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発明の名称 乾式トナー
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−2917
公開日 平成11年(1999)1月6日
出願番号 特願平9−166692
出願日 平成9年(1997)6月10日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】武井 秀彦
発明者 矢口 宏 / 木下 宣孝 / 宮元 聡
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 結着樹脂、着色剤及び離型剤とを主成分として含有する乾式トナーにおいて、該離型剤として少なくとも植物系ワックス及び合成炭化水素系ワックスを含有することを特徴とする乾式トナー。
【請求項2】 該離型剤が少なくとも植物系ワックスと合成炭化水素系ワックスとを溶融・混合した後に固化して得られる離型剤であることを特徴とする請求項1に記載の乾式トナー。
【請求項3】 植物系ワックスに対する合成炭化水素系ワックスの比率が5〜50重量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の乾式トナー。
【請求項4】 植物系ワックスとしてカルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、合成炭化水素系ワックスとしてポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックスの各々1種以上から選択されるワックス状物質を含有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1に記載の乾式トナー。
【請求項5】 結着樹脂として、少なくとも(i)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ii)ビスフェノール類及び(iii)アルキレンオキサイド変性樹脂の3物質を構成要素として有するポリオール型樹脂を使用することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1に記載の乾式トナー。
【請求項6】 帯電制御剤として実質的に無色或いは白色の化合物を使用することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1に記載の乾式トナー。
【請求項7】 植物系ワックスの融点(mpA)と合成炭化水素系ワックスの融点(mpB)がmpA<mpBの関係を満足することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1に記載の乾式トナー。
【請求項8】 ヘイズ度が20%以下であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1に記載の乾式トナー。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用の乾式トナーのコピーマシンとのマッチング性向上、主にオイルレス仕様のコピーマシンに対応可能な乾式トナーの品質改善に関し、さらにはフルカラートナーへの適用が可能な改善に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法、静電写真法等の画像形成方法では、静電潜像が現像後にコピー用紙上に転写・定着される場合、熱ローラ定着方式が広く採用されている。この熱ローラ定着方式では主に、■熱ローラの表面にシリコンオイル等を塗布することで離型性を持たせる、■トナー中に離型剤を含有させる、という2種類の方式が用いられるが、近年はコピー装置の構造の簡素化、小型化の為に上記■のトナー中に離型剤を含有させる方式が種々提案されている。
【0003】しかしながら、従来の提案による離型剤添加によって、(a)高速定着に対応可能な低温定着性、(b)熱ローラへのトナー付着現象いわゆるオフセット現象の防止、(c)熱ローラへのコピー用紙の巻き付き現象の防止、(d)トナーのキャリア汚染いわゆるスペント現象の防止、等のすべての要求特性を十分に満足できなかった。
【0004】また、カラーコピーの需要増に伴いフルカラートナーの使用も増加しているが、カラー作像プロセスが複数の色のトナーに重ね合わせにより成り立っているためにカラートナー各々には優れた透明性が要求されるが、一般的には上記の離型剤の含有により透明性は低下する傾向を示すために従来の技術では色再現性或いは鮮やかな画像を得るという点で問題を発生しやすい不具合があった。
【0005】例えば従来の低分子量のポリエチレンワックス等に代表される合成炭化水素系ワックスは耐オフセット性及びスペント性は良好であるが低温定着性及び透明性は不十分であり、またライスワックス等の植物系ワックスは低温定着性に優れ、また比較的透明性は良いがスペント性及び巻き付き性が不十分であり、さらにモンタンワックス等の鉱物系ワックスは低温定着性は比較的良いが、耐オフセット性、巻き付き性については不良である等の特性を有していた。
【0006】これらの問題に対しては、主に離型剤単独の改良による上記のごとき定着関連の要求特性に関する改善等が提案されている。例えば特開平1−109360号公報には酸価10〜30の酸化ライスワックスを用いることにより、オイルレス対応可能な良好な定着性を有するトナーが得られることが開示されており、また、特開平3−5764号公報には、脱遊離脂肪酸型カルナウバワックスを用いることにより、同様にオイルレス対応可能な良好な定着性を有するトナーが得られることが開示されている。さらに、特開平3−139663号公報には実質的な分子量分布を比較的シャープにした離型剤を用いることによって定着性に優れたトナーが得られることが開示されている。
【0007】しかしながら、これらの提案によっても、■高速定着に対応可能な低温定着性の実現、■熱ローラへのトナー付着いわゆるオフセット現象の防止、■熱ローラへのコピー用紙の巻き付き現象の防止、■トナーのキャリア汚染いわゆるスペント現象の防止、等のすべての要求特性を満足するには至っていない。さらにフルカラートナーに要求される透明性に関しては実用上多くの問題点を残すものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のような問題点を改良するべくなされたものであり、オイルレス仕様のコピーマシンとのマッチング性向上、更には特にカラー仕様として設計されたコピーマシンに十分対応できるような乾式トナーの品質改善を得ることを目的とするものである。したがって、本発明の第1の目的は、■高速定着に対応可能な低温定着性の実現、■熱ローラへのトナー付着いわゆるオフセット現象の防止、■熱ローラへのコピー用紙の巻き付き現象の防止、■トナーのキャリア汚染いわゆるスペント現象の防止、等のすべての要求特性を十分に満足することのできるオイルレス対応可能なトナーを提供することである。本発明の第2の目的は、優れた透明性を有するオイルレス対応可能なフルカラートナーを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のトナーは植物系ワックス及び合成炭化水素系ワックスを併用することにより、オイルレストナーさらにはオイルレスフルカラートナーに要求される諸特性を満足させることを可能にしたものである。すなわち、本発明の乾式トナーは、結着樹脂、着色剤及び離型剤とを主成分として含有する乾式トナーにおいて、該離型剤として少なくとも植物系ワックス及び合成炭化水素系ワックスの両化合物を合わせて含有せしめたことを特徴とする乾式トナーであり、優れた定着特性を発揮するものである。
【0010】さらに本発明によれば、植物系ワックス及び合成炭化水素系ワックスをあらかじめ溶融・混合した後に固化した混合離型剤として使用する方法を選択することによってオイルレストナーさらにはオイルレスフルカラートナーに要求される諸特性を改善することができるが、好ましくは該混合離型剤を均一な組成を有する離型剤とすることで従来にない高いレベルの特性を得ることが可能となる。
【0011】本発明において、植物系ワックス及び合成炭化水素系ワックスを併用することによりオイルレス対応トナーとしての定着特性が格段に向上する理由については、明確な機構は解明されていないが前記のような各種化合物に特有の性質、すなわち合成炭化水素系ワックスは耐オフセット性及びスペント性は良好であるが低温定着性及び透明性は不十分であるのに対して、植物系ワックスは巻き付き性が不十分ではあるが低温定着性及び透明性は良好であるという特性が、互いに補填し合う結果として総合的に優れた性質を示すものと推定される。
【0012】本発明における定着特性の向上は、離型剤として少なくとも植物系ワックスと合成炭化水素系ワックスとを溶融・混合した後に固化した、好ましくは均一な組成を有する離型剤として用いることによって、より優れた効果として得られる。この理由については上記と同様の機構が推定されるが、完全に均一に混合された状態においては各々の系のワックスの欠点が併用する系のワックスの利点によって隠蔽され、より顕在化しにくくなるためであると推察される。
【0013】また本発明者らによれば、合成炭化水素系ワックスが植物系ワックスに対して改質剤的な役割を示す傾向が認められており、両化合物の併用に際しては植物系ワックスの含有量を合成炭化水素系ワックスの含有量よりも多くすることで、より優れた定着特性を得ることができるため、好ましくは植物系ワックスに対する合成炭化水素系ワックスの比率を5〜50重量%にするのが良い。5重量%以下では混合使用する改善効果が得られにくく、また、50重量%以上では改質剤的な効果が得られにくい。
【0014】さらに本発明者らの研究によれば、一般的には離型剤の含有によりトナーの透明性は低下しやすいためにフルカラートナーへの適用に際しては色再現性或いは鮮やかな画像を得るという点で問題を発生しやすいが、上記のように植物系ワックスに対して合成炭化水素系ワックスを5〜50重量%の比率で溶融・均一混合した離型剤を使用することによって透明性の低下を抑制することができ、したがって優れた透明性を有するオイルレス対応可能なフルカラートナーが得られることが見い出された。
【0015】本発明に使用できる植物系ワックスとしては木ろうワックス、ホホバワックス、パームワックス、オウリキュリーワックス、エスパルトワックス、サトウキビワックス、バークワックス等種々のワックス状物質を例示できるが、特に定着特性と透明性の改善に対してはカルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックスを主成分とする材料から選ばれる1種以上の材料を使用することで顕著な効果が得られるためにこれらを好ましいワックスとして挙げることができる。
【0016】また、本発明に使用できる合成炭化水素系ワックスとしてはポリプロピレンワックス等も例示できるが、植物系ワックスとの相溶性及び定着特性の改善に対してはポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックスを主成分として含有する化合物をより好ましいワックスとして挙げることができ、これらは単独或いは2種以上を併用することができる。
【0017】本発明者らの研究によれば、本発明で用いられる植物系ワックス及び合成炭化水素系ワックスの選択・組合せにおいて、植物系ワックスの融点(mpA)と合成炭化水素系ワックスの融点(mpB)がmpA<mpBの関係を満足させることにより、特に耐熱保存性を損なうことなく、或いは改善させながら定着特性を向上させることができる。本発明においてさらに好ましくは、mpA+20≦mpB≦mpA+60の関係を満足させることにより、上記の耐熱保存性に加えて定着可能温度範囲を拡大でき、非常に高い品質特性の達成が可能となる。
【0018】本発明において、植物系ワックス及び合成炭化水素系ワックスの融点の関係を前記のようなものに特定化することによって、オイルレス対応トナーとしての定着特性がさらに向上する理由については、前記のように両ワックス化合物の特性が、互いに補填し合うと共に合成炭化水素系ワックスが植物系ワックスに対して改質剤的な役割を示す機構において、該改質効果が理想的に発揮されるためであると推定される。すなわち、植物系ワックスの融点(mpA)よりも合成炭化水素系ワックスの融点(mpB)が高いような組合せにおいて、植物系ワックスのシャープな融解特性が阻害されずに耐オフセット性及びスペント性等に対する改質効果が得られるものと考えられる。
【0019】また、植物系ワックスの融点(mpA)と合成炭化水素系ワックスの融点(mpB)が、mpA+20≦mpB≦mpA+60の関係を満足するように選択した場合に、定着可能温度範囲の拡大効果が得られる理由としては、比較的低い温度域で植物系ワックスが離型性を発揮し、比較的高い温度域では合成炭化水素系ワックスの離型性が発現されるためと考えられる。逆にmpA+20>mpBとなるような組合せにおいては、両者の融点が接近し過ぎている結果、温度範囲の拡大効果は得られにくく、また、mpB>mpA+60となるような組合せにおいては、両者の融点が離れ過ぎている結果、均一な混合状態が得られにくい、或いは広範囲な温度域で一定な離型効果が得られにくいというような不具合が発生しやすい。
【0020】本発明において、植物系ワックスと合成炭化水素系ワックスを溶融・混合して均一な組成を有する離型剤を得るためには、溶媒による溶解法或いは加熱溶融法等の手段を適宜選択して使用できる。本発明に用いられる離型剤の使用量は結着樹脂に対して通常0.5〜20重量%、好ましくは1〜10重量%である。
【0021】本発明に使用される結着樹脂としては従来公知の樹脂から単独或いは複数で、又は変性或いはポリマーアロイ化されたものを適宜選択することができる。具体的には、例えばポリスチレン、ポリクロロスチレン、ポリビニルトルエン、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタレン共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリロニロリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系及びスチレン系共重合系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂、シリコン系樹脂、石油系樹脂、キシレン系樹脂、エポキシ系樹脂、テルペン系樹脂、ロジン及び変性ロジン等がある。
【0022】また、本発明をフルカラートナーに適用する場合においては、より高い透明性を得る等の目的で、少なくとも(i)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ii)ビスフェノール類及び(iii)アルキレンオキサイド変性エポキシ樹脂の3物質を構成要素として有するポリオール型樹脂を使用することができる。本発明のポリオール型樹脂は透明性のみならず、種々の定着性を満足することが可能なため、特にフルカラートナーに有用な樹脂である。
【0023】本発明に使用される着色剤としては、例えばキナクリドン系顔料、モノアゾ及びジスアゾ系染顔料、インダンスレン系顔料、アントラキノン系顔料、フタロシアニン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、ペリレン系顔料等のマゼンタ、シアン、イエローその他各色の染顔料、及び黒色材料としてはカーボンブラック等の顔料や磁性粉の使用が可能であり、結着樹脂に対して通常1〜25重量%の割合で添加される。
【0024】また、本発明に磁性粉、その他の添加剤を使用する場合には、一般に公知の物質の中から適宜選択して使用することができる。磁性固粉としては、例えば鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性体の他、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の合金や、化合物が使用可能であり、結着樹脂類に対して通常2〜200重量%の割合で混合使用される。
【0025】その他の添加剤としては各種帯電制御剤、フッ化ビニリデン微粉末等のフッ素系樹脂やステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩、酸化亜鉛等の金属酸化物、又はシリカ、酸化アルミニウム類、酸化チタン類を例示することができる。特に本発明の粉砕着色粒子に対してさらなる高流動性を付与することを主目的とする場合には疎水化処理シリカとして平均一次粒径が0.001〜1μm、好ましくは0.005〜0.1μmの範囲のものから適宜選択して添加混合することができ、特に含フッ素疎水化処理シリカが好ましく、通常0.2〜5重量%の割合で混合使用される。
【0026】帯電制御剤としては、実質的に無色或いは白色の化合物であり、併用する顔料の色調を損なわない物質が、特にフルカラートナーの場合に透明性を向上できるために好ましい。例えば、サリチル酸等の有機酸及びその誘導体の亜鉛・アルミニウム等の金属塩、含フッ素第4級アンモニウム塩化合物、カリックスアレーン化合物、スルホン酸等の官能基を有するポリマータイプの化合物等を例示できる。
【0027】また、本発明のトナーを二成分系乾式トナーとして使用する場合に混合して使用するキャリアとしては、ガラス、鉄、フェライト、ニッケル、ジルコン、シリカ等を主成分とする、粒径30〜1000μm程度の粉末、又は該粉末を芯材としてスチレン−アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリフッ化ビニリデン系樹脂等をコーティングしたものから適宜選択して使用可能である。
【0028】本発明によれば、結着樹脂、着色剤及び離型剤とを主成分として含有する乾式トナーにおいて、該離型剤として少なくとも植物系ワックス及び合成炭化水素系ワックスを含有することを特徴とする乾式トナーが提供され、オイルレストナー更にはオイルレスフルカラートナーに要求される諸特性を満足したトナーとして使用可能である。
【0029】また、本発明において、植物系ワックス及び合成炭化水素系ワックスを溶融・混合した後に固化し、均一な組成を有する離型剤として使用する場合にはオイルレストナー更にはオイルレスフルカラートナーに要求される諸特性を、従来にない高いレベルで満足させることが可能となる。本発明では、植物系ワックスに対する合成炭化水素系ワックスの比率を5〜50重量%として、合成炭化水素系ワックスに植物系ワックスに対する改質剤的な役割を持たせることができ、これにより優れた定着特性及び優れた透明性を有するオイルレス対応可能なトナーが得られる。
【0030】さらに本発明においては、植物系ワックスとしてカルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックスを主成分として含有する化合物を使用し、また、合成炭化水素系ワックスとして、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックスを主成分として含有する化合物を使用することによって定着特性と透明性に対して、より顕著な改善効果を得ることができる。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
実施例1ポリオール系樹脂、キャンデリラワックス、ポリプロピレンワックス、負帯電系制御剤及び4種類の顔料を表1の重量比にて混合した後、2軸混練機にて溶融混練し、冷却固化させた後ハンマーミルにて粗粉砕して2mmパスの粉砕物(Y11)、(M11)、(C11)、(BK11)を得た。なお、ポリオール系樹脂は(i)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ii)ビスフェノール類(iii)アルキレンオキサイド変性エポキシ樹脂及び(iv)p−クミルフェノールの4物質を構成要素とするガラス転移点約60℃、軟化点約110℃の縮合物であり、キャンデリラワックスは融点約80℃、ポリプロピレンワックスは軟化点約150℃のものを使用した。
【0032】
【表1】

【0033】次に、この粉砕物をIDS−2型ジェット式粉砕機(日本ニューマチック工業社製)にて体積平均粒径が約7.0μmとなるように粉砕して微粉砕物(Y21)、(M21)、(C21)、(BK21)を得た。上記粉砕物(Y21)、(M21)、(C21)、(BK21)を気流式分級機にて微粉分級し、体積平均粒子径7.3〜7.7μm、5μm以下の微粉の個数含有率が16〜19%の実施例1の乾式トナー微粒子(Y31)、(M31)、(C31)、(BK31)を得た。このトナー微粒子(Y31)、(M31)、(C31)、(BK31)各2kgに対して、含フッ素シラン表面処理シリカを10g(0.5重量%)加えた後に、20リットルヘンシェルミキサーにて混合処理して、本発明の実施例1の乾式トナー(Y41)、(M41)、(C41)、(BK41)を得た。
【0034】実施例2実施例1におけるキャンデリラワックスに代えて融点約82℃のカルナウバワックスとライスワックスの混合ワックスを使用し、且つポリプロピレンワックスに代えて融点約88℃のポリエチレンワックスとして表2に示す重量比にて混合して使用した以外は実施例1と同様の条件にて、2mmパスの粉砕物(Y12)、(M12)、(C12)、(BK12)を得た後、体積平均粒子径7.3〜7.7μm、5μm以下の微粉の個数含有率が16〜19%の実施例2の乾式トナー微粒子とし、その後このトナー微粒子に対し、含フッ素シラン表面処理シリカを加えて混合処理し、本発明の実施例2の乾式トナー(Y42)、(M42)、(C42)、(BK42)を得た。
【0035】
【表2】

【0036】実施例3実施例1におけるキャンデリラワックス及びポリプロピレンワックスを予め180℃で加熱溶融・混合した後、冷却固化し、次いでハンマーミルにて粗粉砕して3mmパスの粉砕物を、実施例3の離型剤として得た。実施例1におけるキャンデリラワックス及びポリプロピレンワックスに代えて上記の混合離型剤5部を使用した以外は、実施例1と同様の条件にて、体積平均粒子径7.3〜7.7μm、5μm以下の微粉の個数含有率が16〜19%の実施例3の乾式トナー微粒子を得た後、このトナー微粒子に対し、含フッ素シラン表面処理シリカを加えて混合処理し、本発明の実施例3の乾式トナー(Y43)、(M43)、(C43)、(BK43)を得た。
【0037】実施例4実施例2におけるカルナウバワックスとライスワックスの混合ワックス及びポリエチレンワックスを予め150℃で加熱溶融・混合した後、冷却固化し、次いでハンマーミルにて粗粉砕して3mmパスの粉砕物を、実施例4の離型剤として得た。実施例2におけるカルナウバワックスとライスワックスの混合ワックス及びポリエチレンワックスに代えて上記の混合離型剤を使用した以外は、実施例2と同様の条件にて、体積平均粒子径7.3〜7.7μm、5μm以下の微粉の個数含有率が16〜19%の実施例4の乾式トナー微粒子を得た後、このトナー微粒子に対し、含フッ素シラン表面処理シリカを加えて混合処理し、本発明の実施例4の乾式トナー(Y44)、(M44)、(C44)、(BK44)を得た。
【0038】実施例5、6実施例1におけるキャンデリラワックスに代えて融点約82℃のカルナウバワックスとライスワックスの混合ワックスを使用し且つポリプロピレンワックスに代えて、実施例5:融点約103℃のポリエチレンワックスB実施例6:融点約140℃のポリエチレンワックスCを表3に示す重量比にて混合して使用した以外は実施例1と同様の条件にて、各々2mmパスの粉砕物(Y15)、(M15)、(C15)、(BK15)及び(Y16)、(M16)、(C16)、(BK16)を得た後、体積平均粒子径7.4〜7.7μm、5μm以下の微粉の個数含有率が15〜19%の実施例5及び実施例6の乾式トナー微粒子とし、その後このトナー微粒子に対し、含フッ素シラン表面処理シリカを加えて混合処理し、本発明の実施例5及び6の乾式トナー(Y45)、(M45)、(C45)、(BK45)及び(Y46)、(M46)、(C46)、(BK46)を得た。
【0039】
【表3】

【0040】比較例1〜5実施例1において使用したキャンデリラワックス3部及びポリプロピレンワックス2部を除外し、表2に示した内容の離型剤或いは樹脂に代えた以外は実施例1と同様の条件にて本発明の比較例1、2、3、4及び5の乾式トナーを得た。各離型剤は実施例1〜4に使用したものと同一のワックスで、使用量は全て5部である。また、比較例5は離型剤を除いて含有率を0%とし実施例1にて使用したポリオール系樹脂5部に置き換えた例とした。
【0041】
【表4】

【0042】実施例7、8実施例4において使用したポリオール系樹脂を、実施例7:ビスフェノールA型アルコールとテレフタル酸を主原料とするポリエステル樹脂(ガラス転移点約63℃、軟化点約128℃)
実施例8:スチレン−アクリル酸アルキルエステル樹脂(ガラス転移点約58℃、軟化点約112℃)
に代えた以外は、実施例4と同様の条件にて本発明の実施例7及び8の乾式トナーを得た。
【0043】実施例9実施例4における融点約88℃のポリエチレンワックスに代えて、融点約79℃のポリエチレンワックスDを使用した以外は、実施例4と同様の条件にて本発明の実施例9の乾式トナーを得た。
【0044】上記の実施例及び比較例の各乾式トナー5部を約80μmのシリコン樹脂被覆キャリア95部とともに撹拌混合し、二成分系現像剤を得た。次に本発明の実施例及び比較例の品質を確認するために、定着ローラとしてテフロン被覆ローラを具備したフルカラー複写機((株)リコー製複写機プリテール550改造機)を用いて2万枚の連続コピーを実施して画像及びマッチング特性として帯電量の評価を行ない、また定着性試験としてホットオフセット、コールドオフセット、巻き付き発生温度及び定着下限温度を評価した。帯電量は初期から2万枚後で安定している方がマッチング特性として優れており、またホットオフセットは高いが、コールドオフセット、巻き付き発生温度及び定着下限温度は低い方が定着特性としては優れていると評価できる。
【0045】さらに透明性試験としてヘイズ度を評価して表5の結果を得た。ヘイズ度は市販OHPシートに本発明のトナーを約1mg/cm2の付着量で定着させたサンプルをヘイズ度測定器(スガ試験機(株)製HGM−2DP)にて評価した。ヘイズ度はその値が低い方が透明性が優れていると評価できる。また、耐熱保存性試験として、50℃環境下に24時間静置した場合の凝集度合を目視評価した。
【0046】
【表5】

*1:◎=優れる、○=良好、△=繊細部がやや劣る、×=画像・色再現性が不良*2:単位は(−μC/g)
*3:評価はマゼンタトナーについて行なった*4:比較例5における“−”は定着できず評価不能・試験中止*5:◎=全く凝集しない、○=凝集体がわずかに発生するが撹拌時で簡単に消える、△=若干の凝集発生、【0047】
【発明の効果】以上、詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明のトナーは植物系ワックス及び合成炭化水素系ワックスを併用することを特徴とすることにより、オイルレストナーさらにはオイルレスフルカラートナーに要求される諸特性を満足させることが可能となり、また、植物系ワックス及び合成炭化水素系ワックスを溶融・混合した後に固化した、混合離型剤として使用する方法を選択する場合に、特に均一組成となるように混合したときには、オイルレストナーさらにはオイルレスフルカラートナーに要求される諸特性に対して、従来にない高いレベルで満足させることが可能なトナーを提供することができ、さらに、植物系ワックス及び合成炭化水素系ワックスの混合比率及び使用する物質を適宜選択することにより透明性についての改善効果も得られるため、高品質オイルレスフルカラートナーとしての使用が可能となり、さらに、植物系ワックス及び合成炭化水素系ワックスの融点の関係を特定化することによって、オイルレス対応トナーとしての定着特性をさらに向上させることが可能となるという、極めて優れた効果を発揮する。




 

 


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