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発明の名称 カメラ
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−38501
公開日 平成11年(1999)2月12日
出願番号 特願平9−195823
出願日 平成9年(1997)7月22日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】岸田 正行 (外3名)
発明者 山下 健一郎
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 ファインダー観察状態において角度規制部材に当接して撮影光路内の原位置に位置する可動ミラーと、該可動ミラーを撮影時のレリーズ動作に連動して撮影光路外へ退避させ、撮影終了後に復帰ばねの付勢力により撮影光路内の原位置に復帰させるミラー駆動機構とを備えたカメラにおいて、前記可動ミラーの原位置復帰と同時に前記復帰ばねの付勢方向と同方向に前記可動ミラーに付勢力を付加すると共に、前記可動ミラーが前記角度規制部材に衝突して生ずる跳ね返りを抑制するバウンド防止部材を有することを特徴とするカメラ。
【請求項2】 前記ミラー駆動機構は、前記可動ミラーを作動させるミラー作動部材と、少なくとも該ミラー作動部材を作動させる働きを持つ蓄勢部材とを有し、前記バウンド防止部材は、該蓄勢部材が該ミラー作動部材を作動させて前記可動ミラーを上昇させる初期の段階では該蓄勢部材と係合し、その後の前記可動ミラーの上昇から原位置復帰の直前までは前記ミラー作動部材に係合することで、前記可動ミラーの動作を阻害しない第1の位置に継続して位置することが可能であり、前記可動ミラーが復帰完了すると同時に前記ミラー作動部材による係合が解かれて前記可動ミラーの付勢方向と同方向に付勢力を加える第2の位置へと変位した後に、所定の期間をおいてから前記蓄勢部材の動作によって再び前記第1の位置に復帰することを特徴とした請求項1記載のカメラ。
【請求項3】 前記バウンド防止部材は、前記可動ミラーを上昇させる初期の段階においては前記蓄勢部材に当接し、その後の可動ミラーの上昇から原位置復帰の直前までは前記ミラー作動部材に当接することで可動ミラーの動作を阻害しない状態への退避を維持し、可動ミラーの下降完了後、ミラー作動部材による係合を解かれて前記可動ミラーの付勢方向と同方向に付勢力を加えてバウンド抑制作用を行なった後、前記蓄勢部材に再び係合して退避するようにしたことを特徴とする請求項1または2記載のカメラ。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラに係り、特に一眼レフカメラのミラーボックス内で昇降する可動ミラーの駆動機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一眼レフカメラには、通常ファインダー観察状態で撮影光路内の原位置と、撮影時の撮影光路外へ退避した退避位置との間でミラーボックス内を昇降可能とした可動ミラーが備えられている。そして一般的には、ばねの付勢力により退避位置から原位置へと下降する可動ミラーが原位置で当接し、所定の角度に規制する角度規制部材に到達した際に、該可動ミラーに対し跳ね返りである所謂バウンドを少なからずとも生ずる。
【0003】上記バウンドは連写速度が速いカメラほどファインダーの観察状態等に顕著な影響を及ぼし、さらには可動ミラーに焦点検出装置のための補助ミラー(以降サブミラーと称す)が備えられた最近のカメラでは、上記バウンドによりミラー下降後即座に焦点検出を行えずに連写速度が制限される場合がある。
【0004】上記補助ミラーの殆どのものが従来からあるファインダーを構成する光学系の可動ミラー(以降メインミラーと称す)を支持する部材に取付けられており、メインミラーのバウンドを抑えることでメイン、サブ双方のミラーのバウンドを抑えることが可能である。
【0005】可動ミラーのバウンドを抑えることに関しては、従来より数多くの提案がなされており、実開昭60−13536号公報はその中のひとつである。この従来例においては、バウンド防止部材としての可動ミラーの昇降動作を阻害しないように昇降時にバウンド防止部材が、ミラーのハネ上げピンのハネ上りを抑えることで目的を達成しようとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来例においては可動ミラーの原位置への復帰完了直前にバウンド防止部材が退避位置から飛び込むまでの時間的余裕のために、バウンド防止部材とハネ上げピンの間には少なくともある程度の隙間が生ずるように設定されており、可動ミラーは図16のB2に示すように前記隙間に相当するH1の量だけ微振動を繰返すことになる。従ってファインダーもしくは焦点検出装置はこの微振動が終了するまで影響を受け続け、結果としてカメラの連写速度の向上を図れない虞れがある。したがって連写速度の向上を望むカメラにおいては、上記のような可動ミラーの微振動を生じない新たなバウンド防止部材を備えたミラー駆動機構が望まれている。
【0007】本出願に係る発明の第1の目的は、ミラーユニットのバウンド消失時間を早い時間に見計らって即座に焦点検出やミラー駆動機構の復帰動作を開始することを可能とし、より速い連写速度を実現させようとするものである。
【0008】本出願に係る発明の第2の目的は、ミラーユニットの昇降速度に影響を与えることを無くすことにある。
【0009】本出願に係る発明の第3の目的は、メインミラーユニットが調整ダボに衝突して生ずる跳ね返りを微振動の繰り返しを発生させずに抑制することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本出願に係る第1の発明は、請求項1記載のように、ファインダー観察状態において角度規制部材に当接して撮影光路内の原位置に位置する可動ミラーと、該可動ミラーを撮影時のレリーズ動作に連動して撮影光路外へ退避させ、撮影終了後に復帰ばねの付勢力により撮影光路内の原位置に復帰させるミラー駆動機構とを備えたカメラにおいて、該ミラー駆動機構は、前記可動ミラーの原位置復帰と同時に前記復帰ばねの付勢方向と同方向に前記可動ミラーに付勢力を付加すると共に、前記可動ミラーが前記角度規制部材に衝突して生ずる跳ね返りを抑制するバウンド防止部材を有することを特徴とする。
【0011】この構成によれば、可動ミラーのバウンドを抑えることで、可動ミラーの多大な影響を受けるサブミラーユニットのバウンドもある程度抑えることができ、可動ミラーのバウンド消失時間を早い時間に見計らって即座に焦点検出やミラー駆動機構の復帰動作を開始することが可能となる。また、上記バウンド防止部材の付勢力は上述したように可動ミラーの昇降時の殆どにおいて働かないようになっているので、可動ミラーの跳ね返りを微振動の繰り返しを発生させずに抑制することができ、全体的に素早い可動ミラーの昇降動作が可能となり、本発明を用いたカメラではより速い連写速度を実現できる。
【0012】本出願に係る第2の発明は、前記ミラー駆動機構は、前記可動ミラーを作動させるミラー作動部材と、少なくとも該ミラー作動部材を作動させる働きを持つ蓄勢部材とを有し、前記バウンド防止部材は、該蓄勢部材が該ミラー作動部材を作動させて前記可動ミラーを上昇させる初期の段階では該蓄勢部材と係合し、その後の前記可動ミラーの上昇から原位置復帰の直前までは前記ミラー作動部材に係合することで、前記可動ミラーの動作を阻害しない第1の位置に継続して位置することが可能であり、前記可動ミラーが復帰完了すると同時に前記ミラー作動部材による係合が解かれて前記可動ミラーの付勢方向と同方向に付勢力を加える第2の位置へと変位した後に、所定の期間をおいてから前記蓄勢部材の動作によって再び前記第1の位置に復帰することを特徴とした。
【0013】この構成によれば、可動ミラーの下降完了後、ミラー作動部材との係合を解かれて可動ミラーに付勢力を加える本来のバウンド抑制の作用を行なった後、蓄勢部材に再び係合して退避するように構成したので、可動ミラーの昇降速度に影響を与えることが無く、またカメラの連写速速にも影響を与えない。
【0014】本出願に係る第3の発明は、前記バウンド防止部材は、前記可動ミラーを上昇させる初期の段階においては前記蓄勢部材に当接し、その後の可動ミラーの上昇から原位置復帰の直前までは前記ミラー作動部材に当接することで可動ミラーの動作を阻害しない状態への退避を維持し、可動ミラーの下降完了後、ミラー作動部材による係合を解かれて前記可動ミラーの付勢方向と同方向に付勢力を加えてバウンド抑制作用を行なった後、前記蓄勢部材に再び係合して退避するようにしたことを特徴とする。
【0015】この構成によれば、可動ミラーの原位置復帰と同時に蓄勢部材の付勢力に加えて可動ミラーに付勢力を付加するバウンド防止部材を設けたので、可動ミラーの跳ね返りを微振動の繰り返しを発生させずに能率的且つ適確に抑制することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)図1乃至図16は第1の実施の形態を示す。
【0017】まず第1の実施の形態におけるカメラのミラー駆動装置によってミラーボックス内でファインダー観察時と撮影時の間で昇降動作を行う可動ミラーであるミラーユニットについて説明する。
【0018】図14は本実施の形態を用いたミラーユニットがファインダー観察状態にあるところ(以降この時のミラーユニットの状態をダウン状態と称する)を示したカメラのミラーボックスの中央断面図、図15は本実施の形態を用いたミラーユニットが撮影状態にあるところ(以降この時のミラーユニットの状態をアップ状態と称する)を示したカメラのミラーボックスの中央断面図である。
【0019】図14において、2は半透過性の領域を有するメインミラーであり、マウントに取付けられた不図示の対物レンズからの光束をピント板50と光軸1の方向へと分割する。11はメインミラー2を固定するメインミラー受板であり、リンク20に回転可能に軸支されている。また、メインミラー受板11にはメインミラー2を透過した光束をサブミラー3へ通すための開口部11dが設けられている。メインミラー受板11の後方には反射面3aを有するサブミラー3が斜設されており、メインミラー2を透過した光束を折返して焦点検出装置51に入射させる。16はサブミラー3を固定するサブミラー受板であり、メインミラー受板11に回転可能に軸支されている。ここで以上のメインミラー受板11、サブミラー受板16、リンク20を中心として構成されるユニットをミラーユニットと称し、このミラーユニットはリンク20の回動軸20bによりミラーボックス内に支持される。なお焦点検出装置51の入光部51aの近傍に斜設される遮光板52は、前記焦点検出装置51への有害光の進入を防止するものである。
【0020】図15に示すカメラの撮影状態においては、ミラーユニットは折り畳まれるようにしてピント板50直下の撮影光路外へ退避する。また遮光板52も焦点検出装置の入光部51aを塞ぐ形で撮影光路外へ退避する。
【0021】次に図8から図11を用いてミラーユニットの詳細を説明する。
【0022】図8は図14と同一方向から見たミラーユニットの側面図、図9は図8の反対側から見たミラーユニットの側面図、図10はミラーユニット全体の構成を示した平面図、図11はサブミラー受板の構成を示す平面図である。
【0023】メインミラー受板11には、その紙面表側にメインミラー2がシリコン接着剤等を用いて貼り付けられる。図10に示すようにメインミラー受板11の開口部11dの一端には遮光シート15を配してあり、図15に示すように撮影時(ミラーアップ状態)に開口部11dのサブミラーユニットで塞ぎきれない部分を通過するファインダーからの有害光が撮像面53に至るのを防止している。さらにメインミラー受板11の左右両端にはメインミラーヒンジ軸13aとメインミラー駆動ピン13bが固着された右メインミラーアーム13と、同じくメインミラーヒンジ軸14aとサブミラーヒンジ軸14bが固着された左メインミラーアーム14が締結されている。以降このメインミラー受板11を中心に構成されるユニットをメインミラーユニットと呼ぶことにする。
【0024】メインミラーユニットの各メインミラーヒンジ軸13a、14aには、リンク駆動ピン20cとサブミラー駆動ピン20aとがそれぞれ固着された略コの字型のリンク20が取付けられる。ちなみに左右のメインミラーアーム13、14のいずれか一方のメインミラー受板11との締結をビス締め等とすればリンク20の取外しは容易におこなえる。
【0025】図11に示すように、サブミラー受板16には反射部3aとフランジ部3bとが一体形成されたサブミラー3が両面テープ等で貼り付けられている。さらにサブミラー3の表側にはサブミラー3の反射部3aを開口とするサブミラーマスク18が取付けられている。また図12に示すようにサブミラー受板16の一端にはサブミラー駆動カム17a、17bが形成されたサブミラー駆動板17が締結されている。以降サブミラー受板16を中心に構成されるユニットをサブミラーユニットと呼ぶことにする。
【0026】図10に示すように、サブミラーユニットは前記サブミラーヒンジ軸14bとカラー21を介したビス12によってメインミラーユニットに軸支され、図12に示すようにサブミラー駆動カム17a、17bがリンク20のサブミラー駆動ピン20aに当接可能な状態で取付けられる(なおダウン状態では離れている)。 さらに図8に示すように、サブミラーユニットはサブミラーヒンジ軸14bに取付けられたサブミラーばね18によってメインミラーユニットに対して開き方向(図8において左旋方向)に付勢される。このときダウン状態における各ミラーユニットの角度は、ミラーボックス内に設けられた円筒状の角度規制部材である調整ダボ6、7にメインミラー受板11およびサブミラー駆動板17の先端部が当接することによって適正に保たれている。なおこの調整ダボ6、7は偏心機構等によって位置を微調整することが可能である。
【0027】以上に説明したミラーユニットは、前記メインミラー駆動ピン13bとリンク駆動ピン20cとが後述するミラー駆動機構の動作を受けることにより昇降動作が行われる。次はこのミラー駆動機構について説明する。
【0028】図1はカメラがファインダー観察状態にあるときのミラー駆動機構を表しており、以降ミラー駆動機構においてはこの状態を待機状態と称する。ミラー駆動機構は以下に説明する各部品が不図示の地板に取付けられることによってユニットとして構成される。
【0029】図の略中央には、ミラー駆動機構の作動を司る蓄勢部材である蓄勢レバー31と、ミラー作動部材の一つである第1ミラーレバー32が同軸に軸支されている。蓄勢レバー31は引張りばねである蓄勢ばね34によって右旋方向へ付勢されているが、立ち曲げ部31cが不図示のばねによって左旋方向に付勢されているアップ緊定レバー35の緊定部35aに係合されることにより、図の状態で保持されている。第1ミラーレバー32はミラー駆動レバーばね45によって蓄勢レバー31に対して左旋方向に付勢されているが、一端に固着された遮光板駆動ピン32bが不図示の地板の一部に当接することで図の状態で停止している。また、蓄勢レバー31にはダウン緊定レバー36が軸支されており、不図示のばねにより右旋方向に付勢された緊定部36aが第1ミラーレバーの立ち曲げ部32cに係合可能な状態で待機している。
【0030】また、ミラー作動部材のもう一方である第2ミラーレバー33が図の左上方で不図示の地板に軸支されている。すなわち第2ミラーレバー先端の連結溝33cには前述のメインミラー駆動ピン13bがミラー駆動カラー13cを介してほぼ嵌合状態で係合しており、第2ミラーレバーはメインミラーユニットの昇降とともに回転可能である。第2ミラーレバーに固着された第2ミラーレバー駆動軸33aにはミラーダウンばね37が懸掛されており、第2ミラーレバー33を介してメインミラーユニットをミラーダウン方向に付勢する。
【0031】また第2ミラーレバー33の上方にはリンクピン20cと当接可能なリンク駆動カム33dが形成されているがミラーダウンの状態においては双方は当接せず、リンク20はリンクばね38の付勢力を受けて不図示の地板の精度面に当接するリンク駆動ピン20cによりミラーダウン状態を保持している。なお遮光板52は遮光板ばね46によって右旋方向に付勢されており不図示のストッパーに突き当って図に示す状態で保持されている。
【0032】そして、本発明の主体となるバウンド防止部材であるアシストレバー39が、ばね40にて左旋方向に付勢されている。すなわち、アシストレバー39の一端には、蓄勢レバー31に固着されたチャージピン31bと当接可能なチャージカム部39a、39bが形成されており、ファインダー観察状態においてはカムトップ部39aが当接してばね40の付勢力に抗して図の状態で保持される。またチャージカム部39aの反対側には案内溝39cが設けられており、その一部はフック部39dとなっている。このとき、案内溝39c内には第2ミラーレバー駆動軸33aが入り込んでいるが、待機状態におけるアシストレバーの位置では第2ミラーレバー33が回転しても第2ミラーレバー軸33aがフック部39dに引っかからないようになっている。
【0033】緊定解除レバー40およびアマチャーレバー43は互いの係合部40a、43bによってほぼ結合されており同軸上で一体となって回転する。双方のレバーは緊定解除ばね42による左旋方向の付勢力をうけているが、アマチャーレバー43の一端のアマチャー43aが永久磁石を有する電磁石44に吸着されてることによって図のように保持されている。
【0034】次に、ミラー駆動機構におけるミラーユニットの上昇動作について図1から図4を用いて説明する。
【0035】前記電磁石44に通電を行いアマチャー43aへの吸着力を失わせると、緊定解除レバー40は付勢力によって左旋する。すると緊定解除レバーは当接部40bでアップ緊定レバー35を押して緊定部35aが蓄勢レバーの立ち曲げ部31cより外れるまで回転させる。開放された蓄勢レバー31は蓄勢ばね34の付勢力により右旋を開始し、第1ミラーレバー32もダウン緊定レバー36に係合されて蓄勢レバー31と共に回転して図2の状態に移行する。
【0036】右旋を開始した第1ミラーレバー32の伝達カム部32aは、第2ミラーレバー駆動軸33aに取付けられたコロ33bに当接して第2ミラーレバー23を押上げる。そして、ミラーダウンばね37の付勢力に抗して左旋する第2ミラーレバー33は、連結溝33cに係合したメインミラー駆動ピン13bでメインミラーユニットを上昇させるとともに、リンク駆動カム33dがリンク駆動ピン20cに当接してリンク20を上昇させる。
【0037】図2の状態においてアシストレバー39は、まだカムトップ部39aがチャージピン31bと当接して回転が規制されたままであり、案内溝39c内を移動する第2ミラーレバー駆動軸33bはフック部39dの規制を受けずに通過する。なお回転する蓄勢レバー31と第1ミラーレバー32によって上記ミラーユニットの上昇動作の他に次の動作が行われる。すなわち、蓄勢レバー31の腕状カム部31dが緊定解除レバー40に取付けられたコロ40cを押上げて緊定解除レバー40とアマチャーレバー43の復帰動作を行う。また第1ミラー駆動レバーに固着された遮光板駆動ピン32bが遮光板52のカム部52aに当接して、遮光板52は撮影光束からの待避動作をおこなう。
【0038】図3は蓄勢レバー31と第1ミラーレバーの回転がさらに進行した様子を示しており、ミラーユニットの上昇動作ならびに遮光板52の待避動作は継続して行われ、緊定解除レバー40とアマチャーレバー43の復帰動作はほぼ完了している。47はミラーユニットの動きをカメラが検知するためのミラーアップスイッチであり、上昇するリンク20の腕20dがミラーアップスイッチ47の端子47aの押上げを開始する。左方に移動する蓄勢レバー31のチャージピン31bはアシストレバー39のカムトップ部39aから外れるが、案内溝39cの端面39eに当接しながら移動する第2ミラーレバー駆動軸33aによってアシストレバー33の回転は阻止される。ここで案内溝39cの端面39eの円弧形状は中心が第2ミラーレバー33の回転中心と一致するように形成されており、第2ミラーレバーの回転を阻害することは無い。
【0039】そして図4に示すように蓄勢レバー31が地板に取付けられた蓄勢ストッパー46に突き当った時点でミラーユニットの上昇動作が完了する。第2ミラーレバー33は第1ミラーレバー31のカムトップ部32dの位置まで押上げられ、第2ミラーレバー33のリンク用溝33eにはリンク駆動ピン20cが入り込み、ミラー上昇完了時のリンクのバウンドを防止する。またミラーアップ状態でもアシストレバー39はファインダー観察状態での位置を維持したままである。さらにミラーアップスイッチ47は完全にOFF状態になっておりカメラにミラーユニットがアップ状態にあることを知らせている。
【0040】ここでミラーユニットの上昇動作と同時に行われるサブミラー受板16の開閉動作について図12、図13を用いて説明しておく。
【0041】図12は上昇するミラーユニットが図3に示す状態にあるときにサブミラー駆動板17側から見た図である。ミラーユニットが上昇するにしたがってリンク20とメインミラー受板11の角度が狭まっていくと、リンク20のサブミラー駆動ピン20aはサブミラー駆動板17のサブミラー駆動カム17aを徐々に押すことになり、サブミラー受板16はメインミラー受板11に対して閉じる方向に回転する。
【0042】ミラーアップ状態では図13に示すようにサブミラー駆動ピン20aはサブミラー駆動カムのカムトップ部17bに位置し、サブミラー受板16は完全に閉じた状態になる。なお、カムトップ部17bはメインミラーのヒンジ14aを中心とする円弧状で形成されており、メインミラー受板11の位置(リンク20との角度)に多少の誤差が生じても影響をうけないようになっている。
【0043】次に、図5と図6を用いてミラーの下降動作について説明する。なお図5はミラー駆動機構がミラーユニットの下降動作を開始した時点の、図6はミラーユニットがミラーダウン状態に至った直後を示した図である。
【0044】図5に示すようにミラーユニットの上昇時と同じように電磁石44に通電を行い緊定解除レバー40を左旋させると、当接部40bは今度はダウン緊定レバー36を回転させる。これによりダウン緊定レバー36の緊定部36aは第1ミラー駆動レバー32の立ち曲げ部32cより外れて、第1ミラーレバーはミラーレバーばね45の付勢力により一気に待機状態と同じ位置に復帰し、同時に遮光板52も遮光板ばね46の付勢力により待機状態の位置に復帰する。支えを失った第2ミラーレバー33はミラーダウンばねの付勢力により回転を開始し、ミラーユニットは上昇時とは逆をたどって下降を行う。このとき、アシストレバー39は案内溝39c内を移動する第2ミラーレバー駆動軸33aがフック部39dに至るまでその姿勢を維持するが、図6に示すように第2ミラーレバー駆動軸33aがフック部39dの位置を越えると、端面39eの規制を解かれてアシストレバーばね40の付勢力により左旋しフック部39dによって第2ミラーレバー駆動軸33aを押え込む。そして、ミラーユニットの下降終了後に一定の時間をおいて、ミラー駆動機構は待機状態への復帰動作を開始する。
【0045】図7はミラー駆動機構の復帰動作の途中の状態を示した図である。蓄勢レバー31の先端部31dが不図示のレバーによって右方へ押されると蓄勢レバー31は蓄勢ばね34の付勢力に抗して左回転を行う。蓄勢レバー31のチャージピン31bはアシストレバー39のカム部39bに当接し、アシストレバー39をアシストレバーばね40の付勢力に抗して右回転させフック部39dは第2ミラーレバー駆動軸33aから離れる。なお蓄勢レバー31は上記アシストレバー39の復帰動作と同時に、腕状カム部に31dよって緊定解除レバー40とアマチャーレバー43の復帰動作も行う。そして、回転する蓄勢レバー31の立ち曲げ部31cがアップ緊定レバー35の緊定部35aに達すると、再び蓄勢レバー31はアップ緊定レバー35に保持されてアシストレバー39と共に図1の待機状態に復帰完了する。
【0046】以上で本実施の形態を含むミラー駆動機構の動作の説明を終了する。
【0047】ところでミラーダウンばね37の付勢力によって下降するミラーユニットはミラーダウン状態に至った際に前述した調整ダボ6、7に勢いよくぶつかり、跳ね返りである所謂バウンドを生じる。このバウンドはメインミラーにおいてはファインダーの見え方に、サブミラーにおいては焦点検出に影響を及ぼす。カメラの連写速度を上げる場合にはこのバウンドの時間をいかに抑えるかが問題になる。以上の説明の中にあったアシストレバー39が本発明の中心となる上記バウンドを抑制するための部材であり、次にその働きについて説明する。
【0048】本実施の形態でのミラーユニットではサブミラーユニットはメインミラーユニットに軸支されているので、サブミラーユニットは自身のバウンドだけではなくメインミラーユニットのバウンドの影響を受ける。そこで本実施の形態では大きさと質量の関係からサブミラーユニットと比較して大きくなるメインミラー側のバウンドのみに着目してミラーユニットのバウンドの抑制を行なっている。
【0049】ミラーユニットの下降直後にフック部39dによって第2ミラー駆動レバー軸33aを押さえ込むアシストレバー39は、第2ミラーレバー33にダウンミラーばね37の付勢力に加えてさらにメインミラーユニットを下降させる回転力を与える。従ってメインミラーユニットは調整ダボ6に跳ね返って再び上昇する動きを下降時よりもより大きな力で抑えられることになる。
【0050】図16はアシストレバー39の効果を示したグラフであり、縦軸がメインミラーユニットの位置、横軸が時間であり、B1が実施の形態でのメインミラーのバウンドの様子を表わしている。メインミラーユニットは一度比較的大きくバウンドするがその後は増大した付勢力により即座にバウンドを抑えられ、B2に示す微振動の残る従来例のバウンド防止機構に対して短い時間でバウンドは消失することになる。
【0051】これにより前述したとおりにメインミラーのバウンドを抑えることで、メインミラーユニットの多大な影響を受けるサブミラーユニットのバウンドもある程度抑えることができるので、ミラーユニットバウンド消失時間を早い時間に見計らって即座に焦点検出や前述のミラー駆動機構の復帰動作を開始することが可能となる。また、アシストレバー39の付勢力は上述したようにミラーの昇降時の殆どにおいて働かないようになっているので、結果的に素早いミラーユニットの昇降動作が可能となる。なお、本実施の形態ではアシストレバー39は第2ミラー駆動軸33aを押さえ込んでいるが、本発明はこれに限ったわけではなく、フック部39dがメインミラー駆動ピン13bを直接押さえ込むように構成しても良い。
【0052】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、可動ミラーのバウンドを抑えることで、可動ミラーの多大な影響を受けるサブミラーユニットのバウンドもある程度抑えることができ、可動ミラーのバウンド消失時間を早い時間に見計らって即座に焦点検出やミラー駆動機構の復帰動作を開始することが可能となる。また、上記バウンド防止部材の付勢力は上述したように可動ミラーの昇降時の殆どにおいて働かないようになっているので、可動ミラーの跳ね返りを微振動の繰り返しを発生させずに抑制することができ、全体的に素早い可動ミラーの昇降動作が可能となり、本発明を用いたカメラではより速い連写速度を実現できる。
【0053】請求項2に係る発明によれば、可動ミラーの下降完了後、ミラー作動部材との係合を解かれて可動ミラーに付勢力を加える本来のバウンド抑制の作用を行なった後、蓄勢部材に再び係合して退避するように構成したので、可動ミラーの昇降速度に影響を与えることが無く、またカメラの連写速速にも影響を与えない。
【0054】請求項3に係る発明によれば、可動ミラーの原位置復帰と同時に蓄勢部材の付勢力に加えて可動ミラーに付勢力を付加するバウンド防止部材を設けたので、可動ミラーの跳ね返りを微振動の繰り返しを発生させずに能率的且つ適確に抑制することができる。




 

 


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