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発明の名称 現像装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−174839
公開日 平成11年(1999)7月2日
出願番号 特願平9−362589
出願日 平成9年(1997)12月12日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】倉橋 暎
発明者 小川 研也 / 大関 行弘 / 境澤 勝弘
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 一成分現像剤を収容した現像容器に、供給された一成分現像剤を担持して回転することにより、像担持体と対向した現像領域に向けて搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体の表面に圧接もしくは近接させて設置された、現像剤担持体上の現像剤の量を規制しかつ均一に塗布する現像剤規制部材と、現像剤担持体上の現像残りの現像剤を剥ぎ取る剥ぎ取り部材と、一成分現像剤を搬送する複数の現像剤搬送手段とを備え、該現像剤搬送手段は、現像剤担持体に近い側に設置された、一成分現像剤を現像剤担持体に供給する第1の現像剤搬送手段と、現像剤担持体に遠い側に設置された、第1の搬送手段に一成分現像剤を搬送する第2の現像剤搬送手段とを少なくとも有する現像装置において、前記剥ぎ取り部材によって剥ぎ取られた現像剤を、前記現像容器の少なくとも第1の現像剤搬送手段以外の現像剤搬送手段を設置した室域に搬送することを特徴とする現像装置。
【請求項2】 前記剥ぎ取り部材が、前記現像剤担持体に圧接されたスクレーパからなる請求項1の現像装置。
【請求項3】 前記剥ぎ取り部材が、前記現像剤担持体に接触または非接触に設置された、前記現像剤担持体から現像剤を静電気力により剥ぎ取る電界が印加された回転するローラからなる請求項1の現像装置。
【請求項4】 前記剥ぎ取り部材に続けて、前記現像容器の少なくとも第1の現像剤搬送手段以外の現像剤搬送手段を設置した室域に至る現像剤搬送手段を、該室域に向けて下がる向きに傾斜して設置した請求項2または3の現像装置。
【請求項5】 前記剥ぎ取り部材が、前記現像剤担持体に当接設置された、前記現像剤担持体から現像剤を静電気力により剥ぎ取る電界が印加された回動するベルトからなり、該ベルトは、前記現像容器の少なくとも第1の現像剤搬送手段以外の現像剤搬送手段を設置した室域に至っており、前記剥ぎ取り部材によって剥ぎ取られた現像剤を、前記現像容器の少なくとも第1の現像剤搬送手段以外の現像剤搬送手段を設置した室域に搬送する現像剤搬送手段を兼ねる請求項1の現像装置。
【請求項6】 前記剥ぎ取り部材と現像剤担持体との間に少なくとも交流電圧を印加する請求項3〜5のいずれかの項に記載の現像装置。
【請求項7】 前記現像剤担持体が像担持体と同方向に回転する請求項1〜6のいずれかの項に記載の現像装置。
【請求項8】 前記現像剤の一部または全体が重合法により形成された請求項1〜7のいずれかの項に記載の現像装置。
【請求項9】 前記現像剤が磁性トナーからなる請求項1〜8のいずれかの項に記載の現像装置。
【請求項10】 前記現像剤が非磁性トナーからなる請求項1〜8のいずれかの項に記載の現像装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体あるいは静電記録誘電体等の像担持体上に形成した静電潜像を可視化するための現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ等の外部装置の出力手段や複写機として、従来より、図6に示すような電子写真方を用いた画像形成装置が提案されている。
【0003】画像形成装置は、像担持体としての通常ドラム状とされる電子写真感光体、すなわち感光ドラム100を有し、この感光ドラム100の表面が一次帯電器117により一様に帯電される。つぎに、外部装置より入力された画像情報に対応して露光装置123により光照射が行われ、感光ドラム100の表面に静電潜像が形成される。この潜像は、一次帯電器117の印加電圧と同極性の摩擦帯電極性を有する現像剤Tを用いて、現像装置140により反転現像され、トナー像として可視化される。
【0004】このトナー像は、転写帯電器114により感光ドラム100に供給された転写材P上に転写される。トナー像が転写された転写材Pは感光ドラム100より分離され、つづいて定着器126に搬送されて、そこでトナー像が転写材Pに永久像として定着される。一方、感光ドラム100は、その表面に残留した転写残りの現像剤Tをクリーニング装置116により除去された後、つぎの画像形成プロセスに供される。
【0005】ここで、現像装置140は磁性一成分現像装置であり、その代表的な構成例を図7に示す。本現像装置140は、現像容器140Aに現像剤Tとして磁性体を含有した負帯電性の磁性トナーを収容している。
【0006】現像装置140は、内側の下部が仕切り板108により第1トナー撹拌室Aと第2トナー撹拌室Bとに区画され、第1、第2撹拌室A、Bにはそれぞれ第1、第2トナー撹拌部材109、106が設置されている。現像装置140の第1撹拌室A側の、感光ドラム100(図6)に対面した開口部には、図中矢印方向に回転する現像スリーブ102が設置され、この現像スリーブ102内にはマグネットローラ110が配置されている。また、現像スリーブ102上方の現像装置の部分には、トナー量規制部材として弾性ブレード(現像ブレード)103が固定されており、現像スリーブ102上に垂下して弾性的に当接している。
【0007】現像装置140内に収容された磁性トナーTは、第2撹拌部材106の図中矢印方向の回転により、第2撹拌室Bから第1撹拌室Aに搬送される。第1撹拌部材109は同方向に回転することにより、搬送されたトナーTを現像スリーブ102の近傍で回動してトナーの循環を発生して、現像スリーブ102に常に一定量のトナーが供給されるようにする。
【0008】第1、第2撹拌部材109、106は、回転可能な各種の板材、スクリュー、ローラ等から形成され、トナーTを効率よく搬送するために、各々適切な速度で回転される。第1、第2撹拌部材109、106の間に存在する仕切り板108は、その高さを適正にすることにより、第1撹拌室A内のトナーをほぼ所定の一定量とし、これにより一定量のトナー循環を生じさせるのに資する。
【0009】第1撹拌室A内のトナー量が少なすぎると、現像スリーブ102近傍のトナー循環量も少なくなり、現像スリーブ102に十分なトナーを供給できない。第1撹拌室A内のトナー量が多すぎると、トナーが過度に充填されて、現像スリーブ102上にトナーのコートムラやスジ等が発生しやすくなる。従って、これらの中間となるように仕切り板108の高さが適正化される。第2撹拌室B内には多量のトナーTが収容されている。
【0010】現像スリーブ102は、アルミニウム、ステンレス等の非磁性の導電性金属の円筒体からなり、本例では直径16mmとされている。現像スリーブ102は、図示しない間隙規制部材により感光ドラム100と一定の間隙を保って配置されている。
【0011】現像スリーブ102内の磁界発生手段であるマグネットローラ110は、現像装置140の側壁に固定して、現像スリーブ102内に同心かつ非回転に配置されている。現像スリーブ102は、マグネットローラ110の周りを回転する。
【0012】マグネットローラ110には、図に示すように、4個の磁極S1、S2、N1、N2が具備され、この磁極S1は現像極、N1はトナー量規制極、S2はトナー取り込みおよび搬送を兼ねた極、N2はトナー吹き出し防止極である。
【0013】第1撹拌部材109により供給された磁性トナーTは、マグネットローラ110の磁力により現像スリーブ102上に担持され、現像スリーブ102の回転にともない、感光ドラム100と対向した現像領域へ向けて搬送される。その搬送途上、現像スリーブ102に当接した弾性ブレード103により層厚を規制されて、現像領域に搬送されるトナー量に規定されたトナー薄層に形成される。
【0014】現像領域に搬送されたトナーTは、現像スリーブ102と感光ドラム100との間に印加した現像バイアスによる現像電界により、感光ドラム100上の静電潜像に飛翔して付着し、潜像をトナー像として可視化する。
【0015】以上のような磁性一成分現像装置とは別に、近年、簡易なカラー現像装置として、非磁性一成分現像装置が実用化されてきている。この非磁性一成分現像装置は、たとえば図8に示すように、磁性一成分現像装置と類似した構成をとることが可能である。この磁性一成分現像装置140は、絶縁性一成分現像剤である非磁性トナーTを収容しており、本例では、非磁性トナーTは負帯電性であり、かつイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのいずれかの顔料を含有している。
【0016】非磁性一成分現像法では、現像スリーブ102への磁力によるトナーTの供給が不可能であるため、現像スリーブ102内にマグネットローラを設ける代わりに、現像スリーブ102にトナーの剥ぎ取りを兼ねたウレタンスポンジ製のトナー供給ローラ105を当接設置している。
【0017】供給ローラ105は、現像スリーブ102と当接して同方向に回転することにより、非磁性トナーTを現像スリーブ102上に供給すると同時に、現像領域での現像で残ったトナーを現像スリーブ102から剥ぎ取っている。現像スリーブ102に供給されたトナーTは、トナーが有する摩擦帯電電荷に起因した鏡映力等により、現像スリーブ102に付着して担持される。
【0018】また現像スリーブ102には、現像ブレードとしてウレタンゴム等の弾性ブレード103が当接され、現像スリーブ102上に担持されたトナーTの層厚を規制して、トナーが所定量のトナー薄層に形成される。現像スリーブ102上に形成されたトナー薄層のトナー量は、現像スリーブ102に当接した弾性ブレード103の当接圧や当接長さ等により決定される。
【0019】弾性ブレード103は、厚さ数100μmのリン青銅やステンレス等の金属薄板104上に接着もしくは溶着されており、金属薄板104の弾性によって現像スリーブ102に均一に当接されているチップブレードである。この金属薄板14の材質、厚さ、進入角および設定角によって、現像ブレード103の当接条件が決定され、規制後の現像スリーブ102上トナー量は、表面単位面積あたり0.3〜1.0mg/cm2 程度とされる。
【0020】現像領域に搬送された非磁性トナーTは、前記の磁性一成分現像法と同様、現像バイアスの印加下に感光ドラム100上の潜像に飛翔して現像し、潜像をトナー像として可視化する。
【0021】ここで、トナーTについて説明する。従来より、トナーを製造する方法としては、樹脂、低軟化点物質からなる離型剤、着色剤、荷電制御剤等を、加圧ニーダーやエクストルーダーまたはメディア分散機を用いて均一に分散させた後、機械的またはジェット気流下でターゲットに衝突させ、所望のトナー粒径に微粉砕化させた後、さらに分級工程を経て粒度分布をシャープにして、トナー化するいわゆる粉砕方法;特公昭56−13945号公報などに記載のディスクまたは多流体ノズルを用い、溶融混合物を空気中に霧化して球状トナーを得る方法;特公昭36−10231号公報、特開昭59−53856号公報、特開昭59−61842号公報に述べられている懸濁重合法を用いてトナーを直接生成する方法;単量体は可溶であるが重合体は不溶とする水系有機溶剤を用い、トナーを直接生成する分散重合方法;水溶性極性重合開始剤の存在下で直接重合してトナーを生成する、ソプフリー重合法に代表される乳化重合法などがあり、いずれも、トナーの製造に利用可能である。
【0022】重合トナーとしては、常圧下または加圧下での懸濁重合法で製造したものが好ましい。懸濁重合法によれば、比較的容易に粒度分布がシャープで粒径4〜8μmの微粒子トナーを得ることができ、その形状も球形で表面が滑らかなトナーとなる。
【0023】トナーの形状を示す係数SF−1、SF−2について説明する。トナーの形状係数SF−1、SF−2は、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用いて、トナー粒子像を無作為に100個サンプリングし、その画像情報をインターフェースを介してニコレ社製の画像解析装置(Luzex3)に導入し、解析を行ない、下式により得られる値として定義したものである。
【0024】
SF−1={(MXLNG)2 /AREA}×(π/4)×100SF−2={(PERI)2 /AREA}×(π/4)×100ここで、AREA:トナー投影面、MXLNG:絶対最大長、PERI:周長【0025】このSF−1は球形度合を示し、140より大きいと球形から徐々に不定形となる。SF−2は凹凸度合を示し、120より大きいとトナー表面の凹凸が顕著となる。SF−1が140を超えたり、SF−2が120を超えると、トナーのかぶりが増したり、耐久性が若干劣ることがある。
【0026】トナー形状の球形の作用効果は、トナーの流動性が向上し、トナーの機械的ストレスを減少する。また転写効率が100%近くまで得ることが可能となる。粉砕トナーのような不定形トナーでは、転写ローラによる転写において押圧力が高いと、トナーが感光ドラムに機械的に押し付けられて、いわゆる”文字の中の抜け”の転写不良が発生しやすくなるが、球形トナーではそれが発生しづらい。
【0027】懸濁重合法によれば、低軟化点物質を内包させることが可能である。具体的には、水系媒体中での材料の極性を主要単量体よりも低軟化点物質の方が小さくなるように設定し、少量の極性の大きな樹脂または単量体をさらに添加することにより、内側の低軟化点物質を外殻樹脂で被覆したいわゆるコア/シェル構造を有するトナーを得ることができる。
【0028】トナーの粒径の制御や粒度分布の制御は、軟水溶性の無機塩や保護コロイド作用をする分散剤の種類や添加量を変える方法、機械的装置条件、たとえばロータリーの周速・パス回数・撹拌羽根形状等の撹拌条件や容器形状、または水溶液中での固形分濃度等を制御することにより、所定のトナーを得ることができる。
【0029】コア/シェル構造を有する重合トナーでは、コア物質として低軟化点物質を用いることにより、従来よりも少ない熱量での熱定着が可能となる。従って、コア部の主たる成分としては低軟化点物質が好ましく、ASTM D3418−8に準拠し測定された主体極大ピーク値が40〜90℃を示す化合物が好ましい。極大ピーク値が40℃未満であると、低軟化点物質の自己凝集力が弱くなり、結果として高温オフセット性が弱くなり好ましくない。一方、極大ピークが90℃を超えると、定着温度が高くなり好ましくない。さらに、直接重合法によりトナーを得る場合には、水系で造粒・重合を行なうため、極大ピーク値の温度が高いと主に造粒中に低軟化点物質が析出してきて、懸濁系を阻害するため好ましくない。
【0030】極大ピーク値の温度の測定には、たとえばパーキンエレマー社製DSC−7を用いる。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。サンプルはアルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/分で測定を行なった。
【0031】さらに、コア物質として高離型性物質を用いることにより定着ローラへのトナー融着を防ぐことも可能である。これによって、定着器にシリコーンオイル等の離型剤を塗布する必要がなくなるため、定着器構成が簡潔になり、定着器の低価格化、メンテナンスフリー化を達成することもできる。
【0032】コア物質となる低軟化点物質としては、具体的には、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、フィッシャートロピッシュワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、エステルワックス、およびこれらのグラフト/ブロック化合物等が利用できる。
【0033】また、低軟化点物質はトナー中へ2〜30重量%添加することが好ましい。添加量が2重量%未満では、先に述べた残存モノマーの除去に負担がかかり、30重量%を超える場合は、重合法による製造においても造粒時にトナー粒子同士の合一が起きやすく、粒度分布の広いものが生成しやすく不適当である。
【0034】また、近年の電子写真の高画質化の一環として、トナーの小粒径化があるが、粒子を粉砕するのに要するエネルギーは粒径のマイナス2乗に比例するため、粉砕法によるトナーの小粒径化は困難である。これに対し、重合法は化学反応を用いてトナー粒子を生成するため、トナーの小粒径化が容易であり、かつシャープな粒度分布も得られ易いため、重合法は高品位な画像形成にも適したトナーの製造法である。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、一成分現像装置によれば、簡易な構成で現像スリーブ上に現像に適したトナー薄層を形成することが可能となるため、電子写真装置の小型化、簡易メンテナンス化が可能となる。
【0036】しかしながら、上述した一成分現像装置では、長期にわたり画像出力を重ねていくと、画像濃度が低下したり、ハーフトーン画像部のドット再現性が低下するという問題があった。
【0037】具体的には、一成分現像装置では、現像スリーブ上にトナーの薄層を形成するために、トナーを現像スリーブと近接もしくは圧接された現像ブレードを通過させることを必要としているが、トナーは現像ブレードから受けるストレスと摩擦熱とによって帯電性などの諸物性値が変化し、現像特性が悪化してしまった。
【0038】現像ブレードを現像スリーブと接触させたとき、たとえば弾性ブレードを金属製剛体スリーブと当接、あるいは金属ブレードを弾性スリーブと当接したときなどには、良好なトナー摩擦帯電性と均一なトナー薄層が得られるため、簡易な構成で高品位な画像出力が得られるものの、現像スリーブと非接触である磁性ブレード等によるトナー規制と比べたときに、上記のような現像ブレード通過時のストレス、多量の摩擦熱の発生により、とりわけトナーが劣化しやすく、従って現像装置の高画質性と高寿命化の両立が妨げられる。
【0039】現像ブレード通過時のトナーの摩擦熱による温度上昇は、トナー表面というミクロ的な領域で数10℃に達していると言われており、現像スリーブに付着したまま現像ブレードを連続的に通過すると、トナーの表面温度の上昇はさらに高くなり、ついにはトナー表面を局所的に溶融して、トナー表面に存在する外添剤がトナーバインダー中に埋め込まれて、トナー帯電性を劣化したり、トナー間の凝集力を上昇させる。すなわち、現像ブレードにトナーが連続的に通過することにより、トナーの表面温度が上昇して劣化し、画像の濃度低下、ハーフトーン部の濃度ムラを発生する。
【0040】図7に示した磁性一成分現像装置では、現像スリーブ102上のトナーは、感光ドラム100上の潜像の現像に使用されない限り、現像スリーブ102上に存在するので、現像ブレード103を連続的に通過してトナーの劣化が生じる。通常のテキスト画像は、多くは印字率が10%以下であるが、この場合、現像スリーブ上の約90%のトナーが現像に使用されずに、劣化にさらされる。
【0041】現像ブレードの規制圧を低下することは、トナーの通過1回あたりの発生熱量を低下するので、トナーの劣化防止には有効であるが、トナーに対する摩擦帯電付与性も低下するため、特に高湿環境下では、トナーが十分な摩擦帯電電荷量をもてないことになって、画像の濃度低下、文字画像周辺の飛び散りを引き起こし、高画質性と高寿命化の両立が困難である。
【0042】図8に示した非磁性一成分現像装置では、供給ローラ105が現像スリーブ102上のトナーを剥ぎ取り、トナーが連続的に現像ブレード103を通過することによるトナーのチャージアップを防止している。しかし、剥ぎ取られたトナーは、第1撹拌室A内に存在し、現像スリーブ102の近傍で循環しているため、結果的にはトナーの温度が上昇し、劣化を生じていた。
【0043】一成分現像装置で球形トナーを用いれば、上述したように、(1)トナーの流動性が向上する、(2)転写効率が向上するといった利点があり、さらに球形の重合トナーを用いれば、(3)トナーの小粒径化が容易、(4)トナーの粒度分布がシャープ(従って、トナーの摩擦帯電電荷量分布がシャープ)になるといった有利性が加わる。
【0044】また、懸濁重合法により重合トナーにコア/シェル構造を持たせれば、(5)トナーの定着性と耐ブロッキング性とが両立し、(6)トナーのコア部に離型剤を用いることにより、定着ローラへの離型剤オイルの塗布部材を簡素化できるという有益性が付け加わる。
【0045】しかしながら、球形トナーは球形であるが故に、不定形で表面に凹凸が多い粉砕トナーと比較して、摩擦が小さく滑りやすい。このため、上述の非磁性一成分現像装置に使用すると、球形トナーが現像スリーブ102と供給ローラ105との当接部の表面をすり抜け、連続的に現像ブレード103を通過して、前述した理由によりトナー劣化を生じる。
【0046】また、トナー中の低軟化点物質の量を増加することにより、定着器で必要な熱量を低下して、電子写真装置の低消費電力化を図ることができるが、トナー表面が溶融し、劣化する温度のしきい値も低下するため、現像装置の寿命は短くなる。
【0047】本発明の目的は、現像剤担持体上に残留した現像残りの一成分現像剤を良好に剥ぎ取って、現像剤が現像剤担持体に付着したまま現像剤規制部材を連続的に通過するのをなくすすともに、剥ぎ取った現像剤を十分に放熱してから現像剤担持体に供給できるようにすることにより、現像剤の摩擦熱による劣化を防止し、、また現像剤担持体上に過去の現像履歴によらずに現像剤を良好に塗布することを可能とした現像装置を提供することである。
【0048】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にかかる現像装置にて達成される。要約すれば、本発明は、一成分現像剤を収容した現像容器に、供給された一成分現像剤を担持して回転することにより、像担持体と対向した現像領域に向けて搬送する現像剤担持体と、該現像剤担持体の表面に圧接もしくは近接させて設置された、現像剤担持体上の現像剤の量を規制しかつ均一に塗布する現像剤規制部材と、現像剤担持体上の現像残りの現像剤を剥ぎ取る剥ぎ取り部材と、一成分現像剤を搬送する複数の現像剤搬送手段とを備え、該現像剤搬送手段は、現像剤担持体に近い側に設置された、一成分現像剤を現像剤担持体に供給する第1の現像剤搬送手段と、現像剤担持体に遠い側に設置された、第1の搬送手段に一成分現像剤を搬送する第2の現像剤搬送手段とを少なくとも有する現像装置において、前記剥ぎ取り部材によって剥ぎ取られた現像剤を、前記現像容器の少なくとも第1の現像剤搬送手段以外の現像剤搬送手段を設置した室域に搬送することを特徴とする現像装置である。
【0049】本発明によれば、前記剥ぎ取り部材が、前記現像剤担持体に圧接されたスクレーパからなる。あるいは、前記剥ぎ取り部材が、前記現像剤担持体に接触または非接触に設置された、前記現像剤担持体から現像剤を静電気力により剥ぎ取る電界が印加された回転するローラからなる。また、前記剥ぎ取り部材に続けて、前記現像容器の少なくとも第1の現像剤搬送手段以外の現像剤搬送手段を設置した室域に至る現像剤搬送手段を、該室域に向けて下がる向きに傾斜して設置することができる。
【0050】さらに、前記剥ぎ取り部材が、前記現像剤担持体に当接設置された、前記現像剤担持体から現像剤を静電気力により剥ぎ取る電界が印加された回動するベルトからなり、該ベルトは、前記現像容器の少なくとも第1の現像剤搬送手段以外の現像剤搬送手段を設置した室域に至っており、前記剥ぎ取り部材によって剥ぎ取られた現像剤を、前記現像容器の少なくとも第1の現像剤搬送手段以外の現像剤搬送手段を設置した室域に搬送する現像剤搬送手段を兼ねる。
【0051】本発明によれば、前記剥ぎ取り部材と現像剤担持体との間に少なくとも交流電圧を印加することができる。さらに、前記現像剤担持体が像担持体と同方向に回転する。前記現像剤の一部または全体が重合法により形成される。前記現像剤が磁性トナーからなり、あるいは非磁性トナーからなる。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0053】実施例1図1は、本発明の現像装置の一実施例を示す断面図である。本実施例の現像装置40は磁性一成分現像装置で、現像容器40Aに磁性体を含有した負帯電性の磁性トナーTを収容している。
【0054】現像装置40は、内側が仕切り板20により、現像に必要な量のトナーを循環させる第1トナー撹拌室Aと、多量のトナーを収容した第2トナー撹拌室Bとに区画され、第1、第2撹拌室A、Bにはそれぞれ第1、第2トナー撹拌部材6、5が設置されている。現像装置40の第1撹拌室A側の、図示しない感光ドラムに対面した開口部には、図中矢印方向に回転する現像スリーブ3が設置され、現像スリーブ3内にはマグネットローラ8が配置されている。
【0055】また、現像スリーブ3下方の現像装置の部分には、トナー量規制部材として弾性ブレード(現像ブレード)4が固定されており、現像スリーブ3に弾性的に当接している。第1撹拌室Aの第1撹拌部材6の上方には、第2撹拌室B方向に下降して一端を望ませた傾斜姿勢のトナー搬送板1が設置されており、この搬送板1の他端である上端にトナー剥ぎ取り部材としてのスクレーパ2が設けられ、スクレーパ2は現像スリーブ3に当接されている。
【0056】現像装置40内に収容された磁性トナーTは、第2撹拌部材5が図中矢印方向に比較的遅い速度で回転することにより、第2撹拌室Bから第1撹拌室Aに搬送される。第1撹拌部材6は同方向に比較的速い速度で回転することにより、搬送されたトナーTを現像スリーブ3の近傍で回動してトナーの循環を発生して、現像スリーブ3に十分な量のトナーが高速で供給されるようにする。
【0057】現像スリーブ3は、アルミニウムからなる直径16mmの導電性円筒体からなり、この現像スリーブ3は、図示しない間隙規制部材により感光ドラム100と一定の間隙を保って配置され、周速20mm/秒で回転している。
【0058】現像スリーブ3内の磁界発生手段であるマグネットローラ8は、現像装置140の側壁に固定して、現像スリーブ3内に同心かつ非回転に配置されている。現像スリーブ3は、マグネットローラ8の周りを回転する。
【0059】マグネットローラ8には、図に示すように、4個の磁極S1、S2、N1、N2が具備され、この磁極S1は現像極、N1はトナー量規制極、S2はトナー取り込みおよび搬送を兼ねた極、N2はトナー吹き出し防止極である。
【0060】第1撹拌部材6により供給された磁性トナーTは、マグネットローラ8の磁力により現像スリーブ3上に担持され、現像スリーブ3の回転にともない、図示しない感光ドラムと対向した現像領域へ向けて搬送される。その搬送途上、現像スリーブ3に当接した現像ブレード4により層厚を規制されて、現像領域に搬送されるトナー量に規定されたトナー薄層に形成される。
【0061】現像ブレード4はシリコーン樹脂からなる弾性ブレードで、現像スリーブ3の回転方向に対してカウンター方向に30g/cmの線圧で当接し、現像スリーブ3上のトナーを規制してトナー薄層を形成し、現像領域に搬送されるトナー量を規定すると同時に、トナーに−10μC/g程度の適切な摩擦帯電電荷を付与する。
【0062】現像領域に搬送されたトナーTは、現像スリーブ3と感光ドラムとの間に印加した現像バイアスによる現像電界により、感光ドラム上の静電潜像に飛翔して付着し、潜像をトナー像として可視化する。現像領域での現像で残ったトナーは、スクレーパ2により現像スリーブ3から剥ぎ取られ、重力によりトナー搬送板1を通って第2撹拌室Bに案内され、第2撹拌室B内に落下する。
【0063】本実施例で設けたスクレーパ2とトナー搬送板1の役割についてさらに説明する。
【0064】まず、スクレーパ2とトナー搬送板1が設けられていない図7に示した従来の磁性一成分現像装置140では、現像スリーブ102に供給された磁性トナーTは、現像に使用されるまで現像ブレード103を何度も連続的に通過するため、発生した摩擦熱で温度上昇を続け、ついにはトナー表面が溶融するに至り、トナー劣化が生じる。
【0065】実際には、図2に示したように、現像スリーブ102上のトナーは、現像ブレード103との摩擦で発熱した後、現像ブレード103の当接部以外の現像スリーブ102の領域で放熱することになるが、この放熱を効率良く行わせるには、十分な熱媒体と放熱時間が必要であり、これがない従来の現像装置は、トナー表面の温度が十分に低下する以前に、再度現像ブレード103を通過してしまい、温度上昇を招く。
【0066】これに対し、本実施例の現像装置では、現像スリーブ2上のトナーは、スクレーパ2によってほぼ100%剥ぎ取られるため、現像スリーブ2に付着したまま連続的に何度も現像ブレード3を通過することがない。また、剥ぎ取られたトナーは、現像スリーブ2から遠方の第2撹拌室Bに搬送されるため、剥ぎ取り直後に現像スリーブ2に供給されることがない。さらに、撹拌室Bに搬送されたトナーは、周囲にある多量のトナーが熱媒体として働くので、効果的に放熱される。
【0067】このため、図3に示すように、現像スリーブ2上のトナーが現像ブレード3を通過して、温度上昇することはあるが、そのトナーは、現像スリーブ2から除去して、十分放熱した後に現像スリーブ2に再度供給されることになるので、トナーの温度上昇が抑えられ、劣化が防止できる。
【0068】以上のように、本実施例によれば、現像スリーブ2上のトナーを完全に剥ぎ取っているので、過去の現像履歴による現像ゴーストの発生を完全に防止できるだけでなく、現像スリーブ上のトナーが連続的に現像ブレードを通過することによる温度上昇を防止できることと、さらに剥ぎ取ったトナーを第2撹拌室B内に戻して放熱させるので、多量のトナーによる効果的な放熱とトナーの放熱時間の延長とを実現できることとにより、トナーの熱による劣化を防止することが可能となった。
【0069】実施例2図4は、本発明の現像装置の他の実施例を示す概略構成図である。本実施例は、非磁性一成分現像現像装置に適用した場合を示す。
【0070】本実施例では、非磁性一成分現像剤の非磁性トナーTを使用しており、具体的には、トナーTは重合法により製造した非磁性トナーである。現像装置40の現像剤担持体として内側に磁石を有しない現像ローラ10を設置し、第1撹拌室Aに現像ローラ10に当接して回転する供給ローラ11を設置して、現像ローラ10に非磁性トナーTを供給するようにした。また、現像ローラ10からのトナーの剥ぎ取り部材として電界を印加した剥ぎ取りローラ12を用い、この剥ぎ取りローラ12にトナー搬送板1に設けたスクレーパ2を当接した。
【0071】本現像装置のその他の構成は、図1に示した実施例1の現像装置と基本的に同じで、図4において図1の部材と同一の部材は同一の符号を付してその説明を省略する。
【0072】本実施例において、現像ローラ10は、外径16mmのアルミニウム製の円筒体からなり、図示しない感光ドラムと300μmの間隙をあけて配置されている。現像ローラ10としては、金属製の円筒体の他に、シリコーンゴム、ウレタンゴム等の弾性体の円筒体を用いることもできる。
【0073】現像ローラ10上に現像ブレード4により薄層にコートされた非磁性トナーTは、現像ローラ10の回転にともない現像領域に搬送され、現像バイアス(−500Vの直流電圧+ピークツウピーク電圧2kV、周波数2kHz の交流電圧)の印加下に、感光ドラム上の静電潜像を現像して可視化する。
【0074】供給ローラ11は、第1撹拌室A内のトナーを循環して現像ローラ10の近傍に搬送するとともに、現像ローラ10と摺擦させることによりトナーを負極性に摩擦帯電して、トナーを鏡映力により現像ローラ10に付着して塗布させる。
【0075】本例では、供給ローラ11としては、外径14mmのウレタンスポンジ製のローラを使用し、アスカーC硬度20゜の低硬度品とすることにより、現像ローラ10と弾性的に当接させて当接ニップを拡大し、トナーに対する摩擦帯電性の向上を図っている。
【0076】現像ブレード4はウレタンゴム弾性体からなり、現像ローラ10上に塗布されたトナーは現像ブレード4により規制されて、トナー帯電量が−20μC/gで、トナーコート量が0.5mg/cm2 のトナー薄層に形成される。
【0077】剥ぎ取りローラ12は、外径14mmのアルミニウムローラからなり、現像ローラ10と300μmの間隙をあけて配置されている。現像ローラ10上に担持されたトナーは、図示しない感光ドラムと対向した現像領域を通過して、感光ドラム上の静電潜像の現像に使用され、現像で残ったトナーは、剥ぎ取りローラ12に至る。現像ローラ10と剥ぎ取りローラ12との間にはバイアス電源Eからのバイアスの印加により電界が形成されており、現像ローラ10上の現像残りのトナーは、この電界により現像ローラ10から剥ぎ取られて、剥ぎ取りローラ12に飛翔し付着する。
【0078】剥ぎ取りローラ12上に付着したトナーは、剥ぎ取りローラ12に当接したスクレーパ2により剥ぎ取られる。本実施例では、トナーTとして、球形で滑りやすく、スクレーパ2との当接部をすり抜けやすい重合トナーを用いているため、スクレーパ2は、剥ぎ取りローラ12に95g/cmという高い当接圧でエッジ当接させた。
【0079】本実施例では、以上のように、現像ローラ10との間に電界を印加する剥ぎ取りローラ12を用いたので、現像ローラ10を直接摺擦せずに現像ローラ10上のトナーを剥ぎ取ることが可能となり、このため現像ローラ10表面の傷や摩耗を防止し、現像ローラ10上のトナーコートを長期にわたり安定すると同時に、重合トナーのような球形のトナーを現像ローラ10から良好に除去することができる。
【0080】なお、現像ローラ10を摺擦しないので、現像ローラ10は金属ローラのみならず、ローラ表面に樹脂層を形成したもの、あるいは全体を柔らかい各種ゴム材料で形成したものが使用できる。
【0081】スクレーパ2で剥ぎ取られたトナーは、トナー搬送板1に沿って重力により搬送され、第2撹拌室Bに落下する。第2撹拌室B内に落下したトナーは、周囲の多量のトナーと十分な時間および回数だけ接触して効果的に放熱が行われ、十分放熱された後、第2撹拌部材5により他のトナーとともに第1撹拌室Aに搬送され、再度、現像ローラ10に供給される。
【0082】以上のように、本実施例によれば、現像ローラ10上のトナーを完全に剥ぎ取っているので、過去の現像履歴による現像ゴースト、ハーフトーンムラの発生を完全に防止できるだけでなく、さらに、剥ぎ取ったトナーを第2撹拌室B内に戻して放熱させるので、多量のトナーによる効果的な放熱とトナーの放熱時間の延長を実現でき、トナーの熱による劣化を防止することが可能となった。
【0083】さらに、剥ぎ取りローラ12を用いることにより、現像ローラ10を摩滅することなく剥ぎ取ることが可能となり、容易にシャープな帯電電荷分布が得られる重合トナーを用いて、高品位な画像出力を長期間にわたり出力することが可能となった。
【0084】以上では、剥ぎ取りローラ12を現像ローラ10と非接触としたが、接触して使用することも可能である。また本実施例では、非磁性トナーとして重合トナーを用いたが、無論、粉砕トナーを用いることも可能である。
【0085】また本実施例では、非磁性1成分トナー用の現像装置を用いて説明したが、本現像装置に磁性トナーを用いて現像行程を行うことは何ら問題ない。この場合、磁性トナーを用いても磁力は用いず、非磁性トナーと同様な挙動を磁性トナーは示す。さらに現像ローラ10にマグネットを内蔵させてもよい。この場合は現像ローラ10におけるトナー搬送に磁力が加わる。従って、本実施例は磁性トナーに対して有効に作用する。つまり、磁性トナーを用いることも可能であり、実施例1と同様な効果を有する。
【0086】実施例3図5は、本発明の現像装置のさらに他の実施例を示す概略構成図である。
【0087】本実施例は、図4に示した非磁性一成分現像現像装置40において、剥ぎ取りローラ12の代わりに、駆動ローラ15、従動ローラ16に掛け回した水平姿勢の剥ぎ取りベルト17を設置した。また第2トナー撹拌室Bの隣にさらに第3トナー撹拌室Cを拡張して、そこにトナー撹拌部材22を設置した。剥ぎ取りベルト17の搬送方向前端は現像ローラ10に当接し、終端は第3撹拌室Cに至っている。剥ぎ取りベルト17の終端には、フリッカーバー23を当接設置した。
【0088】本実施例のその他の構成は、図4に示した実施例2の現像装置と基本的に同じで、図5において図4の部材と同一の部材は同一の符号を付してその説明を省略する。
【0089】第3撹拌室Cの撹拌部材22は、図中矢印方向に回転して、第3撹拌室C内の非磁性トナーTを第2撹拌室Bに搬送し、第2撹拌室Bの撹拌部材5は、図中矢印方向に回転して、第2撹拌室B内の非磁性トナーTを第1撹拌室Aに搬送する。
【0090】供給ローラ11は、外径14mmのウレタンスポンジ製のローラからなり、第1撹拌室A内のトナーを循環するとともに、トナーを現像ローラ10と摺擦させて、鏡映力により現像ローラ10に付着、塗布させる。
【0091】現像ローラ10にはウレタンゴムからなる現像ブレード4が当接されており、現像ローラ10上のトナーを規制して、トナー帯電量が−20μC/gで、トナーコート量が0.5mg/cm2 のトナー薄層に形成する。
【0092】図示しない感光ドラム(現像ローラ10と300μmの間隙をあけて配置)上の潜像を、現像バイアス(−500Vの直流電圧+ピークツウピーク電圧2kV、周波数2kHz の交流電圧)の印加下に現像し、現像で残ったトナーは、剥ぎ取りベルト17に至る。剥ぎ取りベルト17は、駆動ローラ15による回転駆動により、現像ローラ10をカウンター方向に摺擦しつつ回転している。
【0093】剥ぎ取りベルト17の表面は、太さ6デニール、長さ2mmのナイロン繊維のブラシ層となっている。ブラシ層を設けたのは、(1)平滑なベルトと比べて、多量のトナーの搬送することが可能となるので、剥ぎ取りベルト17の移動速度を現像ローラ10よりも低速にしても、現像ローラ10から剥ぎ取ったトナーをトナー漏れを生じることなく安定して搬送できる、(2)ブラシ層のブラシ先端が現像ローラ10と当接することにより、トナーとの接触の機械が増大して、トナー剥ぎ取り能力が増大する等からである。
【0094】また、剥ぎ取りベルト17は接地されており、バイアス電源Eからのバイアスの印加により、現像ローラ10と剥ぎ取りベルト17との間に形成された電界により、現像ローラ10上の現像残りのトナーは剥ぎ取られて、剥ぎ取りベルト17に飛翔し付着する。
【0095】剥ぎ取りベルト17のブラシ繊維の電気抵抗は109 Ωに設定されており、106 Ω以下では電気のリークが発生し、1013Ω以上ではブラシ繊維のチャージアップによる剥ぎ取り不良が生じる。
【0096】剥ぎ取られたトナは、剥ぎ取りベルト17に付着して搬送され、その搬送方向終端でフリッカーバー23により叩かれて、第3撹拌室C内に落下する。フリッカーバー23は、スクレーパと比べて、剥ぎ取りベルト17を低トルクで動作することを可能とし、かつ設定のラチチュードが広く、組立が容易であるメリットを有する。
【0097】第3撹拌室C内に落下したトナーは、周囲の多量のトナーと十分な時間および回数だけ接触して効果的に放熱が行われ、さらに第2撹拌室Bに搬送されて、そこでも放熱が行われるので、第1撹拌室Aに搬送されて、再度、現像ローラ10に供給され、現像ブレード4を通過する際に、その温度上昇はわずかであり、劣化しやすかった低融点トナーでも、劣化を防止することができる。
【0098】本実施例では、トナーTとして、コア/シェル構造を有する重合トナーで、コア物質として低軟化点物質であるパラフィンワックスを内包した重合トナーを使用した。その重合トナーの処方はつぎの通りである。
【0099】
スチレンモノマー 165g n−ブチルアクリレート 15g サリチル酸金属化合物(荷電制御剤) 3g 飽和ポリエステル(極性レジン。酸価14、ピーク分子量8000)
10g パラフィンワックス(離型剤。融点60℃) 50g【0100】従来の現像装置では、このような低温で溶融するパラフィンワックス内包の重合トナーは、現像剤担持体やトナー規制部材に融着して、スジなどの画像不良を発生しやすかったが、これが、本実施例では、現像ローラ10上のトナーを剥ぎ取りベルト17により剥ぎ取って、現像ローラ10に付着したまま、連続的に現像ブレード4や供給ローラ11のニップ部を通過するのを防止しているので、トナーの昇温を抑えることができる。また、剥ぎ取ったトナーを剥ぎ取りベルト17により第3撹拌室Cに送って、第3撹拌室Cおよび第2撹拌室Bを経て第1撹拌室Aに戻しているので、その間の第3撹拌室Cおよび第2撹拌室Bにおいて、効果的な放熱および延長された放熱時間により放熱することができる。
【0101】従って、現像ローラ10に供給されるまでに、トナーの温度は十分に低下しており、現像ブレード4、供給ローラ11との摺擦時のトナー劣化を抑制することができ、低軟化点物質を有する重合トナーにより、現像ローラ10に融着することなく、長期にわたって良好なトナーコートを得ることができると同時に、トナーの定着温度が大幅に低下するので、画像形成装置全体の消費電力の低下が可能となる。
【0102】本実施例の現像装置40は、プロセスカートリッジに組み込む形式のものとしたが、画像形成装置に単独に組み込んで使用する形式のものでもよく、その場合、たとえば第3撹拌室Cに開口部を設けて、トナー残量が少なくなった際に、逐次、新しいトナーを第3撹拌室Cに補給できるようにすることにより、現像装置の小型化と長寿命化を両立することも可能である。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、現像剤担持体に対してスクレーパ等の剥ぎ取り部材を設置して、現像剤担持体上に残留した現像残りの一成分現像剤を剥ぎ取って、現像剤が現像剤担持体に付着したまま現像剤規制部材を連続的に通過するのをなくすとともに、その剥ぎ取った現像剤を傾斜した搬送板等の現像剤搬送部材により、現像剤担持体から離れた現像容器の室域に搬送して、その室域に存在する多量のトナーにより効果的に放熱させるようにしたので、現像剤の摩擦熱による劣化を防止することができる。従って、現像剤担持体等への現像剤の融着や現像剤表面の溶融にともなう帯電性、流動性の劣化を防止することができ、低軟化点物質を含む重合トナーの寿命や現像装置の寿命を大幅に延ばすことが可能となった。また現像剤担持体上に現像剤を、過去の現像履歴によらずに均一な帯電量と層厚の現像剤層に塗布することができ、スリーブゴーストやハーフトーンのムラを防止した高品質な画像を得ることができる。




 

 


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