111と線路回線220間、及びブッシング121と線路回線210間で交差配置されているため、この間の距離を長くとる必要があり、これに合わせてブッシング101と線路回線200間、及びブッシング131と線路回線210間の距離も長くとらなければならなかった。そのため、長尺接続母線30〜33を使用する必要があった。特に、上記交差部分は引き回しとなっているため、ブッシング111,121とガス絶縁開閉装置本体50との間の距離が長くなり、かなり長い長尺接続母管31,32が必要となっていた。
【0017】また、ブッシング111,121とガス絶縁開閉装置本体50とを接続する長尺接続母管31,32がブッシング111,121と線路回線200との間で交差しているため、この交差部分の敷地を広く確保する必要があった。
【0018】更に、ブッシング101,111,121,131とガス絶縁開閉装置50本体間の距離が長いために、送電線への落雷を防止するための線路回線用の避雷器を、ブッシング側(102,112,122,132)とガス絶縁開閉装置50本体側(106,116,126,136)との両方に設けなければならなかった。そのため、ガス絶縁開閉装置を設置する際に、初期の設備費用が高くなるという問題があった。
【0019】ところで、一般に、変電所等を建設する際、最初は小規模で建設し、将来増設を行って最終的な形態とするようになっている。従って、上述したような母線の交差引込み方式は、変電所等の規模を拡大する過程において必要とされる。そのため、最初は、ガス絶縁開閉装置の構成は交差引込み方式を採用しない構成となっている場合がある。図10に、そのようなガス絶縁開閉装置の配置例を示し、図11に図10に示すガス絶縁開閉装置の単相結線図を示す。これらの図に示すように、ブッシング101,111,121,131とガス絶縁開閉装置本体50との間は、将来の増設を考慮する必要があるため、この時点では交差していないにも拘らず距離を長くとっておく必要があった。そのため、交差部分のための十分な敷地を確保しておかなければならなかった。また、ブッシング101,111,121,131とガス絶縁開閉装置本体50との間の距離が長いために、長尺接続母線30,31,32,33が必要であると共に、ブッシング側の避雷器102,112,122,132とガス絶縁開閉装置本体50側との避雷器106,116,126,136とを双方設けなければならなかった。
【0020】しかしながら、変電所等の建設及びその増設には長い年月がかかるものであり、かつ、増設する時期は不明確な場合が多いため、建設の初期段階での投資をできる限り抑える必要がある。すなわち、将来確実に必要となるか否か明確でない交差引込みを見込んで設備の準備を行うことは、経済的観点から望ましいものではない。そのため、将来の増設及び交差引込みを考慮しつつ、初期投資額を抑えた変電所の構成が求められていた。
【0021】図12は、交差引込み方式を採用しないガス絶縁開閉装置の配置例を示し、図13はその単相結線図を示す。これらの図に示すように、交差引込み方式を採用しない場合は、ブッシング101,111,121,131とガス絶縁開閉装置本体50との間の距離がかなり短縮されている。従って、それらの間の接続母線26として使用される接続母管60,61,62,63は、上述した長尺接続母管30,31,32,33に比べてかなり短くなっている。そのため、ブッシング101,111,121,131とガス絶縁開閉装置50本体の敷地を、交差引込み方式を採用した場合のように広く確保する必要がない。また、ブッシング側に避雷器を設ける必要がなく、ガス絶縁開閉装置本体50側の避雷器106,116,126,136のみを設ければよい。
【0022】また、図14は交差引込み方式を採用しないガス絶縁開閉装置の他の配置例を示す。この図に示すガス絶縁開閉装置は、特許第2525942号公報に記載の配置例であり、ブッシング101,111,121,131の各相が三角形の頂点上に配置されている例を示している。すなわち、ブッシング101,121は、2相が1相と3相より三相一括母線105,125に近い位置に配置されており、ブッシング11,131はその逆に1相と3相が2相より三相一括母線115,135に近い位置に配置されている。このように三角配置とすることによって、ブッシング101,111,121,131の横方向の長さを縮小することができる。また、そのため、鉄構21,22,23,24は2回線毎に設けられている。このような三角配置を採用した場合も、同様に、長尺の接続母線ではなく、短尺の接続母管60〜63からなる接続母線26を設けるようになっている。
【0023】以上のように、従来の交差引込み方式を採用しないガス絶縁開閉装置と、採用するガス絶縁開閉装置とでは、必要な敷地面積がかなり違っており、初期投資額もかなり差があった。
【0024】本発明は、以上のような従来技術の課題を解決するために提案されたものであり、その目的は、設置面積を広くする必要がなく、かつ、接続母線の長さを短くし、それにより避雷器の二重化を不要とすることによって初期投資額が抑制されるガス絶縁開閉装置を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明によるガス絶縁開閉装置は、主母線と、複数のブッシングと、架空送電線を前記ブッシングに接続するために該ブッシング近傍に設けられた鉄構と、前記ブッシングを介して前記架空送電線を引込み、接続母線及び線路回線を介して前記主母線に接続する複数の送電線回線とを備え、前記送電線回線のうちの少なくとも1組の送電線回線について前記接続母線が互いに交差して配置されてなるガス絶縁開閉装置において、前記交差して配置される接続母線は、前記鉄構の外側に引き回され該鉄構の外側で互いに交差して前記各ブッシングに接続されていることを特徴としている。
【0026】以上のような請求項1記載の発明によれば、ブッシングとガス絶縁開閉装置本体側の線路回線とを接続する接続母線を、交差引込み方式で配置する際に、ブッシングの近傍に設けられた鉄構の外側に引き回して鉄構の外側で交差させ、対応するブッシングに接続する。そのため、従来のようにブッシングと線路回線との間で引き回して交差させていた場合のように、ブッシングと線路回線との間の距離を長くする必要がなく、その分の敷地面積を広く確保する必要がない。
【0027】また、ブッシング側とガス絶縁開閉装置本体側との間の距離を長くする必要がないため、それぞれに避雷器を設ける必要がなく、避雷器の二重化が不要となる。そのため、設備費用を低く抑えることができる。更に、ガス絶縁開閉装置の設置初期には交差引込み方式を採用せず、後に採用する可能性がある場合であっても、ブッシングと線路回線との間において、従来の交差引込み方式を採用しない場合と同様な敷地面積が確保されていればよい。従って、初期の投資金額を少なくすることができると共に、将来交差引込み方式を採用するか否かの計画変更に対しても柔軟に対応することができる。
【0028】請求項2記載の発明によるガス絶縁開閉装置は、請求項1記載の発明において、前記主母線が、互いに平行に配置された第1の主母線と第2の主母線とが、2つの母線区分用の遮断器によってそれぞれ第1の主母線と第3の主母線、及び第2の主母線と第4の主母線に区分されてなり、隣接しかつ平行に配置された前記第1の主母線と第2の主母線、及び前記第3の主母線と第4の主母線は、それぞれ母線連絡用の遮断器によって接続されてなり、前記少なくとも1組の送電線回線が、前記第1の主母線及び第2の主母線側に接続された送電線回線と、前記第3の主母線及び第4の主母線側に接続された送電線回線とからなることを特徴としている。
【0029】以上のような請求項2記載の発明によれば、以下のような作用効果が得られる。すなわち、接続母線が互いに交差する送電線回線の一方は、第1の主母線及び第2の主母線側に接続されており、他方は、第3の主母線及び第4の主母線側に接続されている。通常、送電線は2回線以上の複数回線を並列運用して1ルートとしているが、例えば1回線ずつ、第1の主母線及び第2の主母線側と、第3の主母線及び第4の主母線側とに振り分ける。これにより、第1の主母線及び第2の主母線側、もしくは第3の主母線及び第4の主母線側のいずれか一方が停止した場合であっても、ルート断とはならないようになっている。このような場合に、接続母線を鉄構の外側に引き回してそこで交差させているため、ブッシングと線路回線との間の距離を長くする必要がない。
【0030】請求項3記載の発明によるガス絶縁開閉装置は、請求項1または2記載の発明において、前記ブッシングが、1回線中に3相設けられており、それぞれが三角形の頂点上に配置されてなることを特徴としている。
【0031】以上のような請求項3記載の発明によれば、3相のブッシングを三角形の頂点上に配置する三角配置を採用したガス絶縁開閉装置においても、請求項1及び2と同様の作用効果が得られる。
【0032】請求項4記載の発明によるガス絶縁開閉装置は、請求項1、2、または3記載の発明において、前記接続母線が、相分離形であることを特徴としている。
【0033】以上のような請求項4記載の発明によれば、接続母線を相分離形とした場合、ガス絶縁開閉装置全体が横方向に広がるため広い敷地面積の確保が必要であるが、ブッシングと線路回線との間の距離を従来のように長くする必要がないため、その分敷地面積をかなり縮小することができる。
【0034】請求項5記載の発明によるガス絶縁開閉装置は、請求項1、2、または3記載の発明において、前記ブッシングが、1回線中に3相設けられており、前記接続母線が、三相一括形であることを特徴としている。
【0035】以上のような請求項5記載の発明によれば、3相のブッシングによって引込まれる架空送電線は、例えば三相一括母線によってまとめられ、三相一括形の接続母線によって線路回線に接続される。このような三相一括形のガス絶縁開閉装置においても、上述した請求項1等と同様の作用効果が得られる。
【0036】請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項記載の発明において、前記ブッシングには、接続母管を介して避雷器が接続されており、前記接続母管の径、及び前記ブッシングにおける接続可能な位置が、前記接続母線の径、及び前記ブッシングにおける接続可能な位置と同一であることを特徴としている。
【0037】以上のような請求項6記載の発明によれば、以下のような作用が得られる。すなわち、ガス絶縁開閉装置の設置時に交差引込み方式を採用せず、後に採用する場合に、交差配置される送電線回線のブッシングにおいて、接続母線を、避雷器が接続されている接続母管の接続位置に接続し、接続母管を接続母線の接続位置に接続することができる。例えば、交差引込み方式を採用しない場合は、ブッシングの内側、すなわちガス絶縁開閉装置本体側に接続母線が接続され、反対側の外側に接続母管が接続されて避雷器が設置されているものとする。その場合、交差引込み方式を採用する際に、ブッシングの外側に接続母線を接続し、内側に接続母管を接続する。
【0038】このようにして、交差引込み方式を採用する場合にも、ブッシングの周りの部品の配置のみを変更すればよく、ブッシング自体を移動させる必要がない。従って、振動に敏感なブッシングに対してほとんど振動を加える恐れがなく、工事の際の手間や時間を省くことができる。また、ブッシング周りの部品をそのまま流用することができるため、設備費用も低く抑えることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下に、本発明によるガス絶縁開閉装置の具体的な実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、上述した従来技術と同一の部材については同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0040】[1.第1の実施の形態]
[1−1.構成]図1は、本発明の第1の実施の形態によるガス絶縁開閉装置の配置構成を示す平面図である。また、図2は、図1に示すガス絶縁開閉装置の単相結線図である。これらの図に示すガス絶縁開閉装置では、送電線回線は4回線(100,110,120,130)となっており、変圧器回線は2回線(400,410)となっている。なお、本発明は、大規模のガス絶縁開閉装置に採用する程、十分な作用効果が得られるものであるが、機器構成が複雑でなく説明上簡単なために、このような小規模のガス絶縁開閉装置を用いて説明する。
【0041】図1において、二重に配置された主母線が母線区分遮断器150,160により2分割され、4つの主母線11,12,13,14が構成されている。また、第1と第2の主母線11,12は母線連絡用遮断器300によって互いに接続されており、第3と第4の主母線13,14は、母線連絡用遮断器310によって互いに接続されている。
【0042】また、第1及び第2の主母線11,12と母線連絡用遮断器300とは母体一体形断路器303によって接続されており、第3及び第4の主母線13,14と母線連絡用遮断器310とは断路器313によって接続されている。そして、ガス絶縁開閉装置の運用状況に応じて、母線連絡用遮断器300,310及び母線一体形断路器303,313は適宜投入もしくは遮断され、あるいは、図示しない各所に設置された接地装置によって接地されるようになっている。
【0043】なお、図1においては4つに分割された主母線11,12,13,14は三相一括形となっているが、これに限らず、三相が各々独立してタンクに収納された相分離形のものであってもよい。また、断路器303,313から母線連絡用遮断器300,310への接続母線は単相形となっており、各母線連絡用遮断器300,310も単相形となっているが、これに限らず、三相一括形であってもよい。
【0044】ここでは、母線区分遮断器150,160を挟む2回線の送電線回線110,120を交差引込み方式で配置した例を示す。本実施の形態では、図1に示すように、ブッシング111,121は、それぞれ三相一括母線115,125についてブッシング101,131とは前後方向の反対側に設けられている。すなわち、ブッシング101,131は、それぞれ三相一括母線105,135についてガス絶縁開閉装置本体50側とは反対側(外側)に配置されているのに対し、ブッシング111,121は、それぞれ三相一括母線115,125についてガス絶縁開閉装置本体50側(内側)に配置されている。また、ブッシング101,111,121,131はすべて同一直線上に配置されているため、三相一括母線105,135、及び三相一括母線115,125がそれぞれ同一直線上に配置されており、三相一括母線105,135が三相一括母線115,125より外側に配置されている。
【0045】また、送電線回線110において、線路回線210の母線218には、同軸上に送電線回線120側に向かって接続母線71が接続されている。そして、この接続母線71には、略垂直に接続母線72が接続されている。この接続母線72は、ブッシング111の三相一括母線115より外側に向かって伸びている。また、この接続母線72には、略垂直に送電線回線120側に接続母線73が接続されており、更に、接続母線73には略垂直に接続母線74が接続されており、この接続母線74がブッシング121の三相一括母線125に接続されている。
【0046】一方、送電線回線120において、線路回線220の母線228には、同軸上に送電線回線110側に向かって接続母線81が接続されている。そして、この接続母線81には、略垂直に接続母線82が接続されている。この接続母線82は、ブッシング121の三相一括母線125より外側であって、かつ、上記接続母線73より内側に向かって伸びている。また、この接続母線82には、略垂直に接続母線83が接続されており、この接続母線83が上記接続母線72と交差するようになっている。更に、接続母線83は、鉄構23よりも外側に配置されるようになっている。そして、接続母線83には略垂直に接続母線84が接続されており、この接続母線84がブッシング111の三相一括母線115に接続されている。
【0047】また、本実施の形態では、ブッシング101,111,121,131とガス絶縁開閉装置本体50との間の距離は、図12に示す交差引込み方式を採用しないガス絶縁開閉装置の場合と同様の距離となっている。そのため、送電線回線110,130においては、線路回線200,230の各母線208,238と、ブッシング101,131の各三相一括母線105,135との接続は、同様に短尺の接続母管60,63からなる接続母線26によってなされる。
【0048】[1−2.作用効果]以上のような構成を有するガス絶縁開閉装置によれば、以下のような作用効果が得られる。すなわち、送電線回線110,120において交差引込みを行う接続母線71〜74,81〜84(図2に示す長尺接続母管31,32)を、鉄構23の外側に引き回すようにしているため、交差部分が鉄構23の外側となっている。そのため、ブッシング111,121とガス絶縁開閉装置本体50との間の距離を長くする必要がない。従って、ブッシング111,121とガス絶縁開閉装置本体50との間に広いスペースを確保する必要がない。
【0049】また、一般に、引込み用の鉄構21〜25の外側から変電所等の境界までの間には、あらかじめスペースが確保されている。従って、本実施の形態では、そのあらかじめ確保されたスペースに接続母線を敷設すればよいため、スペースの無駄を省くことができる。
【0050】更に、ブッシング101,111,121,131とガス絶縁開閉装置本体50との間の距離を長くする必要がないため、ブッシング101,111,121131側のみに避雷器102,112,122,132を設ければよい。すなわち、避雷器を二重化する必要がなく、設備費用を低減することができる。
【0051】また、本実施の形態では、ガス絶縁開閉装置を設置する初期段階で、図12に示すような交差引込み方式を採用しない形態とすることができる。すなわち、図10に示すように、図8に示すような将来の交差引込み方式を見込んで、ブッシング101〜131とガス絶縁開閉装置本体50との間の距離を長くしておく必要がない。
【0052】そして、後に、交差引込み方式を採用した配置に変更する場合、もしくは増設時に交差引込み方式を採用する場合、ブッシング111,121、避雷器112,122、接続母管113,123、及び三相一括母線115,125からなるブッシング部分の配置を変更する。すなわち、三相一括母線115,125をブッシング111,121の外側に配置し、避雷器112,122を内側に配置して、接続母管113,123によりブッシング111,121と三相一括母線115,125とを接続する。
【0053】また、三相一括母線115,125と線路回線220,210とのそれぞれの接続を行う。この時、接続母線71〜74を用いて母線218と三相一括母線125とを接続し、接続母線81〜84を用いて母線228と三相一括母線115とを接続する。
【0054】従って、交差引込み方式を採用しない配置から採用する配置に変更する場合に、ブッシング部分において部品はそのままでよく、接続母線71〜74及び81〜84を増設し、ブッシング部分の前後方向の配置を変更するだけでよい。そのため、工事時間の短縮化を図ることができると共に、新たに準備する部品を最少とすることができる。また、計画の変更により将来交差引込み方式を採用しなくなった場合にも、レイアウトの変更を行う必要がない。すなわち、将来に亙ってガス絶縁開閉装置のレイアウトを柔軟に変更することができる。
【0055】以上のように、本実施の形態によれば、将来交差引込み方式を採用するか否かに拘らず、初期投資金額を低く抑えることができ、更に将来計画が変更された場合にあってもレイアウトの柔軟に対応することができるガス絶縁開閉装置を提供することができる。
【0056】[2.第2の実施の形態]
[2−1.構成]図3は、本発明の第2の実施の形態によるガス絶縁開閉装置の配置構成を示す平面図である。この図に示すガス絶縁開閉装置は、図14に示す従来のブッシングの三角配置を採用している。すなわち、図14に示す配置と同様に、ブッシング101,121が同一の配置となっており、ブッシング110,131が同一の配置となっている。
【0057】この場合も、第1の実施の形態と同様に、送電線回線110,120の三相一括母線115,125がブッシング111,121より外側に配置されており、ブッシング111,121の接続がブッシング101,131とは逆になされている。また、第1の実施の形態と同様に、線路回線210の母線218に同軸上に接続母線71が接続されており、これに、順に接続母線72,73,74が接続されてブッシング121の三相一括母線125に接続されている。更に、線路回線220の母線228に同軸上に接続母線81が接続されており、これに、順に接続母線82,83,84が接続されてブッシング111の三相一括母線115に接続されている。
【0058】本実施の形態では、鉄構21〜24が2回線毎に設けられているため、ブッシング111とブッシング121との間に2つの鉄構22,23が配置されている。従って、接続母線72,82は双方とも鉄構22,23の間を通過し、これら鉄構22,23の外側まで伸びている。そして、鉄構22,23の外側において、接続母線73と接続母線82とが交差するようになっている。
【0059】[2−2.作用効果]以上のような構成を有するガス絶縁開閉装置によれば、第1の実施の形態と同様に、ブッシング101,111,121,131とガス絶縁開閉装置本体50との間の距離を長くする必要がなく、それらの間に広いスペースを確保する必要がない。また、ブッシング101,111,121,131側のみに避雷器102,112,122,132を設ければよく、避雷器の二重化が不要となり、設備費用を低減することができる。
【0060】更に、図14に示すような交差引込み方式を採用しない配置から、図3に示すような交差引込み方式を採用した配置に容易に変更が可能である。すなわち、ブッシング部分において部品はそのままでよく、接続母線71〜74,81〜84を増設して、ブッシング部分の前後方向の配置を変更するだけでよい。そのため、増設時の工事時間の短縮化を図ることができると共に、新たに準備する部品を最少とすることができる。
【0061】[2−3.他の構成例]ここで、図4は、図3に示すガス絶縁開閉装置の規模を大きくした場合の配置構成例を示す平面図である。図4に示すガス絶縁開閉装置は、送電線回線が8回線(100,110,120,130,140,150,160,170)となっている。この場合、送電線回線110の線路回線210と、送電線回線140の三相一括母線145とが、接続母線71a〜74aによって接続されており、送電線回線140の線路回線240と、送電線回線110の三相一括母線115とが、接続母線81a〜84aによって接続されている。また、送電線回線130の線路回線230と、送電線回線160の三相一括母線165とが、接続母線71b〜74bによって接続されており、送電線回線160の線路回線260と、送電線回線130の三相一括母線135とが、接続母線81b〜84bによって接続されている。
【0062】このように、ガス絶縁開閉装置の回線数が多く規模が大きい場合も、上述した作用効果を同様に得ることができる。また、規模が大きくなる程、従来と比較して、全体の敷地面積が縮小され、設備費用が削減されるという効果が十分に得られる。
【0063】[3.第3の実施の形態]
[3−1.構成]図5は、本発明の第3の実施の形態によるガス絶縁開閉装置の配置構成を示す平面図である。上述した第1及び第2の実施の形態では、ガス絶縁開閉装置本体とブッシングとの接続母線として三相一括形のものを用いた例を示したが、本実施の形態では相分離形のものを用いた例を示す。ここに示すガス絶縁開閉装置では、第1及び第2の主母線11,12側に接続された線路回線220は、長尺接続母管32により第3及び第4の主母線13,14側のブッシング141に接続されており、第1及び第2の主母線11,12側の線路回線230は、長尺接続母管33により第3及び第4の主母線13,14側のブッシング161に接続されている。
【0064】一方、第3及び第4の主母線13,14側の線路回線240は、長尺接続母管34により第1及び第2の主母線11,12側のブッシング111に接続されており、第3及び第4の主母線13,14側の線路回線250は、長尺接続母管35により第1及び第2の主母線11,12側のブッシング131に接続されている。ここで、長尺接続母管32,35は、鉄構24の外側を引き回されており、長尺接続母管33は、鉄構24,25の外側を引き回されている。
【0065】[3−2.作用効果]以上のような構成を有するガス絶縁開閉装置によれば、ブッシング131,141,161とガス絶縁開閉装置本体50側との間の距離を長くする必要がなく、それらの間に広いスペースを確保する必要がない等、第1及び第2の実施の形態と全く同様の作用効果が得られる。
【0066】このような相分離形の母線を用いたガス絶縁開閉装置は、横方向に広くならざるを得ないため、母線を敷設するために広い敷地面積が必要となる。従って、上記のように、ブッシングとガス絶縁開閉装置本体との間の敷地を広く確保する必要がないという作用効果は、三相一括形の場合に比べてより効果的である。
【0067】なお、本実施の形態では主母線11〜14までも相分離形としたが、これに限らず、主母線11〜14は相分離形であっても三相一括形であってもどちらでもよい。
【0068】[4.第4の実施の形態]
[4−1.構成]図6(a)は、本発明の第4の実施の形態によるガス絶縁開閉装置において、交差引込み方式による配置を行う前のブッシング部分の配置構成を示し、図6(b)は、交差引込み方式の配置を行った後のブッシング部分の構成を示す平面図である。また、図7(a)は、図6(a)に対応するブッシング部分の構成を示す側面図であり、図7(b)は、図6(b)に対応するブッシング部分の構成を示す側面図である。本実施の形態では、送電線回線100において交差配置が行われるものとする。
【0069】図7に示すように、避雷器102に接続された接続母管103と三相一括母線105に接続された接続母管104とは、径が同一となっている。また、双方とも、ブッシング101の下部に設けられたブッシング下部タンク106に直交する方向に取り付けられており、その接続位置が同一となっている。
【0070】[4−2.作用効果]以上のような構成を有するガス絶縁装置によれば、ブッシング部分は、交差引込み方式による配置を採用する前は、図6(a)及び図7(a)に示すような配置構成となっている。そして、交差引込み方式を採用する際には、ブッシング101自体は移動させることなく、接続母管103と接続母管104とをそれぞれ付け換える。
【0071】すなわち、接続母管103が接続されていた位置に接続母管104を接続し、接続母管104が接続されていた位置に接続母管103を接続する。そして、接続母管104に三相一括母線105を接続し直し、これに接続母線74,73,72を順次接続する。このとき、接続母線73は、鉄構21より外側に配置する。また、避雷器102も、接続母管103に接続し直す。
【0072】以上のように、本実施の形態によれば、交差引込み方式の採用前と採用後とで接続母管103,104等の部品をそのまま使用することができる。そのため、配置構成を変更する際の費用を削減することができる。また、ブッシング自体を移動する必要がなく、周辺の部品の取り付け位置の変更のみでよいため、移動によって加わる振動に敏感な精密部品であるブッシングに対し、ほとんど振動を与えることがない。更に、そのため、工事の際の手間を省き、時間を短縮することができる。
【0073】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、交差引込み方式を採用する際に、設置面積を広くする必要がなく、接続母線の長さを短くし、それにより避雷器の二重化を不要とすることによって初期投資額が抑制されるガス絶縁開閉装置を提供することができる。




 

 


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