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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−194659
公開日 平成11年(1999)7月21日
出願番号 特願平9−369091
出願日 平成9年(1997)12月27日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】近島 一夫
発明者 梶 圭吾
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 像担持体に静電潜像を形成すると共に、前記静電潜像をトナーにより顕像化した後、記録材に転写し、この後前記トナーを加熱してトナー像を前記記録材に定着させるようにした画像形成装置において、有端又は無端の耐熱性フィルムと、前記耐熱性フィルムの上面又は下面の一方に接すると共に該耐熱性フィルムを介して前記トナーを加熱する加熱手段と、前記耐熱性フィルムの上面又は下面の他方に接する一方、前記耐熱性フィルムと共に前記記録材が通過する圧接部を前記加熱手段とにより形成する加圧部材とを有する定着装置と、前記加熱手段に段階的な電力値を有する電力を供給する加熱手段用電源部と、前記加熱手段の温度を検知する温度検知手段と、前記温度検知手段からの温度情報に基づき、前記記録材が前記圧接部に進入するまでは、前記加熱手段の温度を所定の温度範囲とするよう前記加熱手段に供給する電力値を変化させ、前記記録材が前記圧接部を通過する間は一定の電力値を前記加熱手段に供給するよう前記加熱手段用電源部を制御する加熱温度制御手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】 前記加熱温度制御手段は、前記記録材が圧接部を通過する間に前記加熱手段へ供給される電力値が、前記記録材が圧接部に進入するまで前記加熱手段へ供給された電力値以上となるよう前記加熱手段用電源部を制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】 前記加熱温度制御手段は、前記記録材の種類及び前記記録材が圧接部に進入するまで前記加熱手段へ供給される電力値に応じ、前記記録材が圧接部を通過する間に加熱手段へ供給する電力値を決定することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】 前記記録材の種類を判別する記録材判別手段を備えたことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】 前記加熱温度制御手段は、画像形成開始の際の前記加熱手段の温度及び前記記録材が圧接部に進入するまで前記加熱手段へ供給される電力値に応じ、前記記録材が圧接部を通過する間に加熱手段へ供給する電力値を決定することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項6】 前記加熱温度制御手段は、前記画像形成開始の際の前記加熱手段の温度を前記温度検知手段により検知することを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式により画像を形成する画像形成装置に関し、特に記録材に転写したトナー像を記録材に定着させる定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式により画像を形成する画像形成装置においては、像担持体に静電潜像を形成すると共に、この静電潜像をトナーにより顕像化した後、記録材に転写し、この後トナーを加熱してトナー像を記録材に定着させるようにしている。
【0003】ところで、このような画像形成装置の、記録材上のトナー像である顕画像を定着する定着装置としては、例えば内部に加熱体を備えた熱ローラを用いたものがあるが、この熱ローラを用いた定着方式は消費電力が大きく、また定着可能な温度に到達するまでの時間、所謂ウォームアップが長くなる等の問題がある。そこで、これを改善するために耐熱性フィルムを用いた定着方式が特開昭63−313182号公報等に記載されている。
【0004】ここで、このフィルム加熱方式の定着装置は、薄肉の耐熱性フィルムと、耐熱性フィルムの駆動ローラと、耐熱性フィルムの内周面に接するように固定支持された加熱体と、耐熱性フィルムの外周面と接し、耐熱性フィルムを介して加熱体に圧接するように配設された加圧部材とを備えている。
【0005】そして、このような定着装置では、耐熱性フィルム及び加圧部材が、少なくとも画像定着実行時において、記録材の搬送速度と同一速度で回転し、耐熱性フィルムを介して形成される加熱体と加圧部材の定着ニップ部により記録材を挟持搬送する。さらに、記録材上の未定着トナー像に加熱体の熱エネルギーを付与して未定着像を軟化・溶着し、さらに記録材を定着ニップ部から排出することによって未定着像を冷却固化させ、記録材上に定着させる。
【0006】一方、このフィルム加熱方式の定着装置においては、加熱体の温度を制御する温度制御方式として、温度検知手段により加熱体の温度を検知し、この検知温度と所定の設定温度との差に応じて加熱体へ印加する電力値を切り替えるという方式が用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の画像形成装置よりも優れた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、像担持体に静電潜像を形成すると共に、前記静電潜像をトナーにより顕像化した後、記録材に転写し、この後前記トナーを加熱してトナー像を前記記録材に定着させるようにした画像形成装置において、有端又は無端の耐熱性フィルムと、前記耐熱性フィルムの上面又は下面の一方に接すると共に該耐熱性フィルムを介して前記トナーを加熱する加熱手段と、前記耐熱性フィルムの上面又は下面の他方に接する一方、前記耐熱性フィルムと共に前記記録材が通過する圧接部を前記加熱手段とにより形成する加圧部材とを有する定着装置と、前記加熱手段に段階的な電力値を有する電力を供給する加熱手段用電源部と、前記加熱手段の温度を検知する温度検知手段と、前記温度検知手段からの温度情報に基づき、前記記録材が前記圧接部に進入するまでは、前記加熱手段の温度を所定の温度範囲とするよう前記加熱手段に供給する電力値を変化させ、前記記録材が前記圧接部を通過する間は一定の電力値を前記加熱手段に供給するよう前記加熱手段用電源部を制御する加熱温度制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0009】また本発明は、前記加熱温度制御手段は、前記記録材が圧接部を通過する間に前記加熱手段へ供給される電力値が、前記記録材が圧接部に進入するまで前記加熱手段へ供給された電力値以上となるよう前記加熱手段用電源部を制御することを特徴とするものである。
【0010】また本発明は、前記加熱温度制御手段は、前記記録材の種類及び前記記録材が圧接部に進入するまで前記加熱手段へ供給される電力値に応じ、前記記録材が圧接部を通過する間に加熱手段へ供給する電力値を決定することを特徴とするものである。
【0011】また本発明は、前記記録材の種類を判別する記録材判別手段を備えたことを特徴とするものである。
【0012】また本発明は、前記加熱温度制御手段は、画像形成開始の際の前記加熱手段の温度及び前記記録材が圧接部に進入するまで前記加熱手段へ供給される電力値に応じ、前記記録材が圧接部を通過する間に加熱手段へ供給する電力値を決定することを特徴とするものである。
【0013】また本発明は、前記加熱温度制御手段は、前記画像形成開始の際の前記加熱手段の温度を前記温度検知手段により検知することを特徴とするものである。
【0014】また本発明のように、有端又は無端の耐熱性フィルムと、耐熱性フィルムの上面又は下面の一方に接すると共に耐熱性フィルムを介してトナーを加熱する加熱手段と、耐熱性フィルムの上面又は下面の他方に接する一方、加熱手段と共に耐熱性フィルムが通過する圧接部を形成する加圧部材とを有する定着装置によりトナー像を記録材に定着させる。そして、温度検知手段により加熱手段の温度を検知すると共に、加熱温度制御手段は、温度検知手段からの温度情報に基づき、加熱手段へ段階的な電力値を有する電力を供給する加熱手段用電源部を制御して記録材が圧接部に進入するまでは、加熱手段の温度を所定の温度範囲とするよう加熱手段に供給する電力値を変化させる一方、記録材が圧接部を通過する間は一定の電力値を加熱手段に供給するようにする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0016】図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電子写真方式の画像形成装置の概略構成を示す図である。
【0017】同図において、G1は画像形成装置であり、この画像形成装置G1は、固定された原稿台ガラス20上に原稿19を載置し、所要の複写条件を設定した後、不図示のコピースタートキーが押されると、像担持体である感光体ドラム39が矢印で示す時計方向に所定の周速度で回転駆動する。
【0018】また、光源21と第1ミラー23とが原稿台ガラス20の下面に沿ってガラス左辺側のホームポジションからガラス右辺側へ所定の速度Vで、第2ミラー24、第3ミラー25が同方向に、光源21と第1ミラー23の半分の速度V/2でそれぞれ移動する。
【0019】これにより、原稿台ガラス20上に載置された原稿19の下向き画像面が左辺側から右辺側まで照明走査され、その照明走査光の原稿面反射光が結像レンズ29、固定第4、第5及び第6ミラー26,27,28を介して感光体ドラム39の表面に結像露光(スリット露光)される。
【0020】ここで、この感光体ドラム39の表面は、この露光前に一次帯電器30により正または負の所定の電位に一様に帯電処理されており、この帯電面に対して上記の露光がなされることで、ドラム面に原稿画像に対応したパターンの静電潜像が順次に形成される。そして、この後、ドラム面に形成される静電潜像は、現像装置31の現像ローラ32でトナー像として顕画像化される。
【0021】一方、トレイ52に積載された記録材Pが給紙ローラ51により給送され、ガイド33を通って所定のタイミングで感光体ドラム39と転写帯電器34との間の像転写部へ導入され、この後転写コロナを受けることで感光体ドラム39に接し、これによりドラム面側のトナー顕画像が記録材上面に順次転写される。
【0022】そして、この後、像転写部を通過した記録材Pは、除電針35によって背面電荷の除電を受けつつ、ドラム面から順次分離され、搬送部38、入口ガイド10を経て定着装置60へ導入される。さらにこの後、この定着装置60において後述するようにトナー画像定着を受け、画像形成物として機外へ排出される。
【0023】なお、転写後の感光体ドラム39の表面は、クリーニング器36のクリーニングブレード37によって残りトナー等の汚れが清掃除去され、繰り返して像形成に供される。また、上述のように往路を移動した移動光学部材21〜25は、所定の往路終点に到達すると、復路を移動するように設定されており、初めのホームポジションへ戻り、次のコピーサイクルの開始まで待機する。
【0024】一方、図2は上記定着装置60の構造を示す図であり、同図において、6は無端状の耐熱性フィルムである定着フィルムである。そして、この定着フィルム6は、駆動ローラ7と、従動ローラ8と、両ローラ7,8間の下方に固定配設した加熱手段である低熱容量線状ヒータ(以下、ヒータという)1との間に張設されている。
【0025】ここで、駆動ローラ7は表面にシリコーンゴム等を被覆して摩擦係数を高めたものであり、定着フィルム6は、この駆動ローラ7の時計方向の回転駆動に伴い、時計方向に所定の周速度をもってシワや蛇行、速度遅れ等を発生させることなく駆動される。また、従動ローラ8は、定着フィルム6を外側に張る方向にテンションを与えるテンションローラを兼ねたものである。
【0026】一方、ヒータ1は、例えば厚さ1.0mm、幅10mm、長手方向長さ340mmのアルミナ基板2と、このアルミナ基板2に銀パラジウムや酸化ルテニウム等の抵抗材料を厚さ10μm、幅1.0mmに塗工して形成された発熱層3と、この発熱層3を保護する厚さ10μmの保護層4とからなるものである。なお、この保護層4は、定着フィルム6との摺動を考慮してガラス等により形成されている。
【0027】ここで、このヒータ1の発熱層3には図3に示す加熱手段用電源部であるヒータ電源31により長手方向両端から通電されるようになっており、これにより発熱層3は全長にわたって発熱するようになっている。なお、このヒータ電源31は、位相制御等の電力制御方式により段階的な電力値を有する電力を供給することが可能となっている。
【0028】なお、11はヒータ1を固定支持するヒータ支持体であり、このヒータ支持体11は、ヒータ1を定着装置60及び画像形成装置G1に対し断熱支持することができるよう断熱性、高耐熱性、剛性を有するものであり、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、液晶ポリマ等の高耐熱性樹脂や、これらの樹脂とセラミックス、金属との複合材料などで構成されるものである。
【0029】さらに、定着フィルム6は、繰り返してトナー画像の加熱定着に供されるのであり、耐熱性、離型性、耐久性に優れ、更に厚みとしては一般的には100μm以下、好ましくは40μm以下の薄肉のものが使用される。
【0030】一例としては、厚さ20μmのポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルホン、ポリエーテル、エーテルケトン等の高耐熱樹脂や、ニッケル、SUS等の金属薄肉エンドレスベルトの外周面にPTFE(四フッ化エチレン樹脂)、PFA(四フッ化エチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)等の低表面エネルギー樹脂、またはこれらの樹脂にカーボンブラック等の導電材を添加した離型コート層を10μm厚に施した総厚30μmのエンドレスベルトが挙げられる。
【0031】一方、図2において、9は加圧手段である加圧ローラであり、この加圧ローラ9は、導電性ゴム層9bと、この導電性ゴム層9bの表面を被う離型性、耐久性に優れたPFA等のフッ素樹脂等の絶線チューブ9aとからなるものである。そして、この加圧ローラ9は、定着フィルム6の外周面に接すると共に、不図示のバネ等の付勢手段により、例えば5〜10kgfの当接力をもって定着フィルム6を介してヒータ1に圧接し、定着フィルム6と一緒の重なり状態で記録紙Pが通過する圧接部である定着ニップ部Nをヒータ1と共に形成する一方、記録材Pの搬送方向に順方向の反時計方向に回転するようになっている。
【0032】なお、本実施の形態において、この加圧ローラ9は、長手方向380mm直径25mmの形状を有している。また、この加圧ローラ9には、オフセット対策として、トナーと逆極性の1.5kVのバイアスが定電圧電源62により印加されている。
【0033】13は、この加圧ローラ9に圧接するように配設されたクリーニングローラであり、このクリーニングローラ13は、長手方向400mm直径20mmのアルミニウム製のローラで形成されており、不図示のバネ等の付勢手段により、例えば20〜2000gfの当接力をもって加圧ローラ9に圧接している。
【0034】ところで、基板2の裏面にはヒータ1の温度を検知するための温度検知手段であるNTCのサーミスタ5が熱伝導性シリコーンゴム接着剤等で接着、または圧接、または一体的に設けられている。そして、このサーミスタ5からの温度情報は、図3に示すように発熱層3への通電電力を制御してヒータ1の温度を制御する加熱温度制御手段である通電電力制御装置70に入力されるようになっている。
【0035】ここで、この通電電力制御装置70は、コピースタートキーが押されると、まず記録材Pの先端が定着ニップ部Nに進入するまでの間は以下の制御を行う。即ち、図4に示すように通電開始からサーミスタ5が214℃未満を検知している間は発熱層3に1000Wを通電するようヒータ電源31を制御する。
【0036】また、サーミスタ5の検知温度が214℃以上216℃未満の時は950Wを、検知温度が216℃以上218℃未満の時は900Wを、検知温度が218℃以上220℃未満の時は850Wを、検知温度が220℃以上222℃未満の時は800Wを、検知温度が222℃以上224℃未満の時は700Wを、検知温度が224℃以上226℃未満の時は550Wを、検知温度が226℃以上228℃未満の時は300Wを、それぞれ通電するようヒータ電源31を制御する。さらに、検知温度が228℃以上の時は通電を停止するようヒータ電源31を制御する。
【0037】そして、このようにヒータ電源31を制御することにより、記録材Pの先端が定着ニップ部Nに進入するまでに、ヒータ1の温度は所定の温度範囲である214℃以上228℃未満となる。
【0038】ところで、このようなヒータ1の温度制御は、2つの隣り合った電圧値の切り替えにより行われるが、この2つの隣り合った電圧値のうちどちらの電圧値に切り替えるかは定着装置60の状態によって異なる。
【0039】ここで、本実施の形態においては、記録材Pが定着ニップ部Nに進入してから完全に排出されるまでの間は、定着ニップ部Nに記録材Pが進入する直前に選択されていた電力値Waと、この電力値Waが選択される直前に選択されていた電力値Wbのうちの大きい電力値を発熱層3へ供給するようにしている。
【0040】例えば、サーミスタ5の検知温度が221℃で800Wが通電されている時に記録材Pの先端が定着ニップ部Nに進入する場合は、この800Wが通電される直前に通電されていた電力Wbが850Wであれば、記録材Pが定着ニップ部Nを通過する間は850Wを印加する。また、800Wが通電される直前に通電されていた電力Wbが700Wであれば、そのまま800Wを印加する。
【0041】そして、このようにヒータ1の温度の変化の状態に応じて電力を供給することにより、記録材Pが定着ニップ部Nを通過する間に発熱層3に供給される電力を一定とすることができる。
【0042】次に、このように構成された定着装置60を備えた画像形成装置G1の定着動作について説明する。
【0043】不図示のコピースタートキーが押されると駆動ローラ7が回転を開始し、それに従動して定着フィルム6及び加圧ローラ9、クリーニングローラ13が回転を開始する。また、通電電力制御装置70は、発熱層3への通電を開始すると共に、サーミスタ5からの温度情報に基づき、既述したようにヒータ電源31を制御して記録材Pの先端が定着ニップ部Nに進入するまでに、ヒータ1の温度を214℃以上228℃未満とする。
【0044】そして、この後、図2に示すように既述した画像形成動作により未定着のトナー画像Tが上面に転写された記録材Pはガイド10に案内され、定着フィルム6を介して形成されるヒータ1と加圧ローラ9の定着ニップ部Nに進入し、未定着のトナー画像Tが定着フィルムの6の下面に密着して面ズレ、シワ、寄りを生ずることなく、定着フィルム6と一緒の重なり状態で定着ニップ部Nを挟圧力を受けつつ通過する。
【0045】このとき、通電電力制御装置70は、定着ニップ部Nに記録材Pが進入する直前に選択されていた電力値Waと、この電力値Waが選択される直前に選択されていた電力値Wbのうちの大きい電力値を発熱層3へ供給する。さらに、この電力値を記録材Pが定着ニップ部Nから完全に排出されるまでの間供給する。
【0046】これにより、記録材Pのトナー画像担持面は、定着フィルム6の表面に押圧定着状態で定着ニップ部Nを通過する過程で、発熱層3の熱を定着フィルム6を介して受け、これに伴いトナーが高温溶融し、記録材Pの表面に軟化して接着化したトナー像Taとなる。さらに、この後、定着ニップ部Nを通過した記録材Pは、ガイド12により案内されつつ冷却され、軟化して接着化した像は記録材Pのトナー画像担持面に固定された定着像Tbとなる。
【0047】なお、この定着動作において、既述した従来の定着装置における設定温度と検知温度の差に応じて加熱体へ印加する電力値を切り替えるという温度制御方式では、加熱体は低熱容量であり、また温度検知手段の応答性にも限界があるため、温度リップルが発生する場合がある。
【0048】そして、このように温度リップルが発生すると、画像形成速度が高速になった場合や、熱容量の大きい記録材を定着させる場合等において、定着性が不充分となる領域が発生する。なお、定着性を十分にするために設定温度を高めに設定すると、高温オフセットを生じたり定着フィルムの耐久性を低下させるといった問題が生じる。
【0049】しかし、本実施の形態のように、トナー像の定着の際、記録材Pがニップ部Nを通過する間に発熱層3に供給される電力を一定とすることにより、電力の切り替えによる温度リップルの発生を防ぐことができ、これにより温度リップルによる定着不良や高温オフセットの発生を防ぐことができる。
【0050】また、本実施の形態においては、ヒータ1の熱容量が小さく、かつこれらがヒータ支持体11によって断熱支持されているのでヒータ1の定着ニップ部Nにおける表面温度は短時間にトナーの融点に対して十分な高温に昇温するので、ヒータ1を予め昇温させておく(いわゆるスタンバイ温調)必要がなく、省エネルギーが実現でき、しかも機内昇温も防止できる。
【0051】なお、記録材Pが定着ニップ部を通過した後、引き続き画像形成を行う場合には次の記録材Pが定着ニップ部に進入するまで、通電電力制御装置70は、通電開始から記録材Pが定着ニップ部Nに進入するまでの間と同様の制御を行う。
【0052】次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0053】図5は、本実施の形態に係る画像形成装置に備えられた定着装置の通電電力制御ブロック図であり、同図において、71は記録材Pの種類、例えば厚紙、普通紙、薄紙を判別する記録紙判別手段である。そして、通電電力制御装置70は、判別手段51により判別された記録材Pの種類に応じて、記録材Pが定着ニップ部Nを通過する間に発熱層3に供給する電力を決定するように構成している。
【0054】なお、この記録紙判別手段51として、例えば記録材Pの厚さを検知する不図示の記録材厚検知手段をガイド33(図1参照)に設けるようにしてもよく、またユーザーによりスイッチ操作される記録紙判別スイッチを設けるようにしてもよい。
【0055】そして、コピースタートキーが押されると、この記録紙判別手段51からの判別信号に基づき、通電電力制御装置70は使用される記録材Pが厚紙、普通紙又は薄紙かを判断する。
【0056】ここで、普通紙が使用されていると判断した場合には、既述した第1の実施の形態と同様、記録材Pが定着ニップ部Nに進入してから完全に排出されるまでの間は、定着ニップ部Nに記録材Pが進入する直前に選択されていた電力値Waと、この電力値Waが選択される直前に選択されていた電力値Wbのうちの大きい電力値を発熱層3へ供給する。
【0057】また、厚紙が使用されている場合には、記録材Pが定着ニップ部Nに進入してから完全に排出されるまでの間は、普通紙の場合よりも、例えば50W大きい電力を印加する。さらに、薄紙が使用されている場合には、記録材Pが定着ニップ部Nに進入してから完全に排出されるまでの間は、普通紙の場合よりも、例えば50W小さい電力を印加する。
【0058】そして、このように構成することで、様々な記録材Pの種類に対応して適切な電力を記録材Pおよびトナー像Tに供給することが可能となり、これにより電力の切り替えによる温度リップルの発生を防ぐことができ、温度リップルによる定着不良や高温オフセットの発生を防ぐことができる。
【0059】次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0060】図6は、本実施の形態に係る画像形成装置に備えられた定着装置の通電電力制御ブロック図であり、本実施の形態においては、同図に示すように、サーミスタ5からは画像形成開始のときのヒータ1の温度情報が通電電力制御装置70に入力されるようになっている。そして、通電電力制御装置70は、このサーミスタ5からの画像形成開始時のヒータ1の温度情報に応じて記録材Pが定着ニップ部Nを通過する間に発熱層3に供給する電力を決定するように構成している。
【0061】例えば、画像形成開始のときのサーミスタ5の検知温度が20℃以上100℃以下であれば第1の実施の形態と同様で、記録材Pが定着ニップ部Nに進入してから完全に排出されるまでの間は、定着ニップ部Nに記録材Pが進入する直前に選択されていた電力値Waと、この電力値Waが選択される直前に選択されていた電力値Wbのうちの大きい電力値を発熱層3へ供給する。
【0062】画像形成開始のときのサーミスタ5の検知温度が100℃以上の場合には、記録材Pが定着ニップ部Nに進入してから完全に排出されるまでの間は、普通紙の場合よりも、例えば50W小さい電力を印加する。
【0063】画像形成開始のときのサーミスタ5の検知温度が20℃以下の場合には、記録材Pが定着ニップ部Nに進入してから完全に排出されるまでの間は、普通紙の場合よりも、例えば50W大きい電力を印加する。
【0064】そして、このように構成することで、環境の変動や画像形成装置G1の使用状況に対応して適切な電力を記録材Pおよびトナーに供給することが可能となり、これにより電力の切り替えによる温度リップルの発生を防ぐことができ、温度リップルによる定着不良や高温オフセットの発生を防ぐことができる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記録材が圧接部に進入するまでは定着装置の加熱手段の温度が所定の温度範囲となるよう、また記録材が圧接部を通過する間は一定の電力値を加熱手段に供給するよう加熱手段用電源部を制御することにより、電力切り替えによる温度リップルの発生を防ぎ、定着不良や高温オフセットの発生を防ぐことができる。




 

 


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