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発明の名称 画像形成方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−72966
公開日 平成11年(1999)3月16日
出願番号 特願平9−233929
出願日 平成9年(1997)8月29日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 敬介 (外1名)
発明者 谷川 博英 / 海野 真
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 結着樹脂及び荷電制御剤を少なくとも含有する負帯電性トナーを、金属基体上に樹脂層を形成した現像剤担持体で搬送し、静電潜像保持体上に形成されている静電潜像を現像剤担持体から負帯電性トナーを移行させて現像し、トナー画像を形成する画像形成方法において、該荷電制御剤が、フェノールあるいはその誘導体とアルデヒドとの縮合物であるフェノール誘導体化合物であって、ユニット数の異なる縮合物を少なくとも2種以上含有しており、該縮合物が鎖状縮合物あるいは環状縮合物あるいはこれらの混合物であることを特徴とする画像形成方法。
【請求項2】 該フェノール誘導体化合物がフェノールあるいはその誘導体とアルデヒドとの縮合物であって、ユニット数の異なる縮合物を少なくとも3種以上含有するものであって、該縮合物が鎖状縮合物あるいは環状縮合物あるいはこれらの混合物であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
【請求項3】 該フェノール誘導体化合物がフェノールあるいはその誘導体とアルデヒドとの縮合物であって、ユニット数が4から8個の縮合物を少なくとも2種以上含有するものであって、該縮合物が鎖状縮合物あるいは環状縮合物あるいはこれらの混合物であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
【請求項4】 該フェノール誘導体化合物がフェノールあるいはその誘導体とアルデヒドとの縮合物であって、該縮合物が鎖状縮合物と環状縮合物との混合物であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成方法。
【請求項5】 該縮合物が下記一般式(I)及び(II)で表されるユニットを含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成方法。
【化1】

[式中、iは0または1を表し、iが0の場合、R1は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換基を有していても良いアリール基、アラルキル基、置換基を有していても良いアリサイクリック基、フルオロアルキル基、ニトロ基、置換されていても良いスルホン基、置換されていても良いアミノ基またはトリアルキルシリル基を表し、iが1の場合、R1はアルキル基、置換基を有していても良いアリール基、アラルキル基、置換基を有していても良いアリサイクリック基、置換されていても良いアミノ基またはトリアルキルシリル基を表し、R2は水素原子、アルキル基、フェニル基、アラルキル基、−COR5(R5は水素原子、アルキル基を示す)または−(CH2mCOOR6(R6は水素原子またはアルキル基を表し、mは1〜3の整数を示す)を表し、R3は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ハイドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン化アルキル基、トリアルキルシリル基、炭素数1〜8のエステル基、置換されていても良いアミノ基、アシル基、置換されていても良いスルホン基、炭素数1〜8のエーテル基を表し、R4は水素原子、アルキル基またはアリール基を表す。]
【請求項6】 該縮合物が下記一般式(III)で表されるユニットを含む縮合物であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成方法。
【化2】

[R1及びR2は同一であっても異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換基を有していても良いアリール基、アラルキル基、置換基を有していても良いアリサイクリック基、フルオロアルキル基、ニトロ基、置換されていても良いスルホン基、置換されていても良いアミノ基またはトリアルキルシリル基を表し、R3及びR4は同一であっても異なっていても良く、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ハイドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン化アルキル基、トリアルキルシリル基、炭素数1〜8のエステル基、置換されていても良いアミノ基、アシル基、置換されていても良いスルホン基または炭素数1〜8のエーテル基を表し、X1,X2,X3及びX4は、連結位置を示し、前記一般式(II)で表わされるユニットを介して前記一般式(I)で表わされるユニット、または該一般式(III)で表わされるユニットと連結して環を形成しても良く、末端である場合は水素原子、アルキル基またはハイドロキシアルキル基を表す。]
【請求項7】 該トナーの体積平均粒径が6.0μm以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電記録法、磁気記録法において形成される静電荷像を、トナーを用いて現像する工程を有する画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては、米国特許第2,297,691号明細書、特公昭42−23910号公報および特公昭43−24748号公報等に記載されているように多数の方法が知られているが、一般には光導電性物質を利用し種々の手段により感光体上に電気的潜像(静電潜像)を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加熱、圧力、加熱加圧あるいは溶剤蒸気等により定着し、複写物を得るものであり、感光体上に転写されずに残ったトナーは種々の方法でクリーニングされ、上記の工程が繰り返されるものである。
【0003】近年、このような複写装置は、複合化やパーソナル化等、変遷しつつある市場ニーズを反映し、より小型化、より軽量化、より高速化、そして更なる高信頼性が厳しく追及されてきており、その結果、トナーに要求される性能も、より高度化してきている。
【0004】一方、トナーは、現像される静電潜像の極性に応じて、正または負の電荷を有する必要があり、このために、染料、顔料あるいは荷電制御剤を添加することが一般に知られている。今日、当該技術分野で知られている負摩擦帯電性電荷制御剤としては、モノアゾ染料の金属錯塩、ハイドロキシカルボン酸、ジカルボン酸、芳香族ジオール等の金属錯塩、酸成分を含む樹脂等が知られている。正摩擦帯電性としては、ニグロシン染料、アジン染料、トリフェニルメタン系染顔料、4級アンモニウム塩、4級アンモニウム塩を側鎖に有するポリマー等が知られている。
【0005】しかしながら、これらの電荷制御剤のほとんどは、有色でありカラートナーには使えない。そして、カラートナーに適用可能な、無色、白色あるいは淡色のものは、性能的に使えないものがほとんどである。それらはハイライトの均一性が得られなかったり、耐久試験での画像濃度の変動が大きい等の欠点を有する。
【0006】この他、電荷制御剤によっては、以下のような欠点を有する。画像濃度とカブリのバランスが取りにくい、高湿環境で、十分な画像濃度を得にくい、樹脂への分散性が悪い、保存安定性、定着性に悪影響を与える等である。
【0007】従来、フェノールとアルデヒドの縮合物は、特開平2−201378号公報を始めとして、いくつかの提案がなされている。しかしながら、これらの公報に提案されているのは、単一ユニット数だけの縮合物の添加である。
【0008】また、従来トナーに添加してきた単一ユニット数の環状縮合物は融点が高く、有機溶媒に対する溶解性が低い。そのため、高い帯電量が得られる反面、トナー中へ分散させることが容易とは言えない。特に、カラートナー用の低粘度樹脂を用いた場合、分散が不十分になりやすく、トナー飛散が悪化することがある。また単一のユニット数のものでは、帯電性の調整が容易とは言えなかった。例えば、高い帯電量を得ようとすると、帯電の速度が低下したり、逆に帯電速度を向上させようとすると、帯電量が低下する傾向にあった。
【0009】しかし、これら従来の負荷電制御剤では、トナーに十分な帯電量を与えられなかったり、あるいは十分な帯電量が与えられても、他のトナー構成材料の影響を受け、過剰なトナー摩擦帯電あるいは不均一帯電を起こすことによるブロッチの発生やトナー凝集性の増加を招いたり、また、画像濃度低下やカブリ等の現像特性の劣化を発生しやすかった。また、トナー中から荷電制御剤が欠落しそれが現像剤担持体であるスリーブ表面に固着することにより発生するスリーブ汚染の問題があった。
【0010】他方、トナーを現像剤担持体であるスリーブと接触させて、摩擦帯電させる場合において、如何に長期安定的に効率よく適正な帯電付与を持続できるかという問題がある。
【0011】電子写真法を用いた画像形成装置におけるスリーブとしては、例えば金属、あるいはその合金またはその化合物を円筒状に成型し、その表面を電解、ブラスト、ヤスリ等で所定の表面荒さになるように処理したものが用いられる。一般的なスリーブ基体材料としては、特開昭57−66455号公報に提案されたステンレス鋼、アルミニウム、ニッケルが広く用いられている。
【0012】しかし、これらのスリーブを用いてトナーの帯電付与を行う場合においては、トナー帯電量の調整が難しく、例えば、スリーブ基体材料としてステンレス鋼を用いた場合には、帯電付与力が強いため、スリーブ表面近傍に存在するトナーは非常に高い電荷を有することになり、スリーブ表面に鏡映力により強烈に引きつけられてしまい不動層を形成する。これによりトナーのスリーブとの摩擦機会が減少し、好適な帯電付与が阻害される。この結果、トナーの不均一帯電や過剰帯電によるブロッチや画像濃度低下、スリーブゴーストを発生しやすくなり、当然現像特性も劣化する。「スリーブゴースト」とは、スリーブ上のトナーがベタ現像等により大量に消費された場合、不動層のトナーも消費され、帯電付与が再びきちんと行われるようになり、トナー消費した部分の濃度が上がるという現象である。
【0013】また、スリーブ基体材料としてアルミニウムを用いた場合は、トナーに対する帯電付与能力は高いが、材質の持つ柔らかさのために、耐久性に乏しく、表面磨耗による画像劣化を発生しやすい。そこで耐磨耗性を持たせるために、アルミ基体表面に金属をコートしたりメッキする技術もあるが、スリーブ表面の硬度向上により耐久性は良好になる反面、ステンレス鋼等と比べ、トナーに対する帯電付与能力が小さいものが多く、トナーの帯電不良を招きやすかった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に述べた問題点を解決する画像形成方法を提供することを目的とする。すなわち、本発明の目的は、現像剤担持体上でゴーストやブロッチの無い均一なトナーコート層が得られ、耐久性が高く安定した高画像濃度及び低カブリが得られる、つまり長期安定的に良好な画像特性が得られる画像形成方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、以下の構成によって達成される。
【0016】結着樹脂及び荷電制御剤を少なくとも含有する負帯電性トナーを、金属基体上に樹脂層を形成した現像剤担持体で搬送し、静電潜像保持体上に形成されている静電潜像を現像剤担持体から負帯電性トナーを移行させて現像し、トナー画像を形成する画像形成方法において、該荷電制御剤が、フェノールあるいはその誘導体とアルデヒドとの縮合物であるフェノール誘導体化合物であって、ユニット数の異なる縮合物を少なくとも2種以上含有しており、該縮合物が鎖状縮合物あるいは環状縮合物あるいはこれらの混合物であることを特徴とする画像形成方法によって達成される。ここで「ユニット数」とは、フェノール単位を1ユニットして数え、フェノール単位の数をユニット数とする。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明者は、フェノールあるいはその誘導体とアルデヒドの縮合物であるフェノール誘導体を用いることにより、負帯電性トナーとしての帯電特性および粉体特性を損なうことなく良好な現像性を実現できる事を見いだした。更に、該トナーを摩擦帯電させる現像スリーブとして、金属基体上に樹脂層を形成させたものを用いることにより、従来にはない優れた帯電付与特性が得られ、更に適正な帯電付与を長期安定的に保持する事が可能であり、その結果、優れた現像特性を維持できることが明らかになった。
【0018】本発明における効果発現の理由について以下に述べる。
【0019】従来帯電制御剤として提案されてきたカリックスアレーンは、環状物であり、ユニット数は単一分布である。これに対して本発明は、ユニット数の異なる縮合物を2種以上含有する。
【0020】このことによる第一の効果は、帯電の減衰特性が好ましいものになる点である。いろいろな大きさの縮合物があることにより、大きな分子の間に小さい分子が進入でき、結果的に分子間の電子伝導が変化するためと考えられる。「帯電の減衰特性が好ましい」とは、具体的には放置した時に帯電が維持されることや、耐久時に過剰な帯電を持たないようにリークさせることを言う。
【0021】また、2種以上含有することにより、現像後のトナーがまとまって挙動することが見出された。2種以上の縮合物を含むことにより、転写性が良好になり、転写時に紙の凹凸に従って起こる転写不良が起こりにくくなる。また、定着工程においても定着飛び散りが低減する。これも、現像後の帯電の減衰と関係していると思われる。
【0022】2種以上含有する第二の効果は、合成時の収率が向上し、コストが低下する点である。これは、ユニット数の異なる縮合物はそれぞれ反応に適したモノマーの条件が異なる。よって、反応途中の残存モノマーはそのどれかの条件に適合すれば良いので、反応に寄与しないモノマーが少なくなると考えられる。
【0023】また、ユニット数の異なる縮合物を2種以上含有することにより、得られる粉体の結晶性が低下する。そのため、弱い力で微粒子にすることができ、結果としてトナー樹脂への分散性が向上する。これらの効果は、ユニット数が3種以上のとき、より向上し、ユニット数が4から8個の縮合物を含むことが好ましく、より安定した帯電性が得られる。またこの時、1種の縮合物の存在比が90%以下であることが好ましく、更には80%以下であることが好ましく、特には70%以下であり、更には60%以下である時に、前述の効果は、より顕著に現れるようになる。
【0024】また、従来帯電制御剤として提案されてきた物は、環状物である。これに対して本発明は、ユニット数の異なる複数の縮合物を用いるので、鎖状の構造を有するものであっても、環状の構造を有する成分であってもよく、それぞれに効果が得られる。
【0025】鎖状の縮合物は、分散性に優れるので、帯電性にやや劣るが、均一な帯電性が得られやすい。環状の化合物は、帯電性に優れるので、分散性には劣っているが、高い帯電量が得られる。これらの弊害は、ユニット数の異なる複数の縮合物を用いることで軽減される。また、鎖状縮合物と環状縮合物を同時に用いると、それぞれの特長が活かされ、帯電の立ち上がりの速さも現れてくる。鎖状の構造を有する縮合物は、一般の樹脂と同様に比較的低温から軟化する。この成分と環状の成分が混ざることで結果的に良好な帯電性が得られる。これは以下のような現象であると思われる。環状の成分は、高い帯電性を示すが、この成分は凝集性があり、分散が悪くなることがある。一方、鎖状の成分は帯電量は高くないが、軟化しやすく、分散性が良い。さらにこの両者は基本的に同じ骨格を有するので親和性があり、微細な混合状態を形成されやすい。すなわち、鎖状の成分が環状の成分の分散助剤となっていると考えられ、そのため均一で高い帯電が達成できるのであろう。
【0026】このように本発明の縮合物をトナー中に含有すると、トナーの帯電量分布が高いレベルで均一なものが得られる。そのため、高温高湿環境はトナー飛散の生じやすい環境であるが、本発明の縮合物を含有することにより、トナー飛散が著しく低減する。
【0027】また、本発明で用いられるトナーは、現像剤担持体との摩擦帯電プロセスにおいて、現像剤担持体材質として、一般的なステンレス鋼やアルミニウム、あるいは金属メッキを用いるよりも、金属基体上に樹脂層を形成した現像スリーブを用いる方が遥かに優れた帯電付与能力を示すことが明らかになった。
【0028】これは、該トナーと各現像剤担持体材質との帯電性の違いによるものである。すなわち、本発明のフェノール誘導体縮合物を含有したトナーについて、現像剤担持体材質との帯電能力をみると、ステンレス鋼やアルミニウムおよび金属メッキ等との接触で発生する帯電量と比較して、樹脂層(例えばカーボンブラック分散樹脂層)を持った金属基体との接触の方が大きな帯電量が発生するが、過剰帯電にはならないことがわかった。
【0029】本発明の縮合物は、フェノール類とアルデヒド類をアルカリ性条件下で、加熱することによって得ることができる。鎖状縮合物、環状縮合物を選択的に得て、その後混合しても良い。選択的に得るためには、アルカリ金属の添加条件を調整し、さらに洗浄、抽出の条件を調整すれば良い。複数のアルカリ金属を添加することで、ユニット数の異なる縮合物の種類を多くすることができる。鎖状縮合物や環状縮合物の混合物も加熱温度、原料の添加時期、合成濃度等の合成条件、溶媒、アルカリ金属の量、pHを調整することにより種々のものが得られる。また、洗浄、抽出に用いることのできる溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、アルコール、エーテル、ヘキサン、ジオキサン、トルエン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
【0030】本発明の鎖状縮合物の末端は、水素原子、アルキル基、ハイドロキシ基を含むアルキル基がよく、高湿環境での帯電量において有利である水素、アルキル基が好ましい。例えば、一般式(II)においては、一方がフェノールに縮合し、一方は水素あるいはハイドロキシ基となり、一般式(I)においては、一方がアルデヒドに縮合し、一方は水素、アルキル基、ハイドロキシアルキル基となる。
【0031】本発明の縮合物中の鎖状縮合物と環状縮合物との存在比は1:20〜30:1であるのが好ましい。さらに好ましくは1:10〜20:1であるのが良い。鎖状のものが1:20より少ないと分散向上効果が表れる処方が限定され、1:10以上でないと、カラートナーのような軟らかい樹脂での効果が小さくなる。また、鎖状のものが1:20以上含まれることにより、現像に適した帯電に速く到達し、現像器に供給されたトナーが素早く入れ替わって消費されるようになる。1:10以上含むことにより、特に低湿環境での入れ替わりが速くなる。これにより、耐久した時に劣化したトナーが発生しにくくなり、画質が向上する。また、過剰な帯電を持つトナーの発生(いわゆるチャージアップ)が低減し、画像濃度の推移も安定する。
【0032】逆に環状のものが30:1よりも少ないと高い帯電量が必要な場合に、トナー処方が限定されてしまう。環状のものが20:1よりも少ないと、粒径の小さな磁性トナーへの適用が困難になる。
【0033】なお、ここではユニット数1のものは鎖状縮合物に含むものとする。
【0034】また本発明においては、縮合物が下記一般式(I)及び(II)で表されるユニットを含むこと好ましい。
【0035】
【化3】

[式中、iは0または1を表し、iが0の場合、R1は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換基を有していても良いアリール基、アラルキル基、置換基を有していても良いアリサイクリック基、フルオロアルキル基、ニトロ基、置換されていても良いスルホン基、置換されていても良いアミノ基またはトリアルキルシリル基を表し、iが1の場合、R1はアルキル基、置換基を有していても良いアリール基、アラルキル基、置換基を有していても良いアリサイクリック基、置換されていても良いアミノ基またはトリアルキルシリル基を表し、R2は水素原子、アルキル基、フェニル基、アラルキル基、−COR5(R5は水素原子、アルキル基を示す)または−(CH2mCOOR6(R6は水素原子またはアルキル基を表し、mは1〜3の整数を示す)を表し、R3は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ハイドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン化アルキル基、トリアルキルシリル基、炭素数1〜8のエステル基、置換されていても良いアミノ基、アシル基、置換されていても良いスルホン基、炭素数1〜8のエーテル基を表し、R4は水素原子、アルキル基またはアリール基を表す。]
【0036】また、該縮合物が下記一般式(III)で表されるユニットを含む縮合物であるものも用いられる。
【0037】
【化4】

[R1,R2は同一であっても異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換基を有していても良いアリール基、アラルキル基、置換基を有していても良いアリサイクリック基、フルオロアルキル基、ニトロ基、置換されていても良いスルホン基、置換されていても良いアミノ基またはトリアルキルシリル基を表し、R3,R4は同一であっても異なっていても良く、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、カルボキシル基、ハイドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン化アルキル基、トリアルキルシリル基、炭素数1〜8のエステル基、置換されていても良いアミノ基、アシル基、置換されていても良いスルホン基、炭素数1〜8のエーテル基を表し、X1、X2、X3、X4は、連結位置を示し、一般式(II)で表わされるユニットを介して(I)で表わされるユニット、または(III)で表わされるユニットと連結して環を形成しても良く、末端である場合は水素原子またはアルキル基またはハイドロキシアルキル基を表す。]
【0038】本発明の縮合物の構造としては、一般式(I)〜(III)における置換基Rnにおいて、縮合反応を阻害しないものであれば、適用可能である。
【0039】一般式(I)における置換基R1では、アルキル基、置換基を有していても良いアリール基、アラルキル基、アリサイクリック基である場合、帯電量の高さ、帯電の立ち上がりが良好になりやすい。その中でも置換基を有していても良いフェニル基、クミル基、ノルマルアルキル基、シクロアルキル基が良く、さらに好ましくは少なくとも1種のフェニル基あるいは、炭素数3以下のアルキル基、炭素数8以下のシクロアルキル基を有するものが、帯電の維持性が向上するので良い。また、フェニル基、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基を有することにより、適度な帯電量を保持するようになり、転写、定着においても制御がしやすくなる。このことにより転写、定着での画像の乱れが低減する。
【0040】また、トナー定着性能に悪影響を与える置換基もあるが、メチル基、フェニル基、シクロヘキシル基は悪影響がない点でも好ましい。
【0041】さらに原料フェノールにおいてp−フェニルフェノールまたはp−クレゾールを用いてフェニル基またはメチル基を導入するのが、合成の容易さの点で好ましい。
【0042】一般式(I)における置換基R2では、水素原子が好ましいが、その他では、アルキル基、アラルキル基が良い。
【0043】一般式(I)における置換基R3では、水素原子が好ましいが、その他ではアルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基が帯電量向上効果があり良い。
【0044】一般式(I)における置換基R4では、水素原子が好ましいが、その他ではメチル基が縮合反応を阻害せず、トナー性能に有害な不純物が含まれにくいので良い。
【0045】置換基の異なる2種以上のユニットを有する縮合物も好ましい。2種以上用いることにより、得られる粉体の結晶性がくずれ、トナーへの分散性、帯電の立ち上がり方を調整することができる。組合せとしては、例えばフェニル基とシクロヘキシル基、フェニル基とメチル基、メチル基とシクロヘキシル基の組合せが良い。
【0046】本発明の化合物をトナーに含有させる方法としては、トナー内部に添加する方法と外添する方法がある。内添する場合の好ましい添加量としては、結着樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部、より好ましくは、0.5〜5質量部の範囲で用いられる。また、外添する場合は、0.01〜5質量部が好ましい。
【0047】また本発明の化合物は、従来の技術で述べたような公知の電荷制御剤と組み合わせて使用することもできる。
【0048】以下に本発明の縮合物の具体的構造を例示する。
【0049】存在比は、分子量分布をFD−MS(電解脱離質量分析)を用いて測定し、m/zピークの強度比を存在比として求める。各ユニットの分子量を計算し、そのユニットで構成される縮合物の分子量を計算し、ユニット構成を求める。
【0050】縮合物(1):以下の4種のユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物Aとホルムアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:アルデヒド=1:2)
ユニット間はメチレンで結合【0051】
【化5】

構造式の一例【0052】
【化6】

【0053】
【表1】

【0054】縮合物(2):縮合物(1)と同様の4種のユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物Aとホルムアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:アルデヒド=1:2)
ユニット間はメチレンで結合【0055】
【化7】

【0056】
【表2】

【0057】縮合物(3):縮合物(1)と同様の4種のユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物Aとホルムアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:アルデヒド=1:2)
ユニット間はメチレンで結合【0058】
【表3】

【0059】縮合物(4):以下の2種のユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物Aとホルムアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:アルデヒド=1:2)
ユニット間はメチレンで結合【0060】
【化8】

構造式の一例【0061】
【化9】

【0062】
【表4】

【0063】縮合物(5):縮合物(4)と同様の2種のユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物Aとホルムアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:アルデヒド=1:2)
ユニット間はメチレンで結合構造式の一例【0064】
【化10】

【0065】
【表5】

【0066】縮合物(6):縮合物(4)と同様の2種のユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物Aとホルムアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:アルデヒド=1:2)
ユニット間はメチレンで結合【0067】
【表6】

【0068】縮合物(7):以下の3種のユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物Aとホルムアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:アルデヒド=1:2)
ユニット間はメチレンで結合【0069】
【化11】

構造式の一例【0070】
【化12】

【0071】
【表7】

【0072】縮合物(8):縮合物(7)と同様の3種のユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物Aとホルムアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:アルデヒド=1:2)
ユニット間はメチレンで結合構造式の一例【0073】
【化13】

【0074】
【表8】

【0075】縮合物(9):縮合物(7)と同様の3種のユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物Aとホルムアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:アルデヒド=1:2)
ユニット間はメチレンで結合【0076】
【表9】

【0077】縮合物(10):以下の6種のユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物AとEとホルムアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:E:アルデヒド=1:1:4)
ユニット間はメチレンで結合【0078】
【化14】

【0079】
【表10】

【0080】縮合物(11):以下の7種のユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物AとEとホルムアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:E:アルデヒド=1:1:4)
ユニット間はメチレンで結合【0081】
【化15】

【0082】
【表11】

【0083】縮合物(12):以下の5種のユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物AとEとホルムアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:E:アルデヒド=1:1:4)
ユニット間はメチレンで結合【0084】
【化16】

【0085】
【表12】

【0086】縮合物(13):以下の4種のユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物AとCとホルムアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:C:アルデヒド=1:1:4)
ユニット間はメチレンで結合【0087】
【化17】

【0088】
【表13】

【0089】縮合物(14):以下の2種のユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物AとBとホルムアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:B:アルデヒド=1:1:4)
ユニット間はメチレンで結合【0090】
【化18】

【0091】
【表14】

【0092】縮合物(15):AとB、Cのユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物Aとホルムアルデヒドとアセトアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:ホルムアルデヒド:アセトアルデヒド=1:1:1.5)
【0093】
【化19】

【0094】
【表15】

【0095】縮合物(16):以下の4種のユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物A(Xは水素)とホルムアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:アルデヒド=1:2)
【0096】
【化20】

【0097】
【表16】

【0098】縮合物(17):以下の2種のユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物Aとホルムアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:アルデヒド=1:2)
ユニット間はメチレンで結合水酸基のアルキル化は、縮合反応後に沃化ブチルを反応させる。
【0099】
【化21】

【0100】
【表17】

【0101】縮合物(18):以下のA,B,C,Dのユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットおよびE,Fのユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物AとCとホルムアルデヒドとアセトアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:C:ホルムアルデヒド:アセトアルデヒド=1:1:2:2)
ユニット間はメチレンで結合【0102】
【化22】

【0103】
【表18】

【0104】縮合物(19):以下の6種のユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物AとCとEとホルムアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:C:E:アルデヒド=1:1:1:6)
ユニット間はメチレンで結合【0105】
【化23】

【0106】
【表19】

【0107】縮合物(20):以下の6種のユニットから選ばれる少なくとも一つのユニットから構成される縮合物の混合物AとCとホルムアルデヒドが出発原料(仕込み比はA:C:アルデヒド=1:1:4)
ユニット間はメチレンで結合【0108】
【化24】

【0109】
【表20】

【0110】本発明のトナーに使用される結着樹脂としては、下記の重合体の使用が可能である。
【0111】例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレンおよびその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエ−テル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂などが使用できる。好ましい結着樹脂としては、スチレン系共重合体もしくはポリエステル樹脂がある。
【0112】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに対するコモノマーとしては、例えばアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリル、メタクリルニトリル、アクリルアミドなどのような二重結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;例えば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチル、マレイン酸ジメチルなどのような二重結合を有するジカルボン酸およびその置換体;例えば塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニルなどのようなビニルエステル類;例えばエチレン、プロピレン、ブチレンなどのようなエチレン系オレフィン類;例えばビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトンなどのようなビニルケトン類;例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのようなビニルエーテル類;等のビニル単量体が単独もしくは2つ以上用いられる。
【0113】スチレン系重合体またはスチレン系共重合体は架橋されていてもよくまた混合樹脂でもかまわない。
【0114】結着樹脂の架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物を用いてもよい。例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリンなどのような芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレートなどのような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンなどのジビニル化合物;および3個以上のビニル基を有する化合物;が単独もしくは混合物として用いられる。
【0115】該スチレン系共重合体の合成方法としては、塊状重合法,溶液重合法,懸濁重合法及び乳化重合法のいずれでも良い。
【0116】塊状重合法では、高温で重合させて停止反応速度を早めることで、低分子量の重合体を得ることもできるが、反応をコントロールしにくい問題点がある。溶液重合法では溶媒によるラジカルの連鎖移動の差を利用して、また開始剤量や反応温度を調節することで低分子量重合体を温和な条件で容易に得ることができ、GPCのクロマトグラムにおいて分子量5,000〜10万の領域に分子量の極大値を有する低分子量重合体を得る時には好ましい。
【0117】溶液重合で用いる溶媒としては、キシレン、トルエン、クメン、酢酸セロソルブ、イソプロピルアルコール、ベンゼン等が用いられる。スチレンモノマー混合物の場合はキシレン、トルエン又はクメンが好ましい。重合生成するポリマーによって適宜選択される。
【0118】反応温度としては、使用する溶媒、開始剤、重合するポリマーによって異なるが、70℃〜230℃で行なうのが良い。溶液重合においては溶媒100質量部に対してモノマー30質量部〜400質量部で行なうのが好ましい。
【0119】更に、重合終了時に溶液中で他の重合体を混合することも好ましく、数種の重合体をよく混合できる。
【0120】また、GPCのクロマトグラムにおいて分子量100,000以上の領域に分子量の極大値を有する高分子量重合体や架橋重合体を得る重合法としては、乳化重合法や懸濁重合法が好ましい。
【0121】このうち、乳化重合法は、水にほとんど不溶の単量体(モノマー)を乳化剤で小さい粒子として水相中に分散させ、水溶性の重合開始剤を用いて重合を行なう方法である。この方法では反応熱の調節が容易であり、重合の行なわれる相(重合体と単量体からなる油相)と水相とが別であるから停止反応速度が小さく、その結果重合速度が大きく、高重合度のものが得られる。さらに、重合プロセスが比較的簡単であること、及び重合生成物が微細粒子であるために、トナーの製造において、着色剤及び荷電制御剤その他の添加物との混合が容易であること等の理由から、トナー用バインダー樹脂の製造方法として他の方法に比較して有利である。
【0122】しかし、添加した乳化剤のため生成重合体が不純になり易く、重合体を取り出すには塩析などの操作が必要であるので懸濁重合が簡便な方法である。
【0123】懸濁重合においては、水系溶媒100質量部に対して、モノマー100質量部以下(好ましくは10〜90質量部)で行なうのが良い。使用可能な分散剤としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール部分ケン化物、リン酸カルシウム等が用いられ、水系溶媒に対するモノマー量等で適当量があるが、一般に水系溶媒100質量部に対して0.05〜1質量部で用いられる。重合温度は50〜95℃が適当であるが、使用する開始剤、目的とするポリマーによって適宜選択すべきである。また開始剤種類としては、水に不溶或は難溶のものであれば用いることが可能である。
【0124】これらの重合法において使用する開始剤としては、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、クミンパーピバレート、t−ブチルパーオキシラウレート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(t−ブチルパーオキシカルボニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バリレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、ジ−t−ブチルパーオキシα−メチルサクシネート、ジ−t−ブチルパーオキシジメチルグルタレート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼラート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジエチレングリコール−ビス(t−ブチルパーオキシカーボネート)、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペート、トリス(t−ブチルパーオキシ)トリアジン、ビニルトリス(t−ブチルパーオキシ)シラン等が挙げられ、これらが単独あるいは併用して使用できる。
【0125】その使用量はモノマー100質量部に対し、0.05質量部以上(好ましくは0.1〜15質量部)の濃度で用いられる。
【0126】本発明に用いられるポリエステル樹脂の組成は以下の通りである。
【0127】2価のアルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、また(A)式で表わされるビスフェノール及びその誘導体;
【0128】
【化25】

【0129】(式中、Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x,yはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は0〜10である。)
【0130】また(B)式で示されるジオール類;
【0131】
【化26】

【0132】(式中、R’は−CH2CH2−又は【0133】
【化27】

であり、x’,y’は0以上の整数であり、かつ、x’+y’の平均値は0〜10である。)が挙げられる。
【0134】2価の酸成分としては、例えばフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸などのベンゼンジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキルエステル;こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸などのアルキルジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキルエステル;n−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸などのアルケニルコハク酸類もしくはアルキルコハク酸類、又はその無水物、低級アルキルエステル;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキルエステル;等のジカルボン酸類及びその誘導体が挙げられる。
【0135】また、架橋成分としても働く3価以上のアルコール成分と3価以上の酸成分を併用することが好ましい。
【0136】3価以上の多価アルコール成分としては、例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン等が挙げられる。
【0137】また、本発明における3価以上の多価カルボン酸成分としては、例えばトリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量体酸、及びこれらの無水物、低級アルキルエステル;次式【0138】
【化28】

【0139】(式中、Xは炭素数1以上の側鎖を1個以上有する炭素数1〜30のアルキレン基又はアルケニレン基)で表わされるテトラカルボン酸等、及びこれらの無水物、低級アルキルエステル等の多価カルボン酸類及びその誘導体が挙げられる。
【0140】本発明に用いられるアルコール成分としては40〜60mol%、好ましくは45〜55mol%、酸成分としては60〜40mol%、好ましくは55〜45mol%であることが好ましい。
【0141】また3価以上の多価の成分は、全成分中の1〜60mol%であることも好ましい。
【0142】該ポリエステル樹脂も通常一般に知られている縮重合によって得られる。
【0143】本発明に係るトナー中には上記結着樹脂成分の他に、該結着樹脂成分の含有量より少ない割合で以下の化合物を含有させてもよい。例えばシリコーン樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、2種以上のα−オレフィンの共重合体などが挙げられる。
【0144】本発明の該トナーに用いられる結着樹脂のガラス転移点(Tg)は好ましくは45〜80℃、より好ましくは50〜70℃である。
【0145】本発明においては、トナーに離型性を与えるために次のようなワックス類を含有させることが好ましい。融点が70〜165℃で、160℃における溶融粘度が1000mPa・s以下のワックスであり、その具体例としてはパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、モンタンワックスや、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1のような直鎖のα−オレフィン及び分枝部分が末端にあるような分枝α−オレフィン及びこれらの不飽和基の位置の異なるオレフィンの単独重合体もしくはこれらの共重合体等が挙げられる。
【0146】更に、ビニル系モノマーによりブロック共重合体としたり、グラフト変性などを施した変性ワックスでも良い。
【0147】また、上記ワックスの添加量は、結着樹脂100質量部に対して0.5〜10質量部であることが好ましく、1〜8質量部であることがより好ましい。なお、2種類以上のワックスを併用して添加しても良い。
【0148】これらのワックスは、トナー製造に際し、あらかじめ重合体成分中に添加・混合しておくこともできる。その場合は、重合体成分の調製時に、ワックスと高分子量重合体とを溶剤に予備溶解した後、低分子量重合体溶液と混合する方法が好ましい。これにより、ミクロな領域での相分離が緩和され、高分子量成分の再凝集が抑制され、低分子量重合体との良好な分散状態も得られる。
【0149】重合体溶液の固体濃度は、分散効率、撹拌時の樹脂の変質防止、操作性等を考慮し、5〜70質量部以下であることが好ましく、高分子重合体とワックスの予備溶液は5〜60質量部以下、低分子重合体溶液は5〜70質量部以下の固体濃度であることが好ましい。
【0150】高分子重合体とワックスを溶解又は分散させる方法は、撹拌混合により行われる。撹拌は回分式又は連続式でおこなうのが好ましい。
【0151】低分子重合体溶液を混合する方法は、該予備溶液の固形分量100質量部に対して、該低分子重合体溶液を10〜1000質量部添加し撹拌混合を行うことが好ましい。この場合、回分式でも連続式でも良い。
【0152】樹脂組成物の溶液混合時に用いる有機溶剤としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ1号、ソルベントナフサ2号、ソルベントナフサ3号、シクロヘキサン、エチルベンゼン、ソルベッソ100、ソルベッソ150、ミネラルスピリット等の炭化水素系溶剤;メタノール、エタノール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、アミルアルコール、シクロヘキサノール等のアルコール系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、n−酢酸ブチル、セロソルブアセテート等のエステル系溶剤;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール等のエーテル系溶剤が挙げられる。これらの中で芳香族溶剤、ケトン系溶剤又はエステル系溶剤が好ましい。また、これらを混合して用いて差し支えない。
【0153】有機溶剤を除去する方法は、重合体の有機溶剤溶液を加熱後、常圧下で有機溶剤の10〜80質量部を除去した後、減圧下で、残存溶剤を除去する方法が好ましい。この時、有機溶剤溶液は、用いた有機溶剤の沸点から200℃の範囲に保持することが好ましい。
【0154】有機溶剤の沸点を下回ると溶剤留去時の効率が悪いだけでなく、有機溶剤中の重合体に不必要なせん断力がかかったり、各構成重合体の再分散が促進され、ミクロな状態での相分離を起こす場合がある。また、200℃を超えると重合体が解重合し、分子切断によるオリゴマーが生成し、樹脂組成物内への不純物の混入を招くので好ましくない。
【0155】本発明に用いられる磁性体としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライトの酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金属或いはこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、錫、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金及びその混合物が用いられる。
【0156】本発明に用いる磁性体の形状としては、六面体、八面体、十面体、十二面体、十四面体、あるいはそれ以上の面を持つ多面体、針状、鱗片状、球形、不定形のものなどが用いられる。中でも多面体が好ましく用いられる。多面体形状の磁性体の場合には、その形状から物理的にトナー粒子からの脱離を防ぐことができる。
【0157】本発明においてトナーに用いる磁性体は、窒素ガス吸着法によるBET比表面積が、1〜40m2/g、好ましくは2〜30m2/g、更に好ましくは3〜20m2/gが良い。測定法としては、BET法に従って、比表面積測定装置:オートソーブ1(湯浅アイオニクス社製)を用いて試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて比表面積を算出する。
【0158】また、磁性体の飽和磁化としては、795.8kA/mの磁場中に於いて、5〜200Am2/kg、好ましくは10〜150Am2/kgの範囲のものを用いる。
【0159】更に、磁性体の残留磁化としては、795.8kA/mの磁場中に於いて、1〜100Am2/kg、好ましくは1〜70Am2/kgのものを用いる。
【0160】また、磁性体の平均粒子径としては、0.05〜1.0μmが好ましく、更に好ましくは0.1〜0.6μm、特に好ましくは0.1〜0.4μmである。
【0161】本発明においてトナーに含有させる磁性体の量は、結着樹脂100質量部に対して10〜200質量部、好ましくは20〜170質量部、更に好ましくは30〜150質量部である。
【0162】本発明において磁性体の形状は、透過型電子顕微鏡及び走査型電子顕微鏡により観察されたものである。
【0163】磁性体の磁気特性は、「振動試料型磁力計VSM−3S−15」(東英工業社製)を用いて外部磁場795.8kA/mの下で測定した値である。
【0164】本発明のトナーにおいては、帯電安定性、現像性、流動性、耐久性向上のため、シリカ、アルミナ、チタニア微粉末を添加することが好ましい。
【0165】本発明に用いられる微粉末は、窒素吸着によるBET法による比表面積が2.0m2/g以上、特に50〜400m2/gの範囲内のものが良好な結果を与える。トナー100質量部に対してシリカ微粉体0.01〜8質量部、好ましくは0.1〜5質量部使用するのが良い。
【0166】また、本発明に用いられる微粉末は、必要に応じ、疎水化、帯電性コントロールなどの目的でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシラン化合物、その他の有機ケイ素化合物等の処理剤で、或いは種々の処理剤を併用して処理されていることも好ましい。
【0167】本発明のトナーには、必要に応じて他の外部添加剤を添加しても良い。
【0168】例えば、帯電補助剤、導電性付与剤、流動性付与剤、ケーキング防止剤、熱ローラー定着時の離型剤、滑剤、研磨剤等の働きをする樹脂微粒子や無機微粒子などである。
【0169】例えば滑剤としては、テフロン粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末等が挙げられ、中でもポリフッ化ビニリデン粉末が好ましい。また研磨剤としては、酸化セリウム粉末、炭化ケイ素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末等が挙げられ、中でもチタン酸ストロンチウム粉末が好ましい。流動性付与剤としては、酸化チタン粉末、酸化アルミニウム粉末等が挙げられ、中でも疎水性のものが好ましい。導電性付与剤としては、カーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化アンチモン粉末、酸化スズ粉末等が挙げられる。またさらに、逆極性の白色微粒子及び黒色微粒子を現像性向上剤として少量用いることもできる。
【0170】本発明のトナーに使用し得る着色剤としては、任意の適当な顔料又は染料があげられる。トナーの着色剤としては、例えば顔料としてカーボンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラック、ナフトールイエロー、ハンザイエロー、ローダミンレーキ、アリザリンレーキ、ベンガラ、フタロシアニンブルー、インダンスレンブルー等がある。これらは定着画像の光学濃度を維持するのに必要充分な量が用いられ、樹脂100質量部に対し0.1〜20質量部、好ましくは0.2〜10質量部の添加量が良い。また同様の目的で、更に染料が用いられる。例えばアゾ系染料、アントラキノン系染料、キサンテン系染料、メチン系染料があり樹脂100質量部に対し、0.1〜20質量部、好ましくは0.3〜10質量部の添加量が良い。
【0171】本発明のトナーを作製するには、結着樹脂、フェノール誘導体縮合物、及び必要に応じて磁性体、ワックス、金属塩ないしは金属錯体、顔料又は染料、その他の添加剤等を、ヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機により十分混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーのような熱混練機を用いて溶融混練し、冷却固化後粉砕及び分級を行い、更に必要に応じて所望の添加剤をヘンシェルミキサー等の混合機により十分混合し、本発明のトナーを得ることができる。
【0172】また近年はトナー粒径の小径化が進んできており、体積平均粒径10μm以下のような場合でも、帯電均一性が促進され、トナーの凝集性も軽減され、画像濃度の向上、カブリの改善等現像性が向上する。特に体積平均粒径6.0μm以下のトナーにおいてはその効果は顕著であり、極めて高精細な画像が得られる。体積平均粒径は2.5μm以上である方が十分な画像濃度が得られて好ましい。一方でトナーの小粒径化が進むと縮合物の遊離も生じやすくなるが、本発明のトナーは本発明の縮合物が分散性に優れているので良好な現像性が維持される。
【0173】本発明の磁性トナーの体積平均粒径は、コールターマルチサイザー(コールター社製)を用い、電解液はISOTON R−II(1%NaCl水溶液、コールターサイエンティフィックジャパン社製)を用いて測定する。測定法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散機で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、体積、個数を測定して、体積平均粒径を算出する。
【0174】体積平均粒径が6μm以上の場合は100μmのアパーチャーを用い2〜60μmの粒子を測定し、体積平均径6〜2.5μmの場合は50μmのアパーチャーを用い1〜30μmの粒子を測定し、体積平均粒径2.5μm未満の場合は30μmのアパーチャーを用い0.6〜18μmの粒子を測定する。
【0175】次に、本発明の現像剤担持体であるスリーブの構成を図1に例示して説明する。
【0176】本発明の現像剤担持体であるスリーブは、円筒状基体と、該基体表面を被覆する被膜層(樹脂層)を有する。該樹脂層1は、結着樹脂4、場合によっては導電性物質2、充填剤3、固体潤滑剤5等を含有し、円筒状基体6上に被覆されている。導電性物質が含有されている場合、樹脂層1は導電性なのでトナーの過剰帯電が防止できる。また充填剤3が含有されている場合には、トナーによる該樹脂層1の摩耗を防ぎ、更に充填剤3の帯電付与性により、トナーの帯電も好適にコントロールできる。また、固体潤滑剤5が含有される場合には、トナーとスリーブとの離型性が向上され、その結果トナーのスリーブ上への融着が防止できる。
【0177】本発明における現像剤担持体の樹脂層に導電性物質を含有させる場合、該樹脂層の体積抵抗が106Ω・cm以下、好ましくは103Ω・cm以下であるものがよい。樹脂層の体積抵抗が106Ω・cmを超える場合には、トナーのチャージアップが発生し易くなり、ブロッチや現像特性の劣化を引き起こすことがある。
【0178】樹脂層の体積抵抗は、構成組成物を塗料とし絶縁シート上にバーコーターにてコート・乾燥させ、10cm×10cmにカットし、低抵抗率計ロレスター(三菱油化社製)により測定することができる。
【0179】該樹脂層の表面粗さは、JIS中心線平均粗さ(Ra)で0.2〜3.5μmの範囲にあることが好ましい。Raが0.2μm未満ではスリーブ近傍のトナーの帯電量が高くなりすぎ、鏡映力によりトナーがスリーブ上に引きつけられ、新たなトナーがスリーブから帯電付与を受けられず、現像性が不充分となる。Raが3.5μmを超えると、スリーブ上のトナーコート量が増加しすぎてトナーが十分な帯電量を得られず、かつ不均一な帯電となり、画像濃度の低下や濃度ムラの原因となる。
【0180】次に該導電性樹脂層1を構成する各材料について説明する。
【0181】図1において導電性物質2としては、例えばアルミニウム、銅、ニッケル、銀等の金属粉体;酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ等の金属酸化物;カーボンファイバー、カーボンブラック、グラファイト等の炭素同素体が挙げられる。このうちカーボンブラックは特に電気伝導性に優れ、高分子材料に充填して導電性を付与したり、添加量のコントロールで、ある程度任意の導電度を得ることができるために好適に用いられる。なお、本発明に使用するカーボンブラックの個数平均粒径は1μm以下、好ましくは0.01μm〜0.8μmのものが良い。カーボンブラックの個数平均粒径が1μmを超える場合には、樹脂層の体積抵抗を制御しづらくなり好ましくない。
【0182】導電性物質の使用量としては、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1〜300質量部であり、より好ましくは1〜100質量部である。
【0183】充填剤3としては、例えばアルミナ、アスベスト、ガラス繊維、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、シリカ、ケイ酸カルシウム等の無機化合物;フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、PMMA、メタクリレートのターポリマー(例えばポリスチレン/n−ブチルメタクリレート/シランターポリマー)、スチレン−ブタジエン系共重合体、ポリカプロラクタム、ポリビニルピリジン、ポリアミドのような含窒素化合物;ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリテトラクロロフルオロエチレン、ペルフルオロアルコキシル化エチレン、ポリテトラフルオロアルコキシエチレン、フッ素化エチレンプロピレン−ポリテトラフルオロエチレン共重合体、トリフルオロクロロエチレン−塩化ビニル共重合体といった高度にハロゲン化された重合体;その他にポリカーボネート、ポリエステル等が挙げられる。このうちシリカ及びアルミナが、それ自身の硬さ及びトナーに対する帯電制御性を有するので好ましく用いられる。
【0184】充填剤の使用量としては、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1〜500質量部、より好ましくは1〜200質量部である。
【0185】固体潤滑剤5としては、例えば二硫化モリブデン、窒化ケイ素、グラファイト、フッ化グラファイト、銀−セレン化ニオブ、塩化カルシウム−グラファイト、滑石が挙げられる。このうちグラファイトは潤滑性と共に導電性を有し、高すぎる電荷を有するトナーを減少させ、現像に有効な帯電量を持たせる働きがあることから好適に用いられる。
【0186】固体潤滑剤の使用量としては、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1〜300質量部であり、より好ましくは1〜150質量部である。
【0187】該導電性物質2、場合によっては該充填剤3や固体潤滑剤5が分散される結着樹脂4としては、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂など公知の樹脂が用いられる。特に熱硬化性もしくは光硬化性の樹脂が好ましい。
【0188】また本発明におけるスリーブ表面の樹脂層中の導電性物質、或いは場合によっては充填剤や固体潤滑剤を表面に好適に露出させるために、または、表面を平滑化処理して均一な凹凸表面を作るために、後述の磨き加工等の手段により表面を平滑化処理することにより、さらに好ましい性能を付与することが可能である。特に、ベタ黒やハーフトーン画像に発生する縦スジ現象や初期の画像濃度の立上がりに効果があり、特に高温高湿下での効果が大きい。
【0189】本発明において、スリーブの平滑化処理の一例を図2に示しながら作用を説明する。図2(A)において該被膜層(樹脂層)501は、固体潤滑剤502、導電性物質503、充填剤504、結着樹脂505とを含有し、円筒状基体506上に被覆されている。これをフェルトや砥粒の付着した帯状研磨材での磨き加工を施すことで、図2(B)に示すようにスリーブの表面凹凸を均一に仕上げることができるので、スリーブ上のトナーコート量が均一化し、その結果スリーブとの摩擦帯電を受けたトナーのみが現像領域に搬送されるようになる。従って、上記効果が得られるものと考えられる。
【0190】上記のように平滑化処理を施した後も、コート層表面はJIS B 0601におけるRaで0.2〜3.5μmの範囲の凹凸を保持していることが好ましく、より好ましくは0.3〜2.5μm程度の凹凸を有することが好ましい。理由は前記と同様である。
【0191】次に本発明の現像剤担持体である現像スリーブが組み込まれる現像方法について説明する。
【0192】図3において、公知のプロセスにより形成された静電潜像を担持する像保持体、例えば電子写真感光ドラム7は、矢印B方向に回転される。現像剤担持体としての現像スリーブ14は、ホッパー9から供給された一成分現像剤としてのトナー10を担持して、矢印A方法に回転することにより、現像スリーブ14と感光ドラム7とが対向した現像部Dにトナー10を搬送する。現像スリーブ14内には、トナー10が磁性トナーである場合には、現像スリーブ14上に磁気的に吸引・保持するために、磁石11が配置されている。トナー10は現像スリーブ14との摩擦により、感光ドラム7上の静電潜像を現像可能な摩擦帯電電荷を得る。
【0193】現像部Dに搬送されるトナー10の層厚を規制するために、磁性トナーである場合には強磁性金属からなる規制ブレード8が、現像スリーブ14の表面から約200〜300μmのギャップ幅を持って現像スリーブ14に臨むように、ホッパー9から垂下されている。磁石11の磁極N1からの磁力線がブレード8に集中することにより、現像スリーブ14上にトナー10の薄層が形成される。ブレード8としては非磁性ブレードを使用することもできる。またトナー10が非磁性トナーである場合には、ウレタンゴム、シリコーンゴム、チップブレードなどの弾性ブレードが用いられる。
【0194】現像スリーブ14上に形成されるトナー10の薄層の厚みは、現像部Dにおける現像スリーブ14と感光ドラム7との間の最小間隙よりも更に薄いものであることが好ましい。このようなトナー薄層により静電潜像を現像する方式の現像装置、即ち非接触型現像装置に、本発明は特に有効である。しかし、現像部においてトナー層の厚みが現像スリーブ14と感光ドラム7との間の最小間隙以上の厚みである現像装置、即ち接触型現像装置にも、本発明は適用することができる。
【0195】説明の煩雑を避けるため、以下の説明では、非接触型現像装置を例にとる。
【0196】上記現像スリーブ14には、これに担持された一成分現像剤であるトナー10を飛翔させるために、電源15により現像バイアス電圧が印加される。この現像バイアス電圧として直流電圧を使用するときは、静電潜像の画像部(トナー10が付着して可視化される領域)の電位と背景部の電位との間の値の電圧が、現像スリーブ14に印加されることが好ましい。一方、現像画像の濃度を高め或は階調性を向上させるために、現像スリーブ14に交番バイアス電圧を印加して、現像部Dに向きが交互に反転する振動電界を形成してもよい。この場合、上記画像部の電位と背景部の電位の間の値を有する直流電圧成分が重畳された交番バイアス電圧を現像スリーブ14に印加することが好ましい。
【0197】また、高電位部と低電位部を有する静電潜像の高電位部にトナーを付着させて可視化する、いわゆる正規現像では、静電潜像の極性と逆極性に帯電するトナーを使用し、一方、静電潜像の低電位部にトナーを付着させて可視化する、いわゆる反転現像では、トナーは静電潜像の極性と同極性に帯電するトナーを使用する。尚、高電位と低電位というのは、絶対値による表現である。いずれにしても、トナー10は現像スリーブ14との摩擦により静電潜像を現像するための極性に帯電する。
【0198】図4は本発明の他の実施例を示す構成図である。
【0199】図4の現像装置では、現像スリーブ14上のトナー10の層厚を規制する部材として、ウレタンゴム,シリコーンゴム等のゴム弾性を有する材料、或はリン青銅,ステンレス鋼等の金属弾性を有する材料などの弾性板17を使用し、この弾性板17を現像スリーブ14に圧接させていることが特徴である。このような現像装置では、現像スリーブ8上に更に薄いトナー層を形成することができる。図4の現像装置のその他の構成は図3に示した現像装置と基本的に同じで、図4において図3に付した符号と同一の符号は同一の部材を示す。
【0200】上記のようにして現像スリーブ14上にトナー層を形成する図4に示すような現像装置は、弾性板17によりトナーを現像スリーブ14上に擦りつけるため、トナーの摩擦帯電量も多くなり、画像濃度の向上が図られる。
【0201】次に本発明の接触帯電・転写方式を有する画像形成方法の一例について、図5の概略構成図を基に説明する。
【0202】801は回転ドラム型の感光体であり、図面上時計方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転される。802は帯電ローラーで、感光体801面に押圧力をもって圧接され、感光体801の回転に伴い従動回転する。803は帯電ローラー802に電圧を印加するための帯電バイアス電流V2であり、帯電ローラー802にバイアスが印加されることで感光体801の表面が所定の極性・電位に帯電される。次いで画像露光804によって静電荷像が形成され、現像手段805によりトナー画像として順次可視化されていく。
【0203】現像手段805を構成する現像スリーブには、バイアス印加手段813よりバイアスV1が印加される。現像により潜像保持体上に形成されたトナー像は、転写バイアスV3が印加された当接転写手段806により転写材808に静電転写され、転写材上のトナー像は、加熱加圧手段811により加熱加圧定着される。トナー画像転写後の感光体801面では転写残りトナー等の付着汚染物質を、感光体801にカウンター方向に圧接した弾性クリーニングブレードを具備したクリーニング装置809で清浄面化され、更に除電露光装置810により除電されて、繰り返して作像される。
【0204】
【実施例】以下、具体的実施例をもって本発明を更に詳しく説明するが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。
【0205】
(樹脂層を表面に形成した現像剤担持体の製造例)
<現像スリーブ製造例1>フェノール樹脂中間体 150質量部カーボンブラック 5質量部結晶性グラファイト 45質量部メタノール 41質量部イソプロピルアルコール 284質量部【0206】フェノール樹脂中間体のメタノール溶液をイソプロピルアルコール(IPA)で希釈し、カーボンブラックと結晶性グラファイトを添加し、ガラスビーズを用いたサンドミルにより分散を行った。次にこの塗料を用いてスリーブ上に樹脂層の塗工を行った。
【0207】現像スリーブとしては、外径32mm,肉厚0.8mmのステンレス鋼円筒管の表面を研磨加工して、円筒管の振れが10μm以下、表面粗さがRz表記で4μm以下にして用いた。このスリーブを垂直に立てて、一定速度で回転させるとともに上下端部にマスキングを施し、スプレーガンを一定速度で下降させながら上記塗料を塗布した。スリーブ両端のマスキング幅は3mmに設定した。これを乾燥炉にて160℃で20分間乾燥硬化させた後、樹脂コートスリーブ表面に、帯状のフェルトを4kgfの押しあて荷重をもって摺擦させ表面磨き加工を行い、膜厚の均一な樹脂層コートスリーブを得た。
【0208】この樹脂層の膜厚は10μm、表面粗さRaは6点平均で0.92μmであり、更に鉛筆硬度を測定したところ、2Hであった。このスリーブにマグネットを挿入し、両端にフランジを取り付けて現像スリーブ1とした。
【0209】
<現像スリーブ製造例2>フェノール樹脂中間体 150質量部カーボンブラック 5質量部結晶性グラファイト 45質量部PMMA微粉末(平均粒径0.5μm) 25質量部メタノール 58質量部イソプロピルアルコール 408質量部【0210】上記材料を、サンドミルを用いて分散した。フェノール樹脂中間体のメタノール溶液をイソプロピルアルコール(IPA)の一部で希釈する。カーボンブラックと結晶性グラファイトを添加し、ガラスビーズを用いたサンドミルにより分散を行った。ここに、更に残りのIPA中に分散した上記ポリメチルメタクリレート樹脂微粉末を充填剤として添加し、更にサンドミル分散を進めた。
【0211】次にこの塗料を用いて、樹脂コート現像スリーブ製造例1と同様にして現像スリーブ上に樹脂層の塗工を行った後に表面磨き加工を行った。この樹脂層の膜厚は15μm、表面粗さRaは6点平均で1.15μmであり、更に鉛筆硬度を測定したところ、3Hであった。このスリーブにマグネットを挿入し、両端にフランジを取り付けて現像スリーブ2とした。
【0212】
<現像スリーブ製造例3>フェノール樹脂中間体 125質量部カーボンブラック 5質量部結晶性グラファイト 45質量部メタノール 41質量部イソプロピルアルコール 284質量部【0213】フェノール樹脂中間体のメタノール溶液をイソプロピルアルコール(IPA)で希釈し、カーボンブラックと結晶性グラファイトを添加し、ガラスビーズを用いたサンドミルにより分散を行った。次にこの塗料を用いてスリーブ上に樹脂層の塗工を行った。
【0214】現像スリーブとしては、外径16mm,肉厚0.8mmのアルミニウム円筒管の表面を研磨加工して、円筒管の振れが10μm以下、表面粗さがRz表記で4μm以下にして用いた。このスリーブを垂直に立てて、一定速度で回転させるとともに上下端部にマスキングを施し、スプレーガンを一定速度で下降させながら上記塗料を塗布した。スリーブ両端のマスキング幅は3mmに設定した。これを乾燥炉にて160℃で20分間乾燥硬化させた後、樹脂コートスリーブ表面に、帯状のフェルトを4kgfの押しあて荷重をもって摺擦させ表面磨き加工を行い、膜厚の均一な樹脂層コートスリーブを得た。
【0215】この樹脂層の膜厚は10μm、表面粗さRaは6点平均で0.87μmであり、更に鉛筆硬度を測定したところ、2Hであった。このスリーブにマグネットを挿入し、両端にフランジを取り付けて現像スリーブ3とした。
【0216】<現像スリーブ比較製造例1>現像スリーブとして、外径32mm,肉厚0.8mmのステンレス鋼円筒管の表面を研磨加工して、円筒管の振れが10μm以下、表面粗さがRz表記で4μm以下にしたものを、上下端部にマスキングを施し、不定形アルミナ砥粒(#300)を用いブラストマシンにより、3.92×10-2MPa(4.0kgf/cm)のブラスト圧でブラスト処理を行った。スリーブ両端のマスキング幅は3mmに設定した。このブラスト処理スリーブの表面粗さRaは6点平均で1.09μmであった。このスリーブにマグネットを挿入し、両端にフランジを取り付けて現像スリーブ4とした。
【0217】(トナー用結着樹脂)本発明に用いられる結着樹脂は以下のようなものである。まず、懸濁重合法で開始剤としてトリス(t−ブチルパーオキシ)トリアジンを用いたスチレン−ブチルアクリレート−モノブチルマレート共重合体A(St/BA/MBM=78/20/2,Tg=67℃,Mw=920,000)を作製した。ついで、溶液重合法でスチレン−ブチルアクリレート−モノブチルマレート共重合体B(St/BA/MBM=83/15/2,Tg=61℃,Mw=15,000)を作製した。共重合体B70質量部に対し共重合体Aを30質量部溶液中で混合したものを結着樹脂とした。
【0218】
<実施例1>・結着樹脂 100質量部・マグネタイト 100質量部(八面体、平均粒子径0.21μm、BET8.1m2/g、σs=85.1Am2/kg、σr=10.5Am2/kg)
・低分子量ポリプロピレンワックス(融点130℃) 4質量部・縮合物(1) 2質量部【0219】上記材料をヘンシェルミキサーで良く前混合した後、130℃に設定した二軸混練押し出し機によって溶融混練した。得られた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得られた微粉砕物を更に風力分級機で分級し、重量平均粒径5.5μmの分級微粉体を得た。
【0220】得られた分級微粉体100質量部に、乾式法で製造されたシリカ微粉体(BET比表面積200m2/g)100質量部当りヘキサメチルジシラザン20質量部で処理した疎水性シリカ1.2質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、目開き150μmのメッシュで篩い負帯電性一成分磁性トナー1を得た。
【0221】得られたトナー1について、次に示す各評価試験を行った。
【0222】[画像評価試験]市販の複写機NP6750(キヤノン(株)社製)を用い、現像スリーブを本発明の現像スリーブ製造例に示した現像スリーブ1に交換し、常温/常湿環境下において10000枚複写し、常温/低湿環境、および高温/高湿環境の各環境下においてそれぞれ10000枚複写を行い、画像濃度、カブリを評価した(評価環境:常温/常湿(23℃/60%RH)、常温/低湿(23℃/5%RH)、高温高湿(32.5℃/80%RH))。
【0223】また、常温/常湿環境下にて10000枚複写した後の現像スリーブ表面の一部をエタノールで清浄に拭き取り、ベタ黒画像をプリントし、エタノール拭き清掃前後の画像濃度を測定し、その差を算出することによりスリーブ汚染の評価を行った。その濃度差Δが小さいものが汚染による影響が少なく良いものである。
【0224】画像濃度は、「マクベス反射濃度計」(マクベス社製)を用いて測定した。カブリは、「反射濃度計」(東京電色技術センター社製)を用いて、転写紙の反射濃度と、ベタ白をコピーした後の転写紙の反射濃度とを測定し、その差分をカブリ値とし、その値の小さい方がカブリ抑制が良い。
【0225】[スリーブコート性評価試験]スリーブ上のトナーコートを目視し、ブロッチの発生レベルを下に示すランクに分類した(評価環境:常温/常湿(23℃/60%RH)、常温/低湿(23℃/5%RH)、高温高湿(32.5℃/80%RH))。
【0226】ブロッチランク◎(優) 全く発生していない。
○(良) スリーブ端部にわずかに発生している。
△(可) 極わずか発生しているが画像には影響しない。
×(不可) はっきりと発生しており画像に影響する。
【0227】スリーブゴーストは濃度1.3と濃度0.05の幅20mm長さ100mmのライン(プロセス進行方向)の交互画像の後に濃度1.0のベタである画像を原稿として複写し、濃度1.0部分の濃淡差により評価した。この濃度差が小さい方がゴーストレベルが良いものである。
【0228】これらのスリーブコート性試験、画像評価試験の評価結果を表1〜3にまとめた。
【0229】<実施例2>実施例1において、縮合物(1)を縮合物(2)に変更する以外は実施例1と同様にして、分級微粉体並びにトナー2を得た。
【0230】このトナー2について、実施例1と同様に各評価を行った。評価結果を表1〜3にまとめた。
【0231】<実施例3>実施例1において、縮合物(1)を縮合物(3)に変更する以外は実施例1と同様にして、分級微粉体並びにトナー3を得た。
【0232】このトナー3について、実施例1と同様に各評価を行った。評価結果を表1〜3にまとめた。
【0233】<実施例4>実施例1において、縮合物(1)を縮合物(6)に変更する以外は実施例1と同様にして、分級微粉体並びにトナー4を得た。
【0234】このトナー4について、実施例1と同様に各評価を行った。評価結果を表1〜3にまとめた。
【0235】<実施例5>実施例1において、縮合物(1)を縮合物(9)に変更する以外は実施例1と同様にして、分級微粉体並びにトナー5を得た。
【0236】このトナー5について、実施例1と同様に各評価を行った。評価結果を表1〜3にまとめた。
【0237】<実施例6>実施例1において、縮合物(1)を縮合物(10)に変更する以外は実施例1と同様にして、分級微粉体並びにトナー6を得た。
【0238】このトナー6について、実施例1と同様に各評価を行った。評価結果を表1〜3にまとめた。
【0239】<実施例7>実施例1において、縮合物(1)を縮合物(11)に変更する以外は実施例1と同様にして、分級微粉体並びにトナー7を得た。
【0240】このトナー7について、実施例1と同様に各評価を行った。評価結果を表1〜3にまとめた。
【0241】<実施例8>実施例1において、縮合物(1)を縮合物(12)に変更する以外は実施例1と同様にして、分級微粉体並びにトナー8を得た。
【0242】このトナー8について、実施例1と同様に各評価を行った。評価結果を表1〜3にまとめた。
【0243】<実施例9>実施例1において、縮合物(1)を縮合物(15)に変更する以外は実施例1と同様にして、分級微粉体並びにトナー9を得た。
【0244】このトナー9について、現像スリーブ1を現像スリーブ2に変更し、実施例1と同様に各評価を行った。評価結果を表1〜3にまとめた。
【0245】<実施例10>実施例1において、縮合物(1)を縮合物(18)に変更する以外は実施例1と同様にして、分級微粉体並びにトナー10を得た。
【0246】このトナー10について、現像スリーブ1を現像スリーブ2に変更し、実施例1と同様に各評価を行った。評価結果を表1〜3にまとめた。
【0247】<比較例1>実施例1において、縮合物(1)を縮合物(14)のユニットAのメチレン結合である8員環が98%である縮合物に変更する以外は実施例1と同様にして、分級微粉体並びにトナー11を得た。
【0248】このトナー11について、実施例1と同様に各評価を行った。評価結果を表1〜3にまとめた。
【0249】<比較例2>実施例1において、現像スリーブ1を現像スリーブ4に変更する以外は実施例1と同様にして耐オフセット性試験以外の各評価を行った。評価結果を表1〜3にまとめた。
【0250】
【表1】

【0251】
【表2】

【0252】
【表3】

【0253】
<実施例11>・ポリエステル樹脂 100質量部(プロポキシビスフェノール52mol%,テレフタル酸30mol%,ドデセニルコハク酸15mol%,トリメリット酸4mol%,Tg=62℃、Mw=18000)
・縮合物(14) 2質量部・銅フタロシアニン 3質量部【0254】上記材料をヘンシェルミキサで予備混合した後、100℃に設定した二軸混練押出機にて混練した。得られた混練物を冷却しカッターミルで粗粉砕した後、ジェット気流を用いた粉砕機を用いて微粉砕し、コアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級し、体積平均径8.6μmの分級品を得た。得られた分級微粉体100質量部に、硫酸法で製造されたアナターゼ型チタニア微粉体(BET比表面積100m2/g)100質量部をイソブチルトリメトキシシラン15質量部で処理した疎水性シリカ1.5質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、目開き200μmのメッシュで篩いトナー12を得た。
【0255】得られたトナー12について、次に示す各評価試験を行った。
【0256】[画像評価試験]市販のカラープリンターLBP−2030(キヤノン株式会社製)を用い、現像スリーブを現像スリーブ3に交換し、常温/常湿環境下において3000枚プリントし、常温/低湿環境および高温/高湿環境の各環境下においてそれぞれ3000枚プリントを行い、画像濃度、カブリを評価した(評価環境:常温/常湿(23℃/60%RH)、常温/低湿(23℃/5%RH)、高温高湿(32.5℃/80%RH))。
【0257】また、常温/常湿環境下にて3000枚複写した後の現像スリーブ表面の一部をエタノールで清浄に拭き取り、ベタ黒画像をプリントし、エタノール拭き清掃前後の画像濃度を測定し、その差を算出することによりスリーブ汚染の評価を行った。その濃度差Δが小さいものが汚染による影響が少なく良いものである。
【0258】画像濃度は、「マクベス反射濃度計」(マクベス社製)を用いて測定した。カブリは、「反射濃度計」(東京電色技術センター社製)を用いて、転写紙の反射濃度と、ベタ白をコピーした後の転写紙の反射濃度とを測定し、その差分をカブリ値とし、その値が小さい方がカブリ抑制が良い。カブリの測定は、画像形成前の転写材、及び画像形成後の白地部について、反射濃度計(リフレクトメーターモデルTC−6DS 東京電色社製)を用いて反射濃度を5点測定し、平均値を求める。画像形成前後での反射濃度の差をカブリの評価とする。
【0259】[スリーブコート性評価試験]スリーブ上のトナーコートを目視し、ブロッチの発生レベルを下に示すランクに分類した(評価環境:常温/常湿(23℃/60%RH)、常温/低湿(23℃/5%RH)、高温高湿(32.5℃/80%RH))。
【0260】ブロッチランクA 全く発生していない。
B スリーブ端部にわずかに発生している。
C 極わずか発生しているが画像には影響しない。
D はっきりと発生しており画像に影響する。
【0261】スリーブゴーストは濃度1.3と濃度0.05の幅20mm長さ100mmのライン(プロセス進行方向)の交互画像の後に濃度1.0のベタである画像を原稿として複写し、濃度1.0部分の濃淡差により評価した。この濃度差が小さい方がゴーストレベルが良いものである。
【0262】[濃度ムラの評価]4階調の画像(ベタ、中間2階調、ハイライト)を目視により判断した。
A:4階調すべて、がさつき、濃度ムラがない。
B:ハーフトーン部に濃度ムラが確認できる。
C:ハーフトーン部に濃度ムラ、がさつきが見られ、ハイライト部の均一性も悪いが、実用上問題なし。
D:濃度ムラが目立ち、実用上不可。
【0263】これらのスリーブコート性試験、画像評価試験の評価結果を表4〜6にまとめた。
【0264】
<実施例12>・ポリエステル樹脂 100質量部・縮合物(18) 2質量部・ジメチルキナクリドン 3質量部【0265】上記材料をヘンシェルミキサで予備混合した後、100℃に設定した二軸混練押出機にて混練した。得られた混練物を冷却しカッターミルで粗粉砕した後、ジェット気流を用いた粉砕機を用いて微粉砕し、コアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級し、体積平均径8.8μmの分級品を得た。得られた分級微粉体100質量部に、熱分解法で製造されたγ型アルミナ微粉体(BET比表面積120m2/g)100質量部をn−ブチルトリメトキシラン15質量部で処理した疎水性シリカ1.5質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、目開き200μmのメッシュで篩いトナー13を得た。
【0266】このトナー13を用い、実施例11と同様のランニング試験を行った。画像濃度、カブリ、濃度ムラ等の現像性評価結果を表4〜6に記す。
【0267】
【表4】

【0268】
【表5】

【0269】
【表6】

【0270】
【発明の効果】本発明の画像形成方法によれば、負帯電性トナーにおいて、本発明に示した特定のフェノール誘導体縮合物を荷電制御剤として用いることにより、トナーの帯電特性および現像特性を飛躍的に向上させることができ、且つ、現像剤担持体として金属基体上に樹脂層を形成したものを用いることにより、帯電付与能力が大幅に改善され現像特性を向上させることができ、長期にわたり画像濃度低下やカブリ、スリーブゴースト、ブロッチ発生等の無い高精細画像を安定して提供することができる。




 

 


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