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発明の名称 加熱装置の制御方法及び画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−65349
公開日 平成11年(1999)3月5日
出願番号 特願平9−239024
出願日 平成9年(1997)8月20日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】高梨 幸雄
発明者 鈴見 雅彦
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 被加熱材の搬送路に直交して配置した加熱用ヒータと、前記被加熱材を前記加熱用ヒータに圧接させる加圧ローラとを備えた加熱装置において、加熱動作終了後における前記加熱用ヒータ温度が所定値以上の場合、前記加圧ローラを所定の角度だけ回転させることを特徴とする加熱装置の制御方法。
【請求項2】 加熱用ヒータと加圧ローラとの間に耐熱性フィルムを介在させ、前記加圧ローラと前記耐熱性フィルムとの間に導入した被加熱材を該耐熱性フィルムとともに搬送することを特徴とする請求項1記載の加熱装置の制御方法。
【請求項3】 耐熱性フィルムは円筒状、エンドレスベルト状、ロール巻き有端ウエブ状のいずれかであることを特徴とする請求項2記載の加熱装置の制御方法。
【請求項4】 被加熱材サイズ履歴により、加熱動作終了後における加圧ローラ回転頻度を変更することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の加熱装置の制御方法。
【請求項5】 加圧ローラは芯金上に発泡ゴムよりなる弾性層を有し、この弾性層は連続気泡構造であることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の加熱装置の制御方法。
【請求項6】 加圧ローラは芯金上に発泡ゴムよりなる弾性層を有し、この弾性層上に熱可塑性または熱硬化性の硬質被覆層を備えたことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の加熱定着装置の制御方法。
【請求項7】 記録材上に未定着画像を形成する画像形成手段と、前記未定着画像を前記記録材上に加熱定着する請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の制御方法における加熱装置とを備えた画像形成装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加熱材の搬送路に直交して配置した加熱用ヒータと、前記被加熱材を前記加熱用ヒータに圧接させる加圧ローラとを備え、被加熱材の表面性(艶等)を改善する装置、仮定着処理する装置、シート材を乾燥処理、ラミネート処理する装置等として用いる加熱装置の制御方法及びこの制御方法の加熱装置を加熱定着装置として備えた電子写真方式、静電記録方式による例えば、複写機、レーザービームプリンタ等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の画像形成装置は、コンピュータ等の外部情報処理機器より印字に関するコマンドおよびコード化された文字、イメージ画像情報をデータ受信し、フオーマッタ(パソコン等より送られてきた画像情報等をビットマップ情報(2値)に変換する部分)等においてコード化された情報を画像情報に変換する際に、写真等の濃度情報を持ったイメージ画像はディザマトリックス、誤差拡散法等公知の画像処理を受け、二値化されて画像情報に変換される。
【0003】次に、この画像情報を電子写真エンジン部分(画像形成部)においてプリントする。すなわち、あらかじめ均一に帯電された電子写真感光体、静電記録誘電体上に、光学系等の露光手段によって、画像情報によって変調された例えば半導体レーザ等を走査して静電潜像を形成する。この静電潜像を可視像化する現像装置としては、例えば静電潜像担持体と対向した現像領域において所定の微小間隙を開けた現像担持体上から、現像剤であるトナーを静電潜像担持体上の静電潜像に移転して付与することにより、静電潜像を可視像化するものが知られている。可視像化されたトナー像は、転写手段により記録材に転写される。
【0004】トナー像が転写された被加熱材としての記録材は、静電潜像担持体から分離され公知の加熱装置等の定着手段に送られ、そこでトナー像の記録材への定着が行われる。
【0005】従来、上記加熱装置としては、熱ローラ方式やフィルム加熱方式の装置が広く用いられている。特にフィルム加熱方式は、加熱用ヒータと加圧ローラの間に耐熱性フイルムとともに記録材を通して該記録材上のトナー像を加熱定着するもので、スタンバイ時に加熱装置に電力を供給せず、消費電力を極力低く抑えることができる。このフィルム加熱方式による加熱装置は例えば特開昭63−313182号公報・特開平2−157878号公報・特開平4−44075号公報・特開平4−204980号公報等に提案されている。
【0006】図10は加熱定着装置として適用したフィルム加熱方式による加熱装置の要部の概略構成図を示したもので、図において、ステイホルダー(支持体)102に固定支持させた加熱部材(加熱体、以下、加熱用ヒータと記す)101と、この加熱用ヒータ101に耐熱性の薄肉フィルム(以下、定着フィルムと記す)103を挟んで所定のニップ幅のニップ部(定着ニップ部)Nを形成させて圧接する弾性加圧ローラ110を有する。上記加熱用ヒータ101は通電により所定の温度に加熱・温調される。
【0007】定着フィルム103は不図示の駆動手段あるいは加圧ローラll0の回転力により、定着ニップ部Nにおいて加熱用ヒータ101面に密着・摺動しつつ矢印aの方向に搬送移動される。この定着フイルム103は円筒状あるいはエンドレスベルト状、もしくはロール巻き有端ウェブ状の部材のいずれでもよい。
【0008】次に動作について説明する。
【0009】上記ヒータ101を所定の温度に加熱・温調させ、定着フィルム103を矢印の方向に搬送移動させた状態において、定着ニップ部Nの定着フィルム103と加圧ローラ110との間に未定着トナー像tを形成担持させた記録材Pを導入すると、記録材Pは定着フィルム103の面に密着して該定着フィルム103と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送される。
【0010】この定着ニップ部Nにおいて、記録材P・トナー像tが加熱用ヒータ101により定着フィルム103を介して加熱され、記録材P上のトナー像tが該記録材に加熱定着される。定着ニップ部Nを通った記録材Pは定着フィルム103の面から剥離して搬送される。
【0011】図11は上記加熱用ヒータ101の構成図であり、(a)は正面図、(b)は背面図である。この加熱用ヒータ101には一般にセラミックヒータが使用される。例えば、アルミナ等の電気絶縁性・良熱伝導性・低熱容量のセラミック基板101aの面(定着フィルム103と対面する側の面)に基板長手(図面に垂直の方向)に沿って銀パラジューム(Ag/Pb)・Ta2N等の通電発熱抵抗層101bをスクリーン印刷等で形成具備させ、この通電発熱抵抗層101bの形成面を薄肉ガラス保護層101cで覆ったものである。
【0012】このセラミック加熱用ヒータ101は通電発熱抵抗層101bに通電がなされることにより該通電発熱抵抗層101bが発熱して、セラミック基板101a・ガラス保護層101cのヒータ全体が急速昇温する。この加熱用ヒータ101の昇温がヒータ背面に配置された温度検知手段104により検知されて、不図示の通電制御部へフィードバックされる。この通電制御部は温度検知手段104で検知されるヒータ温度が所定のほぼ一定温度(定着温度)に維持されるように通電発熱抵抗層101bに対する通電を制御する。すなわち加熱用ヒータ101は所定の定着温度に加熱・温調される。
【0013】定着フィルム103は、定着ニップ部Nにおいて加熱用ヒータ101の熱を効率よく記録材Pに与えるため、厚みは20〜70μmとかなり薄いものである。この定着フィルム103はフィルム基層、プライマー層、離型性層の3層で構成されており、フィルム基層側がヒータ側であり、離型性層側が加圧ローラ側である。
【0014】フィルム基層は加熱用ヒータ101のガラス保護層101cより絶縁性の高いポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK等であり、耐熱性、高弾性を有している。また、このフィルム基層により定着フィルム103全体の引裂強度等の機械的強度を保っている。プライマー層は厚み2〜6μm程度の薄い層で形成されている。離型性層は定着フィルム103に対するトナーオフセット防止層であり、PFA、PTFE、FEP等のフツ素樹脂を厚み10μm程度に被覆して形成している。
【0015】また、ステイホルダー102は、例えば耐熱性プラスチック製部材より形成され、加熱用ヒータ101を保持するとともに定着フィルム103の搬送ガイドも兼ねている。
【0016】このような薄い定着フィルム103を用いたフィルム加熱方式の加熱装置においては、加熱用ヒータ101としてのセラミックヒータの高い剛性のために、この加熱用ヒータ101に圧接させた加圧ローラ110の弾性層111が該ヒータの扁平下面にならって圧接部で扁平になり、所定幅の定着ニップ部Nを形成し、この定着ニップ部Nのみを加熱することでクイックスタートの加熱定着を実現している。
【0017】以上の構成において、加熱用ヒータ101の通電発熱抵抗層101bの長手方向の幅Wは、定着フィルム103を介して当接される加圧ローラ110の弾性層111の幅Dに比べ若干狭い幅で形成されており、トナー像tを形成担持させた記録材Pの搬送領域と比べると同程度か若干広い幅で形成されている。
【0018】これにより加熱用ヒータの通電発熱抵抗層101bに通電することで発した熱は、定着フィルム103と加圧ローラ110の間を搬送された記録材Pに与えられ、記録材P上のトナー像tを溶融し、固着するために作用する。また、Sは記録材搬送基準であり、この場合は画像形成装置本体の記録材搬送系が記録材搬送方向に垂直な方向の端部に基準を設けた片側基準の装置である。
【0019】さらに、図9(b)に示したように加熱用ヒータ101の背面には、サーミスタ等の温度検知素子104と暴走時にヒータ101の通電発熱抵抗層101bへの通電をシヤツトダウンするための温度ヒューズ、あるいはサーモスイッチ等のサーモプロテクター105が当接してあり、これらは画像形成装置が搬送可能な最小幅の記録材Pの搬送域内に配置されている。
【0020】つまり、温度検知素子104は、画像形成装置が搬送可能な最小幅の記録材Pを搬送した場合であっても、記録材P上のトナー像tを定着不良、高温オフセット等の問題を起こさずに適度な定着温度で加熱定着するために、記録材最小搬送域内に設けられている。
【0021】一方、サーモプロテクター105は、最小幅の記録材Pが搬送された場合、搬送領域よりも熱抵抗が小さい非搬送領域で過加熱されることにより、通常の搬送時であってもサーモプロテクター105が誤動作して通電をシヤットアウトする等の問題を引き起こさないために、記録材最小搬送域内に設けられている。
【0022】ところで、サーモプロテクター105を加熱用ヒータ101の背面に当接することにより、通電発熱抵抗層101bで発生した熱量がサーモプロテクター105に奪われて、記録材Pに十分な熱量が与えられなくなり、サーモプロテクター105の当接位置において定着不良を起こすことがある。
【0023】これを防ぐために通電発熱抵抗層101bのサーモプロテクター105の当接対応位置において、通電発熱抵抗層101bの一部101b’の幅を若干狭めて、該当接位置の抵抗値を他の部分より大きくすることで発熱量を確保している。これにより記録材Pへの給熱量を長手方向に渡って一定とし、定着むらのない良好な加熱定着を実現している。
【0024】ここで、温度検知素子104も同様に加熱用ヒータ101の背面に当接させているため、同様に通電発熱抵抗層によって発した熱が温度検知素子104に奪われることが懸念されるが、チップサーミスタ等熱容量の小さい温度検知素子104を用いることにより、加熱用ヒータ101から奪われる熱量を小さく抑えることができる。このためサーモプロテクター105と同様の上記対策を取らなくても、長手方向において記録材の定着均一性を損ねることなく均一な定着が可能となる。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記加熱装置において、加熱動作終了後に高温のニップ部に長時間位置する加圧ロ一ラの部分が永久変形する場合がある。そのため、加圧ローラ周期の加熱ムラが発生したり、特に加圧ローラを搬送駆動とした場合(加圧ローラ駆動方式)、被加熱材の搬送が不安定となり、斜行やブレ等が発生する場合がある。
【0026】また、加熱装置の熱効率アップには、加圧ローラ弾性層として発泡ゴムを用い、加圧ローラの低熱容量化、断熱化をはかることが有効であるが、発泡ゴムローラは熱膨張による外径変化が大きく(気泡の熱膨張大)、加圧ローラで被加熱材としての記録材を搬送する加圧ローラ駆動方式では搬送速度が大きく変化し、印字精度等に悪影響を与える。それらの問題を防ぐために気泡どうしが連なった連続気泡構造を有する連泡スポンジローラ(膨張した空気が連続気泡を通って外部へ排出される)や表層に熱可塑性又は熱硬化性の硬質被覆膜(ポリイミドチューブ等)を設け、熱膨張による外径変化を押さえ込む等が有効となる。
【0027】しかし、これらのローラは弾性層及び被覆膜が永久変形を起こしやすくなってしまう。また、封筒等の小サイズ紙を連続通紙した場合には非通紙部の加熱ヒータ及び加圧ローラが昇温するために加熱動作終了後の非通紙部ニップ部当接位置で加圧ローラの永久変形が生じやすい等の課題があった。
【0028】本発明は上記のような従来の課題を解決するためになされたもので、加圧ローラの永久変形を防ぎ、加圧不良による定着ムラや搬送不良の発生を防止した加熱装置の制御方法を得ることを目的とする。
【0029】また、この制御方法による加熱装置を加熱定着装置として適用して高品質の画像を得ることのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を有することを特徴とする加熱装置の制御方法及び画像形成装置である。
(1)本発明の加熱装置の制御方法は、記録材の搬送路に直交して配置した加熱用ヒータと、前記記録材を前記加熱用ヒータに圧接させて搬送させ該記録材上の未定着画像を加熱定着させる加圧ローラとを備えた加熱定着装置において、定着動作終了後における前記加熱用ヒータ温度が所定値以上の場合、前記加圧ローラを所定の角度だけ回転させるものである。
(2)本発明の加熱装置の制御方法は、加熱用ヒータと加圧ローラとの間に耐熱性フィルムを介在させ、前記加圧ローラと前記耐熱性フィルムとの間に導入した記録材を該耐熱性フィルムとともに搬送するものである。
(3)上記(2)における耐熱性フィルムは円筒状、エンドレスベルト状、ロール巻きの有端ウエブ状のいずれかであるものである。
(4)上記(1)〜(3)における被加熱材サイズ履歴により、加熱動作終了後における加圧ローラ回転頻度を変更するものである。
(5)加圧ローラは芯金上に発泡ゴムよりなる弾性層を有し、この弾性層は連続気泡構造であるものである。
(6)加圧ローラは芯金上に発泡ゴムよりなる弾性層を有し、この弾性層上に熱可塑性または熱硬化性の硬質被覆層を備えたものである。
(7)記録材上に未定着画像を形成する画像形成手段と、前記未定着画像を前記記録材上に加熱定着する加熱定着装置として上記(1)から(6)のうちのいずれか1項記載の制御方法における加熱装置を備えたものである。
【0031】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は本発明の制御方法を実施する加熱装置を加熱定着装置として適用した場合の構成を示す正面図であり、図において、定着部材10は加熱用ヒータ11、断熱ステイホルダー12、定着フィルム13から構成されている。熱容量の小さな定着フィルム13は、クイックスタートを可能にするために100μm以下の厚みで耐熱性、可撓性を有するポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PPS、PFA、PTFE、FEP等のフィルムである。また、長寿命の加熱定着装置を構成するために十分な強度を持ち、耐久性に優れたフィルムとして、20μm以上の厚みが必要である。よって定着フィルム13の厚みとしては20μm以上100μm以下が最適である。さらにオフセット防止や記録材の分離性を確保するために表層にはPFA、PTFE、FEP等の離型性の良好な耐熱樹脂を混合ないし単独で被覆したものである。
【0032】上記定着フィルム13の内部に具備された加熱用ヒータ11は、被加熱材としての記録材上のトナー像を溶融、定着させるニップ部の加熱を行う。断熱ステイホルダー12は加熱用ヒータ11を保持し、ニップ部と反対方向への放熱を防ぐためので液晶ポリマー、フェノール樹脂、PPS、PEEK等により形成されており、定着フィルム13が余裕をもってルーズに外嵌されていて、矢印のa方向に回転自在に配置されている。
【0033】定着フィルム13は内部の加熱用ヒータ11および断熱ステイホルダー12に摺擦しながら回転するため、加熱用ヒータ11および断熱ステイホルダー12と定着フィルム13の間の摩擦抵抗を小さく抑え、スムーズな回転を可能とする必要がある。このため加熱用ヒータ11および断熱ステイホルダー12の表面に耐熱性グリース等の潤滑剤を少量介在させてある。
【0034】加圧部材としての加圧ローラ20は芯金21の外側にシリコンゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムで形成された弾性層22を設けたもので、必要に応じて弾性層22の上にPFA、PTFE、FEP等の離型性層23を形成してもよい。この加圧ローラ20は上記の定着部材10の方向に不図示の加圧手段により、長手方向両端部から加熱定着に必要なニップ部を形成するべく十分に加圧されており、長手方向端部から芯金21を介して不図示の回転駆動により、矢印の方向に回転駆動される。これにより上記定着フィルム13はステイホルダー12の外側を図の矢印方向に従動回転する。あるいは定着フィルム13の内部に不図示の駆動ローラを設け、駆動ローラを回転駆動することにより、定着フィルム13を回転させる。
【0035】上記の構成の加熱定着装置は、前記したように、大量プリント後、加圧ローラは高温の定着ニップ部と長時問当接されることにより、そのニップ当接位置で永久変形し、変形位置で加圧不良等が生じ、定着ムラが発生したり、加圧ローラ駆動方式では斜行やブレ等紙搬送に悪影響を与える。
【0036】そこで、本実施の形態1ではプリント終了後、ヒータ温度が所定値以上の場合は加圧ローラを回転させ定着ニップ部との当接位置をずらすシーケンスを採用した。
【0037】まず、加圧ローラが永久変形するヒータ温度と放置時間の関係について調べた。その結果を表1に示す。
【0038】
【表1】

表1よりわかるように、プリント後のヒータ温度が80℃以上の場合、5分以上放置すると、加圧ローラの永久変形が発生するが、80℃より低い場合はその状態で放置しても加圧ローラの永久変形は発生しなかった。
【0039】そこで、図2に示すように、プリント終了後、プリント命令がない場合、ヒータ温度が80℃以上かを判断し(ステップST2−1)、NOであれば加圧ローラを回転せずスタンバイとし(ステップST2−2)、YESであれば加圧ローラを80度回転させ(ステップST2−3)、5分間ウエイトする(ステップST2−4)シーケンスとした。尚、最初のヒータ温度モニターはヒータ温度が安定するプリント終了50秒後とし、ヒータ温度モニター間隔は80℃以上で5分間以上放置されないように4分とした。
【0040】以上のようなシーケンスにより大量プリント後の加圧ローラ永久変形の有無を調べた。その結果を表2に示す。
【0041】
【表2】

表2からわかるように、本実施の形態1のシーケンスにより、大量プリント後でも定着ニップ部での加圧ローラの永久変形が発生しなくなった。ここでは、加圧ローラの回転角度を80度としたが、定着ニップとの当接位置がずれる他の角度でも十分な効果があり、また、加圧ローラを数周回転させ、定着ニップをより冷却させる効果をアップさせる方法等も有効であった。
【0042】このようにプリント終了後の加熱用ヒータ温度が所定値以上の場合、加圧ローラを所定の角度だけ回転させ、定着ニップ当接位置をずらすことにより、加圧ローラの永久変形を防ぐことができた。
実施の形態2.実施の形態2は加圧ローラとして図3(b)のように気泡24bどうしがつながった連続気泡構造を有する連泡スポンシロ一ラを用いた。尚、その他の条件は前記実施の形態1と同様であるので重複説明は省略する。
【0043】オンデマント加熱定着装置の昇温の高速化を図る場合には、熱容量が小さく断熱効果がある発泡ゴム加圧ローラ(図3(a))は有効である。しかし、発泡ゴム加圧ローラは加熱時に加圧ローラ中の気泡24aが膨張し、外径が大きく変化するため加圧ローラ駆動方式では搬送スピードの変動幅が大きくなり、紙搬送等に悪影響を与える。
【0044】そこで、図3(b)のような連続気泡構造を有する連泡スポンジローラが有効となる。連泡スポンジローラは発泡剤を含有したシリコーンゴム材料の中にNaC1の結晶を均一に分散させ、発泡、加硫を行った後、出来上がった発泡弾性体内のNaClを水により溶かし出す等の方法により製造され、この連続気泡24bにより加熱された空気が外部に排出されるため熱膨張による外径変化が軽減できる。しかし、この連泡スポンジは圧縮永久歪みが10〜20%と独立気泡スポンジ(5%程度)に比べて大きく、定着ニップ当接位置で永久変形しやすく、変形部加圧不良による定着ムラや紙搬送ブレ等が発生する場合がある。
【0045】そこで、本実施の形態2では、前記連泡スポンジローラを用いた高速レーザビームプリンタ(24ppm、131mm/s)において、前記実施の形態1の加圧ローラ回転シーケンスをヒータ温度に応じて多段階で行った。
【0046】まず、加圧ローラ永久変形が発生するヒータ温度と放置時間の関係について調べた。その結果を表3に示す。
【0047】
【表3】

表3のようなヒータ温度と放置時間の組み含わせで加圧ローラの永久変形が発生するため、表4に示す間隔でヒータ温度をモニターし、加圧ローラを80度回転させるシーケンスとした。
【0048】このシーケンスを図4のフローチャートについて説明する。
【0049】プリント終了後、ヒータ温度が安定するプリント終了50秒後にヒータ温度が80℃以上かを判断し(ステップST4−1)、YESであれば、加圧ローラを80度回転させ(ステップST4−2)、2分間ウエイト(ステップST4−3)後ステップST4−1に戻り上記の動作を繰返す。また、ステップST4−1の判断がNOの場合はヒータ温度が40〜80℃かを判断し(ステップST4−4)、YESであれば、加圧ローラを80度回転させ(ステップST4−5)5分間ウエイト(ステップST4−6)後、ステップST4−4に戻り上記の動作を繰返す。また、ステップST4−4の判断がNOの場合は、加圧ローラ回転せずにスタンバイとする(ステップST4−7)。
【0050】
【表4】

上記図4のフローチャートに示すシーケンスを用い、大量プリント後の加圧ローラの永久変形発生の有無について調べた。その結果を表5に示す。
【0051】
【表5】

表5よりわかるように上記シーケンスにより、加圧ローラ20のニップ部当接位置での永久変形の発生を防ぐことが出来た。
【0052】次に、上記シーケンスを図5のように発泡ゴムローラの表層に10〜100μmの熱可塑性又は熱硬化性の硬質被覆膜23(ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等)を形成した加圧ローラ20に適用した。図5のような加圧ローラ20は、発泡ゴムの熱膨張を表層の硬質被覆膜23により押さえ込むことが出来るため、ロ一ラの熱膨張による外径変化は小さいが、硬質被覆膜23や弾性層22が永久変形する場合がある。
【0053】上記加圧ローラ20を用い連続通紙後の加圧ローラ永久変形発生の有無を調べた結果を表6に示す。
【0054】
【表6】

表6からわかるように、本実施の形態2のシーケンスにより、加圧ローラの熱膨張による外径変化を軽減すると同時に永久変形も防ぐことができた。
【0055】以上のように、ヒータ温度に応じて加圧ローラ20を回転させ、ニップ部との当接位置をずらすことにより、連泡スポンジローラや表層に硬質被覆膜23を有する加圧ローラ20の永久変形を防ぐことが出来た。
実施の形態3.本実施の形態3では前記実施の形態2のシーケンスに加えて、封筒等の小サイズ紙を連続通紙した後には、加圧ローラの回転を行う頻度を増やすシーケンスとしたもので、その他の条件は前記実施の形態2と同様であり、重複説明は省略する。
【0056】封筒等の小サイズ紙を連続通紙した場合、非通紙部のヒータ及び加圧ローラ温度が通紙部より高くなるため、プリント終了後しばらくの間はヒータ温度をモニターしている部分(通紙域内)より温度が高い部分が存在する。従って、小サイズ紙を連続通紙した後は、非通紙部で加圧ローラの永久変形が起こりやすい。
【0057】そこで、本実施の形態3では小サイズを連続通紙した直後は、加圧ローラ回転を行う頻度を増やすシーケンスとした。
【0058】まず、通紙部と非通紙部の温度差がなくなるまでの時間を小サイズ紙(封筒、com10)連続通紙枚数を変えて調べた。その結果を表7に示す。
【0059】
【表7】

表7からわかるように、封筒を20枚以上連続通紙した後に通紙部と非通紙部の温度差がなくなるまでに約4分間程かかる、つまり、プリント終了後4分間はヒータ温度をモニターしている部分より温度が高い部分が存在することが分かる。そこで、小サイズ紙を20枚以上連続通紙した直後とそれ以外の場合で表8のように加圧ローラ回転頻度を変更するシーケンスとした。
【0060】図6は表8のシーケンスによる動作を示すフローチャートであり、プリント終了50秒ウエイト後、小サイズを20枚連続通紙したかを判断し(ステップST6−1)、YESであれば、プリント終了後4分経過したかを判断し(ステップST6−2)、NOであればヒータ温度が40℃以上かを判断し(ステップS6−3)、YESであれば加圧ローラ80度回転(ステップST6−4)、2分間ウエイト(ステップST6−5)後、ステップST6−2に戻り上記の動作を繰返す。上記ステップST6−1、6−3でNO、ステップST6−2でYESであれば、前記図4に示す実施の形態2のシーケンスを実行する(ステップST6−6)。
【0061】
【表8】

尚、小サイズ連続通紙後に加圧ローラの回転頻度を増やすのはプリント終了後4分間だけとした。
【0062】以上のシーケンスにより非通紙部昇温の厳しいcom10封筒連続通紙後の加圧ローラの永久変形の有無について調べた。その結果を表9に示す。
【0063】
【表9】

表9からわかるように、小サイズ紙連続通紙直後は加圧ローラ回転頻度を増やすことにより、非通紙部の加圧ローラの永久変形を防ぐことが出来た。
【0064】このように、プリント終了後のヒータ温度により加圧ロ一ラを回転させ、プリントを行った紙サイズ履歴より加圧ローラ回転頻度を増やすことにり、非通紙部での加圧ローラの永久変形を防ぐことが出来た。
【0065】なお、上記の各実施の形態では、定着フィルム13として円筒状のものを示したが、図7に示すように加熱用ヒータ11とガイドローラ24、25に懸回したエンドレスベルト状、図8に示すように加熱用ヒータ11と圧接しながら送り出しローラ26から巻取りローラ27に至るロール巻きの有端ウエブ状でもよい。また、ヒータ11と加圧ローラ20との間に定着フイルム13を介在させることなく、ヒータ11に加圧ローラ20を直接圧接させる加熱装置であってもよい。
実施の形態4.図9は本発明の制御方法による加熱装置を加熱定着装置6として備えた画像形成装置を示す構成図であり、図9において、1は感光ドラムであり、0PC、アモルフアスSe、アモルフアスSi等の感光材料がアルミニウムやニッケルなどのシリンダ状の基板上に形成されている。この感光ドラム1は矢印の方向に回転駆動され、まず、その表面は帯電装置としての帯電ローラ2によって一様帯電される。次に、画像情報に応じて0N/0FF制御されたレーザビーム3による走査露光が施され、静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置4で現像、可視化される。現像方法としては、ジャンピング現像法、2成分現像法、FEED現像法などが用いられ、イメージ露光と反転現像とを組み合わせて用いられることが多い。
【0066】可視化されたトナー像は、転写装置としての転写ローラ5により、所定のタイミングで搬送された記録材P上に感光ドラム1上より転写される。このとき記録材Pは感光ドラム1と転写ローラ5に一定の加圧力で挟持され、加熱定着装置6へと搬送され、トナー像が永久画像として記録材に加熱定着される。
【0067】一方、感光ドラム1上に残存する転写残りの残留トナーは、クリーニング装置7により感光ドラム1表面から除去される。尚、実施の形態4の画像形成装置は、600dpi、16枚/分(プロセススピード約94mm/sec)でプリントを行うことができる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による加熱装置の制御方法によれば、加熱動作終了後における加熱用ヒータ温度が所定値以上の場合、加圧ローラを所定の角度だけ回転させるように構成したので、加圧ローラのニップ部当接位置における永久変形を防ぐことができ、加圧不良による加熱ムラや加圧ローラ駆動方式における搬送不良を防止できる。
【0069】また、上記制御方法の加熱装置を加熱定着装置として適用した本発明の画像形成装置によれば、定着ムラや記録材の搬送不良を防止でき、高品質の画像を得ることができる等の効果がある。




 

 


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