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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−72996
公開日 平成11年(1999)3月16日
出願番号 特願平9−249749
出願日 平成9年(1997)8月29日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】高梨 幸雄
発明者 鈴木 啓之
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、該像担持体の帯電面に静電潜像を形成する画像情報書き込み手段と、該静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、該トナー像を記録媒体に転写する転写手段を備え、前記現像手段が、前記像担持体上のトナー像を記録媒体に転写した後に像担持体に残留した残トナー粒子を回収するクリーニング手段も兼ねており、像担持体は繰り返して作像に供される画像形成装置において、前記帯電手段は、電圧を印加した帯電部材を像担持体に接触させて像担持体を帯電する接触帯電手段であり、且つ該帯電部材に印加される電圧は直流電圧に交番電圧が重畳された電圧であり、且つ前記重畳される交番電圧は少なくとも画像形成時においては、下記のaとbの条件a.Vup>Vdown(Tup<Tdown
b.Vup×Tup=Vdown×Tdownup:交番電圧の帯電極性方向側成分で帯電DC成分との電位差の平均値Tup:交番電圧の帯電極性方向側成分の印加時間の割合(1周期の印加時間を1とした場合)
down:交番電圧の帯電極性逆方向側成分で帯電DC成分との電位差の平均値Tdown:交番電圧の帯電極性逆方向側成分の印加時間の割合(1周期の印加時間を1とした場合)
を満たす電圧であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】 前記帯電部材は磁性粒子を用いた部材であることを特徴とする請求項1に画像形成装置。
【請求項3】 前記帯電部材に用いられる磁性粒子の電気抵抗は、下記のcの条件c.R50>R500R50:50Vの電圧印加時の電気抵抗R500 :500Vの電圧印加時の電気抵抗を満たすことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】 少なくとも非画像形成時の一定時間は、前記重畳される交番電圧は下記のdとeの条件d.Vup≦Vdown(Tup≧Tdown
e.Vup×Tup=Vdown×Tdownを満たす電圧であるか、交番電圧の重畳が切られる時間が設けられることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1つに記載の画像形成装置。
【請求項5】 前記像担持体が表面に109 〜1014Ω・cmの材質からなる層を有することを特徴とする請求項1ないし4の何れか1つに記載の画像形成装置。
【請求項6】 前記像担持体が感光層、及び表面層を有し、該表面層が樹脂及び導電性微粒子を有することを特徴とする請求項1ないし5の何れか1つに記載の画像形成装置。
【請求項7】 前記導電性微粒子がSnO2 であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】 前記像担持体が非晶質のシリコンを有する表面層からなることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1つに記載の画像形成装置。
【請求項9】 前記画像情報書き込み手段は像担持体の帯電面に対する像露光手段であることを特徴とする請求項1ないし8の何れか1つに記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は接触帯電方式・クリーナーレスシステムの転写方式画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
1)転写方式画像形成装置従来、電子写真感光体や静電記録誘電体等の像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、該像担持体の帯電面に静電潜像を形成する画像情報書き込み手段と、該静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、該トナー像を記録媒体に転写する転写手段を備え、像担持体は繰り返して作像に供する転写方式の画像形成装置(複写機・プリンター・ファクシミリ等)は数多く考案されている。
【0003】図13は従来例としての転写方式電子写真装置の一例の概略構成図である。
【0004】101は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光体ドラムと記す)であり、矢印の時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
【0005】感光体ドラム101はその回転過程において帯電手段102による所定の極性・電位の一様な帯電処理を受ける。帯電手段102は本例では接触帯電部材である帯電ローラである。S1は該帯電ローラ102に対する帯電電圧印加電源である。
【0006】次いで不図示の像露光手段(原稿画像の投影露光手段、レーザー走査露光手段等)による像露光Lを受ける。これにより、感光体ドラム101の一様帯電面が露光像パターンに対応して選択的に除電(あるいは電位減衰)されて、感光体ドラム101面に静電潜像が形成される。
【0007】そしてその静電潜像が現像手段103によりトナー像として現像される。103aは現像部材(現像ローラあるいは現像スリーブ等の現像剤担持搬送部材)、S2は該現像部材103aに対する現像電圧印加電源である。
【0008】一方、不図示の給紙機構部から記録媒体としての転写材Pが感光体ドラム101と転写手段104との間の転写部に所定の制御タイミングで給紙されて、感光体ドラム101面側のトナー像がこの給紙転写材Pの面に順次に転写されていく。転写手段104は本例では転写ローラである。S3はこの転写ローラ104に対する転写電圧印加電源である。
【0009】次いで転写材Pは回転感光体ドラム101面から分離されて不図示の定着手段に導入されてトナー像の定着処理を受けて画像形成物(コピー、プリント)として出力される。
【0010】転写材Pに対するトナー像転写後の感光体ドラム101面はクリーニング手段(クリーナー)105によって転写残りトナーの除去を受けて清掃され、繰り返して作像に供される。105aはクリーニングブレード等のクリーニングエレメントである。
【0011】2)接触帯電装置上記のような画像形成装置において、像担持体としての感光体ドラム101、帯電・露光・現像・転写・クリーニング・定着等の画像形成プロセスの各手段・機器102〜105としては種々の方式・構成のものがある。
【0012】例えば、像担持体としての感光体ドラム101面を所定の極性・電位に一様に帯電処理する帯電手段102としては、従来一般にコロナ帯電器が使用されてきた。これは、コロナ帯電器を感光体ドラムに非接触に対向配設し、高圧を印加したコロナ帯電器から発生するコロナシャワーに感光体ドラム表面をさらすことで回転感光体ドラム表面を所定の極性・電位に帯電させるものである。
【0013】近年は、コロナ帯電器よりも低オゾン・低電力等の利点を有することから接触帯電装置が実用化されてきている。
【0014】接触帯電装置は、抵抗値調整した導電性部材を接触帯電部材として被帯電体に接触させて配設し、該接触帯電部材に所定の帯電電圧を印加することで、被帯電体表面を所定の極性・電位に帯電させるものである。
【0015】接触帯電部材としては、導電性ゴムをロール状にしたローラタイプ(帯電ローラ、導電ゴムローラ)、導電性ゴムをブレード状にしたブレードタイプ(帯電ブレード)、導電性磁性粒子を用いた磁気ブラシタイプ(磁気ブラシ帯電器)、導電性の繊維をブラシ状に形成したファーブラシタイプ(ファーブラシ帯電器)等の各種形態のものが好ましく用いられている。
【0016】磁気ブラシ帯電器は、導電性の磁性粒子を直接にマグネットに、あるいは、マグネットを内包するスリーブ上に磁気ブラシとして磁気的に拘束保持させたものであり、その磁性粒子の磁気ブラシ部を停止あるいは回転させながら被帯電体面に接触させ、これに電圧を印加することによって、被帯電体面を接触帯電させるものであり、帯電接触の安定性という点から好ましく用いられている。
【0017】接触帯電部材に印加する帯電バイアスを、直流電圧のみとするDC印加方式と、直流成分(DC成分)と交番成分(AC成分)を有する振動電圧とするAC印加方式がある。
【0018】接触帯電には、特公平3−52058号公報等に開示のように放電現象による帯電が支配的である系と、特開平6−3921号公報等に開示のように被帯電体面に対する電荷の直接注入(充電)による帯電が支配的である系(電荷注入帯電方式)がある。
【0019】電荷注入帯電方式は、前記のような接触帯電部材を用い、被帯電体として電荷注入帯電性のもの、像担持体の場合は通常の有機感光体上に導電性微粒子を分散させた表層を有するものや、アモルファスシリコン感光体などを用いることで、接触帯電部材に印加した電圧のうちの直流成分とほぼ同等の帯電電位を被帯電体表面に得ることが可能である。
【0020】この電荷注入帯電方式は、実質的に放電現象を利用しないので、帯電に必要とされる印加帯電電圧は所望する被帯電体表面電位分のみであり、オゾンの発生もない完全なオゾンレス、かつ低電力消費型帯電が可能となり、注目されてきている。
【0021】3)クリーナーレスシステム転写方式画像形成装置について、エコロジー、装置の小型化・低コスト化等の観点から、クリーナーレスシステム(クリーナーレスプロセス)の装置も提案されている。
【0022】このクリーナーレスシステムの画像形成装置は、転写材Pに対するトナー像転写後の像担持体101表面から転写残りトナーを除去する専用のクリーニング装置105を省略して、転写後の像担持体101表面に残存する転写残りトナーは現像手段103にて次の工程以降の現像時に該現像手段の現像部材103aに印加する直流電圧(現像電圧)と像担持体101の表面電位間の電位差であるかぶり取り電位差Vbackによって除去・回収させるもので(いわゆる現像同時クリーニング、現像同時回収)、次のような利点がある。
【0023】■.専用のクリーニング装置105の配設を省略することで、スペース面での利点が大きく画像形成装置の小型化・低コスト化等を図ることができる。
【0024】■.現像手段103に回収された転写残りトナーは再び現像に寄与して使用されることで廃トナーがでない(エコロジー)。
【0025】■.クリーニング装置105がないので、ある場合におけるようなクリーニングブレード等のクリーニングエレメント105aと像担持体101の摺擦による像担持体表面のダメージ、電荷注入帯電性の像担持体にあっては電荷注入層のダメージがない。
【0026】ところで、クリーナーレスとした転写方式画像形成装置において像担持体101の帯電手段102として接触帯電装置を用いた場合、転写部よりも像担持体面移動方向下流側において転写部と現像部との間に像担持体面に接触している接触帯電部材に対して転写残トナーが付着・混入して接触帯電部材がトナーで汚染される。
【0027】通常、トナー粒子は電気抵抗が比較的高いものが用いられるので、接触帯電部材のトナー汚染は接触帯電部材の抵抗を上昇させて帯電性能の低下を招来する。
【0028】そこでクリーナレスとした転写方式画像形成装置の場合の使用接触帯電部材としては比較的にトナー汚染の影響を受けにくい磁気ブラシ帯電器が好ましい。接触帯電部材として磁気ブラシ帯電器を用いた場合の転写残トナーの現像同時回収のクリーナーレスシステムは、以下のような工程で行なわれる。
【0029】転写工程の際に像担持体上に残った転写残トナーは、剥離放電等により通常(正規)の帯電極性の逆極性に帯電されているトナーが多い、一般的には接触帯電部材に印加される電圧より帯電電位は低くなるため、像担持体の面移動で現像手段部に至る前に像担持体上から接触帯電部材である磁気ブラシ帯電器の磁気ブラシ部に一時的に回収される。
【0030】磁気ブラシ帯電器の磁気ブラシ部に回収された転写残トナーは磁気ブラシ部を構成している磁性粒子との摩擦帯電によって通常の帯電極性に再帯電され、電位差の関係から像担持体上に吐き出される。吐き出されたトナーは現像手段部に至り、現像時のカブリ取り電位差によって現像手段に回収される。
【0031】
【発明が解決しようとしている課題】接触帯電部材である磁気ブラシ帯電器から像担持体面に吐き出されたトナーはきわめて均一な散布状態にあり、またその量も少量であるため、次の像露光過程に実質的に悪影響を及ぼすことはなく、通常の画像出力に対しては問題はない。
【0032】しかし、近年の画像形成装置の高解像度化に伴い高品位な画像を出力するためには上記の吐き出されたトナーによる像露光の遮光及び散乱の影響が無視できなくなる。
【0033】接触帯電部材である磁気ブラシ帯電器に回収のトナーを吐き出させないようにするためには、磁性粒子と像担持体の摩擦帯電系列を考慮し、電圧印加なしで帯電極性方向に50〜100Vオフセットが乗るような関係にしてやれば、回収されたトナーは吐き出されないことがわかった。これは、接触帯電部材に対する印加電圧よりも像担持体が高く帯電されるためである。
【0034】しかし、これでは、接触帯電部材にトナーが蓄積していくばかりとなり、すぐに接触帯電部材の帯電能が低下してしまう。
【0035】そこで、本発明の目的は、簡易に帯電電位をコントロールする手段を設けることによって、画像形成装置の画像形成時には、接触帯電部材に像担持体からの転写残トナーの一時的回収は行わせるが、接触帯電部材から像担持体へのトナーの吐き出しは行わせず、画像形成装置の非画像形成時に、接触帯電部材から像担持体へのトナーの吐き出しを積極的に行わせてそれを現像手段部で回収させることで、接触帯電部材における転写残トナーの回収・吐き出しをコントロールし、接触帯電方式・クリーナーレスシステムの転写方式画像形成装置において高品位な画像の出力を長期に渡り安定に維持させることにある。
【0036】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特徴とする画像形成装置である。
【0037】(1)像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、該像担持体の帯電面に静電潜像を形成する画像情報書き込み手段と、該静電潜像をトナー像として現像する現像手段と、該トナー像を記録媒体に転写する転写手段を備え、前記現像手段が、前記像担持体上のトナー像を記録媒体に転写した後に像担持体に残留した残トナー粒子を回収するクリーニング手段も兼ねており、像担持体は繰り返して作像に供される画像形成装置において、前記帯電手段は、電圧を印加した帯電部材を像担持体に接触させて像担持体を帯電する接触帯電手段であり、且つ該帯電部材に印加される電圧は直流電圧に交番電圧が重畳された電圧であり、且つ前記重畳される交番電圧は少なくとも画像形成時においては、下記のaとbの条件a.Vup>Vdown(Tup<Tdown
b.Vup×Tup=Vdown×Tdownup:交番電圧の帯電極性方向側成分で帯電DC成分との電位差の平均値Tup:交番電圧の帯電極性方向側成分の印加時間の割合(1周期の印加時間を1とした場合)
down:交番電圧の帯電極性逆方向側成分で帯電DC成分との電位差の平均値Tdown:交番電圧の帯電極性逆方向側成分の印加時間の割合(1周期の印加時間を1とした場合)
を満たす電圧であることを特徴とする画像形成装置。
【0038】(2)前記帯電部材は磁性粒子を用いた部材であることを特徴とする(1)に画像形成装置。
【0039】(3)前記帯電部材に用いられる磁性粒子の電気抵抗は、下記のcの条件c.R50>R500R50:50Vの電圧印加時の電気抵抗R500 :500Vの電圧印加時の電気抵抗を満たすことを特徴とする(2)に記載の画像形成装置。
【0040】(4)少なくとも非画像形成時の一定時間は、前記重畳される交番電圧は下記のdとeの条件d.Vup≦Vdown(Tup≧Tdown
e.Vup×Tup=Vdown×Tdownを満たす電圧であるか、交番電圧の重畳が切られる時間が設けられることを特徴とする(1)ないし(3)の何れか1つに記載の画像形成装置。
【0041】(5)前記像担持体が表面に109 〜1014Ω・cmの材質からなる層を有することを特徴とする(1)ないし(4)の何れか1つに記載の画像形成装置。
【0042】(6)前記像担持体が感光層、及び表面層を有し、該表面層が樹脂及び導電性微粒子を有することを特徴とする(1)ないし(5)の何れか1つに記載の画像形成装置。
【0043】(7)前記導電性微粒子がSnO2 であることを特徴とする(6)に記載の画像形成装置。
【0044】(8)前記像担持体が非晶質のシリコンを有する表面層からなることを特徴とする(1)ないし(5)の何れか1つに記載の画像形成装置。
【0045】(9)前記画像情報書き込み手段は像担持体の帯電面に対する像露光手段であることを特徴とする(1)ないし(8)の何れか1つに記載の画像形成装置。
【0046】〈作 用〉■.帯電時に接触帯電部材に印加される直流電圧に交番電圧を重畳することにより帯電性が向上することに加えて、帯電部において像担持体上の転写残トナーに対して像担持体面から引き剥がす方向のクーロン力が加わるため、転写残りトナーの下の像担持体面部分も帯電されていわゆるポジゴーストの発生を防止できて、クリーナーレスシステムにおいては特に効果が大きい。
【0047】■.帯電時に接触帯電部材に印加される直流電圧に重畳される交番電圧がa.Vup>Vdown(Tup<Tdown
b.Vup×Tup=Vdown×Tdownの条件を満たす場合、像担持体の帯電電位は印加される帯電バイアスのDC成分よりも帯電極性側について高くなる。
【0048】この理由は後記の実施例中において述べるが、本発明はこの現象を利用して、接触帯電部材に対する印加電圧に交番電圧を重畳することによる帯電性能の向上効果、ポジゴーストの発生防止効果を維持させつつ、像担持体から接触帯電部材へのトナーの回収及び接触帯電部材から像担持体へのトナーの吐き出し性を決定する帯電電位と印加帯電電圧のDC成分の電位差をコントロールすることによって、画像形成装置の画像形成時には上記のaとbの条件を満たす交番電圧を接触帯電部材の印加帯電電圧に重畳印加して像担持体の帯電行程を行う。
【0049】これにより、接触帯電部材に像担持体からの転写残トナーの一時的回収は行わせるが、接触帯電部材から像担持体へのトナーの吐き出しは行わせないことで、像露光時における吐き出しトナーによる像露光の遮光及び散乱の影響をなくして、高解像度の画像形成装置においても高品位な画像の出力を実現する。
【0050】すなわち、交番電圧(AC成分)のDuty比によって像担持体の帯電電位を変化させることにより、接触帯電部材からのトナー吐き出しを制御し、画像形成時は帯電電位を高めてトナーの吐き出しを行わせないことにより高品位な画像出力を実現する。
【0051】■.画像形成装置の非画像形成時には少なくとも一定時間、接触帯電部材に対して上記の画像形成時の条件とは違う電圧を印加して像担持体の帯電行程を行うことによって、接触帯電部材から像担持体へのトナーの吐き出しを積極的に行わせてそれを現像手段部で回収させることで、接触帯電部材に対するトナー蓄積による接触帯電部材の帯電能低下を防止して、長期に渡って良好な帯電性能を安定に維持させることができる。
【0052】上記の画像形成時の条件とは違う電圧とは、より具体的には、重畳交番電圧をd.Vup≦Vdown(Tup≧Tdown
e.Vup×Tup=Vdown×Tdownを満たす電圧にする、あるいは交番電圧の重畳をやめるなどである。
【0053】すなわち、交番電圧のDuty比によって像担持体の帯電電位を変化させることにより、接触帯電部材からのトナー吐き出しを制御し、非画像形成時は帯電電位を低くして接触帯電部材からのトナーの吐き出しを促進し、トナー蓄積による接触帯電部材の帯電能低下を防止する。
【0054】■.かくして、接触帯電方式・クリーナーレスシステムの転写方式画像形成装置において、高品位な画像の出力を長期に渡り安定に維持させることができる。
【0055】
【発明の実施の形態】
〈実施例1〉図1は本発明に従う画像形成装置例の概略構成図、図2はその要部の拡大模型図である。
【0056】本実施例の画像形成装置は、転写式電子写真プロセス利用、磁気ブラシ帯電器を用いた接触帯電方式、反転現像方式、クリーナーレスシステムのデジタルプリンターである。
【0057】図1において、Aはプリンター本体、Bはその上に搭載設置したイメージリーダー(画像読取装置)である。
【0058】(1)イメージリーダーBイメージリーダーBにおいて、10は固定の原稿台(ガラス等の透明板)であり、この原稿台10の上面に原稿Gを複写すべき面を下側にして載置しその上に不図示の原稿圧着板を被せてセットする。
【0059】9は原稿照射用ランプ9a・短焦点レンズアレイ9b・CCDセンサー9c等を配設した画像読取ユニットである。このユニット9は、コピー開始信号が入力されると、原稿台10の下側において該原稿台の左辺側のホームポジションから右辺側に原稿台下面に沿って往動駆動され、所定の往動終点に達すると復動駆動されて始めのホームポジションに戻される。
【0060】該ユニット9の往動駆動過程において、原稿台10上の載置セット原稿Gの下向き画像面がユニット9の原稿照射用ランプ9aにより左辺側から右辺側にかけて順次に照明走査され、その照明走査光の原稿面反射光が短焦点レンズアレイ9bによってCCDセンサー9cに結像されて入射する。
【0061】CCDセンサー9cは受光部、転送部、出力部より構成されている。CCD受光部において光信号が電荷信号に変えられ、転送部でクロックパルスに同期して順次出力部へ転送され、出力部において電荷信号を電圧信号に変換し、増幅、低インピーダンス化して出力する。このようにして得られたアナログ信号は周知の画像処理がなされてデジタル信号に変換されプリンター本体Aに送られる。
【0062】即ち、イメージリーダーBにより原稿Gの画像情報が時系列電気デジタル画素信号(画像信号)として光電読取りされる。
【0063】(2)プリンター本体Aa)1は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(感光体ドラム)である。この感光体ドラム1は中心支軸を中心に所定の周速度(プロセススピード)をもって矢示の時計方向aに回転駆動される。
【0064】本実施例の感光体ドラム1は直径略30mmの電荷注入帯電性・負帯電性の有機感光体であり、周速度100mm/secで回転駆動される。この感光体ドラム1の層構成については後記(3)項で詳述する。
【0065】b)該感光体ドラム1はその回転過程において接触帯電部材(接触帯電手段)としての磁気ブラシ帯電器3によりその外周面が略−650Vに一様に一次帯電処理される。この磁気ブラシ帯電器3については後記(4)項で詳述する。
【0066】c)そして該回転感光体ドラム1の一様帯電面に対して、LED露光手段2により、イメージリーダーB側からプリンター本体A側に送られた画像信号(画像情報の時系列電気デジタル画素信号)に対応したON、OFF発光走査露光がなされることで、回転感光体ドラム1面にはイメージリーダーBにより光電読み取りされた原稿Gの画像情報に対応した静電潜像が順次に形成されていく。即ち、回転感光体ドラム1面には、露光部の電位が落ち(明部電位)、非露光部の電位(暗部電位)とのコントラストにより、露光パターンに対応した静電潜像が形成されていく。
【0067】d)その回転感光体ドラム1面の形成静電潜像が現像装置4により順次にトナー像として本例の場合は反転現像されていく。本例の現像装置4はトナー粒子とキャリア粒子を有するいわゆる2成分現像剤を用いた接触現像装置である。この現像装置4の構成については後記(5)項で詳述する。
【0068】e)一方、給紙カセット5内に積載収納されている記録媒体としての転写材Pが給紙ローラ5aにより一枚宛繰り出されて給送され、レジストローラ5bにより所定の制御タイミングにて感光体ドラム1と転写手段としての転写装置7との接触ニップ部である転写部75に給紙され、転写材P面に感光体ドラム1面側のトナー像が静電転写される。
【0069】本例における転写装置7はベルト転写装置である。この転写装置7については後記(6)項で詳述する。
【0070】f)転写部75を通りトナー像の転写を受けた転写材Pは感光体ドラム1の面から順次に分離されて定着装置6へ搬送・導入され、トナー画像の熱定着を受けてコピーもしくはプリントとして排紙トレイ8に排出される。
【0071】g)本例のプリンター本体Aは転写材Pに対するトナー画像転写後の回転感光体ドラム1面に残留している転写残りトナーを除去する専用のクリーニング装置(クリーナー)を具備させず、現像装置4に感光体ドラム1面に残留した転写残りトナーを回収するクリーニング手段も兼ねさせたクリーナーレスシステムの装置である。これについては後記(7)項で詳述する。
【0072】図3に画像形成装置の動作行程例を示した。これらの動作行程は不図示の電気的制御系統により所定にシーケンス制御される。
【0073】a.前多回転行程画像形成装置の始動(起動)動作期間(ウォーミング期間)である。メイン電源スイッチのONにより、装置のメインモータを駆動させて感光体ドラム1を回転駆動させ、また所定のプロセス機器に準備動作を実行させる。
【0074】所定の装置始動動作期間終了後は、メインモータの駆動が一旦停止されて感光体ドラム1の回転駆動が停止され、装置は印字(プリント)スタート信号が入力されるまでスタンバイ(待機)状態に保持される。
【0075】b.前回転行程印字スタート信号の入力により、メインモータを再駆動させて感光体ドラム1を再回転駆動させ、しばらくの間装置に所定の印字前動作を実行させる期間である。
【0076】c.印字行程(画像形成行程)
所定の前回転行程が終了すると、引き続いて回転感光体ドラム1に対する所定シーケンスの印字プロセス(作像プロセス、画像形成プロセス)が実行され、トナー像の転写を受けた転写材Pが定着装置6に搬送されて、1枚目の印字行程が行なわれる。
【0077】連続印字(連続プリント)モードの場合は、上記印字行程が繰り返されて所定の設定枚数n分の印字行程が順次に実行される。
【0078】d.紙間行程連続印字モードにおいて、一の転写材Pの後端が転写部75を通過した後、次の転写材Pの先端が転写部75に到達するまでの間の、転写部75における転写材Pの非通紙状態期間である。
【0079】e.後回転行程最後のn枚目の印字行程が終了した後もしばらくの間メインモータの駆動を継続させて感光体ドラム1を回転駆動させ、装置の所定の後動作を実行させる期間である。
【0080】所定の後回転行程が終了すると、メインモータの駆動が停止され感光体ドラム1の回転駆動が停止され、装置は次の印字スタート信号が入力するまで再びスタンバイ状態に保持される。
【0081】なお、上記aの前多回転行程後、直に印字スタート信号が入力した場合にはスタンバイ状態を挟まないで引き続いてbの前回転行程を経て印字行程が実行される。また1枚だけの印字の場合には、その印字行程の終了後、装置はeの後回転行程を経てスタンバイ状態になる。
【0082】cの印字行程時が画像形成装置の画像形成時であり、aの前多回転行程時、bの前回転行程時、dの紙間行程時、eの後回転行程時が画像形成装置の非画像形成時である。
【0083】本発明において非画像形成時は上記のaの前多回転行程時、bの前回転行程時、dの紙間行程時、eの後回転行程時の少なくとも1つの行程時、さらにはその行程時中の少なくとも所定の一定時間を意味する。
【0084】(3)感光体ドラム1像担持体としての感光体ドラム1としては、通常用いられている有機感光体等を用いることができるが、望ましくは、有機感光体上にその抵抗が109 〜1014Ω・cmの材質を有する表面層を持つものや、アモルファスシリコン感光体など非晶質のシリコンを有する表面層からなるものを用いると、電荷注入帯電を実現でき、オゾン発生の防止、ならびに消費電力の低減に効果がある。また、帯電性についても向上させることが可能となる。
【0085】本例における感光体ドラム1は電荷注入帯電性・負帯電性の有機感光体であり、図4の層構成模型図のように、直径30mmのアルミニウム製のドラム基体(アルミ基体)1a上に下記の第1〜第5の5つの層1b〜1fを下から順に設けてなるものである。
【0086】第1層1b;下引き層であり、ドラム基体1aの欠陥等をならすために設けられている厚さ20μmの導電層である。
【0087】第2層1c;正電荷注入防止層であり、ドラム基体1aから注入された正電荷が感光体表面に帯電された負電荷を打ち消すのを防止する役割を果たし、アミラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって1×106 Ω・cm程度に抵抗調整された厚さ1μmの中抵抗層である。
【0088】第3層1d;電荷発生層であり、ジスアゾ系の顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層で露光を受けることによって正負の電荷対を発生する。
【0089】第4層1e;電荷輸送層であり、ポリカーボネート樹脂にヒドラゾンを分散したものであり、P型半導体である。従って感光体表面に帯電された負電荷はこの層を移動することができず電荷発生層で発生した正電荷のみを感光体表面に輸送することができる。
【0090】第5層1f;電荷注入層であり、絶縁性樹脂のバインダーに導電性微粒子としてSnO2 超微粒子1gを分散した材料の塗工層である。具体的には絶縁性樹脂に光透過性の導電フィラーであるアンチモンをドーピングして低抵抗化(導電化)した粒径0.03μmのSnO2 粒子を樹脂に対して70重量パーセント分散した材料の塗工層である。このようにして調合した塗工液をディッピング塗工法、スプレー塗工法、ロール塗工法、ビーム塗工法等の適当な塗工法にて厚さ約3μmに塗工して電荷注入層とした。
【0091】(4)磁気ブラシ帯電器3接触帯電部材である磁気ブラシ帯電器3は本実施例の場合はスリーブ回転タイプである。
【0092】この磁気ブラシ帯電器3は、図2の模型図のように、固定のマグネットローラ33と、このマグネットローラ33に同心に回転自由に外嵌させて設けた外径16mmのアルミニウム等の非磁性スリーブ32と、該スリーブの外周面に内部のマグネットローラ33の磁力でブラシ状に付着保持させた帯電用磁性粒子(磁性キャリア)の磁気ブラシ部31等からなる、感光体ドラム1の母線方向に長い横長部材である。
【0093】ハウジング35にマグネットローラ33を固定支持させてあり、非磁性スリーブ32を不図示の駆動系により矢示の時計方向bに所定の周速度をもって回転駆動させるようにしてある。磁性粒子の磁気ブラシ部31は規制ブレード34によりその層厚が規制される。
【0094】本実施例において用いた帯電用磁性粒子は、フェライト表面を酸化、還元処理して抵抗調整を行なったものに対して、シリコン系の樹脂に対してカーボンブラックを分散し抵抗調整されたコート剤を1.0重量%コーティングしたものを用いている。
【0095】上記帯電用磁性粒子のコアとしては、粒径が平均粒径10〜100μm、飽和磁化が20〜250emu/cm3 、抵抗が102 〜1010Ω・cmのものが用いられる。更に感光体ドラム1にピンホールのような絶縁の欠陥が存在することを考慮すると106 Ω・cm以上のものを用いることが好ましい。また、帯電性能を良くするにはできるだけ抵抗の小さいものを用いる方がよく、均一な帯電を行なうためには109 Ω・cm以下のものを用いることが好ましい。
【0096】そこで本実施例においては用いた磁性粒子は、平均粒径25μm、飽和磁化200emu/cm3 であり、印加電圧に対して図5のような抵抗値特性を示す磁性粒子を用いた。
【0097】ここで、図5の帯電用磁性粒子の抵抗値特性はセル法で測定したものであり、底面積が228mm2 の金属セルに磁性粒子を2g入れた後、6.6Kg/cm2 で加重し、電圧を印加して測定している。
【0098】そして上記の磁気ブラシ帯電器3の磁気ブラシ部31を所定の接触幅をもって感光体ドラム1面に接触させてある。その接触部n1が帯電部である。本例では磁気ブラシ部31を感光体ドラム1に接触させて形成させる帯電部n1をその幅が約6mmになるように調整した。
【0099】非磁性スリーブ32は上記したように不図示の駆動系により矢示の時計方向b、即ち磁気ブラシ部31の感光体ドラム1との接触部である帯電部n1において感光体ドラム1の回転方向に対してカウンター方向に所定の周速度をもって回転駆動される。本例においては感光体ドラム1の回転周速度100mm/secに対して非磁性スリーブ32を150mm/secで回転駆動させている。
【0100】この非磁性スリーブ32の回転駆動に伴い該非磁性スリーブ32の外周面に磁気拘束されて保持されている磁気ブラシ部31も非磁性スリーブ32とともに非磁性スリーブ32と同じ方向に回転して、ブレード34で層厚の規制を受け、帯電部n1において感光体ドラム1面を摺擦する。
【0101】非磁性スリーブ32には帯電電圧印加電源S1により所定の帯電電圧が印加され、磁気ブラシ部31を構成している帯電用磁性粒子から電荷が感光体ドラム1上に与えられ、帯電電圧に対応した電位に近い値に帯電される。
【0102】本実施例において、帯電条件としては、画像形成時においては、−650Vの直流電圧に対して、図7の(b)に示すような波形の交番電圧を重畳したものを磁気ブラシ帯電器3の非磁性スリーブ32に印加して感光体ドラム1の帯電を行った。
【0103】また非画像形成時及び装置の起動時の一定時間は、上記交番電圧を、図7の(b)とは逆の波形である図8の(b)の交番電圧に変更して感光体ドラム1の帯電を行った。
【0104】図7の(b)に示す交番電圧は、周波数Vf=4000HZ、振幅Vpp=1000V(Vup+Vdown)、Vup=800V、Vdown=200V、Tup=0.2、Tdown=0.8であり、a.Vup>Vdown(Tup<Tdown
b.Vup×Tup=Vdown×Tdownの条件を満足する交番電圧である。
【0105】図8の(b)に示す交番電圧は、周波数Vf=4000HZ、振幅Vpp=1000V(Vup+Vdown)、Vup=200V、Vdown=800V、Tup=0.8、Tdown=0.2であり、d.Vup≦Vdown(Tup≧Tdown
e.Vup×Tup=Vdown×Tdownの条件を満足する交番電圧である。
【0106】図6は、本構成において感光体ドラム1の代わりにアルミドラムを用いてこれに磁気ブラシ帯電器3を接触させて配設し、電圧を印加し、印加電圧・電流量・接触ニップの関係から求めた、磁気ブラシ帯電器3の磁気ブラシ部31に用いた帯電用磁性粒子の印加電圧に対する抵抗値特性である(磁気ブラシ法での測定)。
【0107】このようにして磁気ブラシ法で測定した帯電用磁性粒子の抵抗値特性と、前述の図5のセル法で測定した帯電用磁性粒子の抵抗値特性結果と比較しても値に違いは見られるが、両者共、印加電圧が高い場合の法が抵抗が低くなる傾向は変わらない。
【0108】また、この傾向はほとんどの中抵抗の磁性粒子において同様の傾向を示している。例えば、50V印加時の抵抗値をR50、500V印加時の抵抗値をR500 とすると、図5(セル法での測定)においては20℃・60%環境においてR50=6.5×107 Ω・cm>R500 =1.2×107 Ω・cm図6(磁気ブラシ法での測定)においては同じく20℃・60%環境においてR50=2.6×107 Ω・cm>R500 =4.0×106 Ω・cmと共に500V印加の場合の方が低い抵抗を示している。
【0109】(5)現像装置4一般的に静電潜像の現像方法は次のような4種類に大別される。
【0110】a.非磁性トナーについては、ブレード等でスリーブ上にコーティングし、磁性トナーは磁気力によってコーティングして搬送して感光体ドラムに対して非接触状態で現像する方法(1成分非接触現像)。
【0111】b.上記のようにしてコーティングしたトナーを感光体ドラムに対して接触状態で現像する方法(1成分接触現像)。
【0112】c.トナー粒子に対して磁性のキャリアを混合したものを現像剤として用いて磁気力によって搬送して感光体ドラムに対して接触状態で現像する方法(2成分接触現像)。
【0113】d.上記の2成分現像剤を非接触状態にして現像する方法(2成分非接触現像)。
【0114】画像の高画質化や高安定性の面からcの2成分接触現像法が多く用いられている。
【0115】本例における現像装置4は2成分接触現像装置(2成分磁気ブラシ現像装置)である。図2の模型図において、41は矢示の時計方向dに回転駆動される現像スリーブ、42は現像スリーブ41内に固定配置されたマグネットローラ、43・44は現像剤撹拌スクリュー、45は現像剤Tを現像スリーブ41の表面に薄層に形成するために配置された規制ブレード、46は現像容器、47は補充用トナーホッパー部である。
【0116】現像スリーブ41は、少なくとも現像時においては、感光体ドラム1に対し最近接領域が約500μmになるように配置され、該現像スリーブ41の面に形成された現像剤Tの薄層が感光体ドラム1に対して接触する状態で現像できるように設定されている。n2は感光体ドラム1に対する現像剤接触領域(現像部)である。
【0117】本例において用いた2成分現像剤Tはトナー粒子tと現像用磁性キャリアcとの混合物であり、トナー粒子tとして平均粒径6μmのネガ帯電トナーに対して平均粒径20nmの酸化チタンを重量比1.5%外添したものを用い、現像用磁性キャリアcとしては飽和磁化が205emu/cm3 の平均粒径35μmの磁性キャリアを用いた。またこのトナーtと現像用磁性キャリアcを重量比8:92で混合したものを現像剤Tとして用いた。
【0118】なお、図2の模型図においては便宜上、トナーtを現像用磁性キャリアcや磁気ブラシ帯電器3の磁気ブラシ部31を構成する帯電用磁性粒子に対して格段に大きく誇張して表わしてある。また装置を構成している部材相互の寸法比率等の正確なものではない。
【0119】現像剤T中のトナーtは摩擦帯電量が約−25×10-3c/kgであった。
【0120】ここで、トナーの摩擦帯電量(トリボ電荷量)の測定方法もしくは測定装置を図9で説明する。まず、摩擦帯電量を測定しようとするトナー粒子tと磁性キャリアcを重量比で5:95で混合した二成分剤を50〜100ml容量のポリエチレン製のビンに入れ、約10〜40秒間手で振とうし、該二成分剤を約0.5〜1.5gとり、これを800メッシュのスクリーン53のある金属製の測定容器52に入れて金属製の蓋54をする。
【0121】この時の測定容器52全体の重量を量りW1(kg)とする。
【0122】次に、吸引機51(測定容器52と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口57から吸引し風量調節弁56を調節して真空計55の圧力を250mmAqとする。
【0123】この状態で充分、好ましくは2分間吸引を行い樹脂を吸引除去する。この時の電位計59の電位をV(ボルト)とする。ここで58はコンデンサーであり、容量をC(F)とする。また吸引後の測定容器52全体の重量を量りW2(kg)とする。
【0124】このトナーの摩擦帯電量は下式のごとく計算される。
【0125】樹脂の摩擦帯電量(c/kg)=C×V×10-3/(W1−W2)
次に本実施例の現像装置4における静電潜像現像工程と現像剤の循環系について説明する。
【0126】現像スリーブ41は現像部n2において感光体ドラム1の回転方向に対してカウンター方向である矢示の時計方向dに所定の周速度で回転駆動される。その回転に伴い、マグネットローラ42のN3極で現像容器46内の現像剤Tが現像スリーブ41面に汲み上げられて搬送され、その搬送される過程において、現像スリーブ41に対してほぼ垂直に配置された規制ブレード45によって層厚が規制され、現像スリーブ41上に現像剤Tの薄層が形成される。S1極は搬送極である。
【0127】薄層として形成された現像剤が現像部n2に対応の現像極N1極に搬送されてくると磁気力によって穂立ちが形成される。この穂状に形成された現像剤中のトナーtによって回転感光体ドラム1面の静電潜像が現像部n2においてトナー像として現像される。本例においては静電潜像は反転現像される。taはそのトナー像を表している。
【0128】現像部n2を通過した現像スリーブ41上の現像剤薄層は引き続く現像スリーブ41の回転に伴い現像容器46内に入り、N2極・N3極の反発磁界によって現像スリーブ41上から離脱して現像容器46内の現像剤の溜りに戻される。S2は搬送極である。
【0129】現像スリーブ41には電源S2から直流電圧及び交流電圧が印加される。本例では、直流電圧;−480V交流電圧;Vpp=1500V,Vf=3000HZが印加されている。
【0130】一般に2成分現像法においては交流電圧を印加すると現像効率が増し、画像は高品位になるが、逆にかぶりが発生しやすくなるという危険も生じる。このため、通常、現像装置4に印加する直流電圧と感光体ドラム1の表面電位間に電位差を設けることによって、かぶりを防止することを実現している。より具体的には、感光体ドラム1の露光部の電位と非露光部の電位との間の電位の現像電圧を印加する。
【0131】このかぶり防止のための電位差をかぶり取り電位(Vback)と呼ぶが、この電位差によって回転感光体ドラム1面の現像時に感光体ドラム1面の非画像領域(非露光部)にトナーが付着するのを防止するとともに、クリーナーレスシステムの装置においては感光体ドラム1面の転写残りトナーの回収も行なっている(現像同時クリーニング)。
【0132】現像容器46内の現像剤Tのトナー濃度を検知する不図示のセンサによりトナー濃度が監視されており、現像剤T内のトナーtが潜像の現像に消費されていくことでトナー濃度が所定の濃度レベルよりも低下すると、補充用トナーホッパー部47から現像容器46内にトナー補充がなされる。このトナー補充動作により現像剤Tのトナー濃度が常に所定のレベルに維持管理される。
【0133】(6)転写装置7本実施例における転写装置7はベルト転写装置であり、無端状の転写ベルト71を駆動ローラ72及び従動ローラ73間に懸架し、矢印の反時計方向eに感光体ドラム1の回転周速度と略同じ周速度で回動駆動させる。無端状転写ベルト71の内側には転写帯電ブレード74を備え、このブレード74で転写ベルト71の上行側のベルト部分の略中間部を感光体ドラム1面に接触させて転写部(転写ニップ部)75を形成させてある。
【0134】転写材Pが転写ベルト71の上行側ベルト部分の上面に乗って転写部71に搬送される。その搬送転写材Pの先端が転写部75に進入する時点において転写帯電ブレード74に転写電圧印加電源S3から所定の転写バイアスが給電されることで転写材Pの裏側からトナーと逆極性の帯電がなされて感光体ドラム1上のトナー像taが順次に転写材Pの上面に転写tbされていく。
【0135】本例においては、ベルト71として膜厚75μmのポリイミド樹脂からなるものを用いた。ベルト71の材質としてはポリイミド樹脂に限定されるものではなく、ポリカーボネイト樹脂や、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂などのプラスチックや、フッ素系、シリコン系のゴムを好適に用いることができる。厚みについても75μmに限定されるわけではなく、大略25〜2000μm、好ましくは50〜150μmのものが好適に用いられ得る。
【0136】さらに転写帯電ブレード74としては抵抗が1×105 〜1×107 Ωで、板厚が2mm、長さ306mmのものを用いた。この転写帯電ブレード74に+15μAのバイアスを定電流制御により印加して転写を行った。
【0137】このようにして、感光体ドラム1上に形成されたトナー像taは、転写帯電ブレード74によって転写材P上に静電転写tbされる。
【0138】転写ベルト71は転写部75から定着装置6への転写材Pの搬送手段を兼ねさせてあり、転写部75を通過した転写材Pは回転感光体ドラム1面から分離されて転写ベルト71で定着装置6へ搬送・導入される。
【0139】(7)クリーナーレスシステムと交番電圧本例のプリンターAは、転写材Pに対するトナー像転写後の回転感光体ドラム1面に残留している転写残りトナーtcを除去する専用のクリーニング装置を具備させず、現像装置4に感光体ドラム1面に残留した転写残りトナーtcを回収するクリーニング手段を兼ねさせたクリーナーレスシステムの装置である。
【0140】本発明は、このような接触帯電方式・クリーナーレスシステムの転写方式画像形成装置について、接触帯電部材に対する印加電圧に交番電圧を重畳することによる帯電性能の向上効果、ポジゴーストの発生防止効果を維持させつつ、簡易に帯電電位をコントロールする手段を設けることによって、画像形成装置の画像形成時には、接触帯電部材に像担持体からの転写残トナーの一時的回収は行わせるが、接触帯電部材から像担持体へのトナーの吐き出しは行わせず、これにより像露光時における吐き出しトナーによる像露光の遮光及び散乱の影響をなくして、高解像度の画像形成装置においても高品位な画像の出力を実現する。
【0141】また画像形成装置の非画像形成時に、接触帯電部材から像担持体へのトナーの吐き出しを積極的に行わせてそれを現像手段部で回収させることで、接触帯電部材に対するトナー蓄積による接触帯電部材の帯電能低下を防止して、長期に渡って良好な帯電性能を安定に維持させる。
【0142】■.即ち、転写部75において転写材Pに対するトナー像転写後の感光体ドラム1面には、転写残トナーtcが残留している。
【0143】この転写残トナーtcには、転写時の剥離放電等により、帯電極性が正規極性(本例では−極性)が反転(+極性)してしまうものと、反転しない(−極性)ものが存在する。
【0144】この両極性が混在した、感光体ドラム1上の転写残トナーtcた転写残りトナーtcは引き続く感光体ドラム1の回転により感光体ドラム1と接触帯電部材である磁気ブラシ帯電器3の磁気ブラシ部31との接触部である帯電部n1に運ばれる。
【0145】■.この帯電部n1において、感光体ドラム1面は磁気ブラシ帯電器3の磁気ブラシ部31で摺擦されることで、該帯電部n1に運ばれた転写残りトナーtcは感光体ドラム1面上を攪乱・移動して転写残り時のパターンが掻き崩されること、磁気ブラシ帯電器3に印加された交番電圧によって転写残りトナーtcは感光体ドラム1面上から引き剥がされること、また転写残りトナーtcのうち、転写時の剥離放電等により帯電極性が反転したものは帯電部n1において磁気ブラシ帯電器3に印加の帯電電圧による電気的吸引力で感光体ドラム1面側から磁気ブラシ部31側に移行・混入して一時的に回収されることにより、転写残りトナーは感光体ドラム1面上から引き剥されつつ感光体ドラム面の帯電工程が行なわれるため、トナーの下に対する帯電も充分に行なわれ、ポジゴーストの発生が防止できる。
【0146】磁気ブラシ帯電器3の帯電バイアスに交番電圧を含ませることは、帯電能ΔV(飽和電位と1周目で帯電できる電位の差)を大きく向上させることに加えて、帯電部n1において感光体ドラム1側から磁気ブラシ帯電器3側への帯電時の転写残りトナーの引き剥がし効果を大きく高める。
【0147】転写残りトナーのうち極性が反転していないトナーは、磁気ブラシ帯電器3への印加帯電電圧よりも帯電電位は一般的に低くなるために磁気ブラシ部31で回収されずに感光体ドラム1面上を攪乱・移動されて帯電部n1を通過する。
【0148】■.磁気ブラシ帯電器3の磁気ブラシ部31側に移行・混入して一時的に回収された、帯電極性が反転の転写残りトナーは、磁気ブラシ部31を構成している帯電用磁性粒子との摩擦帯電及び印加電圧の影響によって正規帯電極性(−極性)に再帯電状態になり、磁気ブラシ帯電器3に印加の帯電電圧による電気的反発力で感光体ドラム1上に均一に吐き出される。
【0149】そして上記■のように、帯電部n1において磁気ブラシ部31で回収されずに感光体ドラム1面上を攪乱・移動されて帯電部n1を通過した、極性が反転していない転写残りトナー(−極性)と、上記のように、極性が反転しているために帯電部n1において磁気ブラシ部31に一時的に回収され正規帯電極性(−極性)に再帯電状態になり感光体ドラム1上に吐き出された転写残りトナーは、何れも引き続く感光体ドラム1の回転により感光体ドラム1と現像装置4の現像スリーブ41との対向部である現像部n2に運ばれて、現像装置4に現像同時回収され再利用される。
【0150】■.上記において、接触帯電部材である磁気ブラシ帯電器3に混入したトナーの像担持体である感光体ドラム1側への吐き出しは、磁気ブラシ帯電器3に対する印加電圧のDC成分に対して帯電電位が低い場合ほど顕著になり、印加電圧のDC成分に対して帯電電位が高い場合はほとんど吐き出さなくなる。
【0151】つまり、印加電圧のDC成分に対する帯電電位を、自在にコントロールできれば、トナーの吐き出しをコントロールすることが可能になる。
【0152】そこで本実施例においては、画像を形成している際には(画像形成時)、印加電圧のDC成分に対して帯電電位が高くなるように制御して、感光体ドラム1へのトナーの吐き出しを中止し、像露光時の吐き出しトナーによる影響を排除することによって高品位な画像を出力し、非画像形成時に印加電圧のDC成分に対して帯電電位が低くなるように制御して、感光体ドラム1へのトナーの吐き出しを促進するようにした。以下において具体的に、どのようにして帯電電位を制御したかについて述べる。
【0153】本発明に用いた帯電用磁性粒子の電気抵抗は印加電圧に対して依存性があり、高電圧を印加した場合の方が低電圧を印加した場合よりも抵抗が低くなる。例えば、前述した図5と図6のように、帯電用磁性粒子について2種類の測定方法(セル法、磁気ブラシ法)によって、3環境の電気抵抗値を印加電圧を変えて測定した場合、すべての場合において低電圧印加時に比べて高電圧印加時は抵抗が低下している。例えば、50V印加時の抵抗をR50、500V印加時の抵抗をR500 とすると、R50>R500 となる。
【0154】この特性を利用して、本実施例では帯電条件として−650Vの直流電圧に対して、図7の(b)に示すような波形の交番電圧を重畳したものを磁気ブラシ帯電器3の非磁性スリーブ32に印加した。
【0155】この図7の(b)に示す交番電圧は前述したように、周波数Vf=4000HZ、振幅Vpp=1000V(Vup+Vdown)、Vup=800V、Vdown=200V、Tup=0.2、Tdown=0.8であり、a.Vup>Vdown(Tup<Tdown
b.Vup×Tup=Vdown×Tdownの条件を満足する交番電圧である。
【0156】例えば、通常用いられる図7の(a)のような矩形バイアスを重畳した場合(周波数Vf=4000HZ、振幅Vpp=1000V(Vup+Vdown)、Vup=500V、Vdown=500V、Tup=0.5、Tdown=0.5の条件を満たす交番電圧)帯電ニップ中の帯電工程後半においては、感光ドラム上は印加バイアスである−650V近傍に帯電されており、このため電位差の関係から、交番電圧の図7中(あ)(い)のそれぞれの帯電を行う際に、帯電用磁性粒子の抵抗が500V印加時の抵抗R500の状態で帯電されることとなり、帯電時に注入される電荷量は(あ)(い)の際ほぼ同等となるため収束帯電電位は、印加DCバイアス値である−650V近傍になる。
【0157】これに対して本実施例のように図7の(b)のような交番電圧を印加すると、帯電部(帯電ニップ)n1中の帯電工程後半においては、感光体ドラム1上は印加電圧である−650V近傍に帯電されており、このため電位差の関係から、交番電圧の(あ)部分による帯電時には、帯電用磁性粒子の抵抗が800V印加時の抵抗R800 の状態で帯電され、交番電圧の(い)部分による帯電時には、帯電用磁性粒子の抵抗が200V印加時の抵抗R200 の状態で帯電されることとなる。
【0158】このため、交番電圧の波形の積分値は同じでも、抵抗が違うため(R200 >R800 )、注入電流量に差が生じて電位は上方にシフトし、収束電位は−650Vよりも高くなる。
【0159】この現象は、交番電圧の波形を逆の形にすれば逆に作用し、例えば、前述した図8の(b)の交番電圧のように、周波数Vf=4000HZ、振幅Vpp=1000V(Vup+Vdown)、Vup=200V、Vdown=800V、Tup=0.8、Tdown=0.2であり、d.Vup≦Vdown(Tup≧Tdown
e.Vup×Tup=Vdown×Tdownの条件を満足する交番電圧で帯電を行えば、収束電位は−650Vよりも低くなる。
【0160】上記のような現象は、交番電圧の波形が図7の(b)のように、(あ)部分のVupと(い)部分のVdownの関係、(あ)部分のTupと(い)部分のTdownの関係からすべての波形において成立する。
【0161】図10は、帯電時の周波数Vfを1000HZ、4000HZ、8000HZとし、振幅Vppは1000Vに固定した場合の、Tup、Tdownを振った場合の飽和帯電電位の変化を示したものである。
【0162】図11は、帯電時の周波数Vfを4000HZに固定して、振幅Vppは500V、1000V、1500Vにした場合の、Tup、Tdownを振った場合の飽和帯電電位の変化を示したものである。
【0163】図10・図11の結果から、周波数、振幅に関係なく、交番電圧の(あ)部分のTupが(い)部分のTdownよりも短い場合飽和帯電電位が高くなり、交番電圧の(あ)部分のTupが(い)部分のTdownより長い場合飽和帯電電位が低下することが確認された。
【0164】以上のように、交番電圧の波形を変化させることにより、飽和帯電電位の制御が可能になる。
【0165】本実施例ではこの現象を利用して、トナーの混入吐き出しの制御を行ったが、実際にTup:Tdownが、0.2:0.8、0.5:0.5、0.8:0.2のそれぞれの場合について、画像出力を1000枚行った後に、帯電用磁性粒子を界面活性剤入りの水で洗い出しを行ない、トナーの混入量を確認したところ、明らかにトナー混入量は、(0.2:0.8)>(0.5:0.5)>(0.8:0.2)となっており、印加DC電圧と飽和帯電電位の関係に対応してトナー混入料が制御されていることが確認できた。
【0166】また、懸念されることとして、このように波形を変化させると、帯電性能が低下することが考えられる。
【0167】そこで、波形を変化させた場合の帯電性能の目安となる1周目の電位と飽和帯電電位の差を測定した。図12は、周波数Vf=4000Hz、振幅Vpp=1000Vの条件でTup、Tdownを振った場合の1周目電位と飽和帯電電位の差の結果であるが、飽和帯電電位は変化しても、帯電能を示す1周目電位と飽和帯電電位の差はほとんど変わらないことがわかる。このことから、波形を変えることで帯電能は低下していないことがわかる。
【0168】以上説明したように、現像装置4が転写残トナーを回収する手段も兼ねる、接触帯電方式・クリーナーレスシステムの転写方式画像形成装置において、接触帯電部材としての磁気ブラシ帯電器3に印加される電圧が直流電圧に交番電圧が重畳された電圧であり、且つ前記重畳される交番電圧が画像形成時においては、a.Vup>Vdown(Tup<Tdown
b.Vup×Tup=Vdown×Tdownの条件を満たすものであることにより、磁気ブラシ帯電器3に回収した転写残トナーを吐き出さない状態で画像形成を行うことによって、接触帯電部材としての磁気ブラシ帯電器3に対する印加電圧に交番電圧を重畳することによる帯電性能の向上効果、ポジゴーストの発生防止効果を維持させつつ、像露光時における吐き出しトナーによる像露光の遮光及び散乱の影響をなくして、高解像度の画像形成装置においても高品位な画像の出力を実現することができた。
【0169】また、非画像形成時及び装置の起動時の一定時間は、交番電圧として例えば上記a・bとは逆の波形のd.Vup≦Vdown(Tup≧Tdown
e.Vup×Tup=Vdown×Tdownの条件を満足する交番電圧を重畳印加して帯電工程を行うことにより、磁気ブラシ帯電器3から像担持体へのトナーの吐き出しを積極的に行わせてそれを現像手段部で回収させることで、磁気ブラシ帯電器3に対するトナー蓄積による磁気ブラシ帯電器の帯電能低下を防止して、長期に渡って良好な帯電性能を安定に維持させることができた。
【0170】即ち、接触帯電方式・クリーナーレスシステムの転写方式画像形成装置において、帯電性能の維持と高品位画像の両立を実現できた。
【0171】〈実施例2〉実施例1においては、交番電圧について図7の(b)に示すような矩形波の交番電圧において、Tup、TdownおよびVup、Vdownを変化させたが、本発明において交番電圧は図7の(b)に示すような矩形波に限られるものではない。
【0172】そこで本実施例においては、図7の(c)に示すような波形において、Tup、TdownおよびVup、Vdownを変化させて、飽和帯電電位の変化、磁気ブラシ帯電器の混入トナー量の比較、1周目電位と飽和帯電電位の差、について評価を行った。
【0173】その結果、実施例1と同様に、交番電圧の波形が図7の(c)のような場合においても、交番電圧の(あ)部分のVupと(い)部分のVdownの関係、(あ)部分のTupと(い)部分のTdownの関係からすべての波形において飽和帯電電位が制御できることがわかった。
【0174】このことから、現像装置4が転写残トナーを回収する手段も兼ねる、接触帯電方式・クリーナーレスシステムの転写方式画像形成装置において、接触帯電部材としての磁気ブラシ帯電器3に印加される電圧が直流電圧に交番電圧が重畳された電圧であり、且つ前記重畳される交番電圧が矩形波、SIN波等の波形によらず、画像形成時においては、a.Vup>Vdown(Tup<Tdown
b.Vup×Tup=Vdown×Tdownの条件を満たすものであることにより、磁気ブラシ帯電器3に回収した転写残トナーを吐き出さない状態で画像形成を行うことによって、接触帯電部材としての磁気ブラシ帯電器3に対する印加電圧に交番電圧を重畳することによる帯電性能の向上効果、ポジゴーストの発生防止効果を維持させつつ、像露光時における吐き出しトナーによる像露光の遮光及び散乱の影響をなくして、高解像度の画像形成装置においても高品位な画像の出力を実現することができた。
【0175】また、非画像形成時及び装置の起動時の一定時間は、交番電圧として例えば上記a・bとは逆の波形のd.Vup≦Vdown(Tup≧Tdown
e.Vup×Tup=Vdown×Tdownの条件を満足する交番電圧を重畳印加して帯電工程を行うことにより、磁気ブラシ帯電器3から像担持体へのトナーの吐き出しを積極的に行わせてそれを現像手段部で回収させることで、磁気ブラシ帯電器3に対するトナー蓄積による磁気ブラシ帯電器の帯電能低下を防止して、長期に渡って良好な帯電性能を安定に維持させることができた。
【0176】即ち、接触帯電方式・クリーナーレスシステムの転写方式画像形成装置において、帯電性能の維持と高品位画像の両立を実現できた。
【0177】〈実施例3〉実施例1、2においては、接触帯電部材である磁気ブラシ帯電器3に印加する帯電バイアスのDC成分に重畳される交番電圧を、画像形成時にはa.Vup>Vdown(Tup<Tdown
b.Vup×Tup=Vdown×Tdownの条件を満たすように設定し、非画像形成時及び装置の起動時の一定時間においては、d.Vup≦Vdown(Tup≧Tdown
e.Vup×Tup=Vdown×Tdownの条件を満たす逆の波形の交番電圧に設定したが、非画像形成時及び装置の起動時の一定時間において接触帯電部材からのトナー吐き出しを促進させるためには、必ずしも逆波形である必要はなく、印加電圧よりも帯電電位が低くなればいいため、ほとんどの波形で問題はない。例えば図7の(a)のような矩形波でも可であり、また交番電圧はその重畳を切り、直流電圧のみとしても構わない。
【0178】つまり本発明は、画像形成時においてa.Vup>Vdown(Tup<Tdown
b.Vup×Tup=Vdown×Tdownの条件を満たし、非画像形成時及び装置の起動時の一定時間においてトナー吐き出しが可能な電圧になるように接触帯電部材に電圧が印加されるすべての接触帯電方式・クリーナーレスシステムの転写方式画像形成装置が含まれる。
【0179】〈その他〉1)像担持体としての感光体は、表面抵抗が109 〜1014Ω・cmの低抵抗層を持つことが、電荷注入を実現できオゾンの発生防止の面から望ましいが、前記例以外の有機感光体等でも、耐久性向上のためには十分な効果が得られる。
【0180】2)接触帯電部材としての磁気ブラシ帯電器を構成させた帯電用磁性粒子についても、本実施例中においてはフェライト表面を酸化、還元処理して抵抗調整を行ったものに対して、シリコン系の樹脂に対してカーボンブラックを分散し抵抗調整されたコート剤を1.0重量%コーティングしたものを用いたが、もちろんこれに限定されるものではなく、フェライトのコアのものでも、例えば樹脂に対して磁性体を分散したような磁性粒子でも同様の効果が得られる。
【0181】このとき、本発明において用いられる帯電用磁性粒子の特性としては、抵抗が102 〜1010Ω・cmのものであり、かつ低電圧下よりも高電圧下において低い電気抵抗を示すものが望ましい。つまり本発明において用いられる帯電用磁性粒子は、上記のような特性を示すすべての磁性粒子を含む。
【0182】3)接触帯電部材は磁気ブラシ帯電器に限られるものではなく、回転タイプあるいは非回転タイプのファーブラシ帯電器、帯電ローラ等であってもよい。
【0183】4)また現像方法としては、実施例においては、2成分現像法についてのみ述べたが、他の現像方法でも効果がある。反転現像方式でも、正規現像方式でもよい。好ましくは、現像剤が感光体に対して接触状態で現像する、1成分接触現像や2成分接触現像がより現像時の同時回収効果を高めるのに効果がある。
【0184】また、現像剤中のトナー粒子としては粉砕トナー等においても可能であるし、更に好ましくは、重合トナーを用いた場合には、上記の1成分接触現像や2成分接触現像はもちろん1成分非接触現像や2成分非接触現像など他の現像方法においても転写残りトナーの充分な回収効果が得られる。
【0185】5)像担持体面側から磁気ブラシ帯電器側への転写残トナーの回収効率即ち剥ぎ取り効率を高めるために、転写部と磁気ブラシ帯電器の間において転写残トナーを正規帯電極性の逆に帯電する帯電手段を具備させることも有効である。
【0186】6)磁気ブラシ帯電器3はマグネットローラ33−固定、非磁性スリーブ32−回転の所謂スリーブ回転タイプの帯電器を使用したが、この帯電器構成に限られるものではなく、例えば、同構成でマグネットローラ33が回転する系やマグネットローラ33のみの構成でマグネットローラ自体が回転する系であってもローラ表面を導電性処理をすること等により使用可能である。
【0187】7)交番電圧の波形としては、正弦波、矩形波、三角波等適宜使用可能である。また、交流電圧は、例えば直流電源を周期的にON,OFFすることによって形成された矩形波の電圧を含む。このように、交番電圧は、周期的にその電圧値が変化するような電圧が使用できる。
【0188】現像装置に印加する現像電圧に交番電圧成分を含ませる場合のその交番電圧についても上記と同様である。
【0189】8)接触帯電装置は放電による帯電が支配的なものであってもよい。放電による帯電が支配的な接触帯電において、帯電部材は被帯電体に必ずしも接触している必要はなく、帯電部材と被帯電体とがその間にギャップ間電圧と補正パッシェンカーブで決まる放電可能条件を満たす微小間隙(ギャップ)を存して非接触に対向していれば帯電がなされる(近接帯電)。本発明においてはこのような近接帯電形態も接触帯電の範疇とする。
【0190】9)像担持体は静電記録誘電体などであってもよい。この場合は、該誘電体面を所定の極性・電位に一様に一次帯電した後、除電針ヘッド、電子銃等の除電手段で選択的に除電して目的の画像情報に対応した静電潜像を書き込み形成する。
【0191】10)転写方法としてはローラ転写、ブレード転写、コロナ放電転写などであってもよい。転写ドラムや転写ベルトなどの中間転写体を用いて、単色画像形成ばかりでなく多重転写等により多色、フルカラー画像を形成する画像形成装置にも適用可能である。
【0192】11)像担持体1、帯電手段3、現像装置4等の任意のプロセス機器を画像形成装置本体に対して一括して着脱交換自在のプロセスカートリッジ着脱式の装置構成のものにすることもできる。
【0193】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、接触帯電方式・クリーナーレスシステムの転写方式画像形成装置について、接触帯電部材に対する印加電圧に交番電圧を重畳することによる帯電性能の向上効果、ポジゴーストの発生防止効果を維持させつつ、画像形成装置の画像形成時には接触帯電部材からのトナー吐き出しを行わせないように制御して、像露光時における吐き出しトナーによる像露光の遮光及び散乱の影響をなくして、高解像度の画像形成装置においても高品位な画像の出力を実現した。
【0194】また、画像形成装置の非画像形成時には少なくとも一定時間、接触帯電部材に対して上記の画像形成時の条件とは違う電圧を印加して像担持体の帯電行程を行うことによって、接触帯電部材から像担持体へのトナーの積極的な吐き出しを行わせてそれを現像手段部で回収させることで、接触帯電部材に対するトナー蓄積による接触帯電部材の帯電能低下を防止して、長期に渡って良好な帯電性能を安定に維持させることができた。
【0195】かくして、接触帯電方式・クリーナーレスシステムの転写方式画像形成装置において、高品位な画像の出力を長期に渡り安定に維持させることができる。




 

 


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