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発明の名称 加熱定着装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−65337
公開日 平成11年(1999)3月5日
出願番号 特願平9−226623
出願日 平成9年(1997)8月22日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】若林 忠 (外4名)
発明者 平井 政秀
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 加熱体とそれに圧接する加圧部材との間のニップ部に未定着画像を担持した転写材を通過させることにより転写材に加熱体の熱エネルギーを付与して熱定着させる加熱定着装置に於て、加熱体をAlNからなる基板で形成し、加熱体上の発熱体幅を1mm幅以下とすることを特徴とする加熱定着装置。
【請求項2】 前記の加熱定着装置に於いて、AlNからなる基板幅が加熱体とそれに圧接する加圧部材との間のニップ部の長手垂直方向のニップ幅よりも、転写材導入側に長い請求項1に記載の加熱定着装置。
【請求項3】 前記の加熱定着装置に於いて、発熱体位置がニップ内の長手垂直方向の任意の場所に位置する請求項1に記載の加熱定着装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱定着装置に関するものである。より詳しくは、耐熱性のフィルムを介して記録材シート等の被加熱体に熱エネルギーを付与する加熱定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、電子写真、静電記録、磁気記録等の適宜の作像プロセスを用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像出力装置において、記録材に転写方式あるいは直接方式で形成担持させたトナー像を記録材面に定着させる定着装置(像加熱装置)としては熱ローラ方式の加熱装置が用いられてきた。
【0003】この熱ローラ方式の加熱装置は、内部にヒータを備えた金属製のローラと、それに圧接する弾性を持つ加圧ローラを基本構成として、この一対のローラによりできる定着ニップ部(圧接ニップ部)に被加熱部材としての記録材を導入して挟持搬送、通過させることにより、トナー像を加熱、加圧して定着させるものである。
【0004】しかし、このような熱ローラ方式の加熱装置では、ローラの熱容量が大きいためにローラ表面を定着温度まで上げるのには非常に多くの時間を要していた。また、このため、画像出力動作を速やかに実行するためには、装置を使用していないときにもローラ表面をある程度の温度に温調していなければならないという問題点があった。
【0005】そこで、これらの問題点を解決するために考案された加熱方式、装置として、本出願人の先の出願に係る例えば特開昭63−313182号公報、特開平2−157878号公報等に開示のフィルム加熱方式、装置がある。
【0006】このフィルム加熱方式の加熱装置は通常、薄肉の耐熱性フィルムと、このフィルムの一方面側に固定支持して配置された加熱体(ヒータ)と、他方面側にヒータに対向して配置された、ヒータに対してフィルムを介して被加熱部材を密着させる加圧部材とからなっている。
【0007】フィルムを挟んでヒータと加圧部材との圧接で形成される圧接ニップ部のフィルムと加圧部材との間に、被加熱部材、像加熱装置にあってはトナー像を形成担持させた記録材を導入して通過させることにより、記録材の顕画像担持体面がフィルムを介してヒータで加熱され、未定着画像に熱エネルギーを付与し、トナーが軟化、溶融して画像の加熱定着がなされる。
【0008】従来のヒータ基板には、耐熱性フィルム、被加熱材としての被記録材の搬送、移動方向に対して直行する方向を長手とする横長、肉薄でありたとえば長さ240mm、幅10mm、厚さ1mmの、アルミナ等の耐熱性、電気絶縁性、低熱容量のセラミック基板が用いられていた。
【0009】抵抗発熱体パターンは、例えば、銀パラジウム(Ag/Pb)、Ta2 N等の電気抵抗材ペースト(抵抗ペースト)を例えば厚み10μm、幅1〜3mmの細帯状にセラミック基材面長手に沿ってスクリーン印刷等により塗工し焼成することで形成したものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般的にプロセススピードの高速化に伴い、良好な定着性を確保し、かつウェイトのないクイックスタートを実現させるためには、フィルム加熱定着装置の各パーツにより熱伝導性の高い、低熱容量の材料を用いなければならなく、また良好な定着性を確保するために長手に均一に熱を供給することが必要となってくる。従来のフィルム加熱定着装置に用いられるヒータでは高速化された場合には、クイックスタートをさせるためにはより大きな電力が必要となり、さらには定着ニップ内の発熱体幅を広くしたりしなければならず、その場合絶縁耐圧からの制限により発熱体からの沿面距離を確保するためにヒータ基板幅を大きくとらなければならず、コストアップにつながってしまい、またわずかな印刷幅の変化や厚みの変化が大きく発熱分布に影響を及ぼしており、所望の分布を得るためには、焼成後にパターンの抵抗値を測定しつつ、幅を削るといった調整が必要となり、歩留まりを悪くしたり、完成までの時間が長くなるといった生産上の不都合も生じた。
【0011】またこのような加熱体を用いた加熱定着装置においては、加熱体の取り付け位置精度が重要になり、わずかの誤差で大きく加熱能力に変化が生じたりして扱いづらいものとなった。
【0012】本出願に係る第1、第2、及び第3の発明の目的は、これらの問題を解決し、高速化された系においても、効率が良く、発熱分布の精度のいらない定着ヒータを得ることを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記の目的は以下の手段によって達成される。
【0014】すなわち、本発明は、加熱体とそれに圧接する加圧部材との間のニップ部に未定着画像を担持した転写材を通過させることにより転写材に加熱体の熱エネルギーを付与して熱定着させる加熱定着装置に於て、加熱体をAlNからなる基板で形成し、加熱体上の発熱体幅を1mm幅以下とすることを特徴とする加熱定着装置を提案するものであり、前記の加熱定着装置に於いて、AlNからなる基板幅が加熱体とそれに圧接する加圧部材との間のニップ部の長手垂直方向のニップ幅よりも、転写材導入側に長いこと、前記の加熱定着装置に於いて、発熱体位置がニップ内の長手垂直方向の任意の場所に位置することを含む。
【0015】本発明によれば、加熱体基板をより熱伝導性の高い、低熱容量のAlN基板とし発熱体幅を1mm以下とすることで、熱効率が良く、ヒータ基板全体で熱を供給でき、したがって抵抗値分布の精度の要求されない定着ヒータが得られ、高速化された系においても、低電力で安定した定着性を得、クイックスタートを可能にすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下本発明を実施例により更に具体的に説明する。
【0017】
【実施例】
(第1の実施例)図2は従来のテンションレスタイプのフィルム加熱定着装置の概略断面図である。1はエンドレスの耐熱性フィルムであり、加熱体を含むフィルムのガイド部材でもある加熱体支持体2に外嵌させてある。このエンドレスの耐熱フィルムの内周長と加熱体を含む加熱支持体2の外周長はフィルム1の方を例えば3mm程度大きくしてあり、したがってフィルム1は加熱体支持体2に対し周長が余裕をもってルーズに外嵌している。
【0018】フィルム1は熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上させるために、フィルム膜厚は100μm以下、好ましくは50μm以下20μm以上の耐熱性のあるPTFE、PFA、FEPの単層、あるいはポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PPS等の外周表面にPTFE、PFA、FEP等をコーティングした複合層フィルムを使用できる。本実施例ではポリイミドフィルムの外周表面にPTFEをコーティングしたものを用いた。
【0019】3は加熱体であり、アルミナ等でできた基板8の表面に、例えばAg/Pd(銀パラジウム)等の電気抵抗材料6を厚み約10μm、幅1〜3mmにスクリーン印刷等により塗工、その上に保護層7としてガラスやフッ素樹脂等をコートしてある。
【0020】4は加熱体3との間でフィルム1を挟んでニップNを形成し、フィルムを駆動する回転体としての加圧ローラであり、芯金4−aとシリコンゴム等の離型性の良い耐熱ゴム4−bからなり、芯金4−aの端部より不図示の手段により駆動する。
【0021】温度制御加熱体3上に設けられたサーミスター5の出力をA/D変換しCPU10に取り込みその情報をもとにトライアック11により加熱体に通電するAC電圧を位相、波数制御等のパルス幅変調をかけ、加熱体通電電力を制御することで行う。
【0022】本実施例では図1のように加熱体3の基板8に、従来のアルミナのかわりにヒータ基板材料をAlNセラミックとし、発熱体幅を0.5mmとする構成をとっている。
【0023】従来の図2の構成では、プロセススピードの高速化に伴い、クイックスタートを実現するためには必要最低電力のアップが必要となり、また発熱体幅も広くしなければならず絶縁耐圧から基板幅も広くとらなければならなくなる。しかしながら、ヒータ基板をより熱伝導性の高い、低熱容量のAlN基板とし発熱体幅を0.5mmとすることで、熱効率が良く、ヒータ基板全体で熱を供給でき、したがって抵抗値分布の精度の要求されない定着ヒータが得られ、高速化された系においても、低電力で安定した定着性を得、クイックスタートを可能にすることができる。また発熱体幅が0.5mmと細いので絶縁耐圧の制限を気にすることなくヒータ基板幅を任意に小さくでき、低コスト化が可能となった。本実施例で使用した機械はプロセススピードが50mm/secのものを使用した。
【0024】表1はAl23 とAlNの特性比較である。この表からわかるようにAl23 に比べてAlNの方が熱伝導率が約11倍高く、昇温速度も3倍以上であり、クイックスタートの要求される加熱定着装置においてはAlNセラミックヒータは非常に有効であるといえる。また、電気密度がAl23 が30[W/cm2 ]に対しAlNが100[W/cm2 ]で3倍以上であり、耐熱衝撃性もAl23 [℃]が200に対してAlNが400[℃]で約2倍となっている。このことより発熱体を細くした場合でも、電流の集中や急加熱によりヒータ基板が割れるという問題も起こりにくくなり、発熱体を従来よりも細くすることが可能となった。
【0025】表2は本実施例で用いたAlNセラミックヒータと従来用いていたAl23セラミックヒータの入力電力に対する常温から200℃までの立ち上げ時間の比較を示したものであり、図5は、400W入力の場合のAlNセラミックヒータとAl23 セラミックヒータそれぞれの常温から200℃までのサーミスタの立ち上がり曲線である。400Wを入れた場合、常温〜200℃までの立ち上がり時間は、従来のAl23 セラミックヒータの場合約9secであったのに対し、本実施例のAlNセラミックヒータの場合には約5secで目標温度に到達した。この結果からもあきらかなように従来用いられていたAl23 セラミックヒータよりも本実施例で用いたAlNセラミックヒータの場合の方が同じ電力を入力した場合、立ち上りスピードが速く、低電力でクイックスタートが可能となった。また本実施例で用いたAlNセラミックヒータは、従来のAl23 セラミックヒータの場合は発熱体で熱を供給していたため、発熱体の長手抵抗値分布が定着性に影響していたが、本実施例のAlNセラミックヒータの場合は熱伝導性が高いことにより発熱体だけでなく、AlNセラミックヒータ基板全体で熱が供給でき、発熱体の抵抗値分布の精度を要求することなく長手にわたってムラのない良好な定着性を得ることができた。
【0026】
【表1】

【0027】
【表2】

【0028】(第2の実施例)図3は本実施例を示す概略断面図である。本実施例はAlNセラミックヒータの基板幅がニップ幅よりも転写材突入側に広いことを特徴とする加熱定着装置である。
【0029】表3は入力電力に対する、立ち上げ所要時間を示したものである。この結果より本実施例の構成の加熱定着装置の方が同じ電力でわずかではあるが立ち上げ時間の短縮が可能となっておりさらに熱効率があがっているといえる。
【0030】よって本構成をとることにより、転写材移動方向に対して上流側にヒータ基板が長いのでプレヒート効果を与え、十分な定着性を確保し、下流側はニップ幅と同じにしているので不必要な熱をニップ下流側でロスすることがなく、効率を良くすることができる。さらに基板幅を小さくとることができコストダウンにもつながった。
【0031】
【表3】

(第3の実施例)図4は本実施例に用いた加熱定着装置の概略断面図である。このように、従来では発熱体位置を定着ニップのほぼ中心に位置しなければ良好な定着性が得られなかったが、ヒータ基板にAlNセラミックを用いた場合には、AlNセラミックの熱伝導性に優れているという特徴により、本実施例のように発熱体を定着ニップ以外の場所に位置しても十分な定着性が得られた。図4の構成をとることで未定着画像がニップ内の蒸気により、定着される前に後方に飛び散る尾引きといわれる現象に効果がある。
【0032】表4は従来の加熱定着装置と本実施例の加熱定着装置の、400W入力時の定着性と尾引きの比較であり、使用した機械はプロセススピードが50mm/secのものである。評価は、◎:優、○:良、△:実用可、×:実用不可、とした。この表からわかるように従来の構成では低電力で定着性を確保しかつ尾引きという画像上の問題を解決することは困難であったが、本実施例の構成をとることで低電力で良好な定着性を得、かつ尾引きに対しても非常に有効な構成をとることができた。
【0033】
【表4】

【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、加熱体基板をより熱伝導性の高い、低熱容量のAlN基板とし発熱体幅を1mm以下とすることで、熱効率が良く、ヒータ基板全体で熱を供給でき、したがって抵抗値分布の精度の要求されない定着ヒータが得られ、高速化された系においても、低電力で安定した定着性を得、クイックスタートを可能にすることができる。




 

 


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