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発明の名称 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−184103
公開日 平成11年(1999)7月9日
出願番号 特願平9−357630
出願日 平成9年(1997)12月25日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】山下 穣平
発明者 高木 則行 / 関谷 道代 / 穴山 秀樹
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 導電性支持体上に感光層及び保護層をこの順に有する電子写真用感光体において、該感光層が下記式(1)で示される構成単位を有する重合体を含有することを特徴とする電子写真感光体。
【化1】

(R1 乃至R4 は同一または異なって、−CH2 −CH=CH2 、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール及びアルケニル基を示し、R1 乃至R4 の少なくともひとつはアリル基であり、R5 及びR6 は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール及びアルケニル基、及びR5 及びR6 にわたって形成される2価のアルキリデン基を示し、R7 乃至R10は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール及びアルケニル基を示す)
【請求項2】 感光層が電荷発生層及び電荷輸送層をこの順に有し、該電荷輸送層が式(1)で示される構成単位を有する重合体を含有する請求項1記載の電子写真感光体。
【請求項3】 保護層が、光硬化型モノマー及びオリゴマーが重合することにより形成される樹脂を含有する請求項1または2記載の電子写真感光体。
【請求項4】 保護層が導電性金属酸化物微粒子を含有する請求項3記載の電子写真感光体。
【請求項5】 導電性金属酸化物粒子が表面処理されている請求項4記載の電子写真感光体。
【請求項6】 保護層がフッ素原子含有樹脂粒子を含有する請求項3記載の電子写真感光体。
【請求項7】 保護層が導電性金属酸化物微粒子及びフッ素原子含有樹脂粒子を含有する請求項3記載の電子写真感光体。
【請求項8】 導電性金属酸化物粒子が表面処理され、かつフッ素原子含有樹脂粒子を含有する請求項4記載の電子写真感光体。
【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかに記載の電子写真感光体、及び帯電手段、現像手段及びクリーニング手段からなる群より選ばれた少なくともひとつの手段を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項10】 請求項1乃至8のいずれかに記載の電子写真感光体、帯電手段、像露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体、及び該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関し、詳しくは特定の表面保護層を有する電子写真感光体、及び該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体には、運用される電子写真プロセスに応じた所要の感度、電気特性及び光学特性を備えていることが要求されるが、更に繰り返し使用される感光体にあっては、感光体の表面層即ち支持体より最も隔離される層には、コロナ帯電、トナー現像、紙への転写及びクリーニング処理などの電気的及び機械的外力が直接に加えられるために、それらに対する耐久性が要求される。具体的には、摺擦による表面の傷の発生、またコロナ帯電時に発生するオゾンによる表面の劣化などに対する耐久性が要求されている。一方、トナーの現像及びクリーニングの繰り返しによる表面層へのトナーの付着という問題もあり、これに対しては表面層のクリーニング性を向上することが求められている。
【0003】上記のような表面層に要求される特性を満たすために、樹脂を主成分とする表面保護層を設ける試みがなされている。例えば、特開昭57−30843号公報に提案されているように、帯電性粉末として金属酸化物を添加して抵抗を制御した保護層が提案されている。
【0004】電子写真感光体用の保護層に金属酸化物を分散するのは、保護層自体の電気抵抗を制御し、電子写真プロセスの繰り返しにおける感光体内での残留電位の増加を防止するのがその主な目的であり、他方、電子写真感光体用の保護層の適切な抵抗値は1010〜1015Ω・cmであることが示されている。しかしながら、前記の範囲の抵抗値においては、保護層の電気抵抗はイオン電導によって影響を受け易く、そのために環境の変化によって電気抵抗が大きく変化する傾向にある。更に、高湿下において繰り返し帯電により発生するオゾンやNOx などのコロナ生成物などが表面に付着することにより感光体の表面抵抗の低下を引き起こし画像流れや画像ボケが発生するなどの問題が生じている。
【0005】そこで、この保護層中に光重合開始剤及び光重合開始助剤として特定の化合物を含有させ、紫外線硬化させることによって保護層を形成し上記の表面層に対する要求に応えることができた。
【0006】しかし、この保護層形成中あるいは後に光重合性モノマー及びオリゴマーの一部や、また光重合開始剤から発生したラジカルの一部がポリマーネットワーク中に取り込まれずに保護層中に残った状態となる。これが、保護層中を移動し表面に出てきたりあるいは感光層中に浸透する(マイグレーション)。このことにより膜の硬化が十分行われない、膜の機械的強度の低下、また電子写真特性の悪化、特に残留電位の上昇を引き起こす原因となり、摺擦による摩耗や傷に対する耐久性が十分でなく安定した電子写真特性を示すものが得られていないのが現状であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前述の要求に応える電子写真感光体を提供しようとするものである。従って、本発明の目的は摺擦による表面の摩耗や傷の発生などに対して耐久性を有し、残留電位の上昇のない常に安定した電子写真特性を保つことのできる電子写真感光体、及び該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することにある。
【0008】
【問題を解決するための手段】即ち、本発明は、導電性支持体上に感光層及び保護層をこの順に有する電子写真用感光体において、該感光層が下記式(1)で示される構成単位を有する重合体を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
【0009】
【化2】

(R1 乃至R4 は同一または異なって、−CH2 −CH=CH2 、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール及びアルケニル基を示し、R1 乃至R4 の少なくともひとつはアリル基であり、R5 及びR6 は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール及びアルケニル基、及びR5 及びR6 にわたって形成される2価のアルキリデン基を示し、R7 乃至R10は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール及びアルケニル基を示す)
【0010】また、本発明は、上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置である。
【0011】
【発明の実施の形態】式(1)において、R1 乃至R10が示すハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子及び臭素原子などが挙げられ、アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基及びヘキシル基などが挙げられ、アリール基としてはフェニル基、ナフチル及びアントラリル基などが挙げられ、アルケニル基としてはエテニル基、ブテニル基、ヘキセニル基及びヘプテニル基などが挙げられ、R5 及びR6 が示すアルキリデン基としてはエチリデン基、ブチリデン基、ヘキシリデン基及びオクチリデン基などが挙げられる。また、これらの基が有してもよい置換基としては、メチル基、エチル基及びプロピル基などのアルキル基、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子などのハロゲン原子、トルフルオロメチル基などのハロメチル基、メトキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基などのアルコキシ基、メチルアミノ基及びジエチルアミノ基などのアアキルアミノ基、アセチル基及びベンゾイル基などのアシル基、及びシアノ基などが挙げられる。
【0012】式(1)で示される構成単位の具体例を表1で示すが、これらに限られるものではない。
【0013】
【表1】

【0014】
【表2】

【0015】好ましい例としては構成単位例1、2、3及び9が挙げられ、特に構成単位1及び2が好ましい。
【0016】本発明において用いられる式(1)で示される構成単位を有する重合体は、下記式(2)で示されるビスフェノールを通常溶解性を上げるためテレフタル酸塩化物及びイソフタル酸塩化物の混合物とアルカリ下で溶媒/水系中で撹拌して界面重合を行うことにより合成できる。
【0017】テレフタル酸塩化物及びイソフタル酸塩化物の比率はその重合体の溶解性を考慮して決定されるもので定説はない。ただし、いずれかの塩化物が30mol%以下になると合成した重合体の溶解性が極端に低下するので注意が必要である。通常は1/1の比率で合成するのが好ましい。
【0018】
【化3】

(R1 乃至R4 は同一または異なって、−CH2 −CH=CH2 、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール及びアルケニル基を示し、R1 乃至R4 の少なくともひとつはアリル基であり、R5 及びR6 は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール及びアルケニル基、及びR5 及びR6 にわたって形成される2価のアルキリデン基を示す)
【0019】本発明の電子写真感光体においては式(1)で示される構成単位が同一のもので構成される重合体でも、2種類以上の式(1)で示される別種の構成単位からなる共重合体でもよい。
【0020】更に、重合時に溶解性を考慮しビスフェノールZ、ビスフェノールA、ビスフェノールC及びビスフェノールAFなどの他の一般的なビスフェノールと共重合体を作成してもよい。ただし、この場合は式(1)で示される構成単位が全重合体のうち20〜99mol%存在するのが好ましく、より好ましくは50〜99mol%である。
【0021】本発明による重合体は構成単位中にアリル基を有し、電子写真感光体形成時に加熱縮合することによって3次元網目化する。
【0022】この3次元化により感光層に立体障害性を付与して、保護層より光重合性モノマー及びオリゴマーの一部や、また光重合開始剤から発生したラジカルの一部が感光層中に侵入(マイグレート)した際に感光層の電荷輸送物質が逆に保護層中にマイグレートすることことを妨げると推定される。
【0023】更に、アリールエステル構造にすることにより電荷輸送物質とのマッチングがよくなりメモリー特性も改善されることも判明した。
【0024】以下、保護層について説明する。
【0025】本発明では、電子写真感光体の機械的強度及び耐刷性は、感光層上に形成される保護層によって向上している。該保護層は光硬化型樹脂、好ましくは光硬化型アクリル系モノマーを硬化した樹脂を含有する。
【0026】以下にアクリル系モノマーの例を示す。
【0027】
【表3】

【0028】
【表4】

【0029】
【表5】

【0030】
【表6】

【0031】
【表7】

【0032】ただし、上記式中のR及びR′はそれぞれ下記式で示される。
【0033】
【化4】

【0034】本発明においては、2種以上の光硬化型アクリル系モノマーを用いることができ、また他の樹脂、例えばポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アルキド樹脂及び塩ビー酢ビ共重合体などの樹脂と混合して用いることもできる。
【0035】アクリル系モノマーを硬化させる際には光開始剤を用いる。光開始剤の添加量は、アクリル系モノマーの全重量に対し0.1〜80%が好ましく、0.5〜50%がより好ましい。用いる光開始剤を以下に示すが、これらに限られるものではない。
【0036】
【表8】

【0037】保護層には、保護層の抵抗をコントロールするという観点から、金属酸化物微粒子などの導電性微粒子を分散含有することが望ましい。
【0038】本発明で用いる導電性金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化チタン一酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化スズ及び酸化ジルコニウムなどの超微粒子を用いることができる。これら金属酸化物を1種類もしくは2種類以上混合して用いる。2種類以上混合した場合には固溶体または融着の形をとってもよい。このような金属酸化物の平均粒径は、好ましくは0.3μm以下、より好ましくは0.1μm以下である。
【0039】本発明に用いる保護層において導電性金属酸化物微粒子の分散性の向上及び平滑性の向上を目的として種々の添加剤を加えることができる。特に、分散性の向上に関しては、導電性金属酸化物微粒子の表面処理を行うことが非常に有効である。表面処理剤としては特に含フッ素シランカップリング剤、フッ素変性シリコーンオイル、フッ素系界面活性剤及びフッ素系グラフトポリマーが好ましい。
【0040】バインダー樹脂と導電性金属酸化物微粒子との割合は直接的に保護層の抵抗を決定する要因であり、保護層の抵抗が1010〜1015ohm・cmの範囲になるように設定する。
【0041】本発明に用いる保護層において平滑性の向上を目的としてフッ素原子含有樹脂粒子を加えることができる。フッ素原子含有樹脂粒子としては四フッ化エチレン樹脂、三フッ化塩化エチレン樹脂、六フッ化塩化エチレンプロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂及びこれらの共重合体の中から1種あるいは2種以上を適宜選択するのが好ましいが、特に、四フッ化エチレン樹脂及びフッ化ビニリデン樹脂が好ましい。保護層中のフッ素原子含有樹脂粒子の割合は、好ましくは5〜70重量%、より好ましくは10〜60重量%の範囲である。樹脂の分子量や粒子の粒径は適宜選択することができ、特に制限されるものではない。
【0042】本発明においては前記保護層中に、耐候性を向上させる目的で、酸化防止剤などの添加物を加えてもよい。
【0043】保護層は、好ましくは前記バインダー樹脂中に導電性金属酸化物微粒子を分散した溶液を塗布し、硬化して形成する。
【0044】本発明の保護層の膜厚は、好ましくは0.2〜7μmであり、より好ましくは0.5〜5μmである。
【0045】次に、感光層について説明する。本発明の電子写真感光体の感光層の構成は電荷発生物質と電荷輸送物質双方を含有する単層型、或は電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層を導電性支持体上に積層した積層型のいずれかである。以下に積層型の感光体について説明する。
【0046】積層型の感光層の構成としては、導電性支持体上に電荷発生層及び電荷輸送層をこの順に積層したものと、逆に電荷輸送層及び電荷発生層の順に積層したものがある。
【0047】本発明で用いる支持体は導電性を有するものであれば、いずれのものでもよく、例えばアルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛及びステンレスなどの金属をドラムまたはシート状に成形したもの、アルミニウムや銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートしたもの、アルミニウム、酸化インジウム及び酸化スズなどをプラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単独またはバインダー樹脂と共に塗布して導電層を設けた金属、プラスチックフィルム及び紙などが挙げられる。
【0048】電荷輸送層は主として電荷輸送物質と本発明に用いるバインダー樹脂とを溶剤中に溶解させた塗料を塗工乾燥して形成する。用いられる電荷輸送物質としてはトリアリールアミン系化合物、ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物及びチアゾール系化合物などが挙げられる。
【0049】これらは0.5〜2倍量のバインダー樹脂と組み合わされ塗工、乾燥し電荷輸送層を形成する。電荷輸送層の膜厚は、好ましくは5〜40μm、より好ましくは15〜30μmである。
【0050】積層型感光体の電荷発生層はスーダンレッド及びダイアンブルーなどのアゾ原料、ビレンキノン及びアントアントロンなどのキノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔料、インジゴ及びチオインジゴなどのインジゴ顔料、フタロシアニン顔料などの電荷発生物質をポリビニルブチラール、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル及びアクリル樹脂などのバインダー樹脂に分散させて、この分散液を塗工するか、前記顔料を真空蒸着することによって形成する。このような電荷発生層の膜厚は、好ましくは5μm以下、より好ましくは0.05〜3μmである。
【0051】本発明においては、導電層と感光層の中間にバリアー機能と接着機能をもつ下引層を設けることもできる。下引層は、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、アルコール可溶アミド、ポリウレタン及びゼラチンなどによって形成できる。下引層の膜厚は、好ましくは0.1〜3μmである。
【0052】これらの感光層の塗布方法としては浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法及びビームコーティング法などを用いることができる。
【0053】更に、電荷発生物質を直接蒸着して電荷発生層を形成することもできる。
【0054】図1に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す。
【0055】図において、1はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。感光体1は、回転過程において、一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの像露光手段(不図示)からの画像露光光4を受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順次形成されていく。
【0056】形成された静電潜像は、次いで現像手段5によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、不図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体1の回転と同期取り出されて給紙された転写材7に、転写手段6により順次転写されていく。
【0057】像転写を受けた転写材7は、感光体面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。
【0058】像転写後の感光体1の表面は、クリーニング手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、一次帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
【0059】本発明においては、上述の電子写真感光体1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9などの構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。例えば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9の少なく共1つを感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール12などの案内手段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ11とすることができる。
【0060】また、画像露光光4は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動などにより照射される光である。
【0061】本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター及びレーザー製版など電子写真応用分野にも広く用いることができる。
【0062】以下、実施例に従って説明する。
【0063】
【実施例】(実施例1)30φ、260mmのアルミニウムシリンダーを支持体とし、支持体上に以下の材料より構成される塗料を浸漬コーティング法で塗布し、140℃で30分熱硬化して、膜厚が15μmの導電層を形成した。
【0064】
導電性顔料:酸化スズコート処理酸化チタン・・・10部(重量部、以下同じ)
抵抗調節用顔料:酸化チタン・・・・・・・・・・10部 バインダー樹脂:フェノール樹脂・・・・・・・・10部 レベリング剤:シリコーンオイル・・・・・・・・・0.001部 溶剤:メタノール/メチルセロソルブ=1/1・・20部【0065】次に、この上にN−メトキシメチル化ナイロン3部及び共重合ナイロン3部をメタノール65部及びn−ブタノール30部に溶解した溶液を浸漬コーティング法で塗布して0.5μmの中間層を形成した。
【0066】次に、CuKα特性X線回折のブラッグ角の2θ±0.2°の9.0°、14.2°、23.9°及び27.1°に強いピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン4部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBM−2、積水化学(株)製)2部及びシクロヘキサノン80部をφ1mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散した後、メチルエチルケトン115部を加えて電荷発生層用分散液を得た。これを前記中間層上に浸漬コーティング法で塗布して、膜厚が0.3μmの電荷発生層を形成した。
【0067】次に、下記構造式のアミン化合物10部【0068】
【化5】

及び表2の条件No.1記載の重合体10部をモノクロロベンゼン30部及びジクロルメタン30部に溶解した。
【0069】この塗料を前述の電荷発生層の上に浸漬コーティング法で塗布し、110℃で1時間乾燥して、膜厚が20μmの電荷輸送層を形成した。
【0070】次に、保護層用の調合液を下記の手順により作成した。平均粒径0.02μmのアンチモン含有酸化スズ微粒子(商品名:T−1、三菱マテリアル(株)製)100部、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン(信越化学(株)製)30部及び95%エタノール−5%水溶液300部をミリング装置で1時間ミリング処理した溶液をろ過しエタノールで洗浄後、乾燥し、120℃で1時間の加熱処理をすることにより微粒子の表面処理を行った。
【0071】次に、バインダー樹脂としてアクリルモノマー例示化合物No.23を25部、光重合開始剤としての2−メチルチオキサントン0.5部、前記表面処理を行ったアンチモン含有酸化スズ粒子35部及びトルエン300部を混合してサンドミル装置で96時間分散した分散液に、四フッ化エチレン樹脂粒子(商品名:ルブロンL−2、ダイキン工業(株)製)25部を混合してサンドミル装置で8時間分散することにより保護層用の分散液を得た。
【0072】この分散液を前記電荷輸送層上にスプレー塗布し、乾燥後、高圧水銀灯にて800mW/cm2 の光強度で15秒間紫外線照射することによって、膜厚が4μmの保護層を形成した。
【0073】作成した電子写真感光体を23℃、30%RH下で一晩放置後、キャノン製レーザービームプリンターLBPNXに装着して残留電位を測定した。
【0074】測定は現像器及びクリーナーを外したカートリッジを用意し、明部電位を5枚プリント相当流し、5枚目の電位をV1とし、その後レーザーを照射したまま一次帯電を切り5回転目の電位を残留電位とした。
【0075】次に、15000枚通紙耐久試験を行い、耐久直後の残留電位V1を測定した。
【0076】更に、別のサンプルに蛍光灯を用いて2000 lux−6分間の光を照射し、照射後2分間暗所に放置した後、前述と同じ方法でV1を測定し、初期のV1から照射後のV1を引いたものをフォトメモリーとして示す。その結果を表4に示す。
【0077】
【表9】

テレフタル酸塩化物とイソフタル酸塩化物の混合比はモル比で1:1とした。
【0078】(実施例2−12)電荷輸送層のバインダー樹脂に表2の条件2から12のものを用いた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作成し評価した。その結果を表4に示す。
【0079】(比較例1−4)電荷輸送層のバインダー樹脂に表3のサンプルナンバー1から4のものを用いた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作成し評価した。その結果を表4に示す。
【0080】
【表10】

【0081】
【表11】

【0082】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、保護層による優れた機械的耐久性を維持し、残留電位を低減できるため耐久による残留電位の上昇に起因する画像劣化を防ぎ、画質の良い安定した画像を提供することができる電子写真感光体、及び該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を可能にした。




 

 


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