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発明の名称 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジ及び電子写真装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−84706
公開日 平成11年(1999)3月30日
出願番号 特願平9−250135
出願日 平成9年(1997)9月1日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】狩野 有
発明者 森川 陽介 / 中村 一成 / 関谷 道代 / 田中 博幸
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 導電性支持体上に感光層及び保護層を有する電子写真感光体において、該保護層がフッ素原子含有化合物によって表面処理された導電性粒子、シロキサン化合物で表面処理された導電性粒子、フッ原子含有樹脂粒子及び結着樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光体。
【請求項2】 前記フッ素原子含有化合物が含フッ素系シランカップリング剤、フッ素変性シリコ−ンオイル及びフッ素系界面活性剤からなる群より選択される請求項1記載の電子写真感光体。
【請求項3】 前記シロキサン化合物がメチルハイドロジェンシロキサンである請求項1記載の電子写真感光体。
【請求項4】 前記シロキサン化合物が下記一般式(1)で示されるシロキサン化合物である請求項1記載の電子写真感光体。一般式【化1】

式中、Aは水素原子またはメチル基であり、かつ、Aの全部における水素原子の割合は0.1〜50%の範囲、nは0以上の正の整数である。
【請求項5】 請求項1記載の電子写真感光体、及び帯電手段、現像手段及びクリ−ニング手段からなる群より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカ−トリッジ。
【請求項6】 請求項1記載の電子写真感光体、帯電手段、像露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体並びに該電子写真感光体を備えたプロセスカ−トリッジ及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体は、帯電、露光、現像、転写、クリ−ニング及び除電等の手段繰り返し適用される。帯電及び露光により形成された静電潜像はトナ−といわれる微粒子状の現像剤によりトナ−画像となる。更にこのトナ−画像は転写手段により紙等の転写材に転写されるが、全てのトナ−が転写されるわけではなく、一部が感光体表面上に残留する。
【0003】この残留トナ−の量が多いと、転写材上の画像は、また、更に転写不良が生じる所謂ボソ抜け状となり、画像の均一性に欠けるだけでなく、感光体へのトナ−の融着やフィルミングの発生という問題が生じる。これらの問題に対して感光体の表面層の離型性を向上することが求められている。
【0004】また、電子写真感光体は上述のような電気的及び機械的外力が直接に加えられるために、それらに対する耐久性が求められている。具体的には、摺擦による表面の摩耗や傷の発生、また、帯電時に発生するオゾンやNOX 等の活性物質の付着による表面層の劣化等に対する耐久性が要求される。
【0005】電子写真感光体に要求される上記のような要求を満たすために、各種の保護層を設ける試みがなされている。なかでも、樹脂を主成分とする保護層は数多く提案されている。例えば、特開昭57−30846号公報には樹脂に導電性粉末として金属酸化物を添加することにより抵抗を制御することのできる保護層が提案されている。
【0006】電子写真感光体用の保護層に金属酸化物を分散するのは、保護層自体の電気抵抗を制御し、電子写真プロセスの繰り返しに伴う感光体内での残留電位の増加を防止するのがその主な目的であり、他方、電子写真感光体用の保護層の適切な抵抗値は1010〜1015ohm・cmであることが知られている。しかしながら、前記の範囲の抵抗値においては、保護層の電気抵抗はイオン電導によって影響を受け易く、そのために環境の変化によって電気抵抗が大きく変化する傾向にある。特に金属酸化物を膜中に分散している場合には、金属酸化物表面の吸水性が高いために、全環境において、しかも、電子写真プロセスの繰り返しを行う際に、保護層の抵抗を前記範囲内に保つことはこれまで非常に困難であった。
【0007】特に高湿下においては、帯電より発生するオゾンやNOX 等の活性物質が表面に繰り返し付着することにより、感光体表面の抵抗の低下や表面層からのトナ−の離型性の低下を引き起こし、画像流れが発生する、画像均一性が不十分になる等の問題があった。
【0008】また、一般的に保護層に粒子を分散させる場合、分散粒子による入射光の散乱を防ぐために、粒子の粒径が入射光の波長よりも小さいこと、即ち、0.3μm以下であることが好ましい。しかし、通常金属酸化物粒子は樹脂溶液中において凝集する傾向があり、均一に分散しにくく、一旦分散しても二次凝集や沈殿が起こりやすいので粒径0.3μm以下といった微粒子の良好な分散膜を安定して生産することは非常に困難であった。更に透明度、導電均一性を向上させる観点から特に粒径の小さい超微粒子(一次粒径0.1μm以下)を分散することが好ましいが、このような超微粒子体の分散性、分散安定性は更に悪くなる傾向にあった。
【0009】上記の欠点を補うために、例えば特開平1−306857号公報にはフッ素含有シランカップリング剤、チタネ−トカップリング剤あるいはC715NCO等の化合物を添加して保護層が、特開昭62−295066号公報には結着樹脂中に、撥水処理することにより分散性及び耐湿性の向上した金属微粉末または金属酸化物微粉末を分散した保護層が、特開平2−50167号公報には結着樹脂中にチタネ−ト系カップリング剤、フッ素含有シランカップリング剤、フッ素含有シランカップリング剤及びアセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレ−トで表面処理された金属酸化物微粉末を分散した保護層が提案されている。
【0010】しかし、これらの保護層においても、保護層に用いられる結着樹脂そのものの離型性、摺擦による摩耗や傷に対する耐久性、更にはオゾンやNOX 等の活性物質に対する耐久性が十分ではなく、未だ近年の高画質化に応える保護層として満足できる電子写真特性を示すものが得られていないのが現状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は第一に、優れた離型性を有し、摩耗や傷の発生等に対しての優れた耐久性を有する表面層を有し、高品位の画質を保つことのできる電子写真感光体を提供すること、第二に、体積抵抗の環境依存性が小さく、低湿下における残留電位の上昇がなく、また高湿下における抵抗低下による画像ボケ、流れのない高品質の画像を得ることができる電子写真感光体を提供すること、更に該電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジ並びに電子写真装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性支持体上に感光層及び保護層を有する電子写真感光体において、該保護層がフッ素原子含有化合物によって表面処理された導電性粒子、シロキサン化合物で表面処理された導電性粒子、フッ原子含有樹脂粒子及び結着樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光体から構成される。
【0013】また、本発明は、前記本発明の電子写真感光体、及び帯電手段、現像手段及びクリ−ニング手段からなる群より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカ−トリッジから構成される。
【0014】また、本発明は、前記本発明の電子写真感光体、帯電手段、像露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする電子写真装置から構成される。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる導電性粒子としては、金属、金属酸化物及びカ−ボンブラック等が挙げられる。金属としては、アルミニウム、亜鉛、銅、クロム、ニッケル、銀及びステンレス等、またはこれらの金属をプラスチックの粒子の表面に蒸着したもの等が挙げられる。金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをド−プした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをド−プした酸化スズ及びアンチモンをド−プした酸化ジルコニウム等が挙げられる。これらは単独で用いることも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。2種以上を組み合わせて用いる場合は、単に混合しても、固溶体や融着の形にしてもよい。
【0016】本発明において用いられる導電性粒子の平均粒径は保護層の透明性の点で0.3μm以下、特には0.1μm以下が好ましい。
【0017】また、本発明においては、上述した導電性粒子の中でも透明性等の点で金属酸化物を用いることが特に好ましい。
【0018】本発明において用いられるフッ素原子含有樹脂粒子としては、四フッ化エチレン、三フッ化塩化エチレン樹脂、六フッ化エチレンプロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂及びこれらの共重合体のなかから1種あるいは2種以上を適宜選択するのが好ましいが、特に、四フッ化エチレン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂が好ましい。樹脂粒子の分子量や粒子の粒径は適宜選択することができ、特に制限されるものではない。
【0019】本発明においては、導電性粒子及びフッ素原子含有樹脂を共に樹脂溶液中で相互の粒子を凝集させないように、導電性粒子の表面をフッ素原子含有化合物で表面処理する。表面処理を行うことにより、表面処理を行わない場合に比べて、樹脂溶液中での導電性粒子とフッ素原子含有樹脂粒子の分散性及び分散安定性が格段に向上した。また、フッ素原子含有化合物で表面処理を施した導電性粒子とフッ素原子含有樹脂粒子とを溶剤に溶かした結着樹脂中に分散することによって分散粒子の二次粒子の形成もなく、経時的にも非常に安定した分散性の良い塗工液が得られた。
【0020】本発明において導電性粒子をフッ素原子含有化合物によって表面処理する際、用いることのできるフッ素原子含有化合物としては含フッ素シランカップリング剤、フッ素変性シリコ−ンオイル、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。表1に好ましい化合物例を掲げるが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
【0021】
【表1】

【表2】

【0022】
【表3】

【0023】導電性粒子の表面処理方法としては、導電性粒子と表面処理剤とを適当な溶剤中で混合、分散し、表面処理剤を導電性粒子表面に付着させる。分散の手段としてはボ−ルミル、サンドミル等の通常の分散手段を用いることができる。次に、この分散溶液から溶剤を除去し、導電性粒子表面に表面処理剤を固着させればよい。また、必要に応じてこの後更に熱処理を行ってもよい。また、処理液中には反応促進のための触媒を添加することができる。更に、必要に応じて表面処理後の導電性粒子に更に粉砕処理を施すことができる。
【0024】導電性粒子に対するフッ素原子含有化合物の割合は、粒子の粒径にも影響を受けるが、表面処理済の導電性粒子全重量に対し、1〜65wt%、好ましくは10〜50wt%である。
【0025】以上のようにフッ素原子含有化合物によって処理された導電性粒子を用いることにより、フッ素原子含有樹脂粒子の分散が安定し、滑り性、離型性に優れた保護層を形成することができる。しかしながら、最近のカラ−化、高画質化、高安定化が進み、より環境に対する安定化を求めるようになり、保護層にもより一層の環境安定性を求めるようになってきた。
【0026】本発明においては、より環境安定性のある保護層とするために、下記一般式(1)で示されるメチルハイドロジェンシロキサン化合物により予め表面処理を施した導電性粒子を混合している。一般式(1)
【化2】

式中、Aは水素原子またはメチル基であり、かつ、Aの全部における水素原子の割合は0.1〜50%の範囲、nは0以上の整数である。
【0027】この表面処理を施した導電性金属酸化物微粒子を溶剤に溶かした結着樹脂中に分散することによって分散粒子の二次粒子の形成もなく、経時的にも安定した分散性の良い塗工液が得られ、更にこの塗工液より形成した保護層は透明度が高く、耐環境性に優れた膜が得られた。
【0028】一般式(1)で示されるシロキサン化合物の分子量は特に制限されるものではないが、表面処理作業の容易さからは、粘度が高過ぎないほうがよく、重量平均分子量で数百〜数万程度が適当である。
【0029】表面処理の方法としては湿式、乾式の二通りがある。湿式では導電性金属酸化物微粒子と一般式(1)で示されるシロキサン化合物とを溶剤中で分散し、該シロキサン化合物を微粒子表面に付着させる。分散の手段としてはボ−ルミル、サンドミル等一般の分散手段を使用することができる。次に、この分散溶液を導電性金属酸化物微粒子表面に固着させる。この熱処理においてはシロキサン中のSi−H結合が熱処理過程において空気中の酸素によって水素原子の酸化が起こり、新たなシロキサン結合ができる。その結果、シロキサンが三次元構造にまで発達し、導電性金属酸化物微粒子表面がこの網状構造で包まれる。このように表面処理は該シロキサン化合物を導電性金属酸化物微粒子表面に固着させることによって完了するが、必要に応じて処理後の微粒子に粉砕処理を施してもよい。乾式処理においては、溶剤を用いずに該シロキサン化合物と導電性金属酸化物微粒子とを混合し混練を行うことによってシロキサン化合物を微粒子表面に付着させる。その後は湿式処理と同様に熱処理、粉砕処理を施して表面処理を完了する。
【0030】本発明において用いる導電性金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをド−プした酸化インジウム、アンチモンやタンタルをド−プした酸化スズ、酸化ジルコニウム等の超微粒子を用いることができる。これら金属酸化物を1種類または2種類以上混合して用いる。2種類以上を混合した場合には固溶体または融着の形をとってもよい。このような金属酸化物の平均粒径は0.3μm以下、好ましくは0.1μm以下である。
【0031】本発明における導電性金属酸化物微粒子に対するシロキサン化合物の割合は、微粒子の粒径やシロキサン中のメチル基と水素原子の比率等に依存するが、1〜50wt%、好ましくは3〜40wt%である。
【0032】本発明において用いる保護層用の結着樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカ−ボネ−ト、ポリスチレン、セルロ−ス樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコ−ン樹脂、ポリ塩化ビニル等市販の樹脂を使用することができる。これらの樹脂の中でも、保護層の表面硬度、耐摩耗性、更に微粒子の分散性、分散後の安定性の点から硬化性樹脂を用いることが好ましい。即ち、熱または光によって硬化するモノマ−またはオリゴマ−を含有する樹脂の溶液に前述の表面処理を施した導電性金属酸化物微粒子を分散させて保護層用の塗工液とし、これを感光層上に塗工、硬化させて形成した保護層は透明性、硬度、耐摩耗性等の点でより優れている。
【0033】熱または光によって硬化するモノマ−またはオリゴマ−とは、例えば分子の末端に熱または光のエネルギ−によって重合反応を起こす官能基を有するもので、このうち、分子の構造単位の繰り返しが2〜20程度の比較的大きな分子がオリゴマ−、それ以下のものがモノマ−である。該重合反応を起こす官能基としてはアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アセトフェノン基等の炭素−炭素二重結合を有する基、、シラノ−ル基、更に環状エ−テル基等の開環重合を起こすもの、またはフェノ−ル+ホルムアルデヒドのように2種類以上の分子が反応して重合を起こすもの等が挙げられる。
【0034】樹脂と表面処理済の導電性金属酸化物微粒子との割合は直接的に保護層の抵抗を決定する値であり、保護層の抵抗が1010〜1015ohm・cmの範囲になる用に設定する。
【0035】本発明においては、前記保護層中に、分散性、結着性、耐候性を向上させる目的でカップリング剤、酸化防止剤等の添加物を加えてもよい。保護層は前記結着樹脂中に金属酸化物を分散した溶液を塗布、硬化して形成する。
【0036】次に感光層について説明する。本発明の電子写真感光体の感光層の構成は、電荷発生物質と電荷輸送物質双方を同一層に含有する単層型、あるいは電荷発生層と電荷輸送層を導電性支持体上に積層した積層型のいずれかである。以下に積層型の感光層について説明する。積層型の感光層の構成としては、導電性支持体上に電荷発生層と電荷輸送層をこの順に積層したものと、逆に電荷輸送層、電荷発生層の順に積層したものがある。
【0037】本発明において用いる支持体は導電性を有するものであればよく、例えばアルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛、ステンレス等の金属をドラムまたはシ−ト状に成型したもの、アルミニウムや銅等の金属箔をプラスチックフィルムにラミネ−トしたもの、アルミニウム、酸化インジウム、酸化スズ等をプラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単独または結着樹脂と共に塗布して導電層を設けた金属、プラスチックフィルム、紙等が挙げられる。
【0038】電荷輸送層は、主鎖または側鎖にビフェニレン、アントラセン、ピレン、フェナントレン等の構造を有する多環芳香族化合物、インド−ル、カルバゾ−ル、オキサジアゾ−ル、ピラゾリン等の含窒素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物等の電荷輸送物質を成膜性を有する樹脂に溶解させた塗工液を用いて形成される。このような成膜性を有する樹脂としてはポリエステル、ポリカ−ボネ−ト、ポリスチレン、ポリメタクリル酸エステル等が挙げられる。電荷輸送層の膜厚は5〜40μm、好ましくは10〜30μmである。
【0039】電荷発生層は、ス−ダンレッド、ダイアンブル−等のアゾ顔料、ピレンキノン、アントアントロン等のキノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔料、インジゴ、チオインジゴ等のインジゴ顔料、フタロシアニン顔料等の電荷発生物質をポリビニルブチラ−ル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂等の結着樹脂に分散させた塗工液を塗工するか、前記顔料を真空蒸着することにより形成される。電荷発生層の膜厚は5μm以下、好ましくは0.05〜3μmである。
【0040】導電性支持体と感光層との間にバリア−機能と接着機能を有する下引き層を設けることができる。下引き層はカゼイン、ポリビニルアルコ−ル、ニトロセルロ−ス、エチレン−アクリル酸コポリマ−、アルコ−ル可溶アミド、ポリウレタン、ゼラチン等によって形成される。下引き層の膜厚は0.1〜3μmが適当である。
【0041】以上に示すように、本発明の電子写真感光体は、感光層上に、フッ素原子含有化合物によって表面処理された導電性粒子、シロキサン化合物で表面処理された導電性粒子、フッ素原子含有樹脂粒子を樹脂中に分散した保護層を形成した電子写真感光体である。これにより、本発明において硬度が高く、高耐久であり、環境安定性、滑り性、離型性に優れた保護層を形成することができ、良好な電子写真感光体を提供することができる。
【0042】本発明の電子写真感光体は、複写機、レ−ザ−プリンタ−、LEDプリンタ−、液晶シャッタ−式プリンタ−等の電子写真装置一般に適応し得るが、更に電子写真技術を応用したディスプレ−、記録、軽印刷、ファクシミリ等の装置にも幅広く適応することができる。
【0043】次に、本発明のプロセスカ−トリッジ並びに電子写真装置について説明する。図1に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す。図において、1はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、じく2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。感光体1は回転過程において、一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレ−ザ−ビ−ム走査露光等の像露光手段(不図示)からの画像露光光4を受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順次形成されていく。
【0044】形成された静電潜像は、次いで現像手段5によりトナ−現像され、現像されたトナ−現像像は、不図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体1の回転と同期取りされて給送された転写材7に、転写手段6により順次転写されていく。像転写を受けた転写材7は感光体面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより複写物(コピ−)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体1の表面は、クリ−ニング手段9によって転写残りトナ−の除去を受けて清浄面化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理がされた後、繰り返し画像形成に使用される。なお、一次帯電手段3が帯電ロ−ラ−等を用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
【0045】本発明においては、上述の感光体1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリ−ニング手段9等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカ−トリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカ−トリッジを複写機やレ−ザ−ビ−ムプリンタ−等の電子写真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。例えば一次帯電手段3、現像手段5及びクリ−ニング手段9の少なくとも1つを感光体1と共に一体に支持してカ−トリッジ化し、装置本体のレ−ル12等の案内手段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカ−トリッジ11とすることができる。また、画像露光光4は、電子写真装置が複写機やプリンタ−である場合には、原稿からの反射光や透過光を用いる、あるいは、センサ−で原稿を読み取り、信号化し、この信号に従って行われるレ−ザ−ビ−ムの走査、LEDアレイの駆動及び液晶シャッタ−アレイの駆動等により照射される光である。
【0046】
【実施例】
実施例1φ30mm×260.5mmのアルミニウムシリンダ−を支持体として、この上にポリアミド樹脂(商品名アミランCM8000、東レ(株)製)の5重量%メタノ−ル溶液を浸漬塗布し、0.5μmの下引き層を形成した。
【0047】次に、CuKαのX線回折スペクトルにおける回折角2θ±0.2°が9.0°、14.2°、23.9°、27.1°に強いピ−クを有するオキシチタニウムフタロシアニン顔料4部(重量部、以下同様)、ポリビニルブチラ−ル(商品名BX−1、積水化学(株)製)2部及びシクロヘキサノン80部をφ1mmガラスビ−ズを用いたサンドミル装置で4時間分散した。この分散液に酢酸エチル100部を加えて調製した塗工液を下引き層上に塗布し、膜厚電荷発生層を形成した。
【0048】次に、下記構造式の化合物10部【化3】

及びビスフェノ−ルZ型ポリカ−ボネ−ト(商品名Z−200、三菱ガス化学(株)製)10部をクロロベンゼン100部に溶解した。この溶液を前記電荷発生層上に塗布し、105℃、1時間熱風乾燥して膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0049】次に保護層として、下記構造式のアクリル系モノマ−25部、【化4】

下記構造式の化合物で表面処理した(処理量7%)アンチモンド−プ酸化スズ微粒子20部、【化5】

メチルハイドロジェンシリコンオイル(商品名KF99、信越シリコ−ン(株)製)で処理した(処理量20%)アンチモンド−プ酸化スズ微粒子30部、エタノ−ル150部をサンドミルで66時間分散を行い、更にポリテトラフルオロエチレン微粒子(平均粒径0.18μm)20部を加えて分散を行った。その後、光重合開始剤として2−メチルチオキサントン3部を溶解して調合液とした。この調合液を用いて、前記電荷輸送層上に浸漬塗布して、膜を形成し、高圧水銀灯にて150w/cm2 の光強度で、60秒間光硬化を行い、その後120℃、2時間熱風乾燥して膜厚3μmの保護層を形成して、電子写真感光体を作成した。使用した前記分散液は分散性が良く、層表面はムラのない均一な面であった。
【0050】評価は、キヤノン(株)製LBP−NXを用いて行った。保護層の体積抵抗測定は、横河ヒュ−レットパッカ−ド(株)製pAメ−タ−4140Bを用いて行った。結果を後記表4及び5に示す。
【0051】実施例2及び3実施例1において、アクリル系モノマ−をそれぞれ25部及び20部用いた他は、実施例1と同様にして、それぞれ実施例2及び3に対応する電子写真感光体を作成した。評価結果を表4及び5に示す。
【0052】実施例4実施例1において、フッ素原子含有化合物で表面処理されたアンチモンド−プ酸化スズ微粒子を40部、シロキサン処理アンチモンド−プ酸化スズ微粒子を10部とした他は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。評価結果を表4及び5に示す。
【0053】実施例5実施例1において、アンチモンド−プの酸化スズ微粒子のフッ素原子含有化合物による表面処理量を7%から4%に減量した他は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。評価結果を表4及び5に示す。
【0054】比較例1実施例1において、保護層を設けない他は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。評価結果を表4及び5に示す。
【0055】比較例2実施例1において、ポリテトラフルオロエチレン微粒子を添加しない他は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。評価結果を表4及び5に示す。
【0056】比較例3実施例1において、フッ素原子含有化合物で表面処理されたアンチモンド−プ酸化スズ微粒子を50部とし、シロキサン処理アンチモンド−プ酸化スズ微粒子を添加しない他は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。評価結果を表4及び5に示す。
【0057】比較例4実施例1において、フッ素原子含有化合物で表面処理されたアンチモンド−プ酸化スズ微粒子を添加せず、シロキサン処理アンチモンド−プ酸化スズ微粒子を50部添加した他は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。評価結果を表4及び5に示す。
【0058】
【表4】

【0059】
【表5】

【0060】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、環境安定性に優れ、高耐久で、滑り性及び離型性に優れ、良好な画像を安定して供給できるという顕著な効果を奏する。また、該電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジ並びに電子写真装置において同様に顕著な効果を奏する。




 

 


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