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発明の名称 電子写真感光体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−72941
公開日 平成11年(1999)3月16日
出願番号 特願平9−233947
出願日 平成9年(1997)8月29日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】山下 穣平
発明者 穴山 秀樹 / 田中 正人 / ▲吉▼田 晃
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 導電性支持体、感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、下記式(1)で示される構成単位を有する重合体を含有することを特徴とする電子写真感光体。
【化1】

(R1 〜R10は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール基、アルキレン基を示す)
【請求項2】 導電性支持体、感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、下記式(2)で示される構成単位を有する重合体を含有することを特徴とする電子写真感光体。
【化2】

(R11〜R18は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール基、アルキレン基を示す)
【請求項3】 導電性支持体、感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、下記式(3)で示される構成単位を有する重合体を含有することを特徴とする電子写真感光体。
【化3】

(R19〜R29は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール基、アルキレン基を示す)
【請求項4】 導電性支持体、感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、下記式(4)で示される構成単位を有する重合体を含有することを特徴とする電子写真感光体。
【化4】

(R30〜R38は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール基、アルキレン基を示す)
【請求項5】 導電性支持体、感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、下記式(5)で示される構成単位を有する重合体を含有することを特徴とする電子写真感光体。
【化5】

(R41 〜R48 は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール基、アルキレン基を示す)
【請求項6】 導電性支持体、感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、下記式(6)で示される構成単位を有する重合体を含有することを特徴とする電子写真感光体。
【化6】

(R49 〜R54は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール基、アルキレン基を示す)
【請求項7】 導電性支持体、感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、下記式(7)で示される構成単位を有する重合体を含有することを特徴とする電子写真感光体。
【化7】

(R55〜R63は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール基、アルキレン基を示す)
【請求項8】 導電性支持体、感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、下記式(8)で示される構成単位を有する重合体を含有することを特徴とする電子写真感光体。
【化8】

(R64〜R70は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール基、アルキレン基を示す)
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体に関し、詳しくは特定の樹脂を含有する感光層を有する電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方法は、米国特許第2297691号明細書に示されるように、画像露光の間に受けた照射量に応じて電気抵抗が変化し、かつ暗所では絶縁性の物質をコーティングした支持体よりなる光導電性材料を用いる。この光導電性材料を用いた電子写真感光体に要求される基本的な特性としては、(1)暗所で適当な電位に帯電できること、(2)暗所において電位の逸散が少ないこと、(3)光照射によって速やかに電荷を逸散させること、などが挙げられる。
【0003】従来より電子写真感光体としては、セレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機光導電性化合物を主成分とする感光層を有する無機感光体が広く使用されてきた。しかしこれらは、前記(1)〜(3)の条件は満足するが、熱安定性、耐湿性、耐久性、生産性において必ずしも満足できるものではなかった。
【0004】無機感光体の欠点を克服する目的で、様々な有機光導電性化合物を主成分とする電子写真感光体の開発が近年盛んに行われている。たとえば米国特許3837851号明細書には、トリアリルピラゾリンを含有する電荷輸送層を有する感光体、米国特許3871880号公報には、ペリレン顔料の誘導体からなる電荷発生層と、3−プロピレンとホルムアルデヒドの縮合体からなる電荷輸送層とからなる感光体等が開示されている。
【0005】さらに有機光導電性化合物は、その種類によって電子写真感光体の感光波長域を自由に選択することが可能であり、たとえばアゾ顔料では、特開昭61−272754号公報、特開昭56−167759号公報に示された物質は、可視領域で高感度を示すものが開示されており、また特開昭57−19576号公報、特開昭61−228453号公報で示された化合物は、赤外領域まで感度を有していることが示されている。
【0006】これらの材料のうち、赤外領域に感度を示すものは、近年進歩の著しいレーザービームプリンター(以下LBPと略す)やLEDプリンターに使用され、その需要頻度は高くなってきている。
【0007】これら有機光導電性化合物を用いた電子写真感光体は、電気的、機械的双方の特性を満足させるために電荷輸送層と電荷発生層を積層させた、機能分離型の感光体として利用される場合が多い。一方、当然のことながら電子写真感光体には、適用される電子写真プロセスに応じた感度、電気的特性、さらには光学的特性を備えていることが要求される。
【0008】特に繰り返し使用される電子写真感光体においては、その電子写真感光体表面には、コロナまたは直接帯電、画像露光、トナー現像、転写工程、表面クリーニングなどの電気的、機械的外力が直接加えられるため、それらに対する耐久性も要求される。
【0009】具体的には、帯電時のオゾンおよび窒素酸化物による電気的劣化や、帯電時の放電、クリーニング部材の摺擦によって、表面が摩耗したり傷が発生したりする、機械的劣化、電気的劣化に対する耐久性が求められている。
【0010】機械的劣化は、特に無機感光体と異なり、物質的に柔らかいものが多い有機感光体には重大な問題であり、機械的劣化に対する耐久性向上が特に切望されているものである。
【0011】上記のような感光体に要求される耐久特性を満足させるために、従来からいろいろ試みがなされてきた。
【0012】たとえば表面層によく使用され、耐摩耗性、電気特性の良好な樹脂として、ビスフェノールAを骨格とするポリカーボネート樹脂が注目されているが、前述したような問題点すべてを解決できるわけではなく、次のような問題点を有している。
(1)溶解性に乏しく、ジクロロメタンや1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素類の一部にしか良好な溶解性を示さないうえ、これらの溶剤は低沸点のため、これらの溶剤で調製した塗工液を用いて感光体を製造すると塗工面が白化しやすい。塗工液の固形分管理などにも手間がかかる。
(2)ハロゲン化脂肪族炭化水素類以外の溶剤に対しては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサンノンあるいはそれらの混合溶剤に一部可溶であるが、その溶液は数日でゲル化するなど経時性が悪く、感光体製造には不向きである。
(3)さらに上記(1)、(2)が改善されたとしても、ビスフェノールAを骨格とするポリカーボネート樹脂にはソルベントクラックが発生しやすい。
(4)加えて従来のポリカーボネート樹脂では、該樹脂で形成された被膜に潤滑性がないため感光体に傷がつきやすく、電子写真感光体の摩耗量を低くするようなクリーニング設定では画像欠陥になったり、クリーニングブレードの早期の劣化によるクリーニング不良、トナー融着などが生じてしまうことがあった。
【0013】前記(1)、(2)に挙げた溶液安定性については、ポリマーの構造単位として嵩高いシクロヘキシレン基を有するポリカーボネートZ樹脂を使用するか、ビスフェノールZ、ビスフェノールCなどと共重合させることによって解決されてきた。
【0014】またソルベントクラックについても、特開平6−51544号公報、特開平6−75415号公報に開示されているように、シリコーン変成ポリカーボネート、エーテル変成ポリカーボネートを用いることにより解決することが可能である。ところが、これら変成ポリカーボネートは、従来のポリカーボネート樹脂に比べ、ソルベントクラック対策のためにポリマー内の内部応力に対して柔軟性をもたせている構造をとっているため、その結果、重合体本体の機械的強度が低下するという欠点があった。
【0015】さらに近年、特開昭57−17826号公報、特開昭58−40566号公報に開示してあるような、帯電部材に直接電圧をかけ、電子写真感光体に電荷を印加する直接帯電方式が主流となりつつある。
【0016】これは、導電ゴムなどで構成されたローラー状の帯電部材を直接電子写真感光体に当接させて電荷を印加する方法であり、スコロトロンなどに比べ、オゾン発生量が格段に少ない、スコロトロンは帯電器に流す電流の80%前後はシールドに流れるために浪費されるのに対して、直接帯電はこの浪費分がなく非常に経済的である、などのメリットをもつ。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかし直接帯電は、パッシェン則による放電による帯電のため、帯電安定性が非常に悪いという欠点をもつ。この対策として、直流電圧に交流電圧を重畳させた、いわゆるAC/DC帯電方式が考案されている(特開昭63−149668号公報)。
【0018】この帯電方式により帯電時の安定性は良化したが、ACを重畳するために、電子写真感光体表面の放電量は大幅に増大してしまい、電子写真感光体の削れ量が増加してしまうという欠点を新たに生じ、機械的強度のみならず電気的強度も要求されるようになってきた。
【0019】本発明の目的は、従来のポリカーボネート樹脂を表面層とする電子写真感光体が有していた前述のような問題点を解決し、耐ソルベントクラック性をもちつつ機械的強度が強く、かつ直接帯電による耐電気特性が良好であり、製造が容易な電子写真感光体を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、導電性支持体、感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、下記式(1)で示される構成単位を有する重合体を含有することを特徴とする電子写真感光体から構成される。
【0021】
【化9】

(R1 〜R10は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール基、アルキレン基を示す)
また本発明は、導電性支持体、感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、下記式(2)で示される構成単位を有する重合体を含有することを特徴とする電子写真感光体から構成される。
【0022】
【化10】

(R11〜R18は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール基、アルキレン基を示す)
本発明は、導電性支持体、感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、下記式(3)で示される構成単位を有する重合体を含有することを特徴とする電子写真感光体から構成される。
【0023】
【化11】

(R19〜R29は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール基、アルキレン基を示す)
本発明は、導電性支持体、感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、下記式(4)で示される構成単位を有する重合体を含有することを特徴とする電子写真感光体から構成される。
【0024】
【化12】

(R30〜R38は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール基、アルキレン基を示す)
さらに本発明は、導電性支持体、感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、下記式(5)で示される構成単位を有する重合体を含有することを特徴とする電子写真感光体から構成される。
【0025】
【化13】

(R41 〜R48 は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール基、アルキレン基を示す)
また本発明は、導電性支持体、感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、下記式(6)で示される構成単位を有する重合体を含有することを特徴とする電子写真感光体から構成される。
【0026】
【化14】

(R49 〜R54は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール基、アルキレン基を示す)
本発明は、導電性支持体、感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、下記式(7)で示される構成単位を有する重合体を含有することを特徴とする電子写真感光体から構成される。
【0027】
【化15】

(R55〜R63は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール基、アルキレン基を示す)
本発明は、導電性支持体、感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、下記式(8)で示される構成単位を有する重合体を含有することを特徴とする電子写真感光体から構成される。
【0028】
【化16】

(R64〜R70は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいアルキル基、アリール基、アルキレン基を示す)
【0029】
【発明の実施の形態】式(1)〜式(4)で示される構成単位を重合するのに必要なビスフェノール化合物の具体例を表1で示すが、本発明はこれらに限られるものではない。
【0030】
【表1】

【0031】
【表2】

【0032】
【表3】

【0033】
【表4】

【0034】
【表5】

これらのうち、とくに好ましい例としては、構成単位例1,2,6,10,11,14が挙げられる。
【0035】本発明において用いられる式(1)〜(4)で示される構成単位を有する重合体は、表1で示された各種ビスフェノールを通常溶解性を上げるためにテレフタル酸塩化物、イソフタル酸塩化物の混合物とアルカリ下で溶媒/水系中で攪拌することにより界面重合を行うことにより得ることができる。
【0036】テレフタル酸塩化物、イソフタル酸塩化物の比率はその重合体の溶解性を考慮して決定されるもので定説はない。ただしいずれかの塩化物が30mol%以下になると合成した重合体の溶解性が極端に低下するので注意が必要である。通常は1/1の比率で合成するのが好ましい。
【0037】また、本発明において用いられる式(5)〜(8)で示される構成単位を有する重合体は、上記表1に示されるビスフェノールを、ホスゲンガス存在下で重合させることにより得ることができる。
【0038】本発明の電子写真感光体においては、式(1)〜(8)で示される構成単位が各々同一のもので構成される重合体でも、2種類以上の別種の構成単位からなる共重合体でもよい。
【0039】ビスフェノール化合物としては、重合時に溶解性を考慮し、ビスフェノールZやビスフェノールA、ビスフェノールC、ビスフェノールAFなどの他の一般的なビスフェノールと共重合体を作成することが好ましい。ただし、この場合は式(1)〜(8)で示される各構成単位が、全重合体のうち10〜90mol%存在するのが好ましく、より好ましくは20〜50mol%である。
【0040】本発明による電子写真感光体は、特に優れた耐ソルベントクラック性と機械的強度とAC帯電における耐電気特性を併せ持ち、良好な電子写真特性を持っているものである。
【0041】本発明に用いられる重合体は、構成単位中に剛直性を有するユニットが含有され、電子写真感光体形成時にそのユニットが部分的にガラス化することによって、高分子被膜全体の耐久性を上げるものである。
【0042】また、この分子内部における部分的ガラス化により、分子内密度を上げ且つ非晶質部分と結晶質部分を同一分子内に併せ持つため、塗膜形成時に発生する分子内応力をも緩和することができ、それによりソルベントクラックの要因となる薬品が侵入しても内部応力を維持し、クラックが生じないと推定される。
【0043】機械的強度は結晶質部分の存在により強固になるものと推測される。
【0044】また耐電気特性においても本骨格は、ヒドロキシル基が存在するアリーレン基同士がヒドロキシル基に対してパラ位とメタ位で連結しているため、電気的なエネルギーに対して開列し難く、その結果、電気的劣化による耐久性が上がるものと推測される。
【0045】さらに電気的劣化による分子切断が、カーボネート結合に比較して、アリール基のエステル結合であるアリレート構造はAC帯電による電流に強く、特に耐電気性能が上がっているとも考えられる。この理由は確認されていないが、カーボネート結合はカルボキシ基の両側に酸素原子があるため、ダイポールモーメントが大きく、電気エネルギーに対して弱いと推測される。
【0046】以下、本発明の電子写真感光体の構成について説明する。
【0047】本発明の電子写真感光体は、感光層が電荷輸送材料と電荷発生材料を同一の層に含有する単層型であっても、電荷輸送層と電荷発生層に分離した積層型でもよいが、電子写真特性的には積層型が好ましい。
【0048】使用する導電性基体は、導電性を有するものであればよく、アルミニウム、ステンレスなどの金属、あるいは導電層を設けた金属、紙、プラスチックなどが挙げられ、形状はシート状、円筒状などが挙げられる。
【0049】LBPなど、画像入力がレーザー光の場合は、散乱による干渉縞防止、または基盤の傷を被覆することを目的とした導電層を設けてもよい。これはカーボンブラック、金属粒子などの導電性粉体をバインダー樹脂に分散させて形成することができる。導電層の膜厚は5〜40μm、好ましくは10〜30μmが適当である。
【0050】その上に、接着機能を有する中間層を設ける。中間層の材料としては、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、カゼイン、ポリウレタン、ポリエーテルウレタン、などが挙げられる。これらは適当な溶剤に溶解して塗布される。中間層の膜厚は0.05〜5μm、好ましくは0.3〜1μmが適当である。
【0051】中間層の上には電荷発生層が形成される。本発明に用いられる電荷発生物質としては、セレン−テルル、ピリリウム、チアピリリウム系染料、フタロシアニン、アントアントロン、ジベンズピレンキノン、トリスアゾ、シアニン、ジスアゾ、モノアゾ、インジゴ、キナクリドン、非対称キノシアニン系の各顔料が挙げられる。機能分離型の場合、電荷発生層は前記電荷発生物質を0.3〜4倍量の結着剤樹脂および溶剤とともにホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミルおよび液衝突型高速分散機などの方法でよく分散し、分散液を塗布、乾燥させて形成される。電荷発生層の膜厚は5μm以下、好ましくは0.1〜2μmが適当である。
【0052】電荷輸送層は、主として電荷輸送材料バインダー樹脂とを溶剤中に溶解させた塗料を塗工乾燥して形成する。用いられる電荷輸送材料としては、トリアリールアミン系化合物、ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物、チアゾール系化合物などが挙げられる。
【0053】これらは0.5〜2倍量のバインダー樹脂と組み合わされ塗工、乾燥し電荷輸送層を形成する。電荷輸送層の膜厚は5〜40μm、好ましくは15〜30μmが適当である。
【0054】
【実施例】以下実施例について説明する。
【0055】(実施例1)30φ254mmのアルミニウムシリンダーを支持体とし、その表面に、以下の材料より構成される塗料を浸せき法で塗布し、140℃、30分熱硬化して、15μmの導電層を形成した。
【0056】
導電性顔料:SnO2 コート処理硫酸バリウム 10部 抵抗調節用顔料:酸化チタン 2部 バインダー樹脂:フェノール樹脂 6部 レベリング材:シリコーンオイル 0.001部 溶剤:メタノール、メトキシプロパノール0.2/0.8 20部次にこの上に、Nメトキシメチル化ナイロン3部および共重合ナイロン3部をメタノール65部、nブタノール30部の混合溶媒に溶解した溶液を浸せき法で塗布し、0.5μmの中間層を形成した。
【0057】次にCuKαのX線回折スペクトルにおける回折角2θ±0.2°が9.0°,14.2°,23.9°,27.1°に強いピークを有するTiOPc4部と、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBM2、積水化学製)2部およびシクロヘキサノン60部を、φ1mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散したあと、エチルアセテート100部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。これを浸せき法で塗布し、0.3μmの電荷発生層を形成した。
【0058】次に下記構造式のアミン化合物9部【0059】
【化17】

下記構造式のアミン化合物1部【0060】
【化18】

と、表6の条件1記載の重合体10部を、モノクロロベンゼン30部およびジクロロメタン70部の混合溶媒に溶解した。
【0061】この重合体は、構成単位例1で示されたビスフェノール(0.002mol)とビスフェノールC(0.004mol)を水酸化ナトリウム(0.8g)、塩化テトラメチルアンモニウム(1g)と水100mlに溶かして1lのミキサー中に投入し、これに1,2−ジクロロエタン(30ml)にテレフタル酸塩化物(0.0032mol)、イソフタル酸塩化物(0.0032mol)を溶かしたものを攪拌しながら投入し、10分高速攪拌した。2時間放置後、1,2−ジクロロエタン液を回収し、これに大量のヘキサンを投入してポリマーとして回収したものである。なお、回収後水洗浄、メタノール洗浄、クロロホルム溶解、メタノール滴下による精製工程を行ったものを用いた。最終収率は80%であった。
【0062】この塗料を浸せき法で塗布し、120℃2時間乾燥して25μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を作製した。
【0063】(実施例2−16)電荷輸送層のバインダーに、表6の条件2から16のものを用いた以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
【0064】
【表6】

分子量は、ゲルパーミネーションクロマトグラフィーで測定した。
【0065】実施例1〜16の電子写真感光体のHH耐久限界値、テーバー減少量、ソルベントクラックを評価し、その結果を表7に示す。評価の詳細は下記のとおりである。
【0066】評価に使用された電子写真装置は、ヒューレットパッカード製LBP「レーザージェット4plus」(プロセススピード71mm/sec)を改造して用いた。改造は、一次帯電の制御を定電流制御、二次帯電の制御を定電圧制御としたことである。作製した電子写真感光体について、この装置で28℃90%RH下で通紙耐久を行った。シーケンスは、プリント1枚ごとに1回停止する間欠モードとした。
【0067】トナーがなくなったならば補給し、画像で問題がでるまで耐久した。
【0068】また、研磨テープを用いたテーバー摩耗試験機を用い、15分摩耗させそのときの重量減少分を測定した。
【0069】さらにソルベントクラック性は、表面に指脂を付着させ、48時間放置して顕微鏡観察によりソルベントクラックの有無を観察した。
【0070】
【表7】

(比較例1−5)電荷輸送層のバインダーに表8の条件1から5のものを用いた以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
【0071】
【表8】

得られた電子写真感光体を実施例1〜16と同様に評価した。その結果を表9に示す。
【0072】
【表9】

(実施例17)30φ254mmのAlシリンダーを支持体とし、それに、以下の材料より構成される塗料を支持体上に浸せき法で塗布し140℃、30分熱硬化して15μmの導電層を形成した。
【0073】
導電性顔料:SnO2 コート処理硫酸バリウム 10部 抵抗調節用顔料:酸化チタン 2部 バインダー樹脂:フェノール樹脂 6部 レベリング材:シリコーンオイル 0.001部 溶剤:メタノール、メトキシプロパノール0.2/0.8 20部次にこの上にNメトキシメチル化ナイロン3部および共重合ナイロン3部をメタノール65部、nブタノール30部の混合溶媒に溶解した溶液を浸せき法で塗布し0.5μmの中間層を形成した。
【0074】次にCuKαのX線回折スペクトルにおける回折角2θ±0.2°が9.0°,14.2°,23.9°,27.1°に強いピークを有するTiOPc4部とポリビニルブチラール(商品名:エスレックBM2、積水化学製)2部およびシクロヘキサノン60部をφ1mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散したあとエチルアセテート100部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。これを浸せき法で塗布し0.3μmの電荷発生層を形成した。
【0075】次に下記構造式のアミン化合物9部【0076】
【化19】

下記構造式のアミン化合物1部【0077】
【化20】

と表9の条件1記載の重合体10部をモノクロロベンゼン30部ジクロロメタン70部の混合溶媒に溶解した。
【0078】この重合体は構成単位例1で示されたビスフェノール(0.0333mol)とビスフェノールZ(0.0666mol)を4ツ口フラスコにいれポリジン228mlを加える。攪拌しながらフラスコにガス導入管とガス排出管を設けドラフトチャンバー内でホスゲンを0.25g/minの速度で30分送付する。ガス導入停止後、20分攪拌しメタノール250mlを5分かけて混合し析出したポリマーをロ別しメタノール500ml中で洗浄し、一旦乾燥後、クロロホルム50mlに溶解しメタノール1l中に滴下し、ロ別、乾燥したものを用いた。最終収率78%この塗料を浸せき法で塗布し120℃2時間乾燥し25μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を作製した。
【0079】(実施例18−32)電荷輸送層のバインダーに表10の条件2から16のものを用いた以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
【0080】
【表10】

分子量はゲルパーミネーションクロマトグラフィーで測定した。
【0081】実施例17〜32の電子写真感光体のHH耐久限界値、テーバー減少量、ソルベントクラックを評価し、その結果を表10に示す。評価の詳細は、実施例1〜16で適用されたものと同じである。
【0082】
【表11】

(比較例6−10)電荷輸送層のバインダーに前記表8の条件1から5のものを用いた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
【0083】得られた電子写真感光体について、前記各実施例と同様にして評価した。その結果を表12に示す。
【0084】
【表12】

【0085】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、機械的強度を損なうことなく優れた耐ソルベントクラック性を有し、さらに機械的強度が強く、かつ直接帯電による放電に対する耐電気特性が良好であり製造が容易な直接帯電に適した電子写真感光体を提供することが可能となった。




 

 


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