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発明の名称 ヒータ、加熱装置及び画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−143271
公開日 平成11年(1999)5月28日
出願番号 特願平9−323782
出願日 平成9年(1997)11月10日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】高梨 幸雄
発明者 竹田 正美
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ヒータ基板上に形成された印刷サーミスタと、該印刷サーミスタに直接或は配線を介して導通する電極とを具備したヒータにおいて、前記印刷サーミスタの測定標準温度下における目標抵抗値に対する誤差が目標誤差率の範囲内に収まるように、少なくとも通電方向に垂直な方向の印刷サーミスタの印刷幅を印刷精度に応じて選択すると共に、該選択した印刷幅で形成される印刷サーミスタの面積誤差率が前記目標誤差率以内となるように前記印刷サーミスタの印刷長を規定したことを特徴とするヒータ。
【請求項2】 ヒータ基板上に形成された印刷サーミスタと、該印刷サーミスタに直接或は配線を介して導通する電極とを具備したヒータにおいて、前記印刷サーミスタの通電方向に垂直な方向の印刷幅を、該印刷サーミスタと接続された配線或は電極の幅の2倍以上としたことを特徴とするヒータ。
【請求項3】 ヒータ基板上に形成された印刷サーミスタと、該印刷サーミスタに接続された配線と、該配線を介して該印刷サーミスタと導通する電極と、を具備したヒータにおいて、前記印刷サーミスタと前記配線を同一直線上に中心線を一致させて配し、該印刷サーミスタの印刷幅を前記配線幅の2倍以上確保して両者を接続することを特徴とするヒータ。
【請求項4】 請求項1,2又は3の何れか1項に記載のヒータにおいて、前記印刷サーミスタの隅を曲線で構成したことを特徴とするヒータ。
【請求項5】 請求項1,2又は3の何れか1項に記載のヒータにおいて、前記印刷サーミスタの印刷形状が、曲線のみ又は角を有しない曲線と直線で構成されたものであることを特徴とするヒータ。
【請求項6】 請求項1乃至5の何れか1項に記載のヒータにおいて、前記印刷サーミスタが前記配線の一部または全てを兼ねることを特徴とするヒータ。
【請求項7】 請求項6に記載のヒータにおいて、前記印刷サーミスタが、前記基板長手方向の片側端部に配置された電極から該基板の反対側端部に配置された電極にかけて設けられていることを特徴とするヒータ。
【請求項8】 請求項6又は7に記載のヒータにおいて、前記印刷サーミスタが、前記基板長手方向の加熱領域の長さと対応する長さで形成されていることを特徴とするヒータ。
【請求項9】 請求項1乃至8の何れか1項に記載のヒータにおいて、前記印刷サーミスタが、前記基板に沿う往路と、折り返し部と、復路とを有していることを特徴とするヒータ。
【請求項10】 被加熱材を加熱処理するための加熱源として、請求項1から9の何れか1項に記載のヒータを備えたことを特徴とする加熱装置。
【請求項11】 請求項1から9の何れか1項に記載のヒータと、該ヒータに被加熱材を圧接させる加圧部材とを具備したことを特徴とする加熱装置。
【請求項12】 請求項1から9の何れか1項に記載のヒータと、該ヒータに接しつつ移動するフィルムとを有し、該ヒータからの熱を該フィルムを介して被加熱材に付与することを特徴とする加熱装置。
【請求項13】 被記録材上に顕画剤画像を形成する像形成手段と、該顕画剤画像を形成された被記録材を被加熱体として加熱処理する像加熱手段とを有し、該像加熱手段として請求項10,11又は12に記載の加熱装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒータ基板上に形成された印刷サーミスタを用いて温度制御されるヒータ、及びこのヒータを用いた電子写真方式のプリンター、複写機、ファクシミリなどの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式を用いたプリンタ、複写機、ファクシミリなどの装置における記録材上の未定着画像の定着方式としては熱効率、安全性が良好な接触加熱型の定着装置が広く知られている。
【0003】特に近年では省エネルギー推進の観点から、熱伝達効率が高く、装置の立上りも速い方式として、熱容量の小さなフィルムを介して加熱定着するフィルム加熱方式の定着方式が注目されており、特開昭63−313182号公報、特開平2−157878、4−44075〜44083、4−204980〜204984号公報等に提案されている。
【0004】フィルム加熱定着器の構成としては、フィルムの搬送に専用の搬送用ローラと従動ローラを用いてテンションを加えながらヒータと加圧ローラとの間でフィルムを搬送するものや、円筒形フィルムを加圧ローラの搬送力で駆動させるものがあり、前者はフィルムの搬送性を高くできる利点を有し、後者は構成を簡略化して低コストの定着器を実現できる利点がある。
【0005】具体例として後者の加圧ローラ駆動型フィルム定着器の断面構成を挙げると、図9(A)に示すようになっている。同図において、5はセラミック基板上に抵抗発熱体を具備した所謂セラミックヒータ、10は該ヒータ5を保持するヒータホルダー、4は円筒形の定着フィルムであり、該ヒータ5を下面側に保持したヒータホルダー10の外周に該定着フィルム4が遊嵌されている。
【0006】3は、芯金の外周に耐熱性ゴム等が設けられて成る加圧ローラであり、フィルム4を介してヒータ5に対し総圧4〜15kgf程度に加圧されてニップ部Nを形成している。
【0007】而して、ヒータ5が所定温度に温調されると共に加圧ローラ3が不図示の駆動手段により矢印の時計方向に回転駆動され、トナー画像2を形成された記録材1が該加圧ローラ3とフィルム4との間の定着ニップ部Nに導入されて挟持搬送され、トナー画像2が記録材1に定着される。
【0008】本例の定着フィルム4は、熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上するために、膜厚を100μm以下、より好ましくは40μm以下20μm以上の耐熱性、離型性、耐久性を兼ねたPTFE、PFA、PPSの単層フィルムまたはポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES等のフィルム表面にPTFE、PFA、FEPを離型性層としてコーティングした複合層フィルムで構成されている。
【0009】また、ヒータ5はセラミック等の耐熱性絶縁材からなるヒータ基板6上に発熱体8がパターン形成され、表面は耐熱性ガラス9で保護されており、基板の裏面にはサーミスタ7が配置され、定着器の温度制御をこの基板裏面の温度検知に基づいて行なう構成となっている。
【0010】図9(B)はこのヒータ5の発熱体形成面側の平面図である。発熱体8は帯状パターンからなり、本例では加熱幅を拡げて定着性を少しでも向上させるために2本に折り返して形成されている。ここで、発熱体の材質は銀パラジウム(Ag/Pd)、RuO2 、Ta2 N等の通電発熱体で、基板面の一方に形成された銀白金(Ag/Pt)からなる通電電極11からの通電により発熱するものである。また、図9(C)は温度検知素子等が設けられた基板裏面側の平面図である。該温度検知素子としてのサーミスタ7は、Pdの比率を30%以下に抑えた低抵抗の銀パラジウムで形成された検知素子用配線7’と導通用スルーホール11″を介して基板表面に形成された温度検知用電極11’に接続され、この電極11′から装置本体の検出回路(不図示)につながれている。さらに、この基板上には、ヒータが何らかの要因によって所定温度以上に昇温してしまった場合の安全策として貫通孔12が基板の端部寄りに設けられている。この貫通孔12の存在により、基板温度が過剰な温度領域に達すると、セラミック基板6の熱膨張によって貫通孔12のある部分と無い部分の境界部に発生する応力差も大きくなり、基板端部と貫通孔12の間の機械的強度の弱い領域を中心としてクラックが入り、基板上に形成された発熱体を断線してヒータ5の暴走を停止するようになっている。但し、この貫通孔12による発熱体の断線が温度検知回路側に生じると、AC回路につながれた発熱体とDC回路につながれた検知素子用配線が割れた基板端部でショートする可能性があるため、貫通孔の長手方向の位置は温度検知同路側からなるべく遠く離れた給電電極側に設けることが好ましく、また極端に給電電極に近過ぎると断線部の電圧が高過ぎて断線時の発熱体同志の接触による火花の発生が強くなるため、従来の装置ではA4サイズ紙の通紙域の内側の給電電極寄りの位置に設けられている。
【0011】以上のような定着装置を用いたプリンター等の各種画像形成装置は、上述の通り、加熱効率の高さや立上りの速さによる待機中の予備加熱の不要化、待ち時間の解消などの多くの利点を有しており、特に円筒形フィルムを加圧ローラの搬送力で駆動させる方法は低コストに実現できるため、小型低速機への導入から始まり、今後、大型高速機への導入が期待されるようになっている。
【0012】しかしながら、高速化を実現するためには通過時間の短くなった紙に十分な熱エネルギーを供給するため定着温度を更に高く設定する必要があり、それに伴って、ヒータの構成要素の耐熱性に限界を生じるものがある。特に耐熱性の限界が近い部材として上記のサーミスタ7をセラミック基板上に接着するための接着剤が懸念されている。
【0013】図10(A)は該サーミスタ7をより詳細に示した説明図であり、(A)はサーミスタ形成部分の平面図、(B)は、その長手方向の断面図、(C)は(A)中のa−a線に沿った断面図である。
【0014】本例のサーミスタ7は、1mm×1.5mm角で厚さ約250μmのチップ型であり、アルミナ基板7aの上にCo/Mn/Niの組成からなる感熱材7bを、熱容量を抑えて熱応答性を上げるために薄膜状に形成し、表面に耐湿ガラスコート7cと電極7dを設けたものである。同図に示した通り、このチップ型サーミスタ7は検知素子用配線7’との電気的接続を取るために電極形成面を下にしてエポキシ中にAg/Pd等の導電剤を含有させた導電性接着剤7eを介して接着され、更に接着強度を確保するため、チップの前後をエポキシ等の絶縁性接着剤13でヒータ基板に固定されている。
【0015】この導電性接着材7e及び絶縁性接着剤13は230℃以上の高温になると変質し始め、その接着強度を保証できなくなることがある。このため、この接着剤7e,13の耐熱性の問題を避けるための工夫として、感熱材7bを遷移金属の酸化物等を主成分とするペースト状に作成し、厚膜印刷により、ヒータ基板上に直接形成する印刷サーミスタを用いる方法が考案されている。
【0016】図11(A)及び図11(B)はこの印刷サーミスタが形成されたヒータ基板の正面図と断面図を表している。該従来印刷サーミスタ15は、1mm×1mm角、厚さ約20μmで表面には耐湿保護用ガラスコート16が設けられている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この印刷サーミスタは形成後のサーミスタの抵抗バラつきが大きくなるという間題を有していた。従来のチップ型サーミスタの規格では測定標準温度(定着温度等、ヒータ使用状態時の温度或は、プリント前の定着器の状態を診断する為の温度等)下における抵抗の誤差は±5%程度に抑えられているが、印刷サーミスタでは抵抗誤差が±20%以上に達し、従来基準で評価すると歩留りは50%以下に低下してしまう。この歩留りを改善するため、わざと抵抗を低めに調整した印刷サーミスタにガラスコートを形成した後、抵抗を測定しながらレーザ光を用いてサーミスタを部分的に蒸発させて抵抗を合わせるトリミングと呼ばれる抵抗調整作業を製造工程に組込むことが考えられているが、製造効率が低下するうえ、トリミング後のガラスコートの耐湿保護性能が不安定となって製造後に抵抗が変動する可能性があるという新たな問題を生じることがあった。
【0018】本発明が解決しようとする課題は、セラミックヒータを用いるオンデマンド定着の高速化に伴う耐熱性向上等のために印刷サーミスタを具備したヒータにおいて、印刷サーミスタの抵抗バラつきが大きいために歩留りが大幅に低下してしまう点、更にこの歩留りを上げるため、レーザトリミングを行なった場合の製造効率が低下してしまう点及びガラスコート層の耐湿保護性能が不安定となり、製造後の抵抗変動を招く点である。
【0019】そこで本発明は、上記問題点を解決し、高速化に耐える耐熱性を有しつつ、製造歩留りも従来並に確保されるヒータ、該ヒータを具備した加熱装置及び画像形成装置の提供を目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】〔1〕:ヒータ基板上に形成された印刷サーミスタと該印刷サーミスタに直接或は配線を介して導通する電極とを具備したヒータにおいて、前記印刷サーミスタの測定標準温度下における目標抵抗値に対する誤差が目標誤差率の範囲内に収まるように、少なくとも通電方向に垂直な方向の印刷サーミスタの印刷幅を印刷精度に応じて選択すると共に、該選択した印刷幅で形成される印刷サーミスタの面積誤差率が前記目標誤差率以内となるように前記印刷サーミスタの印刷長を規定したことを特徴とするヒータ。
【0021】〔2〕:ヒータ基板上に形成された印刷サーミスタと、該印刷サーミスタに直接或は配線を介して導通する電極とを具備したヒータにおいて、前記印刷サーミスタの通電方向に垂直な方向の印刷幅を該印刷サーミスタと接続された配線或は電極の幅の2倍以上としたことを特徴とするヒータ。
【0022】〔3〕:ヒータ基板上に形成された印刷サーミスタと、該印刷サーミスタに接続された配線と、該配線を介して該印刷サーミスタと導通する電極と、を具備したヒータにおいて、前記印刷サーミスタと前記配線を同一直線上に中心線を一致させて配し、該印刷サーミスタの印刷幅を前記配線幅の2倍以上確保して両者を接続することを特徴とするヒータ。
【0023】〔4〕:〔1〕,〔2〕又は〔3〕の何れか1項に記載のヒータにおいて、前記印刷サーミスタの隅を曲線で構成したことを特徴とするヒータ。
【0024】〔5〕:〔1〕,〔2〕又は〔3〕の何れか1項に記載のヒータにおいて、前記印刷サーミスタの印刷形状が、曲線のみ又は角を有しない曲線と直線で構成されたものであることを特徴とするヒータ。
【0025】〔6〕:〔1〕から〔5〕の何れか1項に記載のヒータにおいて、前記印刷サーミスタが前記配線の一部または全てを兼ねることを特徴とするヒータ。
【0026】〔7〕:〔6〕に記載のヒータにおいて、前記印刷サーミスタが、前記基板長手方向の片側端部に配置された電極から該基板の反対側端部に配置された電極にかけて設けられていることを特徴とするヒータ。
【0027】〔8〕:〔6〕又は〔7〕に記載のヒータにおいて、前記印刷サーミスタが、前記基板長手方向の加熱領域の長さと対応する長さで形成されていることを特徴とするヒータ。
【0028】〔9〕:〔1〕から〔8〕の何れか1項に記載のヒータにおいて、前記印刷サーミスタが、前記基板に沿う往路と、折り返し部と、復路とを有していることを特徴とするヒータ。
【0029】〔10〕:被加熱材を加熱処理するための加熱源として、〔1〕から〔9〕の何れか1項に記載のヒータを備えたことを特徴とする加熱装置。
【0030】〔11〕:〔1〕から〔9〕の何れか1項に記載のヒータと、該ヒータに被加熱材を圧接させる加圧部材とを具備したことを特徴とする加熱装置。
【0031】〔12〕:〔1〕から〔9〕の何れか1項に記載のヒータと、該ヒータに接しつつ移動するフィルムとを有し、該ヒータからの熱を該フィルムを介して被加熱材に付与することを特徴とする加熱装置。
【0032】〔13〕:被記録材上に顕画剤画像を形成する像形成手段と、該顕画剤画像を形成された被記録材を被加熱体として加熱処理する像加熱手段とを有し、該像加熱手段として〔10〕,〔11〕又は〔12〕に記載の加熱装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0033】〈作用〉本発明によれば、印刷サーミスタを形成する際に、抵抗バラつきを招く主要因である印刷精度に起因する印刷サーミスタの面積変動の割合が所望の抵抗誤差範囲内の割合と同等に収まるように通電方向に垂直な方向の印刷幅及び面積を決定するので、形成後の印刷サーミスタの抵抗誤差も所望の誤差範囲内に抑えることが可能となる。
【0034】また、印刷サーミスタの印刷幅を配線幅の2倍以上確保して両者を接続することで印刷サーミスタの抵抗を実質的に配線の延長上領域のサーミスタ部を抵抗として利用することになるので寸法精度の制約を軽減でき、抵抗誤差も所望の誤差範囲内に抑えることが可能となる。
【0035】更に印刷サーミスタの形状から角を排し、形状を曲線や曲線と直線のみで構成することにより、印刷ペーストの粘性等に応じて角部で印刷体が鋭角を形成できずに丸まり、この丸まり度合によって生じる角部の面積変動分が全体抵抗に与える影響を無くすことで、より精度の高い印刷サーミスタの形成が可能となり、抵抗バラつきも一層低く抑えることができる。
【0036】また、印刷サーミスタを温度検知用配線の一部または全部として用いることでサーミスタ面積を大きく稼ぎ、抵抗バラつきを更に抑えると共に小型のヒータ基板に対しても十分な効果が得られるようになるなど、信頼性の高い構成を容易に実現できる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を添付図面に基づいて説明する。
【0038】〔実施形態例1〕図1は本発明に係る第1の実施形態例の概略構成図であり、(A)は本例加熱装置の横断面模型図、(B)は発熱体形成面側の模式平面図、(C)は温度検知素子側の模式平面図、また図2は該ヒータの温度検知素子部分の拡大図である。同図において図9と同一番号の部材は、本例装置と同一の構成要素を示しており、再度の説明を省略した。
【0039】本形態例では、温度検知素子として各辺の長さを印刷精度に応じて長く設定した大面積印刷サーミスタ17を形成している。
【0040】厚膜印刷工程においては、印刷用スクリーン形成時や印刷時に生じる寸法誤差により印刷されたパターンの寸法精度には1mmの長さに対して10〜20%の誤差が生じることは避け難い。
【0041】このため、印刷精度を誤差率10%、即ち±0.1mmの寸法誤差に抑えたとしても、1mm角の正方形の面積には±約20%の面積誤差が含まれてしまい、印刷サーミスタの抵抗は、ほぼその面積に比例するためこれが印刷後の印刷サーミスタの抵抗誤差率を20%以上に高めている主要因となっている。感熱材ペーストの体積抵抗を均一安定化することは比較的可能であるが、この印刷精度をこれ以上高めることは厚膜印刷法を用いる限り困難である。
【0042】このため、本形態例では、印刷後のサーミスタ面積に占める面積誤差が所望の抵抗誤差と同様の約5%以内に収まるように、正方形の印刷サーミスタの各辺の長さを5倍に拡大し、5mm×5mm以上の面積を稼ぐことにより、同一印刷精度で印刷しても面積誤差を4・04%以下に抑えることが可能となり、これによって印刷サーミスタの抵抗誤差も所望の約5%以内に収めることができ、加熱処理の高速化に対応した印刷サーミスタを用いつつ歩留りを向上できる。
【0043】〔実施形態例2〕図3は本発明の第2の実施形態例を表すサーミスタ形成面の拡大図である。本形態例は前述の第1の実施形態例と比べて印刷サーミスタの印刷幅の設定が異なっており、その他の構成は同じである。なお、図3において図2と同一番号の部材は同一の構成要素を示しており、再度の説明は省略している。
【0044】本形態例は、ヒータ基板幅が比較的狭い場合に好適に使用されるように構成したもので、印刷サーミスタ自体が配線の一部を兼ねるような2.5mm×25mmの長方形印刷サーミスタ18を形成している。
【0045】本形態例においても印刷精度は第1の実施形態例と同様に寸法誤差±0.1mm程度であるが、基板幅の制約のため幅方向の長さを稼げない分、長手方向にパターンを延長することで面積誤差を約4.4%に抑えており、印刷サーミスタの抵抗誤差も所望の約5%以内に収めることを可能にしている。但し、本実施形態例のように通電方向の長さを延長することで面積誤差率を所望の抵抗誤差率の範囲内に収めるためには、通電方向に垂直な方向の印刷サーミスタの幅をその幅の寸法誤差率が少なくとも所望の抵抗誤差率の値以下に収まるような最低限の幅以上の幅を確保する必要がある。本実施形態例では幅を2.5mm確保できており、この幅の寸法誤差率自体は4%以内に抑えられている。
【0046】なお、本実施形態例の方式で従来例の図11の印刷サーミスタ15と同等の抵抗値を得るためには、感熱材ペーストの体積抵抗率を下げて合わせ込むようにすれば良い。
【0047】このように本形態例においても、加熱処理の高速化に対応した印刷サーミスタを用いつつ歩留を向上できる。
【0048】〔実施形態例3〕図4は本発明の第3の実施形態例を表すサーミスタ形成面拡大図である。本形態例は前述の第2の実施形態例と比べて印刷サーミスタの形状が異なっており、その他の構成は同じである。なお、図4において図2と同一番号の部材は同一の構成要素を示しており、再度の説明は省略している。
【0049】本実施形態例では、第2の実施形態例2の長方形印刷サーミスタの端部の角形状を排し、半径1.25mmの円弧状の端部形状を設けた非角形印刷サーミスタ19を用いている。厚膜印刷工程に限らず、フォトリソ工程などあらゆるパターンニング工程において鋭角な角部を有するパターンを形成する際には、角部における被形成体の先端は彼形成体の粘性や表面張力もしくは光学的な解像度限界などの要因により、完全な角度を再現できず、適度な曲率を有する曲線形状に丸まろうとする性質があり、この丸まり度合が大きくなると全体の面積誤差にも影響してくる。
【0050】本形態例では、印刷精度に応じて所望の面積が確保できるように印刷サーミスタ19の印刷幅を設定したうえに、更にこの角部における面積変動の誤差をも排除してより高い面積精度即ち抵抗精度を得られるように工夫したものであり、これにより、印刷サーミスタの抵抗誤差率は形態例2より更に改善され、所望の約5%以内に十分な余裕を残して収めることが可能となった。
【0051】なお、本実施形態例の方式で従来例の図2の印刷サーミスタと同等の抵抗値を得るためには感熱材ペーストの体積抵抗率を下げて合わせ込むようにすれば良い。
【0052】〔実施形態例4〕図5は本発明の第4の実施形態例を表すサーミスタ形成面の拡大図である。本形態例は前述の第2の実施形態例と比べて印刷サーミスタの形状をDC配線に応じて設定した点が異なっており、その他の構成は同じである。なお、図5において図5と同一番号の部材は同一の構成要素を示しており、再度の説明は省略している。
【0053】本形態例では、印刷サーミスタ20とDC配線7’を同一直線上に中心線を一致させて配し、且つ印刷サーミスタ20の印刷幅WaをDC配線幅Wbの2倍以上取った幅広印刷サーミスタ20を用いている。
【0054】このように接続することで、印刷サーミスタ20の二点鎖線で示した部分、即ちDC配線7’の延長上領域を実質的に抵抗として利用することになり、印刷サーミスタ20の周辺部の抵抗の影響が無視できるようになる。これにより、印刷サーミスタ20の幅方向の端部の寸法精度の制約を軽減でき、印刷精度が低くても抵抗誤差を所望の誤差範囲内に抑えることができ歩留りを向上できる。
【0055】なお、本実施形態例の方式で従来例の図11の印刷サーミスタと同等の抵抗値を得る場合には、感熱材ペーストの体積抵抗率を調整して合わせ込むようにすれば良い。
【0056】〔実施形態例5〕図6は本発明の第5の実施形態例を表すサーミスタ形成面の拡大図である。本形態例は前述の第2の実施形態例と比べて印刷サーミスタの形状が異なっており、その他の構成は同じである。なお、図6において図2と同一番号の部材は同一の構成要素を示しており、再度の説明は省略している。
【0057】本実施形態例は、ヒータ基板幅が更に狭い場合で特にヒータの長手方向の一部の限定された領域の温度検知を重視するような場合に好適に用いられるべきもので、実施形態例2と同様に印刷サーミスタをDC配線の一部として流用しつつ、測定したい領域内で印刷パターンを折り返した折り返し型印刷サーミスタ21を用いている。
【0058】このようにサーミスタ21を折り返して形成することで面積を稼ぐと共にその領域におけるサーミスタ21の検知面積も広がるのでより精度の高い温度検知が可能となる。本実施形態例では印刷サーミスタの幅を2.5mm取り、長さについてはその面積が実施形態例2の面積以上を稼げるように、パターンの中心線の長さで30mmを確保している。
【0059】本実施形態例においても印刷精度は同様に寸法誤差±0.1mm程度であるが、上記の構成により面積誤差を4%以内に抑えており、印刷サーミスタの抵抗誤差も所望の約5%以内に収めることができ、歩留りを向上させている。
【0060】〔実施形態例6〕図7は本発明の第5の実施形態例を表すサーミスタ形成面の拡大図である。本形態例は前述の第2の実施形態例と比べて印刷サーミスタの形状が異なっており、その他の構成は同じである。なお、図7において図2と同一番号の部材は同一の構成要素を示しており、再度の説明は省略している。
【0061】本実施形態例は、ヒータ基板幅が更に狭い場合及び製造工程を一層簡略化したい場合に好適に使用されるように構成したもので、印刷サーミスタ自体が配線の全体を兼ねるような2.1mm×200mmの配線型印刷サーミスタ22を形成している。
【0062】本実施形態例においても印刷精度は同様に寸法誤差±0.1mm程度であるが、基板幅の極端な制約のため幅方向の長さを稼げない分、所望の抵抗誤差率を得るために必要な印刷幅の寸法精度を必要最小限の2.1mmに抑え、長手方向全域にパターンを延長することで面積誤差を5%以内に抑えており、印刷サーミスタの抵抗誤差も所望の約5%以内に収めることを可能にしている。
【0063】また、本実施形態例の構成を用いることにより、同時に従来のDC配線パターンを形成する工程が省略できるので製造コストの削減にも寄与できる。
【0064】更に、従来例及び他の実施形態例の構成ではヒータ基板の一部分にサーミスタと接着剤またはガラスコート層を局所的に設けることになるので、ヒータ5の長手方向の一部に熱容量が微妙に増加する領域を設けることになり、定着能力に余裕のない場合には、この熱容量の増加した領域の定着性が部分的に低下して、紙種や形成画像パターンの種類によっては部分的な画質差を招く危険があった。しかしながら、本実施形態例の構成ではヒータ5の長手方向全域に渡って一律に熱容量が付与されるので部分的な画質差や定着不良を招くことがなく、常に均一で安定した定着画像を提供することができる。特に、この特徴はセラミック基板の発熱体形成面と逆側の面を加熱面として利用する裏面加熱型ヒータを実現するうえでも、サーミスタを加熱ニップ面内に形成することが可能となるので非常に有効な特徴である。
【0065】なお、本実施形態例の方式で従来例の図11の印刷サーミスタと同等の抵抗値を得る場合には感熱材ペーストの体積抵抗率を下げて合わせ込むようにすれば良い。
【0066】〈画像形成装置例〉図8は画像形成装置例の概略構成図である。本例の画像形成装置は転写式電子写真プロセス利用の複写機或はプリンタである。
【0067】31は回転ドラム型の電子写真感光体であり、矢印の時計方向に所定のプロセススピード(周速度)をもって回転駆動される。
【0068】32は感光体帯電手段としての接触帯電ローラであり、所定の帯電バイアスが印加されていて、この帯電ローラ32により回転感光体31面が所定の極性・電位に一様に帯電処理される。
【0069】この回転感光体31の帯電処理面に対して不図示の画像情報露光手段部(原稿画像のスリット結像露光手段、レーザビーム走査露光手段等)からの光束Lによる走査露光がなされて回転感光体31面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0070】その潜像がトナー現像装置34によりトナー画像として現像される。
【0071】そのトナー画像が、回転感光体31とこれに接触させた、所定の転写バイアスが印加される転写ローラ35との圧接ニップ部である転写部に、不図示の給紙部から所定のタイミングにて搬送された被記録材としての被記録材1に対して転写されていく。
【0072】転写部を通過してトナー画像の転写を受けた被記録材1は回転感光体31面から分離され、例えば、前述図1の画像加熱定着装置としてのフィルム加熱方式の加熱装置Rに搬送導入されて未定着トナー画像の加熱定着処理を受け、コピー或はプリントとして出力される。
【0073】被記録材1に対するトナー画像転写後の回転感光体31面はクリーニング装置36により転写残りトナー等の残留付着物の除去を受けて清掃され、繰り返して作像に供される。
【0074】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、印刷サーミスタの印刷幅を適切に設定することにより、高速化に耐える耐熱性を有しつつ、製造歩留りも従来並に確保されるヒータ、該ヒータを具備した加熱装置及び画像形成装置を提供できる。




 

 


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