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発明の名称 転写材担持部材及びそれを用いた画像転写方式
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−65304
公開日 平成11年(1999)3月5日
出願番号 特願平9−240228
出願日 平成9年(1997)8月22日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】狩野 有
発明者 林 靖子 / 榊原 悌互
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 少なくとも下記一般式(1)及び一般式(2)一般式(1)
【化1】

一般式(2)
【化2】

(式中、R1 〜R28は水素原子、アルキル基、アリ−ル基またはハロゲン原子を示し、R29はアルキレ基、R30は炭素数1個から15個のアルキレン基、アリ−レン基、アルキル置換アリ−レン基、Aは2官能基を示し、W、X、Y、Zは共重合比を示し、X、Zは1以上、W、Yは0以上、nは1以上の整数を示す。)で表わされる構成単位を同時に含有する共重合体であり、かつ、磁石粉を含有することを特徴とする転写材担持部材。
【請求項2】 画像担持部材及び請求項1記載の転写材担持部材を有する画像形成装置において、該転写材担持部材を用い、かつ、トナ−が磁性体を含有することを特徴とする画像転写方式。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は転写材担持部材及びそれを用いた画像転写方式に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より画像担持体上の画像を転写材に転写するときに用いられる転写材担持部材としては様々なものがある。例えば、帯電−像露光−トナ−現像−転写−クリ−ニングといった像形成手段を有する電子写真装置においては、感光体上のトナ−像を転写材(例えば紙)に転写する手段として図3及び図4に示されるような転写ドラム及び転写装置が挙げられる。
【0003】転写ドラム14は両端に配置されたシリンダ16、17とこれらのシリンダを連結する連結部18とから構成される支持体を有し、この支持体の外周開口域には転写材担持部材15が張設される。また前記連結部18には、給紙装置から送給された転写材を把持する転写材グリッパ19を有する。更に転写ドラム14の内側及び外側には転写用放電器20、及び除電手段を構成する内側除電用放電器22及び外側除電用放電器21、23が配置される。
【0004】従来は、上述のような静電気力による転写が主な転写方法であった。しかし、静電気力による転写工程においては、コロナ放電によるオゾンの発生、転写電流のリ−クにより感光体上にピンホ−ルが発生する等の問題も、依然としてかかえている。
【0005】一方、転写材担持部材自体の性能として、近年の画像の高画質化、高精彩化を実現するためのトナ−の小粒径化に伴い、転写材担持部材上野トナ−をクリ−ニングする際の転写材担持部材の潤滑性も更に厳しく求められている。
【0006】同様に、装置内で加えられる様々な機械的外力に対する耐久性、耐摩耗性といった様々な特性が要求される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来の静電転写工程におけるオゾンの発生、ピンホ−ルリ−ク等の問題点を解決し、更に耐久性、耐摩耗性に優れた転写材担持部材及び画像転写方式を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は少なくとも下記一般式(1)及び一般式(2)
【化3】

一般式(2)
【化4】

(式中、R1 〜R28は水素原子、アルキル基、アリ−ル基またはハロゲン原子を示し、R29はアルキレ基、R30は炭素数1個から15個のアルキレン基、アリ−レン基、アルキル置換アリ−レン基、Aは2官能基を示し、W、X、Y、Zは共重合比を示し、X、Zは1以上、W、Yは0以上、nは1以上の整数を示す。)で表わされる構成単位を同時に含有する共重合体であり、かつ、磁石粉を含有することを特徴とする転写材担持部材から構成される。
【0009】また、本発明は画像担持部材及び前記本発明の転写材担持部材を有する画像形成装置において、該転写材担持部材を用い、かつ、トナ−が磁性体を含有することを特徴とする画像転写方式から構成される。
【0010】本発明は、転写工程に磁気力を使用し、従来の静電気力による転写工程で生ずる生ずるオゾンノ発生、感光体上のピンホ−ル等の問題を解決し、更に転写材担持部材の材料特性により、転写材担持部材の高耐久性、画像の高精細化を達成するものである。また、磁気力転写を行うことにより省電力化にも有効である。
【0011】
【発明の実施の形態】図1に本発明における転写工程の具体例を示した。ただし、本発明における転写工程はこの図に限定されるものではない。感光体上の磁性トナ−は転写材担持部材中に分散された磁石粉の磁気力により転写紙上に引きつけられ、画像を形成する。また、図1においては転写前帯電を行うと、より好ましい。感光体上の磁性トナ−は転写前帯電により感光体との電位差を弱められ、静電気力を小さくされるため、転写材担持部材中に分散された磁石粉の磁気力により転写紙上により引きつけられ易くなり、より画像を形成し易くなる。更に、トナ−に含有される磁性体として有機磁性体を用いた場合、フルカラ−画像も可能である。
【0012】上述のような磁気力転写において、静電転写と同等の高精細な画像を得るためには、上記転写材担持部材中の磁石粉の均一な分散が必要である。
【0013】本発明の転写材担持部材においては、一般式(1)及び一般式(2)で示される構成単位を共重合させることにより、上記の磁石粉の分散性が非常に優れている。更に、機械的強度、耐油性、耐摩耗性、潤滑性等の特性も満足している。
【0014】即ち、本発明の転写材担持部材に用いられる共重合体は、前記一般式(1)のみの重合体を用いた場合と比較して潤滑性が良く強度に優れる上、更に表面を摺擦して所望の表面粗さを与えた場合にも強度が低下せず、繰り返しコピ−時にひび割れが生じにくい。
【0015】上記樹脂の特徴である潤滑性は、前記一般式(2)の構成単位を共重合することによって発現され、一般式(1)及び一般式(2)の構成単位を共重合することにより、機械的特性が損なわれることなく潤滑性を任意に調整することができる。
【0016】更に、本発明において用いられる上記の樹脂は、一般式(2)の構成単位よりなる重合体に耐薬品性があるため特に耐油性に優れ、画像形成装置内で飛散した機械油が付着した際に、転写材担持部材表面から油が侵入して樹脂膜の強度低下、その他の異常を発生させる確率が低い。
【0017】一般式(1)及び一般式(2)で示される構成単位よりなる本発明の共重合体は、界面重合させることによって得ることができる。
【0018】下記の表1〜4に、一般式(1)及び一般式(2)の構成単位よりなる共重合体を与える各種単量体の具体例を示すが、本発明において用いられる構成単位はこれ等に限定されるものではない。
【0019】
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【0020】本発明における一般式(1)及び一般式(2)の構成単位の共重合比は、耐久性、電気的安定性、環境安定性等を考慮しなければならないが、一般式(2)の構成単位の重量割合が5〜95重量%、好ましくは20〜80重量%がよい。
【0021】また、所望に応じて、従来、該樹脂に公知の種々の添加剤類が配合可能であり、これらとしては補強剤、酸化防止剤、充填剤、安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、離型剤、染料、顔料、その他の難燃剤や耐衝撃性改良用のエラストマ−等が挙げられる。例えば安定剤としては特に亜リン酸またはホスファイトが好適である。また離型剤としては飽和脂肪酸のモノマ−あるいは多価アルコ−ルのエステルが挙げられ、ステアリルステアレ−ト、ジペンタエリスリト−ルヘキサオクトエ−ト等が好適なものとして例示される。更に通常のポリカ−ボネ−ト、ポリエステルカ−ボネ−ト、ポリアリレ−ト等の樹脂類も当然目的に応じて適宜用いることができる。
【0022】本発明において、転写材担持部材中に分散される磁石粉の例としては、一般の永久磁石が用いられる。例えばバリウムフェライト磁石、ストロンチウムフェライト磁石等のフェライト磁石、希土類磁石、アルニコ系磁石等である。磁石粉の粒径としては、50μm以下、好ましくは30μm以下である。50μmより大きいと、磁石粉の分散が不均一になり、高画質な画像が得られにくい。
【0023】本発明に用いられる転写材担持部材用樹脂フィルムは押出成型、射出成型、ブロ−成型、キャスチング成型等の方法により成型することができる。形状はシ−ト状でも、遠心成型法やシ−ト端部を熱融着、超音波融着及び接着剤による接着等の手段によりエンドレスベルト状としてもよく、用いる画像形成装置によって任意の最も好ましい形状にするのがよい。フィルムの膜厚は50μm〜300μm、特には70μm〜200μmが好ましい。
【0024】図2に、形状をエンドレスベルト状にした本発明の転写材担持部材及び転写方式を用いた画像形成装置断面の具体例を示す。図2に示される電子写真装置には、回転自在に軸支され矢印方向に回転する画像担持体、即ち感光ドラム1が配置され、その外周部に画像形成手段が配置される。画像形成手段は任意の手段として得られるが、本例では、感光ドラム1を均一に帯電する一次帯電器7と、光像を照射し、感光ドラム1上に静電潜像を形成する、例えばレ−ザ−ビ−ム露光装置等からなる露光手段6と、感光ドラム1上の静電潜像を可視画像とする現像装置5とを具備する。
【0025】現像装置5は、ブラック色現像剤単色の現像剤を収納する現像器である。前記現像装置5は、感光ドラム上の静電潜像の現像を行う。感光ドラム1に一次帯電器7により均一な帯電を行い露光手段6にて画像情報に応じた光像を照射し、感光ドラム1上に静電潜像が形成される。該静電潜像は、現像装置5により、感光ドラム1に樹脂を基材とした平均粒径8〜12μmの磁性トナ−によりトナ−像として可視化される。更に、トナ−像は転写前帯電器8により逆極性の弱いコロナ帯電を受け、静電気力を弱められる。
【0026】一方、転写材Pはレジストロ−ラ9により画像と同期して転写ベルト2へと送られ、該転写ベルト2にて図中矢印方向に搬送される。
【0027】次いで、感光ドラム1と当接する領域において転写ベルト2の磁気力によって感光ドラム1上のトナ−像が転写材Pに転写される。
【0028】転写材Pは転写工程が行われた後、定着器10にて圧力による定着を受けた後、機外に排出される。
【0029】他方、感光ドラム1は、表面の残留トナ−をクリ−ニング装置11で清掃された後、再度画像形成プロセスに供せられる。
【0030】また、転写ベルト2の表面も同様にブレ−ド、ファ−ブラシ等よりなるクリ−ニング装置12により清掃された後、再度画像形成プロセスに供せられる。
【0031】また、本発明においては転写ベルト2の導入側から、その移動方向下流側に向けて伸びる、弾性を有した押圧部材13を設けてもよい。この押圧部材13は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレ−ト等の、好ましくは体積抵抗率が10e10Ωcm以上、特に好ましくは10e14Ωcm以上の合成樹脂フィルムで構成し、転写部の全域にわたって配置される。
【0032】
【実施例】
実施例1下記構造式【化5】

の共重合体(粘度平均分子量3.10×104 )10重量部、ストロンチュウムフェライト粉(残留磁束密度Br=3500G、保磁力Hc=3000 Oe、粒径10μm)2重量部を用いて、押出成型により厚さ150μmのフィルムシ−トを得た。
【0033】この樹脂フィルムの潤滑性を評価するために、表面性試験機(商品名HEIDON−14、新東化学(株)製)を用いて、荷重10gの時のウレタンブレ−ドに対する滑り性を測定した。その結果、センサ−の出力値は、ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの出力を1とすると、0.43であった。なお、この場合、センサ−の出力値が小さい方が滑り抵抗が小さい、即ち、潤滑性が高いことを示す。
【0034】また、この樹脂フィルムの機械的強度を引張り試験機(商品名SV55、今田製作所製)を用いて測定した。その結果、引張り破壊強さは600kg/cm2であった。
【0035】また、この樹脂フィルムの耐油性を試験するために、フィルム上にユニウエイ(日本製油(株)製)を塗布し、1週間放置後、上述の引張り試験により機械的強度を測定した。その結果、引張り破壊強さは600kg/cm2 であった。
【0036】この樹脂フィルムの両端を超音波により融着し、エンドレスベルト状にして転写ベルトを作成した。
【0037】上記転写ベルトを用い、図2に示される画像形成装置にてマイナス極性に帯電された感光ドラム1に潜像を形成し、平均粒径が8μmのトナ−を用いてトナ−画像を得た。
【0038】この時、トナ−は磁性体を含有し、樹脂を色材その他微量の帯電制御性や潤滑性を向上させるための添加剤等により構成され、現像器に具備された現像シリンダと摩擦帯電されてプラス極性に帯電するものであった。
【0039】その後、該トナ−画像を、図2に示される転写装置により転写材に転写した。次いで、転写材は、転写ベルト2上で、定着ロ−ラ−にて圧力定着し、装置外部へ排出した。
【0040】得られた画像は転写ムラやヌケがなく、画質は良好であった。
【0041】更に1000枚の画像出し耐久試験を行ったが、感光体表面及び転写ベルト表面の劣化はなかった。
【0042】実施例2実施例1のストロンチウムフェライト粉をバリウムフェライト粉(残留磁束密度Br=4000G、保磁力Hc=2000 Oe、粒径15μm)2重量部とする他は、実施例1と同様の成分で実施例1と同様にして、厚さ120μmの転写ベルトを作成した。
【0043】上記転写ベルトを用いて実施例1と同様に評価した結果、樹脂フィルムの潤滑性、機械的強度、及び耐油性に関して実施例1と同等のレベルであり、また得られた画像も転写ムラやヌケがなく、画質は良好であった。更に、耐久画出し試験における感光体表面及び転写ベルトの劣化もなかった。
【0044】実施例3実施例1のストロンチウムフェライト粉を希土類コバルト磁石粉SmCo5 (残留磁束密度Br=10kG、保磁力Hc=9900 Oe、粒径5μm)1重量部とする他は、実施例1と同様の成分で実施例1と同様にして、厚さ110μmの転写ベルトを作成した。
【0045】上記転写ベルトを用いて実施例1と同様に評価した結果、樹脂フィルムの潤滑性、機械的強度、及び耐油性に関して実施例1と同等のレベルであり、また得られた画像も転写ムラやヌケがなく、画質は良好であった。更に、耐久画出し試験における感光体表面及び転写ベルトの劣化もなかった。
【0046】実施例4下記構造式【化6】

の共重合体(粘度平均分子量3.00×104)10重量部、及びストロンチウムフェライト粉(残留磁束密度Br=3500G、保磁力Hc=3000 Oe、粒径10μm)2重量部を用いて、押出成型により膜厚150μmのフィルムシ−トを得た。
【0047】上記転写ベルトを用いて実施例1と同様に評価した結果、樹脂フィルムの潤滑性、機械的強度、及び耐油性に関して実施例1と同等のレベルであり、また得られた画像も転写ムラやヌケがなく、画質は良好であった。更に、耐久画出し試験における感光体表面及び転写ベルトの劣化もなかった。
【0048】比較例1磁石粉を含有せずに、実施例1と同様にして厚さ120μmの転写ベルトを作成した。この転写ベルトを用いて実施例1と同様の評価を行った結果、樹脂フィルムの潤滑性、機械的強度、及び耐油性に関して実施例1と同等のレベルであったが、画出し試験においてトナ−像が転写上に転写せず、感光体上に残留してしまった。
【0049】比較例2フッ化ビニリデン樹脂10重量部、及び実施例1のストロンチウムフェライト粉2重量部を用いて、実施例1と同様にして厚さ140μmの転写ベルトを作成した。この転写ベルトの潤滑性を実施例1と同様に評価を行った結果、表面性試験機の値は1.2であった。また、引張り破壊強さは240kg/cm2であった。
【0050】また、この樹脂フィルムの耐油性を試験するために、フィルム上にユニウエイ(日本製油(株)製)を塗布し、1週間放置した後の引張り破壊強さはであった。更に、この転写ベルトを用いて画出し試験を行った結果、画像上に転写ムラ、ヌケが見られた。また、1000枚の耐久画出し試験においてベルト表面にひび割れが生じた。
【0051】
【発明の効果】本発明の転写材担持部材は、磁性トナ−を使用する画像形成プロセスにおいて磁気力転写を可能とし、静電気力による転写に伴うオゾンの発生、感光体上のピンホ−ル等の問題が解決され、更に省電力化にも有効である。更に転写材担持部材として求められる表面潤滑性、機械的強度、耐油性等の特性をも満足しており、かつ、磁石粉の分散性にも優れているため、長期にわたり、常に高画質な画像を得ることができるという顕著な効果を奏する。また、本発明の画像転写方式は、前記本発明の転写材担持部材を適切に用いることにより、顕著な効果を奏する。




 

 


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