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発明の名称 画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−38790
公開日 平成11年(1999)2月12日
出願番号 特願平9−208345
出願日 平成9年(1997)7月18日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】倉橋 暎
発明者 木村 要一 / 井上 雅博 / 伊藤 善邦 / 別所 勇爾
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 一次帯電手段による帯電、露光手段による画像露光および現像手段による現像により、可視画像が形成される複数個の像担持体と、供給手段から供給された記録材を担持して各像担持体と対向した各転写部に順次搬送するベルト状搬送手段と、前記各転写部における前記ベルト状搬送手段の像担持体側の反対側に設置され、前記像担持体上に形成された可視画像を記録材上に転写する転写帯電手段とを備えた画像形成装置において、前記複数個の像担持体を、前記転写帯電手段の転写帯電バイアスと逆極性であって、且つ前記各像担持体の表面電位の絶対値が、接地された部材と接触する前記ベルト状搬送手段の該接触部分の最大表面電位の絶対値より大きい値で帯電することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】 一次帯電手段による帯電、露光手段による画像露光および現像手段による現像により、可視画像が形成される複数個の像担持体と、供給手段から供給された記録材を担持して各像担持体と対向した各転写部に順次搬送するベルト状搬送手段と、前記各転写部における前記ベルト状搬送手段の像担持体側の反対側に設置され、前記像担持体上に形成された可視画像を記録材上に転写する転写帯電手段とを備えた画像形成装置において、前記複数個の像担持体を、前記転写帯電手段の転写帯電バイアスと逆極性であって、且つ前記各像担持体の表面電位の絶対値が、接地された部材と接触する前記ベルト状搬送手段の該接触部分の最大表面電位と、前記転写帯電手段の印加電圧との和より大きい値で帯電することを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】 一次帯電手段による帯電、露光手段による画像露光および現像手段による現像により、可視画像が形成される複数個の像担持体と、供給手段から供給された記録材を担持して各像担持体と対向した各転写部に順次搬送するベルト状搬送手段と、前記各転写部における前記ベルト状搬送手段の像担持体側の反対側に設置され、前記像担持体上に形成された可視画像を記録材上に転写する転写帯電手段とを備えた画像形成装置において、前記複数個の像担持体のうち一部の像担持体を使用して画像形成を行なう場合に、画像形成時に画像形成を行なわない他の像担持体を前記転写帯電手段の転写帯電バイアスと逆の極性に帯電することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】 各転写位置における前記各像担持体の表面電位の絶対値が、接地された部材と接触する前記ベルト状搬送手段の該接触部分の最大表面電位と、前記転写帯電手段の印加電圧との和より大きい値で帯電することを特徴とする請求項3の画像形成装置。
【請求項5】 前記接地された部材とは、前記ベルト状搬送手段を駆動する駆動ローラである請求項1、2、又は4の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を利用して、画像を記録材上に形成してハードコピーを得る複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の画像形成部を備え、各画像形成部でそれぞれ色の異なったトナー像を形成し、そのトナー像を同一記録材上に順次重ね合わせて転写してカラー画像を形成する画像形成装置が種々提案されている。
【0003】このような状況のなかで、無端状の記録材担持体を用いた電子写真方式のカラー画像形成装置が高速記録に用いられている。
【0004】カラー電子写真画像形成装置の一例を図9に基づいて説明する。装置内には第1、第2、第3、第4の画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdが並設され、各々異なった色のトナー像が潜像、現像、転写のプロセスを経て形成される。
【0005】第1〜第4の画像形成部Pa〜Pdは、それぞれ専用の像担持体、本例では電子写真感光ドラム3a、3b、3c、3dを具備し、各感光ドラム3a〜3d上に各色のトナー像が形成される。
【0006】各感光ドラム3a〜3dに隣接してベルト状搬送手段(以下「転写ベルト」という)130が設置され、感光ドラム3a〜3d上に形成された各色のトナー像が、転写ベルト130上に担持し搬送される記録材P上に転写される。さらに各色のトナー像が転写された記録材Pは、定着部9で加熱及び加圧によりトナー像を定着した後、記録画像として装置外の排紙トレイ63に排出される。
【0007】感光ドラム3a〜3dの外周には、それぞれ露光ランプ111a、111b、111c、111d、ドラム帯電器2a、2b、2c、2d、電位センサー113a、113b、113c、113d、現像器1a、1b、1c、1d、転写帯電器24a、24b、24c、24d、及びクリーナー4a、4b、4c、4dが設けられ、装置の上方部にはさらに図示しない光源装置およびポリゴンミラー117が設置されている。
【0008】光源装置から発せられたレーザー光をポリゴンミラー117を回転して走査し、その走査光の光束を反射ミラーによって偏向し、fθレンズにより感光ドラム3a〜3dの母線上に集光して露光することにより、感光ドラム3a〜3d上に画像信号に応じた潜像が形成される。
【0009】現像器1a〜1dには、現像剤としてそれぞれシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックのトナーが、図示しない供給装置により所定量充填されている。現像器1a〜1dは、それぞれ感光ドラム3a〜3d上の潜像を現像して、シアントナー像、マゼンタトナー像、イエロートナー像、及びブラックトナー像として可視化する。
【0010】記録材Pは記録材カセット10に収容され、そこから複数の搬送ローラ11及びレジストローラ12を経て転写ベルト130上に供給され、転写ベルト130による搬送で感光ドラム3a〜3dと対向した転写部に順次送られる。
【0011】転写ベルト130は、ポリエチレンテレフタレート樹脂シート(PET樹脂)や、ポリフッ化ビニリデン樹脂シート、ポリウレタン樹脂シートなどの誘電体樹脂のシートからなっており、その両端部を互いに重ね合わせて接合し、エンドレス形状にしたものか、あるいは継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが用いられている。
【0012】さて、駆動ローラ13及び支持ローラ14、15によりこの転写ベルト130が回転し、所定の位置にあることが確認されると、記録材Pがレジストローラ12から転写ベルト130に送り出され、記録材Pが第1画像形成部Paの転写部へ向けて搬送される。これと同時に画像書き出し信号がオンとなり、それを基準としてあるタイミングで第1画像形成部Paの感光ドラム3aに対し画像形成を行なう。
【0013】そして感光ドラム3aの下側の転写部で転写帯電器24aが電界または電荷を付与することにより、感光ドラム3a上に形成された第1色目のトナー像が記録材P上に転写される。この転写により記録材Pは転写ベルト130上に静電吸着力でしっかりと保持され、第2画像形成部Pb以降に搬送される。
【0014】転写帯電器24a〜24dは、コロナ放電のような非接触帯電器、またはブレード、ローラ、ブラシのような転写帯電部材を用いた接触帯電器を用いる。非接触帯電器では、オゾンが発生してしまうこと、空気を介して帯電するため大気の温湿度環境変動に弱く画像が安定的に形成されない等の問題点がある。一方、接触帯電器では、オゾンレス、温湿度環境変動に強い、高画質等のメリットがある。
【0015】第2〜第4画像形成部Pb〜Pdでの画像形成、転写も第1画像形成部Paと同様に行なわれる。
【0016】次いで4色のトナー像を転写された記録材Pは、転写ベルト130の搬送方向下流部で分離帯電器32により除電して静電吸着力を減衰させることによって、転写ベルト130の末端から離脱する。通常駆動ローラ130は、安定な分離を行なうため接地されている。また分離帯電器32は、トナー像未定着の状態で記録材Pに帯電するため、非接触帯電器が用いられる。
【0017】転写ベルト130から離脱した記録材Pは、中継部材64を介して搬送部62により定着装置9へ搬送される。
【0018】定着装置9は、定着ローラ51、加圧ローラ52と、その各々をクリーニングする耐熱性クリーニング部材54、55とローラ51、52内に設置されたローラ加熱ヒータ56、57と、定着ローラ51にジメチルシリコーンオイル等の離型剤オイルを塗布する塗布ローラ50と、そのオイルの溜め53と、加圧ローラ52の表面の温度を検知して定着温度を制御するサーミスタ58とから構成されている。
【0019】4色のトナー像を転写された記録材Pは、定着によりトナー像の混色及び記録材Pへの固定が行なわれ、フルカラーのコピー画像に形成され、排紙トレイ63に排出される。
【0020】転写が終了した感光ドラム3a〜3dは、それぞれのクリーナ4a〜4dにより転写残トナーをクリーニング、除去され、引き続き次の潜像形成以下の工程に備えられる。転写ベルト130上に残留したトナー及びその他の異物は、転写ベルト130の表面にクリーニングウェブ(不織布)19を当接して、拭い取るようにしている。尚、クリーニングウェブ19は巻き出しローラ17、巻き込みローラ18、テンションローラ22、及びテンションローラ22のバックアップローラ21により転写ベルト130への当接を制御される。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上記の例では、転写ベルト130はそれぞれ駆動ローラ13、アライメントローラ14、テンションローラ15の3本の金属ローラによって支持されている。本例の場合、駆動ローラ13はベルト除電帯電器の対向極としての役目も兼ねているため接地されている。
【0022】しかしながら、高湿環境で吸湿するなどして表面抵抗の著しく低下した紙などの転写材に画像形成を行なう場合、図10に示すように、駆動ローラ13と画像形成部Pdとの間に紙Pがまたがったときに、駆動ローラ13直上の位置の転写ベルト130が、紙側は転写材である紙、第4画像形成部の感光ドラム3dを通して、転写ベルト130側は駆動ローラ13を通して、4回の転写で蓄積された電荷が除電されることがある。この除電によって発生する起電力は転写ベルト130と紙の表面に蓄積された電荷が解放されるため、通常画像形成部で与えている転写ベルト130とは逆バイアスとなる。
【0023】しかるに、除電電流が生じ第4画像形成部Pdに誘起電流が及ぶとき、通常の転写動作とは逆に電界が生じ、第4画像形成部Pdでは正常なトナー像の転写が行なわれない。さらに除電電流が大きい場合には、第1〜第3画像形成部Pa〜Pcまで多重転写されてきた紙上のトナー像が第4画像形成部Pdの感光ドラム3dへと再転写するという現象が起こることがある。この現象を等価回路で示すと図11のようになる。
【0024】転写電流として与えられた真電荷は高抵抗の転写ベルトを通過することはできず、しかし、薄層の転写ベルトは誘電体として作用することで、感光ドラムから誘起電流を得、結果として転写ベルトの表裏面にはほぼ等量の電荷が蓄積されていく。
【0025】一方で、転写ベルトに吸着搬送されてくる記録材が例えば湿潤環境に放置されるなどして水分を吸収し、低抵抗化(高誘電率化)していると、第4ステーション転写部と接地されている分離部ローラ間では電気的干渉が起こり得る。すなわち、見かけ上電荷の通り道が形成されることとなる。
【0026】第4ステーションに至るまでの間に、各々のステーションでの転写電流が印加され、その表裏面に電荷を蓄積した転写ベルトと低抵抗化した記録材が接地された分離ローラにさしかかると、転写ベルトに蓄積された電荷は放出される。このときの起電力はVBELTで示されている。ここで、VBELTによる起電力は転写電流による蓄積電荷が放出される方向なので、通常の転写電流とは逆方向となる。すなわち、第4ステーションPdには実質的には転写電流が逆方向電流となり第4ステーションPdにおける転写は良好に行なわれない。
【0027】従って、本発明の目的は、低抵抗化した記録材を用いたとしても、転写不良及び画像欠陥の発生を防止し、良好な画像を得ることのできる画像形成装置を提供することである。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、一次帯電手段による帯電、露光手段による画像露光および現像手段による現像により、可視画像が形成される複数個の像担持体と、供給手段から供給された記録材を担持して各像担持体と対向した各転写部に順次搬送するベルト状搬送手段と、前記各転写部の前記ベルト状搬送手段の像担持体側とは反対側の裏面側に設置され、前記像担持体上に形成された可視画像を記録材上に転写する転写帯電手段とを備えた画像形成装置において、前記複数個の像担持体を、前記転写帯電手段の転写帯電バイアスと逆極性であって、且つ前記各像担持体の表面電位の絶対値が、接地された部材と接触する前記ベルト状搬送手段の該接触部分の最大表面電位の絶対値より大きい値で帯電することを特徴とする画像形成装置である。
【0029】本発明による他の態様によれば、一次帯電手段による帯電、露光手段による画像露光および現像手段による現像により、可視画像が形成される複数個の像担持体と、供給手段から供給された記録材を担持して各像担持体と対向した各転写部に順次搬送するベルト状搬送手段と、前記各転写部の前記ベルト状搬送手段の像担持体側とは反対側の裏面側に設置され、前記像担持体上に形成された可視画像を記録材上に転写する転写帯電手段とを備えた画像形成装置において、前記複数個の像担持体を、前記転写帯電手段の転写帯電バイアスと逆極性であって、且つ前記各像担持体の表面電位の絶対値が、接地された部材と接触する前記ベルト状搬送手段の該接触部分の最大表面電位と、前記転写帯電手段の印加電圧との和より大きい値で帯電することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0030】又、本発明による他の態様によれば、一次帯電手段による帯電、露光手段による画像露光および現像手段による現像により、可視画像が形成される複数個の像担持体と、供給手段から供給された記録材を担持して各像担持体と対向した各転写部に順次搬送するベルト状搬送手段と、前記各転写部の前記ベルト状搬送手段の像担持体側とは反対側の裏面側に設置され、前記像担持体上に形成された可視画像を記録材上に転写する転写帯電手段とを備えた画像形成装置において、前記複数個の像担持体のうち一部の像担持体を使用して画像形成を行なう場合に、画像形成時に画像形成を行なわない他の像担持体を前記転写帯電手段の転写帯電バイアスと逆の極性に帯電することを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0031】上記画像形成装置において、各転写位置における各像担持体の表面電位の絶対値が、接地された部材と接触する前記ベルト状搬送手段の該接触部分の最大表面電位と、前記転写帯電手段の印加電圧との和より大きい値で帯電することが好ましい。好ましくは、前記接地された部材とは、前記ベルト状搬送手段を駆動する駆動ローラである。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。尚、下記の実施例の説明においては、前出の部材については同一符号を付すものとする。
【0033】実施例1本発明に係る画像形成装置の実施例1について、図1により説明する。
【0034】像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」という)3aは、図中時計方向に所定の周速度(プロセススピード)V1にて回転駆動される。感光ドラム3aはその回転過程で、帯電手段2aによる所定の極性・電位の一様な一次帯電処理、次いで不図示の画像露光手段による画像露光を受けることにより、その周面に露光画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0035】その感光ドラム3a面に形成された静電潜像が現像手段1aによりトナー画像として現像可視化され、そのトナー画像が感光ドラム3aと転写手段としての転写帯電器24aの圧接ニップ部である転写部に不図示の給紙搬送手段部から感光ドラム3aの回転と同期されて適正なタイミングをもって転写ベルト130に吸着されつつ搬送された記録媒体としての転写材Pに順次に転写される。
【0036】このように、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーが各画像形成ステーションPa、Pb、Pc、Pdにて順次転写された転写材Pは、転写ベルト130から分離されて不図示の定着手段9に導入されてトナー画像の定着処理を受け画像形成物として排紙される。
【0037】また転写材に対するトナー画像転写後の感光ドラム1面はクリーニング手段4により残留トナー(転写残トナー)が除去されて、繰り返して画像形成に供される。
【0038】a)感光ドラム像担持体としての感光ドラム3(3a〜3d)は、本実施例では図2に示すように、アルミニウム製の導電性ドラム基体33aと、その周面に下記の第1〜第5の5つの層を順次に形成してなる感光体層33bとからなる、直径30mm、長さ300mmのOPC感光体(OCL感光体)であり、V1=100mm/secのプロセススピードをもって回転駆動される。
【0039】第1層:下引き層であり、アルミニウム基体33aの欠陥等をならすために設けられている厚さ20μmの導電層である。
【0040】第2層:正電荷注入層であり、アルミニウム基体33aから注入された正電荷が感光体表面に帯電された負電荷を打ち消すのを防止する役割を果たし、アミラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって106 Ωcm程度に抵抗調整された厚さ1μmの中抵抗層である。
【0041】第3層:電荷発生層であり、ジスアゾ系の顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層で露光を受けることによって正負の電荷対を発生する。
【0042】第4層:電荷輸送層であり、ポリカーボネート樹脂にヒドラゾンを分散したものであり、P型半導体である。従って、感光体表面に帯電された負電荷はこの層を移動することができず電荷発生層で発生した正電荷のみを感光体表面に輸送することができる。
【0043】第5層:電荷注入層であり、絶縁性のバインダーに導電性微粒子としてSnO2超微粒子を分散した材料の塗工層である。具体的には絶縁性樹脂に光透過性の導電フィラーであるアンチモンをドーピングして低抵抗化(導電化)した粒径0.03μmのSnO2粒子を樹脂に対して70重量パーセント分散した材料の塗工層である。このようにして調合した塗工液をディッピング塗工法、スプレー塗工法、ロールコート塗工法、ビームコート塗工法等の適当な塗工法にて厚さ約3μmに塗工して電荷注入層とした。
【0044】被帯電体としての感光体は表面抵抗109 〜104 Ωcmの低抵抗層を有するものとすることができる。
【0045】b)帯電手段帯電手段2(2a〜2d)は、本実施例では図3に示すように、磁気ブラシ接触帯電部材であり、S・Nそれぞれ2極(磁束密度は各々1000ガウス程度)よりなる直径16mmの固定マグネットローラ22aと、このマグネットローラに回転自由に外嵌させた非磁性のSUSスリーブ22bと、該スリーブの外周面にマグネットローラ22aの磁力で付着保持させた磁性粒子の磁気ブラシ層22cからなるスリーブ回転タイプのものを用いた。
【0046】磁気ブラシ層22cを構成させる磁性粒子としては、平均粒径が10〜100μm、飽和磁化が20〜250emu/cm3 、抵抗が1×102 〜1×1010Ωcmのものが好ましく、感光ドラム1にピンホールのような絶縁の欠陥が存在することを考慮すると1×106 Ωcm以上のものを用いることが好ましい。磁性粒子の抵抗値は、底面積が228mm2 の金属セルに磁性粒子を2g入れた後、6.6kg/cm3 、抵抗が5×106 Ωcmのものを用い、これをスリーブ22bの外周面に40グラム磁気付着させて磁気ブラシ層22cを形成させた。
【0047】磁性粒子の構成としては、樹脂中に磁性材料としてマグネットを分散し導電化、及び抵抗調整のためにカーボンブラックを分散して形成した樹脂キャリア、あるいはフェライト等のマグネタイト単体表面を酸化・還元処理して抵抗調整を行ったもの、あるいはフェライト等のマグネタイト単体表面を樹脂でコーティングし抵抗調整を行ったもの等が用いられている。
【0048】上記の磁気ブラシ接触帯電部材2を磁気ブラシ層22cを感光ドラム3面に接触させて配設する。磁気ブラシ層22cと感光ドラム3の接触ニップ部(帯電ニップ部)の幅は6mmとした。
【0049】そして、スリーブ22bに帯電バイアス印加電源S1より所定の帯電バイアスVdcを印加し、スリーブ22bを感光ドラム3との接触ニップ部において感光ドラム3の回転方向とはカウンター方向(逆方向)に、移動速度(周速度)V2=100mm/secで回転駆動させることで、回転感光ドラム3面が帯電バイアスの印加された磁気ブラシ22cで摺擦され、感光ドラム3の感光体層33bの表面が所望の電位に注入帯電方式で一様に一次帯電処理される。
【0050】c)画像露光手段画像露光手段は、レーザービーム走査露光方式、原稿画像光のスリット露光方式等適宜である。本実施例では、レーザービーム走査露光方式の画像露光手段とする。感光ドラム3の帯電処理面にレーザービーム露光Lがなされることにより、感光ドラム面の露光明部の表面電位が減衰して静電潜像が形成される。
【0051】d)現像手段本実施例では、トナーとして非磁性トナーを用い、トナー粒子に対して磁性キャリアを混合したものを現像剤として用いている。トナー粒子は磁性キャリアとともに不図示の撹拌部で撹拌されることによって、トナーはマイナスに、キャリアはプラスに摩擦帯電される。
【0052】本実施例の現像装置1(1a〜1d)は、マグネットローラ11aに回転自由に外嵌させた非磁性の現像スリーブ11bを備えている。現像スリーブ11bは感光ドラム3と0.3mmの距離をおいて対向配設させてあり、回転駆動されることでその外周面に現像剤が薄層として磁気付着保持されて感光ドラム3との対向部である現像部に搬送される。現像スリーブに11bには現像バイアス印加電源S2から、周波数1800Hz、Vpp1400VのAC成分と、−500VのDC成分を重畳した現像バイアスが印加され、感光ドラム3面の静電潜像が現像され、潜像の露光明部にトナーが付着して可視化される。
【0053】f)クリーニング手段本実施例では、ブレード方式のクリーニング装置(クリーナ)であり、感光ドラム3面に当接させたクリーニングブレード44aにより感光ドラム3面が払拭されてトナー画像転写後の回転感光ドラム3面から残留トナーが除去される。
【0054】本実施例の画像形成装置は、感光ドラム3、帯電手段2、現像手段1、クリーニング装置4を一括して画像形成装置本体に対して着脱交換自在のプロセスカートリッジとしてある。尚、プロセスカートリッジとするプロセス機器の組合せは上記に限られず適宜組合せることができる。又、プロセスカートリッジ方式でない画像形成装置であってもよい。
【0055】g)転写手段転写帯電器24(24a〜24d)は、図5に示すように転写帯電部材25と昇降部26とからなる。転写帯電部材25は、記録材搬送方向に対して直交する方向に延びる長方形の板状導電性ゴムからなる。昇降部26は、転写帯電部材25を支持し、かつ、昇降させる機能をもち、転写帯電部材25を上げたときは転写帯電部材25が転写ベルト130を介して感光ドラム3と接触し、転写帯電部材25を下げたときは非接触の状態となる。
【0056】画像形成時の転写帯電器24(24a〜24d)の動作は次のように説明される。
【0057】この転写帯電器24により、転写部に搬送された転写材Pの裏面側からトナーと逆極性(本実施例はプラス)の帯電がなされることにより、感光ドラム3面側のトナー画像が転写材Pの表面に静電転写される。
【0058】本実施例では、転写帯電は定電流電源S3によって行なわれ、転写材Pが通過している間中印加されている。転写帯電部材25の昇降タイミングは転写帯電印加が開始されるより十分前に当接し、転写帯電印加が終了してから離間する。
【0059】ところで、記録材Pは第1ステーションPaにおいて転写帯電器24aからの電荷供給を受けて、転写ベルト130に静電吸着するとともに、第1ステーションaの感光ドラム1a上のトナー像を転写される。転写ベルト130の進行に従って、第2、第3、そして第4ステーションPb、Pc、Pdの感光ドラム1b〜1d上のトナー像が順次転写され、4色多重転写像が記録材P上に形成される。
【0060】転写ベルト130は4回の転写高圧印加によって逐次電荷を蓄積し、最終的に分離部ローラ、即ち駆動ローラ13に記録材Pが達した時には転写ベルト表面電位は記録材吸着側で約−800Vになっている。この極性は転写帯電器24より正バイアスを受けたことによる誘起電流の蓄積であるから、転写帯電バイアスとは極性を異にする。
【0061】本実施例において、各感光ドラム3a〜3dの暗部電位はそれぞれVd=−850V、全面を明部として露光した場合の明部電位はV1=−250V、現像バイアスDC値Vdc=−600Vとした。
【0062】ここで、図6に第4ステーションPd及びその近傍における主な構成部材の概略図を示し、図7にそれに対応する等価回路図を示す。
【0063】図7に示される点Bの電位は感光ドラム1dの表面電位(−850V)を示し、転写帯電器24dと逆極性であり、転写ベルト130が接地された分離部ローラ13に接触する部分でのベルト表面電位(点Aの電位)−800Vよりも絶対値が大きい値とされている。
【0064】このような電位分布とすることによって、例え記録材である紙pが吸湿して電気抵抗が低下し、点Aと点Bの間で電位が干渉しあえるようになったとしても、電位勾配は点Aから点Bへ向かっているので感光ドラム1dからみて転写電流の誘起電流と同方向となり、第4ステーションd上のトナー像は良好に転写される。
【0065】また感光ドラム上でトナー像が形成されている部分、すなわち画像露光を受けた部分は、明部として局所的に電位が下がっているが、トナー自身の電荷がその分だけ付着しているので、巨視的な電位はほぼ暗部電位が全面に存在していることと同じで大勢に影響はなかった。
【0066】以上の構成は第4ステーションのみで説明したが、第1〜第3ステーションでも現象が同じであることはいうまでもない。
【0067】実施例2次に、本発明の実施例2について説明する。
【0068】実施例1と同じ構成の画像形成装置において、高抵抗(体積抵抗率1013Ωcm以上)、薄層(200μm以下)の転写ベルト130を用いると、転写ベルト130の電荷蓄積が効果的に行なわれ、且つ転写ベルト表裏面の極性の異なる電荷同士のカップリングが良くなることから、感光ドラム3a〜3dから記録材P上に転写されるトナー像の飛び散りなどが少なくなり、画像品位が向上することが知られている。例えば本実施例では、体積抵抗率1016Ωcm、100μm厚のPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを用いる。
【0069】転写ベルト130は4回の転写高圧印加によって逐次電荷を蓄積し、最終的に分離部ローラ13に記録材Pが達した時には転写ベルト表面電位は記録材吸着側で、約−5.0kVになっている。この極性は転写帯電器24a〜24dから正バイアスを受けたことによる誘起電流の蓄積であるから、転写帯電器バイアスとは極性を異にする。
【0070】本実施例においても、各感光ドラム3a〜3dの暗部電位はそれぞれVd=−850V、全面を明部として露光した場合の明部電位はV1=−250V、現像バイアスDC値Vdc=−600Vであった。このとき実施例1と同じ等価回路図(図7)で説明すると、点Bの電位、即ち感光ドラム3の表面電位は−850Vであり、点Aの電位、即ち転写ベルト表面電位は−5.0kVとなっている。
【0071】このような電位分布ではたとえ記録材である紙Pが吸湿して電気抵抗が低下し、点Aと点Bの間で電位が干渉しあえるようになった場合には、電位勾配は点Bから点Aへ向かっているので感光ドラム3dからみて転写電流の誘起電流と異なる方向となり第4ステーションd上のトナー像は良好に転写されず、また第1〜第3ステーションa〜cで記録材に多重転写されてきたトナー像が第4ステーションdでは逆に感光ドラム3dに転写(再転写)する現象が発生し、良好な転写画像は得られなくなる。
【0072】しかしながら、第4ステーションPdで転写帯電器24dによる転写帯電が印加されている場合には、感光ドラム表面電位は転写ベルト130が接地された分離部ローラ13に接触する部分でのベルト表面電位よりも絶対値で高くなっている必要は必ずしもない。
【0073】第4ステーションの転写帯電器24dが転写帯電バイアスを印加している場合、前出の図6に対応する等価回路図は図8に示すようになる。図中VTRANSFERは転写帯電器により転写ベルト裏面に印加されている電圧である。本実施例ではVTRANSFERは約+5.0kVであった。
【0074】この等価回路図において、感光ドラム3d側に流入する方向の起電力は(−VDRUM+VTRANSFERBELT)となり、この値は(−(−0.85)+5.0+(−5.0))=0.85kVとなり、感光ドラム3dからみて転写電流の誘起電流と同方向となり第4ステーションPd上のトナー像は良好に転写される。
【0075】本実施例のように、高抵抗、薄層の転写ベルトを用い、第4ステーション以降転写ベルトに電荷授受が積極的に行なわなければ、ほぼ|VTRANSFER|=|VBELT|である。このような場合には、感光ドラムが転写帯電器印加電圧と極性を異にする極性で帯電してさえいればよいということがいえる。
【0076】実施例3次に本発明の実施例3について説明する。本実施例では、実施例2で説明した画像形成装置における黒単色画像形成時の動作に特徴を有する。
【0077】黒色単色原稿を画像形成する場合には、イエロー、マゼンタ、シアンの画像形成ステーションに対応する転写帯電器24a〜24cの動作は次のように説明される。すなわち、転写帯電部材25は画像形成と同様に、昇降部26によって転写ベルト130を介して感光ドラム3a〜3cに接触し、転写材Pは回転する感光ドラム3a〜3cと搬送ベルト130に挟まれて搬送力を与えられる。このとき、イエロー、マゼンタ、シアンの非画像形成ステーションの転写帯電部材25にはフルカラー画像形成時と異なりゼロ電流制御とし、第1〜第3ステーションa〜cでの転写ベルト130への電荷供給は一切行なわない。その結果、第4ステーションdでの転写ベルト130が分離部に突入したときの電位VBELTは−2kV程度に抑えられる。
【0078】非画像形成ステーションでは転写電圧が印加されないため、感光ドラム3は転写帯電部材25から受ける電気的ダメージを最小限に抑えることができ、また、それによって転写ベルト130に対する吸着搬送力が不足する転写材Pには転写帯電部材25を昇降することによって十分な搬送力を与えることができる。
【0079】以上の構成及び動作は転写帯電器24が図のような、転写ベルト130を感光ドラム3方向に押し上げる押し上げ部材とコロナ帯電器あるいはローラ帯電器の組合せでも可能であることはいうまでもない。
【0080】黒単色時転写帯電部材の動作は次の通りである。
【0081】
第1イエロー ドラム上画像形成なし 昇降オン ゼロ電流制御 第2マゼンタ ドラム上画像形成なし 昇降オン ゼロ電流制御 第3シアン ドラム上画像形成なし 昇降オン ゼロ電流制御 第4ブラック ドラム上画像形成あり 昇降オン 帯電印加以上のような動作では、第1〜第3ステーションPa〜Pcでは画像形成を行なわないので、感光ドラム電位Vdを帯電する必要はないが、従来例で説明された問題点を解決するために通常の画像形成時の感光ドラム電位Vdよりも低い値、本実施例ではVDRUM=−200Vの帯電を行なっている。
【0082】第1〜第3ステーションa〜cでは、感光ドラム側に流入する方向の起電力は(−VDRUM+VTRANSFER+VBELT)となり、この値は(−(−0.2+1.0+(−2.1))=1.0kVとなり、感光ドラムからみて転写電流の誘起電流と逆方向となり第4ステーション上のトナー像は良好に転写がなされる。
【0083】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明によれば、複数個の像担持体を、転写帯電手段の転写帯電バイアスと逆極性であって、且つ前記各像担持体の表面電位の絶対値が、接地された部材と接触するベルト状搬送手段の該接触部分の最大表面電位の絶対値より大きい値で帯電することにより、記録材が高湿環境下に放置されるなどして電気抵抗が低下しても、前記ベルト状搬送手段や前記像担持体間で電気的干渉を起こすことなく良好な転写が行なわれる。
【0084】また、別の態様によれば、複数個の像担持体を、転写帯電手段の転写帯電バイアスと逆極性であって、且つ前記各像担持体の表面電位の絶対値が、接地された部材と接触するベルト状搬送手段の該接触部分の最大表面電位と、転写帯電手段の印加電圧との和より大きい値で帯電することにより、上記と同様の効果を得ることができる。




 

 


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