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発明の名称 放射性廃棄物の除染方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−281792
公開日 平成11年(1999)10月15日
出願番号 特願平10−85443
出願日 平成10年(1998)3月31日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小川 勝男
発明者 近藤 賀計 / 遊佐 英夫 / 西川 正史 / 中塩 信行
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】内部でトリチウムが発生する原子力施設の廃棄される配管または機器内を除染する放射性廃棄物の除染方法において、前記配管内または前記機器内に乾燥ガスを供給してその内側に付着した重水を除去し、その後、軽水の水蒸気を含む200℃以下のガスを前記配管または前記機器の内側に供給することにより、前記配管または前記機器の内側で前記配管または前記機器の材料表面に吸着された重水からトリチウムを除去することを特徴とする放射性廃棄物の除染方法。
【請求項2】前記乾燥ガス及び前記水蒸気を含むガスが空気である請求項1の放射性廃棄物の除染方法。
【請求項3】廃棄される前記配管または前記機器の内側で実施される前記乾燥作業、及び前記トリチウム除去作業は、前記原子力施設から取り外された前記配管または前記機器に対して行われる請求項1または請求項2の放射性廃棄物の除染方法。
【請求項4】廃棄される前記配管または前記機器の内側で実施される前記乾燥作業、及び前記トリチウム除去作業は、前記原子力施設に前記配管または前記機器が設置されている状態で行われ、この配管または機器が前記トリチウム除去作業の終了後に前記原子力施設から取り外される請求項1または請求項2の放射性廃棄物の除染方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射性廃棄物の除染方法に係り、特に放射性物質が用いられる原子力施設に設けられた重水を使用する設備の配管及び機器の内面に付着したトリチウムの除染に適用するのに好適な放射性廃棄物の除染方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力施設、特に重水を使用する原子炉施設では、運転に伴い発生するトリチウムが、配管材料等に重水と共に付着,吸着または材料中への拡散などにより材料中に固溶していると考えられる。この原子炉施設では定期検査,補修作業時並びに解体作業時に除染作業が行われる。この除染方法は、加熱空気等による乾燥によるものまたは水による洗浄によるものである。
【0003】また、原子力施設の一種である核融合炉などの多量のトリチウムをハンドリングする施設では、トリチウム原子が表面に吸着或いは材料内に拡散し固溶トリチウムの形態で存在すると考えられている。この材料表面に付着或いは固溶したトリチウムの除染として、主として高温の空気などを用いて加熱する方法が用いられていた。例えば、ケイ・ワイ・ウオング〔K.Y.Wong〕等の記載の論文「核融合エンジニアリング及びデザイン〔Fusion Engineering and Design〕,16,159−172(1991)は、加熱した水素ガスを含む窒素ガスをステンレス鋼表面に通気して約1000℃迄温度を上げ、500時間にわたるトリチウムの放出挙動について説明している。この論文は、温度が上昇するに伴ってステンレス鋼表面からのトリチウムの放出率が増大することを記述している。
【0004】更に、ブイ・ジェー・コールコラン〔V.J.Corcoran〕等の論文「核融合テクノロジー〔Fusion Technology〕,21,727(1992))も、ステンレス鋼に注入されたトリチウムの50℃から400℃までの加熱操作による除染の評価について記載している。すなわち、50℃ではトリチウムの放出は見られず、100℃以上の加熱操作において若干のトリチウム放出が起こり、加熱温度の上昇と共にその放出率が上昇することが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、核融合施設で使用されているトリチウムはかなり高濃度でかつ高温条件下で使用されるため、配管等の材料表面に付着しているトリチウムに比較して材料中に固溶しているトリチウムの割合が高い。従って、設備の保守,補修或いは解体作業などにあたっては、数百℃以上の高温の条件下での長時間加熱により、材料に含まれる固溶トリチウムを材料外に取り出すことが考えられていた。
【0006】一方、重水を使用する原子力施設でも、トリチウムに汚染された配管材料から固溶トリチウムを取り出すためには、高温下での長時間の加熱操作が必要とされる。
【0007】固溶トリチウムの化学形態はHT或いはT2 であるため、固溶トリチウムを回収するために酸水素結合装置等の酸化装置を必要とする。
【0008】本発明の目的は、除染に要する時間を短縮でき、トリチウムをトリチウム水にする装置の設置が不要で装置構成を単純化できる放射性廃棄物の除染方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発明の特徴は、内部でトリチウムが発生する原子力施設の廃棄される配管または機器内を除染する放射性廃棄物の除染方法において、前記配管内または前記機器内に乾燥ガスを供給してその内側に付着した重水を除去し、その後、軽水の水蒸気を含む200℃以下のガスを前記配管または前記機器の内側に供給することにより、前記配管または前記機器の内側で前記配管または前記機器の材料表面に吸着された重水からトリチウムを除去することにある。
【0010】乾燥ガスによって、配管内または機器の内側に付着した、トリチウムを含む重水を除去し、軽水の水蒸気を含む200℃以下のガスによって配管または機器の内側で配管または機器の材料表面に吸着された重水からトリチウムを除去することができる。材料表面に吸着された重水に含まれるトリチウム水と軽水の水蒸気との間で同位体交換が行われ、トリチウム水中のトリチウムが水蒸気中に移行する。軽水の水蒸気を含む200℃以下のガスを用いているので、材料に固溶しているトリチウムは、材料から放出されず配管または機器の材料中に閉じ込めておくことができる。本発明は、固溶しているトリチウムを除去しないので、除染に要する時間を短縮でき、トリチウムをトリチウム水にする装置の設置が不要で除染装置の構成を単純化できる。なお、本発明は、乾燥ガス、及び軽水の水蒸気を含むガスを用いているので、除染によって発生する放射性廃液の量を著しく低減できる。
【0011】本発明の好ましい実施態様は、乾燥ガス、及び水蒸気を含むガスとして空気を用いることである。これらのガスとしては、窒素ガスの利用も考えられるが空気を用いることによって窒素ガスタンク等のガスの貯蔵施設が不要になり、設備を単純化できる。また、空気を用いることによって、乾燥ガス、及び水蒸気を含むガスの入手が容易である。
【0012】
【発明の実施の形態】重水を使用する原子力施設において発生するトリチウムで汚染された配管材料(または機器材料)においてトリチウムは、以下の3つの形態で存在する。第1は配管(または機器)の内側で材料表面に付着した重水に含まれたトリチウム水であり、第2は配管(または機器)の内側で材料表面に吸着された重水に含まれたトリチウム水である。第3は材料内に固溶状態で存在する固溶トリチウムである。
【0013】これらのトリチウムのうち、材料表面に付着した重水に含まれるトリチウムは、乾燥空気を用いたパージング操作により重水と共に材料表面から容易に取り除くことができ、除染が容易である。しかし、材料表面に吸着された重水に含まれるトリチウムは、乾燥空気を用いたパージング操作によって除染することは困難である。
【0014】発明者らは、配管材料表面に吸着された重水に含まれたトリチウム、及び配管材料内の固溶トリチウムの放出量の、軽水の水蒸気を含む空気の温度に対する依存性を評価した結果、図2に示す特性を得ることができた。この結果から、材料表面に吸着された重水に含まれたトリチウムの放出率は温度の上昇と共に徐々に上昇し、固溶トリチウムの放出率は200℃までの昇温過程においてほとんど放出されず200℃を超えると増加することが分かった。
【0015】これらの現象から、軽水の水蒸気を含む200℃以下の空気,窒素ガス等のガスを用いることによって、固溶トリチウムを配管材料内に閉じ込めた状態で、配管材料表面に付着している重水よりは除去しづらい配管材料表面に吸着している重水にトリチウム水(HTO,T2O)として含まれるトリチウムを同位体交換で配管材料表面から除去できるという新たな知見を、発明者らは得た。固溶トリチウムを材料内に閉じ込めておくことは、放出される固溶トリチウムの処理が不要、除染作業に要する時間の短縮、固溶トリチウムを放射性廃棄物である配管材料の保管と一緒に行える、保管するトリチウム水の量を低減できるなどの新たな効果を得ることができる。特に、特徴的なことは、固溶トリチウムは常温で安定な状態で存在することである。このため、固溶トリチウムを含む廃材である配管材料を200℃以下、好ましくは常温の雰囲気で保管することによって、固溶トリチウムを配管材料内に安定に閉じ込めておくことができる。すなわち、放射性廃棄物である廃材を固溶トリチウムの保管に利用できる。以上のことは、放射性廃棄物となる廃材である機器材料(固溶トリチウムを含む)についても同じことがいえる。
【0016】本発明は、上記の新たに見出した知見に基づいてなされたものである。
【0017】軽水の水蒸気を含む200℃以下のガスを用いた廃材表面の除染作業の前に、乾燥空気の廃材表面への接触により、廃材表面に付着している重水(トリチウム水を含む)を廃材表面から取り除くことによって、廃材表面には外部被曝並びに内部被曝が問題となるようなトリチウムからの放射線はほとんど存在しなくなる。廃材内には固溶トリチウムが存在するが、廃材内に閉じ込められているため固溶トリチウムに基づく放射線のレベルは低く、被曝上問題とならない。廃材自体が固溶トリチウムに対する放射線遮へい材として機能する。
【0018】以下、本発明の好適な一実施例である放射性廃棄物の除染方法を図1に基づいて以下に説明する。1は除染対象の配管(機器)である。
【0019】図1に示された放射性廃棄物除染装置の構成を以下に説明する。この放射性廃棄物除染装置は、加湿器2,加熱器3,凝縮器4,ブロア5及び放射線検出器7及び8を備える。加熱器3及びブロア5は、配管9で接続される。放射線検出器7は、バルブ27が設けられる配管21によって配管9に接続される。バルブ22を有する配管10が、加熱器3に接続される。加湿器2が、バルブ22と並列になるように配管14によって配管10に接続される。加湿器2の入口側と出口側にバルブ23及び24がそれぞれ設けられる。ブロア5の入口側に接続される配管12は、凝縮器4の出口側に接続される。冷凍機6はバルブ29を有する配管19によって凝縮器4に接続される。バルブ26を有する配管11が、凝縮器4の入口側に接続される。バルブ25を有する配管16の両端が、凝縮器4をバイパスするように配管11及び12に接続される。バルブ30を備える配管18が、配管11に接続される。配管17が凝縮器4に接続される。放射線検出器8が、バルブを有する配管29によって配管17に連絡される。外部に連絡され、バルブ15を有する配管13が配管12に接続される。
【0020】図1の放射性廃棄物除染装置を用いて行う本実施例の放射性廃棄物の除染方法を詳細に説明する。本実施例の除染方法は、主に、加熱した乾燥空気を用いた乾燥作業、及び軽水の水蒸気を含む空気を用いた除染作業の2つの作業を含んでいる。
【0021】重水を使用する原子力施設(例えば、原子炉)から取り外された配管1は、両端をフランジ等で配管10及び11にそれぞれ接続する。配管1は、原子力施設で使用されている間、内部をトリチウム水(HTO及びT2O)を含む重水が流れる。このため、配管1を原子力施設から取り外すときには、トリチウム水を含む重水が配管1内面に付着,吸着されており、更にトリチウムが配管1の材料内に固溶されている。配管1は、口径が10cmである。例えば、口径10cmで長さ100mの配管の内表面に付着している重水量が約0.6 リットル,トリチウム付着量が約6×109Bq/cm2 ,配管表面のトリチウム放射能が約2×104Bq/cm2である。
【0022】バルブ22,26,27,28及び29を開き、バルブ15,23,24,25及び30を閉じた状態で、ブロア5を駆動する。閉ループを構成する配管12,9,10,1及び11内の空気は、ブロア5によって加圧されて加熱器3に供給される。加熱器3で60℃に加熱された空気は、配管10を経て除染対象の配管1内に供給される。配管1内に供給された加熱空気は乾燥しているので、配管1内面に付着しているトリチウム水を含む重水の一部が蒸発して加熱空気内に移行する。トリチウムを含む加熱空気は、配管11により凝縮器4内に供給される。凝縮器4は、冷凍機6から供給される冷媒によって4℃に冷却されている。加熱空気に含まれた重水及びトリチウム水の蒸気は、凝縮器4で凝縮されて重水及びトリチウム水となる。凝縮によって生じたこれらの水(D2O,DTO,HTO)は、気水分離により空気から分離されて配管17を通って回収タンク(図示せず)内に導かれる。放射線検出器7は、配管17内を流れる水の放射線量を検出する。凝縮器4から配管12に吐出された空気は、湿度が低く乾燥しておりブロア5に導かれ、再度加熱器3で加熱されて配管1内に供給される。このように、凝縮器4から吐出された乾燥空気は、配管1を通って循環される。加熱された乾燥空気は、約1m3/hで配管1に供給される。
【0023】放射線検出器7で測定される配管9を流れる空気の放射線量の変化を観察する。その放射線量が平衡線量になったときに、ブロア5を停止し、配管1に対する乾燥作業を終了する。本例の場合は、ブロア5の駆動から放射線量が平衡線量に達するまでに約10時間を要する。放射線検出器8で測定される配管17内を流れる水の放射線量が設定値よりも低くなったことに基づいて、乾燥作業を終了してもよい。乾燥作業終了後、バルブ30を開き、閉ループ内のトリチウムを含む空気を換気空調系に排出する。この空気は、換気空調系で処理されて放射能濃度が規定値以下になった状態で外部環境に放出される。その空気は、負圧で引っ張られて換気空調系に導かれる。
【0024】乾燥作業終了時において配管1の内面の放射線量は約20Bq/cm2 となる。乾燥作業終了後、バルブ26及び30が閉じられ、バルブ15及び25が開けられる。ブロア5の駆動によって、外部の空気が配管13を介して加熱器3に送られる。この空気は加熱器3で例えば25℃に加熱される。加熱温度は、200℃以下であればよい。この空気は、軽水の水蒸気を含み相対湿度約65%である。加熱温度を25℃に設定した場合、夏場において外部の空気温度が25℃になっているときには空気は加熱器3で加熱せず加熱器3を通過させるだけでよい。
【0025】25℃に加熱された空気は、配管1に供給され、配管16及び12を通ってブロア5に導かれる。ブロア5の駆動後所定時間が経過したのち、バルブ15が閉じられる。この後、空気は、配管9,10,1,11,16及び12で構成される閉ループ内を約1m3/h の流量で循環する。循環している間、配管1内面に吸着されている重水に含まれているトリチウム水を構成するトリチウムは、空気に含まれる軽水の水蒸気に含まれる水素と同位体交換され、空気中に移行する。このトリチウムは上記閉ループ内の空気中でトリチウム水(DTO,HTO)の蒸気として存在する。
【0026】配管1に対する乾燥作業と同様に、放射線検出器7で測定される配管9を流れる空気の放射線量の変化を観察する。その放射線量が平衡線量になったときに、バルブ26を開きバルブ25を閉じる。本例の場合は、ブロア5の駆動から放射線量が平衡線量に達するまでに約5時間を要する。バルブ26が開くことによって、配管1から排出された空気は、4℃に冷却された凝縮器4に導かれる。ここで、空気に含まれているトリチウム水及び残っている軽水の水蒸気が凝縮されて、トリチウム水及び軽水となる。これらの水は、気水分離により空気から分離されて配管17を通って前述の回収タンク内に導かれる。軽水の水蒸気を含む空気を用いて除染作業を行うので、凝縮器4から排出されるトリチウム水は極微量である。
【0027】放射線検出器8で測定される配管17を流れる水の放射線量が平衡線量になったときにブロア5を停止する。この時の配管1内面のトリチウム放射能は約2Bq/cm2 である。そして、バルブ30を開いて上記閉ループ内の空気を換気空調系に排出する。
【0028】以上の操作により、乾燥作業によるトリチウムの除染係数は約1×103 、軽水の水蒸気による除染作業における同位体交換反応による除染係数は約10以上となる。軽水の水蒸気による除染作業の完了は、ブロア5を停止して上記閉ループ内の空気を換気空調系に排出した後、配管1を配管10及び11から取り外し、配管1内面のスミア検査等により配管1内面の放射線量が3.7Bq/cm2以下になっていることを確認したときである。放射線量3.7Bq/cm2以下は、放射線被曝上問題とならない放射線量のレベルである。配管1内面の放射線量が3.7Bq/cm2 以下になっていない場合は、再度、配管1を配管10及び11に接続し、上記した軽水の水蒸気による除染作業を実施する。
【0029】本実施例は、乾燥作業、軽水の水蒸気による除染作業を200℃以下の常温の雰囲気で行うために配管1の材料中に閉じ込められた固溶トリチウムはそのまま保持することが可能となる。配管1に固溶しているトリチウム量は無視しえない。しかしながら、トリチウムはβ放射性核種であるため、配管1内面には殆どその放射線は到達しない。配管1の温度を上昇させない限り配管1に固溶しているトリチウムからの放射線は無視しうる。
【0030】トリチウムを含む廃液の発生量は大幅に低減されると共に、配管1に固溶しているトリチウムを配管1外に排出する200℃以上の加熱操作を必要としないため、加熱器の容量低減が図られる。また、固溶トリチウムの排出時に発生するトリチウム(化学形態HT,T2 等)が系統に放出されることを抑制するために必要な酸水素結合器等の設置が不要となる。さらに、廃材となる配管材料内への固溶トリチウムの閉じ込めが可能となり、廃材と固溶トリチウムを一緒に保管できる。廃材の保管は、内部の固溶トリチウムの放出を防止するために200℃以下の雰囲気で行う。特に、保管雰囲気の温度を常温にすることが望ましい。
【0031】配管13から導入する空気の相対湿度が設定値(上記の例では65%)よりも低い場合は、バルブ23及び24を開きバルブ22を閉じる。加熱器3から吐出された空気は、加湿器2に供給される。空気の相対湿度が設定値になるまで加湿器2によって空気に軽水の水蒸気が付加される。この空気が配管1内に導かれる。また、一度加湿空気を導入して循環させた後、凝縮器4で回収する方法の他に、加湿器2と凝縮器4を連続的に運転するワンススルー方式によるトリチウム回収操作も可能である。
【0032】また、凝縮器4の下流側で配管12にモレキュラシーブ等を充填した脱湿塔を設置することによって閉ループ雰囲気中のトリチウム濃度を下げることが可能である。
【0033】以上の実施例は、重水を使用する原子力施設から取り外した配管1を対象に除染を行ったが、配管1を原子力施設に設置した状態で配管1の除染を行ってもよい。すなわち、原子力施設に設置されている配管1の両端近くにある2つのバルブを閉じ、除染を行う配管1と他の部分を隔離する。配管1の両端部に、フランジを備えた分岐管を溶接等でそれぞれ接続する。配管10のフランジを一方の分岐管のフランジに接続し、他方の分岐管のフランジに配管11のフランジを接続する。配管10を介して前述したように乾燥空気、及び軽水の水蒸気を含む空気を配管1内に供給して、前述の実施例と同様な除染を行うことができる。除染が完了した後、配管1が原子力施設から取り外される。
【0034】上記2つの実施例は、原子力施設に備えられた機器に対しても適用可能である。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、除染に要する時間を短縮でき、トリチウムをトリチウム水にする装置の設置が不要で装置構成を単純化できる。除染によって発生する放射性廃液の量も著しく低減できる。特に、固溶トリチウムを、廃材内に閉じ込めた状態で廃材と一緒に保管できる。




 

 


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