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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−174907
公開日 平成11年(1999)7月2日
出願番号 特願平9−339696
出願日 平成9年(1997)12月10日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】岸田 正行 (外4名)
発明者 山路 雅章
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 像担持体と、該像担持体上に形成された潜像を現像する現像手段を具備する、画像形成特性の異なる複数の画像形成ユニットと、画像形成ユニットを選択的に使用する画像形成ユニット選択手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】 請求項1に記載の画像形成装置において、前記画像形成特性の相違は、各画像形成ユニットの現像装置の使用する高速又は定速用現像剤の相違に基づくものであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】 像担持体の移動速度が異なる複数の画像形成ユニットと、画像形成ユニットを選択的に使用する画像形成ユニット選択手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置において、像担持体の移動速度が異なる複数の画像形成ユニットを直列に配設して、最も像担持体の移動速度が速い画像形成ユニットを最後段に設けることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置において、像担持体の移動速度が異なる複数の画像形成ユニットを直列に配設して、少なくとも1つ以上の画像形成ユニットで像担持体の移動速度を切り換えるプロセス速度切換手段を有し、少なくとも2つ以上の画像形成ユニットの像担持体の移動速度を同一として画像形成することが可能なことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】 請求項5に記載の画像形成装置において、像担持体と、像担持体上に形成される潜像を現像する現像装置と、像担持体上の現像された現像像を転写する転写手段とをそれぞれ具備する第1、第2の画像形成ユニットと、定着手段と、第1、第2の画像形成ユニットの各々に給紙する専用の給紙手段と、第1と第2の画像形成ユニットの間、及び第2の画像形成ユニットの間でそれぞれ転写材を搬送する搬送手段を有し、前記第1の画像形成ユニットの像担持体の移動速度は低速であり、第2の画像形成ユニットの像担持体の移動速度は低速と高速に切り換えられることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】 請求項5に記載の画像形成装置において、像担持体と、像担持体上に形成される潜像を現像する現像装置と、像担持体上の現像された現像像を転写する転写手段とをそれぞれ具備する第1、第2の画像形成ユニットと、定着手段と、第1の画像形成ユニットに給紙する給紙手段、第1の搬送手段、第1のレジストローラと、第1と第2の画像形成ユニットの間、及び第2の画像形成ユニットと定着手段の間でそれぞれ転写材を搬送する第2、第3の搬送手段と、第2、第3の搬送手段の間に配設された第2のレジストローラを有し、前記第1の画像形成ユニットの像担持体の移動速度は低速であり、第2の画像形成ユニットの像担持体の移動速度は高速であって、両画像形成ユニットは切り換え使用され、前記第2のレジストローラは、第2の画像形成ユニットが使用されるときに該ユニットに第2の搬送手段から転写材を搬送することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】 請求項7に記載の画像形成装置において、前記第2、第3の搬送手段は搬送ベルトを有し、該ベルトの中に転写手段が配設されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】 請求項7に記載の画像形成装置において、高速プリントモードで連続プリント中に低速モードに切り換えられたときに、前記第1、第2のレジストローラ、及び第1、第2の搬送手段は、逆方向に回動され、転写材を第1のレジストローラまで引き戻し、低速モードでの画像形成を可能にすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】 請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置において、像担持体の移動速度が異なる第1及び第2の画像形成ユニットを並列に配設したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】 請求項10に記載の画像形成装置において、前記第1及び第2の画像形成ユニットに対し、それぞれ専用の第1、第2の給紙手段と、両画像形成ユニットにより形成された現像画像を定着する1つの定着手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】 請求項11に記載の画像形成装置において、前記第1、第2の画像形成ユニットは、それぞれ1つの現像手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項13】 請求項10に記載の画像形成装置において、前記第1及び第2の画像形成ユニットに対し、それぞれ専用の第1、第2の給紙手段と、それぞれ専用の第1、第2の定着手段と、それぞれ専用の第1、第2の排紙手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項14】 請求項6、7、11のいずれかに記載の画像形成装置において、前記現像装置は、黒、赤、青の3色の現像剤で現像することを特徴とする画像形成装置。
【請求項15】 請求項4に記載の画像形成装置において、像担持体の移動速度が遅い第1の画像形成ユニットは、像担持体と、該像担持体上の潜像を現像する4色の回転現像装置と、像担持体上の現像された現像画像が転写される転写ドラムとを有し、像担持体の移動速度が速い第2の画像形成ユニットは、像担持体と、該像担持体上の潜像を現像する1色の現像装置を有し、第1、第2の画像形成ユニットに対して1つの給紙装置と、1つの定着手段と、該定着手段に第1、第2の画像形成ユニットからの転写材を搬送する搬送手段とが、配設されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項16】 請求項1〜15のいずれかに記載の画像形成装置において、画像情報を含むデータを入力する手段を有し、前記入力手段に基づいて画像形成ユニットを選択し画像形成する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項17】 請求項1〜16のいずれかに記載の画像形成装置において、プリントモードを表示するプリントモード表示手段と、プリントモードを設定するプリントモード設定手段とを有し、前記プリントモードの設定に基づいて画像形成ユニットを選択し画像形成することを特徴とする画像形成装置。
【請求項18】 請求項1〜17のいずれかに記載の画像形成装置において、画像形成が終了した後、所定時間経過後標準プリントモードに復帰する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項19】 請求項1〜18のいずれかに記載の画像形成装置において、プロセス速度の設定に基づいて、定着条件を変更する手段を有することを特徴とする画像形成装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真記録方法等により画像を形成する複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真記録方法等により画像を形成する画像形成装置としては、パーソナル、低速機、中速機、高速機、カラー、特殊用途等、多様化しており、これらの画像形成装置は一般に広く知られている。画像形成装置のコストは画像形成速度(プリント速度とも称す)と関連があり、画像形成速度が遅い低速機はコストが安く、画像形成速度が速い高速機はコストが高い。
【0003】そして、従来の画像形成装置は各種用途に応じて、上記低中速から高速機の画像形成装置を選択使用しており、1台の画像形成装置では1種類の画像形成速度のみとするのが一般的であった。
【0004】極く最近、1台の画像形成装置で2種類の画像形成速度を有するレーザープリンタ(商品名 Lexmark Optra Lx) が発売された。これは、1台の画像形成装置で1台の現像装置を有し、600dpiで画像形成するときは、プリント速度が16枚/分で、1200dpiで画像形成するときのみプロセス速度を1/2にしてプリント速度を8枚/分としている。これは、汎用的にプリント速度が16枚/分で使用し、プリント速度が16枚/分で十分な画像特性を有する構成として、特殊な用途として高解像力を必要とするものに対応して、1200dpiで画像形成しているものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】画像形成装置を用いて画像の記録を行なう場合、長期間保存したい情報は記録速度が遅くてもよいから鮮明で高画質な画像を要望し、短期間の保管でよい情報はそれほど高画質な画像でなくてもよいから記録速度の速いものがよいという要望がある。勿論、長期間保存用の画像は充分な定着性を必要とするが、短期間保存用の画像は必ずしも高レベルの定着性を必要とするとは限らず、取り扱い時に画像が欠損して情報が欠落しなければ充分である場合もある。
【0006】また、グラフィック画像は記録速度が遅くてもよいから鮮明な画像を要望し、文字画像はそれほど高画質な画像でなくてもよいから記録速度の速いものがよいという要望がある。また、カラー画像は記録速度が遅くてもよいから鮮明で高品位な画像を要望し、白黒画像等の単色画像はそれほど高画質な画像でなくてもよいから記録速度の速いものがよいという要望がある。
【0007】しかしながら、上記従来例では1台の画像形成装置で1種類の画像形成速度しか用いていない場合、夫々の用途に応じて、各々の画像形成装置を必要とするという問題点があった。
【0008】また、1台の画像形成装置で1台の現像装置を有し、画像形成速度を変化させる場合は、1台の現像装置しか用いていないために、複数の画像形成速度に対応して、画像形成・現像・転写・定着等の各工程における設定条件を大幅に変更する必要があり、装置が複雑化して装置コストが高くなる。さらに、さほど高画質画像を必要としない高速モードでも、高画質画像を必要とする低速モード用の高価な現像剤を使用しなければならないとするという問題点があった。また、高速モードでの使用を汎用モードとし、高速機仕様となっているので、装置構成のコストが高くなるという問題点があった。
【0009】また、記録速度の速い遅いにかかわらず様々な形態の画像を欲しいという要望がある。例えばグラフィック画像等では画像濃度は低くてもよいから階調性再現の良い画像を要望し、文字画像等では階調性再現はそれほど必要とせず画像濃度の高い画像がよいという要望がある。
【0010】しかしながら、上記従来例では1台の画像形成装置で1種類の画像形成手段しか用いていない場合、夫々の用途に応じて、各々の画像形成装置を必要とするいう問題点があった。
【0011】上記問題点に鑑み、本発明の目的は、1種類の画像形成装置で、記録速度は遅いが鮮明で高画質な画像を得る用途と、記録速度が速い用途、の複数の用途に応じることができるようにした画像形成装置を提供することである。
【0012】また、本発明の別の目的は、1種類の画像形成装置で、画像再現性の異なる画像を得ることができるようにした画像形成装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の代表的手段は、像担持体と、該像担持体上に形成された潜像を現像する現像手段を具備する、画像形成特性の異なる複数の画像形成ユニットと、画像形成ユニットを選択的に使用する画像形成ユニット選択手段とを有することを特徴とする。
【0014】斯かる構成により、1種類の画像形成装置において、画像形成特性の異なる画像形成ユニットを使い分け、画像形成速度は遅いが鮮明で高画質の画像を得るプロセスと、比較的画像濃度が低下するが高速で画像を形成するプロセスとを、選択的に達成する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る画像形成装置の実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0016】(第1の実施例)図1は、本発明を適用したデジタル電子写真複写機の一実施例を示す全体構成図である。
【0017】1はイメージスキャナー部で原稿を読み取りデジタル画像信号処理を行なう。また、2はプリンタ部であり、イメージスキャナー部1で原稿を読み取られた原稿画像に対応した画像を転写材にプリントする部分である。スキャナー、プリンタ共に400dpiの解像力を有する。
【0018】まず、原稿台3上に原稿Gを複写すべき面を下側にしてセットする。次にコピーボタンを押すことにより複写が開始される。イメージスキャナー部10において、原稿照射用ランプ、短焦点レンズアレイ、CCDセンサーが一体のユニット4となって原稿を照射しながら走査することにより、その照明走査光の原稿面反射光が、短焦点レンズアレイによって結像されてCCDセンサーに入射される。CCDセンサーは受光部、転送部、出力部より構成されている。CCD受光部において光信号が電気信号に変えられ、転送部でクロックパルスに同期して順次出力部ヘ転送され、出力部において電荷信号を電圧信号に変換し、増幅、低インピーダンス化して出力する。このようにして得られたアナログ信号を周知の画像処理を行なってデジタル信号に変換してプリンタ部に送られる。
【0019】次にプリンター部2について説明する。52は低速プリント用の転写材積載手段である第1給紙カセットで、紙等の転写材53を収容している。54は給紙ローラで、給紙カセット52に収容された転写材53をレジストローラ55が配置されている位置まで給送する。レジストローラは、その停止中に転写材先端を突き当てることにより、転写材の斜行取りをするとともに、像担持体としての感光ドラム11上の画像先端位置と転写材の先端位置が一致するように同期をとって、転写分離手段である帯電器15の位置する転写部へ転写材を送り込む。
【0020】70、72は各々転写材搬送手段で、レジストローラ55から転写部へ送られ、感光ドラム上の現像画像が転写分離帯電器15により転写された転写材53を、定着器76へ搬送する。転写材搬送手段70、72は、各々駆動ローラとアイドルローラに巻回され、調節ローラによって引張力が調節自在な無端の転写材搬送帯である転写ベルト71、搬送ベルト73が設けられている。
【0021】第1給紙カセット52の転写材搬送経路上には、給紙カセット52側から順に第1の画像形成ユニットP1、第2の画像形成ユニットP2が並設されている。転写ベルト71、73は、駆動ローラによって矢印方向に駆動されるようになっており、前記レジストローラ55から送られた転写材53を画像形成ユニットP1、P2、定着器76へと順次搬送するものである。
【0022】転写材53は第1、第2の画像形成ユニットP1、P2を通過するとき、必要に応じて、各々の画像形成ユニットに現像形成された各々の顕画像(トナー像)が転写(又は順次転写)される。搬送ベルト73は、前記転写ベルト71から搬送された転写材53を定着器56へ搬送するものである。76は定着器で、例えば加熱ローラと加圧ローラており、前記搬送ベルト73から搬送され、トナー像が転写された転写材53に熱と圧力を加えてトナーを転写材53に定着させる。77は排紙ローラで、画像形成が終了した転写材53を排紙スタッカ78に排紙する。
【0023】画像形成ユニットP1とP2は夫々に備えられた現像装置が異なり、それによる画像形成特性が異なるものであり、概略同一の構成である。各々の画像形成ユニットP1(又はP2)は、図1矢印方向に回転駆動される潜像担持体即ち本実施例では電子写真感光体ドラム11(又は21)と、これら各々のドラムの周囲にわたってドラム回転方向に順次設けられている帯電器12(又は22)、例えば2成分現像剤を収納した現像装置13K、13R、13B(又は23K、23R、23B)、転写分離用放電器15(又は25)、クリーニング手段16(又は26)と、前記感光体ドラム11(又は21)の上方に夫々設けられたレーザービームスキャナー10(又は20)とを具備している。
【0024】前記現像器13K、23Kには黒色のトナーが、現像器13R、23Rには赤色のトナーが、現像器13B、23Bには青色のトナーが夫々収容されている。前記レーザービームスキャナー10、20は、半導体レーザー、ポリゴンミラー、fθレンズ等から成り、電気デジタル画素信号の入力を受けて、該信号に対応して変調されたレーザービームを前記帯電器12(又は22)と現像器13K(又は23K)との間で感光ドラム母線方向に走査してドラム面を露光し、静電潜像を形成するようになっている。
【0025】前述の第1給紙カセット52の転写材搬送経路とは別に、画像形成ユニットP2のみに転写材を搬送する転写材搬送バイパス経路を設けている。57は画像形成ユニットP2専用(高速プリント用)の第2給紙カセットで、転写材53を収容している。第2給紙カセット57に収容された転写材53は給紙ローラにより、レジストローラ56が配置されている位置まで給送される。転写材53はレジストローラ56により画像形成ユニットP2へ送られて、画像形成ユニットに形成された顕画像(トナー像)が転写された後、搬送ベルト73により定着器56へ搬送される。定着器76により、トナーが転写された転写材53に熱と圧力が加えられてトナーが転写材53に定着される。排紙ローラ77により、画像形成が終了した転写材53が排紙スタッカ78に排紙される。
【0026】次に、転写材の移動速度について説明する。第1の像担持体としての感光ドラム11と転写材搬送手段70は移動速度(画像形成速度)をVに制御しており、第2の像担持体としての感光ドラム21と転写材搬送手段72及び定着器76は移動速度(画像形成速度)をV1、V2(V1<V2)の2段階に切り換えて駆動できるように制御しており、通常VとV1は等しい。
【0027】本実施例では超音波モータを用いており、速度制御が高精度にできるという利点がある。超音波モータで速度制御すること自体は公知なので、詳細は略すがエンコーダの信号をもとにPLLをかけることにより一定速度に制御して、圧電素子の振幅を変化させることで速度を変化させている。低速プリントモードの場合は移動速度(画像形成速度)を常にV1で制御し、高速プリントモードの場合は、移動速度(画像形成速度)を常にV2で制御している。なお、画像形成速度V1、V2に対応して、転写工程、クリーニング工程等は適宜設定した。
【0028】次に現像装置13K、13R、13B、23K、23R、23Bについて説明する。本実施例において、現像装置13K、13R、13B、23K、23R、23Bとしては従来より広く用いられている2成分磁気ブラシ現像装置を用いている。
【0029】現像剤担持体としての現像スリーブには、交流電圧に直流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加されてる。具体的には第1の現像装置13K、13R、13Bのスリーブに印加する振動バイアス電圧は周波数が1600Hz、ピーク間電圧VP-P が1600Vの交流電圧に、直流電圧−550Vを重畳したものである。第2の現像装置23K、23R、23Bのスリーブに印加する振動バイアス電圧は周波数が2000Hz、ピーク間電圧VP-P が2000Vの交流電圧に、直流電圧−550Vを重畳したものである。
【0030】現像剤は非磁性トナーと磁性粒子(キャリア)とからなる2成分現像剤を用いた。現像装置13と23は現像性能の異なる現像剤を収納している。現像器13K、13R、13Bには各々現像剤としてのトナーの現像性能が第1のタイプの現像剤A(低速用現像剤)を収納し、現像器23K、23R、23Bには現像剤としてのトナーの現像性能が第2のタイプの現像剤B(高速用現像剤)を収納している。
【0031】現像剤Aはトナーの粒径が小さく、高解像度の再現に適しており、現像特性としてはガンマ値が低く、高階調性再現に適したタイプの現像剤であり、低速度の現像に適したタイプの現像剤である。現像剤Bはトナーの粒径が現像剤Aよりはやや大さく、現像特性としてはガンマ値が高く、高画像濃度の再現に適したタイプの現像剤であり、高速度の現像に適したタイプの現像剤である。
【0032】画像形成条件を低速プリントモードに適応して設定した場合、高速プリントモードで画像形成すると現像性能が低下し、画像濃度が不利になり、そのままでは画像濃度が低くなる。本実施例では、高速プリントモード時において、現像特性としてはガンマ値が高く、高画像濃度の再現に適したタイプの現像剤を用いて、画像形成しているので高速時においても十分に高濃度の画像を得ることができる。
【0033】なお、現像装置13K、13R、13B(又は23K、23R、23B)は近接・離間が可能に配置されており、その一方が現像に寄与する構成となっている。近接・離間の手段としては、例えば、ソレノイドの付滅勢による等の公知の方法を用いることができる。
【0034】定着器の定着条件を低速プリントモードに適応して設定した場合、高速プリントモードでは定着器の速度を速くしているので、単位時間当たりの熱量が減少し、そのままでは定着性が不利になる。高速プリントモードでは必ずしも高レベルの定着性を必要としてはおらず、取り扱い時に画像が欠損して情報が欠落しなければ充分である場合もある。しかし、簡単な構成で定着性を充分にすることができるのなら、その方が好ましいことは言うまでもない。
【0035】定着性を向上させるには、熱量を多くすればよく、1)定着温度を高くする、2)定着器のニップを大きくして単位面積当たりの定着時間を長くする、という方法がある。定着温度を高くする方法は、公知の手段により定着器のヒーターの電力を例えば400Wと800Wに切り換えることで達成できる。
【0036】次に、定着器の速度を速くするときに、定着器のニップを大きくして熱量を多くする方法の一例を、図2を用いて説明する。
【0037】図2は定着器のニップを変化させる方法を説明するための定着器の断面図である。図2(a)は非通紙時の状態を示し、図2(b)はニップを小さく設定したときの状態を示し、図2(c)はニップを大きく設定したときの状態を示す。
【0038】図において、81は定着ローラーであり、内部に熱源83を有している。82は加圧ローラーである。定着ローラー81表面には表面温度を制御するためのサーミスタ85が押し当てられておりこのサーミスタ85により上記熱源83がオン・オフ制御されるようになっている。
【0039】また、加圧ローラー82の両端部を支持するアーム87は一端が軸支aされ、他端が圧縮ばね88を介してレバー89の一端と連結しており、このレバー89は他端にカム90のピン90' が係合され、このカム90の回転によりb点を中心として図のA又はB方向に揺動して前記圧縮ばね88を圧縮、伸張させるように設けられている。レバー89はその一端部をピン90' に向けて図示しないばねにより付勢することができる。97は加圧ローラー82の表面弾性層である。非通紙時において図2(a)に示す如くレバー89はカム90により偏奇されておらず、加圧ローラー82は定着ローラー81に対して離隔状態にある。他方、通紙時にはレバー89は図示しないモータによりカム90が回転されることにより偏奇されてA方向に揺動し、アーム87は圧縮ばね88のばね力により軸aを中心として回動することにより、加圧ローラー82を定着ローラー81に加圧接触させる。
【0040】さて、この定着器における定着のためのローラー動作について以下に述べる。まず、ニップを小さく設定する場合には、複写開始信号により不図示の駆動モータにより定着ローラー81及び加圧ローラー82が回転を開始し、さらに不図示の加圧モータが動作してカム90が回転しそのピン90' によりレバー89を偏奇して図2(b)に示す如く加圧ローラー82を定着ローラー81に圧接せしめる。
【0041】このカム90の外周部に設けられた凹部92をカム90の近傍に設けられたセンサー91が検出すると該加圧モータ従ってカム90は停止されて、該モータ自身が有するブレーキ機構により前記一対のローラー81、82の加圧状態が保持されるようにロックされる。この状態を図2(b)に示す。
【0042】なお、このカム90の停止位置は、後の加圧解除時のカム90の動作を自動的に生じさせるために、レバー89に対して逃げ勝手位置としておくことが好ましい。
【0043】このようなレバー89の動きにより、アーム87は圧縮ばね88のばね力を受けて加圧ローラー82を定着ローラー81に加圧接触させ、これらローラーは加圧接触状態で回転する。未定着画像を有する転写材53は上記ローラー間を通過することにより定着せしめられる。以上述べたようなニップを小さく設定する場合の凹部92をセンサー91が検知した時の停止位置における定着動作を第1位置の定着と称する。
【0044】次に、ニップを大きく設定する場合には、複写開始信号により前記と同様にローラー対の回転及びカム90の回転が開始するが、この場合は図2(c)に示す如くカム90の外周部に設けられた凹部93をセンサー91が検出した時、前記したブレーキ機構により、この位置でカム90が停止しロックされ、ローラー対はこれに対応した加圧状態に保持される。
【0045】未定着画像を有する転写材53は上記した加圧状態のローラー対間を通過することにより定着せしめられる。この状態を図2(c)に示す。以上述べたようなニップを大きく設定する場合の凹部93をセンサー91が検知した時の停止位置における定着動作を第2位置の定着と称する。
【0046】図から明らかなように、カム90の駆動回転方向(矢印)で見て、凹部92、凹部93の順に下流側となるように位置し、前記第1位置、第2位置はカム90の回転につれてセンサー91が1個目、2個目の凹部を検知した位置に相当する。そして凹部93に対するレバー89の偏奇位置はより下方に位置している。従って、第1位置(低速度)、第2位置(高速度)の順に定着時の加圧力は高くなる。つまりこの順に定着度は高くなっている。
【0047】図3は上記のローラー加圧動作を行なうフローチャートである。
【0048】プリンタ本体の電源を入れてプリントモードを通常速度又は高速モードに設定して、プリントを開始すると、ローラー加圧動作の制御手段が作動する。図3において制御手段の作動が開始されると、駆動モータ及び加圧モータの回転が開始される。加圧モータの回転により加圧カムが回転して、センサーの第1回目の検知信号が有りと判断されるまで加圧カムは回転し続ける。
【0049】センサーの第1回目の検知信号が有りと判断されると、通常速度プリントモードであるか判断して、Yesの場合は加圧モータの回転が停止されロックされる。即ち、加圧カムは第1位置でロックされてニップは小さく設定される。この状態で転写材が定着され、プリントが終了すると判断されるまで継続される。プリントが終了すると判断されると、駆動モータ及び加圧モータの回転が停止する。一方、通常速度プリントモードであるか否か判断して、NOの場合はセンサーの第2回目の検知信号が有りか否か判断する。センサーの第2回目の検知信号が有りと判断されるまで加圧カムは回転し続け、センサーの第2回目の検知信号が有りと判断されると、高速プリントモードであるか否か判断して、Yesの場合は加圧モータの回転が停止されロックされる。即ち、加圧カムは第2位置でロックされてニップは大きく設定される。この状態で転写材が定着され、プリントが終了すると判断されるまで継続される。プリントが終了すると判断されると、駆動モータ及び加圧モータの回転が停止する。
【0050】一方、高速プリントモードであるか否か判断して、NOの場合は「異常信号発生」と異常を表示して駆動モータ及び加圧モータの回転が停止する。
【0051】次に、作業者がプリント処理を行ない、最終画像を得るまでの手順について、図4、5を用いて説明する。図4は、本発明を適用したデジタル電子写真複写機の一実施例を示す操作部を説明するための図である。まず、プリンタ本体の電源を入れると画像形成状態を示すプリントモードは標準プリントモードとして低速白黒プリントモードに設定される。
【0052】その後、原稿をセットして、セレクトスイッチ342〜344で、プリントモードを(1)低速プリント用か(2)高速プリント用か(3)2色プリント用か選択すると、選択されたプリントモードに対して標準状態の現像装置が選択されて現像装置の色が現像装置表示部347に表示される。
【0053】現像装置表示部347は、第1画像形成ユニットP1の黒現像装置13K、赤現像装置13R、青現像装置13B、第2画像形成ユニットP2の黒現像装置23K、赤現像装置23R、青現像装置23Bの6種類の現像装置の種類に対応して、各々黒ランプ347a、赤ランプ347b、青ランプ347c、黒ランプ347d、赤ランプ347e、青ランプ347fが点灯する。
【0054】例えば、プリントモードを(1)低速プリント用に設定すると、標準状態として第1画像形成ユニットP1の黒現像装置13Kが選択されて黒ランプ347aが点灯する。白黒プリント画像を得たい場合は、そのまま倍率、プリント枚数等の諸設定をした後、プリントボタン341を押すと、プリント速度は遅いが鮮明で高画質な所望のプリント画像を得ることができる。
【0055】345は第1画像形成ユニットP1の現像装置セレクトスイッチであり、セレクトトスイッチ345を押すと、「黒→赤→青」の順に現像装置が選択される。赤又は青色プリント画像を得たい場合は、セレクトスイッチ345を押し、赤又は青を選択して、倍率、プリント枚数等の諸設定をした後、プリントボタン341を押すと、プリント速度は遅いが鮮明で高画質な所望のプリント画像を得ることができる。
【0056】次に、(2)プリントモードを高速プリントモードに設定すると、標準状態として第2画像形成ユニットP2の黒現像装置23Kが選択されて黒ランプ347dが点灯する。白黒プリント画像を得たい場合は、そのまま倍率、プリント枚数等の諸設定をした後、プリントボタン341を押すと、それほど高画質な画像でないがプリント速度の速い所望のプリント画像を得ることができる。そして所定時間経過後にプリントモードは低速自黒プリントモードに設定される。
【0057】赤又は青色プリント画像を得たい場合は、セレクトスイッチ346を押し、赤又は青を選択して、倍率、プリント枚数等の諸設定をした後、プリントボタン341を押すと、それほど高画質な画像でないがプリント速度の速い所望のプリント画像を得ることができる。そして所定時間経過後にプリントモードは低速白黒プリントモードに設定される。
【0058】次に、(3)プリントモードを2色プリントモードに設定すると、標準状態として第1画像形成ユニットP1の黒現像装置13K及び第2画像形成ユニットP2の赤現像装置23Rが選択されて黒ランプ347aと赤ランプ347eが点灯する。赤黒の2色プリント画像を得たい場合は、そのまま倍率、プリント枚数等の諸設定をした後、プリントボタン341を押すと、低速白黒プリントモードと同じプリント速度で、鮮明で高画質な所望の2色プリント画像を得ることができる。そして所定時間経過後にプリントモードは低速自黒プリントモードに設定される。
【0059】なお、2色プリントモードに設定した場合はセレクトスイッチ345で第1画像形成ユニットP1の「現像装置13K、13R、13B」を選択でき、セレクトスイッチ346で第2画像形成ユニットP2の「現像装置23K、23R、23B」を選択できる。
【0060】黒青又は赤青の2色プリント画像を得たい場合は、セレクトスイッチ345、346を押して、黒青又は赤青を選択して、倍率、プリント枚数等の諸設定をした後、プリントボタン341を押すと、低速白黒プリントモードと同じプリント速度で、鮮明で高画質な所望の2色プリント画像を得ることができる。そして所定時間経過後にプリントモードは低速白黒プリントモードに設定される。このように所定時間経過後は常に標準プリントモードに復帰する構成にしている。
【0061】図5は、本発明を適用したデジタル電子写真複写機の一実施例を示すブロック図である。図において、300はプリントモード設定部301、諸機能設定部302からなる操作部、304はプリントモード設定部301に基づき画像形成ユニットの使用選択を切換制御する画像形成ユニット選択手段、305は操作部300に対応してプリントシーケンスを統括的に制御するメインの制御部、306はプリントモード設定部301に基づき感光ドラム21と転写材搬送手段70、72と定着器76の移動速度をV1、V2に切換制御する速度切換制御部、307は駆動制御、308は現像装置の使用選択を切換制御する現像装置選択手段、309は定着器条件を制御する定着器条件制御部である。
【0062】操作部300により(1)プリントモードを低速白黒プリントモードにすると、感光ドラム11と定着器76の移動速度はプリント開始から終了まで速度V1に制御されると共に、定着器76はニップが小さくなる第1位置に制御される。あるいは、操作部300により(2)プリントモードを高速白黒プリントモードにすると、感光ドラム11と定着器76の移動速度はプリント開始から終了まで速度V2に制御されると共に、定着器76はニップが大きくなる第2位置に制御される。また、操作部300により(3)プリントモードを2色プリントモードにすると、感光ドラム11と定着器76の移動速度はプリント開始から終了まで速度V1に制御されると共に、定着器76はニップが小さくなる第1位置に制御される。この様にして、所望のプリント画像を得ることができる。
【0063】次に数値例につき説明する。
【0064】○画像形成ユニットP1における現像剤A(低速用現像剤;第1種現像剤)
負帯電性のポリエステル系樹脂で体積平均粒径5μmのトナーとフェライト粒子に極く薄い樹脂コーティングを施した重量平均粒径40μmの磁性キャリアからなる2成分現像剤を使用した。この磁性キャリアは、磁化の強さσ1000が68emu/cm3 で、透磁率が約5.0のものを用いた。
【0065】○画像形成ユニットP2における現像剤B(高速用現像剤;第2種現像剤)
負帯電性のポリエステル系樹脂で体積平均粒径8μmのトナーとフェライト粒子に極く薄い樹脂コーティングを施した重量平均粒径45μmの磁性キャリアからなる2成分現像剤を使用した。この磁性キャリアは、磁化の強さσ1000が66emu/cm3 で、透磁率が約5.0のものを用いた。
【0066】○設定条件感光ドラムの暗部電位(背景部電位)を−700V、明部電位(可視部電位)を−150Vとした。感光ドラムの低速時の周速はV1=100mm/sec、高速時の周速はV2=200mm/secとした。2成分磁気ブラシ現像装置現像装置13K、13R、13Bのスリーブに印加する振動バイアス電圧は周波数が1600Hz、ピーク間電圧Vp−pが1600Vの交流電圧に、直流電圧−550Vを重畳したものである。感光ドラムとスリーブの最近接距離は0.5mmとした。現像スリーブと感光ドラムの周速比は1.75とした。
【0067】現像装置23K、23R、23Bのスリーブに印加する振動バイアス電圧は周波数が2000Hz、ピーク間電圧VP-P が2000Vの交流電圧に、直流電圧−550Vを重畳したものである。感光ドラムとスリーブの最近接距離は0.5mmとした。
【0068】現像スリーブと感光ドラムの周速比は1.75とした。即ち、現像スリーブの低速時の周速は175mm/sec(V1=100mm/secのとき)、高速時の周速は350mm/sec(V2=200mm/secのとき)とした。定着ローラの低速時の周速は100mm/sec(V1=100mm/secのとき)、高速時の周速は200mm/sec(V2=200m/secのとき)とした。
【0069】本実施例の画像形成装置を用いて、プリントモードを低速プリントモードに設定して単色又は2色画像の形成を行なったところ、解像力が高く、階調性再現が良好で、しかも画像濃度が十分に高く、鮮明で高画質な画像が得られた。勿論、定着性は充分に良好であった。次に、プリントモードを高速プリントモードに設定して画像形成を行なったところ、プリント速度が速く、低速プリントモードと比較すると画像濃度がやや低く画質がやや劣るものの、画像濃度が十分に高く、比較的良好な画像が得られた。なお、得られた画像の定着性は良好であった。これは、高速プリントモードにおいて定着器のニップを大きく設定したことによるものである。
【0070】このように、本実施例によれば、1種類の画像形成装置で、(1)記録速度は遅いが鮮明で高画質な画像を得る用途と、(2)記録速度の速い用途、の複数の用途に応じることができる。
【0071】次に本発明の他の実施例を説明する。
【0072】(実施例2)図6は、本発明を適用したデジタル電子写真複写機の一実施例を示す主要部の構成図である。本実施例は、実施例1とは転写材搬送経路が異なっている他は実施例1と同様の構成である。即ち、実施例1に備えられていた画像形成ユニットP2専用の第2給紙カセット57がなく、転写材搬送手段74が配設され、転写材搬送手段70、72とレジストローラ56の配置構成が異なり、転写材搬送の制御方法が若干異なっている。
【0073】転写材搬送手段70(又は72)は転写用放電器15(又は25)を取り囲む位置に配設されている。レジストローラ56は転写材搬送手段70と72の間に、転写材搬送経路上の位置と転写材搬送経路から離れた位置に切換え可能に配設されている。
【0074】低速プリントの場合は、レジストローラ56は転写材搬送経路から離れた位置に設定される。給紙カセット52に収容された転写材53は給紙ローラ及び転写材搬送手段74により、レジストローラ55が配置されている位置まで給送され、その後、実施例1と同様に制御される。そして、本実施例では、転写材搬送手段70、74及びレジストローラ55、56は高速移動可能な構成になっており、更に正逆両方向に回動可能な構成になっている。
【0075】高速プリントの場合は、レジストローラ56は転写材搬送経路上の位置に設定される。給紙カセット52に収容された転写材53は給紙ローラ、転写材搬送手段74、レジストローラ55及び転写材搬送手段70により、高速度でレジストローラ56が配置されている位置まで給送され、その後、実施例1と同様に制御される。このとき、レジストローラ55はレジストローラとしての作用はされず、単なる搬送ローラとして作用する。
【0076】なお、高速プリントモードで連続プリントする場合は、前段の転写材の画像形成が終了する前に、予め後段の転写材がレジストローラ56が配置されている位置まで給送されるので、より高速度で連続プリントすることができる。
【0077】そして、高速プリントモードで連続プリントしている途中で、プリントモードの設定を低速プリントモードに変更した場合は、レジストローラ56、転写材搬送手段70、レジストローラ55及び転写材搬送手段74が逆方向に回動して、レジストローラ56の位置にある転写材をレジストローラ55の位置迄引き戻してから、低速プリントモードに制御される。従って、このような場合でもジャムとならずに済み、より高速度な連続プリント画像を得ることができる。
【0078】本実施例の画像形成装置を用いて、プリントモードを低速プリントモードに設定して単色又は2色画像の形成を行なったところ、実施例1と同様に解像力が高く、階調性再現が良好で、しかも画像濃度が十分に高く、鮮明で高画質な画像が得られた。勿論、定着性は充分に良好であった。次に、プリントモードを高速プリントモードに設定して画像形成を行なったところ、実施例1と同様にプリント速度が速く、低速プリントモードと比較すると画像濃度がやや低く画質がやや劣るものの、画像濃度が十分に高く、比較的良好な画像が得られた。なお、得られた画像の定着性は良好であった。これは、高速プリントモードにおいて定着器のニップを大きく設定したことによるものである。
【0079】このように、本実施例によれば、実施例1と同様に1種類の画像形成装置で、(1)記録速度は遅いが鮮明で高画質な画像を得る用途と、(2)記録速度の速い用途、の複数の用途に応じることができる。
【0080】さらに、本実施例によれば、画像形成ユニットP2専用の給紙カセットを備えなくても済み、装置構成を簡素化することができる。
【0081】次に本発明の他の実施例を説明する。
【0082】(実施例3)図7は、本発明を適用したデジタル電子写真複写機の一実施例を示す主要部の構成図である。本実施例は、実施例1とは画像形成ユニットP1、P2の配置と転写材搬送経路が異なっている他は基本的に実施例1と同様の構成である。即ち、実施例1では画像形成ユニットP1とP2が転写材の搬送に対して直列に配置していたが、本施例では画像形成ユニットP1とP2が転写材の搬送に対して並列に配置している。
【0083】画像形成ユニットP1は高精彩、高階調性画像を形成するための専用ユニットであり、低速度で画像を形成を行なうものである。画像形成ユニットP2はさほど高画質を必要としないが、高速度で画像を形成を行なうための専用ユニットである。画像形成ユニットP1、P2には共に現像装置が1つだけ配置されており、各々の現像装置に収納された現像剤が異なるだけで、画像形成ユニットP1とP2は基本的に同様の構成である。なお、定着器76は画像形成ユニットP1用とP2用で共用しており、画像形成速度の差異により定着器の移動速度が異なっても、定着器のニップは変更しておらず、定着器の構成は常に一定である。
【0084】次にプリンター部2について説明する。52は画像形成ユニットP1用(低速プリント用)の第1給紙カセットで、57は画像形成ユニットP2専用(高速プリント用)の第2給紙カセットで、各々転写材53を収容している。給紙カセット52(又は57)に収容された転写材53は給紙ローラにより、レジストローラ55(又は56)が配置されている位置まで給送される。転写材53はレジストローラ55(又は56)により画像形成ユニットP1(又はp2)へ送られて、画像形成ユニットに形成された顕画像(トナー像)が転写された後、転写材搬送手段70(又は72)により定着器76へ搬送される。定着器76により、トナーが転写された転写材53に熱と圧力が加えられてトナーが転写材53に定着される。排紙ローラ77により、画像形成が終了した転写材53が排紙スタッカ78に排紙される。
【0085】画像形成ユニットP1(又はP2)は図7矢印方向に回転駆動される潜像担持体即ち本実施例では電子写真感光体ドラム11(又は21)とこれら各々のドラムの周囲にわたってドラム回転方向に順次設けられている帯電器12(又は22)、1成分現像剤を収納した現像装置13(又は23)、転写用放電器15(又は25)、クリーニング手段16(又は26)、と前記感光体ドラム11(又は21)の上方に夫々設けられたレーザービームスキャナー10(又は20)とを具備している。
【0086】前記現像器13、23には黒色のトナーが夫々収容されている。前記レーザービームスキャナー10、20は、半導体レーザー、ポリゴンミラー、fθレンズ等から成り、電気デジタル画素信号の入力を受けて、該信号に対応して変調されたレーザービームを前記帯電器12(又は22)と現像器13(又は23)との間でドラム母船方向に走査してドラム面を露光するようになっている。
【0087】次に、転写材の移動速度について説明する。感光ドラム11と転写材搬送手段70は移動速度(画像形成速度)をV1に制御し、感光ドラム21と転写材搬送手段72は移動速度(画像形成速度)をV2に制御しており、定着器76は移動速度をV1、V2(V1<V2)の2段階に切り換えて駆動できるように制御している。
【0088】本実施例では超音波モータを用いており、速度制御が高精度にできるという利点がある。超音波モータで速度制御すること自体は公知なので、詳細は略すがエンコーダの信号をもとにPLLをかけることにより一定速度に制御して、圧電素子の振幅を変化させることで速度を変化させている。低速プリントモードの場合は移動速度(画像形成速度)を常にV1で制御し、高速プリントモードの場合は、移動速度(画像形成速度)を常にV2で制御している。なお、画像形成ユニットP1、P2において、画像形成速度V1、V2に対応して、転写工程、クリーニング工程等は適宜設定した。
【0089】次に現像装置13、23について説明する。本実施例において、現像装置13、23としては従来より広く用いられている磁性トナーを使用した非接触1成分現像装置、所謂ジャンピング現像装置を用いている。現像スリーブには、交流電圧に直流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加されてる。具体的には現像装置13のスリーブに印加する振動バイアス電圧は周波数が1200Hz、ピーク間電圧VP-P が1600Vの交流電圧に、直流電圧−550Vを重畳したものである。感光ドラムとスリーブの最近接距離は0.3mmとした。
【0090】現像スリーブと感光ドラムの周速比は1.25とした。現像装置23のスリーブに印加する振動バイアス電圧は周波数が2000Hz、ピーク間電圧VP-P が2000Vの交流電圧に、直流電圧−550Vを重畳したものである。感光ドラムとスリーブの最近接距離は0.3mmとした。現像スリーブと感光ドラムの周速比は1.25とした。
【0091】現像装置13と23は現像性能及び定着性能の異なる現像剤を収納している。画像形成ユニットP1に配備された現像器13には現像剤としてのトナーの現像性能及び定着性能が第1のタイプの現像剤Cを収納し、画像形成ユニットP2に配備された現像器23には現像剤としてのトナーの現像性能及び定着性能が第2のタイプの現像剤Dを収納している。
【0092】現像剤Cはトナーの粒径が小さく、高解像度の再現に適しており、現像特性としてはガンマ値が低く、高階調性再現に適したタイプの現像剤であり、また高温定着タイプの現像剤であり、低速定着に適したタイプの現像剤である。現像剤Dはトナーの粒径が現像剤Cよりはやや大さく、現像特性としてはガンマ値が高く、高画像濃度の再現に適したタイプの現像剤であり、また低温定着タイプの現像剤であり、高速定着に適したタイプの現像剤である。
【0093】高速プリントモードの場合は低速プリントプリントモードの場合と比較して定着器の速度を速くしているので、充分な定着性を得るには、1)定着させるための熱量を多くする、2)少ない熱量で定着する材料を用いる、という方法がある。
【0094】熱量を多くするには、1−1)定着温度を高くする、1−2)定着器のニップを大きくして単位面積当たりの定着時間を長くする、という方法があるが、消費電力が多大になる、特別な装置構成が必要となり装置のコストが高くなる等の問題がある。そこで、本実施例では特別な装置構成を必要としない 2)の方法により、少ない熱量で定着する、即ち定着性能が高い黒トナーを用いて、定着速度を速くしながらも充分な定着性を得るものである。
【0095】少ない熱量で定着する材料、即ちトナーを低温定着するためには、一般にトナー用バインダー樹脂の分子量やガラス転移点を下げる方法がある。しかし、この方法ではバインダー樹脂の分子量やガラス転移点を下げすぎると、トナーの保存性が悪くなり、トナー同士がブロッキングしたり、現像スリーブ等に融着するなど好ましくない現象も起こる。また、耐オフセット性は不利な方向である。従って、低温定着しながら、耐オフセット性、耐ブロッキング性の良好なトナーを用いることが好ましい。低温定着用(高速度用)トナーとしては種々の公知のものが好適に用いられる。
【0096】例えば、低温定着性とオフセット防止性(耐ブロッキング性)とを考慮したトナー用バインダー樹脂として、特開昭56−158340号公報に記載されているように、低分子量重合体と高分子量重合体とからなる樹脂を用いる方法、特開昭58−203453号公報に記載されているように、低温軟化性樹脂と高温軟化性樹脂とからなる樹脂、特公昭60−20411号公報に記載されているように、低重合度重合体と高重合度重合体とからなる樹脂、特開昭60−123850号公報に記載されているように、ポリエステル樹脂とゲルコンテントが異なる2種類(ゲル化度20%以上とゲル化度10%未満)のビニル系樹脂をブレンドした樹脂を用いる方法、特開昭56−16144号公報に記載されているように、GPCによる分子量分布において、低分子量と高分子量に各々ピークをもつ樹脂を用いる方法が好適に用いられる。
【0097】これらのトナーのバインダー樹脂は低分子量、低温軟化性等の低温定着性にすぐれた成分と、高分子量、高温軟化性等のオフセット防止性にすぐれた成分とをうまく配分することで、低温定着性とオフセット防止性の両特性を兼ね備えた良好な低温定着用(高速度用)トナーが得られる。
【0098】本実施例において、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)によるクロマトグラムのピーク又は/およびショルダーの分子量は次の条件で測定される。40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHF(テトラヒドロフラン)を毎分1mlの流速で流し、試科濃度として0.05〜0.6重量%に調整した樹脂のTHF試料溶液を50〜200μl注入して測定する。
【0099】試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。
【0100】検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、PressureChemical Co.製あるいは東洋ソーダ工業社製の分子量あ6×102,2.1×103 ,4×103 ,1.75×104 ,5.1×104 ,1.1×105 ,3.9×105 ,8.6×105 ,2×106 ,4.48×106 ,のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試科を用いるのが適当である。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
【0101】カラムとしては、103 〜2×106 の分子量領域を適確に測定するために、市販のポリスチレンゲルカラムを複数組合せるのが良い。例えばWaters社製のμ−styragel 500,103 ,104 ,105 の組合せや、昭和電工社製のshodexKF−80Mや、あるいは東洋ソーダ工業社製のTSKgel G1000H,G2000H,G2500H,G3000H,G4000H,G5000H,G6000H,G7000H,GMHの組合せが好ましい。
【0102】本実施例において、バインダー樹脂の分子量分布は、次の条件で測定したものである。
【0103】GPC条件測定装置:LC−GPC 150C(ウォーターズ社製)
カラム:KF801〜KF807(ショウデックス社製)
カラム温度:28〜30℃溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
試料の有する分子量分布は、上記条件で測定されたポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数値と以上の条件で測定したカウント数との関係から算出した。
【0104】GPCによるクロマトグラムの説明図を図10に示す。GPCの分子量分布においてMAはメインピークを示し、MBはサブピークを示す。メインピークMAはサブピークMBよりも低分子側に位置しており、低温定着に寄与するものである。
【0105】次に、現像剤について具体的に説明する。
【0106】○現像剤C(画像形成ユニットP1用;高画質用;低速用)
トナースチレンアクリル系共重合体樹脂(3)…100重量部(GPCによる分子量ピーク値MA 3万)
磁性体 … 90重量部負荷電性制御剤 … 2重量部ポリエチレンワックス … 3重量部上記材料をヘンシェルミキサーで予備混合した後、2軸混練機にて溶融混練した。溶融混練し、溶融混練物を冷却後、冷却物を粗粉砕し、ジェット気流を用いた粉砕機によって微粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級し、体積平均粒径6μmの負帯電性の黒色微粉体(磁性トナー)を得た。
【0107】該磁性トナー100重量部に対して疎水性コロイダルシリカ微粉体0.6重量部を乾式混合し、トナー粒子表面にコロイダルシリカを有するトナー(高画質用;低速用現像剤)を得た。
【0108】○現像剤D(画像形成ユニットP2用;高速用)
トナースチレンアクリル系共重合体樹脂(4)…100重量部(GPCによる分子量ピーク値MA 6000,MB 48万)
磁性体 … 60重量部負荷電性制御剤 … 2重量部ポリエチレンワックス … 3重量部上記材料をヘンシェルミキサーで予備混合した後、2軸混練機にて溶融混練した。溶融混練し、溶融混練物を冷却後、冷却物を粗粉砕し、ジェット気流を用いた粉砕機によって微粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級し、体積平均粒径12μmの負帯電性の黒色微粉体(磁性トナー)を得た。
【0109】該磁性トナー100重量部に対し疎水性コロイダルシリカ微粉体0.4重量部を乾式混合し、トナー粒子表面にコロイダルシリカを有するトナー(高速定着用現像剤)を得た。
【0110】次に、作業者がプリント処理を行ない、最終画像を得るまでの手順について、図8、9を用いて説明する。図8は、本発明を適用したデジタル電子写真複写機の一実施例を示す操作部を説明するための図である。まず、プリンタ本体の電源を入れるとプリントモードは標準プリントモードとして自動速度プリントモードに設定される。
【0111】その後、原稿をセットして、(1)プリントモードを高画質(低速)プリントモードに設定して、倍率、プリント枚数等の諸設定をした後、プリントボタン341を押すと、画像形成ユニットP1が選択され、プリント速度は遅いが高精彩で高階調性の高画質な所望のプリント画像を得ることができる。そして所定時間経過後にプリントモードは自動速度プリントモードに設定される。
【0112】次に、(2)プリントモードを高速プリントモードに設定し、プリントボタン341を押すと、画像形成ユニットP2が選択され、それほど高画質な画像でないがプリント速度の速い所望のプリント画像を得ることができる。そして所定時間経過後にプリントモードは自動速度プリントモードに設定される。
【0113】次に、(3)プリントモードを自動速度プリントモードに設定し、プリントボタン341を押すと、原稿の種類に応じて高画質(低速)プリントモードか高速プリントモードかを判定して、プリント速度モードを設定する。高画質(低速)プリントモードと判定した場合は、プリント速度は遅いが鮮明で高画質な所望のプリント画像を得ることができ、高速プリントモードと判定した場合は、それほど高画質な画像でないがプリント速度の速い所望のプリント画像を得ることができる。
【0114】尚、画像形成が終了した後、所定時間経過後標準プリントモードに復帰する構成にしているので、常に通常良く使用するモードに復帰させることができ、操作者が頻繁に速度モードを設定しなくてすみ、操作性が向上する。上述では、標準プリントモードを自動速度プリントモードとする例を示したが、標準プリントモードは管理者が所望のプリントモードに設定することができる。
【0115】図9は、本発明を適用したデジタル電子写真複写機の一実施例を示すブロック図である。図において、300はプリントモード設定部301、諸機能設定部302からなる操作部、303はプリントモードを判定するプリントモード判定部、304はプリントモード設定部301又はプリントモード判定部303の判定に基づき高画質(低速)用画像形成ユニットP1と高速用画像形成ユニットP2の使用選択を切換制御する画像形成ユニット選択手段、305は操作部300に対応してプリントシーケンスを総括的に制御するメインの制御部、306は定着器76の移動速度をV1、V2に切換制御する速度切換制御部、307は駆動制御である。
【0116】操作部300により(1)プリントモードを高画質(低速)プリントモードにすると、画像形成ユニットP1が選択され、感光ドラム11と転写材搬送手段70及び定着器76の移動速度はプリント開始から終了まで速度V1に制御される。
【0117】あるいは、操作部300により(2)プリントモードを高速プリントモードにすると、画像形成ユニットP2が選択され、感光ドラム21と転写材搬送手段72及び定着器76の移動速度はプリント開始から終了まで速度V2に制御される。
【0118】また、操作部300により(3)プリントモードを自動速度プリントモードにすると、原稿画像の読み取りを行ない、得られた画像情報が文字画像かグラフィック画像かを公知の方法により判定して、グラフィック画像と判定した時は画像形成ユニットP1が選択され高画質(低速)プリントモードに設定し、文字画像と判定した時は画像形成ユニットP2が選択され高速プリントモードに設定する。
【0119】即ち、原稿の種類に応じて画像形成ユニットが自動的に判定され、即ちプリント速度モードが自動的に判定され、高画質(低速)プリントモードと判定した場合は、感光ドラム11と転写材搬送手段70及び定着器76の移動速度はプリント開始から終了まで速度V1に制御され、高速プリントモードと判定した場合は、感光ドラム21と転写材搬送手段72及び定着器76の移動速度はプリント開始から終了まで速度V2に制御される。この様にして、所望のプリント画像を得ることができる。
【0120】次に数値例につき説明する。
【0121】感光ドラムの暗部電位(背景部電位)を−700V、明部電位(可視部電位)を−150Vとした。感光ドラム11と転写材搬送手段70の周速はV1=100mm/sec、感光ドラム21と転写材搬送手段72の周速はV2=200mm/secとした。現像装置13のスリーブに印加する振動バイアス電圧は周波数が1200Hz、ピーク間電圧VP-P が1600Vの交流電圧に、直流電圧−550Vを重畳したものである。
【0122】感光ドラムとスリーブの最近接距離は0.3mmとした。現像スリーブと感光ドラムの周速比は1.25とした。即ち、現像スリーブの周速は125mm/secとした。現像装置23のスリーブに印加する振動バイアス電圧は周波数が2000Hz、ピーク間電圧VP-P が2000Vの交流電圧に、直流電圧−550Vを重畳したものである。感光ドラムとスリーブの最近接距離は0.3mmとした。現像スリーブと感光ドラムの周速比は1.25とした。即ち、現像スリーブの周速は250mm/secとした。定着ローラの低速時の周速100mm/sec(V1=100mm/secのとき)、高速時の周速は200mm/sec(V2=200mm/secのとき)とした。
【0123】本実施例の画像形成装置を用いて、プリントモードを高画質(低速)プリントモードに設定し画像の形成を行なったところ、解像力が高く、階調性再現が良好で、しかも画像濃度が十分に高く、鮮明で高画質な画像が得られた。勿論、定着性は充分に良好であった。次に、プリントモードを高速プリントモードに設定して画像形成を行なったところ、プリント速度が速く、高画質(低速)プリントモードと比較すると画像濃度がやや低く画質がやや劣るものの、画像濃度が十分に高く、比較的良好な画像が得られた。なお、得られた画像の定着性は良好であった。これは、定着性能が良好な低温定着タイプの現像剤を用いたことによるものである。
【0124】次に、プリントモードを自動速度プリントモードに設定して画像形成を行なったところ、原稿がグラフィック画像の例では、画像形成ユニットとしてP1が選択されて、プリントモードが高画質(低速)プリントモードに設定され、解像力が高く、階調性再現が良好で、しかも画像濃度が十分に高く、鮮明で高画質なグラフィック画像が得られた。
【0125】また、原稿が文字画像の例では、画像形成ユニットとしてP2が選択されて、プリントモードが高速プリントモードに設定され、プリント速度が速く、高画質(低速)プリントモードと比較すると画像濃度がやや低く画質がやや劣るものの、画像濃度が十分に高く、比較的良好な画像が得られた。このように原稿の種類に応じてプリントモードが高画質(低速)か高速かに設定され、所望のプリント速度で所望のプリント画像を得ることができる。
【0126】このように、本実施例によれば、1種類の画像形成装置で、(1)記録速度は遅いが鮮明で高画質な画像を得る用途と、(2)記録速度の速い用途、の複数の用途に応じることができる。
【0127】更に、入力された画像情報に基づいて自動的に画像形成ユニット/プロセス速度を設定しているので、操作者のプリントモード設定操作を必要とせず、簡単な操作で所望の用途の画像を得ることができる。
【0128】更に、画像形成が終了した後、所定時間経過後標準プリントモードに復帰する構成にしているので、操作者が頻繁にプリントモードを設定しなくてすみ、操作性が向上する。
【0129】次に本発明の他の実施例を説明する。
【0130】(実施例4)図11は、本発明を適用したデジタル電子写真複写機の一実施例を示す主要部の構成図である。本実施例は、実施例1とは画像形成ユニットP1、P2の配置と転写材搬送経路が異なっている他は基本的に実施例1と同様の構成である。即ち、実施例1では画像形成ユニットP1とP2が転写材の搬送に対して直列に配置していたが、本実施例では画像形成ユニットP1とP2が転写材の搬送に対して並列に配置しており、夫々専用の定着器76、76B、排紙スタッカ81、82が独立して備えられている。更に排紙スタッカ81、82に収納された夫々の転写材を収納する排紙スタッカ83が備えれらている。
【0131】画像形成ユニットP1は高精彩、高階調性画像を形成するための専用ユニットであり、低速度で画像を形成を行なうものである。画像形成ユニットP2はさほど高画質を必要としないが、高速度で画像を形成を行なうための専用ユニットである。画像形成ユニットP1とP2は基本的に同様の構成である。
【0132】次にプリンター部2について説明する。52は画像形成ユニットP1用(低速プリント用)の第1給紙カセットで、57は画像形成ユニットP2専用(高速プリント用)の第2給紙カセットで、各々転写材53を収容している。給紙カセット52(又は57)に収容された転写材53は給紙ローラにより、レジストローラ55(又は56)が配置されている位置まで給送される。
【0133】転写材53はレジストローラ55(又は56)により画像形成ユニットP1(又はP2)へ送られて、画像形成ユニットに形成された顕画像(トナー像)が転写された後、転写材搬送手段70(又は72)により定着器76(又は76B)へ搬送される。定着器76(又は76B)により、トナーが転写された転写材53に熱と圧力が加えられてトナーが転写材53に定着される。排紙ローラ77(又は77B)により、画像形成が終了した転写材53が排紙スタッカ81(又は82)に排紙される。
【0134】83は第3の排紙スタッカであり、図11に示す実線の位置と点線の位置を可動できる構成になっており、排紙スタッカ81、82に1次的に収納された転写材を不図示の搬送手段により適宜収納できるようになっている。排紙スタッカ83が実線の位置にあるときは、排紙スタッカ82に収納された転写材を排紙スタッカ83に搬送して収納することができ、点線の位置にあるときは、排紙スタッカ81に収納された転写材を排紙スタッカ83に搬送して収納することができる。
【0135】画像形成ユニットP1(又はP2)は図11矢印方向に回転駆動される潜像担持体即ち本実施例では電子写真感光体ドラム11(又は21)とこれら各々のドラムの周囲にわたってドラム回転方向に順次設けられている帯電器12(又は22)、2成分現像剤を収納した現像装置13K、13R、13B(又は23K、23R、23B)、転写用放電器15(又は25)、クリーニング手段16(又は26)、と前記感光体ドラム11(又は21)の上方に夫々設けられたレーザービームスキャナー10(又は20)とを具備している。
【0136】前記現像器13K、23Kには黒色のトナーが、現像器13R、23Rには赤色のトナーが、現像器13B、23Bには青色のトナーが夫々収容されている。前記レーザービームスキャナー10、20は、半導体レーザー、ポリゴンミラー、fθレンズ等から成り、電気デジタル画素信号の入力を受けて、該信号に対応して変調されたレーザービームを前記帯電器12(又は22)と現像器13K(又は23K)との間でドラム母船方向に走査してドラム面を露光するようになっている。
【0137】次に、転写材の移動速度について説明する。画像形成ユニットP1では転写材の移動速度/画像形成速度はプリント開始から終了まで常にV1で制御しており、画像形成ユニットP2では転写材では転写材の移動速度/画像形成速度はプリント開始から終了まで常にV2で制御している。即ち感光ドラム11と転写材搬送手段70及び定着器76は移動速度を常にV1に制御し、感光ドラム21と転写材搬送手段72及び定着器76Bは移動速度V2に制御している。
【0138】本実施例では超音波モータを用いており、速度制御が高精度にできるという利点がある。超音波モータで速度制御すること自体は公知なので、詳細は略すがエンコーダの信号をもとにPLLをかけることにより一定速度に制御して、圧電素子の振幅を変化させることで速度を変化させている。なお、画像形成ユニットP1、P2において、画像形成速度V1、V2に対応して、転写工程、クリーニング工程等は適宜設定した。
【0139】次に、作業者がプリント処理を行ない、最終画像を得るまでの手順について、図12、図13を用いて説明する。図12は、本発明を適用したデジタル電子写真複写機の一実施例を示す操作部を説明するための図である。まず、プリンタ本体の電源を入れるとプリントモードは標準プリントモードとして自動速度プリントモードに設定される。
【0140】その後、原稿をセットして、(1)プリントモードを高画質(低速)プリントモードに設定して、倍率、プリント枚数等の諸設定をした後、プリントボタン341を押すと、画像形成ユニットP1が選択されプリント速度は遅いが高精彩で高階調性の高画質な所望のプリント画像を得ることかできる。これらのプリント画像は排紙スタッカ81をへて排紙スタッカ83に収納される。そして所定時間経過後にプリントモードは自動速度プリントモードに設定される。
【0141】次に、(2)プリントモードを高速プリントモードに設定し、プリントボタン341を押すと、画像形成ユニットP2が選択され、それほど高画質な画像でないがプリント速度の速い所望のプリント画像を得ることができる。これらのプリント画像は排紙スタッカ82をへて排紙スタッカ83に収納される。そして所定時間経過後にプリントモードは自動速度プリントモードに設定される。
【0142】次に、(3)プリントモードを自動速度プリントモードに設定し、プリントボタン341を押すと、原稿の種類に応じて高画質(低速)プリントモードか高速プリントモードかを判定して、プリント速度モードに設定する。高画質(低速)プリントモードと判定した場合は、画像形成ユニットP1が選択され、プリント速度は遅いが鮮明で高画質な所望のプリント画像を得ることができ、これらのプリント画像は排紙スタッカ81をへて排紙スタッカ83に収納される。
【0143】高速プリントモードと判定した場合は、画像形成ユニットP2が選択され、それほど高画質な画像でないがプリント速度の速い所望のプリント画像を得ることができ、これらのプリント画像は排紙スタッカ82をへて排紙スタッカ83に収納される。
【0144】そして、高画質(低速)プリントモードと高速プリントモードが混載された場合は、排紙スタッカ83が点線の位置あるいは実線の位置に可動することにより、排紙スタッカ81及び82に収納されたプリント画像が原稿の送られた順に従って、排紙スタッカ83に収納される。
【0145】尚、画像形成が終了した後、所定時間経過後標準プリントモードに復帰する構成にしているので、常に通常良く使用するモードに復帰させることができ、操作者が頻繁に速度モードを設定しなくてすみ、操作性が向上する。上述では、標準プリントモードを自動速度プリントモードとする例を示したが、標準プリントモードは管理者が所望のプリントモードに設定することができる。
【0146】図13は、本発明を適用したデジタル電子写真複写機の一実施例を示すブロック図である。図において、300はプリントモード設定部301、諸機能設定部302からなる操作部、303はプリントモードを判定するプリントモード判定部、304はプリントモード設定部301又はプリントモード判定部303の判定に基づき高画質(低速)用画像形成ユニットP1と高速用画像形成ユニットP2の使用選択を切換制御する画像形成ユニット選択手段、305は操作部300に対応してプリントシーケンスを統括的に制御するメインの制御部、307は駆動制御部、309は定着器条件を制御する定着器条件制御部である。
【0147】操作部300により(1)プリントモードを高画質(低速)プリントモードにすると、画像形成ユニットP1が選択され、画像形成ユニットP1の移動速度はプリント開始から終了まで速度V1に制御される。
【0148】あるいは、操作部300により(2)プリントモードを高速プリントモードにすると、画像形成ユニットP2が選択され、画像形成ユニットP2の移動速度はプリント開始から終了まで速度V2 に制御される。
【0149】また、操作部300により(3)プリントモードを自動速度プリントモードにすると、原稿画像の読み取りを行ない、得られた画像情報が文字画像かグラフィック画像かを公知の方法により判定して、グラフィック画像と判定した時は画像形成ユニットP1が選択され高画質(低速)プリントモードに設定し、文字画像と判定した時は画像形成ユニットP2が選択され高速プリントモードに設定する。
【0150】即ち、原稿の種類に応じて画像形成ユニットが自動的に判定され、即ちプリント速度モードが自動的に判定され、高画質(低速)プリントモードと判定した場合は、画像形成ユニットP1が選択され、画像形成ユニットP1の移動速度はプリント開始から終了まで速度V1に制御され、高速プリントモードと判定した場合は、画像形成ユニットP2が選択され、画像形成ユニットP2の移動速度はプリント開始から終了まで速度V2に制御される。この様にして、所望のプリント画像を得ることができる。
【0151】次に数値例につき説明する。
【0152】画像形成ユニットP1(高画質(低速)プリントモード);感光ドラムの暗部電位(背景部電位)を−700V、明部電位(可視部電位)を−150Vとした。現像装置13K、13R、13Bには黒、赤、青の2成分現像剤A(画像形成ユニットP1用;低速用)を使用した。スリーブに印加する振動バイアス電圧は周波数が1600Hz、ピーク間電圧VP-P が1600Vの交流電圧に、直流電圧−550Vを重畳したものである。
【0153】感光ドラム11の周速はV1=100mm/sec、現像スリーブの風速は175mm/secとした。感光ドラムとスリーブの最近接距離は0.5mmとした。定着ローラの周速は100mm/secでニップ設定は小とした。
【0154】画像形成ユニットP2(高速プリントモード);感光ドラムの暗部電位(背景部電位)を−700V、明部電位(可視部電位)を−150Vとした。現像装置23K、23R、23Bには黒、赤、青の2成分現像剤B(画像形成ユニットP@用;高速用)を使用した。スリーブに印加する振動バイアス電圧は周波数が2000Hz、ピーク間電圧Vp−pが2000Vの交流電圧に、直流電圧−550Vを重畳したものである。感光ドラム11の周速はV1=200mm/sec、現像スリーブの周速は350mm/secとした。感光ドラムとスリーブの最近接距離は0.5mmとした。定着ローラの周速は200mm/secでニップ設定は大とした。
【0155】本実施例の画像形成装置を用いた、プリントモードを高画質(低速)プリントモードに設定し画像の形成を行なったところ、解像力が高く、階調性再現が良好で、しかも画像濃度が十分に高く、鮮明で高画質な画像が得られた。勿論、定着性は充分に良好であった。
【0156】次に、プリントモードを高速プリントモードに設定して画像形成を行なったところ、プリント速度が速く、高画質(低速)プリントモードと比較する画像濃度がやや低く画質がやや劣るものの、画像濃度が十分に高く、比較的良好な画像が得られた。なお、得られた画像の定着性は良好であった。これは、高速プリントモードにおいて定着器のニップを大きく設定したことによるものである。
【0157】次に、プリントモードを自動速度プリントモードに設定して画像形成を行なったところ、原稿がグラフィック画像の例では、画像形成ユニットとしてP1が選択されて、プリントモードが高画質(低速)プリントモードに設定され、解像力が高く、階調性再現が良好で、しかも画像濃度が十分に高く、鮮明で高画質なグラフィック画像が得られた。
【0158】また、原稿が文字画像の例では、画像形成ユニットとしてP2が選択されて、プリントモードが高速プリントモードに設定され、プリント速度が速く、高画質(低速)プリントモードと比較すると画像濃度がやや低く画質が劣るものの、画像濃度が十分に高く、比較的良好な画像が得られた。このように原稿の種類に応じてプリントモードが高画質(低速)か高速かに設定され、所望のプリント速度で所望のプリント画像を得ることができる。
【0159】このように、本実施例によれば、1種類の画像形成装置で、(1)記録速度は遅いが鮮明で高画質な画像を得る用途、(2)記録速度の速い用途、の複数の用途に応じることができる。
【0160】更に、入力された画像情報に基づいて自動的に画像形成ユニット/プロセス速度を設定しているので、操作者のプリントモード設定操作を必要とせず、簡単な操作で所望の用途の画像を得ることができる。
【0161】更に、画像形成が終了した後、所定時間経過後標準プリントモードに復帰する構成にしているので、操作者が頻繁にプリントモードを設定しなくてすみ、操作性が向上する。
【0162】次に本発明の他の実施例を説明する。
【0163】(実施例5)図14は、本発明を適用したデジタル電子写真複写機の一実施例を示す主要部の構成図である。
【0164】本実施例は、フルカラー用画像形成装置であり、イメージスキャナー部は画像信号が白黒用のみの1種類かマゼンタ、シアン、イエロー、黒の4種類かが異なるだけで基本的に実施例1と同様の構成なので省略し、プリンタ部について説明する。画像形成ユニットP1は高精彩、高階調性画像を形成するための専用ユニットであり、低速度で画像を形成を行なうものである。画像形成ユニットP2はさほど高画質を必要としないが、高速度画像を形成を行なうための専用ユニットである。
【0165】本実施例の画像形成ユニットP1はフルカラー画像を形成するものであり、実施例1の現像装置13K、13R、13Bの代わりに現像装置13M、13C、13Y、13Kを備えた回転現像装置13を用いていることと、転写ドラム60を用いていることが少し異なるだけであり、他の条件は実施例1と同様の構成である。画像形成ユニットP2は高速で白黒画像を形成するものであり、実施例1と同様の構成である。
【0166】画像形成ユニットP2は高速で白黒画像を形成するものであり、実施例1の現像装置23K、23R、23Bの代わりに実施例3の高速用黒現像装置23を用いていることが少し異なるだけであり、他の条件は実施例1と同様の構成である。
【0167】更に、プリンタ部2としては転写材搬送経路と、プリントモードが少し異なっている。即ち、実施例1では画像形成ユニットP1用と画像形成ユニットP2用の2種類の給紙カセットであったが、本実施例では、1種類の給紙カセットで画像形成ユニットP1用と画像形成ユニットP2用を兼ね備えた構成になっている。
【0168】58は、給紙ローラ54により給紙カセット52から送り出された転写材53をレジストローラ55もしくはレジストローラ56へ搬送するために、搬送経路切換えるための搬送経路切換ガイドであり、転写材搬送経路を変更すべく位置を変更できる構成になっている。フルカラープリントモードの場合、搬送経路切換ガイド58は図示の位置にあり、給紙ローラ54により給紙カセット52から送り出された転写材53はレジストローラ55へ搬送される。
【0169】その後、後述するように画像形成され、所望のフルカラープリント画像を得ることができる。一方、白黒高速プリントモードの場合、搬送路切換ガイド58の位置が変更されて、給紙ローラ54により給紙カセット52から送り出された転写材53はレジストローラ56へ搬送される。その後、実施例1と同様に画像形成され、所望の白黒プリント画像を得ることができる。
【0170】次に画像形成ユニットP1について説明する。画像形成ユニットP1は矢印方向に回転駆動される潜像担持体としての電子写真感光体ドラム11と、感光ドラム11の周囲にわたってドラム回転方向に順次設けられている帯電器12、2成分現像剤を収納した低速用現像装置13M、13C、13Y、13Kを備えた回転現像装置13、転写帯電器15、クリーニング手段16、と前記感光体ドラム11の上方に設けられたレーザービームスキャナー10とを具備している。
【0171】現像装置13M、13C、13Y、13Kは従来より広く用いられている2成分磁気ブラシ現像装置を用いている。現像スリーブには、交流電圧に直流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加されてる。各現像装置は非磁性トナーと磁性粒子(キャリア)を含有する2成分現像剤を感光体ドラム11に供給する。現像装置13Mの現像剤はマゼンタトナーを、現像装置13Cの現像剤はシアントナーを、現像装置13Yの現像剤はイエロートナーを、現像装置13Kの現像剤は黒トナーを含有する。レーザービームスキャナー10は、半導体レーザー、ポリゴンミラー、fθレンズ等から成り、電気デジタル画素信号の入力を受けて、該信号に対応して変調されたレーザービームを前記帯電器12と現像器28との間でドラム母線方向に走査してドラム面を露光するようになっている。
【0172】フルカラープリンタ全体のシーケンスについて、フルカラーモードの場合を例として簡単に説明すると、まず、感光ドラム11は帯電器12によって、均等に帯電される。次に、原稿Gのマゼンタ画像信号により変調されたレーザービーム光Eにより画像露光が行なわれ、感光ドラム11上に静電潜像が形成され、その後、予め現像位置に定置されたマゼンタ現像器13Mによって現像が行なわれる。
【0173】51はプリンタ装置本体、52は給紙カセットで、転写材53を収容している。本体上部に設けられた操作部内の選択ボタンでフルカラーモードを選択すると、感光ドラム11の回転と共に給紙ローラ54で転写材53を給紙カセット52から送り出す。給紙ローラ54から送り出された転写材53は給紙ガイド58、送りローラを経てレジストローラ55に至る。
【0174】この転写材53はレジストローラ55により所定タイミングに同期してグリッパ61により保持され、当接ローラ82とその対向極によって静電的に転写ドラム60に巻き付けられる。転写ドラム60は感光ドラム11と同期して図示矢印方向に回転しており、マゼンタ現像器28Mで現像された顕画像は、転写部において転写帯電器15によって転写材53に転写される。転写ドラム60はそのまま、回転を維持し、次の色(図14においてはシアン)の転写に備える。
【0175】一方、感光ドラム11は、除電帯電器17により除電され、クリーニング手段16によってクリーニングされ、再び帯電器12により帯電され、次のシアン画像信号により前記のような露光を受ける。この間に回転現像装置13は回転して、シアン現像器13Cが所定の現像位置に定置されていて所定のシアン現像を行なう。
【0176】続いて、以上のような工程を、夫々イエロー及びブラックに対して行ない、4色分の転写が終了すると、転写材53上の4色顕画像は除電帯電器により除電され、前記グリッパ61を解除すると共に、転写材53は分離爪66によって転写ドラム60より分離され、転写材搬送手段としての搬送ベルト70で定着器76に送られ、トナーが転写された転写材53に熱と圧力を加えてトナーを転写材53に定着させる。77は排紙ローラで、画像形成が終了した転写材53を排紙スタッカ78に排紙する。一連のフルカラープリントシーケンスが終了し、所望のフルカラープリントシーケンス画像が形成される。
【0177】(なお、単色プリントの場合は、現像装置13M、13C、13Y、13K、又は後述の現像装置23のいずれかで現像する。)
画像形成ユニットP2は、基本的に実施例3と同様の構成なので、画像形成ユニット自体の説明は省略する。現像装置について簡単に説明する。現像装置23としては従来より広く知られている磁性トナーを使用した非接触1成分現像装置、所謂ジャンピング現像装置を用いている。この現像装置23は安価な1成分現像剤を用い、更に装置構成を簡素化できることから、ランニングコストを安くすることができる。現像スリーブには、交流電圧に直流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加されてる。
【0178】次に、転写材の移動速度について説明する。感光ドラム11と転写ドラム60は移動速度(画像形成速度)をVに制御しており、感光ドラム21と転写材搬送手段70及び定着器76は移動速度(画像形成速度)をV1、V2(V1<V2)の2段階に切り換えて駆動できるように制御している。
【0179】本実施例では超音波モータを用いており、速度制御が高精度にできるという利点がある。超音波モータで速度制御すること自体は公知なので、詳細は略すがエンコーダの信号をもとにPLLをかけることにより一定速度に制御して、圧電素子の振幅を変化させることで速度を変化させている。低速プリントモードの場合は移動速度(画像形成速度)を常にV1で制御し、高速プリントモードの場合は、移動速度(画像形成速度)を常にV2で制御している。なお、画像形成速度V1、V2に対応して、転写工程、クリーニング工程等は適宜設定した。
【0180】次に定着器76の構成について説明する。実施例1の定着器は定着ローラーの内部にのみ熱源を有する構成であったが、本実施例の定着器は、定着ローラーの内部に熱源を有するだけでなく加圧ローラー内部にも熱源を備えている。この構成は、フルカラープリントは色再現を良好にするために複数色のトナーを完全に溶融させ混色させる必要があることから、カラー用定着器として従来より広く用いられている構成なので、詳細は省略する。
【0181】なお、定着器のニップを変化させる方法は実施例1と同様に行なった。即ち、カム90の停止位置を、低速プリント時は第1位置(ニップ設定小)、高速プリント時は第2位置(ニップ設定大)とした。
【0182】次に、作業者がプリント処理を行ない、最終画像を得るまでの手順について、図15、16を用いて説明する。図15は、本発明を適用したデジタル電子写真複写機の一実施例を示す操作部を説明するための図である。
【0183】まず、プリンタ本体の電源を入れて原稿をセットして、(1)プリントモードをフルカラープリントモードに設定すると、プリント速度モードは自動的に低速プリントモードとなる。倍率、プリント枚数等の諸設定をした後、プリントボタン341を押すと、プリント速度は遅いが鮮明で高画質な所望のフルカラープリント画像を得ることができる。
【0184】次に、(2)プリントモードをモノカラープリントモードに設定すると、プリント速度モードは自動的に低速プリントモードとなり、ディスプレイ340にモノカラーの種類(マゼンタ、シアン、イエロー、黒)が表示される。モノカラーの種類を選択して、倍率、プリント枚数等の諸設定をした後、プリントボタン341を押すと、プリント速度は遅いが鮮明で高画質な所望のモノカラープリント画像を得ることができる。
【0185】次に、(3)プリントモードを高速黒プリントモードに設定し、プリントボタン341を押すと、第2画像形成ユニットP2が選択されて、黒現像装置23により黒画像が形成され、それほど高画質な画像でないがプリント速度の速い所望の黒画像を得ることができる。この様に、単色多色再現の兼用複写機において、鮮明で高画質なカラー画像を得ることができると共に、記録速度の速い黒色画像を得ることができる。また、高速モードか低速モードを選択するという簡単な操作で所望の用途の黒画像を得ることができる。
【0186】図16は、本発明を適用したデジタル電子写真複写機の一実施例を示すブロック図である。図において、300はプリントモード設定部301、諸機能設定部302からなる操作部、304はプリントモード設定部301に基づき画像形成ユニットの使用選択を切換制御する画像形成ユニット選択手段、305は操作部300に対応してプリントシーケンスを統括的に制御するメインの制御部、306は感光ドラム21と転写材搬送手段70及び定着器76の移動速度をV1、V2に切換制御する速度切換制御部、307は駆動制御、308は現像装置の使用選択を切換制御する現像装置選択手段、309は定着器条件を制御する定着器条件制御部である。
【0187】操作部300によりプリントモードを(1)フルカラーモード又は(2)モノカラプリントモードにすると、画像形成ユニットP1が選択され、感光ドラム11と転写ドラム60と転写材搬送手段70及び定着器76の移動速度はプリント開始から終了まで速度V1に制御されると共に、定着器76はニップが小さくなる第1位置に制御される。
【0188】あるいは、操作部300によりプリントモードを(4)高速黒プリントモードに設定すると、画像形成ユニットP2が選択され、感光ドラム21と転写材搬送手段70と定着器76の移動速度はプリント開始から終了まで速度V2に制御されると共に、定着器76はニップが大きくなる第2位置に制御される。この様にして、所望のフルカラープリント画像やモノカラープリント画像を得ることができる。
【0189】次に数値例につき説明する。
【0190】画像形成ユニットP1(フルカラーモード又はモノカラプリントモード);感光ドラムの暗部電位(背景部電位)を−700V、明部電位(可視部電位)を−150Vとした。現像装置13M、13C、13Y、13Kにはマゼンタ、シアン、イエロー、黒の2成分現像剤A(画像形成ユニットP1用;低速用)を使用した。
【0191】スリーブに印加する振動バイアス電圧は周波数が1600Hz、ピーク間電圧VP-P が1600Vの交流電圧に、直流電圧−550Vを重畳したものである。感光ドラム11の周速はV1=100mm/sec、現像スリーブの周速は175mm/secとした。感光ドラムとスリーブの最近接距離は0.5mmとした。定着ローラの周速は100mm/secでニップ設定は小とした。
【0192】画像形成ユニットP2(高速黒プリントモード);感光ドラムの暗部電位(背景部電位)を−700V、明部電位(可視部電位)を−150Vとした。現像装置23には黒の1成分現像剤D(画像形成ユニットP2用;高速用)を使用した。スリーブに印加する振動バイアス電圧は周波数が2000Hz、ピーク間電圧VP-P が2000Vの交流電圧に、直流電圧−550Vを重畳したものである。感光ドラム11の周速はV1=200mm/sec、現像スリーブの周速は250mm/secとした。感光ドラムとスリーブの最近接距離は0.3mmとした。定着ローラの周速は200mm/secでニップ設定は大とした。
【0193】本実施例の画像形成装置を用いて、プリントモードをフルカラープリントモードに設定して画像形成を行なったところ、プリント速度は遅いが、画像濃度が十分に高く、かぶりがなく、鮮明で高画質な所望のフルカラープリント画像が得られた。勿論、定着性は充分に良好であった。
【0194】次に、プリントモードをモノカラー(含むブラック)プリントモードに設定して画像形成を行なったところ、プリント速度はやや遅いが、画像濃度が十分に高く、かぶりがなく、鮮明で高画質な画像が得られた。なお、得られた画像の定着性は良好であった。
【0195】次に、プリントモードを高速黒プリントモードに設定して画像形成を行なったところ、プリント速度がかなり速く、画像濃度が高く、かぶりがなく、比較的良好な黒画像が得られた。なお、得られた画像の定着性は良好であった。これは、高速黒プリントモードにおいて定着器のニップを大きく設定したことによるものである。
【0196】このように、本実施例によれば、1種類の画像形成装置で、(1)記録速度は遅いが鮮明で高画質な画像を得る用途と、(2)記録速度の高い用途、の複数の用途に応じることができる。
【0197】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、1種類の画像形成装置で、該画像形成装置中の画像形成特性の異なる画像形成ユニットを選択し、画像形成速度は遅いが鮮明で高画質な画像を得る用途と、比較的画像濃度が低下するが画像形成速度の速い用途の、必要に応じた複数の用途に対応ことができる。




 

 


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