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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−2943
公開日 平成11年(1999)1月6日
出願番号 特願平9−154971
出願日 平成9年(1997)6月12日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】柏木 明 (外1名)
発明者 小山 一 / 小島 明夫
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 導電性支持層上に少なくとも電荷移動層と非晶質型光導電性半導体を含む電荷発生層とが順に積層された感光層を有する感光体と、この感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、一様帯電後の前記感光体を光ビームで飽和露光して静電潜像を形成するイメージ露光装置と、前記感光体に形成された静電潜像にトナーを付着させて現像する現像装置と、前記感光体から記録媒体にトナー像を転写する転写装置と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】 電荷発生層は、無機系光導電性半導体により形成されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】 電荷発生層は、無機系光導電性半導体とバインダ樹脂との混合物により形成されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】 電荷移動層は、少なくとも電荷移動物質及び熱硬化性樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項5】 電荷発生層の平均層厚は、トナー体積平均粒径以下であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項6】 電荷移動層の平均層厚は、電荷発生層の平均層厚よりも厚いことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項7】 イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層への透過率を1/e2 以下にしたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項8】 イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層表面での反射率を1/e2 以下にしたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項9】 導電性支持層と電荷移動層との境界面が不規則な粗面として形成されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項10】 感光体は、少なくとも正極性帯電電荷に対して光減衰特性を示すことを特徴とする特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項11】 電荷発生層の表層側部分は、その電荷移動層側部分より高硬度で、かつ、前記電荷移動層中に含有される構成元素を含んで形成されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項12】 導電性支持層上に電荷発生層と少なくとも電荷移動物質、バインダ用高分子樹脂及び低摩擦係数の高分子樹脂を含む電荷移動層とが順に積層された感光層を有する感光体と、この感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、一様帯電後の前記感光体を光ビームで飽和露光して静電潜像を形成するイメージ露光装置と、前記感光体に形成された静電潜像にトナーを付着させて現像する現像装置と、前記感光体から記録媒体にトナー像を転写する転写装置と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項13】 電荷移動層中に含まれる低摩擦係数の高分子樹脂は、フッ素系樹脂又はシリコン系樹脂であることを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
【請求項14】 電荷移動層中に含まれる低摩擦係数の高分子樹脂は、ホモポリマー又はコポリマーであることを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
【請求項15】 感光体の感光層の平均膜厚Tp、前記感光体上での光ビームのエネルギー分布を露光時間で積分したものとして定義される露光量分布のピーク値より1/e2 での最小直径を光ビームの露光径Dbとした場合、Db<8Tpなる関係を満たすように設定されていることを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
【請求項16】 イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層への透過率を1/e2 以下にしたことを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
【請求項17】 イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層表面での反射率を1/e2 以下にしたことを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
【請求項18】 導電性支持層上に電荷発生層と少なくとも高分子による電荷移動物質を主成分とする電荷移動層とが順に積層された感光層を有する感光体と、この感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、一様帯電後の前記感光体を光ビームで飽和露光して静電潜像を形成するイメージ露光装置と、前記感光体に形成された静電潜像にトナーを付着させて現像する現像装置と、前記感光体から記録媒体にトナー像を転写する転写装置と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項19】 感光体の感光層の平均膜厚Tp、前記感光体上での光ビームのエネルギー分布を露光時間で積分したものとして定義される露光量分布のピーク値より1/e2 での最小直径を光ビームの露光径Dbとした場合、Db<8Tpなる関係を満たすように設定されていることを特徴とする請求項18記載の画像形成装置。
【請求項20】 イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層への透過率を1/e2 以下にしたことを特徴とする請求項18記載の画像形成装置。
【請求項21】 イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層表面での反射率を1/e2 以下にしたことを特徴とする請求項18記載の画像形成装置。
【請求項22】 導電性支持層上にチタニルフタロシアニンによる電荷発生物質を含む電荷発生層と電荷移動層とが順に積層された感光層を有する感光体と、この感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、一様帯電後の前記感光体を光ビームで飽和露光して静電潜像を形成するイメージ露光装置と、前記感光体に形成された静電潜像にトナーを付着させて現像する現像装置と、前記感光体から記録媒体にトナー像を転写する転写装置と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項23】 感光体の感光層の平均膜厚Tp、前記感光体上での光ビームのエネルギー分布を露光時間で積分したものとして定義される露光量分布のピーク値より1/e2 での最小直径を光ビームの露光径Dbとした場合、Db<8Tpなる関係を満たすように設定されていることを特徴とする請求項22記載の画像形成装置。
【請求項24】 イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層への透過率を1/e2 以下にしたことを特徴とする請求項22記載の画像形成装置。
【請求項25】 イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層表面での反射率を1/e2 以下にしたことを特徴とする請求項22記載の画像形成装置。
【請求項26】 導電性支持層上にドナー(正孔移動物質)、アクセプタ(電子移動物質)、バインダ樹脂及び電荷発生物質からなる感光層が単層積層され、ドナー/アクセプタ/バインダ樹脂/電荷発生物質の総量に対する電荷発生物質の重量百分率が0.1〜5重量%に設定され、かつ、電荷発生物質の分散状態に基づき前記感光層に入射する光ビームの吸光度がこの感光層表面から1μmの深さまでで少なくとも99%以上となるように設定された感光体と、この感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、一様帯電後の前記感光体を光ビームで飽和露光して静電潜像を形成するイメージ露光装置と、前記感光体に形成された静電潜像にトナーを付着させて現像する現像装置と、前記感光体から記録媒体にトナー像を転写する転写装置と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項27】 感光体の感光層の平均膜厚Tp、前記感光体上での光ビームのエネルギー分布を露光時間で積分したものとして定義される露光量分布のピーク値より1/e2 での最小直径を光ビームの露光径Dbとした場合、Db<8Tpなる関係を満たすように設定されていることを特徴とする請求項26記載の画像形成装置。
【請求項28】 イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層への透過率を1/e2 以下にしたことを特徴とする請求項26記載の画像形成装置。
【請求項29】 イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層表面での反射率を1/e2 以下にしたことを特徴とする請求項26記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を利用した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真技術を利用したデジタル複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等では、近年、画像情報の高精度な再現性が求められている。これに伴い、画像形成状態を安定化させる技術や、より細かな階調表現を可能にする技術等の研究・開発が進められている。
【0003】例えば、特開平1−297269号公報には、感光体に静電潜像を形成する発光素子の黒情報記録のための光量を感光体の明減衰特性の飽和領域内に設定する発明が開示されている。感光体の明減衰特性の飽和領域内では、発光素子の光量変動に対する感光体電位の変動が少なくなる。このため、発光素子毎の光量のバラツキにより生ずる記録濃度ムラが抑えられる。
【0004】また、特開平4−25871号公報には、感光体として高γ感光体を用い、この高γ感光体上でのビーム光量分布の最大光量I0 及び感光体の電位を半減する半減露光光量P1/2 とが1.2×P1/2 ≦I0 ≦2.5×P1/2の条件を満たすようにした発明が開示されている。このような発明では、感光体の感度変化に影響されない鮮明な画像形成を行うことができる。
【0005】従って、安定した画像形成を行う上では、飽和領域で書込みを行う飽和露光方式が有望と考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、感光体に形成された静電潜像を現像する方式として、接触現像方式の他に、現像における感光体摩耗を防止できる非接触現像方式やソフトタッチ現像方式が知られている。「磁性1成分現像剤による非接触現像方式」というのは、トナーとして磁性トナーを用いることを前提とし、現像装置における現像ローラを予め着磁させておくことで現像ローラの周囲にトナー(現像剤)の穂立ちを形成し、この穂立ちしたトナーを感光体に形成された静電潜像に転移させる現像方式である。従って、磁性1成分現像剤による非接触現像方式では、感光体に対して現像ローラが非接触の状態で現像が行われることになる。また、「ソフトタッチ現像方式」というのは、現像ローラに付着するトナーの層厚を規制するドクタブレードを通過する際の粉圧よりも弱い圧で感光体と接触する現像剤層(1成分又は2成分現像剤)をもって現像を行う現像方式である。従って、ソフトタッチ現像方式では、感光体に対して現像ローラが極めて弱い接触圧で接触した状態で現像が行われることになる。
【0007】ここで、磁性1成分現像剤による非接触現像方式やソフトタッチ現像方式では、現像の方向性が出にくいという利点がある。つまり、感光体に現像ローラが接触する接触現像方式では、感光体に転移したトナーに対して、現像ローラの接触によるスキャベンジ力(掻き取り力)が働くため、トナー顕像画素の中央部のトナー濃度が薄くなりやすい。つまり、トナー顕像画素において、感光体の回転方向先端部及び後端部よりも中央部においてスキャベンジ力が強く働き、かつ、このスキャベンジ力によってトナーの飛び散り現象も生ずるため、トナー顕像画素ではその両端部の濃度が高くなってその中央部の濃度が薄くなる傾向がある。このようなトナー顕像画素内での濃淡が「現像の方向性」である。磁性1成分現像剤による非接触現像方式やソフトタッチ現像方式では、感光体に転移したトナーに対して現像ローラの接触によるスキャベンジ力が働かないため、そのような現像の方向性が出にくい。
【0008】ところが、磁性1成分現像剤による非接触現像方式やソフトタッチ現像方式は、現像の方向性が出にくいという利点を有する反面、潜像パターンのエッジ電界効果により静電潜像パターンよりも太ったトナー顕像パターンができて高精細度画像を形成し難いという問題がある。つまり、非接触現像方式やソフトタッチ現像方式では感光体と現像ローラとの間の距離が長くなるため、それだけ現像剤の抵抗成分が増大する。このため、静電潜像における画素よりもトナー顕像画素の方が広がってしまい(エッジ電界効果)、これを原因として転写画像にいわゆるドット太りが生じてしまう。
【0009】特に、特開平1−297269号公報に記載されているように、感光体に静電潜像を形成する発光素子の黒情報記録のための光量を感光体の明減衰特性の飽和領域内に設定した場合には、感光体の感光層でも静電潜像が画素太りするため、益々高精細度画像を形成するのが困難になってしまう。これに対し、特開平4−25871号公報に記載された画像形成装置のように、感光体として光減衰特性に優れた高γ感光体を用いた場合には、感光体の感光層での静電潜像の画素太りを防止することができる。しかしながら、高γ感光体を用いたとしても、非接触現像方式やソフトタッチ現像方式の現像装置を採用した場合に生ずる静電潜像パターンのエッジ電界効果までを防止することはできず、従って、高精細度画像を形成し難いという問題は解決されない。逆にいえば、感光体に形成される静電潜像パターンのエッジ電界効果を抑制できれば高精細な画像を形成し得るものであり、静電潜像パターンのエッジ電界効果を抑制することが課題といえる。
【0010】そこで、本発明は、求める安定性が得られやすい飽和露光方式を前提とし、静電潜像パターンのエッジ電界効果を抑制することで、静電潜像パターンに忠実で現像太りのないトナー像を形成することができ、高精細な画像を安定して形成できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、導電性支持層上に少なくとも電荷移動層と非晶質型光導電性半導体を含む電荷発生層とが順に積層された感光層を有する感光体と、この感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、一様帯電後の前記感光体を光ビームで飽和露光して静電潜像を形成するイメージ露光装置と、前記感光体に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像装置と、前記感光体から記録媒体にトナー像を転写する転写装置とを備えている。従って、非晶質型光導電性半導体を含む電荷発生層を電荷移動層よりも表層側に有する積層型の感光体に飽和書込みを行うので、静電潜像が感光体の極めて限られた表層の電荷発生層部分に形成されることになり、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを容易に形成できる上に、その静電潜像パターンのエッジ電界効果が出にくいためトナー像も太ることなく静電潜像パターンに忠実なトナー像として形成される。これにより、高精細な画像を安定して形成できる。この場合の感光体としての感度、耐久性は、表層側の電荷発生層中の非晶質型光導電性半導体の高感度、高硬度性により確保され、帯電能力は、下層側の電荷移動層の層厚により自由に制御できる。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、電荷発生層は、無機系光導電性半導体により形成されている。従って、電荷発生層が表層側に積層されているが、この電荷発生層が高硬度な無機系光導電性半導体により形成されているので、十分な硬度、耐摩耗性を有することとなり、高精細な画像を長期に渡って安定して形成できる。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、電荷発生層は、無機系光導電性半導体とバインダ樹脂との混合物により形成されている。従って、表層側に積層される電荷発生層にバインダ樹脂が含まれているので、感光体としての帯電能力及び感度を容易に高めることができ、形成される静電潜像パターンの光ビームに対する忠実度が向上し、画像の高精細化に寄与する。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、電荷移動層は、少なくとも電荷移動物質及び熱硬化性樹脂により形成されている。従って、摩耗の少ない非晶質型光導電性半導体を含む電荷発生層に対するボケ対策として感光体に加熱ヒータ等による加熱処理を施しても、その下層の電荷移動層が熱硬化性樹脂を含んで形成されて耐熱性を有しているので支障がなく、結果として、このような感光体を用いることでボケのない画像が得られる。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、電荷発生層の平均層厚は、トナー体積平均粒径以下である。従って、基底の導電性支持層に特別な光反射率低減処理を施さなくてもこの導電性支持層に到達する光の割合を少なくすることができ、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを容易に形成することができ、画像の高精細化に寄与する。ここに、トナー粒径の約4倍の露光分布が安定に再現し得る最小ドットであると一般に言われているので、電荷発生層の層厚はこの点を考慮してトナー体積平均粒径(例えば、8μm)以下であればよい。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、電荷移動層の平均層厚は、電荷発生層の平均層厚よりも厚い。従って、書込み用の光ビームに対する静電潜像の忠実度を上げるため、及び、静電潜像パターンのエッジ電界効果を出にくくするためには電荷発生層が薄いほうがよいものの、電荷発生層を形成する非晶質型光導電性半導体は薄くなるにつれてその電位保持能力が低下するが、安価な電荷移動層の膜厚を厚くすることにより電位保持能力(例えば、数百V)を向上させることができ、画像の高精細化に寄与する。
【0017】請求項9記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、導電性支持層と電荷移動層との境界面が不規則な粗面とされている。従って、この不規則な粗面が導電性支持層表面の反射率を下げる役目をなし、書込み用の光ビームの導電性支持層での光反射率が低いので、導電性支持層表層付近での多重反射が防止され、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、画像の高精細化に寄与する。
【0018】請求項10記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、感光体は、少なくとも正極性帯電電荷に対して光減衰特性を示す。従って、電荷発生層が表層側に積層される積層型の感光体構造において、少なくとも正極性帯電電荷に対して光減衰特性を示すので、オゾン発生量が少なく、かつ、帯電ムラの発生しにくい作像プロセスを利用して高精細な画像を形成することができる。
【0019】請求項11記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、電荷発生層の表層側部分は、その電荷移動層側部分より高硬度で、かつ、前記電荷移動層中に含有される構成元素を含んで形成されている。従って、電荷発生層として所望の帯電特性及び感光特性を得るのに表面が高耐久性を示す感光物質を用いることができる上に、耐摩耗性を向上させるための保護膜(オーバコート)を別途積層する必要はなく安価で済む。ここに、電荷移動層中に含有されている構成元素を含んでいるので、電荷の移動を妨げることもない。
【0020】請求項12記載の発明は、導電性支持層上に電荷発生層と少なくとも電荷移動物質、バインダ用高分子樹脂及び低摩擦係数の高分子樹脂を含む電荷移動層とが順に積層された感光層を有する感光体と、この感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、一様帯電後の前記感光体を光ビームで飽和露光して静電潜像を形成するイメージ露光装置と、前記感光体に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像装置と、前記感光体から記録媒体にトナー像を転写する転写装置とを備えた。従って、感光体としては導電性支持層上に電荷発生層、電荷移動層が順に積層されたものを用いるが、その電荷移動層が少なくとも電荷移動物質、バインダ用高分子樹脂及び低摩擦係数の高分子樹脂を含む層構成とされており、このような感光体に飽和書込みを行うので、電荷移動層の層厚を薄くすることで静電潜像パターンのエッジ電界効果が出にくくなるためトナー像も太ることなく静電潜像パターンに忠実なトナー像として形成される。これにより、高精細な画像を安定して形成できる。この際、電荷移動層は薄くても低摩擦係数の高分子樹脂を含んでいるので、削れにくく、その摩耗を少なくすることができる。同時に、電荷移動層中でこの低摩擦係数の高分子樹脂とバインダ用高分子樹脂とが分子レベルで混ざり合う高分子アロイを形成しやすいので、感光体としての帯電性能、感光特性を安定して発揮させることができ、長期に渡って高精細な画像を安定して形成できるものとなる。
【0021】請求項13記載の発明は、請求項12記載の画像形成装置において、感光体の電荷移動層中に含まれる低摩擦係数の高分子樹脂は、フッ素系樹脂又はシリコン系樹脂である。従って、低摩擦係数の高分子樹脂として、フッ素系樹脂又はシリコン系樹脂を用いることにより、薄層形成される電荷移動層の削れ防止を容易に実現できる。
【0022】請求項14記載の発明は、請求項12記載の画像形成装置において、感光体の電荷移動層中に含まれる低摩擦係数の高分子樹脂は、ホモポリマー又はコポリマーである。従って、低摩擦係数の高分子樹脂として、ホモポリマー又はコポリマーを用いることにより、薄層形成される電荷移動層の削れ防止を容易に実現できる。
【0023】請求項18記載の発明は、導電性支持層上に電荷発生層と少なくとも高分子による電荷移動物質を主成分とする電荷移動層とが順に積層された感光層を有する感光体と、この感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、一様帯電後の前記感光体を光ビームにより飽和露光して静電潜像を形成するイメージ露光装置と、前記感光体に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像装置と、前記感光体から記録媒体にトナー像を転写する転写装置とを備えた。従って、感光体としては導電性支持層上に電荷発生層、電荷移動層が順に積層されたものを用いるが、その電荷移動層が少なくとも高分子ドナーによる電荷移動物質を含む層構成とされており、このような感光体に対して飽和書込みを行うので、電荷移動層の層厚を薄くすることで静電潜像パターンのエッジ電界効果が出にくくなるためトナー像も太ることなく静電潜像パターンに忠実なトナー像として形成される。これにより、高精細な画像を安定して形成できる。この際、電荷移動層は薄くても高分子ドナーによる電荷移動物質を含んでおり、均質な膜を形成しやすいので、多少削れても、感光体としての静電特性の安定性を維持することができ、長期に渡って高精細な画像を安定して形成できるものとなる。
【0024】請求項22記載の発明は、導電性支持層上にチタニルフタロシアニンによる電荷発生物質を含む電荷発生層と電荷移動層とが順に積層された感光層を有する感光体と、この感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、一様帯電後の前記感光体を光ビームにより飽和露光して静電潜像を形成するイメージ露光装置と、前記感光体に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像装置と、前記感光体から記録媒体にトナー像を転写する転写装置とを備えた。従って、感光体としては導電性支持層上に電荷発生層、電荷移動層が順に積層されたものを用いるが、その電荷発生層がチタニルフタロシアニンによる電荷発生物質を含む層構成とされて高感度化されており、このような感光体に対して飽和書込みを行うので、電荷移動層の層厚を薄くすることで静電潜像パターンのエッジ電界効果が出にくくなるためトナー像も太ることなく静電潜像パターンに忠実なトナー像として形成される。これにより、高精細な画像を安定して形成できる。
【0025】請求項26記載の発明は、導電性支持層上にドナー(正孔移動物質)、アクセプタ(電子移動物質)、バインダ樹脂及び電荷発生物質からなる感光層が単層積層され、ドナー/アクセプタ/バインダ樹脂/電荷発生物質の総量に対する電荷発生物質の重量百分率が0.1〜5重量%に設定され、かつ、電荷発生物質の分散状態に基づき前記感光層に入射する光ビームの吸光度がこの感光層表面から1μmの深さまで少なくとも99%以上となるように設定された感光体と、この感光体の表面を一様に帯電する帯電装置と、一様帯電後の前記感光体を光ビームにより飽和露光して静電潜像を形成するイメージ露光装置と、前記感光体に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像装置と、前記感光体から記録媒体にトナー像を転写する転写装置とを備えた。従って、感光層が単層構造の感光体を用いるが、表面硬度の高い単層構造であり、かつ、電荷発生物質の重量百分率が低くてその分散状態に基づき書込み用の光ビームの吸光度が表面から1μmの深さまでで少なくとも99%以上となるように設定されているので、静電潜像が表層付近でのみ形成されるものとなり、現像の際には、静電潜像パターンのエッジ電界効果が実効的に働かず、静電潜像パターンに忠実で現像太りのないトナー像が得られる。これにより、高精細な画像を安定して形成できる。
【0026】請求項15,19,23又は27記載の発明は、各々、請求項12,18,22又は26記載の画像形成装置において、感光層の平均膜厚Tp、前記感光体上での光ビームのエネルギー分布を露光時間で積分したものとして定義される露光量分布のピーク値より1/e2 での最小直径を光ビームの露光径Dbとした場合、Db<8Tpなる関係を満たすように設定されている。従って、積層型又は単層型構造の感光体における感光層の平均膜厚が光ビームの露光径に比べて十分に薄いので、感光層における静電潜像パターンの広がりを防止でき、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、画像の高精細化に寄与する。
【0027】請求項7,16,20,24又は28記載の発明は、各々、請求項1,12,18,22又は26記載の画像形成装置において、イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層への透過率を1/e2 以下にした。従って、書込み用の光ビームの導電性支持層への光到達率が低いので、導電性支持層表層付近での多重反射が防止され、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、画像の高精細化に寄与する。ここに、1/e2 以下という範囲は厳密な臨界値を示すものではなく、透過率を低下させる一つの目安を示すものである。
【0028】請求項8,17,21,25,29記載の発明は、請求項1,12,18,22又は26記載の画像形成装置において、イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層表面での反射率を1/e2 以下にした。従って、書込み用の光ビームの導電性支持層での光反射率が低いので、導電性支持層表層付近での多重反射が防止され、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、画像の高精細化に寄与する。ここに、1/e2 以下という範囲は厳密な臨界値を示すものではなく、反射率を低下させる一つの目安を示すものである。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図1ないし図5に基づいて説明する。図1はレーザプリンタ等に代表される画像形成装置の構成を示す模式図である。図1に示すように転写紙1を収納する給紙装置2と排紙部(図示せず)とを連絡する通紙経路3が設けられ、この通紙経路3中には定着装置4を含む画像プロセス部5が設けられている。
【0030】この画像プロセス部5は、例えば、後述するような構造のドラム構成の感光体6を主体として構成されている。この感光体6の周囲には、帯電装置7、現像装置8、転写装置9、クリーニング装置10が順に配設されている。前記帯電装置7と前記現像装置8との間が露光位置EXとなり、画像プロセス部5には、その露光位置EXにレーザビームによる光ビームを照射するイメージ露光装置11が設けられている。
【0031】このような画像プロセス部5では、帯電装置7のコロナ放電によって感光体6に帯電電荷を注入し、感光体6の表面を一方の極性に一様帯電する。一様帯電済みの感光体6に対して露光位置EXでイメージ露光装置11によって画像データに応じて光ビームを照射することにより、感光体6表面に静電潜像が形成される。つまり、感光体6では、その帯電電位との電位差が光ビームの照射部分に生じ、この部分が静電潜像となる。現像装置8は、露光位置EXで感光体6に形成された静電潜像に前記感光体6の帯電極性と同極性のトナーを付着させて顕像化する構造である。現像方式としては、現像スリーブが感光体6に接触する接触方式でもよく、或いは、感光体6に対して非接触な状態で現像する非接触方式、又は、ドクタブレード通過時に受ける粉圧より弱い圧力で感光体と接触するトナーで現像するソフトタッチ現像方式等であってもよい。転写装置9は、顕像化された感光体6上のトナー像を逆極性の電位で吸引し、そのトナー像を転写紙1に転写させる構造であり、通紙経路3において転写紙1を搬送する搬送構造も備えている。クリーニング装置10は、転写工程後の感光体6に残留するトナーを掻き落す等の方法でクリーニングする構造である。定着装置4は、通紙経路3中において転写装置9の下流側に配設されており、転写装置9を通過した後の転写紙1に付着する未定着トナーを加熱・加圧作用により定着する構造である。イメージ露光装置11は、レーザビーム偏向走査装置を含んで構成されているが、例えば、LEDアレイプリンタ構成の場合であれば感光体1に対向させたLEDアレイヘッドとレンズアレイとの組合せ構造とされる。
【0032】次いで、本実施の形態の画像形成装置は、各部を制御するマイクロコンピュータ構成の制御部(図示せず)を備えている。この制御部は、特に図示しないが、各種演算処理を実行して各部を集中的に制御するCPUと、固定データを格納したROMと、可変データを格納したりワークエリアとして使用されるRAMとを主要な構成要素として構成されている。この制御部には、前述した各部の駆動制御回路や画像情報を展開して保持する画像メモリ等が接続されている。このため、制御部によって各部が駆動制御されて電子写真プロセスによる画像形成がなされる。この際、制御部であるマイクロコンピュータによって実行される手段として、本実施の形態の画像形成装置は、階調表現手段を備えている。この階調表現手段は、1ドット2値の階調情報を持つ画像データに基づいてイメージ露光装置11を駆動制御し、その階調情報に従った階調表現をする手段である。即ち、1ドット2値による誤差拡散法やディザ法等の面積階調表現技術を用いて実行される。
【0033】図2は、本実施の形態で用いる感光体6の断面図である。この感光体6は積層型の感光層12を備えているが、この感光層12は感光体6の基部側となる導電性支持層13側に配設された電荷移動層14と表層側に配設された電荷発生層15との積層構造として形成されている。ここで、前記電荷移動層14はエポキシ樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、ポリイミド樹脂、ブトン樹脂等の熱硬化性樹脂により形成されている。この電荷移動層14よりも表層側に積層された前記電荷発生層15は非晶質型光導電性半導体を含む層構成とされている。より具体的には、アモルファスシリコン(a‐Si)やAs2Se3等のような無機系光導電性半導体或いはCdS/バインダ樹脂、ZnO/バインダ樹脂といったような無機系光導電性半導体とバインダ樹脂との混合物が用いられている。バインダ樹脂の例としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリサルホン酸樹脂、ポリアリレート樹脂、水添スチレン、ブタジエン共重合体樹脂等がある。特に、a‐SiやAs2Se3等のような無機非晶質の半導体によれば、高硬度、高感度感光性を示す。
【0034】ここで、本実施の形態における書込み特性について説明する。まず、感光体6に対する書込み用の光ビームの露光径Dbは、感光体6の表面座標を(x,y)としたとき、感光体6上での光ビームのエネルギー分布P(x,y,t)[watt/m2 ]を露光時間で積分した値として定義される露光量分布E(x,y)[jule/m2 ]、つまり、E(x,y)=∫P(x,y,t)dtのピーク値より1/e2 での最小直径として定義される。図3(a)は、感光体6に照射する光ビームのエネルギー分布(ビームプロファイル)を示すグラフであり、図6(a)は、感光体6上での露光量分布を示すグラフである。本実施の形態では、ビームプロファイルにおいて、露光量分布のピーク値より1/e2 での光ビームの直径が、例えば、主走査方向で30μm、副走査方向で38μmである(図3(b)参照)。つまり、光ビームのエネルギー分布は、主走査方向で30μm、副走査方向で38μmのガウス分布を示す。そして、1画素分の静電潜像を感光体6に形成するために、副走査方向に感光体6の長さ約20μmだけ露光するとすると、露光量分布における光ビームの露光径は、主走査方向及び副走査方向共に約38μmとなる(図4(b)参照)。つまり、主副走査方向共、近似的に38μmのガウス分布を示す。従って、露光量分布のピーク値より1/e2 での最小直径として定義される光ビームの露光径Dbは38μmである。
【0035】図5は、露光量に対する感光体6の明減衰特性を示すグラフである。本実施の形態では、イメージ露光装置11は、その光ビームの波長が670nmであり、露光パワーが感光体6の表面で0.23mWとなるように調節されている。これにより、イメージ露光装置11は感光体6をその明減衰特性の飽和領域で露光する。つまり、露光量分布のピーク値での露光量、つまり、露光径Db内での最大露光量が感光層12の微分感度を十分に小さくする値となる。「微分感度」は、イメージ露光装置が照射する光ビームと同等の波長(670nm)の光ビームで感光体6を均一露光したときに得られる感光体6の表面電位V(E)と露光量Eとの関係で定義される。具体的には、感光体6をある露光量Eで露光し、ここから露光量Eを微小な値△Eだけ増やした時の感光体6の表面電位をV(E+△E)とした場合、微分感度は、|V(E+△E)−V(E)|/△Eとして定義される。また、「微分感度を十分に小さくする値」というのは、求める安定性を得るのに十分な感光体の明減衰特性の領域を使用することができるような露光量Eの値を意味する。このような「微分感度を十分に小さくする値」は、例えば、感光層12の微分感度がその最大値の1/3以下の値に低下する値である。参考までに述べると、図5に例示する感光体6の明減衰特性では、露光量分布のピーク値(ピーク露光量)の露光量Eが21mJ/m2 であり、これに対応する微分感度は5V・m2 /mJである。従って、最大微分感度の約1/5となっている。
【0036】また、本実施の形態においては、電荷発生層15の平均層厚はトナー体積平均粒径以下、具体的には、十分小さく(薄く)形成されている。通常、トナー粒径の約4倍の露光分布が安定に再現し得る最小ドットであると言われており、この点を考慮して十分に薄く形成すればよい。電荷移動層14の平均層厚は表層側の電荷発生層15の平均層厚に比べて厚く形成されている。
【0037】このような構成において、帯電装置7により感光体6の感光層12が帯電され、露光位置EXにおいて帯電後の感光体6に画像情報に基づく静電潜像が形成される。この際、1ドット2値の画像データが持つ階調情報に従い階調表現手段による階調表現がなされる。このような静電潜像には現像装置8から供給されるトナーが付着することで、静電潜像が現像されて顕像化される。そして、所定のタイミングで電子写真プロセス部5に搬送された転写紙1に対し、顕像化された現像画像、つまり、トナー像が転写される。その後、転写画像は定着装置4で定着され、これによって、転写紙1に画像が形成される。転写後の感光体6は、クリーニング装置10によって掃除され、残留トナーが除去される。
【0038】ここで、感光体6に対する露光・現像過程に着目すると、一様に帯電された感光体6にイメージ露光装置11が光ビームで露光して静電潜像を形成する際に、光ビームの露光系Db内での最大露光量が感光体6の明減衰特性の飽和領域に設定されているので、機械的振動等の各種の変動に影響されにくい高品質な画像形成が行われる。即ち、1ドット2値方式にて飽和書込みを行うことで、基本的に、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像の形成が可能となる。特に、本実施の形態では、感光層12の表層側が極めて薄層の電荷発生層15とされているので、静電潜像が感光体6の極めて限られた表層の電荷発生層15部分にのみ形成され、その電荷の拡散と静電潜像のエッジ電界効果が出にくいため、書込み用の光ビームに対する忠実度の高い静電潜像パターンとなり、現像時のトナー太りもなく、現像されるトナー像の静電潜像パターンに対する忠実度も向上する。より詳細には、電荷発生層15の平均層厚がトナー体積平均粒径以下に薄くされているので、基底側の導電性支持層13に特別な光反射率低減処理を施さなくてもこの導電性支持層13に到達する光の割合を少なくすることができ、上記のように書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを容易に形成することができるものとなる。これは、1ドット2値方式における書込み用の光ビームのビーム径を必要以上に絞ることなく高精細な画像を形成し得ることを意味し、高精細画像を得る上で1ドット2値方式による欠点が大幅に解消される。
【0039】また、本実施の形態では、感光体6としての耐久性や感度は、表層側に配設された電荷発生層15を形成する無機非晶質の高硬度、高感度感光性により確保される。特に、a‐SiやAs23の場合には硬度が高く安価でもあり、薄層の電荷発生層15の高耐久化を図る上で都合がよい。他に、感光体6の表面の硬度を高くする手段として、珪素樹脂(炭素含有で低抵抗化)、アクリルポリオール(酸化錫含有で低抵抗化)の他、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン‐ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール等の樹脂の保護層又は添加が挙げられる。このような保護層に、酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム等の無機材料を分散し、低抵抗化を適宜図るようにしてもよい。また、本実施の形態では、書込み用の光ビームに対する静電潜像パターンの忠実度を向上させ、かつ、静電潜像のエッジ電界効果を出にくくする上で、電荷発生層15の層厚を極めて薄くすることが重要であるものの、無機非晶質材料による場合、薄くすると電位保持能力が低下してしまうが、安価で塗布も容易な電荷移動層14の層厚を厚めにすることで電位保持能力も自在に制御できる。これにより、必要とする数百Vの電位保持能力を確保できる。加えて、上記のように電荷発生層15として高感度なa‐SiやAs23を用いて安価な積層型の感光体6を構成した場合、摩耗の少ない感光体のボケ対策として加熱ヒータによる加熱処理を施しても、薄い電荷発生層15の下層に位置する電荷移動層14が熱硬化性樹脂により形成されて耐熱性を有しているので、何ら支障のないものとなる。これにより、ボケのない画像が得られる。
【0040】また、本実施の形態においては、表層側に電荷発生層15を有する積層型の感光体6を用いているが、この感光体6として、少なくとも正極性帯電電荷に対して光減衰特性を示すものを用いれば、オゾン発生量が少なく、かつ、帯電ムラの発生しにくい作像プロセスを利用して高精細な画像を形成させることができ、耐環境性等の点で好ましい。
【0041】さらに、特に図示しないが、感光体6の電荷発生層15の表層側部分について、その電荷移動層側部分より高硬度で、かつ、この電荷移動層14中に含有される構成元素を含んで形成しておけば、電荷発生層15として所望の帯電特性及び感光特性を得るのに表面が高耐久性を示す感光物質を用いることができる上に、耐摩耗性を向上させるための保護膜(オーバコート)を別途積層する必要はなく安価に済ませることができる。この際、電荷移動層14中に含有されている構成元素を含んでいるので、電荷の移動を妨げることもない。
【0042】なお、本実施の形態では、感光体6に関して書込み用の光ビームが導電性支持層13に到達する割合を少なくするために、表層の電荷発生層15を極端に薄層化したが、例えば、導電性支持層13について適宜な透過率又は反射率の低減処理を施すことで、光ビームの導電性支持層13への透過率又は導電性支持層13表面の反射率を低下させるようにしてもよい。この光ビームの導電性支持層13への透過率又は導電性支持層13表面の反射率を低下させることで導電性支持層13の表層付近での光ビームの多重反射が防止され、多重反射に起因する画像ボケがないため、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成させることができる。この場合の透過率や反射率の低下の程度としては、例えば、1/e2以下となるように設定すればよい。
【0043】或いは、図6に示すように、導電性支持層13と電荷移動層14との境界面が不規則な粗面16となるようにしてもよい。このような不規則な粗面16によれば、書込み用の光ビームが導電性支持層13に到達してもその表層の粗面16でランダムに反射されることになり、実質的にこの不規則な粗面16が導電性支持層13の表面の反射率を下げる役目をなす。これにより、書込み用の光ビームの導電性支持層13での光反射率が低くなり、導電性支持層13の表層付近での多重反射が防止され、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、かつ、現像に際して潜像パターンのエッジ電界効果が出にくくなり、トナー太りを軽減できるため、画像の高精細化に寄与する。より具体的には、粗面16の粗さをrc 、イメージ露光装置11で静電潜像を形成するために用いる光ビームの波長をλ、トナーの体積平均粒径をrt とした場合、粗面16はλ<rc <rt なる関係を満たす程度の粗さとするのがよい。
【0044】本発明の第二の実施の形態を図7に基づいて説明する。図1ないし図6で示した部分と同一部分は同一符号を用いて示し、説明も省略する(以降の実施の形態でも順次同様とする)。本実施の形態では、図1に示したような画像プロセス部5中で感光体6に代えて感光体21が用いられている。ドラム状構造の感光体21も積層型の感光層22を備えているが、この感光層22は感光体21の基部側となる導電性支持層23側に配設された電荷発生層24と表層側に配設された電荷移動層25との積層構造として形成されている。ここで、表層側の電荷移動層25は、少なくとも電荷移動物質、バインダ用高分子樹脂及び低摩擦係数の高分子樹脂を含む層構成とされている。例えば、バインダ用高分子樹脂であるポリカーボネート、ポリサルホン酸樹脂等と低摩擦係数の高分子樹脂材料とを含む層構成とされる。より具体的には、低摩擦係数の高分子樹脂材料として、フッ素系樹脂又はシリコン系樹脂が用いられ、或いは、ホモポリマー又はコポリマーが用いられる。
【0045】また、本実施の形態では、感光層22の平均膜厚Tpと書込み用の光ビームの露光径Dbとした場合、Db<8Tpなる関係を満たすように平均膜厚Tpが設定されている。さらに、導電性支持層22の適宜な表層処理により、このような感光体21に対する書込み用の光ビームの導電性支持層22への透過率(又は、導電性支持層22表面の反射率)が1/e2 以下となるように低く設定されている。
【0046】このような構成において、帯電装置7により感光体21の感光層22が帯電され、露光位置EXにおいて帯電後の感光体21に画像情報に基づく静電潜像が形成される。この際、1ドット2値の画像データが持つ階調情報に従い階調表現手段による階調表現がなされる。このような静電潜像には現像装置8から供給されるトナーが付着することで、静電潜像が現像されて顕像化される。そして、所定のタイミングで電子写真プロセス部5に搬送された転写紙1に対し、顕像化された現像画像、つまり、トナー像が転写される。その後、転写画像は定着装置4で定着され、これによって、転写紙1に画像が形成される。転写後の感光体21は、クリーニング装置10によって掃除され、残留トナーが除去される。
【0047】ここで、感光体21に対する露光・現像過程に着目すると、一様に帯電された感光体21にイメージ露光装置11が光ビームで露光して静電潜像を形成する際に、光ビームの露光系Db内での最大露光量が感光体21の明減衰特性の飽和領域に設定されているので、機械的振動等の各種の変動に影響されにくい高品質な画像形成が行われる。即ち、1ドット2値方式にて飽和書込みを行うことで、基本的に、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像の形成が可能となる。特に、本実施の形態では、感光体21としては導電性支持層23上に電荷発生層24、電荷移動層25が順に積層されたものを用いるが、表層側の電荷移動層25が少なくとも電荷移動物質、バインダ用高分子樹脂及び低摩擦係数の高分子樹脂を含む層構成とされており、このような感光体21に対して1ドット2値方式にて飽和書込みを行うので、電荷移動層25の層厚を薄くすることで静電潜像パターンのエッジ電界効果が出にくくなるためトナー像も太ることなく静電潜像パターンに忠実なトナー像として形成される。これにより、高精細な画像を安定して形成できる。この際、電荷移動層25は薄くても低摩擦係数の高分子樹脂を含んでいるので、削れにくく、その摩耗を少なくすることができる。同時に、電荷移動層25中でこの低摩擦係数の高分子樹脂とバインダ用高分子樹脂とが分子レベルで混ざり合う高分子アロイを形成しやすいので(特に、ホモポリマー又はコポリマーを用いた場合には一層形成しやすい)、感光体21としての帯電性能、感光特性を安定して発揮させることができ、長期に渡って高精細な画像を安定して形成できるものとなる。ちなみに、バインダ用樹脂を低摩擦化させるために、一般的には、シリコンオイルを添加するようにしているが、このような一般的な手法による場合マイグレードして最表層部に集中してしまう。この結果、この最表面がブレード、トナー等によって削れると摩擦係数が次第に増大してしまい、摩耗が多くなってしまう。
【0048】また、本実施の形態によれば、感光層22の平均膜厚Tpが、書込み用の光ビームの露光径Dbとの関係で、Db<8Tpなる条件を満たすように光ビームの露光径Dbに比べて十分に薄く形成されているので、感光層22における静電潜像パターンの広がりを防止でき、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができる。そして、上記のように現像に際しては静電潜像パターンのエッジ電界効果が出にくいので、トナー像の太りがなく、静電潜像パターンに忠実なトナーを形成することができ、画像の高精細化を適正に図れる。
【0049】加えて、本実施の形態によれば、導電性支持層23について適宜な透過率又は反射率の低減処理を施すことで、光ビームの導電性支持層23への透過率又は導電性支持層23表面の反射率を1/e2 以下となるように低下させているので、導電性支持層23の表層付近での光ビームの多重反射を防止でき、多重反射に起因する画像ボケがないため、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、この点からも画像の高精細化を適正に図れる。
【0050】本発明の第三の実施の形態を図8に基づいて説明する。本実施の形態では、図1に示したような画像プロセス部5中で感光体6に代えて感光体31が用いられている。ドラム状構造の感光体31も積層型の感光層32を備えているが、この感光層32は感光体31の基部側となる導電性支持層33側に配設された電荷発生層34と表層側に配設された電荷移動層35との積層構造として形成されている。即ち、前記第二の実施の形態の感光体21と同タイプの積層型の感光体である。ここで、表層側の電荷移動層35は、少なくとも電荷移動物質として高分子ドナーを含む層構成とされている。また、電荷発生層34は電荷発生物質としてチタニルフタロシアニン(TiOPC)を含む層構成とされている。
【0051】また、本実施の形態では、感光層32の平均膜厚Tpと書込み用の光ビームの露光径Dbとした場合、Db<8Tpなる関係を満たすように平均膜厚Tpが設定されている。さらに、導電性支持層32の適宜な表層処理により、このような感光体31に対する書込み用の光ビームの導電性支持層32への透過率(又は、導電性支持層32表面の反射率)が1/e2 以下となるように低く設定されている。
【0052】このような構成において、帯電装置7により感光体31の感光層32が帯電され、露光位置EXにおいて帯電後の感光体31に画像情報に基づく静電潜像が形成される。この際、1ドット2値の画像データが持つ階調情報に従い階調表現手段による階調表現がなされる。このような静電潜像には現像装置8から供給されるトナーが付着することで、静電潜像が現像されて顕像化される。そして、所定のタイミングで電子写真プロセス部5に搬送された転写紙1に対し、顕像化された現像画像、つまり、トナー像が転写される。その後、転写画像は定着装置4で定着され、これによって、転写紙1に画像が形成される。転写後の感光体31は、クリーニング装置10によって掃除され、残留トナーが除去される。
【0053】ここで、感光体31に対する露光・現像過程に着目すると、一様に帯電された感光体31にイメージ露光装置11が光ビームで露光して静電潜像を形成する際に、光ビームの露光系Db内での最大露光量が感光体31の明減衰特性の飽和領域に設定されているので、機械的振動等の各種の変動に影響されにくい高品質な画像形成が行われる。即ち、1ドット2値方式にて飽和書込みを行うことで、基本的に、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像の形成が可能となる。特に、本実施の形態では、感光体31としては導電性支持層33上に電荷発生層34、電荷移動層35が順に積層されたものを用いるが、その電荷移動層35が少なくとも高分子ドナーによる電荷移動物質を含む層構成とされており、このような感光体31に対して1ドット2値方式にて飽和書込みを行うので、電荷移動層35の層厚を薄くすることで静電潜像パターンのエッジ電界効果が出にくくなるためトナー像も太ることなく静電潜像パターンに忠実なトナー像として形成される。これにより、高精細な画像を安定して形成できる。この際、電荷移動層35は薄くても高分子ドナーによる電荷移動物質を含んでおり、均質な膜を形成しやすいので、多少削れても、感光体としての静電特性の安定性を維持することができ、長期に渡って高精細な画像を安定して形成できる。
【0054】また、本実施の形態によれば、電荷発生層34がチタニルフタロシアニンによる電荷発生物質を含む層構成とされて高感度化されており、このような感光体31に対して1ドット2値方式にて飽和書込みを行うので、上記のように電荷移動層35の層厚を薄くすることで静電潜像パターンのエッジ電界効果が出にくくなるためトナー像も太ることなく静電潜像パターンに忠実なトナー像として形成される。これにより、高精細な画像を安定して形成することができる。
【0055】また、本実施の形態によれば、感光層32の平均膜厚Tpが、書込み用の光ビームの露光径Dbとの関係で、Db<8Tpなる条件を満たすように光ビームの露光径Dbに比べて十分に薄く形成されているので、感光層32における静電潜像パターンの広がりを防止でき、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができる。そして、上記のように現像に際しては静電潜像パターンのエッジ電界効果が出にくいので、トナー像の太りがなく、静電潜像パターンに忠実なトナーを形成することができ、画像の高精細化を適正に図れる。
【0056】加えて、本実施の形態によれば、導電性支持層33について適宜な透過率又は反射率の低減処理を施すことで、光ビームの導電性支持層33への透過率又は導電性支持層33表面の反射率を1/e2 以下となるように低下させているので、導電性支持層33の表層付近での光ビームの多重反射を防止でき、多重反射に起因する画像ボケがないため、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、この点からも画像の高精細化を適正に図れる。
【0057】本発明の第四の実施の形態を図9に基づいて説明する。本実施の形態では、図1に示したような画像プロセス部5中で感光体6に代えて感光体41が用いられている。ドラム状構造の感光体41は感光層42が導電性支持層43上に形成された単層構造のものである。ここで、前記感光層42は、ドナー(正孔移動物質)、アクセプタ(電子移動物質)、バインダ樹脂及び電荷発生物質を含む層構成とされている。この場合、ドナー/アクセプタ/バインダ樹脂/電荷発生物質の総量に対する電荷発生物質の重量百分率が0.1〜5重量%に設定されている(ちなみに、通常の単層構造の感光体では、電荷発生物質の重量百分率は50重量%以上とされている)。また、この感光層42に入射する光ビームの吸光度が、感光層42の表面から1μmの深さまでで99%以上となるような電荷発生物質の分散状態が好ましい。
【0058】また、本実施の形態では、感光層42の平均膜厚Tpと書込み用の光ビームの露光径Dbとした場合、Db<8Tpなる関係を満たすように平均膜厚Tpが設定されている。さらに、導電性支持層42の適宜な表層処理により、このような感光体41に対する書込み用の光ビームの導電性支持層42への透過率(又は、導電性支持層42表面の反射率)が1/e2 以下となるように低く設定されている。
【0059】このような構成において、帯電装置7により感光体41の感光層42が帯電され、露光位置EXにおいて帯電後の感光体41に画像情報に基づく静電潜像が形成される。この際、1ドット2値の画像データが持つ階調情報に従い階調表現手段による階調表現がなされる。このような静電潜像には現像装置8から供給されるトナーが付着することで、静電潜像が現像されて顕像化される。そして、所定のタイミングで電子写真プロセス部5に搬送された転写紙1に対し、顕像化された現像画像、つまり、トナー像が転写される。その後、転写画像は定着装置4で定着され、これによって、転写紙1に画像が形成される。転写後の感光体41は、クリーニング装置10によって掃除され、残留トナーが除去される。
【0060】ここで、感光体41に対する露光・現像過程に着目すると、一様に帯電された感光体41にイメージ露光装置11が光ビームで露光して静電潜像を形成する際に、光ビームの露光系Db内での最大露光量が感光体41の明減衰特性の飽和領域に設定されているので、機械的振動等の各種の変動に影響されにくい高品質な画像形成が行われる。即ち、1ドット2値方式にて飽和書込みを行うことで、基本的に、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像の形成が可能となる。特に、本実施の形態では、感光体41としては導電性支持層43上に単層構造の感光層42が積層されたものを用いるが、表面硬度の高い単層構造であり、かつ、電荷発生物質の重量百分率が極めて低くてその分散状態に基づき書込み用の光ビームの吸光度が表面から1μmの深さまでで少なくとも99%以上となるように設定されているので、静電潜像パターンが感光層42の表層付近でのみ形成されるものとなり、現像の際には、静電潜像パターンのエッジ電界効果が実効的に働かず、静電潜像に忠実で現像太りのないトナー像が得られることになる。これにより、高精細な画像を安定して形成できる。
【0061】また、本実施の形態によれば、感光層42の平均膜厚Tpが、書込み用の光ビームの露光径Dbとの関係で、Db<8Tpなる条件を満たすように光ビームの露光径Dbに比べて十分に薄く形成されているので、感光層42における静電潜像パターンの広がりを防止でき、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができる。そして、上記のように現像に際しては静電潜像パターンのエッジ電界効果が出にくいので、トナー像の太りがなく、静電潜像パターンに忠実なトナーを形成することができ、画像の高精細化を適正に図れる。
【0062】加えて、本実施の形態によれば、導電性支持層43について適宜な透過率又は反射率の低減処理を施すことで、光ビームの導電性支持層43への透過率又は導電性支持層43表面の反射率を1/e2 以下となるように低下させているので、導電性支持層43の表層付近での光ビームの多重反射を防止でき、多重反射に起因する画像ボケがないため、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、この点からも画像の高精細化を適正に図れる。
【0063】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、導電性支持層上に少なくとも電荷移動層と非晶質型光導電性半導体を含む電荷発生層とが順に積層された感光層を有する感光体に対して光ビームにより露光書込みを行うようにしたので、静電潜像が感光体の極めて限られた表層の電荷発生層部分にのみ形成されることになり、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを容易に形成できる上に、その静電潜像パターンのエッジ電界効果が出にくいためトナー像も太ることなく静電潜像パターンに忠実なトナー像として形成でき、よって、高精細な画像を安定して形成することができる。
【0064】請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の画像形成装置において、電荷発生層は無機系光導電性半導体により形成されているので、表層に位置する電荷発生層に十分な硬度、耐摩耗性を持たせることができ、高精細な画像を長期に渡って安定して形成することができる。
【0065】請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の画像形成装置において、電荷発生層は無機系光導電性半導体とバインダ樹脂との混合物により形成されているので、感光体としての帯電能力及び感度を容易に高めることができ、形成される静電潜像の光ビームに対する忠実度を向上させることができ、画像の高精細化に寄与する。
【0066】請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の画像形成装置において、電荷移動層は少なくとも電荷移動物質及び熱硬化性樹脂により形成されているので、摩耗の少ない非晶質型光導電性半導体を含む電荷発生層に対するボケ対策として感光体に加熱ヒータ等による加熱処理を施しても、その下層の電荷移動層が耐熱性を有するため何ら支障がなく、結果として、このような感光体を用いることでボケのない画像を得ることができる。
【0067】請求項5記載の発明によれば、請求項1記載の画像形成装置において、電荷発生層の平均層厚はトナー体積平均粒径以下であるので、基礎の導電性支持層に特別な光反射率低減処理を施さなくてもこの導電性支持層に到達する光の割合を少なくすることができ、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを容易に形成することができ、画像の高精細化に寄与する。
【0068】請求項6記載の発明によれば、請求項1記載の画像形成装置において、電荷移動層の平均層厚は電荷発生層の平均層厚よりも厚いので、電荷発生層を形成する非晶質型光導電性半導体は薄くなるにつれてその電位保持能力が低下するが、安価な電荷移動層の膜厚を厚くすることにより電位保持能力を向上させることができ、画像の高精細化に寄与する。
【0069】請求項7記載の発明によれば、請求項1記載の画像形成装置において、イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層への透過率を1/e2以下にしたので、書込み用の光ビームの導電性支持層への光到達率が低くなり、導電性支持層表層付近での多重反射が防止されることになり、よって、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、画像の高精細化に寄与する。
【0070】請求項8記載の発明によれば、請求項1記載の画像形成装置において、イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層表面での反射率を1/e2 以下にしたので、書込み用の光ビームの導電性支持層での光反射率が低くなり、導電性支持層表層付近での多重反射が防止されることになり、よって、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、画像の高精細化に寄与する。
【0071】請求項9記載の発明によれば、請求項1記載の画像形成装置において、導電性支持層と電荷移動層との境界面が不規則な粗面とされているので、この不規則な粗面が導電性支持層表面の反射率を下げる役目をなし、書込み用の光ビームの導電性支持層での光反射率が低くなるので、導電性支持層表層付近での多重反射が防止されることになり、よって、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、画像の高精細化に寄与する。
【0072】請求項10記載の発明によれば、請求項1記載の画像形成装置において、感光体は、少なくとも正極性帯電電荷に対して光減衰特性を示すので、電荷発生層が表層側に積層される積層型の感光体構造において、オゾン発生量が少なく、かつ、帯電ムラの発生しにくい作像プロセスを利用して高精細な画像を形成することができる。
【0073】請求項11記載の発明によれば、請求項1記載の画像形成装置において、電荷発生層の表層側部分は、その電荷移動層側部分より高硬度で、かつ、前記電荷移動層中に含有される構成元素を含んで形成されているので、電荷発生層として所望の帯電特性及び感光特性を得るのに表面が高耐久性を示す感光物質を用いることができる上に、耐摩耗性を向上させるための保護膜を別途積層する必要はなく安価で済ませることができる。
【0074】請求項12記載の発明によれば、導電性支持層上に電荷発生層と少なくとも電荷移動物質、バインダ用高分子樹脂及び低摩擦係数の高分子樹脂を含む電荷移動層とが順に積層された感光層を有する感光体に対して光ビームにより露光書込みを行うようにしたので、電荷移動層の層厚を薄くすることで静電潜像パターンのエッジ電界効果が出にくくなるためトナー像も太ることなく静電潜像に忠実なトナー像として形成することができ、よって、高精細な画像を安定して形成することができる。また、電荷移動層は薄くても低摩擦係数の高分子樹脂を含んでいるので、削れにくく、その摩耗を少なくすることができ、同時に、電荷移動層中でこの低摩擦係数の高分子樹脂とバインダ用高分子樹脂とが分子レベルで混ざり合う高分子アロイを形成しやすいので、感光体としての帯電性能、感光特性を安定して発揮させることができ、よって、長期に渡って高精細な画像を安定して形成することができる。
【0075】請求項13記載の発明によれば、請求項12記載の画像形成装置において、感光体の電荷移動層中に含まれる低摩擦係数の高分子樹脂はフッ素系樹脂又はシリコン系樹脂であるので、薄層形成される電荷移動層の削れ防止を容易に実現できる。
【0076】請求項14記載の発明によれば、請求項12記載の画像形成装置において、感光体の電荷移動層中に含まれる低摩擦係数の高分子樹脂はホモポリマー又はコポリマーであるので、薄層形成される電荷移動層の削れ防止を容易に実現できる。
【0077】請求項15記載の発明によれば、請求項12記載の画像形成装置において、積層型構造の感光体における感光層の平均膜厚が光ビームの露光径に比べて十分に薄く形成されているので、感光層における静電潜像パターンの広がりを防止でき、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、画像の高精細化に寄与する。
【0078】請求項16記載の発明によれば、請求項12記載の画像形成装置において、イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層への透過率を1/e2 以下にしたので、書込み用の光ビームの導電性支持層への光到達率が低くなり、導電性支持層表層付近での多重反射が防止されることになり、よって、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、画像の高精細化に寄与する。
【0079】請求項17記載の発明によれば、請求項12記載の画像形成装置において、イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層表面での反射率を1/e2 以下にしたので、書込み用の光ビームの導電性支持層での光反射率が低くなり、導電性支持層表層付近での多重反射が防止されることになり、よって、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、画像の高精細化に寄与する。
【0080】請求項18記載の発明によれば、導電性支持層上に、電荷発生層と、少なくとも高分子による電荷移動物質を主成分とする電荷移動層とが順に積層された感光層を有する感光体に対して光ビームにより飽和書込みを行うようにしたので、電荷移動層の層厚を薄くすることで静電潜像パターンのエッジ電界効果が出にくくなるためトナー像も太ることなく静電潜像パターンに忠実なトナー像として形成でき、よって、高精細な画像を安定して形成することができる。また、電荷移動層は薄くても高分子ドナーによる電荷移動物質を含んでおり、均質な膜を形成しやすいので、多少削れても、感光体としての静電特性の安定性を維持することができ、長期に渡って高精細な画像を安定して形成することができる。
【0081】請求項19記載の発明によれば、請求項18記載の画像形成装置において、積層型構造の感光体における感光層の平均膜厚が光ビームの露光径に比べて十分に薄くしたので、感光層における静電潜像パターンの広がりを防止でき、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、画像の高精細化に寄与する。
【0082】請求項20記載の発明によれば、請求項18記載の画像形成装置において、イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層への透過率を1/e2 以下にしたので、書込み用の光ビームの導電性支持層への光到達率が低くなり、導電性支持層表層付近での多重反射が防止されることになり、よって、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、画像の高精細化に寄与する。
【0083】請求項21記載の発明によれば、請求項18記載の画像形成装置において、イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層表面での反射率を1/e2 以下にしたので、書込み用の光ビームの導電性支持層での光反射率が低くなり、導電性支持層表層付近での多重反射が防止されることになり、よって、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、画像の高精細化に寄与する。
【0084】請求項22記載の発明によれば、導電性支持層上にチタニルフタロシアニンによる電荷発生物質を含み高感度化された電荷発生層と電荷移動層とが順に積層された感光層を有する感光体に対して光ビームにより飽和書込みを行うようにしたので、電荷移動層の層厚を薄くすることで静電潜像パターンのエッジ電界効果が出にくくなるためトナー像も太ることなく静電潜像パターンに忠実なトナー像として形成でき、よって、高精細な画像を安定して形成することができる。
【0085】請求項23記載の発明によれば、請求項22記載の画像形成装置において、積層型構造の感光体における感光層の平均膜厚が光ビームの露光径に比べて十分に薄くしたので、感光層における静電潜像パターンの広がりを防止でき、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、画像の高精細化に寄与する。
【0086】請求項24記載の発明によれば、請求項22記載の画像形成装置において、イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層への透過率を1/e2 以下にしたので、書込み用の光ビームの導電性支持層への光到達率が低くなり、導電性支持層表層付近での多重反射が防止されることになり、よって、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、画像の高精細化に寄与する。
【0087】請求項25記載の発明によれば、請求項22記載の画像形成装置において、イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層表面での反射率を1/e2 以下にしたので、書込み用の光ビームの導電性支持層での光反射率が低くなり、導電性支持層表層付近での多重反射が防止されることになり、よって、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、画像の高精細化に寄与する。
【0088】請求項26記載の発明によれば、導電性支持層上にドナー(正孔移動物質)、アクセプタ(電子移動物質)、バインダ樹脂及び電荷発生物質からなる感光層が単層積層され、ドナー/アクセプタ/バインダ樹脂/電荷発生物質の総量に対する電荷発生物質の重量百分率が0.1〜5重量%に設定され、かつ、電荷発生物質の分散状態に基づき前記感光層に入射する光ビームの吸光度がこの感光層表面から1μmの深さまでで少なくとも99%以上となるように設定された感光体に対して光ビームにより飽和書込みを行うようにしたので、感光層が単層構造の感光体を用いるが、表面硬度の高い単層構造であり、かつ、電荷発生物質の重量百分率が低くてその分散状態に基づき書込み用の光ビームの吸光度が表面から1μmの深さまで少なくとも99%以上となるように設定されているため、静電潜像が表層付近でのみ形成されることになり、現像の際には、静電潜像パターンのエッジ電界効果が実効的に働かず、静電潜像パターンに忠実で現像太りのないトナー像を得ることができ、よって、高精細な画像を安定して形成することができる。
【0089】請求項27記載の発明によれば、請求項26記載の画像形成装置において、単層型構造の感光体における感光層の平均膜厚を光ビームの露光径に比べて十分に薄くしたので、感光層における静電潜像パターンの広がりを防止でき、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、画像の高精細化に寄与する。
【0090】請求項28記載の発明によれば、請求項26記載の画像形成装置において、イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層への透過率を1/e2 以下にしたので、書込み用の光ビームの導電性支持層への光到達率が低くなり、導電性支持層表層付近での多重反射が防止されることになり、よって、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、画像の高精細化に寄与する。
【0091】請求項29記載の発明によれば、請求項26記載の画像形成装置において、イメージ露光装置による光ビームの感光体における導電性支持層表面での反射率を1/e2 以下にしたので、書込み用の光ビームの導電性支持層での光反射率が低くなり、導電性支持層表層付近での多重反射が防止されることになり、よって、書込み用の光ビームに忠実な静電潜像パターンを形成することができ、画像の高精細化に寄与する。




 

 


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