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発明の名称 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−184110
公開日 平成11年(1999)7月9日
出願番号 特願平9−354377
出願日 平成9年(1997)12月24日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】山下 穣平
発明者 國枝 光弘
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、該感光層が下記式(1)で示されるエナミン化合物を含有することを特徴とする電子写真感光体。
【化1】

(式中、R1 乃至R5 は同一または異なって、置換基を有してもよいアルキル基、アラルキル基、アリール基及び複素環基を示す。R1 とR2 は互いに共同に環を形成してもよく、またR4 とR5 は窒素原子と共に複素環を形成してもよい。)
【請求項2】 請求項1記載の電子写真感光体、及び帯電手段、現像手段及びクリーニング手段からなる群より選ばれた少なくともひとつの手段を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項3】 請求項1記載の電子写真感光体、帯電手段、像露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体、及び該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体で用いる光導電性材料として、セレン、硫化カドミウム及び酸化亜鉛などの無機光導電性物質が知られている。これらの材料は数多くの利点、例えば暗所で適当な電位で帯電できること、暗所で電荷の散逸が少ないことあるいは光照射によって速やかに電荷を散逸できることなどの利点を持っている反面、各種の欠点を有している。例えば、セレン系感光体では温度、湿度、ごみや圧力などの要因で容易に結晶化が進み、特に雰囲気温度が40℃を越えると結晶化が著しくなり、帯電性の低下や画像に白い斑点が発生するといった欠点がある。硫化カドミウム系感光体は多湿の環境下で安定した感度が得られない点や酸化亜鉛系感光体ではローズベンガルに代表される増感色素による増感効果を必要としているが、このような増感色素がコロナ帯電による帯電劣化や露光光による光退色を生じるために長期にわたって安定した画像を与えることができない欠点を有している。
【0003】一方、有機光導電性物質からなる電子写真感光体としては、ポリN−ビニルカルバゾールに代表される光導電性ポリマーや2,5−ビス−(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールのような低分子の光導電性物質を用いたもの、更にはこのような有機光導電性物質と各種染料や顔料を組み合わせたものなどが知られている。有機光導電性物質を用いた電子写真感光体は成膜性が良く、塗工によって生産できるため、極めて生産性が高く安価な感光体を提供できる利点を有している。また、使用する染料や顔料の選択により、感色性を自在にコントロールできるなどの利点を有し、これまで幅広い検討がなされてきた。特に最近では、有機光導電性ポリマーや低分子の光導電性物質を含有した電荷輸送層を積層した機能分離型感光体の開発により、従来の有機電子写真感光体の欠点とされていた感度や耐久性に著しい改善がなされてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の低分子の有機光導電性物質を含有した電荷輸送層を用いた電子写真感光体では、感度や特性が必ずしも十分でなく、特に長期間にわたり繰り返し帯電及び露光を行った際には明部電位と暗部電位の変動が大きく、改善すべき点がある。
【0005】従って、本発明の目的は、高感度で、耐久時の電位安定性が向上した電子写真感光体、及び該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、該感光層が下記式(1)で示されるエナミン化合物を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
【0007】
【化2】

(式中、R1 乃至R5 は同一または異なって、置換基を有してもよいアルキル基、アラルキル基、アリール基及び複素環基を示す。R1 とR2 は互いに共同に環を形成してもよく、またR4 とR5 は窒素原子と共に複素環を形成してもよい。)
また本発明は、上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置である。
【0008】
【発明の実施の形態】式(1)において、R1 、R2 、R3 、R4 及びR5 はメチル、エチル、プロピル及びブチルなどのアルキル基、ベンジル、フェネチル及びナフチルメチルなどのアラルキル基、フェニル及びナフチルなどのアリール基、ピリジル、キノリル、チエニル、フリル、カルバゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル及びインドリルなどの複素環基を示す。上記R1 、R2 、R3 、R4 及びR5 は同一または異なってもよい。
【0009】また、R1 とR2 は互いに一体となってシクロヘキシリデン及びフルオレニリデンなどの炭素環または複素環を形成してもよい。R4 とR5 は窒素原子と共にピペリジン、モルホリン、カルバゾール及びインドリンなどの複素環を形成してもよい。
【0010】また上記R1 、R2 、R3 、R4 及びR5 の有してもよい置換基としてはメチル、エチル及びプロピルなどのアルキル基、メトキシ及びエトキシなどのアルコキシ基、フッ素、塩素及び臭素などのハロゲン原子、フェニル及びナフチルなどのアリール基、ピリジル、キノリル、チエニル及びフリルなどの芳香環基、アセチル及びベンジルなどのアシル基、ジメチルアミノなどのアルキルアミノ基、トリフルオロメチルなどのハロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、フェニルカルバモイル基及びカルボキシル基などがある。
【0011】表1に式(1)で示されるエナミン化合物の具体例を列挙するが、本発明において用いるエナミン化合物はこれらに限定されるものではない。
【0012】
【表1】

【0013】
【表2】

【0014】式(1)で示されるエナミン化合物は、例えば以下の方法に従って合成することができる。即ち、反応に不活性な有機溶媒中、下記式(2)で示されるカルボニル化合物と、下記式(3)で示されるアミン化合物を脱水縮合することにより合成することができる。
【0015】

【0016】式(3)
4 −NH−R5(式中、R1 乃至R5 は式(1)におけると同義)
【0017】反応は一般にベンゼン、トルエン及びキシレンなどの溶媒を用いて行い、生成した水は共沸によって除くことができる。反応を促進させるために酢酸やp−トルエンスルホン酸などの酸触媒を使用するとよい。水の除去にはDean−Starkトラップを用いる方法や、乾燥剤を用いる方法がある。
【0018】本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に式(1)で示されるエナミン化合物を少なくとも1種含有する感光層を有する。感光体の形態は、公知の形態のいずれを採用してもよいが、感光層を電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層に機能分離した電子写真感光体の電荷輸送物質として、前記式(1)で示されるエナミン化合物を用いるのが好ましい。
【0019】本発明における電荷輸送層は、前記式(1)で示されるエナミン化合物と結着剤とを適当な溶剤に溶解させた溶液を塗布、乾燥することにより形成するのが好ましい。ここに用いる結着剤としては、例えばポリアリレート、ポリスルホン、ポリアミド、アクリル樹脂、アクリロニトリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル、アルキド樹脂、ポリカーボネート及びポリウレタンあるいはこれらの樹脂の繰り返し単位のうち2つ以上含む共重合体、例えばスチレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマー及びスチレン−マレイン酸コポリマーなどを挙げることができる。また、このような絶縁性ポリマーの他に、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン及びポリビニルピレンなどの有機光導電性ポリマーも使用できる。
【0020】この結着剤と前記エナミン化合物との配合割合は、結着剤100重量部当たり、前記エナミン化合物を10〜500重量部とすることが好ましい。
【0021】電荷輸送層は、下述の電荷発生層と電気的に接続されており、電界の存在下で電荷発生層から注入された電荷キャリアを受け取るとともに、これらの電荷キャリアを表面まで輸送できる機能を有している。この際、この電荷輸送層は、電荷発生層の上に積層されていてもよく、また電荷発生層の下に積層されていてもよい。しかし、電荷輸送層は電荷発生層の上に積層されていることが望ましい。この電荷輸送層は、電荷キャリアを輸送できる限界があるので、必要以上に膜厚を厚くすることができない。膜厚としては好ましくは5〜30μm、より好ましくは8〜25μmである。
【0022】このような電荷輸送層を形成する際に用いる溶剤は、使用する結着剤の種類によって異なり、または電荷発生層や下述の下引き層を溶解しないものから選択することが好ましい。
【0023】具体的な溶剤としては、メタノール、エタノール及びイソプロパノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン及びシクロヘキサノンなどのケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド及びN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン及びエチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類、酢酸メチル及び酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロルエチレン、四塩化炭素及びトリクロルエチレンなどの脂肪族ハロゲン化炭化水素類、あるいはベンゼン、トルエン、キシレン、リグロイン、モノクロルベンゼン及びジクロルベンゼンなどの芳香族炭化水素類などを用いることができる。
【0024】塗工は浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法、ローラーコーティング法及びカーテンコーティング法などのコーティング法を用いて行うことができる。
【0025】乾燥は、室温における指触乾燥後、加熱乾燥する方法が好ましい。加熱乾燥は30〜200℃で5分〜2時間の範囲の時間で静止または送風下で行うことができる。
【0026】本発明における電荷輸送層には、種々の添加剤を含有させることができる。かかる添加剤としては、ジフェニル、塩化ジフェニル、o−ターフェニル、p−ターフェニル、ジブチルフタレート、ジメチルグリコールフタレート、ジオクチルフタレート、トリフェニルリン酸、メチルナフタリン、ベンゾフェノン、塩素化パラフィン、ジラウリルチオプロピオネート、3,5−ジニトロサリチル酸及び各種フルオロカーボン類などを挙げることができる。
【0027】本発明における電荷発生層は、セレン、セレン−テルル、ピリリウム系染料、チアピリリウム系染料、アズレニウム系染料、フタロシアニン系顔料、アントアントロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラントロン顔料、トリスアゾ顔料、ジスアゾ顔料、モノアゾ顔料、インジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、チアシアニン、非対称キノシアニン及びキノシアニンあるいは特開昭54−143645号公報に記載のアモルファスシリコンなどの電荷発生物質から選ばれた別個の蒸着層あるいは樹脂分散層を用いることができる。
【0028】電荷発生層は、前記の電荷発生物質を適当な結着剤に分散させ、これを支持体の上に塗工することによって形成でき、また真空蒸着装置により蒸着膜を形成することによっても得ることができる。
【0029】電荷発生層を塗工によって形成する際に用い得る結着剤としては、広範な絶縁性樹脂から選択でき、またポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセンやポリビニルピレンなどの有機光導電性ポリマーから選択できる。
【0030】好ましくは、ポリビニルブチラール、ポリアリレート(ビスフェノールAとフタル酸の縮重合体など)、ポリカーボネート、ポリエステル、フェノキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、ポリウレタン、カゼイン、ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドンなどの絶縁性樹脂を挙げることができる。
【0031】電荷発生層中に含有する樹脂は好ましくは80重量%以下、より好ましくは40重量%以下である。
【0032】塗工の際に用いる溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン及びシクロヘキサノンなどのケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド及びN,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン及びエチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類、酢酸メチル及び酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロルエチレン、四塩化炭素及びトリクロルエチレンなどの脂肪族ハロゲン化炭化水素類、あるいはベンゼン、トルエン、キシレン、リグロイン、モノクロルベンゼン及びジクロルベンゼンなどの芳香族炭化水素類などが挙げられる。
【0033】塗工は浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法、ローラーコーティング法及びカーテンコーティング法などのコーティング法を用いて行うことができる。
【0034】電荷発生層は、十分な吸光度を得るためにできる限り多くの前記電荷発生物質を含有し、かつ発生した電荷キャリアの飛程を短くするために、好ましくは5μm以下、より好ましくは0.01〜1μmの膜厚を有する薄膜層である。
【0035】このことは、入射光量の大部分が電荷発生層で吸収されて、多くの電荷キャリアを生成すること、更に発生した電荷キャリアを再結合や捕獲(トラップ)により失活することなく電荷輸送層に注入する必要があることに起因している。
【0036】このような電荷発生層と電荷輸送層の積層構造からなる感光層は、導電層を有する支持体の上に設けられる。
【0037】導電層を有する支持体としては、支持体自体が導電性を有するものでは例えばアルミニウム、アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステンレス、バナジウム、モリブデン、クロム、チタン、ニッケル、インジウム、金及び白金などが挙げられ、その他ではアルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム、酸化スズ及び酸化インジウム−酸化スズ合金などを真空蒸着法によって被膜形成した層を有するプラスチック(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、アクリル樹脂及びポリフッ化エチレンなど)、導電性粒子(例えばアルミニウム粉末、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、カーボンブラック及び銀粒子など)を適当な結着剤と共にプラスチックまたは前記導電性支持体の上に被覆した支持体、導電性粒子をプラスチックや紙に含浸した支持体や導電性ポリマーを有するプラスチックなどが挙げられる。
【0038】導電層と感光層の中間に、バリヤー機能と接着機能をもつ下引き層を設けるこ共できる。
【0039】下引き層は、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、共重合ナイロン及びアルコキシメチル化ナイロンなど)、ポリウレタン、ゼラチン及び酸化アルミニウムなどによって形成できる。
【0040】下引き層の膜厚としては好ましくは0.1〜5μm、より好ましくは0.5〜3μmである。
【0041】導電層、電荷発生層及び電荷輸送層の順に積層した感光体を用いる場合において、本発明の置換アミノ化合物は、正孔輸送性であるので、電荷輸送層表面を負に帯電する必要があり、帯電後露光すると露光部では電荷発生層において生成した正孔が電荷輸送層に注入され、その後表面に達して負電荷を中和し、表面電位の減衰が生じ未露光部との間に静電コントラストが生じる。現像時には正荷電性トナーを用いる必要がある。
【0042】図1に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す。
【0043】図において、1はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。感光体1は、回転過程において、一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの像露光手段(不図示)からの画像露光光4を受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順次形成されていく。
【0044】形成された静電潜像は、次いで現像手段5によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、不図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体1の回転と同期取り出されて給紙された転写材7に、転写手段6により順次転写されていく。
【0045】像転写を受けた転写材7は、感光体面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。
【0046】像転写後の感光体1の表面は、クリーニング手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、一次帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
【0047】本発明においては、上述の電子写真感光体1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9などの構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。例えば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9の少なく共1つを感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール12などの案内手段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ11とすることができる。
【0048】また、画像露光光4は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動などにより照射される光である。
【0049】本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター及びレーザー製版など電子写真応用分野にも広く用いることができる。
【0050】
【実施例】以下実施例に従って説明する。実施例中、「部」は重量部を表す。
【0051】実施例(1−1)
アルミニウム板上に0.2μmの塩化ビニル−無水マレイン酸−酢酸ビニルコポリマーを用いた下引き層を形成した。
【0052】次に、下記構造式で示される電荷発生物質5部を、【0053】
【化3】

シクロヘキサノン95部にブチラール樹脂(ブチラール化度60モル%、数平均分子量35,000)2部を溶かした液に加え、サンドミルで25時間分散した。
【0054】この分散液を下引き層の上に乾燥後の膜厚が0.3μmとなるようにマイヤーバー塗布し、乾燥して電荷発生層を形成した。
【0055】次に、例示エナミン化合物1を10部とビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(数平均分子量45,000)10部をクロロベンゼン70部に溶解した溶液を調製し、この溶液を電荷発生層上に浸漬コーティング法で塗布し、110℃で1時間乾燥し、膜厚25μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を作成した。
【0056】実施例(1−2)〜(1−10)
実施例(1−1)において例示エナミン化合物1に代えて他の例示化合物を用いた他は、実施例(1−1)と同様にして実施例(1−2)〜(1−10)に対応する電子写真感光体を作成した。
【0057】比較例(1−1)及び(1−2)
実施例(1−1)において例示エナミン化合物1に代えて下記比較化合物1及び2を用いた他は、実施例(1−1)と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0058】
【化4】

【0059】実施例(1−1)〜(1−10)及び比較例(1−1)、(1−2)で作成した各電子写真感光体を静電複写紙試験装置Model SP−428(川口電機(株)製)を用いてスタチック方式で−5.5kVのコロナ帯電し、暗所で1秒間保持した後、照度2ルックスのハロゲンランプで露光し、帯電特性を測定した。
【0060】帯電特性としては表面電位(VO )と1秒間暗減衰させたときの電位(VD )、更にVD を1/5に減衰するのに必要な露光量(E1/5 )を測定した。結果を表2に示す。
【0061】
【表3】

【0062】この結果から、本発明の電子写真感光体は十分な帯電能と優れた感度を有することが知られる。
【0063】実施例(2−1)
10%酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した酸化チタン粉体50部、レゾール型フェノール樹脂20部、メチルセロソルブ20部、メタノール5部及びシリコーンオイル(ポリジメチルシロキサンポリオキシアルキレン共重合体、平均分子量3000)0.003部を1mmφガラスビーズを用いたサンドミル装置で2時間分散して導電層塗料を調製し、この塗料をアルミニウムシリンダー(30mmφ×261mm)上に浸漬コーティング法で塗布し、140℃で40分乾燥させ、膜厚20μmの導電層を形成した。
【0064】この導電層の上に、メトキシメチル化ナイロン(数平均分子量32,000)5部とアルコール可溶性共重合ナイロン(数平均分子量29,000)10部をメタノール95部に溶解した液を浸漬コーティング法で塗布し、乾燥して、膜厚1μmの下引き層を形成した。
【0065】次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±2)の9.0°、14.2°、23.9°及び27.1°に強いピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン(TiOPc)10部を及びポリビニルブチラール(商品名エスレックBX−1、積水化学(株)製)10部をシクロヘキサノン400部に溶解した液に添加し、1mmφのガラスビーズを用いたサンドミル装置で3時間分散し、これに400部の酢酸エチルを加えて希釈した後回収して、これを下引き層上に浸漬コーティング法塗布し、90℃で10分間乾燥して、膜厚0.25μmの電荷発生層を形成した。
【0066】次に、例示エナミン化合物1を10部とビスフェノールZ型ポリカーボネート(数平均分子量45,000)10部をクロロベンゼン70部に溶解した溶液を調製し、この溶液を電荷発生層上に浸漬コーティング法塗布し、105℃で1時間乾燥し、膜厚20μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を作成した。
【0067】実施例(2−2)〜(2−10)
実施例(1−1)において例示エナミン化合物1に代えて他の例示化合物を用いた他は、実施例(1−1)と同様にして実施例(1−2)〜(1−10)に対応する電子写真感光体を作成した。
【0068】比較例(2−1)及び(2−2)
実施例(2−1)において例示エナミン化合物1に代えて前述の比較化合物1及び2を用いた他は、実施例(2−1)と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0069】実施例(2−1)〜(2−10)及び比較例(2−1)、(2−2)で作成した電子写真感光体をレーザービームプリンター(商品名LBP−SX、キヤノン(株)製)に装着して、暗部電位を−700Vとし、これに802nmのレーザー光を照射して明部電位が−150Vとなるレーザー光量を測定し、感度を比較した。更に、5000枚連続プリントを行ったときの暗部電位の変化量(ΔVD)と明部電位の変化量(ΔVL )を測定した。電位変動における負符号は電位の絶対値の低下を表し、正符号は電位の絶対値の増加を表す。結果を表3に示す。
【0070】
【表4】

【0071】この結果から、本発明の電子写真感光体は優れた感度を有すると共に、繰り返し特性に優れることが知られる。他の電荷輸送物質を用いた比較例(2−1)及び(2−2)の電子写真感光体は、本発明の電子写真感光体のような特性は得られていない。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、特定のエナミン化合物を電荷輸送物質として使用したことにより、高感度で、耐久時の電位安定性が向上した電子写真感光体、及び該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を可能にした。




 

 


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