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発明の名称 ベルト転写装置および画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−174932
公開日 平成11年(1999)7月2日
出願番号 特願平9−362590
出願日 平成9年(1997)12月12日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】倉橋 暎
発明者 勝家 一郎
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 像担持体に接触回動する無端状弾性体により形成された転写ベルトと、前記像担持体と前記転写ベルト表面との接触部の転写ベルト裏面に転写バイアスを印加する転写バイアス手段とを有し、前記像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写せしめるベルト転写装置において、前記転写ベルトはその回動経路を決める2つ以上のベルト支持回転体に掛け渡され、前記ベルト支持回転体は単一もしくは複数の駆動力発生手段からの駆動力を前記転写ベルトに伝達する1つ以上のベルト駆動回転体と、前記駆動力の伝達に寄与しない1つ以上の従動回転体とを含み、少なくとも1つの前記従動回転体の回転周速を検知する周速検知手段と、該周速検知手段の読み取り値に基づいて、前記ベルト駆動回転体の駆動速度を決定する駆動制御手段とを有することを特徴とするベルト転写装置。
【請求項2】 前記周速検知手段の読み取り値と、前記ベルト駆動回転体および/または前記像担持体の回転速度情報とに基づいて、前記ベルト駆動回転体および/または前記像担持体の駆動速度を決定することを特徴とする請求項1のベルト転写装置。
【請求項3】 像担持体に接触回動する無端状弾性体により形成された中間転写ベルトと、前記像担持体と前記中間転写ベルト表面との接触部の中間転写ベルト裏面に一次転写バイアスを印加し、前記像担持体上に形成されたトナー像を一次転写する一次転写バイアス手段と、前記中間転写ベルトに当接し、前記トナー像を記録媒体に二次転写する二次転写ベルトとを有するベルト転写装置において、前記中間転写ベルトおよび二次転写ベルトは、それぞれ、回動経路を決める2つ以上のベルト支持回転体に掛け渡され、前記各ベルト支持回転体は単一もしくは複数の駆動力発生手段からの駆動力を前記中間転写ベルトおよび二次転写ベルトに伝達する1つ以上のベルト駆動回転体と、前記駆動力の伝達に寄与しない1つ以上の従動回転体とを含み、少なくとも1つの前記従動回転体の回転周速を検知する周速検知手段と、該周速検知手段の読み取り値に基づいて、前記ベルト駆動回転体の駆動速度を決定する駆動制御手段とを有することを特徴とするベルト転写装置。
【請求項4】 前記周速検知手段の読み取り値と、前記ベルト駆動回転体および/または前記像担持体の回転速度情報とに基づいて、前記ベルト駆動回転体および/または前記像担持体の駆動速度を決定することを特徴とする請求項3のベルト転写装置。
【請求項5】 前記ベルト駆動回転体はベルト駆動プーリであり、前記従動回転体は従動プーリであることを特徴とする請求項1または3のベルト転写装置。
【請求項6】 潜像が形成される像担持体と、潜像を現像剤により現像する現像手段と、前記像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写するベルト転写装置とを具備し、該ベルト転写装置は前記像担持体に接触回動する無端状弾性体により形成された転写ベルトと、前記像担持体と前記転写ベルト表面との接触部の転写ベルト裏面に転写バイアスを印加する転写バイアス手段とを有する画像形成装置において、前記転写ベルトはその回動経路を決める2つ以上のベルト支持回転体に掛け渡され、前記ベルト支持回転体は単一もしくは複数の駆動力発生手段からの駆動力を前記転写ベルトに伝達する1つ以上のベルト駆動回転体と、前記駆動力の伝達に寄与しない1つ以上の従動回転体とを含み、前記ベルト転写装置は少なくとも1つの前記従動回転体の回転周速を検知する周速検知手段と、該周速検知手段の読み取り値に基づいて、前記ベルト駆動回転体の駆動速度を決定する駆動制御手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】 前記周速検知手段の読み取り値と、前記ベルト駆動回転体および/または前記像担持体の回転速度情報とに基づいて、前記ベルト駆動回転体および/または前記像担持体の駆動速度を決定することを特徴とする請求項6の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像担持体上に形成されたトナー像を転写するベルト転写装置および前記ベルト転写装置を備えた、例えばプリンタや複写機などとされる画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、感光ドラム上に形成されたトナー像を転写する手段として、ベルト転写装置を用いる場合が増加している。
【0003】ベルト転写装置は、転写材へのトナー像転写に用いる場合、転写材の種類や状態に依らずに、感光ドラムからの転写材の安定した分離、および転写性能を期待でき、また、複数回の転写を容易に行うことができる。
【0004】またベルト転写装置は、転写ベルト上へのトナー像転写を行った後、転写材に再度転写する中間転写装置として用いる場合、転写ベルトの一次転写、転写材への二次転写ともに構成の自由度が増し、より多様な装置設計を行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】反面、ベルト転写装置を用いる場合、転写ベルトの周速制御が大きな問題となる。
【0006】転写ベルトの周速を検知してフィードバックしないオープンループ制御の場合、転写ベルトの駆動に用いる駆動プーリの直径は一般に小さく、ベルトの厚さ公差を非常に厳しくしなければ画像形成装置に要求される仕様を満たすことはできない。このことはベルトの検査工程を複雑にするとともに歩留まりを大きく悪化させ、コストアップの原因になる。
【0007】また、転写ベルトの周速をフィードバックする場合、転写ベルトに予め設けた、もしくは画像域外にトナー像で形成したタイミングマークを入れておき、転写ベルト回動経路の異なる位置に設置した複数のセンサーでこれを検知し、各センサーでの検知時間の差からベルト周速を求める方法や、ベルト周面に回転式の距離計を当接し、駆動速度を直読するなどの方法が提案されているが、構成の複雑さや即時性の無さ、精度の低さなどの欠点があり、容易に実施することができなかった。
【0008】上記の事情はゴム等の弾性材料からなる転写ベルトではさらに顕著である。弾性材料の転写ベルトはPET等の非弾性材料からなる転写ベルトに比べ厚くしなければならず、厚さ公差も大きいため、ベルト周速のフィードバックを行わないオープンループでの速度設定が難しい。また、容易に伸びることからベルトの周速は回動経路上で一定でなくなり、また、不安定に変動する。このことについて、図4を用いて説明する。
【0009】転写ベルト201は駆動プーリ(ベルト駆動回転体)210と従動プーリ(従動回転体)220に掛け渡され、駆動プーリ210を一定角速度ωで回転駆動する駆動モータ(駆動力発生手段)211により回動駆動される。転写ローラ(転写バイアス手段)202と従動プーリ220の駆動トルクは無視できるものとする。感光ドラム203は駆動モータ211によりその周速がVdになるように独立に駆動を受けている。感光ドラム203と離間した状態での転写ベルト201の周速Vb0がVdと一致しなかった場合、感光ドラム203と転写ベルト201が接触した状態で駆動をかけると転写ベルト201と感光ドラム203の間のフリクションFdにより感光ドラム203との接触部でベルト周速はVdに引きずられて増減する。
【0010】その結果、図中第1区間と第2区間でベルトの伸びの状態が変化し、ベルトの張力Fb1、Fb2、ベルト周速Vb1、Vb2は各々異なる値を持つことになる。たとえばVb0<Vdの場合、Vb2<Vb0<Vb1<Vd、Fb2<Fb0<Fb1(Fb0は転写ベルト201、感光ドラム203が離間しているときの転写ベルトのテンション)となる。
【0011】この不均一は転写ベルトの張力の差Fb1−Fb2が転写ベルト201と感光ドラム203の最大静止摩擦力Fdsに達するまで蓄積され、その後動摩擦力FdmとFdsの間で緩和と蓄積を繰り返す。また、摩擦力は接触部の状況(転写バイアス、転写材、トナーの有無、ベルトの振動など)によっても変化する。従って、わずかな駆動速度差が接触部前後の大きな速度差を発生し、なおかつ速度差の大きさが不安定に変動することになるため、転写画像に不同の伸び縮みを生じる。
【0012】以上の理由のため弾性材料のベルトは抵抗制御の容易さ、寄り制御の容易さ等転写ベルトとして用いる上で大きなメリットを持ちながら、限定された用途にしか用いられていない。
【0013】従って、本発明の主な目的は、弾性体からなる転写ベルトの良好な速度制御が可能なベルト転写装置および該ベルト転写装置を備え、良好な画像を得ることのできる画像形成装置を提供することである。
【0014】本発明の他の目的は、弾性体からなる転写ベルトの周方向の厚さ変動や装置の経時変化に対し安定した動作が可能なベルト転写装置および該ベルト転写装置を備え、良好な画像を得ることのできる画像形成装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係るベルト転写装置および画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、像担持体に接触回動する無端状弾性体により形成された転写ベルトと、前記像担持体と前記転写ベルト表面との接触部の転写ベルト裏面に転写バイアスを印加する転写バイアス手段とを有し、前記像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写せしめるベルト転写装置において、前記転写ベルトはその回動経路を決める2つ以上のベルト支持回転体に掛け渡され、前記ベルト支持回転体は単一もしくは複数の駆動力発生手段からの駆動力を前記転写ベルトに伝達する1つ以上のベルト駆動回転体と、前記駆動力の伝達に寄与しない1つ以上の従動回転体とを含み、少なくとも1つの前記従動回転体の回転周速を検知する周速検知手段と、該周速検知手段の読み取り値に基づいて、前記ベルト駆動回転体の駆動速度を決定する駆動制御手段と有することを特徴とするベルト転写装置である。
【0016】本発明による他の態様によれば、像担持体に接触回動する無端状弾性体により形成された中間転写ベルトと、前記像担持体と前記中間転写ベルト表面との接触部の中間転写ベルト裏面に一次転写バイアスを印加し、前記像担持体上に形成されたトナー像を一次転写する一次転写バイアス手段と、前記中間転写ベルトに当接し、前記トナー像を記録媒体に二次転写する二次転写ベルトとを有するベルト転写装置において、前記中間転写ベルトおよび二次転写ベルトは、それぞれ、回動経路を決める2つ以上のベルト支持回転体に掛け渡され、前記各ベルト支持回転体は単一もしくは複数の駆動力発生手段からの駆動力を前記中間転写ベルトおよび二次転写ベルトに伝達する1つ以上のベルト駆動回転体と、前記駆動力の伝達に寄与しない1つ以上の従動回転体とを含み、少なくとも1つの前記従動回転体の回転周速を検知する周速検知手段と、該周速検知手段の読み取り値に基づいて、前記ベルト駆動回転体の駆動速度を決定する駆動制御手段とを有することを特徴とするベルト転写装置が提供される。
【0017】前記周速検知手段の読み取り値と、前記ベルト駆動回転体および/または前記像担持体の回転速度情報とに基づいて、前記ベルト駆動回転体および/または前記像担持体の駆動速度を決定することが好ましい。
【0018】前記ベルト駆動回転体はベルト駆動プーリであり、前記従動回転体は従動プーリであることが好ましい。
【0019】また、本発明による他の態様によれば、潜像が形成される像担持体と、潜像を現像剤により現像する現像手段と、前記像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写するベルト転写装置とを具備し、該ベルト転写装置は前記像担持体に接触回動する無端状弾性体により形成された転写ベルトと、前記像担持体と前記転写ベルト表面との接触部の転写ベルト裏面に転写バイアスを印加する転写バイアス手段とを有する画像形成装置において、前記転写ベルトはその回動経路を決める2つ以上のベルト支持回転体に掛け渡され、前記ベルト支持回転体は単一もしくは複数の駆動力発生手段からの駆動力を前記転写ベルトに伝達する1つ以上のベルト駆動回転体と、前記駆動力の伝達に寄与しない1つ以上の従動回転体とを含み、前記ベルト転写装置は少なくとも1つの前記従動回転体の回転周速を検知する周速検知手段と、該周速検知手段の読み取り値に基づいて、前記ベルト駆動回転体の駆動速度を決定する駆動制御手段とを有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るベルト転写装置および画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0021】実施例1まず、本発明の実施例1における電子写真方式の画像形成装置について図1と図2を参照して説明する。
【0022】図2において、この画像形成装置は、像担持体である感光ドラム150を回転自在に設け、該感光ドラム150を一次帯電器10で一様に帯電し、次に例えばレーザのような発光素子20によって情報信号を露光して静電潜像を形成し、現像装置30で可視像化する。次に該可視像を転写バイアス印加ローラ(転写バイアス手段)102の作用により、転写ベルト101に担持された転写紙(記録媒体)40に転写し、更に定着装置50にて定着して永久画像を得る。又、感光ドラム150上の転写残トナーはクリーニング装置60により除去する。
【0023】つぎに本発明の特徴部分について、図1により説明する。
【0024】転写ベルト101は駆動プーリ(ベルト駆動回転体)110と従動プーリ(従動回転体)120に掛け渡され、駆動プーリ110を回転駆動する転写ベルト駆動モータ(駆動力発生手段)111により回動駆動される。本実施例では、駆動プーリ110と従動プーリ120の直径は等しいものとする。
【0025】転写バイアス印加ローラ(以下「転写ローラ」という)102には、図示しない転写バイアス電源が接続され、図中右方の図示しない給紙部から感光ドラム150と転写ローラ102との対向部へ導入された転写材に感光ドラム150上に形成されたトナー像を転写する際に転写バイアスが転写ローラ102に印加される。転写ローラ102の駆動トルクは十分小さいことが望ましい。
【0026】従動プーリ120には周速検知手段であるロータリーエンコーダ121が接続され、従動プーリ120の回転速度に準ずる信号を転写ベルト駆動制御装置130へ出力する。転写ベルト駆動制御装置130は、ロータリーエンコーダ121の出力と駆動速度制御値とを比較し、駆動速度制御値の修正を行い、修正された駆動速度制御値に基づく回転速度制御信号を転写ベルト駆動モータ111に出力する。
【0027】ロータリーエンコーダ121の出力信号は、従動プーリ120の加工精度に準ずる精度で従動プーリ120の回転周速に比例した値となる。同様に駆動速度制御値は回転速度制御信号に対する駆動モータ111の追従精度と駆動プーリ110の加工精度に準ずる精度で駆動プーリ110の回転周速に比例する。
【0028】本実施例では駆動プーリ110と従動プーリ120の直径は等しく設定されているので、感光ドラム150と転写ベルト101が接触した状態で駆動プーリ110と従動プーリ120の回転周速を定常的に一致させれば感光ドラム150と転写ベルト101との接触部の前後で転写ベルトの周速に差がないこと、すなわち感光ドラム150と転写ベルト101の周速が接触前後で一致していることを保証できる。
【0029】これを実現するために、転写ベルト駆動制御装置130はロータリーエンコーダ121から求めた従動プーリ120の回転速度と駆動制御値から求めた駆動プーリ110の回転速度とを比較し、2つの回転速度を一致させるように駆動制御値を逐次修正する。本実施例では、2つの回転速度の比をとり、制御目標を1として駆動モータ111の回転速度のPID制御を行っている。
【0030】ただし制御方式は、上記の方式に限らない。例えば駆動モータ111にブラシレスDCモータを用い、駆動モータ111の回転速度を制御値としてロータリーエンコーダ121の出力パルスと駆動モータ111の回転速度検知パルスを直接、もしくは分周して位相比較し、位相ずれ信号を取り出し、これに基づく速度制御電圧を駆動モータ111にフィードバックすることでPLL(フェイズロックループ)を構成し、ロータリーエンコーダ121の出力パルスと駆動モータ111の回転速度検知パルスを一定の比に保つ、あるいは駆動モータ111にパルスモータを用い、駆動パルスとロータリーエンコーダ121の位相ずれ信号に基づく発振制御電圧を駆動パルスを発生するVCO(ボルテージコントロールオッシレーター)にフィードバックすることでPLLを構成し、ロータリーエンコーダ121の出力パルスと駆動モータ111の駆動パルスを一定の比に保つ等、様々な構成が可能である。また上記の内容で離散制御するなどの方法もある。いずれにせよ、フィードバックループには比例要素だけでなく、微分、積分要素が必須である。
【0031】ところで、転写ベルト101が寄り切る、あるいは断裂するなどの異常を来した場合は、駆動プーリ111と従動プーリ120の回転周速を一致させることは不可能になる。回転周速を所定の誤差内で一致させることができなくなった場合、転写ベルト駆動制御装置130は転写ベルト101に異常が発生したとみなし、図示しない画像形成装置本体の制御装置にエラー信号を送る。画像形成装置本体の制御装置はエラー信号に応じて装置の停止、ユーザーへの故障発生の通告などの所定の動作を行うことができる。
【0032】静止状態から駆動を始める際に感光ドラム150と転写ベルト101が接触した状態で上記の制御を行った場合、感光ドラム150と転写ベルト101との間に過大なフリクションが発生し、装置を損傷する場合がある。感光ドラム150と転写ベルト101は離間した状態で駆動を開始し、各々あらかじめ設定された目標速度まで立ち上がってから図示しない離間−当接切替機構により当接し、転写ベルトについては、しかる後に上記の制御をスタートすることが望ましい。
【0033】なお、上述の制御方式では駆動プーリ、従動プーリの加工精度や転写ベルト駆動モータの回転速度制御信号に対する追従精度により誤差を生じる。また、本実施例では駆動プーリと従動プーリの直径が等しいため問題にならない(すなわち直径が等しいことが望ましい)が、駆動プーリと回転速度をモニターする従動プーリの直径が異なる場合、各々のプーリの回転周速比が各々の場所での転写ベルトの周速比と一致せず、またベルトの厚さによって回転周速比に対するベルト周速比の関係が変化する。これらを回避するためには感光ドラムと離間した状態で転写ベルトを定速駆動し、この時の駆動制御値とロータリーエンコーダからの回転速度信号から求めた従動プーリの回転速度との比を計測し、この比率を感光ドラムと転写ベルトが当接した状態での制御目標とすればよい。
【0034】また、過去の動作での制御目標と誤差の関係を蓄積し、制御目標を補正することで、転写ベルトの周方向の厚さ変動や装置の経時変化等に対しより安定な動作を行うことができる。
【0035】以上のように、本発明は、転写ベルトを掛け渡した支持部材のうち、従動プーリの回転周速を指標として転写ベルトの駆動速度を制御することを提案したものである。
【0036】従動プーリの回転は転写ベルトにより駆動される。従動プーリの駆動トルクが十分小さければ、従動プーリはその前後の転写ベルトの伸びの状態を変化させない。したがって、従動プーリの回転周速は、従動プーリ前後の転写ベルトの伸びの状態を含む転写ベルト周速をそのまま反映する。従動プーリの回転周速をモニターし、転写ベルトの駆動モータの制御情報もしくは駆動モータからの速度フィードバック信号から得られる転写ベルトの駆動速度と比較することで、その時点の転写ベルトの不均一な伸びの変動量を推定できる。また、場合によっては、下記の実施例2にて説明するように、転写ベルトと接して独立の駆動で回動する像担持体の駆動速度と比較することで、変動量の推定をより適切に行うことができる。変動量の推定値、もしくは変動量の推定値と相関のあるパラメータに基づき転写ベルトの駆動速度もしくは像担持体の駆動速度を制御することで、転写ベルトの回動経路上の不均一な伸びの変動をなくすことができ、周速を一定に制御できる。通常伸びの変動量を算出することまでしなくても、各部の駆動速度もしくは回転周速を一致もしくは所定の比率に保つことで周速を一定に制御できる。
【0037】また、上記構成あるいは下記の実施例2のベルト転写装置を備えた画像形成装置においては、弾性体転写ベルトを用いることによる簡易な構成と設計自由度を享受しつつ、高い画像精度を実現することができる。
【0038】実施例2次に本発明に係る実施例2のベルト転写装置と画像形成装置について、図3により説明する。
【0039】図3において、本実施例の画像形成装置は、第1〜第4の画像形成ステーションPa〜Pbを有し、それぞれ専用の感光ドラムD1、D2、D3、D4と、その周囲にはそれぞれ専用の画像形成プロセス手段である、例えば一次帯電器2a、2b、2c、2d、像露光装置3a、3b、3c、3d、現像器4a、4b、4c、4d、及びクリーナ5a、5b、5c、5d等が配設されている。
【0040】図3において、本実施例の画像形成装置は、1つの駆動プーリPM1と5つの従動プーリPS1、PS2、PS3、PS4、PS5に掛け渡され、4つの画像形成ステーションの全ての感光ドラムD1〜D4に接触し、各々の接触部の裏側に配設された転写バイアス手段である導電性ブレード6a、6b、6c、6dのバイアス印加により多重転写されたトナー像を担持する弾性体の中間転写ベルト11と、1つの駆動プーリPM2と1つの従動プーリPS6とに掛け渡され、中間転写ベルト11に多重転写されたトナー像を、担持した転写材Pに2次転写する2次転写ベルト12とを備えている。
【0041】その他に、図示しない構成要素として図中矢印で示す向きで2次転写部に転写材を導入する給紙、搬送機構、2次転写後の転写材上のトナー像を定着して排出する定着装置、排出機構、画像情報を処理する画像処理装置、上記全体を制御する制御装置を有する。
【0042】中間転写ベルト11の駆動プーリPM1は第1画像形成ステーションPaの直前に配置され、駆動モータM0により駆動される。駆動モータM0はベルト駆動コントローラBC1により速度制御される。各画像形成ステーションPa〜Pdの感光ドラムD1〜D4は駆動モータM1〜M4により独立に駆動される。駆動モータM1〜M4はドラムコントローラDC1〜DC4で速度制御される。
【0043】2次転写ベルト12の駆動モータM5はベルト駆動コントローラBC2により速度制御される。
【0044】各画像形成ステーションPa〜Pdの、中間転写ベルト11移動方向下流側には従動プーリPS1〜PS4が配置され、中間転写ベルト11が従動プーリPS4から中間転写ベルト11の駆動プーリPM1に戻る経路の途中に従動プーリPS5が配置されている。従動プーリPS1〜PS5にはロータリーエンコーダRE1〜RE5がそれぞれ接続されている。
【0045】従動プーリPS5には中間転写ベルト11と2次転写ベルト12を介して2次転写ベルト12の従動プーリPS6が当接している。従動プーリPS6には図示しない転写バイアス電源から2次転写バイアスが印加され、転写ローラとして機能とする。
【0046】2次転写ベルト12の駆動プーリPM2は駆動モータM5で駆動される。駆動モータM5はベルト駆動コントローラBC2により速度制御される。駆動モータM0〜M5はいずれもブラシレスDCモータであり、図示しいないが、速度検知パルスを対応する駆動コントローラに送っている。
【0047】また、全てのプーリの直径は等しく、中間転写ベルト11、2次転写ベルト12の厚さも等しい。また、2次転写ベルト12の従動プーリPS6以外のプーリは全て接地されている。
【0048】動作中の各駆動モータの制御は以下のように行われる。
【0049】駆動モータM0については、ロータリーエンコーダRE5の出力パルスから求めた従動プーリPS5の回転周速と駆動プーリPM1の速度検知パルスから求めた感光ドラムD1の周速との平均と、駆動プーリPM1に本来求められる所定の周速の比を、制御目標1で駆動モータM0の回転速度を制御値としてベルト駆動コントローラBC1により制御する。
【0050】感光ドラムD1の駆動モータM1については、駆動モータM0の速度検知パルスから求めた駆動プーリPM1の回転周速とロータリーエンコーダRE1の出力パルスから求めた従動プーリPS1の回転周速との平均と、駆動モータM1の速度検知パルスから求めた感光ドラムD1の周速の比を、制御目標1で駆動モータM1の回転速度を制御値としてドラムコントローラDC1により制御する。
【0051】感光ドラムD2の駆動モータM2については、ロータリーエンコーダRE1の出力パルスから求めた従動プーリPS1の回転周速とロータリーエンコーダRE2の出力パルスから求めた従動プーリPS2の回転周速との平均と、駆動モータM2の速度検知パルスから求めた感光ドラムD2の周速の比を、制御目標1で駆動モータM2の回転速度を制御値としてドラムコントローラDC2により制御する。
【0052】感光ドラムD3、D4の駆動モータM3、M4については、駆動モータM2と同様、前後の従動プーリの平均値に対するドラム周速の比を1に保つように制御する。
【0053】2次転写ベルト12の駆動モータPM2の駆動モータM5についてはロータリーエンコーダRE4の出力パルスから求めた従動プーリPS4の回転周速と駆動モータM0の回転速度検知パルスから求めた駆動プーリPM1の回転周速との平均値と、ロータリーエンコーダRE5の出力パルスから求めた従動プーリPS5の回転周速の比を、制御目標1で駆動モータM5の回転速度を制御値としてベルト駆動コントローラBC2により制御する。
【0054】上記の構成および制御により各部の速度差は吸収され、伸び縮みのない画像を得ることができる。ただし、各部の周速が過渡的に不均一になることはあるので、各画像形成ステーションは画像処理装置からの画像のラスターデータを感光ドラムの周速に合わせて可変速にLEDアレイを送出し、潜像の伸び縮みを抑えるビデオコントローラVC1〜VC4を各々有する。具体的にはビデオコントローラVC1〜VC4はドラム駆動モータM1〜M4から回転速度検出パルスを受け取り、これに同期して潜像書き込みを行う。
【0055】上記制御に関する記述のなかで用いた平均は、所定の加重比率による加重平均でもよい。特に駆動モータM0の制御で従動プーリPS5と感光ドラムD1の周速の平均をとるときに単純な加算平均を用いると、感光ドラムD1との中間転写ベルト11の転写ニップでスリップを起こしてしまうため、加重平均処理が必須である。
【0056】なお、以上述べた制御方法は、最も簡単な構成のひとつであり、制御量、被制御量、制御目標とも多くの有効な組み合わせも考えられ、逐次制御に加え、逐次制御の内容を経時的に補正することでも制御の精度を上げることができる。多様な制御のどれが最も適切かを決めるのは各部のイナーシャや摩擦、ベルトの弾性率、モータのトルクや追従性能など装置の現物に直接依存する。実際のシステムの構成に応じて最適な制御方法を選択する必要がある。
【0057】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明のベルト転写装置によれば、弾性体からなる転写ベルトがその回動経路を決める2つ以上のベルト支持回転体に掛け渡され、前記ベルト支持回転体は単一もしくは複数の駆動力発生手段からの駆動力を前記転写ベルトに伝達する1つ以上のベルト駆動回転体と、前記駆動力の伝達に寄与しない1つ以上の従動回転体とを含み、少なくとも1つの前記従動回転体の回転周速を検知する周速検知手段と、該周速検知手段の読み取り値に基づいて、前記ベルト駆動回転体の駆動速度を決定する駆動制御手段とを有することにより、転写ベルトの良好な速度制御が可能で、転写ベルトの周方向の厚さ変動や装置の経時変化に対し安定した動作が可能であり、また、前記ベルト転写装置を備えた画像形成装置によれば、良好な画像を得ることができる。
【0058】また、中間転写ベルトおよび二次転写ベルトが、それぞれ、回動経路を決める2つ以上のベルト支持回転体に掛け渡され、前記各ベルト支持回転体は単一もしくは複数の駆動力発生手段からの駆動力を前記中間転写ベルトおよび二次転写ベルトに伝達する1つ以上のベルト駆動回転体と、前記駆動力の伝達に寄与しない1つ以上の従動回転体とを含み、少なくとも1つの前記従動回転体の回転周速を検知する周速検知手段と、該周速検知手段の読み取り値に基づいて、前記ベルト駆動回転体の駆動速度を決定する駆動制御手段とを有することにより、上記と同様の効果を得ることができる。




 

 


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