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発明の名称 カラー画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−174902
公開日 平成11年(1999)7月2日
出願番号 特願平9−363303
出願日 平成9年(1997)12月16日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】世良 和信 (外2名)
発明者 加藤 基
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 未定着画像が形成された転写体を加熱して転写体上の画像を定着させる定着手段を備え、転写体上に単色画像を形成する場合は、多色画像を形成する場合よりも、1枚あたりの画像形成が短時間で済み、前記定着手段の待機時間が短縮されるカラー画像形成装置において、連続して単色画像を形成する場合には、所定の枚数に達した時点で、所定部の加熱温度を、第1目標温度より低い、第2目標温度に設定する制御を行うことを特徴とするカラー画像形成装置。
【請求項2】 前記所定の枚数とは、使用可能最大電圧で連続して単色画像を形成し続けた場合に、前記定着手段の表面温度が第1目標温度に達する以前の枚数であることを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装置。
【請求項3】 未定着画像が形成された転写体を加熱して転写体上の画像を定着させる定着手段を備え、転写体上に単色画像を形成する場合は、多色画像を形成する場合よりも、1枚あたりの画像形成が短時間で済み、前記定着手段の待機時間が短縮されるカラー画像形成装置において、連続して単色画像を形成する場合には、所定の枚数に達した時点で、画像出力スループット若しくは画像定着速度を、遅くする制御を行うことを特徴とするカラー画像形成装置。
【請求項4】 前記画像出力スループット若しくは画像定着速度を、遅くする制御は、多段階に分けて遅くすることを特徴とする請求項3に記載のカラー画像形成装置。
【請求項5】 転写体サイズの情報に応じて前記制御の温度設定値或は前記所定の枚数を設定することを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載のカラー画像形成装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真方式のカラー画像形成装置に関し、とくに連続して単色画像を形成する場合に特徴を有する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のカラー画像形成装置として、例えば複写機、レーザビームプリンタ、インクジェットプリンタ等があり、主に電子写真方式のカラー複写機の製品化は活発に行われている。
【0003】ホストであるコンピュータ側のCPU性能、記憶容量等の向上あるいは電子カメラの登場によりパーソナルユースですら画像処理、カラーDTPを日常的に行うようになった。そのため、インクジェット方式の低価格のプリンタがかなりの普及をするようにもなった。けれども、扱い可能な画像データ量がどんどん増加していくにつれてユーザーのニーズとしてさらにより高画質なカラープリンタが求められている。
【0004】近年では、レーザビーム方式のカラープリンタへの応用もなされ始めており、市場にもいくつかの機種が現れるようになってきている。
【0005】モノクロプリンタにおいてはレーザービームプリンタが低価格化したことと高解像度、高信頼性が達成されたことでビジネスユースにおいてはほぼ定番となっていることもあり、当方式のカラー化の要求は高いものがある。
【0006】ただ、装置全体が複雑、大型化することという問題等があり、普及率を高めるためにはよりいっそうの小型化、低コスト化が必要である。また、パーソナルユースに近づくことからよりいっそうの安全性への配慮や信頼性の向上が必要さとれる。
【0007】次に、レーザビームプリンタのカラー化について述べる。
【0008】画像形成部の画像形成の方式は転写ドラムを用いて転写体上に多重像を順次形成していく方式、或は中間転写体に形成した多重転写像や感光体上に形成した多重現像像を転写体に一括転写する方式等が存在していた。
【0009】カラートナーは混色性及びOHTの透過性を高めるためにモノクロトナーに比べ低融点、低溶融粘度の非磁性トナーを用いている。
【0010】このためカラー定着では、一般にトナーが定着ローラ表面に融着するいわゆるオフセットを防止するための離型剤として耐熱性のシリコーンオイルを定着ローラ表面に塗布する方式を採用していた。
【0011】しかし、プリンタでは複写機以上に低コスト化のために、より簡単な2層あるいは単層のローラ構成が求められ、オイルボルト等の消耗品のないフリーメンテ化が要求されるようにってきている。
【0012】これについては根本的に解決する手段として、オイルレス定着方式を検討して、従来のシリコーンオイルに代わり離型性を有するワックスをトナーに内包するタイプのトナーを用いることにより定着のオイルレス化を図ることが可能であることを見出し、これを実現した。
【0013】ワックス内包トナーに対してこれと離型性の良いフッ素樹脂(FEP、PFA、PTFE、CPTFE等)を定着ローラの表面に設けたローラ構成とすることで、オイルレスのカラー定着が可能となったばかりでなく、加圧ローラも同様の構成とすることで両面定着への対応も可能となり、連続プリント時でのオフセットを防止することができた。
【0014】さらに、フルカラーはもちろんのこと、従来のモノクロプリンタの長所であるモノクロ高画質と高速性をそのまま備えたものであることが必要である。また、ハガキ、小サイズ紙、封筒、厚紙、ラベル紙等の各種転写体に対して広い対応性を有するものであると同時に高速化を実現するものでなくてはならない。
【0015】モノクロプリンタの長所であるモノクロ高画質と高速性をそのまま備えたものとするためには以下のような問題点があった。
【0016】カラー定着ローラにはシリコーンゴム、フッ素樹脂等の耐熱材料が用いられているが、プリンタが高速化するにつれて熱ローラ系においては定着性を確保するために定着,加圧ローラ間のニップがしだいに大きくなる方向にシフトしている。
【0017】このため、定着,加圧ローラは一般的に芯金上にシリコーンゴム等の耐熱性を有する厚い弾性体層を形成して構成されるものであるが、弾性体層の厚みはしだいに厚くなる傾向がある。
【0018】また、その材料はより低硬度なものへと移行しているが、低硬度化の方向をめざした場合には、材料を硬くしてしまう金属フィラー等の外添は抑えなければならないため、熱伝導率の向上がはかりにくくなる。
【0019】すると、定着,加圧ローラの表面と芯金界面との温度差は大きくなり、耐熱性を有するシリコーンゴムにとってさえも耐久性には不利な方向となり、定着ローラの寿命を縮めることになっていく。
【0020】通常、定着の温調はローラの表面温度を接触式のサーミスタで検知して制御する方式が広く用いられている。
【0021】定着,加圧ローラの表面温度を一定の目標温度に対して制御を行うため、芯金の温度はローラ内部のヒータの発熱量に応じてゴム内部の温度差の分だけ表面温度より高くなっている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、転写ドラムを用いて転写体上に多重像を順次形成していく方式、或は中間転写体に形成した多重転写像や感光体上に形成した多重現像像を転写体に一括転写する方式等の画像形成方式において、本発明者らの検討によれば、フルカラー4色連続プリント時には上記のようにローラ表面と芯金界面の温度差はゴム材料の耐熱性の限度内であるが、モノカラー連続プリント時においてはこの温度差が増大し、以下のような不都合が生じることが判明した。
【0023】すなわち、モノカラー連続プリント時においては潜像、現像形成等が1色ですむ分、通過頻度が高くなる(通常4倍)ため、それだけヒータの平均発熱量が大きくなり、通過中にできていたローラのゴム中の熱勾配が連続通過終了後になって芯金の熱がローラ表面に移動して表面温度が大きくオーバーシュートしたり、小サイズ紙や封筒を連続通過した場合に通過域外のローラ端部では大きく昇温してしまうという問題のあることが判明した。
【0024】そして、ローラ表面温度が220〜230℃を越えた場合にはシリコーンゴムの熱劣化が起こってしまいゴム剥がれや表面離型層の剥離や劣化が発生することがあった。
【0025】図7にA4の105g紙のプリント時におけるオーバーシュートの状態を示す。
【0026】横軸はプリント枚数、縦軸は定着,加熱ローラ表面温度を表す。
【0027】下の折れ線は実際の枚数に対する表面温度の変化、上の折れ線はその枚数でプリントを終了した場合のオーバーシュートのピーク温度を表す(通常プリント終了後1分〜1分半程度かかって到達する。)。
【0028】ローラ表面温度がプリント目標温度と一致して安定するまでにかなりの枚数がかかることがわかる。これはローラの芯金とゴム層が厚い熱容量の大きい定着系であることによる。
【0029】さて、スタンバイでローラが静止状態のときにはスタンバイ温度170℃としている。ローラが前回転を始めると(サーミスタへの単位時間当たりの熱流入が増加する等の理由で)、サーミスタの検知温度が3〜4℃程度上がってしまう。そのためプリント開始直後にヒータがOFFしてしまう状況が発生してプリント初期の定着性が不利になることがあった。
【0030】プリント直後では、まだ、スタンバイ時と同様に芯金とローラ表面温度は近いため芯金からローラ表面に向かう熱流は少なく、ほぼゴム表面の熱容量で定着を行わねばならない。
【0031】そのため、なるべく早く芯金を加熱して芯金から表面へと向かう熱流をつくり出してやる必要がある。
【0032】そこで、プリント温度を10℃高めの180℃とすることによってプリント開始直後のヒータOFFは防止されプリント初期の定着性は確保された。
【0033】しかし、スタンバイ温度170℃からプリント目標温度をそれより高い180℃とした場合、プリント枚数が30枚を越えた時点で、芯金からローラ表面へと熱が向かって、表面温度が大きくオーバーシュートし、表面温度は200℃を越えてしまい、ローラの寿命低下が起こっていた。
【0034】本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、オーバーシュートを抑制して定着ローラ及び加圧ローラの寿命を延命し、さらに安定した画像を得ることのできる信頼性に優れたカラー画像形成装置を提供することにある。
【0035】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明にあっては、未定着画像が形成された転写体を加熱して転写体上の画像を定着させる定着手段を備え、転写体上に単色画像を形成する場合は、多色画像を形成する場合よりも、1枚あたりの画像形成が短時間で済み、前記定着手段の待機時間が短縮されるカラー画像形成装置において、連続して単色画像を形成する場合には、所定の枚数に達した時点で、所定部の加熱温度を、第1目標温度より低い、第2目標温度に設定する制御を行うことを特徴とする。
【0036】従って、定着手段表面温度のオーバーシュート或は転写体不通過の定着手段端部昇温を抑制することができる。
【0037】前記所定の枚数とは、使用可能最大電圧で連続して単色画像を形成し続けた場合に、前記定着手段の表面温度が第1目標温度に達する以前の枚数であることが好ましい。
【0038】これにより、使用電圧によらず、共通な転写体枚数で第2目標温度を設定できる。
【0039】未定着画像が形成された転写体を加熱して転写体上の画像を定着させる定着手段を備え、転写体上に単色画像を形成する場合は、多色画像を形成する場合よりも、1枚あたりの画像形成が短時間で済み、前記定着手段の待機時間が短縮されるカラー画像形成装置において、連続して単色画像を形成する場合には、所定の枚数に達した時点で、画像出力スループット若しくは画像定着速度を、遅くする制御を行うことを特徴とする。
【0040】従って、定着手段表面温度のオーバーシュート或は転写体不通過の定着手段端部昇温を抑制することができる。
【0041】前記画像出力スループット若しくは画像定着速度を、遅くする制御は、多段階に分けて遅くすることが好ましい。
【0042】これにより、定着手段表面温度のオーバーシュート或は転写体不通過の定着手段端部昇温をさらに抑制することができる。
【0043】転写体サイズの情報に応じて前記制御の温度設定値或は前記所定の枚数を設定することが好ましい。
【0044】これにより、細かい設定条件が求められ、よりよく定着手段表面温度のオーバーシュート或は転写体不通過の定着手段端部昇温を抑制することができる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がないかぎりは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0046】(第1の実施の形態)図1に第1の実施の形態の構成図を示す。
【0047】この図1では、カラー画像形成装置として中間転写体を用いたカラーレーザビームプリンタを示しており、以下に画像形成の概略を述べる。
【0048】まず、像担持体である感光体ドラム101は所定の周速度で回転駆動される。
【0049】次に、感光体ドラム101は1次帯電器102により所定の極性、表面電位に一様に帯電される。
【0050】ここに、露光手段であるレーザスキャナーからのレーザ103により露光されることで、静電潜像が形成される。
【0051】この静電潜像に対して各色現像機41〜44のうち、現像器41(マゼンタ現像器)から1色めのマゼンタトナーが現像され、顕像化がなされる。
【0052】現像方式は非磁性1成分の非接触方式により行われる。現像スリーブと感光体ドラム101間には、適度な現像バイアスが印加されることで、トナーは現像スリーブ上から感光体ドラム101上の潜像部位に現像される。
【0053】中間転写ローラ20は、感光体ドラム101に適度な圧力をもって当接配置されており、両者間に適度な1次転写バイアスを印加することによりトナーは感光体ドラム101側から中間転写ローラ20へと1次転写される。
【0054】中間転写ローラ20はシリンダー芯金上に中抵抗の電気抵抗(体積抵抗10E5〜11Ω・cm)を有するソリッドあるいは発泡体の弾性体層を設けて構成される。
【0055】弾性体層表面にはトナーに対する離型性を向上させるためPTFE等のフッ素樹脂コート等による離型層22を設けている。
【0056】中間転写ローラ20に1次転写後の感光体ドラム101の表面は、クリーニング装置14により残トナーを除去される。
【0057】この後、2色めのシアン、3色めのイエロー、4色めのブラックが順次同様の過程を経て中間転写ローラ20上に1次転写されて行き、各色トナー像が多重形成される。
【0058】中間転写ローラ20近傍には2次転写のための2次転写ローラ25が接離可能に配置されており、中間転写ローラ20及び2次転写ローラ25の両者間に適度な2次転写バイアスを印加することにより両者ニップ間を通過する転写体上に多重トナー像を一括転写を行う。
【0059】2次転写ローラ25は芯金26上に中抵抗な弾性体27を設けて構成されている。
【0060】転写体は供給カセット109から供給ローラ110と分離爪(不図示)により1枚分離されて給送され、転写体ガイド112にガイドされて搬送され、レジストローラ111で同期をとって、中間転写ローラ20及び2次転写ローラ25のニップ間に到達し、2次転写がなされつつ通過する。
【0061】中間転写ローラ20表面の2次転写後の残トナーは、1次転写時と逆極性のバイアスを中間転写ローラ20と感光ドラム101間に印加することにより、中間転写ローラ20上から感光ドラム101上へと戻され、最終的にクリーニング装置114に回収される。
【0062】2次転写後の転写体は定着装置へと送られ、定着手段としての定着ローラ1と加圧ローラ2間のニップを通過して定着、混色がなされる。
【0063】片面画像の場合はこのまま排出トレイへと排出される。両面画像の場合は1面目が定着された後、転写体は一旦別の紙パス方向Aへと送られ、スイッチバックされて、両面ユニット部Bへと運ばれ、次の2面目形成時に前述ニップ間に到達し、1面目と反対面側に2次転写がなされつつ通過して、その後排出トレイへと排出される。
【0064】図2に本実施の形態に係る定着装置を示す。
【0065】定着ローラ1は2層より成っており、上層1cにFEPまたはPFA、PTFE、CPTFE等のコートもしくはチューブによるフッ素樹脂離型層を有する。
【0066】また、下層1bにはカラー画像の単色〜4色の多重トナーの厚み変動(数〜数十μm)に追従するためと、ニップを確保するために、アルミニウム等の芯軸上に弾性層として得るLTVもしくはHTVシリコーンゴムを用いている。
【0067】弾性が小さいとニップが小さくなり定着性の確保が困難である他、トナー凹部の未定着やトナーのつぶれによる解像低下をもたらすため、適度な弾性を要する。
【0068】加圧ローラ2も定着ローラ1と同様に上層フッ素樹脂離型層2c、下層シリコーンゴム弾性層2bの2層より成り、同様の材料より成っている。
【0069】定着ローラ1には、加圧ローラ2が圧接して定着ローラ1との間にニップを形成しつつ回転を行うようになっている。
【0070】定着ローラ1の芯金1aは中空筒体形態となっており、芯金1aの中空空間には加熱体としてのハロゲンヒータ3が内蔵され、定着に必要な熱供給がなされる。
【0071】加圧ローラ2も定着ローラ1と同様に、芯金2a内部の中空空間に加熱体としてのハロゲンヒータ3′により加熱される。
【0072】定着,加圧ローラ1,2の温度制御は、所定部として定着ローラ1にサーミスタ4を接触配置、もしくは所定部として加圧ローラ2にサーミスタ4′を接触配置し、その検知温度に伴う抵抗値変化により、接触した各ローラの表面温度を検知し、制御装置(図示せず)によりローラ表面温度を所定値となるようにハロゲンヒータ3,3′のON・OFF制御を各々独立に行っている。
【0073】サーミスタ4,4′は定着,加圧ローラ1,2表面の温度変化を検出するもので、転写体のローラ通過が中央位置基準であれば中央に置くことが、通過時のローラ表面の温度変化を検出し易く好ましい。
【0074】定着温度は150〜190℃の範囲でリップル±4℃以内とし、ローラ周速は30〜130mm/secの範囲、加圧力は40〜60kgfとした。
【0075】定着ローラ1は直径40φ(直径40mm)、弾性層1bシリコーンゴムは厚さ2.1t(厚さ2.1mm)、ゴム硬度3°(JIS−A)であり、ベンガラ等の顔料、もしくはシリカまたはカーボン等の添加剤を加え熱伝導性を向上させるのが望ましい。
【0076】表面離型層1cは厚さ30μmのFEPもしくはPTFE、CPTFE、PFA等のフッ素樹脂のチューブまたはコート層より形成する。
【0077】加圧ローラ2も同じく直径40φ(直径40mm)、弾性層ゴム厚さ1.9t(厚さ1.9mm)であり、表面離型層2cも30μm厚の同材料より成る。
【0078】定着ローラ1及び加圧ローラ2の両者間に形成されるニップ巾は8.5mmであった。
【0079】続いて温調制御の説明に移る。本実施の形態においては同一の転写体に対してスループットまたは定着速度の異なる複数の連続通過モードを有している。例えば、フルカラー(多色)連続モードと、モノカラー(単色)連続モードの各モードである。
【0080】そして、モノカラー連続モードにて、少なくも第1目標温度としての第1プリント目標温度と、これより低い第2目標温度としての第2プリント目標温度を有し、プリント画像信号を受けた以後にスタンバイ目標温度より第1プリント目標温度に設定を切り換え後、さらにプリント枚数が所定の枚数に達した時点で第2プリント目標温度に切り換えを行う。
【0081】実験では、スタンバイ目標温度を170℃、第1プリント目標温度を180℃、第2プリント目標温度を170℃に設定した。
【0082】この場合、第1プリント目標温度は目標温度とはいうものの、本実施の形態の使用状態では実際のローラ表面温度は、必ずしもこの目標温度まで到達する必要はなく、プリント初期で確実にヒータONを行うためのいわばダミー温度であるため、スタンバイ目標温度よりもある程度高温であれば良い。
【0083】プリント終了後は、再びスタンバイ目標温度170℃に戻る。
【0084】ヒータ3,3’は共に127V定格490Wのものを用いた。
【0085】そこで、定着ローラ1と加圧ローラ2の熱容量は、初期の立ち上がり時間を合わせるように同一の290J/Kとしている(シリコーンゴムとアルミ芯金との体積あたりの熱容量はほぼ等しいため、ゴムと芯金の厚みの和が等しくなるように定着ローラ1の芯金厚さを2.5t(厚さ2.5mm)、加圧ローラ2の芯金厚さを2.7t(厚さ2.7mm)とした。)。
【0086】モノカラー連続プリント後の昇温(オーバーシュート)対策のため、図3(b)のような温調制御を行い、動作チェックと効果を確認した(なお、図3(a)は従来制御を表す。)。
【0087】制御には、目標温度を下げる所定の枚数をn、定着,加圧ローラスタンバイ目標温度をTst、定着,加圧ローラ第1プリント目標温度をTpr1、定着,加圧ローラ第2プリント目標温度をTpr2としたパラメータを可変として最適な値を探索した。
【0088】確認条件として実用下よりも広範囲な、環境:室温10〜30℃、湿度10〜80%RHの範囲、ヒータ電源電圧:85〜140Vの範囲、紙種:放置紙64〜105g/m2 (A4、Letter)の範囲をとった。
【0089】この結果、モノカラー連続プリントについては、オーバーシュートの昇温ピークを従来205℃に対し本発明195℃と従来設定より10℃下げることができた。定着性に対してはA4:105g紙の連続5〜7枚目でも従来と本実施の形態との差はなかった。
【0090】最適設定値としては、n=5、Tst=170℃、Tpr1=180℃、Tpr2=170℃の値を得た。
【0091】Tpr2を、従来ではTpr1で維持する温度より、10℃下げた値とした結果、昇温ピーク温度を10℃下げることができた。
【0092】なお、制御はプリント枚数が所定の枚数に達した時点で、目標温度をTpr1から、それより低いTpr2に切り替えるようにしている。温調制御にはON・OFF制御方式を採用した。
【0093】目標温度に対して、それ以上ではヒータ3,3’はOFF、それよりわずかに0.7℃下がった時点でヒータONとなるようにした。0.7℃の不感域を設けた理由は、各ヒータ3,3’のON・OFFのちらつきをなるべく防止するためである。
【0094】プリント信号が入った時点で即座にスタンバイ目標温度から第1プリント目標温度へ切り替える理由は、以下のようなものである。
【0095】厚いゴム厚のローラ構成では、内部のヒータ3,3’がONしてから実質的にローラ表面温度が上がり始めるまでに、5〜6秒程度の時間(本ローラ構成)を要するため、プリント初期段階での定着性を確保する上で、少しでも早く内部のヒータ3,3’をONさせて予め芯金を蓄熱させておくためである。
【0096】定着,加圧ローラ1,2が静止状態から前回転状態になるとサーミスタ4,4’とローラ表面の熱接触が向上して検知温度が3〜4℃は高くなる傾向があるため、Tpr1がTstに対して5℃程度高いだけでは必ずしもヒータ3,3’がONするとは限らない。そこでTpr1にはTstに対して10℃近くは高めの値としておくのが望ましい。
【0097】また、ハガキ等のように紙長の短い転写体では定着,加圧ローラ1,2ニップに転写体不通過時間で高めの温度を検知しやすくなるため、ヒータ3,3’がOFFしないようにTpr1からTpr2に切り替える所定の枚数nの設定は3枚以上としておくとプリント初期の定着性を確保することができた。
【0098】各種転写体における連続通過中のローラ表面温度は、4〜8枚程度でTpr1の設定値より低い最低値(140〜155℃)に達し、それ以後では上昇を始める。
【0099】Tpr2に達するのに20〜35枚程度要し、各ヒータ3,3’はそれまでずっと完全ONの状態であった。
【0100】また、本実験装置の使用可能最大電圧である140Vでの使用時には、ヒータ3,3’の出力は570Wで100Vの340Wの1.7倍にもなり、ローラの昇温速度は早くなる。
【0101】このため、使用電圧によらない共通な所定の枚数とするには、使用可能最大電圧でモノカラー連続通過を行ってTpr1に達する温度以前の枚数としなければならず、結局、nを8以下にとる必要があった。
【0102】スタンバイ時はローラの保温のためのヒータの発熱量は、25℃環境で定着ローラ1及び加圧ローラ2とも約60Wであった。
【0103】モノカラー連続通過(A4:105g/m2 紙)を16ppm(枚/分)の割合で行ったとき温調安定時では定着ローラ1は165W、加圧ローラ2は195W要した。
【0104】フルカラー連続通過は4ppmの割合で行ったが、温調安定時で定着ローラ1は90W、加圧ローラ2は110W要した。
【0105】なお、フルカラー連続通過後のオーバーシュートはほとんど発生していないため、枚数制御の必要はなかった。
【0106】プリント時で加圧ローラ2より定着ローラ1の消費電力が少ない理由はユニット側板から底板、本体への熱の逃げが上部に設けられた定着ローラ1は小さいためと、加圧ローラ2から定着ローラ1に温められた空気の自然対流があるためプリント時の余分な放熱時は上の保温効果が大きいためとみられる。
【0107】なお、本実施の形態では定着ローラ1が上部、加圧ローラ2が下部に設けられたものであったが、これに限らず定着ローラ1が下部、加圧ローラ2が上部であってもよい。
【0108】モノカラー連続通過時の安定状態からプリント終了した場合の図7で示した温度増分の理由を述べる。
【0109】熱の逃げを無視した場合、安定状態ではゴムの厚みにわたって、均一な熱勾配の状態からアルミ芯金1a,2aの熱がゴム弾性層1b,2bへと拡散して、定着,加圧ローラ1,2全体の熱平衡が起こる過程で熱量は保存するとみなして、次の値程度であると見積もられ、ヒータ3,3’の発熱量と温度増分はほぼ比例関係にある。
【0110】
ΔT〜{1+1/(1+C1 /C2 )}・R1 ・(W−W0 )/2 …(A)
1 :ゴムの熱容量、C2 :芯金の熱容量、R1 :ゴムの熱抵抗、W0 :スタンバイ時のヒータ発熱量、W:連続通過時の安定状態でのヒータ発熱量但し、ここで、放熱はローラの表面のみで行われるとみなし、アルミの熱抵抗はゴムに比べはるかに小さいので無視した。
【0111】C1 :100J/K、C2 :190J/K、R1 :0.21K/Wとして温度増分の実測値との比較を示す。大体一致しており、モデルも合っているものと考えられる。
【0112】これによると、温度増分は、モノカラー連続通過では計算値18〜23℃、実測値22〜25℃、フルカラー連続通過では計算値5〜9℃、実測値6〜9℃となり、モノカラー連続通過ではフルカラー連続通過に対して、非常にオーバーシュートによる温度上昇が大きいことがわかる。
【0113】なお、安定状態での平均発熱量(転写体不通過間も含めてならした値)については環境の影響は受けるものの、電圧の影響は直接にはないため、電圧によらずオーバーシュートは本手法で改善される。
【0114】これらの手段は、特に、ヒータ配光のピーク位置が通過可能最大紙巾より内側に、最小紙巾より外側に配置されている系に対して、定着,加圧ローラ端部昇温抑制の効果も大きいものとなる。
【0115】本実施の形態に使用するトナーとしては、トナーの中に予め離型剤として溶融粘度と分子量がトナー母体樹脂より小さいワックス、パラフィン等の離型剤を内添した重合法によるトナーを使用した。
【0116】これにより、高い混色性を達成し、かつ定着時にはトナーから熱により内包されたワックスが滲みだし、定着装置の離型効果を高めた構成でのオイルレス化を達成している。
【0117】重合トナーの概略構成について述べる。
【0118】重合トナーは、その製造法上球形となる。本実験ではコアとしてエステル系ワックスを内包し、中間樹脂層にスチレン−ブチルアクリレート、表層にスチレン−ポリエステルという構成の重合トナーを用いた。
【0119】その比重は約1.05である。3層構成となっている理由は、コアにワックスを内包することで、定着工程でのオフセット防止効果が得られ、また、表層に樹脂層を設けることによって帯電効率のアップを図っているためで、また、実際に使用時には、トリボ安定化のためにオイル処理したシリカを外添している。
【0120】製造する方法としては、樹脂,低軟化点物質(ワックス)からなる離型剤,着色剤,荷電制御剤等を加圧ニーダーやエクストルーダー又は転写体分散機を用い均一に分散せしめた後、機械的又はジェット気流下でターゲットに衝突させ、所望のトナー粒径に微粉砕化せしめた後、更に分級行程を経て粒度分布をシャープ化せしめトナー化する所謂粉砕方法によるトナーの製造方法がある。
【0121】この他に、特公昭56−13945号公報等に記載のディスク又は多流体ノイズを用いた溶融混合物を空気中に霧化し球状トナーを得る方法や、特公昭36−10231号公報,特開昭59−53856号公報,特開昭59−61842号公報に述べられている懸濁重合方法を用いて直接トナーを生成する方法や、単量体には可溶で得られる重合体が不溶な水系有機溶剤を用い直接トナーを生成するソープフリー重合方法に代表される乳化重合方法等を用いトナーを製造することが可能である。
【0122】本実施の形態においては、比較的容易に粒度分布がシャープで4〜8μm粒径の微粒子トナーが得られる常圧下での、または、加圧下での懸濁重合方法を用い、モノマーとしてスチレンとn−プチルアクリレート、荷電制御剤としてサリチル酸金属化合物、極性レジンとして飽和ポリエステル、さらに着色剤を加え、重量平均粒径7μmの着色懸濁粒子を製造した。
【0123】トナー粒度分布制御や粒径の制御は、難水溶性の無機塩や保護コロイド作用を有する分散剤の種類や添加量を変える方法や機械的装置条件、例えばローラの周速・パス回数・撹拌羽根形状等の撹拌条件や容器形状又は、水溶液中での固形分濃度等を制御することにより所定の本実施の形態のトナーを得ることができる。
【0124】トナーに用いられる結着樹脂としては、一般的に用いられているスチレン−(メタ)アクリル共重合体,ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂,スチレン−ブタジエン共重合体を利用することが出来る。
【0125】重合法による直接トナーを得る方法においては、それらの単量体が好ましく用いられる。
【0126】これらは、単独または一般的には出版物ポリマーハンドブック第2版III−P139〜192(John Wiley&Sons社製)に記載の理論ガラス温度(Tg)が、40〜75℃を示すように単量体を適宜混合し用いられる。
【0127】理論ガラス転移温度が40℃未満の場合には、トナーの保存安定性や現像剤の耐久安定性の面から問題が生じ、一方75℃を越える場合は定着温度の上昇をもたらし、特にフルカラートナーの場合においては各色トナーの混色が不十分となり色再現性に乏しく、更にトラペン画像の透明性を著しく低下させ高画質の面から好ましくない。
【0128】これらの着色剤と、単独又は混色し更には固溶体の状態で用いることが出来る。
【0129】本実施の形態の着色剤は、色相角,彩度,明度、耐候性,トラペン透過性,トナー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は、樹脂100重量部に対し1〜20重量部添加して用いられる。
【0130】黒色着色剤として磁性体を用いた場合には、他の着色剤と異なり、樹脂100重量部に対し40〜150重量部添加して用いられる。このように、トナーをシャープメルトからワックス内包タイプとすることで、オイルレスを実現している。
【0131】このような実験結果から、モノカラー連続モードにおいて、定着,加圧ローラ1,2表面の最大ピーク温度をこれまでより抑えることができ、オーバーシュートを抑制することができる。
【0132】また、最小紙巾より外側の定着,加圧ローラ端部昇温も抑制することができる。
【0133】なお、この方法は、普通紙だけでなくOHT(トランスペアレンシート)のモノカラー連続モードに対しても有効である。
【0134】また、これらの制御は転写体サイズ、例えば紙長,紙巾,紙厚等、の転写体判別手段もしくは判別情報等の情報で、転写体に応じてモノカラー連続モードの温度制御の温度設定値としての初期値,変更値或は所定の枚数等の設定値を変えるようにすると一層効果的である。
【0135】さらにこの場合、定着性は定着,加圧ローラ表面温度で決定されるため、温度変化の最下点温度で定着性が確保されている限り、第2プリント目標温度を温度変化の最下点温度より高く設定しておけば、必ず定着性を確保することができる。
【0136】(第2の実施の形態)或は、モノカラー連続モードを、所定の枚数nに達した時点で、画像出力スループット自体を下げてヒータの所要平均発熱量を低下させるようにすることでオーバーシュートや、更には、後述する小サイズ紙での端部昇温を防止することも可能であることが続く実験にて判明した。
【0137】その他の構成および作用については第1の実施の形態と同一なので、同一の構成部分についての説明は省略する。
【0138】画像出力スループット(以下スループットという)16ppm(枚/分)でのオーバーシュートは22〜25℃、8ppmでは13〜17℃、4ppmでは6〜8℃の程度となっており、スループットが下がるにつれ、オーバーシュートは大幅に低減された。
【0139】この結果の理由を説明するものとして図4にA4、105g紙を室温25℃、定着温度170℃、定着速度120mm/sにて16、8、4ppmの各スループットでモノカラー連続プリントを行ったときのヒータ3,3’の所要平均発熱量を表す。
【0140】なお、示した測定値は連続プリントの枚数がすすんで温調が安定状態となった状態のものであり、過渡期のものではない。
【0141】定着,加圧ローラ1,2のニップを転写体が通過している時間と紙間の空き時間も含めた時間平均の発熱量をワッテージとして表している。
【0142】プリント時の所要平均発熱量はヒータ3,3’ともppmの値に対して、ほぼリニアとなっている。このことから16ppmに対して8ppmのオーバーシュートは半分程度、4ppmのオーバーシュートは1/4程度と大幅に小さくなることが納得される。
【0143】そこで、本発明者らは第1の実施の形態での温度の枚数制御に加えて、COM10封筒等を含めた小サイズ紙におけるオーバーシュート及び端部昇温の対策として、スループットの枚数制御を盛り込み、実験を行った。
【0144】なお、スループットの枚数制御の切換枚数は温度設定の切換枚数と必ずしも同じである必要はない、紙巾の小さいCOM10封筒等でモノカラー連続プリントを数十枚行う場合に、オーバーシュート及び端部昇温が著しい。
【0145】そこで、プリント初期16ppmに相当する速度で転写体通過を行い、プリント枚数n=10に達すると同時に8ppmへの切換を行うことでオーバーシュート及び端部昇温のより大きな改善があった。
【0146】なお、16→8→4ppm相当の転写体通過速度となるような多段階制御を設けても良い。
【0147】これらの手段により、プリント枚数が多い場合はオーバーシュート及び定着,加圧ローラ端部昇温が抑制されると同時に、プリント枚数が少ない場合には最初から低い8あるいは4ppmのスループットで行うよりも高速な出力が可能となる。
【0148】このように、プリント枚数がある設定値に達した時点でプリント開始初期時点よりスループットを下げるようにしてもオーバーシュートや端部昇温は抑制することができる。
【0149】また、これらの制御は転写体サイズ、例えば紙長,紙巾,紙厚等、の転写体判別手段もしくは判別情報等の情報で、転写体に応じてモノカラー連続モードの温度制御の温度設定値としての初期値,変更値或は所定の枚数等の設定値を変えるようにすると一層効果的である。
【0150】(第3の実施の形態)転写体の種類によらずモノカラー連続モードでは、プリントの枚数がすすむにつれ、いずれはプリント第2目標温度に到達するが、到達までの時間は転写体によって異なるため、紙長、紙巾を検知して特定種類のみ枚数制御の設定条件、例えばnを変えるようにしても良い。
【0151】その他の構成および作用については第1の実施の形態と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0152】紙長がより短いものの場合には、同じスループットでは、ヒータの所要平均発熱量は小さくて良いため、初期のヒータが完全ONの状態では、ローラ表面温度はより早くより少ない枚数で第2目標温度に到達する。
【0153】そこで、供給・搬送時にフォトセンサー等で紙長を検知して、図5に示したように転写体サイズに応じたモード分けを行うことができる。
【0154】例えば、転写体サイズがA4,Letterではn=8として、B5,EXEではn=5、A5ではn=3というように設定しておき、転写体に応じてきめの細かい温調を行えば、温調変動は最小に抑えられ、より安定した画質(定着性、グロス等)を得ることができる。
【0155】なお、紙巾についても供給トレイ、供給カセットに紙巾センサーを設けて検知すれば良い。
【0156】また、紙巾検知により最もサイズの小さい封筒、ハガキ類については定着、加圧ローラ1,2の端部昇温防止のため第2の実施の形態のごとくスループットを落とすことを併用するとなお良い。
【0157】これは、前述の様に小サイズ紙では温調のみでは転写体通過域外の端部昇温を防ぐのが難しい場合があるからである。
【0158】このように、転写体の判別は紙長、紙巾、紙厚、光の反射性、透過性等を各所センサにより供給中もしくは転写体搬送中に検知するか、もしくは、ホストコンピュータにより、ユーザがディスプレイ上で転写体種を選択して入力する等により目標温度やスループットの切換えを最適に行うことができる。
【0159】例えば、ハガキ等の小サイズ紙や規格をはずれた不定形紙に対しても使用する転写体に応じてオーバーシュートがないように予め設けた複数のモードに対して自動的に最適モードを決定、もしくは、選択することができる。
【0160】また、スループットや定着速度と合わせて条件を変えるようにするのも良い。連続通過後のオーバーシュート時の温度増分ΔTがある値以下になるようにするには平均発熱量<W>aveをある値以下とすればよい。
【0161】そこで、転写体の大きさを検知して、予め用意された最適なモード(定着速度、ppm)で出力することが可能である。
【0162】ここで、最適と言う意味は、オーバーシュートが一定値以下でスループット(ppm)が最大になるという意味であり、当然定着性は確保されているものとする。
【0163】予め使用する転写体サイズと紙厚とが指定されていれば、第2プリント目標温度の設定温度を紙厚の薄いものでは低めに設定して、オーバーシュートを抑制するのも良い。
【0164】また、転写体厚センサを設けることも差し支えない、光学特性により材質等を検知する手段を設け、その影響を考慮すればより、安定した温調を行うことも可能である。
【0165】また、温湿度センサにより環境条件に伴う温調補正を行うことも可能である。
【0166】なお、複数枚PRT→昇温ピーク→複数枚PRTのようなサイクルを繰り返すような状況に対応するためにプリント履歴に基づく温調制御を行ってもよい。
【0167】(第4の実施の形態)なお、今まで述べたプリント枚数に応じた制御方法はON・OFF制御として説明したが、位相制御、PWM制御等で行っても同様の効果を得るものである。
【0168】また、ヒータ3,3’の温調を定着,加圧ローラ1,2とも独立に行っていたが、例えば、サーミスタ4′のみ(もしくは4のみ)の1つのサーミスタ制御でこれを行うことも可能である。
【0169】この場合の利点としては、サーミスタ当接による定着,加圧ローラ1,2表面の傷防止、コストダウンがあげられる。
【0170】第1,第2の実施の形態と同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0171】まず、最初の立ち上がりを定着,加圧ローラ1,2とも同じ時間とするためヒータ発熱量/ローラ熱容量の比を定着,加圧ローラ1,2とも合わせておくのが望ましい(正確にはローラ熱容量にはばらつきがある他、ヒータ出力にも±5%程度ばらつきがあるため、例えば下加圧ローラで温度検知する場合には上の定着ローラ熱容量をわずかに数%上げておく方が安全である。)。
【0172】このようにしても、定着,加圧ローラ1,2のヒートリークがそれぞれ異なることがある。
【0173】そのため、ヒータ3,3’の点灯比率(duty)を同一として制御した場合にはスタンバイ時に定着,加圧ローラ1,2の表面温度がずれることがある。これらの問題はヒータ3,3’の点灯比率を変えたduty制御により解決することができる。
【0174】その制御の様子を図6に示す。ここでは、スタンバイ時にヒータ3に対してヒータ3’の点灯時間を短く制御した。
【0175】プリント時のようにローラが回転している状態では定着,加圧ローラ1,2の表面で熱交換が行われるため、定着,加圧ローラ1,2間の温度の大きいずれはあまり起こりにくいが、わずかなずれが画質に影響を与えるようなら、第2の実施の形態で述べたような発熱量となるように各種転写体に応じて例えば設定した所定の切換枚数n以後でTpr2のduty比を変えれば良い。
【0176】
【発明の効果】本発明は、連続して単色画像を形成する場合には、所定の枚数に達した時点で、所定部の加熱温度を、第1目標温度より低い、第2目標温度に設定する制御を行うことで、定着手段表面温度のオーバーシュート或は転写体不通過の定着手段端部昇温を抑制することができる。
【0177】所定の枚数とは、使用可能最大電圧で連続して単色画像を形成し続けた場合に、前記定着手段の表面温度が第1目標温度に達する以前の枚数であると、使用電圧によらず、共通な転写体枚数で第2目標温度を設定できる。
【0178】連続して単色画像を形成する場合には、所定の枚数に達した時点で、画像出力スループット若しくは画像定着速度を、遅くする制御を行うことで、定着手段表面温度のオーバーシュート或は転写体不通過の定着手段端部昇温を抑制することができる。
【0179】画像出力スループット若しくは画像定着速度を、遅くする制御は、多段階に分けて遅くすると、定着手段表面温度のオーバーシュート或は転写体不通過の定着手段端部昇温をさらに抑制することができる。
【0180】転写体サイズの情報に応じて前記制御の温度設定値或は前記所定の枚数を設定することで、細かい設定条件が求められ、よりよく定着手段表面温度のオーバーシュート或は転写体不通過の定着手段端部昇温を抑制することができる。




 

 


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