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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−174904
公開日 平成11年(1999)7月2日
出願番号 特願平9−361830
出願日 平成9年(1997)12月10日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】倉橋 暎
発明者 一瀬 公孝 / 前橋 洋一郎 / 月田 辰一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 感光層を有する像担持体の表面を帯電し、露光して静電潜像を形成し、その潜像を現像剤を用いて現像して得れた可視像を転写材に転写し、可視像を転写後の像担持体に残留した現像剤をクリーニング部材で除去する画像形成装置において、前記像担持体の表面に光を照射して、その反射光を受光する光学検知手段を設置し、前記光学検知手段で検知した反射光の光量に基づき、記像担持体の感光層の膜厚を測定することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】 前記像担持体の感光層の膜厚の測定値が所定の値以下となったときに、前記像担持体が寿命に達したことを警告する請求項1の画像形成装置。
【請求項3】 前記像担持体の感光層が、電荷発生層およびその上の電荷輸送層を備えて構成され、前記光学検知手段により測定する感光層の膜厚は、電荷輸送層の膜厚である請求項1または2の画像形成装置。
【請求項4】 前記像担持体の感光層が、電荷発生層、その上の電荷輸送層およびその上の表面層を備えて構成され、前記光学検知手段により測定する感光層の膜厚は、表面層の膜厚である請求項1または2の画像形成装置。
【請求項5】 前記像担持体に対し、パッチ検知方式による画像濃度制御のための光学検知手段が設置されており、この画像濃度制御のための光学検知手段を前記感光層の膜厚測定のための光学検知手段として利用する請求項1〜4のいずれかの項に記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真技術を用いた画像形成装置に関し、特にその像担持体の寿命検知に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真方式の画像形成装置においては、潜像を形成する像担持体は、金属ドラムあるいは金属ベルトの表面に、電荷発生層および電荷輸送層等からなる感光層を形成してなっている。
【0003】画像形成をするには、まず、この像担持体に近接にしたコロナ帯電器あるいは接触した帯電ローラにバイアスを印加することにより、像担持体の表面を一定の電位までチャージする。ついで、画像形成装置のコントローラからの画像に対応した信号に基づいて、特定の波長の光を像担持体に照射して露光すると、像担持体の光照射部はチャージが下がるため、像担持体の表面に相対的に電位が低い(あるいは高い)部分として潜像が形成される。
【0004】この潜像を、現像装置に一定の現像バイアスを印加して、帯電したトナーを潜像に転移することにより現像して、トナー像として可視化する。得られたトナー像は、像担持体に隣接して配置されたローラ、ドラム、コロナ帯電器等の転写装置に、像担持体上のトナーと逆極性のバイアスを印加することにより、像担持体と転写装置の間を通る転写材に直接転写される。
【0005】また、カラーの画像形成では、上記の転写方法の他に、像担持体に隣接して配置されたベルト、ドラム等の中間転写体に、像担持体上のトナーと逆極性のバイアスを印加することにより、像担持体上のトナー像を一旦、中間転写体の表面に転写し、その後、中間転写体と転写装置の間を通る転写材に再度転写する方法もある。
【0006】転写材に転写されたトナー像は、1対のローラで構成された定着装置により、加熱および加圧して定着することにより、転写材上に永久固定される。
【0007】ところで、現在の技術では、転写により像担持体上のトナー像を形成しているトナーを転写材あるいは中間転写体に100%移し替えることはできず、転写行程後も、像担持体上には一部のトナーが残存してしまう。この転写残りのトナーは、そのまま放置すると、つぎの転写時に転写材あるいは中間転写体に転写されることになり、画像の乱れを招く結果になる。
【0008】これを防止するために、現今の画像形成装置には、像担持体上の転写残りのトナーを除去するための機構が設けられている。一般には、像担持体にブレード、ローラ、ブラシなどのクリーニング部材を当接させ、転写残りのトナーを機械的に剥ぎ取る方式が採られている。
【0009】このように、像担持体の表面には種々の部材が当接しており、常に機械的な力を受けている。特に、転写残りトナーを除去するクリーニングブレードなどでは、像担持体に対する当接圧が大きい。一般に、これらの当接物により、像担持体の表面の感光層は徐々に削られる。また、像担持体に対してAC電圧による高圧放電を行うと、像担持体の表面がダメージを受けて、感光層の削れ量が増大する傾向がある。
【0010】感光層の削れ量が一定値以上となると、露光に対して感度を持たなくなったり、像担持体の表面を所望の電位に均一に帯電させることができなくなったりして、鮮明な画像を形成できなくなる。従って、この場合は、像担持体が寿命に達したとして、交換を促す警告をする。
【0011】像担持体の感光層の膜厚を測定する手段としては、CRGカウント方式、電流値方式などがある。CRGカウント方式は、像担持体、帯電部材、クリーニング部材等を一体化して構成したカートリッジ、つまりCRGにメモリを内蔵させ、像担持体の回転数や帯電時間をメモリに記憶して、それを基に像担持体表面の削れ量を推定し、感光層の膜厚を求める方式である。
【0012】電流値方式は、感光層の静電容量の変化により膜厚を測定する方式である。膜厚が小さくなれば、それだけ感光層全体の静電容量は上昇するので、静電容量の変化を電流値により測定すれば、感光層の膜厚を測定することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、CRGカウント方式による測定は、あくまでも像担持体表面の感光層削れ量の経験的データに基づいて、実際の削れ量を推定し、感光層の残存膜厚を求めているにすぎない。従って、実際の膜厚と測定値との間にある程度の差が生じる恐れがある。さらにCRG内にメモリを組み込むことを要するので、コストがかなり高くなる。
【0014】一方、電流値方式による測定では、高精度な膜厚の検知を行うことができない。つまり、像担持体表面には種々の当接物があり、それらのうち、転写装置などは離接機構を設けるなどの処置を施すことが可能であるが、全ての当接物に離接機構を設けるのは精度的に不可能であり、膜厚測定時に当接物のところで電流値の漏れがある程度生じて、感光層の残存膜厚を高精度に測定できなくなる。
【0015】本発明の目的は、像担持体表面の感光層の残存膜厚を精度良く測定して、像担持体の寿命を適切に知ることができるようにした画像形成装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、感光層を有する像担持体の表面を帯電し、露光して静電潜像を形成し、その潜像を現像剤を用いて現像して得れた可視像を転写材に転写し、可視像を転写後の像担持体に残留した現像剤をクリーニング部材で除去する画像形成装置において、前記像担持体の表面に光を照射して、その反射光を受光する光学検知手段を設置し、前記光学検知手段で検知した反射光の光量に基づき、記像担持体の感光層の膜厚を測定することを特徴とする画像形成装置である。
【0017】本発明によれば、好ましくは、前記像担持体の感光層の膜厚の測定値が所定の値以下となったときに、前記像担持体が寿命に達したことを警告する。また前記像担持体の感光層が、電荷発生層およびその上の電荷輸送層を備えて構成され、前記光学検知手段により測定する感光層の膜厚は、電荷輸送層の膜厚である。さらに、前記像担持体の感光層が、電荷発生層、その上の電荷輸送層およびその上の表面層を備えて構成され、前記光学検知手段により測定する感光層の膜厚は、表面層の膜厚である。また、前記像担持体に対し、パッチ検知方式による画像濃度制御のための光学検知手段が設置されているときは、この画像濃度制御のための光学検知手段を前記感光層の膜厚測定のための光学検知手段として利用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施例を図面に則して更に詳しく説明する。
【0019】図1は、本発明の画像形成装置の一実施例を示す断面図である。図1において符号1は感光ドラムで、本実施例では、像担持体として感光ドラム1を使用する。この感光ドラム1は、図2に示すように、アルミニウムシリンダー2上に電荷発生層3およびその上の電荷輸送層4などの多層構造の感光層を塗布形成してなっている。実用的には、電荷発生層の下層には、帯電ムラ等の弊害を抑制するための層を幾層か構成するのがよい。
【0020】電荷発生層3は、これに対し特定の波長の光を照射することにより、電荷(正孔−電子対)を発生させる働きを有しており、電荷輸送層4は、その発生した電荷を感光ドラム1の表面に輸送する働きを持っている。電荷発生層3および電荷輸送層4の膜厚は、好ましくは、それぞれ1μm以下、10〜30μm程度とする。本実施例では、この電荷輸送層4に、赤外光を感度よく吸収する材料を混入させた。
【0021】上記の感光ドラム1に対し、その表面を帯電する帯電部材として帯電ローラ5が接触して設置されている。帯電ローラ5は、金属の芯金を106 Ωcm程度の中抵抗の弾性ゴム層6で覆った構造を有している。帯電ローラ5は、実用的には、過電流の流れ込み防止、感光ドラム1との固着防止など、感光ドラム1に対するダメージ防止のための層を幾層か設けたものを用いるものがよい。
【0022】帯電ローラ5の芯金にしきい値以上のDC電圧を印加すると、帯電ローラ5と感光ドラム1のニップ近傍で放電が発生し、それにより、感光ドラム1の表面が帯電ローラ5に印加したDC電圧と同極性に帯電される。本実施例では、DC電圧は負極性とし、その印加電圧を−500〜−1000V程度とした。
【0023】DCバイアスを印加するとき、同時にAC電圧を印加すると、感光ドラム1の表面を均一に帯電することができる。印加するAC電圧のVpp、周波数は、帯電ローラ5の抵抗等により変化するが、おおよそVppが1〜3kV、周波数が500〜3000Hz 程度がよい。環境変動により弾性ゴム層6の抵抗は変化するので、常に感光ドラム1の表面を均一に帯電できるようにするためには、AC電圧は定電流制御するとよい。
【0024】このような帯電ローラ5による帯電で、感光ドラム1の表面はDCバイアスとほぼ同程度の電位になる。以後、この帯電電位を符号Vdで示す。
【0025】帯電ローラ5により一定の負の電位に帯電された感光ドラム1の表面には、露光装置7を用いて、画像形成装置のコントローラからの画像に対応した信号に基づいて、光照射による露光が行われる。これにより、感光ドラム1上の光照射部で、電荷の再結合が起こって電位の絶対値が下がり、静電潜像が形成される。
【0026】光源としては、電荷輸送層4に対して感度を持たない波長の半導体レーザーやLED等が考えられる。光量は、光照射部の感光ドラム1上の電位が−50〜−300V程度になるように制御するとよい。以後、光照射部の感光ドラム1の電位をVlで示す。
【0027】感光ドラム1上に静電潜像が形成されると、その後、現像装置8により潜像を可視化する現像作業が行われる。この現像装置8内には、トナーからなる現像剤(またはトナーと磁性キャリアからなる現像剤)が蓄えられており、トナーは現像装置8内にある部材との摺擦により、負に摩擦帯電されている。現像装置8は、感光ドラム1と隣接配置され、感光ドラム1に対し順方向に回転される現像スリーブ9を有し、現像スリーブ9上にトナーを薄層コートして、その薄層コートされたトナーを現像スリーブ9の回転により、感光ドラム1と対向した現像領域に搬送する。現像スリーブ9は、一般に金属ローラからなっている。
【0028】現像時、現像スリーブ9には、上記したVdとVlとの間の適当な電圧を現像バイアスとして印加する。これにより、感光ドラム1と現像スリーブ9との間に電界を発生し、現像領域に搬送されたトナーのうち、感光ドラム1上のVlの部分に対応するトナーが、現像スリーブ9から感光ドラム1上に転移してVl部分に付着し、Vl部分、すなわち潜像が現像される。
【0029】しかしながら、この現像方式をとると、感光ドラム1上のVd部分にも余分にトナーが付着してしまうことがよくある。そこで、現像バイアスに同時にAC電圧を重畳して印加すると、トナーを現像スリーブ9と感光ドラム1との間で何度も往復させながら、Vl部分に収束させて付着させることができ、DC電圧のみを印加したときよりも、潜像をきれいに現像することができる。つまり、AC電圧を同時に印加した方が、感光ドラム1上のVd部分に余分にトナーが付着するのを抑制できる。従って、通常は、現像バイアスは、DC電圧+AC電圧を用いる。
【0030】現像によって感光ドラム1上に形成されたトナー像は、紙などの転写材上に転写される。一般に、モノクロ機や多重現像方式のカラー機では、コロナ帯電、ローラ帯電などの転写帯電器を用い、転写材上にトナー像を直接転写する方式が採られる。多重転写方式のカラー機では、回転するドラムに転写材を巻き付けて、転写材上に直接各色のトナー像を順次転写する方式を用いる。一方、中間転写体を用いたカラー機では、ベルトやドラム上に各色のトナー像を一旦転写した後、それをコロナ帯電、ローラ帯電などの転写帯電器を用いて、転写材上に再転写する方法を採用する。
【0031】本発明における転写は、これら各転写方式の違いによらずにいずれも実施可能である。本実施例では、この中でローラ帯電器、つまり転写ローラ10を用いて、転写材上にトナー像を直接転写する方式で説明する。
【0032】転写ローラ10は、金属の芯金と、それを覆った、106 〜1010Ω程度の中抵抗の弾性体で構成されている。この転写ローラ10の芯金に正のDCバイアスを印加すると、感光ドラム1と転写ローラ10の間に電界が生じ、その間に供給された転写材Pに、感光ドラム1上のトナー像を構成している負のトナーが転移して、転写材にトナー像が転写され、このようにして転写材に画像が形成される。
【0033】トナー像が転写された転写材Pは、その後、図示しない定着装置に搬送して、そこで加熱および加圧によりトナー像を転写材に定着して、永久画像に形成される。
【0034】前述したように、現在の技術では、転写により感光ドラム1からトナー像のトナーを転写材(あるいは中間転写体)に100%移し替えることはできず、転写行程後も、感光ドラム1上には一部のトナーが残存してしまう。この転写残りのトナーは、そのまま放置すると、つぎの転写時に転写材(あるいは中間転写体)に転写されて、画像の乱れを発生する。
【0035】そこで、それを防止するために、図1に示すように、感光ドラム1の回転方向に対しカウンター方向でブレード11を感光ドラム1の表面に当接し、感光ドラム1からの転写残りトナーの除去を行う。この感光ドラム1表面のブレード11との当接部における接線に対しブレード11がなす角度は0゜〜20゜、ブレード11の感光ドラム1に対する線圧は20〜80g/cm程度とするのがよい。
【0036】上記のような構成の画像形成装置では、感光ドラム1の電荷輸送層4は、帯電ローラ5によるAC放電によりダメージを受け、感光ドラム1の表面に大きな線圧で当接しているブレード11により削られる。電荷輸送層4がある一定の膜厚(8〜13μm)以下になると、感光ドラム1は帯電不良を起こし、露光に対して感度を持たなくなったりする現象を発生し、正常な画像が得られなくなる。
【0037】従って、電荷輸送層4の膜厚がある一定値以下になったときには、感光ドラム1の交換を使用者に知らせるようにするが、画像形成装置内で、電荷輸送層4の削れ量を直接モニターすることは非常に困難である。このため、通常は、それを検知するための別の機構を用いることが多い。
【0038】本実施例では、電荷輸送層4の削れ量を検知するための手段として光学センサを用いた。図1に示すように、光学センサ14は、感光ドラム1の回転方向に関して、転写ローラ10の下流でブレード11の上流の位置に、感光ドラム1に隣接して配置した。
【0039】この光学センサ14は、図3に示すように、発光部14aと受光部14bとを備えており、発光部14aで発光した光を感光ドラム1の表面に入射し、その感光ドラム1の基体であるアルミシリンダー2からの反射光を受光部14bで受光して、電荷輸送層4の削れ量を検知し、モニターする仕組みになっている。発光部14aに使用する光源としては、電荷輸送層4が良好に吸収する赤外光を発光する半導体レーザーやLED等を用いることができる。
【0040】感光ドラム1の表面に照射された光は、電荷輸送層4により一定量が吸収され、電荷輸送層4の透過率と厚さの積で決まる光量が電荷輸送層4を透過する。入射光量をE1とし、電荷輸送層4の透過率をα、厚さをdとし、下層部全体(電荷発生層と帯電ムラ等の弊害を抑制するために設けた層)による光学反射の割合をγ(0≦γ≦1)とすると、反射光量E2は、つぎの式(1)のように表される。
【0041】
E2=γ・E1・exp(−2・α・d) ・・・(1)
【0042】すなわち、反射光量E2は、電荷輸送層4の膜厚dの減少に対して、図4のように増加する。従って、光学センサ14の検出部14bで受光して、反射光量E2の増加をモニターすれば、反射光量E2から電荷輸送層4の膜厚d、つまり残存量が分かる。
【0043】そこで、本実施例では、光学センサ14がモニターした反射光量E2がある一定値まで増加したときに、電荷輸送層4の膜厚が正常な画像が得られないレベルまで減少したと判断して、使用者に感光ドラム1の交換を知らせるようにした。
【0044】このように、本実施例によれば、感光ドラム1表面の感光層の電荷輸送層4の膜厚を測定するのに、透過光量が電荷輸送層4の膜厚に応じて定まる赤外光を用いているので、照射した光の反射光量から電荷輸送層4の残存した膜厚を精度良く測定することができる。従って、感光ドラム1の交換時期を適切に検知して交換することができ、感光ドラム1の帯電不良による画像劣化のない高品位な画像を得ることができる。
【0045】実施例2本実施例では、感光ドラム1は、図5に示すように、電荷輸送層4の上にさらに表面層15を塗布形成してある。この表面層15は、露光のためのレーザー光に対する感度を有しておらず、十分に硬化することにより、削れにくい性能を有している。また、表面層15は感光ドラム1の表面に照射された光の一定量を吸収し、表面層15の透過率と厚さの積で決まる光量が表面層15を透過する。
【0046】本実施例における帯電部材、露光装置およびクリーニング部材等のその他の構成は、図1に示した実施例1と同様であるので、必要に応じて図1を参照して本実施例の説明をする。
【0047】実施例1では、感光ドラム1の寿命を向上させようとすると、電荷輸送層4の膜厚を多くする必要があった。しかし、電荷輸送層4の膜厚を厚くすると、露光のためのレーザー光が分散されるので、ドットの再現性が悪くなる難点がある。これに対し、本実施例では、電荷輸送層4の上に削れにくい表面層15を設けたので、電荷輸送層4の膜厚を薄くして、ドット再現性を十分に保ちつつ、感光ドラム1の寿命を向上させることができる。
【0048】本発明者らの検討によれば、電荷輸送層4の膜厚は8〜20μm、表面層15の膜厚は3〜5μm程度とすることがよい。
【0049】本実施例では、光学センサ14により感光ドラム1に光を照射し、その反射光量を受光して、その反射光量の変化から表面層15の膜厚の変化をモニターし、表面層15の削れによる残存膜厚を検知する。そしてモニターする光量がある一定値まで増加したとき、表面層15の残存膜厚が正常な画像が得られないレベルまで減少したと判断して、使用者に感光ドラム1の交換を知らせるようにした。
【0050】以上のように、本実施例では、感光ドラム1表面の感光層の電荷輸送層4を被覆した表面層15の膜厚を、透過光量が表面層15の膜厚に応じて定まる赤外光を用いて、その反射光量から測定しているので、表面層15の残存膜厚を精度良く測定することができ、感光ドラム1の交換時期を適切に検知して交換することができ、感光ドラム1の帯電不良による画像劣化のない高品位な画像を得ることができる。また、表面層15は削れにくいので、感光ドラム1の寿命を向上することができる。
【0051】実施例3本実施例では、図6に示すカラー画像形成装置に適用した。本実施例における像担持体、帯電部材、露光装置およびクリーニング部材等のその他の構成は、実施例2と同様である。図6において、図1と同じ部材については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0052】カラー画像形成装置では、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの4色のトナーを重ねて色再現を行う。感光ドラム1上には、各色に対応した静電潜像が順次形成され、その潜像が現像装置8により現像される。現像装置8は、ロータリー16の4つのポジションにマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの現像剤を充填した現像器8a、8b、8c、8dを配置しており、ロータリー16の回転により、4つの現像器8a〜8dを、感光ドラム1と対向した現像位置に順次搬送して、感光ドラム1上の潜像を対応した色の現像剤で現像できるようになっている。
【0053】感光ドラム1上に順次形成された4色のトナー像は、各色のトナー像が得られるたびに1色ずつ中間転写ドラム17上に重ね合わせて転写され、このようにして中間転写ドラム17上で重ねられた4色のトナー像は、転写ローラ10の作用により転写材P上に一括して転写され、かくして、転写材Pにカラー画像が形成される。
【0054】カラー画像形成装置では、正確な色再現を行うために、常に各色のトナー像が一定の濃度となるようにしておく必要があり、画像形成装置本体内で一定の時間間隔で濃度調整を行っている。本実施例では、感光ドラム1上に特定の現像バイアスでパッチ状の各色のパターンを現像し、その各色のパターン濃度を検知して、現像バイアスを調整することにより、各色の濃度を一定にする方式(パッチ検方式)を採用している。
【0055】中間転写ドラム17との当接部(1次転写部)とクリーニングブレード11との間の位置に、感光ドラム1に対しパッチ検に用いる光学センサ24が隣接設置されている。この光学センサ24から感光ドラム1上に形成されたパッチパターンに光を入射し、その反射光を光学センサ24で受光してモニターする。光学センサ24の発光部に使用する光源としては、赤外光の半導体レーザー、LED等を用いることができる。赤外光に対して、マゼンタ、シアン、イエローのトナーは反射し、ブラックのトナーは吸収する性質を有している。
【0056】パッチ検実行時には、中間転写ドラム17と感光ドラム1とを離間させる。そして、感光ドラム1上にパッチパターンを形成しない状態でのセンサ24の出力値(下地出力値)と、マゼンタ、シアン、イエローの色トナーおよびブラックトナーによるパッチパターンを形成した状態でのセンサ24の各出力値の差から、各色のパッチパターンの濃度を検知する。
【0057】色トナーのパターンの場合には、反射光量が増加するため、センサ24の出力値は下地出力値よりも大きく、ブラックトナーのパターンの場合には、光の吸収が生じるので、センサ24の出力値は下地出力値よりも小さくなる。
【0058】下地出力値は、感光ドラム1の表面層15が削れることにより増加する。本実施例では、この特性を生かして、パッチ検に用いる光学センサ24を利用して、パッチ検実行時に、表面層15の残存膜厚を検知し、濃度制御および感光ドラム1の交換制御を行う。具体的には、つぎの手順で行う。
【0059】(1)感光ドラム1と中間転写ドラム17とを離間して、感光ドラム1を回転させる。(2)センサ24により感光ドラム1の下地出力値を測定する。(3)下地出力値がある一定値βよりも大きな値を示しているかどうかを確認する。このβは正常な画像が得られないような、表面層15の最小の膜厚のときの下地出力値である。(4)下地出力値がβよりも大きな値を示した場合には、使用者に感光ドラム1の交換を知らせる。(5)色トナー、ブラックトナーのパッチパターンを形成した場合のセンサ24の出力値を測定する。(6)下地出力値と色トナー、ブラックトナーのパッチパターンの場合の各出力値の差から、各色のパターンの濃度検知をする。(7)各色の濃度を安定するための補正を実行する。
【0060】以上のように、本実施例では、感光ドラム1表面の感光層の電荷輸送層4を被覆した表面層15の膜厚を測定するのに、パッチ検に用いる光学センサ24を利用しているので、実施例2と同様な効果を得られる上、膜厚測定に要するコストを低減できる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、像担持体表面の感光層の電荷輸送層の膜厚を測定するのに、透過光量が電荷輸送層の膜厚に応じて定まる赤外光を用いているので、光学センサから照射した反射光量に基づき電荷輸送層の残存した膜厚を精度良く測定することができる。従って、像担持体の寿命を適切に知って像担持体を交換することができ、像担持体の帯電不良による画像劣化のない高品位な画像を得ることができる。また、像担持体が電荷輸送層の上に表面層を設けた感光層を有する場合には、その表面層に同様な赤外光による膜厚測定を実施することにより、表面層により寿命を長くした像担持体のその寿命を同様に適切に知って像担持体を交換することができる。さらに、画像形成装置にパッチ検方式による画像濃度制御のための光学センサが設置されているときには、その画像濃度制御用の光学センサを膜厚測定用の光学センサに利用することにより、膜厚測定のためのコストを低減することができる。




 

 


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