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発明の名称 現像方法及び現像装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−143214
公開日 平成11年(1999)5月28日
出願番号 特願平9−320632
出願日 平成9年(1997)11月7日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 勝広 (外1名)
発明者 後関 康秀 / 藤島 健司 / 嶋村 正良 / 斉木 一紀 / 大竹 智 / 岡本 直樹
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 現像剤を担持搬送するための現像剤担持体と、該現像剤担持体上の現像剤の層厚を規制するための現像剤層厚規制部材との間を通過して形成される現像剤層を潜像担持体に対向する現像領域へと担持搬送し、搬送された現像剤によって潜像担持体上に形成されている静電潜像を現像して可視像化する現像方法において、上記層厚規制部材が、現像剤を介して現像剤担持体に圧接されており、現像剤担持体が、基体及び該基体上に設けられた樹脂被覆層を有しており、該樹脂被覆層が、少なくとも結着樹脂と固体粒子とを有し、該固体粒子の69.62μm以上の粒子の含有量が0.2体積%以下であることを特徴とする現像方法。
【請求項2】 固体粒子中に、個数平均粒径が0.3〜30μmの球状樹脂粒子が含まれている請求項1に記載の現像方法。
【請求項3】 層厚規制部材が、弾性を有する請求項1又は請求項2に記載の現像方法。
【請求項4】 層厚規制部材が、シリコンゴムによって形成されている請求項3に記載の現像方法。
【請求項5】 層厚規制部材が、少なくとも弾性を有する基体と、少なくとも現像剤を介して圧接される現像剤担持体側の面に設けられた樹脂表面層とを有する請求項3に記載の現像方法。
【請求項6】 現像剤担持体の樹脂被覆層が、導電性であり、且つその体積固有抵抗が1×10−2〜1×105である請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の現像方法。
【請求項7】 現像剤が一成分現像剤であり、且つ該現像剤の形状係数であるSF−1、SF−2が、夫々、100≦SF−1≦180、100≦SF−2≦140である請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の現像方法。
【請求項8】 現像剤担持体が、潜像担持体と非接触である請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の現像方法。
【請求項9】 現像容器と、該現像容器内に収容されている一成分現像剤を担持搬送させるための現像剤担持体と、現像剤担持体上の現像剤の層厚を規制するための現像剤層厚規制部材とを有し、該現像剤層厚規制部材によって現像剤担持体上に現像剤層を形成させながら潜像担持体に対向する現像領域へと現像剤を搬送し、該現像剤によって潜像担持体上の静電潜像を現像して可視像化する現像装置において、上記層厚規制部材が現像剤を介して現像剤担持体上に圧接され、該現像剤担持体が基体及び該基体上に形成された樹脂被覆層を有しており、更に、該樹脂被覆層が、少なくとも結着樹脂と固体粒子とを有し、該固体粒子の69.62μm以上の粒子の含有量が0.2体積%以下であることを特徴とする現像装置。
【請求項10】 固体粒子中に、個数平均粒径が0.3〜30μmの球状樹脂粒子が含まれている請求項9記載の現像装置。
【請求項11】 層厚規制部材が、弾性を有する請求項9又は請求項10に記載の現像装置。
【請求項12】 層厚規制部材が、シリコンゴムよって形成されている請求項11記載の現像装置。
【請求項13】 層厚規制部材が、少なくとも弾性を有する基体と、少なくとも現像剤を介して圧接される現像剤担持体側の面に設けられた樹脂表面層とを有する請求項11記載の現像装置。
【請求項14】 現像剤担持体の樹脂被覆層が、導電性であり、且つ体積固有抵抗が1×10−2〜1×105である請求項8乃至請求項13のいずれかに記載の現像装置。
【請求項15】 現像剤が一成分現像剤であり、且つ該現像剤の形状係数であるSF−1、SF−2が、夫々、100≦SF−1≦180、100≦SF−2≦140である請求項9乃至請求項14のいずれかに記載の現像装置。
【請求項16】 現像剤担持体に現像剤供給部材が圧接されている請求項9乃至15のいずれかに記載の現像装置。
【請求項17】 現像剤担持体が、潜像担持体と非接触である請求項9乃至請求項16いずれかに記載の現像装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法等に用いられる潜像担持体上に形成された潜像を現像剤により現像して顕像化するための現像方法及び現像装置に関し、特に、現像剤を介して現像剤担持体に接触して設けられた現像剤層厚を規制するための規制部材を用いて現像剤薄層を形成して現像を行う方式に好適な現像方法、及び現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては多数の方法が知られているが、一般には、光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナー(現像剤)で現像を行なって可視像とし、必要に応じて紙等の転写材にトナー像を転写した後、熱・圧力等により転写材上にトナー画像を定着して複写物を得るものである。電子写真法における現像方式は、主として一成分現像方式と二成分現像方式に分けられる。近年においては、電子写真装置の軽量・小型化等を目的として複写装置部分を小さくする必要があるため、一成分トナーを用いた一成分現像方式の現像装置が使用されること多い。
【0003】即ち、一成分現像方式は二成分現像方式のようにガラスビーズや鉄粉等のキャリア粒子が不要なため、現像装置自体を小型化・軽量化出来る。更には、二成分現像方式では現像剤中のトナー濃度を一定に保つ必要があるため、トナー濃度を検知し必要量のトナーを補給する装置が必要となり、この点でも現像装置が大きく重くなる傾向にある。一成分現像方式ではこのような装置は必要とならないため、やはり小さく軽く出来る。例えば、一成分トナーを用いた現像方式としては、潜像担持体としての感光ドラム表面に静電潜像を形成し、現像剤担持体としての現像スリーブとトナー粒子との摩擦、及び/或いは現像スリーブ上のトナー塗布量を規制する現像剤規制部材とトナー粒子との摩擦によりトナー粒子に正或いは負の電荷を与え、このトナーを現像スリーブ上に薄く塗布して感光ドラムと現像スリーブとが対向している現像領域に担持・搬送し、該現像領域において、現像スリーブ上のトナーを前記感光ドラム表面の静電潜像に飛翔・付着させて現像し、静電潜像をトナー像として顕像化するものが知られている。
【0004】又、プリンター装置は、LED、LBPプリンターが最近の市場の主流になっており、技術の方向として、より高解像度、即ち、従来300、400dpiであったものが600、800、1200dpiとなって来ている。従って、現像方式もこれに伴って、より高精細が要求されてきている。又、複写機においても高機能化が進んでおり、そのためデジタル化の方向に進みつつある。この方向は、静電荷像をレーザーで形成する方法が主であるため、やはり高解像度の方向に進んでおり、ここでもプリンターと同様に、高解像・高精細の現像方式が要求されてきている。これを実現するため、使用するトナーに対しては、特開平1−112253号公報、特開平2−284158号公報等では、粒径の小さいトナーを提案しており、トナー粒径は更に小さい方向へと進みつつある。
【0005】また近年、複写機やLBP本体の消費エネルギーの低減が再び要求されるようになり、それに伴って定着に要するエネルギーを低下させるため、用いられる現像剤の低温定着化が盛んに検討されている。例えば、低温定着を実現させる方法として、現像剤のTg(ガラス転移点)を低めに設定したり、結着樹脂に低分子量成分を多めに添加したり、ワックス等の低融点成分を多めに添加したりする傾向にある。しかしながら、このような材料を用いた場合には、トナーが帯電しにくくなり帯電量が低下し、現像性が低下する場合が多い。又、この影響を受け、使用される現像剤の中に、現像スリーブや規制ブレード等への融着が発生し易いものが増加しつつある。
【0006】先に述べた一成分トナーを用いた現像方式において、一成分現像剤を現像剤担持体上に薄層化するための規制方法として、例えば、磁性一成分現像剤においては、回転する現像スリーブに内包させた固定磁石の磁極と、該スリーブに近接し、前記磁極に対向する位置に配設された磁性ブレードとの間隙に生じる磁界の作用により、現像剤担持体上のトナー搬送量を規制し薄層化する方法がある。一方、現像スリーブの表面に板状部材や弾性部材を附勢し、その当接圧力により現像剤担持体上の現像剤層の層厚を規制し、薄層化する方法もある。特に、後者の圧接ブレードを用いる方法は、前者に比較して現像剤層がより薄層化されるため、好ましく用いられる。又、この方法は、磁性体を含有しない非磁性一成分現像剤においても好ましく用いられる。
【0007】従来、この圧接ブレードに用いられる材質としては、耐久性が重要視されたものが多かったため、前述のような低温定着を可能とするトナーを用いた場合には、ブレード表面にトナー付着や融着が発生し易かったり、トナーに対する摩擦帯電付与性が小さくなり、現像性が不十分であるものが多かった。これに対し、近年では、トナーとの離型性を向上させ、トナー融着を防ぐために、シリコンゴム材質、フッ素ゴム材質等の弾性ブレードが用いられている。更には、トナーへの帯電付与性を向上させるために、基体上にトナーを好適に帯電させるための樹脂被覆層を形成したものがあり、特開平8−328381号公報には、ゴム層上に樹脂表面層を設けた弾性ブレードが開示されている。
【0008】一方、現像に用いられる現像剤担持体としては、例えば、金属、その合金またはその化合物を円筒状に成型し、現像剤を良好な状態で担持させるために、その表面を電解、ブラスト、ヤスリ等で所定の表面粗度になるように処理したものが用いられている。しかし、このような表面粗度を有する現像剤担持体(以下、現像スリーブとも呼ぶ)を用いた場合には、上記したような弾性ブレードを用いて現像剤担持体表面に形成される現像剤層の層厚を規制すると、現像剤層中の現像剤担持体表面の近傍に存在する現像剤は、非常に高い電荷を有することとなり、現像剤担持体表面に鏡映力によって強烈に引きつけられる。この結果、トナーと現像剤担持体との摩擦機会が持てなくなり、現像剤が好適な電荷を持てなくなる、所謂チャージアップ現象が生じる。このような状況下では、十分な現像及び転写は行われず、画像濃度ムラや文字飛び散りの多い画像になってしまう。これに対して、過剰な電荷を有する現像剤の発生や、現像剤の現像剤担持体への強固な付着を防止するため、樹脂中にカーボンやグラファイトの如き導電性物質や、固体潤滑剤を分散させた被膜を表面に形成した現像剤担持体を使用することが特開平1−277265号公報等で提案されている。更には、現像剤担持体の現像剤への帯電付与能を、より向上させる目的で、被膜形成材料として帯電付与性の高い樹脂を使用することや、樹脂被覆層に帯電制御剤の如き物質を添加する方法が検討されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先に述べたゴム層上に樹脂表面層を形成したような、トナーとの離型性や摩擦帯電付与性を改善した現像剤層厚規制部材(以下、単に規制ブレード又は層厚規制ブレードとも呼ぶ)は、表面の機械的強度においては逆に低下する傾向にあるため、上記した基体表面に樹脂被覆層を設けた現像剤担持体を使用した場合に、樹脂被覆層中に含まれる粒子が露出し、現像スリーブ上に大きめの突起物が存在していると、規制ブレード表面が削れてキズ状となり、キズとなった部分の現像剤の層厚の規制が不均一となることが起こり、ベタ画像に濃淡差が発生してしまう。更に、例えば、トナーの転写性を向上させる目的で、トナーの形状係数、SF−1、SF−2が、夫々、100≦SF−1≦180、100≦SF−2≦140の範囲になるように作成した、所謂、より球形化したトナー、表面を平滑化したトナーを用いた場合には、このようなトナーは、現像スリーブや規制ブレードと接触した場合の付着力が強いため、特に前述のキズの部分に融着を発生させ易い。規制ブレードに融着が発生した場合には、トナーが規制部材を通過できず、白抜け画像となってしまう。又、現像剤供給部材がスリーブに当接されている場合においては、該供給部材が現像スリーブの樹脂被覆層を削るため、更に樹脂被覆層中に含まれる粒子を露出させ易く、規制ブレード表面の削れを助長させ易い。
【0010】従って、本発明の目的は、現像スリーブ上の現像剤が、繰り返しの画出しにおいても、安定且つ適性な電荷を有し、均一でスジやムラがなく、画像濃度低下やゴーストの発生のない、高品位の画像を得ることのできる現像方法及び現像装置を提供することにある。更に、本発明の目的は、高画質、省エネルギーを目的とした粒径が小さい、低温定着材料を用いたトナー、更には、より球形に近いトナーを用いた場合においても、より安定した帯電性或いは現像性を向上させ、且つブレードキズや融着を防ぐことにより、高精細・高品位な画像を得ることのできる現像方法及び現像装置を提供することにある。更に、本発明の目的は、耐久性においても、不良画像が発生せず、安定した画像が得られる現像方法及び現像装置を提供することにある。更に、本発明の目的は、長く均一な表面状態を有する現像スリーブを用いることにより、安定した高品位画像が得られる現像方法及び現像装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、現像剤を担持搬送するための現像剤担持体と、該現像剤担持体上の現像剤の層厚を規制するための現像剤層厚規制部材との間を通過して形成される現像剤層を潜像担持体に対向する現像領域へと担持搬送し、搬送された現像剤によって潜像担持体上に形成されている静電潜像を現像して可視像化する現像方法において、上記層厚規制部材が、現像剤を介して現像剤担持体に圧接されており、現像剤担持体が、基体及び該基体上に設けられた樹脂被覆層を有しており、該樹脂被覆層が、少なくとも結着樹脂と固体粒子とを有し、該固体粒子の69.62μm以上の粒子の含有量が0.2体積%以下であることを特徴とする現像方法、及び現像装置である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。図1は、本発明の現像方法に用いられる現像装置の一例を模式的に表わした図である。以下、これについて説明する。図1の1は、公知のプロセスにより形成された静電潜像を担持するための潜像担持体、例えば、電子写真感光ドラムであり、矢印B方向に回転される。又、該感光ドラム1に対峙した現像剤担持体としての現像スリーブ8は、金属製円筒管(基体)6とその表面に形成される樹脂被覆層7から構成されている。トナーを収容するためのホッパー3中には、磁性トナー4を攪拌する攪拌翼10が設けられている。ホッパー3から現像スリーブ8に供給された一成分磁性現像剤としての磁性トナー4は、現像スリーブ8上に担持され、現像スリーブ8が、矢印A方向に回転することによって、現像スリーブ8と感光ドラム1とが対向した現像領域へと磁性トナー4が搬送される。現像スリーブ8内には、磁性トナー4を現像スリーブ8上に磁気的に吸引、保持するための磁石5が配置されている。磁性トナー4は、現像スリーブ8及び/或いは層厚規制ブレード11との摩擦によって、感光ドラム1上の静電潜像の現像を可能とする摩擦帯電電荷を得る。
【0013】本発明の現像方法においては、現像スリーブ8上に、層厚規制ブレード11によって形成される磁性トナー4の薄層の厚みが、現像部における現像スリーブ8と感光ドラム1との間の最小間隙よりも更に薄いものであることが好ましい。即ち、本発明の現像方法は、このようなトナー薄層により静電潜像を現像する方式の現像装置、所謂、非接触型現像装置に特に有効である。しかし、現像部においてトナー層の厚みが現像スリーブ8と感光ドラム1との間の最小間隙以上の厚みである現像装置、所謂、接触型現像装置にも本発明の現像方法を適用することができる。しかし、説明の煩雑を避けるため、以下の説明では、非接触型現像装置を例にとって行う。
【0014】上記現像スリーブ8には、これに担持された一成分磁性現像剤である磁性トナー4を飛翔させるために、電源9により現像バイアス電圧が印加される。この現像バイアス電圧として直流電圧を使用するときは、静電潜像の画像部(磁性トナー4が付着して可視化される領域)の電位と、背景部の電位との間の値の電圧を現像スリーブ8に印加することが好ましい。一方、現像画像の濃度を高め、或いは階調性を向上させるために、現像スリーブ8に交番バイアス電圧を印加して、現像部に向きが交互に反転する振動電界を形成してもよい。この場合には、上記した画像部の電位と背景部の電位の間の値を有する直流電圧成分が重畳された交番バイアス電圧を、現像スリーブ8に印加することが好ましい。又、高電位部と低電位部とを有する静電潜像の高電位部にトナーを付着させて可視化する、所謂、正規現像においては、静電潜像の極性と逆極性に帯電するトナーを使用し、一方、静電潜像の低電位部にトナーを付着させて可視化する、所謂、反転現像においては、静電潜像の極性と同極性に帯電するトナーを使用する。尚、高電位、低電位というのは、絶対値による表現である。いずれにしても、トナー4は、現像スリーブ8との摩擦によって静電潜像を現像するための極性に帯電される。
【0015】図2は、トナー4として非磁性一成分現像剤を用いる場合の現像装置の一例を表わす模式図である。図2の現像装置においては、使用するトナーが非磁性であるため現像スリーブ内の磁石は不要であり、スリーブとしては、中実の金属棒14が用いられている。非磁性トナーは、層厚規制ブレード11、或いはスリーブコート層7との摩擦によって摩擦帯電され、現像スリーブ8の表面上に担持されて搬送される。
【0016】図3は、現像スリーブ8にトナーの剥ぎ取り部材12が設置された現像装置の一例である。剥ぎ取り部材としては、樹脂、ゴム、スポンジ等のローラー部材や、更に、ベルト部材、ブラシ部材等が用いられる。図3において、ローラー状の剥ぎ取り部材12は、現像スリーブ8とは反対方向に回転している。この結果、感光体1上に現像移行されずに残留した現像剤は、この剥ぎ取り部材によって現像スリーブ8表面から剥ぎ取られる。このように、一旦スリーブ表面から、残留トナーを剥ぎ取ることによって、スリーブ上の不動トナーの発生が防止されたり、現像剤の帯電の均一化が図られる。図3の例では、現像スリーブ6には、金属の円筒管が用いられている。
【0017】図4は、現像剤層厚規制ブレード13の現像剤担持体と対向する側の表面に、樹脂コート層16が設けられていることを説明する模式図である。図5に示されているように、この場合の規制ブレード13は、弾性部材15の現像スリーブ8に圧接される部分の表面に、樹脂被覆層16が設けられている。この場合も現像スリーブ6には、金属の円筒管が用いられている。
【0018】図1の11として模式的に示される層厚規制部材の形成材料としては、一般的には、金属板、樹脂板等の板状部材や、ウレタンゴム、シリコーンゴム等のゴム弾性を有する材料、或いは、リン青銅、ステンレス鋼等の金属弾性を有する材料等、各種の弾性部材が用いられる。このように、現像剤担持体への附勢力を均一にするために、このような弾性部材を使用することが好ましい。これらの中でも特にシリコーンゴムは、トナーとの離型性がよく、ブレードへの付着、融着の起こし易いトナーを用いる場合にも好適である。
【0019】次に、表面に樹脂被覆層を有する現像剤担持体(現像スリーブ)について説明する。本発明の現像方法において使用される現像スリーブは、基体と、該基体の上に形成された樹脂被覆層とを有しているが、該樹脂被覆層が、少なくとも結着樹脂と固体粒子とを有し、該固体粒子の69.62μm以上の粒子の含有量が0.2体積%以下であることを特徴とする。更に好ましくは、固体粒子中に、個数平均粒径が0.3μm〜30μmの球状樹脂粒子を含有させることが好ましい。このようにすれば、現像スリーブ表面に、適度な凹凸を有する、離型性が高く、且つ現像剤に対して安定で均一な帯電付与性能を有し、更に、圧接部に樹脂被覆層が設けられているような機械的強度が不十分な規制ブレードを使用した場合においても規制ブレード表面にキズを生じさせることがない樹脂被覆層を形成することができる結果、繰り返しの画出しにおいても優れた耐久性を有し、現像剤に安定且つ適性な電荷を付与することができ、均一でスジやムラやゴーストの発生のない高画像濃度の、高精細・高品位画像を得ることが可能となる。
【0020】先ず、現像スリーブの基体としては、円筒管や円柱(中実)棒が好適に用いられる。即ち、アルミニウム、ステンレス鋼、真鍮等の非磁性の金属または合金を円筒状或いは円柱状に成型し、樹脂被覆層を形成し易いように、表面を研磨、研削等を施したものが好適に用いられる。但し、これらの基体は、画像の均一性をよくするために、高精度に成型或いは加工されて用いられる。例えば、長手方向の真直度は30μm以下若しくは20μm以下、更に好ましくは10μm以下であることが好ましく、現像スリーブと感光ドラムとの間隙の振れ、例えば、垂直面に対し均一なスペーサーを介して突き当て、スリーブを回転させた場合の垂直面との間隙の振れも、30μm以下若しくは20μm以下、更に好ましくは10μm以下であることが好ましい。
【0021】次に、現像スリーブの樹脂被覆層の形成に用いられる結着樹脂としては、一般に公知の樹脂が使用可能である。例えば、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂及びアクリル樹脂等が挙げられる。現像スリーブに要求される機械的強度を考慮すると熱硬化性の樹脂がより好ましいが、十分な機械的強度を有するものであれば、熱可塑性樹脂も適用可能である。
【0022】一般的に、表面に樹脂被覆層を有する現像スリーブを形成する場合には、上記のような樹脂によって形成される樹脂被覆層中に固体粒子、特に、樹脂被覆層に各種の機能を付与する目的で、機能性固体粒子を添加している。このようなものとしては、例えば、現像スリーブの樹脂被覆層に導電性を付与するための導電性粉末、現像スリーブ表面へのトナーの付着を軽減するための潤滑性粉末、樹脂被覆層に耐磨耗性等を付与するための充填剤や摩擦帯電性を調整するための帯電制御剤、無機粉末等が挙げられる。以下、これらの固体粒子について説明する。
【0023】現像スリーブの樹脂被覆層に添加し、樹脂被覆層に導電性を付与するための材料としては、下記に挙げる一般に公知の導電性微粉末が挙げられる。例えば、銅、ニッケル、銀、アルミニウム、等の金属或いは合金の粉体、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化チタン等の金属酸化物、カーボンファイバー、カーボンブラック、グラファイト等の炭素系導電剤、等々が挙げられる。
【0024】又、潤滑性粉末の例としては、二硫化モリブデン、窒化硼素、雲母、グラファイト、フッ化グラファイト、銀−セレン化ニオブ、塩化カルシウム−グラファイト、滑石、テフロンやPVDF等のフッ素化重合体、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、パルミチン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩、等々が挙げられる。これらの中でもグラファイトは、潤滑性と共に導電性も有することから好ましく用いられる。
【0025】又、樹脂被覆層に添加する帯電制御剤としては、後述する材料があり、更に、添加する無機微粉末としては、例えば、SiO2、SrTiO3、CeO2、CrO、Al23、ZnO及びMgOの如き酸化物、Si34の如き窒化物、SiCの如き炭化物、CaSO4、BaSO4及びCaCO3の如き硫酸塩、炭酸塩、等々が挙げられる。このような無機微粉末は、シリコーンオイルやカップリング剤により処理して用いてもよい。
【0026】本発明の画像形成方法において使用する現像スリーブは、樹脂被覆層を形成する場合に、上記のような結着樹脂及び固体粒子に、更に、個数平均粒径0.3〜30μmの球状樹脂粒子又は導電性球状粒子を含有させることが好ましい。このような球状樹脂粒子又は導電性球状粒子を現像スリーブ表面に設ける樹脂被覆層に添加させると、より少ない添加量で、現像スリーブ表面の好適な表面粗さが得られ、更に均一な表面形状が得られ易く、好適である。この球状樹脂粒子として使用し得る代表的なものとしては、例えば、懸濁重合法、分散重合法等によって得られる球状の樹脂粒子が用いられる。このような球状樹脂粒子の形成材料としては、ポリアクリレート、ポリメタクリレート等のアクリル系樹脂粒子、ナイロン等のポリアミド系樹脂粒子、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂粒子、シリコーン系樹脂粒子、フェノール系樹脂粒子、ポリウレタン系樹脂粒子、スチレン系樹脂粒子、ベンゾグアナミン粒子、等々が挙げられる。尚、樹脂被覆層に添加する球状樹脂粒子としては、粉砕法により得られた上記に挙げたような材質の樹脂粒子を、熱的に或いは物理的な球形化処理を行ったものを用いても勿論よい。
【0027】又、例えば、上記に挙げた球状樹脂粒子の表面に無機微粉末を付着、或いは固着させたものを用いてもよい。この場合に用いる無機微粉末としては、SiO2、SrTiO3、CeO2、CrO、Al23、、ZnO及びMgOの如き酸化物、Si34の如き窒化物、SiCの如き炭化物、CaSO4、BaSO4及びCaCO3の如き硫酸塩、炭酸塩、等々が挙げられる。このような無機微粉末は、カップリング剤により処理して用いてもよい。更に、球状樹脂粒子として、導電性の球状樹脂粒子を用いてもよい。
【0028】本発明において、導電性球状粒子の導電性としては、体積抵抗値が106Ω・cm以下のものをいい、好ましくは体積抵抗が103〜10−6Ω・cmの粒子を使用する。本発明において、導電性球状粒子の体積抵抗が106Ω・cmを超えると、磨耗によって樹脂被覆層表面に露出した導電性球状粒子を核としてトナーの汚染や融着を発生しやすくなると共に、迅速且つ均一な帯電が行われにくくなるため、好ましくない。
【0029】本発明で使用する導電性球状粒子の真密度は、3g/cm3以下、好ましくは2.7g/cm3以下、より好ましくは0.9〜2.3g/cm3であることがよい。導電性球状粒子の真密度が3g/cm3を超える場合には、樹脂被覆層中での導電性球状粒子の分散性が不充分となる為、樹脂被覆層表面に均一な粗さを付与しにくくなると共に、含窒素複素環化合物の分散も均一に行われにくくなり、トナーの迅速且つ均一な帯電化及び樹脂被覆層の強度が不十分となってしまい好ましくない。導電性球状粒子の真密度が小さすぎる場合にも、樹脂被覆層中での導電性球状粒子の分散性が不十分となるため、好ましくない。
【0030】本発明に用いられる導電性球状粒子を得る方法としては、以下に示す様な方法が好ましいが、必ずしもこれらの方法に限定されるものではない。本発明に使用される特に好ましい導電性球状粒子を得る方法としては、例えば、樹脂系球状粒子やメソカーボンマイクロビーズを焼成して炭素化及び/又は黒鉛化して得た低密度且つ良導電性の球状炭素粒子を得る方法が挙げられる。そして、樹脂系球状粒子に用いられる樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、ナフタレン樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、ジビニルベンゼン重合体、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、ポリアクリロニトリルが挙げられる。メソカーボンマイクロビーズは、通常、中ピッチを加熱焼成していく過程で生成する球状結晶を多量のタール、中油、キノリンの如き溶剤で洗浄することによって製造することができる。
【0031】より好ましい導電性球状粒子を得る方法としては、フェノール樹脂、ナフタレン樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、ジビニルベンゼン重合体、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、ポリアクリロニトリルの如き球状樹脂粒子表面に、メカノケミカル法によってバルクメソフェーズピッチを被覆し、被覆された粒子を酸化性雰囲気下で熱処理した後に不活性雰囲気下又は真空下で焼成して炭素化及び/又は黒鉛化し、内部が炭素化され、外部が黒鉛化された導電性球状炭素粒子を得る方法が挙げられる。この方法で得る球状炭素粒子は、黒鉛化すると得られる球状炭素粒子の被覆部の結晶化が進んだものとなるので導電性が向上し、より好ましい。
【0032】上記した方法で得られる導電性の球状炭素粒子は、いずれの方法でも、焼成条件を変化させることによって、得られる球状炭素粒子の導電性を制御することが可能であり、本発明において好ましく使用される。上記の方法で得られる球状炭素粒子は、場合によっては、更に導電性を高めるために導電性球状粒子の真密度が3g/cm3を超えない範囲で、導電性の金属及び/又は金属酸化物のメッキを施していてもよい。
【0033】本発明で使用される導電性球状粒子を得る他の方法としては、球状樹脂粒子からなる芯粒子に対して、芯粒子の粒径より小さい粒径の導電性粒子を適当な配合比で機械的に混合することによって、ファンデルワールス力及び静電気力の作用により、芯粒子の周囲に均一に導電性微粒子を付着した後、例えば機械的衝撃力を付与することによって生ずる局部的温度上昇により芯粒子表面を軟化させ、芯粒子表面に導電性微粒子を成膜して導電化処理した球状樹脂粒子を得る方法が挙げられる。
【0034】上記の芯粒子には、有機化合物からなる真密度の小さい球形の樹脂粒子を使用することが好ましく、樹脂としては、例えば、PMMA、アクリル樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、又はこれらの共重合体、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ナイロン、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル樹脂が挙げられる。芯粒子(母粒子)の表面に付着させる導電性微粒子(小粒子)としては、導電性微粒子被膜を均一に設ける為に、小粒子の粒径が母粒子の粒径の1/8以下のものを使用するのが好ましい。
【0035】本発明に使用される導電性球状粒子を得る更に他の方法としては、球状樹脂粒子中に導電性微粒子を均一に分散させることにより、導電性微粒子が分散された導電性球状粒子を得る方法が挙げられる。球状樹脂粒子中に導電性微粒子を均一に分散させる方法としては、例えば、結着樹脂と導電性微粒子とを混練して導電性微粒子を分散させた後、冷却固化し、所定の粒径に粉砕し、機械的処理及び熱的処理により球形化して導電性球状粒子を得る方法;又は、重合性単量体中に重合開始剤、導電性微粒子及びその他の添加剤を加え、分散機によって均一に分散せしめた単量体組成物を、分散安定剤を含有する水相中に攪拌機等によって所定の粒子径になるように懸濁させて重合を行ない、導電性微粒子が分散された球状粒子を得る方法;が挙げられる。
【0036】これらの方法で得た導電性微粒子が分散された導電性球状粒子においても、前記した芯粒子より小さい粒径の導電性微粒子と適当な配合比で機械的に混合して、ファンデルワールス力及び静電気力の作用により、導電性球状粒子の周囲に均一に導電性微粒子を付着させた後、例えば、機械的衝撃力を付与することにより生ずる局部的温度上昇により導電性球状粒子の表面を軟化させ、該表面に導電性微粒子を成膜して、更に導電性を高めて使用してもよい。
【0037】本発明の現像方法においては、特に、現像スリーブの表面に設ける樹脂被覆層に含有させる球状樹脂粒子又は導電性球状粒子として、個数平均粒径が0.3μm〜30μmのものを使用することが好ましい。0.3μm以下の微粒子では、現像スリーブ表面に均一な表面凹凸を形成することが難しく、表面粗さを大きくしようとした場合には添加量が過大になるため、樹脂被覆層が脆くなって耐磨耗性が極端に低下する。逆に、個数平均粒径が30μmより大きくなると、粒子が担持体表面から突出し過ぎるため、現像剤層の厚みが大きくなり過ぎて現像剤の帯電が低下したり、不均一になり易く、バイアスをかけた際に感光ドラムへリークするポイントになる恐れがある。このような粒子は、平均粒径の他に粒度分布を有する。
【0038】本発明において、球状樹脂粒子及び導電性球状粒子における球状とは、粒子の長径/短径の比が1.0〜1.5のものを意味しており、好ましくは、長径/短径の比が1.0〜1.2の粒子を使用するとよい。球状樹脂粒子及び導電性球状粒子の長径/短径の比が1.5を超える場合には、樹脂被覆層中への球状樹脂粒子又は導電性球状粒子の分散性が低下すると共に、樹脂被覆層表面粗さの不均一が発生し、トナーの迅速且つ均一な帯電化及び樹脂被覆層の強度の点で好ましくない。
【0039】以下、本発明で使用する現像スリーブの基体表面に設けられる樹脂被覆層について、結着樹脂中に含有させる固体粒子としてグラファイトを用いた場合を例にとって説明する。グラファイトには天然ものと人工ものがあるが、例えば、天然グラファイトは地中から塊状で産出されるため、粉体として利用するためには、公知の粉砕装置によって粉砕分級して用いられる。しかしながら、粉砕物は凝集性が高いため、充分には分級されずに粗粉が残ってしまう。
【0040】一方、樹脂被覆層を形成するための結着樹脂と固体粒子とからなる塗工液の作成には、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、パールミル等のビーズを利用した従来公知の分散装置が使用されて、結着樹脂中に各種の固体粒子が分散されるが、この際、塗工液中に分級されずに残った粗粉が含まれないようにするため、分散する場合に強く分散し過ぎると、固体粒子の平均粒径が低下したり、微粉が増加して塗工液の粘度が増加したりして、現像スリーブの基体に塗工した場合に所望の表面特性が得られ難い。即ち、カサカサの表面となって耐磨耗性が悪化したり、適性な平均粒径以下になって所定の表面粗さが得られなかったりしてしまう。上記は、グラファイトを例にとって説明したが、先に機能性の固体粒子として挙げた他の各種粉体についても同様のことが言える。例えば、帯電性の粉体を添加させる場合にも、トナーに摩擦帯電電荷を与え易いような適性な粒径がある。一般に、樹脂被覆層中に添加する固体粒子の体積平均粒径としては、1〜50μm程度が好ましい場合が多いが、本発明においては、後述するような方法で大きな粒子や凝集体を除き、樹脂被覆層中に、69.62μm以上の固体粒子が多く存在しないような樹脂被覆層を形成することが重要である。
【0041】更に、本発明で使用する現像スリーブの表面に設ける樹脂被覆層の好ましい態様としては、現像スリーブ表面に、より均一で良好な表面凹凸を出すために、先に述べたように、グラファイト等の固体粒子に加えて球状樹脂粒子又は導電性球状粒子を樹脂被覆層中に含有させることが挙げられる。以下、この場合について説明する。先ず、球状樹脂粒子及び導電性球状粒子も、一般的には、上記した固体粒子と同様に粒度分布を有する。従って、現像スリーブに、所定の表面凹凸を得ようとする場合には、使用する球状樹脂粒子及び導電性球状粒子に対して適性な平均粒径が求められ、あまり小さな粒子は使えないので、その分、粒度分布は粗い方へ裾を引いた形になる。又、樹脂粒子が数個或いは数十個程度集まった凝集体も存在する。これらの場合には、前述したように、強い分散ができない場合には、塗工液中に、そのまま粗い粒子や凝集体等が残ってしまうことになる。【0042】このような粗い粒子や凝集体等を含んだ塗工液を、現像スリーブの基体上に塗工して樹脂被覆層を形成すると、これらの粗い粒子等が現像スリーブ表面に突起物として存在してしまい、先に述べたように、特に、トナーへの帯電付与性能を改善した樹脂表面層を設けた弾性ブレードを使用した場合に、該弾性ブレードは機械的強度が充分とはいえないので、現像スリーブ表面の突起物によって規制ブレード表面が削れてキズ状となって、規制ブレードの耐久性が損なわれるのみならず、ベタ画像の濃淡差や、白抜け画像の原因となっていた。本発明者らの検討によれば、特に、樹脂被覆層中に69.62μm以上の粒子が0.2体積%より多く存在していると、規制ブレード表面が削れてキズ状となる場合があることがわかった。従って、上記のような粗粉や凝集体等の粗い粒子、特に、69.62μm以上の固体粒子、球状樹脂粒子及び導電性球状粒子が樹脂被覆層中に多く含有されないように塗工液から事前に除去する必要がある。
【0043】上記のような粗粉や凝集体等の粗い粒子を除去する方法としては、先に述べたようにして塗工液を形成した後に、篩いを1回または複数回通過させればよい。この際、篩いに使用する網(一般的には織金網を使用する)は、220メッシュ以下のものとすることが好ましい。又、金網の目開きは、同じメッシュ値でも線径によって異なるが、目開きが69.62μm程度のものを用い、塗工液を複数回通過させれば、69.62μm以上の粒子を完全に除去することができる。勿論、更にメッシュ値の細かい網を使用し、例えば、300メッシュを用いて、塗工液中の固体粒子の粒径の上限を50μm程度に押さえたものでは、更によい結果が得られる。しかし、現像スリーブ上に設ける樹脂被覆層には、現像スリーブ表面に凹凸を設ける必要があるため、樹脂被覆層中にある程度の大きさの粒子を存在させる必要がある。本発明の現像方法において好適に使用し得る現像スリーブ表面に設ける樹脂被覆層の表面粗さは、JIS中心線平均粗さ(Ra)で0.3〜3.5μmの範囲にあることが好ましい。
【0044】即ち、Raが0.3μm未満では、現像剤担持体上に担持されたトナーが鏡映力により現像剤担持体表面に強固に付着し、不動層を作ってしまい、トナーへの帯電付与が不充分となって現像性が劣る結果、ムラ、飛び散り、濃度薄等の画像不良が発生する。一方、Raが3.5μmを超えると、現像剤担持体上のトナーコート層の規制が不十分となり、画像の均一性が不十分となったり、帯電不十分のため画像濃度薄となったりする。特に、磁性一成分系現像剤を用い、マグネット内蔵タイプの現像スリーブを用いて現像を行う場合には、JIS中心線平均粗さRaは、0.5〜3.0μm程度に調整されることが好ましく、一方、非磁性一成分系現像剤を用いて現像を行う場合には、Raは、2.0μm以下に調整されることが好ましい。又、いずれの場合にも、上述した球状樹脂粒子等を使用して、現像スリーブ上の現像剤層厚を調整することがより好ましい。更には、ブレードとの摩擦力を軽減するために、上記球状樹脂粒子表面にコロイダルシリカ等の無機微粉末を付着させて用いたり、導電性の球状粒子、特に表面が炭素化された粒子を用いることにより、より一層の効果が得られる。
【0045】次に、本発明の現像方法において使用する現像剤に用いるトナーについて説明する。トナーは主として、結着樹脂、離型剤、荷電制御剤及び着色剤等を溶融混練し、固化した後に粉砕し、しかる後分級等をして粒度分布を揃えた微粉体である。先ず、トナーの形成材料に用いられる結着樹脂としては、一般に公知の樹脂が使用可能である。例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−クロルスチレン等のスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テンペル樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、パラフィンワックス、カルナバワックス等を単独或いは混合して使用できる。
【0046】又、トナー中には、着色剤として各種の顔料を含有させることができる。この際に使用し得る顔料としては、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、ランプ黒、スーダンブラックSM、ファースト・イエローG、ベンジジン・イエロー、ピグメント・イエロー、インドファースト・オレンジ、イルガジン・レッド、パラニトロアニリン・レッド、トルイジン・レッド、カーミンFB、パーマネント・ボルドーFRR、ピグメント・オレンジR、リソール・レッド2G、レーキ・レッドC、ローダミンFB、ローダミンBレーキ、メチル・バイオレッドBレーキ、フタロシアニン・ブルー、ピグメント・ブルー、ブリリアント・グリーンB、フタロシアニングリーン、オイルイエローGG、ザボン・ファーストイエローCGG、カヤセットY963、カヤセットYG、ザボン・ファーストオレンジRR、オイル・スカーレット、オラゾール・ブラウンB、ザボン・ファーストスカーレットCG、オイルピンクOP等が適用できる。
【0047】又、トナーを磁性トナーとして用いるために、トナーの中に磁性粉を含有せしめてもよい。このような磁性粉としては、磁場の中におかれて磁化される物質が用いられる。このようなものとしては、鉄、コバルト及びニッケル等の強磁性金属の粉末、又は、マグネタイト、ヘマタイト及びフェライト等の合金や化合物がある。これらの磁性粉の含有量は、トナー重量に対して15〜70重量%がよい。更に、トナーに、定着時の離型性向上、定着性向上の目的でワックス類を含有させることができる。そのようなワックス類としては、パラフィンワックス及びその誘導体、マイクロクリスタリンワックス及びその誘導体、フィッシャートロプッシュワックス及びその誘導体、ポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワックス及びその誘導体等であり、誘導体には、酸化物やビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物を含む。その他、アルコール、脂肪酸、酸アミド、エステル、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、ペトロラクタム等も利用できる。必要に応じて、トナーに荷電制御剤を含有させてもよい。
【0048】トナーの形成材料として用いる荷電制御剤には、負荷電制御剤、正荷電制御剤がある。例えば、本発明においては、トナーを負荷電性に制御するものとして下記物質を使用できる。例えば、有機金属錯体、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸及び芳香族ダイカルボン酸系の金属錯体が挙げられる。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導体類等が挙げられる。
【0049】又、トナーを正帯電させるための物質としては、下記のようなものを使用し得る。例えば、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の四級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、(レーキ化剤としては、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物等)高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイド等のジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズボレート類;グアニジン化合物、イミダゾール化合物等が挙げられる。
【0050】上記のような材料から形成されるトナーは、必要に応じて流動性改善等の目的で、無機微粉末の如き粉末を外添して用いられる。このような微粉末としては、シリカ微粉末、アルミナ、チタニア、酸化ゲルマニウム、酸化ジルコニウム等の金属酸化物;炭化ケイ素、炭化チタン等の炭化物;及び窒化ケイ素、窒化ゲルマニウム等の窒化物等の無機微粉体が用いられる。これらの微粉体は、有機ケイ素化合物、チタンカップリング剤等で有機処理して用いることが可能である。例えば、有機ケイ素化合物としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン、及び、1分子当り2〜12個のシロキサン単位を有し、末端に位置する単位に夫々1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサン等を使用できる。又、未処理の微粉体を窒素含有のシランカップリング剤で処理したものを用いてもよい。このような処理剤は、特に、ポジトナーの場合に好ましい。
【0051】そのような処理剤としては、例えば、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジプロピルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、モノブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジオクチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルモノメトキシシラン、ジメチルアミノフェニルトリメトキシシラン、トリメトキシシリル−γ−プロピルフェニルアミン、トリメトキシシリル−γ−プロピルベンジルアミン、トリメトキシシリル−γ−プロピルピペリジン、トリメトキシシリル−γ−プロピルモルホリン、トリメトキシシリル−γ−プロピルイミダゾール等がある。
【0052】上記シランカップリング剤により無機微粉体を処理する方法としては、例えば、1)スプレー法、2)有機溶媒法、3)水溶液法等がある。一般に、スプレー法による処理とは、無機微粉体を攪拌し、ここにカップリング剤の水溶液或いは溶媒液をスプレーし、この後、水或いは溶媒を120〜130℃程度で除去乾燥する方法である。又、有機溶媒法による処理とは、少量の水と共に加水分解用触媒を含む有機溶媒(アルコール、ベンゼン、ハロゲン化炭化水素等)にカップリング剤を溶解し、これに無機微粉体を浸積した後、濾過或いは圧搾により固液分離を行い120〜130℃程度で乾燥させるものである。水溶液法とは、0.5%程度のカップリング剤を、一定pHの水或いは水−溶媒中で加水分解させ、ここに無機微粉体を浸積し後、同様に固液分離を行い乾燥するものである。他の有機処理としてシリコーンオイルで処理された微粉体を用いることも可能である。シリコーンオイルとしては、一般に次の式(2)により示されるものである。
【0053】

[式中、Rはアルキル基(例えば、メチル基)、アリール基を示し、nは整数を示す。]
これらのなかでもシリコーンオイルとしては、25℃における粘度が、およそ0.5〜10,000mm2/s、好ましくは1〜1,000mm2/sであるものが用いられる。具体的には、例えば、メチルハイドロジエンシリコーンオイル、ジメチルシリコーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、クロルフェニルメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル、ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が挙げられる。又、側鎖に窒素原子を有するシリコーンオイルを用いてもよい。このようなシリコーンオイルは、特に、ポジトナーを使用する場合に好ましい。
【0054】シリコーンオイルによる処理は、例えば、次のようにして行ない得る。必要に応じて加熱しながら微粉体を激しく撹乱しており、これに上記シリコーンオイル或いはその溶液をスプレー若しくは気化して吹き付けるか、又は、微粉体をスラリー状にしておき、これを攪拌しつつシリコーンオイル或いはその溶液を滴下することによって容易に処理できる。これらのシリコーンオイルは1種或いは2種以上の混合物或いは併用や多重処理して用いられる。又、シランカップリング剤による処理と併用しても構わない。
【0055】このようなトナーは、種々の方法で、球形化処理、表面平滑化処理を施して用いると、転写性が良好となり好ましい。そのような方法としては、攪拌羽根またはブレード等、及びライナーまたはケーシング等を有する装置で、例えば、トナーをブレードとライナーの間の微小間隙を通過させる際に、機械的な力により表面を平滑化したりトナーを球形化したりする方法、温水中にトナーを懸濁させ球形化する方法、熱気流中にトナーを曝して球形化する方法等がある。
【0056】又、球状のトナーを作る方法としては、水中にトナーの結着樹脂となる単量体を主成分とする混合物を懸濁させ、重合してトナー化する方法がある。一般的な方法としては、重合性単量体、着色剤、重合開始剤、更に必要に応じて架橋剤、荷電制御剤、離型剤、その他の添加剤を均一に溶解または分散せしめて単量体組成物とした後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する連続層、例えば、水相中に適当な攪拌機を用いて分散させ、同時に重合反応を行わせ、所望の粒径を有する現像剤を得る方法である。
【0057】上記のようにして形成される球形化トナーの中でも、特に転写性が良好なトナーは、形状係数SF−1が、100≦SF−1≦180、形状係数SF−2100≦SF−2≦140の範囲にあるものである。形状係数を示すSF−1、SF−2は、例えば、下記のようにして測定される。即ち、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、1,000倍に拡大した2μm以上のトナー像を100個無作ためにサンプリングし、その画像情報をインターフェイスを介して、例えば、ニレコ社製画像解析装置(LuzexIII)に導入し解析を行い、下式より算出して得られた値を形状係数SF−1、SF−2と定義する。
【0058】SF−1=(MXLNG)2/AREA × π/4 × 100SF−2=(PERIME)2/AREA × 1/4π × 100(上記の式中、MXLNGは粒子の絶対最大長、PERIMEは粒子の周囲長、AREAは粒子の投影面積を示す。)
上記のようにして算出される形状係数SF−1はトナー粒子の丸さの度合いを示し、形状係数SF−2はトナー粒子の凹凸の度合いを示している。
【0059】本発明者らの検討によると、上記のようにして形成される現像スリーブ表面の樹脂被覆層中に69.62μm以上の粒子或いは凝集粒子が多く存在すると、あるものは樹脂被覆層形成時に表面に突起物となって現われ、又、始めは樹脂被覆層中に沈んでいた粒子も樹脂被覆層の削れが進行していくに従って表面に露出してくる。このような状況下では、特に、現像スリーブに圧接された状態で使用される現像剤層厚の規制ブレードが、現像剤との離型性を考慮したシリコーンゴム製のシリコーンブレードや、現像剤への摩擦帯電付与能向上のために、現像剤を良好に帯電させ易い樹脂被覆層を基体上に設けた弾性ブレード等を用いた場合には、現像スリーブ表面の突起物によって規制ブレードにスジ状のキズが発生する。そして、キズが発生した部分において、スリーブ/ブレード間の規制力が変わってくるために、ベタ画像上にスジが発生してしまう。又、低温定着成分を多く含有するようなトナーや、特により球形に近いトナーを使用した場合には、そのキズ部分を元にして融着が発生し、白抜け画像となってしまう。これに対し、本発明では、以上説明したように、現像スリーブ表面の樹脂被覆層中に69.62μm以上の粒子が多く存在しないように構成しているため、本発明の現像方法、現像装置を用いた場合には、上記したような問題は起こらず、良好な画像が得られる。
【0060】
【実施例】以下、実施例をもって更に詳しく説明する。
<実施例1>・スチレン−アクリル酸ブチル−マレイン酸ブチルハーフエステル共重合体 100質量部・マグネタイト 92質量部・負帯電性制御剤 2質量部・低分子量ポリエチレン 6質量部上記材料をヘンシェルミキサーを用いて予備混合した後、130℃に設定した二軸式エクストルーダーを用いて溶融混練を行った。混練物を冷却後、スピードミルで粗粉砕を行い、更にジェットミルを用いて微粉砕を行った。この微粉砕物をエルボジェット分級機を用いて微粉と粗粉を除去した。更にこの分級品を、ケーシングとブレードの微小間隙を有する処理装置を用い、雰囲気温度を70℃に設定してこれを通過させ、分級品粒子表面の改質を行った。この処理品Aに対し、シランカップリング剤とシリコーンオイルで処理した疎水性コロイダルシリカを、処理品Aに対して疎水性コロイダルシリカが1.0質量部となるようにヘンシェルミキサーにて外添混合して、本実施例で使用するトナーとした。
【0061】このトナーの粒度分布は、重量平均粒径8.1μmであるが、4μm以下の粒子の個数割合が8.7%、12.7μm以上の粒子の重量割合が1.8%であった。この際の粒度分布の測定には、コールター社製、マルチサイザー「型に100μmアパーチャーを取付けて測定を行った。又、上記で得られたトナーの形状係数SF−1は145、SF−2は122であった。本実施例では、この得られたトナーを一成分系現像剤として使用する。
【0062】次に、下記に示す方法によって現像スリーブを作成した。先ず、下記に示す配合比にて現像スリーブの表面に設ける樹脂被覆層の塗工液の作成を行った。
・フェノール樹脂中間体 100重量部 ・PMMA粒子 10重量部 ・平均粒径約11μmの結晶性グラファイト 50重量部 ・メタノール 60重量部 ・イソプロピルアルコール 100重量部上記原料をガラスビーズを用いてサンドミルにて分散した。分散方法としては、フェノール樹脂中間体のメタノール溶液をイソプロピルアルコールで希釈した後、グラファイトを添加してサンドミルで分散し、更に、これに、上記PMMA粒子を添加して分散を行った。PMMA粒子の平均粒径は、個数平均粒径が8.5μmであり、且つ体積平均粒径が15.3μmであった。このような分散処理を終了した後、ガラスビーズと分離して濃厚塗工液とした。
【0063】次に、塗工液の粒度分布を測定した。粒度分布の測定は、コールター社製のLS−230型を用い、小容量モジュールを取り付けて測定を行った。溶媒としては、イソプロピルアルコールを用い、溶媒の屈折率としてはイソプロピルアルコールの1.377、測定サンプルの屈折率としては、実数部1.5、虚数部0.2で行った。測定は、以下のようにして行った。即ち、塗工液はボールミル架台の上で十分回転させて攪拌しておく。ビーカーにイソプロピルアルコール100mlを入れ、更に攪拌した塗工液をマイクロスパチュラーで3杯分をこれに投入し、超音波分散機にて2分間分散する。一方、小容量モジュールは、洗浄後、イソプロピルアルコールを満たしておき、これを循環させておく。次に、バックグラウンドを測定した後、サンプルを投入し、規定の測定濃度とし、測定を行う。LS−230型は、標準として、0.04μm〜2000μmを116分割した測定値として表示される。本測定結果としては、これを用いた。
【0064】その結果、体積平均粒径は11.8μmであった。更に詳細に粒度分布を見ると、粗粉側の粒子存在量は、図6のグラフに示すようであり、111.0μmの区切りまでの粒径の粒子が含まれていた。又、希釈した後、プレパラート上に塗布し光学顕微鏡により観察した所、凝集したPMMA粒子とグラファイトの粗大粉がいくつか観察された。次に、この濃厚塗工液をイソプロピルアルコールにより希釈し、固形分32%の希釈塗工液とした。更に、塗工液中の69.62μm以上の固体粒子を取り除くため、この希釈塗工液の篩いがけを行った。篩いがけの方法としては、250メッシュの織金網を用意し、これで篩いを作成した後、この希釈塗工液を3回通過させた。この織金網の目開きは66μmであった。その結果、得られた塗工液について粒度分布の測定を行なったところ、体積平均粒径は11.4μmと僅かに減少したのみであった。更に、図7に見られるように、69.62μm以上の測定個数は現われなかった。
【0065】次に、下記のようにしてスリーブ基体表面へ、上記の塗工液の塗工を行った。室温にて、塗工液の粘度を測定したところ、42.5mPa・sであった。外径20mmφのアルミニウム製円筒管を立てて回転させ、スプレーガンを一定速度で下降させながら塗布することにより膜厚の均一な塗布スリーブを得た。これを乾燥炉にて160℃で20分間乾燥硬化させ、スリーブサンプルとした。乾燥後のスリーブへの塗工液の付着量は9,300mg/m2であった。又、得られたスリーブについて表面粗さを測定したところ、Raの表記で平均で1.69μmであった。表面粗さの測定は、小坂研究所製の表面粗度計SE−3300Hを用い、測定条件としては、カットオフ0.8mm、規定距離8.0mm、送り速度0.5mm/sec.にて12箇所の測定値の平均をとった。これとは別の円筒管に、OHPシートとアルミシートを巻き付け同様に塗工し、このOHPシートを体積抵抗測定のサンプルとした。膜厚はアルミシートで測定した。体積抵抗を測定したところ、1.08Ω・cmであった。体積抵抗値は、三菱油化製、ローレスターAPに4端子プローブを取付けて測定した。
【0066】次に、このスリーブを用い、ヒューレットパッカード(HP)社製のレーザージェットV(ファイブ)Siを用いて画出し評価を行った。レーザージェットVSi用のEP−Wカートリッジにこのスリーブを装着可能に加工し取付けた。更に、現像剤としては前記で調製した一成分系現像剤を用い、900g充填した。又、弾性規制ブレードとしては、シリコンゴム中にコロイダルシリカを分散したシリコーンゴムをブレード用にカットし、座金に貼り付けて用いた。得られたカートリッジを用いて、一成分系現像剤が無くなるまで、23℃、60%RHの環境で、約20,000枚の耐久画出しを行った。評価は次のような事項について行った。得られた評価結果を、表1にまとめて示した。
【0067】(1)画像濃度(5■濃度、ベタ濃度)
5mm角黒及びベタ黒印字した際のページ内のポイント10箇所について、反射濃度計RD918(マクベス製)により反射濃度測定を行い、10点の平均をとって画像濃度とした。
【0068】(2)現像剤帯電量(Q/M)
現像スリーブ上に担持された一成分系現像剤を、金属円筒管と円筒フィルターにより吸引捕集し、その時、金属円筒管を通じてコンデンサーに蓄えられる電荷量Q、及び捕集される一成分系現像剤重量Mから単位質量あたりの電荷量Q/M(mC/kg)を計算した。
【0069】(3)ゴーストベタ白とベタ黒部が隣り合う画像を画像先端部(スリーブ回転1周目)で現像し、2周目以下のハーフトーン上に現れるベタ白跡とベタ黒跡の濃度差を主として目視で比較し、画像濃度測定の参考にした。評価結果は、下記の指標で表示した。表中Nで示されるのは、ベタ黒跡がベタ白跡より濃度が薄く見えるゴーストである。N表示のないものは、その逆である。
◎ :濃淡差が全く見られない。
○ :見る角度によってわずかな濃淡差が確認できる程度。
○△:目視では濃淡差が確認できるが、画像濃度差は0.01以内である。
△○:エッジがはっきりしない程度の濃淡差が確認できるが、実用上はOKレベル。
△ :濃淡差がややはっきりし、実用レベル下限。
△×:濃淡差がはっきり確認でき、画像濃度差として確認できる。実用レベルに劣る。
× :濃淡差がかなり大きく、反射濃度計での濃度差が0.05以上ある。
【0070】(4)カブリベタ白画像の反射率を測定し、更に未使用の転写紙の反射率を測定し、これらの値の差である(ベタ白画像の反射率の最悪−未使用転写紙の反射率の最高値)の値をカブリ濃度とし、その数値でカブリの程度を示した。カブリ濃度に対するカブリの目安は、下記のようであった。但し、反射率の測定は、ランダムに10回の測定を行った。反射率はTC−6DS(東京電気職製)で測定した。
1.5以下;殆どわからない、1.5〜2.5;注意深く見ないとわからない、2.5〜3.5;次第にカブリが認識できるようになる、4.0;実用レベル下限で一見してカブリが確認できる、5.0以上;かなり悪い。
【0071】(5)ブレード傷/融着(スジ)
耐久画出し後の規制ブレードのキズの発生、及び得られた画像を目視にて観察して、下記の基準で評価した。
◎ :ブレードに殆ど傷の入っていない状態。
○ :ブレードに細かい傷が数本程度見られるが、画像には全く問題はない。
○△:ブレード全体に細かい傷が見られるが、画像上には現われない。
△○:中程度の深さの傷があり、よく見ると、ベタ画像にうっすらとしたスジがある。
△ :傷の影響又は傷位置から成長した融着の影響でベタ画像上にこれとわかるスジが確認される。しかし、実用範囲内であった。
△×:ベタ画像上にかなりはっきりスジが表れる。実用上で問題となる。
× :スジが数多く存在する。
【0072】<実施例2>実施例1で使用した250メッシュの織金網に替えて、300メッシュの織金網を用いて塗工液の篩がけを行なった以外は、実施例1と同様にして現像スリーブを得た。この金網の目開きは43μmであった。篩いをかけた後の塗工液中に含有されている固体粒子の体積平均粒径は、11.1μmであり、粗粉側の粒子存在比率は、図8のようであり、69.62μm(実際の粒度分布計のデータは57.77μm)以上の粒子は、測定個数として現われなかった。更に、得られた現像スリーブの表面粗さは、Raの表記で平均で1.65μmであった。上記のようにして得られた現像スリーブを使用して実施例1と同様に耐久画出し試験をして、同様の評価を行った。得られた評価結果は、表1にまとめて示した。
【0073】<実施例3>実施例1の250メッシュの織金網に替えて、400メッシュの織金網を用いて塗工液の篩がけを行なった以外は、実施例1と同様にして現像スリーブを得た。この金網の目開きは33μmであった。篩いをかけた後の塗工液中に含有されている体積平均粒径は、10.8μmであり、粗粉側の粒子存在比率は、図9のようであり、69.62μm(実際の粒度分布計のデータは39.77μm)以上の粒子は、測定個数として現われなかった。更に、得られた現像スリーブの表面粗さは、Raの表記で平均で1.67μmであった。上記のようにして得られた現像スリーブを使用して実施例1と同様に耐久画出し試験をして、同様の評価を行った。得られた評価結果は、表1にまとめて示した。
【0074】<比較例1>実施例1において、金網を通過させず、塗工液の篩がけを行わない以外は実施例1と同様にして現像スリーブを作成し、同様の耐久画出し試験を行ない評価を行った。この結果、一般的な画質は殆ど実施例1と差がなかったが、ブレードに傷が発生し、そこから融着が発生した。耐久途中において、ブレードに傷が入った長手方向の位置と圧接するスリーブ位置の周方向について光学顕微鏡で観察したところ、球状粒子の凝集体が観察された。得られた評価結果は、表1にまとめて示した。
【0075】<実施例4>実施例1において、弾性規制ブレードをシリコーンゴムからウレタンゴムに替えた以外は実施例1と同様の構成で現像スリーブを作製し、これを使用して実施例1と同様に耐久画出し試験をして評価を行なった。得られた評価結果は、表1にまとめて示した。
【0076】<比較例2>比較例1において、弾性規制ブレードをシリコーンゴムからウレタンゴムに替えた以外は比較例1と同様な構成で評価を行なった。得られた評価結果は、表1にまとめて示した。
【0077】表1:実施例1〜4及び比較例1〜2の評価結果
【0078】<実施例5>本実施例では、以下のようにして作製した重合法トナーを使用した。先ず、高速攪拌装置TK−ホモミキサーとアジテーターを備えた20リットルの保温容器中に、イオン交換水1050質量部(10.5kg)と、0.1モル/リットルのNa3PO4水溶液675質量部を添加し、回転数を4,000rpmに調節して、65℃に加温した。ここに1.5モル/リットルのCaCl2水溶液68質量部を徐々に添加し、微小な難水溶性分散剤Ca3(PO4)2を含む分散媒を調製した。
【0079】次に、下記の組成の混合物を横型サンドミルを用いて十分に分散させた後、重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)18重量部を添加した分散物を得た。
・スチレンモノマー 240質量部 ・n−ブチルアクリレートモノマー 60質量部 ・シアン顔料 20質量部 ・飽和ポリエステル樹脂 10質量部 ・エステルワックス 100質量部 ・ジ−tert−ブチルサリチル酸の金属錯体 2質量部【0080】更に、得られた分散物を、上記の分散媒に投入し、同回転数で20分間造粒を行った。造粒後はホモミキサーの回転を止め、アジテーターを60rpmで回転させ、更に、系内の温度を80℃に保ちながら、重合を12時間行った。その後、分散系を冷却し、希塩酸を添加して粒子表面の分散剤を除去した。これを濾過し、更に水中に再度分散して洗浄を繰り返し、濾過した後、通風式の乾燥機にて乾燥を行った。乾燥後、解砕機でほぐした後、エルボジェット分級機により、粒度を調整した。この分級品の粒度分布は、重量平均粒径が7.6μmであり、4μm以下の粒子の個数割合が7.7%、12.7μm以上の粒子の重量割合が0.8%であった。又、形状係数SF−1は105、SF−2が103であり、得られたトナーは、真球状の表面が滑らかなトナーであった。この分級品に対し、疎水性のコロイダルシリカを2質量%を外添してシアントナーとした。本実施例では、この得られたシアントナーを一成分系シアン現像剤として使用する。
【0081】次に、現像スリーブを作成した。下記に示す配合比にて塗工液の作成を行った。
・メチルメタクリレート−ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体 (モル比92:8、Mw=9,200、Mn=4,100) 100重量部 ・平均粒径約11μmの結晶性グラファイト 33重量部 ・トルエン 200重量部メチルメタクリレート−ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体は、トルエン溶液中で固形分濃度33%となるように重合し、これをそのまま用いた。これに結晶性グラファイトを添加し、ガラスビーズを用いた横型サンドミルで分散する。分散終了後、ガラスビーズと分離排出して濃厚塗工液とした。この塗工液の粒度分布をコールター社製LS−230粒度分布計に小容量モジュールを取り付け測定した。測定用の溶媒としてはトルエンを用いた。溶媒の屈折率はトルエンの屈折率の1.4969を用いた。サンプルの屈折率としては、実数部1.5、虚数部0.2を用いた。その結果、体積平均粒径は11.9μmであった。更に、実施例1の時と同様に詳細に粒度分布を見ると、粗粉側の粒径分布において、101.1μmの測定区切りのところまで粒子の存在を示していた。又、69.62μmから111.0μmまでの粒子の含有量は0.65体積%であった。また希釈した後、プレパラート上に塗布し、光学顕微鏡により観察した所、グラファイトの粗大粉がいくつか観察された。
【0082】次に、この濃厚塗工液をトルエンにより希釈し、固形分28%の希釈塗工液とした。更にこの希釈塗工液を篩いがけを行った。250メッシュの織金網を用意し、これで篩いを作成した後、この希釈塗工液を3回通過させた。この織金網の目開きは66μmであった。その結果、体積平均粒径は11.4μmと僅かに減少したのみで、且つ粒度分布に69.62μm以上の測定個数は現われなかった。室温にて粘度を測定したところ、40mPa・sであった。
【0083】この塗工液を用いて現像スリーブの樹脂被覆層の形成を行った。両端をフランジ加工された、外径16mmφのアルミニウム製円柱状丸棒を回転台に立てて回転させ、両端部をマスキングしながら、スプレーガンを一定速度で下降させ、丸棒表面に上記の塗工液を塗布することにより膜厚の均一な塗布スリーブを得た。これを乾燥炉にて160℃で30分間乾燥させ、表面に樹脂被覆層を有するスリーブサンプルとした。乾燥後の塗工液の付着量は12,000mg/m2であった。表面粗さを測定したところ、Raの表記で平均で0.78μmであった。これとは別の丸棒にOHPシートとアルミシートを巻き付け同様に塗工し、これらのシートを体積抵抗測定のサンプルとした。(OHPシートで抵抗測定、アルミシートで塗工膜厚を測定する。)体積固有抵抗を測定したところ、36.8Ω・cmであった。体積抵抗値は三菱油化製、ローレスターAPに4端子プローブを取付けて測定した。
【0084】次に、キヤノン社製のLBP−2030改造機を用いて画出し評価を行った。EP−Hカートリッジを改造し、このスリーブを装着可能に加工し取付けた。規制ブレードとしては、ウレタンゴム上にポリアミド樹脂を約30μmの厚みに均一塗布したものを用いた。容器内に上記一成分系シアン現像剤を180gチャージし、単色で5千枚までの耐久試験を行った。評価は次のような事項について行った。
【0085】(1)画像濃度(5■濃度、ベタ濃度)
5mm角黒及びベタ黒印字した際のページ内のポイント10箇所について、反射濃度計RD918(マクベス製)により反射濃度測定を行い、10点の平均をとって画像濃度とした。
【0086】(2)現像剤帯電量(Q/M)
現像スリーブ上に担持された一成分系現像剤を金属円筒管と円筒フィルターにより吸引捕集し、その時金属円筒管を通じてコンデンサーに蓄えられる電荷量Qを及び捕集される一成分系現像剤重量Mから単位質量あたりの電荷量Q/M(mC/kg)を計算する。
【0087】(3)カブリベタ白画像の反射率を測定し、更に未使用の転写紙の反射率を測定し、これらの値の差である(ベタ白画像の反射率の最悪−未使用転写紙の反射率の最高値)の値をカブリ濃度とし、その数値でカブリの程度を示した。カブリ濃度に対するカブリの目安は、下記のようであった。但し、反射率の測定は、ランダムに10回の測定を行った。反射率はTC−6DS(東京電気職製)で測定した。
1.5以下;殆どわからない、1.5〜2.5;注意深く見ないとわからない、2.5〜3.5;次第にカブリが認識できるようになる、4.0;実用レベル下限で一見してカブリが確認できる、5.0以上;かなり悪い。
【0088】(4)ブレード傷/融着(スジ)
耐久画出し後の規制ブレードのキズの発生、及び得られる画像を目視で観察して下記の基準で評価した。
◎ :ブレードに殆ど傷の入っていない状態。
○ :ブレードに細かい傷が数本程度見られるが、画像には全く問題はない。
○△:ブレード全体に細かい傷が見られるが、画像上には現われない。
△○:中程度の深さの傷があり、よく見ると、ベタ画像にうっすらとしたスジがある。
△ :傷の影響又は傷位置から成長した融着の影響でベタ画像上にこれとわかるスジが確認される。しかし実用範囲内。
△×:ベタ画像上にかなりはっきりスジがあらわれる。実用上で問題となる。
× :スジが数多く存在する。
【0089】(5)濃度一様性(上記スジに関しては除く)
耐久画出しによって得られる画像を目視で観察して下記の基準で評価した。
◎ :均一なベタ画像で、反射濃度にも差がない。
○ :見た目は均一なベタ画像。反射濃度で若干差あり。
△○:ベタでうっすらと白帯状の濃度差が観察される。
△ :濃度差が観察されるが実用範囲内。
△×:濃度差がわかり、実用範囲外。
× :かなりはっきりした濃淡差が表れる。
【0090】<実施例6>実施例5で使用した250メッシュの織金網に替えて、300メッシュの織金網を用いて塗工液の篩がけを行なった以外は、実施例5と同様にして現像スリーブを得た。この金網の目開きは43μmであった。篩いをかけた後の塗工液中に含有されている固体粒子の体積平均粒径は、11.2μmであり、実施例5と同様に、69.62μm(実際の粒度分布計のデータは57.77μm)以上の粒子は測定個数として現われなかった。更に、得られた現像スリーブの表面粗さは、Raの表記で平均で0.77μmであった。上記のようにして得られた現像スリーブを使用して実施例5と同様に耐久画出し試験をして、同様の評価を行った。得られた評価結果は、表2にまとめて示した。
【0091】<実施例7>実施例5の250メッシュの織金網に替えて、400メッシュの織金網を用いて塗工液の篩がけを行なった以外は、実施例5と同様にして現像スリーブを得た。この金網の目開きは33μmであった。篩いをかけた後の体積平均粒径は10.7μmであり、実施例5と同様に、69.62μm(実際の粒度分布計のデータは39.77μm)以上の粒子は測定個数として現われなかった。更に、得られた現像スリーブの表面粗さは、Raの表記で平均で0.74μmであった。上記のようにして得られた現像スリーブを使用して実施例5と同様に耐久画出し試験をして、同様の評価を行った。得られた評価結果は、表2にまとめて示した。
【0092】<実施例8>実施例5において、250メッシュ織金網による希釈塗工液の篩を1回とした。その結果、体積平均粒径は11.5μmであり、又、69.62μmから111.1μmの間の粒子はわずかづつ存在し、その合計は0.2体積%であった。これを実施例5と同様にして現像スリーブとした。表面粗さRaは0.77μmであった。上記のようにして得られた現像スリーブを使用して実施例5と同様に耐久画出し試験をして、同様の評価を行った。得られた評価結果は、表2にまとめて示した。
【0093】<比較例3>実施例5において、金網を通過させず、塗工液の篩がけを行わない以外は実施例5と同様にして現像スリーブを作成し、同様の耐久画出し試験を行ない評価を行った。この結果、一般的な画質は殆ど実施例5と差がなかったが、ブレードに傷が発生し、そこから融着が発生した。耐久途中において、ブレードに傷が入った長手方向の位置と圧接するスリーブ位置の周方向について光学顕微鏡で観察したところ、球状粒子の凝集体が観察された。得られた評価結果は、表2にまとめて示した。
【0094】<実施例9>実施例5において、分散物を下記に代えた以外は実施例5とほぼ同様の方法で、分級品を得た。
・スチレンモノマー 240質量部 ・n−ブチルアクリレートモノマー 60質量部 ・マゼンタ顔料 15質量部 ・飽和ポリエステル樹脂 20質量部 ・エステルワックス 100質量部 ・ジ−tert−ブチルサリチル酸の金属錯体 4質量部この分級品の粒度分布は、重量平均粒径が7.4μmであり、4μm以下の粒子の個数割合が8.8%、12.7μm以上の粒子の重量割合が1.2%であった。又、形状係数SF−1は104、SF−2が103であった。この分級品に対して、疎水性の酸化チタン微粉末を2質量%を外添してマゼンタトナーとした。本実施例では、この得られたマゼンタトナーを一成分系マゼンタ現像剤として使用する。
【0095】次に、現像スリーブを作成した。先ず、下記に示す配合比にて塗工液の作製を行った。
・フェノール樹脂中間体 100重量部 ・イミダゾール系化合物 30重量部 ・平均粒径約11μmの結晶性グラファイト 40重量部 ・メタノール 60重量部 ・イソプロピルアルコール 100重量部塗工液の作製は、上記原料をガラスビーズを用いて、下記のようにしてサンドミルにて分散した。フェノール樹脂中間体のメタノール溶液をイソプロピルアルコールで希釈した後、グラファイトを添加しサンドミルで分散した。更に、上記イミダゾール化合物粒子を添加して分散を行った。分散前のイミダゾール化合物粒子の体積平均粒径は14.7μmであった。分散終了後、ガラスビーズと分離して濃厚塗工液とした。
【0096】この塗工液の粒度分布を、コールター社製LS−230粒度分布計に小容量モジュールを取り付けて測定した。測定用の溶媒としてはメタノールを用いた。屈折率としては、実数部1.5、虚数部0.2を用いた。その結果、体積平均粒径は12.4μmであった。更に詳細に粒度分布を見ると、粗粉側の粒子が、111.0μmの測定区切りあたりまで裾をひいていた。又、希釈した後、希釈液をプレパラート上に塗布して光学顕微鏡により観察した所、凝集したイミダゾール化合物粒子とグラファイトの粗大粉がいくつか観察された。塗工後のスリーブ表面にも、イミダゾール化合物粒子の白ポチが確認された。次に、この濃厚塗工液をイソプロピルアルコールにより希釈し、固形分32%の希釈塗工液とした。更に、この希釈塗工液の篩いがけを行った。篩いがけの方法としては、250メッシュの織金網を用意し、これで篩いを作成した後、この希釈塗工液を3回通過させた。この織金網の目開きは66μmであった。その結果、体積平均粒径は11.4μmと僅かに減少したのみで、粒度分布に、69.62μm以上の測定個数は現われなかった。
【0097】次に、上記で得られた塗工液の塗工を行ない現像スリーブ表面に樹脂被覆層を形成した。室温にて塗工液の粘度を測定したところ、42.5mPa・sであった。この塗工液を用い、実施例5と同様に、16mmφの円柱状丸棒に塗工し、その後、乾燥して樹脂被覆層を形成した。得られた樹脂被覆層の表面粗さRaは0.68μmであり、付着量は10,000mg/m2であり、体積固有抵抗は54.3Ω・cmであった。
【0098】次に、上記で得られた現像スリーブを使用し、キヤノン社製のLBP−2030改造機を用いて画出し評価を行った。即ち、EP−Hカートリッジを改造して、上記の現像スリーブを装着可能に加工して取付けた。規制ブレードとしては、ウレタンゴム上にポリメチルメタクリレート樹脂を約25μmの厚みに均一塗布したものを用いた。容器内に上記一成分系マゼンタ現像剤を180gチャージし、単色で5千枚までの耐久試験を行った。
【0099】<実施例10>実施例9の250メッシュの織金網に替えて、300メッシュの織金網を用いて塗工液の篩がけを行なった以外は、実施例9と同様にして現像スリーブを得た。この金網の目開きは43μmであった。篩いをかけた後の体積平均粒径は11.2μmであり、実施例9と同様に、69.62μm(実際の粒度分布計のデータは57.77μm)以上の粒子は測定個数として現われなかった。更に、得られた現像スリーブの表面粗さは、Raの表記で平均で0.77μmであった。上記のようにして得られた現像スリーブを使用して実施例9と同様に耐久画出し試験をして、同様の評価を行った。得られた評価結果は、表2にまとめて示した。
【0100】<実施例11>実施例5の250メッシュの織金網に替えて、400メッシュの織金網を用いて塗工液の篩がけを行なった以外は、実施例9と同様にして現像スリーブを得た。この金網の目開きは33μmであった。篩いをかけた後の体積平均粒径は10.7μmであり、且つ69.62μm(実際の粒度分布計のデータは39.77μm)以上の粒子は測定個数として現われなかった。更に、得られた現像スリーブの表面粗さは、Raの表記で平均で0.74μmであった。実施例9と同様に画出し評価を行った。得られた評価結果は、表2にまとめて示した。
【0101】<比較例4>実施例9において、金網を通過させない以外は実施例9と同様にしてスリーブを作成し、同様な画出し評価を行った。一般的な画質は、殆ど実施例9と差がなかったが、ブレードに傷が発生し、その位置の画像上にスジが発生した。耐久途中において、ブレードに傷が入った長手方向の位置と圧接するスリーブ位置の周方向について光学顕微鏡で観察したところ、イミダゾール化合物の凝集体とグラファイトの粗粒子が観察された。これらの評価結果を表2に示す。
【0102】表2:実施例5〜11及び比較例3〜4の評価結果
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、繰り返しの画出しにおいても、現像剤に安定して摩擦電荷が付与され、画像濃度低下やゴーストの発生のない、高品位の画像が安定して提供できる。更に、本発明によれば、粒径が小さく、低温定着材料を用いたトナーを有する現像剤、或いは、より球形に近いトナーを有する現像剤使用した場合においても、より帯電性或いは現像性を向上させ、且つブレードキズの発生や、それに起因して生じる融着が有効に防がれることにより、スジやムラのない高精細高品位な画像が安定して提供される。




 

 


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