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発明の名称 電子写真装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−84713
公開日 平成11年(1999)3月30日
出願番号 特願平9−245533
出願日 平成9年(1997)9月10日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】若林 忠 (外4名)
発明者 藤野 猛
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 非晶質シリコンを主成分とする感光層を有する感光体を備え、該感光体を回転させることにより帯電、露光、現像、転写、クリーニングを順次繰り返す電子写真装置において、前記感光体の露光履歴を消去するための除電露光領域が前記転写を行う領域よりも回転方向下流側であって前記クリーニングを行う領域よりも回転方向上流側に設けられ、前記現像を行うための現像剤に含まれるトナーが、偏平率1.0以上1.4未満の球形粒子であることを特徴とする電子写真装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非晶質シリコン系感光体を用いた電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より非晶質シリコン(以下「a−Si」と称する。)系感光体は、優れた耐摩耗性、耐熱性、長波長感度および無公害性などの長所を有しているため、多くの電子写真装置に用いられているが、画像形成上の短所として、画像露光による露光履歴(ネガゴースト)と呼ばれる問題を有している。この露光履歴現象は、一次帯電装置において帯電処理を施された感光体面上の電位が、その駆動回転一周前の画像露光工程において画像露光を照射された領域の部分のみ電位が若干低下し、ハーフトーン画像上に黒地の画像(ネガゴースト)という形で現れてくるものである。
【0003】この露光履歴の発生メカニズムに関しては完全に明らかにはされていないが、一般的には画像露光の照射によって感光層に発生したホールやエレクトロンなどの光励起キャリアが、次の一次帯電処理工程に到達するまでに光導電層においてトラップされるなどして残留し余剰キャリアとなり、帯電処理工程において感光体面上にのせられた電位によって引き寄せられ、その余剰キャリア分だけ感光体面上の電荷を打ち消して電位を低下させてしまうというように理解されている。
【0004】この露光履歴を解決するための方法としては、一般的には一次帯電処理工程の前に除電露光領域を設け、感光体面上に除電光を照射させて多量の光励起キャリアを発生させてから帯電処理を行うことにより露光履歴を画像上問題無い程度まで下げるという手段が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】除電露光領域は、一般的には感光体面上の残留トナーを除去するクリーニング領域の回転方向下流側に設けられる。このような位置に設けられる理由は以下の通りである。すなわち、転写工程において転写材に転写されなかった残留トナーが感光体面上に残っている場合、その残留トナー部には除電露光が照射されないため、通常の露光履歴とは反対に感光体の一次帯電処理後の表面電位が高くなってしまい、この結果、正規現像系においてはより強いネガゴースト(すなわち強露光履歴)が、反転現像系においてはハーフトーン画像上に白地の露光履歴(ポジゴーストすなわち反転露光履歴)が現れるという問題が生じてしまうからである。
【0006】しかしながら、除電露光領域は上記のような位置関係で設けられることから必然的に除電露光領域と帯電処理工程が近接することとなり、このため、一次帯電電流を必要以上に大きくしなければならず改善の余地を有していた。この点につき以下、説明する。
【0007】露光履歴の強さは、除電露光の光量および除電露光を照射されてから帯電処理工程を受けるまでの時間に依存する。図4は横軸を除電露光された感光体面が帯電処理工程に到達するまでの時間とし、縦軸を露光履歴の強さ(電位)としたグラフである。露光履歴の強さは、現像工程位置における感光体の表面電位が一定の画像露光量という条件において、画像露光が無い場合に表面電位+400Vである時に、画像露光を照射した場合の表面電位を+400Vとの差分をとって表したものである。この差分がマイナス側に大きいほど露光履歴が強いということになる。この図4からわかるように、除電露光から帯電処理までの時間が長いほど、露光履歴は弱くなる(露光履歴電位が0Vに近づく)。逆に言えば、露光履歴を0Vに近づけるためには、帯電処理位置と除電露光領域との距離を離せばよいことになる。また、このように帯電処理工程から除電露光領域を離した場合、露光履歴を消去するために必要とされる除電露光量も低くすることができ、除電露光量が低くなることによってa−Si感光体の全体的な暗減衰自体も緩やかになるため、所定の表面電位とするのに必要な一次帯電電流を低減させることができる。図5の横軸は一次帯電処理工程において感光体に流れる直流電流、縦軸は現像工程位置における感光体の表面電位である。図から明らかなように、除電露光領域から帯電処理工程までの時間が2倍にすると、暗部ドラム表面電位+400Vを確保するために必要な一次帯電電流を約1/2程度とすることができる。このように、除電露光領域と一次帯電処理の位置を離すことにより、ドラム方向電流に対する暗部ドラム表面電位を向上させることができ、また、除電露光量の低減による除電露光源の耐久寿命の向上、一次帯電電流の低減によるオゾン量の低減や帯電器の耐久寿命の向上といった、電子写真装置において要求されるさまざまなメリットを得ることが可能となるのである。
【0008】しかしながら、従来の電子写真装置においては前述のように除電露光領域を帯電処理位置を近接して設ける必要があったため、所定の表面電位を得るための一次帯電電流を必要以上に大きくしなければならなかったのである。特に、小径ドラムの感光体、すなわち直径が45mm以下のa−Si感光体を用いる電子写真装置においては、その構成上、除電露光領域と一次帯電工程が極めて近くなるため、所定の表面電位を得るために必要とされる一次帯電電流を極めて大きくせざるを得なかったのである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述のように、露光履歴を消去するための除電露光領域は一次帯電処理の位置から極力遠ざけることが望ましいが、両者が最も離れる位置は、電子写真の画像形成プロセスを考慮すると感光体が転写工程を通過した直後ということになる。転写工程よりも上流側では感光体面上に形成されたトナー像があるため均一に除電露光することが不可能であるからである。したがって、除電露光領域の位置は、画像転写部よりも感光体回転方向下流方向側でかつクリーナー部よりも感光体回転方向上流側に位置していることが望ましい。
【0010】このような位置に除電露光領域を設けた場合、前述の残留トナーの問題への対策が必要となる。すなわち、このような位置に除電露光領域を設けることにより発生する強露光履歴(強ネガゴースト)、および反転露光履歴(ポジゴースト)を消去するため、現像材の転写材への転写効率を著しく引き上げ、感光体上の残留トナーを少なくすることが必要となる。この点に関し、本発明においては、現像剤の主成分すなわちトナーの偏平率を低くし、粒形を球形にすることにより、転写効率を飛躍的に高めている。
【0011】すなわち、本発明の電子写真装置は、非晶質シリコンを主成分とする感光層を有する感光体を備え、該感光体を回転させることにより帯電、露光、現像、転写、クリーニングを順次繰り返す電子写真装置において、前記感光体の露光履歴を消去するための除電露光領域が前記転写を行う領域よりも回転方向下流側であって前記クリーニングを行う領域よりも回転方向上流側に設けられ、前記現像を行うための現像剤に含まれるトナーが、偏平率1.0以上1.4未満の球形粒子であることを特徴とする。本発明によれば、低コストかつ簡易な構成であって、除電露光量の低減による除電露光源の耐久寿命の向上、一次帯電電流の低減によるオゾン量の低減、帯電器の耐久寿命の向上を可能とする電子写真装置が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において、除電露光領域は、画像転写部よりも感光体回転方向下流方向側でかつクリーナー部よりも感光体回転方向上流側に配置される。これにより、除電露光量の低減による除電露光源の耐久寿命の向上や、一次帯電電流の低減によるオゾン量の低減や帯電器の耐久寿命の向上を図ることができる。
【0013】本発明において、現像を行うための現像剤に含まれるトナーは、偏平率1.0以上1.4未満の球形粒子である。偏平率が1.4以上であると、感光体の表面に残留トナーが発生する場合がある。図3は、本実施例の電子写真装置において現像剤の主成分であるトナー粒子の偏平率と露光履歴電位の強さとの関係を表したものである。図より、偏平率1.4未満の球形トナー粒子を用いることにより、正規露光系における強ネガゴーストや反転露光系におけるポジゴーストの発生を抑えることができることがわかる。
【0014】ここで、本発明における偏平率とは、例えば日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、1000倍に拡大した2μm以上のトナー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報をインターフェースを介して、例えばニコレ社製画像解析装置(Luzex III)に導入し解析を行い、トナー粒子の最長部の長さ(長軸)と最短部の長さ(短軸)を算出し、それらの長軸を短軸で割った値を平均化したものを偏平率と定義する。更に、この偏平率が1.4以上であるトナー粒子を非球形トナー、1.4未満を球形トナーと定義する。
【0015】本発明におけるトナーは、粉砕法で製造したトナー粒子を熱処理、研磨処理等を施して曲面化処理することによって得られるが、重合法により製造することもできる。
【0016】
【実施例】本発明に係る実施例を図1〜5を参照して説明する。図2は従来例における電子写真装置の概要を示す。この図2において、感光ドラム1は非晶質シリコンの感光層を表面に有し、矢印方向に回転する電子写真感光体ドラムであり、除電露光器8aで均一に除電露光を受けた後、感光ドラム1に近接する一次帯電装置2によって一定の表面電位に均一に帯電される。ここでは、一次帯電装置2はスコロトロン式コロナ帯電器であり、不図示の高圧電源から電源供給されている。その後、画像露光3が感光ドラム1上に照射され、これによって画像情報に対応した静電潜像が形成される。この画像露光3は、アナログ式複写機においては正規画像露光、デジタル式複写機あるいはプリンターにおいてはレーザー露光またはLED露光による反転画像露光である。
【0017】そして、この静電潜像はトナー粒子等の現像剤を使用する現像装置4によって現像され、可視画像(トナー像)として形成される。ここで、アナログ式複写機では正規現像、デジタル式複写機あるいはプリンターでは反転現像が行われる。また、この従来例における現像剤の主成分であるトナーは、偏平率が1.4以上の非球形トナーである。
【0018】このように感光ドラム1上にトナー像が形成された後、転写帯電器5の転写電界によって転写材6上に転写される。ここでは、転写帯電器5は転写ローラであり、不図示の高圧電源から電源供給されている。この後、転写材6上のトナー像は、不図示の転写材搬送装置によって、同じく不図示の定着装置まで搬送され、加圧、加熱されて永久像として転写材6上に定着される。そして、転写後に感光ドラム1上に残った残留トナーは、その後、クリーニング装置7によって除去され、感光ドラム1は再び除電露光器8aによって除電露光を受け、繰り返して作業に供せられる。この図3において、除電露光器8aによって照射される感光ドラム1上の露光中心をEa、一次帯電装置によって帯電される感光ドラム1上の帯電中心をPaとすると、感光ドラム上の一点がEaからPaまで到達するのにかかる時間はプロセススピード100mm/secにおいて80msである。
【0019】次に、本実施例における電子写真装置の概要を図1に示す。従来例を示した図2との最も大きな違いは、除電露光器8bによって照射される感光ドラム1上の領域が転写帯電器5とクリーニング装置7の間に存在していることである。この図1において、除電露光器8bによって照射される感光ドラム1上の露光中心をEb、一次帯電装置によって帯電される感光ドラム1上の帯電中心をPbとすると、感光ドラム上の一点がEbからPbまで到達するのにかかる時間はプロセススピード100mm/secにおいて160msである。
【0020】図4からわかるように、露光履歴の強さを表す露光履歴電位は、除電露光領域Eから一次帯電中心Pまで要する時間が80msの場合(従来例)では約15Vであるのに対し、160msの場合(本実施例)では約3V程度と、約1/5にまで改善されている。また、図5からわかるように、同じ暗部ドラム表面電位400Vを確保するのに必要な感光ドラム1への流れ込み電流(ドラム方向直流電流)は、160msの場合(本実施例)では80msの場合(従来例)の半分程度ですんでいる。なお、本実施例では偏平率1.4未満の球形トナー粒子を用いているため、転写残トナーの影響も生じない。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電子写真装置は、除電露光領域が前記転写を行う領域よりも回転方向下流側であって前記クリーニングを行う領域よりも回転方向上流側に設けられ、現像剤に含まれるトナーが偏平率1.0以上1.4未満の球形粒子であるため、低コストかつ簡易な構成により、除電露光量の低減による除電露光源の耐久寿命の向上、一次帯電電流の低減によるオゾン量の低減、帯電器の耐久寿命の向上など、多くの機能的向上を達成することが可能となる。




 

 


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