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発明の名称 支持状態判定装置及び像振れ補正装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−38461
公開日 平成11年(1999)2月12日
出願番号 特願平9−208331
出願日 平成9年(1997)7月18日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】中村 稔
発明者 増田 和規
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 機器に加わる振動を検出する振動検出手段と、該振動検出手段からの振れ信号に基づいて前記機器の支持状態を判定する支持状態判定手段とを有する支持状態判定装置であって、前記支持状態判定手段は、前記振動検出手段からの振れ信号と判定レベルとを比較し、振れ信号が判定レベル以上又は以下になることによりカウント値を更新するカウント手段を有し、前記カウンタ手段のカウント値が所定値以上か否かに基づいて機器の支持状態を判定することを特徴とする支持状態判定装置。
【請求項2】 前記判定レベルは一定のレベル幅を持ち、前記カウント手段のカウント値が、前記振れ信号が判定レベル以上であることにより更新された場合と判定レベル以下であることにより更新された場合とで、前記判定レベルは、前記一定のレベル幅内において異なるレベル値に設定されることを特徴とする請求項1記載の支持状態判定装置。
【請求項3】 前記振動検出手段は、機器に加わる振動を互いに異なる第1と第2の方向について検出するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の支持状態判定装置。
【請求項4】 前記カウント手段は、前記振動検出手段からの第1及び第2の方向の振れ信号それぞれについて判定レベルとの比較を行い、カウント動作を行うことを特徴とする請求項3記載の支持状態判定装置。
【請求項5】 前記支持状態判定手段は、前記カウント手段のカウント値に基づき、前記機器が手持ちされた状態か、支持部材に据え付けられている状態かを判定することを特徴とする請求項1又は4記載の支持状態判定装置。
【請求項6】 請求項1,4又は5記載の支持状態判定装置と、機器に加わる振動に起因する像振れを補正する像振れ補正手段と、前記支持状態判定装置にて判定される支持状態に適した像振れ補正特性により、前記像振れ補正手段を作動させる像振れ補正制御手段とを有したことを特徴とする像振れ補正装置。
【請求項7】 前記機器はカメラであり、前記支持状態判定手段は、前記カウント手段のカウント値に基づき、前記カメラが手持ちされた状態か、三脚に据え付けられている状態かを判定することを特徴とする請求項1又は4記載の支持状態判定装置。
【請求項8】 請求項7記載の支持状態判定装置と、カメラに加わる振動に起因する像振れを補正する像振れ補正手段と、前記支持状態判定装置にて判定される支持状態に適した像振れ補正特性により、前記像振れ補正手段を作動させる像振れ補正制御手段とを有したことを特徴とする像振れ補正装置。
【請求項9】 前記支持状態判定手段は、前記振動検出手段からの第1及び第2の方向の振れ信号の最大値を保持するピーク値ホールド手段を有し、前記カウント手段のカウント値と所定値との比較結果と前記第1の方向の振れ信号の最大値と第2の方向の振れ信号の最大値との比較結果により、機器の支持状態を判定することを特徴とする請求項4記載の支持状態判定装置。
【請求項10】 前記機器はカメラであり、前記支持状態判定手段は、前記カウント手段のカウント値と所定値との比較により、前記カメラが手持ちされた状態か、支持部材に据え付けられている状態かを判定し、更に、前記カウント手段のカウント値と所定値との比較と前記第1の方向の振れ信号の最大値と前記第2の方向の最大値との比較により、支持部材が三脚であるか、一脚であるかを判定することを特徴とする請求項9記載の支持状態判定装置。
【請求項11】 前記第1の方向はカメラを正位置で構えた時の縦方向であり、前記第2の方向は横方向であり、前記支持状態判定手段は、横方向の振れ信号の最大値の方が、縦方向の振れ信号の最大値よりも大きい場合には、前記カメラが一脚に据え付けられている状態であると判定することを特徴とする請求項10記載の支持状態判定装置。
【請求項12】 請求項10記載の支持状態判定装置と、カメラに加わる振動に起因する像振れを補正する像振れ補正手段と、前記支持状態判定装置にて判定される支持状態に適した像振れ補正特性により、前記像振れ補正手段を作動させる像振れ補正制御手段とを有したことを特徴とする像振れ補正装置。
【請求項13】 機器に加わる振動を検出する振動検出手段と、該振動検出手段からの振れ信号に基づいて前記機器の支持状態を判定する支持状態判定手段とを有する支持状態判定装置であって、前記支持状態判定手段は、前記振動検出手段からの振れ信号と判定レベルとを比較し、振れ信号が判定レベル以上又は以下になることによりカウント値を更新するカウント手段と、前記カウント手段でのカウント値の前回の更新時から今回の更新時までの時間を計測する時間計測手段と、該時間計測手段にて計測された時間情報と手振れ周波数との関係から、前記振れ信号が判定レベル以上又は以下であっても、前記カウント手段でのカウント値を更新させるか否かを決定する更新制御手段とを有し、前記カウンタ手段のカウント値が所定値以上か否かに基づいて機器の支持状態を判定することを特徴とする支持状態判定装置。
【請求項14】 前記支持状態判定手段は、前記カウント手段のカウント値に基づき、前記機器が手持ちされた状態か、支持部材に据え付けられている状態かを判定することを特徴とする請求項13記載の支持状態判定装置。
【請求項15】 請求項13又は14記載の支持状態判定装置と、機器に加わる振動に起因する像振れを補正する像振れ補正手段と、前記支持状態判定装置にて判定される支持状態に適した像振れ補正特性により、前記像振れ補正手段を作動させる像振れ補正制御手段とを有したことを特徴とする像振れ補正装置。
【請求項16】 前記機器はカメラであり、前記支持状態判定手段は、前記カウント手段のカウント値に基づき、前記カメラが手持ちされた状態か、三脚に据え付けられている状態かを判定することを特徴とする請求項13記載の支持状態判定装置。
【請求項17】 請求項16記載の支持状態判定装置と、カメラに加わる振動に起因する像振れを補正する像振れ補正手段と、前記支持状態判定装置にて判定される支持状態に適した像振れ補正特性により、前記像振れ補正手段を作動させる像振れ補正制御手段とを有したことを特徴とする像振れ補正装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機器に加わる振動を検出する振動検出手段からの振れ信号に基づいて前記機器の支持状態を判定する支持状態判定装置、及び、該装置を具備した像振れ補正装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、カメラを初めとする光学系の振れ補正、つまり手振れなどによる振動を制御して像振れ補正を行うための装置が提案されている。カメラ等に用いられる振れ補正方式のうちの一つの典型的なものとしては、振れ検知センサにて検知したカメラの振れ情報に基づき撮影光学系の一部、或いは全部を駆動して結像面状の像振れを制御するというものである。
【0003】しかしながら、従来の像振れ補正装置においては、一般に手振れ振動、或いはそれに類似する周波数分布を持った振れ振動を良好に補正すべく、それに見合った振れ検知センサや振れ補正光学系の選択、及び上記センサや駆動機構の応答周波数帯域の設定がなされている。従って、このような像振れ補正装置を三脚等に据え付けて使用する場合には、以下のような欠点を生じる。
【0004】(1)振れ補正が殆ど必要ない場合でも振れ補正機構は作動しており、消費電力が大きくなる。
【0005】(2)スチルカメラでは、レリーズ時にクイックリターンミラー、或いはシャッタ機構より微小変位振幅ではあるが高周波の衝撃を生じ、これが振れ検知センサの誤出力の原因となることがある。この場合、振れ補正機構はカメラの振れとは関係のない振れ補正を行ってしまい、像振れを助長してしまう。
【0006】(3)振れ検知センサから出力される低周波のドリフト信号(ゆらぎ)により、振れ補正機構はカメラの振れとは関係のない振れ補正を行ってしまい、像振れを助長してしまう。
【0007】これらの欠点を解消するために、振れ検知センサの出力が微小ならば三脚等に据え付けられていると判別して、像振れ補正を行わないようにすることが提案されているが、この場合、振れ変位振幅が小さいときには一律に振れ補正を禁止してしまうので、カメラのレリーズ時にクイックリターンミラー、或いはシャッタの動作による反作用で生じる高周波微小振幅の振れ(これをカメラ振れと称する)の補正ができないという問題を有していた。このカメラ振れは、特に、三脚据え付け時には手持ち状態に比べて減衰特性が悪くなるので、このカメラ振れを補正すべく振れ補正を行った方が良い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この問題を解決するために、カメラの支持状態を自動的に判定して、支持状態に応じて像振れ補正特性を可変とし、手持ち状態と三脚などに据え付けた状態に対してそれぞれ最適な像振れ補正を行うことが提案されている。
【0009】これまでに提案されている支持状態判定の例としては、以下のような方法が提案されている。
【0010】(1)振れ検知センサより出力される振れ信号を手振れが生じない程度の所定値と比較し、所定値以上なら手持ち状態、所定値以下なら三脚等に固定された状態であると判定する。
【0011】(2)振れ検知センサより出力される振れ信号を手振れが生じない程度の所定値と比較し、所定値以下の状態がある程度継続すれば三脚等に固定された状態、継続しなければ手持ち状態であると判定する。
【0012】一般的に、速写性の要求されるスチルカメラでは、振れ検知センサへの電源投入後、つまり自動焦点調節動作等と連動するスイッチのON後から比較的短時間で支持状態を判定することが望まれる。しかし、振れ検知センサからの出力には通常DC成分が含まれている場合が多く、DC成分が完全に除去された本来の振れのみの信号を得るにはDCカットフィルタを通過させなければならない。しかし、前記DCカットフィルタの遮断周波数は手振れ信号を除去しない程度の適当な値に設定する必要があるため、完全にDC成分を除去するには比較的時間を要する。
【0013】従って、上記(1),(2)の様な方法では、比較的短時間で判定しようとするとDC成分が除去しきれなかった信号や瞬間的なノイズ信号に対しては誤判定してしまう可能性があったり、静止状態であってもあるレベル範囲以内となるまで多少時間を要する可能性があるなど、判定に対して不都合が生じ、判定精度が低下する恐れがあった。
【0014】(発明の目的)本発明の第1の目的は、機器やカメラの支持状態を正確に判定することのできる支持状態判定装置を提供しようとするものである。
【0015】本発明の第2の目的は、支持状態に対して最適な像振れ補正を行うことのできる像振れ補正装置を提供しようとするものである。
【0016】本発明の第3の目的は、機器やカメラが手持された状態か支持部材に据え付けられた状態か、支持部材に据え付けられていると判定した場合には、更にどのような支持部材であるかを正確に判定することのできる支持状態判定装置を提供しようとするものである。
【0017】本発明の第4の目的は、機器やカメラの支持状態をより正確に判定することのできる支持状態判定装置を提供しようとするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成するために、請求項1〜5及び7記載の本発明は、機器又はカメラに加わる振動を検出する振動検出手段と、該振動検出手段からの振れ信号に基づいて前記機器又はカメラの支持状態を判定する支持状態判定手段とを有する支持状態判定装置であって、前記支持状態判定手段は、前記振動検出手段からの振れ信号と判定レベルとを比較し、振れ信号が判定レベル以上又は以下になることによりカウント値を更新するカウント手段を有し、該カウンタ手段のカウント値が所定値以上か否かに基づいて機器又はカメラの支持状態を判定する支持状態判定装置とするものである。
【0019】また、上記第2の目的を達成するために、請求項6記載の本発明は、請求項1,4又は5記載の支持状態判定装置と、機器に加わる振動に起因する像振れを補正する像振れ補正手段と、前記支持状態判定装置にて判定される支持状態に適した像振れ補正特性により、前記像振れ補正手段を作動させる像振れ補正制御手段とを有した像振れ補正装置とするものである。
【0020】同じく上記第2の目的を達成するために、請求項8記載の本発明は、請求項7記載の支持状態判定装置と、カメラに加わる振動に起因する像振れを補正する像振れ補正手段と、前記支持状態判定装置にて判定される支持状態に適した像振れ補正特性により、前記像振れ補正手段を作動させる像振れ補正制御手段とを有した像振れ補正装置とするものである。
【0021】また、上記第3の目的を達成するために、請求項9〜11記載の本発明は、支持状態判定手段は、振動検出手段からの第1及び第2の方向の振れ信号の最大値を保持するピーク値ホールド手段を有し、カウント手段のカウント値と所定値との比較結果と前記第1の方向の振れ信号の最大値と第2の方向の振れ信号の最大値との比較結果により、機器の支持状態を判定する支持状態判定装置とするものである。
【0022】また、上記第2の目的を達成するために、請求項12記載の本発明は、請求項10記載の支持状態判定装置と、カメラに加わる振動に起因する像振れを補正する像振れ補正手段と、前記支持状態判定装置にて判定される支持状態に適した像振れ補正特性により、像振れ補正手段を作動させる像振れ補正制御手段とを有した像振れ補正装置とするものである。
【0023】また、上記第4の目的を達成するために、請求項13,14及び16記載の本発明は、機器又はカメラに加わる振動を検出する振動検出手段と、該振動検出手段からの振れ信号に基づいて前記機器又はカメラの支持状態を判定する支持状態判定手段とを有する支持状態判定装置であって、前記支持状態判定手段は、前記振動検出手段からの振れ信号と判定レベルとを比較し、振れ信号が判定レベル以上又は以下になることによりカウント値を更新するカウント手段と、前記カウント手段でのカウント値の前回の更新時から今回の更新時までの時間を計測する時間計測手段と、該時間計測手段にて計測された時間情報と手振れ周波数との関係から、前記振れ信号が判定レベル以上又は以下であっても、前記カウント手段でのカウント値を更新させるか否かを決定する更新制御手段とを有し、前記カウンタ手段のカウント値が所定値以上か否かに基づいて機器又はカメラの支持状態を判定する支持状態判定装置とするものである。
【0024】また、上記第2の目的を達成するために、請求項15記載の本発明は、請求項13又は14記載の支持状態判定装置と、機器に加わる振動に起因する像振れを補正する像振れ補正手段と、前記支持状態判定装置にて判定される支持状態に適した像振れ補正特性により、像振れ補正手段を作動させる像振れ補正制御手段とを有した像振れ補正装置とするものである。
【0025】同じく上記第2の目的を達成するために、請求項17記載の本発明は、請求項16記載の支持状態判定装置と、カメラに加わる振動に起因する像振れを補正する像振れ補正手段と、前記支持状態判定装置にて判定される支持状態に適した像振れ補正特性により、像振れ補正手段を作動させる像振れ補正制御手段とを有した像振れ補正装置とするものである。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0027】図1は本発明の実施の第1の形態に係る像振れ補正装置の一例を示した斜視図である。
【0028】この像振れ補正装置は、像振れ補正用のレンズを光軸に直交する平面内において矢印p(ピッチ),y(ヨー)方向に動かすことにより、像振れを補正するものである。
【0029】図1において、補正レンズ900を保持するレンズ保持枠901は、すべり軸受902pを介してピッチスライド軸903p上を摺動できるようになっている。また、ピッチスライド軸903pは中間アーム904に取付けられている。中間アーム904は、すべり軸受902yを介してヨースライド軸903y上を摺動する。そして、ヨースライド軸903yはヨー軸保持台921に固着され、該保持台921は固定枠906に固着される。
【0030】以上の機構にて、レンズ保持枠901、つまり補正レンズ900は中間アーム904に対してピッチ方向に摺動可能となり、中間アーム904はこの固定枠906に対してヨー方向に摺動可能となるので、レンズ保持枠901は固定枠906に対してピッチ、ヨー何れの方向に対しても移動可能となる。
【0031】以後はp,y方向とも同様な構成の為、p方向のみ説明し、y方向についてはその説明を省略する。
【0032】次に、レンズ保持枠901の駆動力発生機構について説明する。
【0033】レンズ保持枠901にはコイル905pが取付けられていて、固定枠906にはヨーク907pと永久磁石908pで構成される磁気回路が固定されている。従って、コイル905pに通電することにより、レンズ保持枠901はピッチ方向に駆動される。
【0034】次に、レンズ保持枠の変位検出機構について説明する。
【0035】レンズ保持枠901に設けられた穴909Pにスリット910p,集光レンズ911p,赤外発光ダイオード(IRED)912pが設けられている。そして、前記IRED912pと対向した固定枠906上には受光器(PSD)913pが設けられている。
【0036】前記IRED912pから投光された近赤外光が、スリット910pを通過してPSD913pに投射され、PSD913pがその光の位置に応じた信号を出力することにより、レンズ保持枠901の変位を検出することができる。ここで、PSD913pの出力を増幅器914pで増幅し、駆動回路915pを通してコイル905pに入力すると、レンズ保持枠901が駆動されてPSD913pの出力が変化する。これは実線で示す閉じた系になり、PSD913pの出力がゼロになる点(中立点)で安定する。この様な系に振れ量に値する振れセンサ916pの出力が加算されると、レンズ保持枠901は振れ量を中立点として極めて精度よく追従していき、像振れを補正するようにレンズ保持枠901(補正レンズ900)が駆動される。
【0037】このようなシステムを用い、像振れ補正を行うのであるが、像振れ補正を行っていない場合は、レンズ保持枠901等の像振れ補正系を電気的或いは機械的に所定位置に固定(ロック)しておく必要がある。それは、例えばカメラの持ち運びを考えると、ロックされていなければ、該像振れ補正系を光軸に対して垂直な面内での移動を制御するする力はなく、持ち運びによる振動で不用意に揺動し、周辺の他部材との衝突による音の発生、さらには衝撃による像振れ補正系の損傷、破壊ということが起こり得るからである。
【0038】従来、このようなロック機構は電気的または機械的に行う方法等が提案されている。電気的に行う方法は、例えば一定の信号を入力して定位置になるように駆動させるというものであるが、省電力の観点から、この様な電気的な方法よりも図1に示す様に機械的にロックする方法が主流となっている。つまり、図1では921がロック手段に相当し、その凸部918を矢印方向へ吸着することによりこれがレンズ保持枠910に形成された凹部917に嵌合し、ロック状態となる。一方、上記の吸着状態を解除することにより、前記凸部918が前記凹部917より外れ、ロック解除状態(防振制御が可能な状態)になる。
【0039】図1では振れセンサ916pの信号処理系を簡略化して説明したが、具体的な信号処理系の一例を図2に示す。
【0040】振れセンサ916pに相当する角速度センサ951からの出力は信号処理回路952に入力される。この信号処理回路952内においては、まずローパスフィルタLPFによりノイズ除去が為され、次にハイパスフィルタHPFによってDCカットが為され、更に増幅,ローパスフィルタAMP&LPFの処理が二度為される。そして、マイコン953内に取り込まれ、A/D変換される。
【0041】像振れ補正動作を行わないときは、省電のため、前記角速度センサ951及び信号処理回路952内の増幅器の電源は切るのであるが、その制御はスイッチング回路954をマイコン953の出力ポートで制御することにより行う。
【0042】また、PSD955(図1のPSD913pに相当)からの信号もローパスフィルタ956を介してマイコン953内に取り込まれ、同様にA/D変換される。そして、マイコン953内にて上記の振れ出力とPSD出力によるフィールドバック演算が行われ、コイルドライバ957(図1の駆動回路915pに相当)にPWM出力が為され、コイル958(図1のコイル905pに相当)により補正レンズが駆動されて像振れ補正が行われることになる。
【0043】図3は本発明の実施の第1の形態における像振れ補正装置の回路構成を示すブロック図である。
【0044】振れを検出する角速度センサ1からの出力は、ノイズ除去のためのローパスフィルタ2、DC成分カットのためのハイパスフィルタ3、増幅器4を経てマイコン5のA/D変換器6に入力される。その後、ハイパスフィルタ7、積分器8を経て角変位信号となる。また、これと同時にカメラの支持状態を判定する際に参照する振れ信号を得るため、バンドパスフィルタ9を通過させる。このバンドパスフィルタの帯域は手振れ周波数(通常、手振れ周波数は1〜15Hz程度である)が除去されない程度の周波数に設定してやれば良く、高周波のカメラ振れ(100Hz前後)については、レリーズ前に支持状態を判定しなければならないのでここでは考慮する必要はない。
【0045】その後、この判定信号をもとに、支持状態判定回路10によりカメラが手持ち状態であるか、三脚等に据え付けられた状態であるかを判定し、その結果により各状態に最適な像振れ補正特性へと可変する。これは、例えばハイパスフィルタ7の遮断周波数や積分帯域の設定を可変することが考えられる。そして、補正レンズの位置を検知する位置センサ14の出力(増幅器13及びA/D変換器11を介する)が逆極性で加算されてフィードバック演算され、その信号がマイコン5の出力ポートよりPWMとして出力され、コイルドライバ12によって補正レンズが駆動され、像振れを打ち消すことになる。
【0046】図4は、図3のマイコン5内での具体的な処理動作を示したフローチャートである。
【0047】ここで、像振れ補正動作は一定周期毎(例えば500μsec )に発生する割り込み処理によって行われる。そして、第1の方向、例えばピッチ方向(縦方向)の制御と第2の方向、例えばヨー方向(横方向)の制御を交互に行うので、この場合の片方向のサンプリング周期は1msecとなる。割り込みが発生すると、マイン5は図4のステップ#1からの動作を開始する。
[ステップ#1] 今回の制御方向はピッチであるかヨーであるかの判定を行う。ピッチであればステップ#2へ進み、ヨーであればステップ#3へ進む。
[ステップ#2] 各種フラグや係数、計算結果等をピッチデータとして読み書きできるようにデータアドレスを設定する。
[ステップ#3] 各種フラグや係数、計算結果等をヨーデータとして読み書きできるようにデータアドレスを設定する。
[ステップ#4] 角速度センサ1の出力をA/D変換し、その結果をRAMの予め定義されたAD_DATA に格納する。
[ステップ#5] 像振れ補正開始の指示が為されたか否かを判別し、指示が為されていればステップ#6へ進み、指示が為されていなければステップ#30へ進む。
【0048】ここでは像振れ補正開始の指示が為されており、ステップ#6へ進むものとする。
[ステップ#6] 補正レンズのロックを解除する。これは、例えば図1にて説明した様にして行う。
[ステップ#7] 角速度センサ1及びアナログ信号処理系へ給電する。
[ステップ#8] 防振制御のためのハイパスフィルタ演算を行う。
[ステップ#9] 防振制御のための積分演算を行い、像振れの角変位出力を求める(BURE_DATA )。
[ステップ#10] カメラの支持状態を判定する時間が経過したか否かを示すフラグの判定を行う。
【0049】ここでは、所定時間経過していない、つまり、時間経過フラグはLoレベル(ローレベルを意味する)であるとし、ステップ#11へ進むものとする。
[ステップ#11] 支持状態判定のためのハイパスフィルタ演算(DC成分を素早く除去)を行う。但し、演算が行われる信号はステップ#4のAD_DATA である。遮断周波数は手振れが除去されない程度に設定する。
[ステップ#12] 支持状態判定のためのローパスフィルタ演算(高周波ノイズ除去)を行う(HANTEI_DATA )。
[ステップ#13] HANTEI_DATA と比較するべき判定レベルがプラスであるかマイナスであるかを判定する。
【0050】最初の判定のときは判定レベルが決まっていないので、予めどちらかのレベルに設定しておけばよい。また、このレベル値の大きさはカメラを三脚等に据え付けた際にセンサから出力される値より少し大きめに設定すると良い。判定レベルがプラスのときはステップ#14へ進み、マイナスのときはステップ#17へ進む。
【0051】ここでは、比較判定レベルがプラスであるとし、ステップ#14へ進む。
[ステップ#14] プラス判定レベルと振れ信号値(HANTEI_DATA )の比較を行う。振れ信号値(HANTEI_DATA )がプラス判定レベル以上であれば、ステップ#15へ進み、プラス判定レベル未満であれば図5のステップ#20へ進む。
[ステップ#15] 振れ信号値(HANTEI_DATA )がプラス判定レベル以上であるので、カウンタをインクリメントする。ここで計測したカウント値が支持状態判定のときに参照される。
[ステップ#16] 判定レベルをマイナスに設定し、図5のステップ#20へ進む。
【0052】また、比較判定レベルがマイナスのときはステップ#13からステップ#17へ進む。
[ステップ#17] マイナス判定レベルと振れ信号値(HANTEI_DATA )の比較を行う。振れ信号値(HANTEI_DATA )がマイナス判定レベル以下であれば、ステップ#18へ進み、マイナス判定レベルより大きければ図5のステップ#20へ進む。
[ステップ#18] 振れ信号値(HANTEI_DATA )がマイナス判定レベル以下であるので、カウンタをインクリメントする。ここで計測したカウント値が支持状態判定のときに参照される。
[ステップ#19] 判定レベルをプラスに設定し、図5のステップ#20へ進む。
【0053】以上のステップ#13〜#19の処理により、判定レベルにヒステリシス的な作用を付加することができるので、DC成分が除去しきれなかった信号や瞬間的なノイズ信号に対しても誤判定する可能性を低減できる。
[ステップ#20] 給電開始から所定時間経過、つまり、カメラの支持状態を判定する時間が経過したか否かを判別し、経過していればステップ#21へ進み、経過していなければステップ#26へ進む。
[ステップ#21] 給電開始から所定時間経過しているので、時間経過フラグをHiレベル(ハイレベルを意味する)とする。
【0054】次に、以下のステップ#22,#23を介することによりカメラの支持状態の判定を行うことになる。ステップ#15またはステップ#18でカウントしたカウント値は、ピッチ方向制御時のものと、ヨー方向制御時のものと2種類存在する。通常、カメラを手持ち状態で撮影する場合には必ずといっていい程、最低限どちらか一方の軸に手振れが存在する。従って、手持ち状態のときは判定レベルを超える回数が多くなるのでカウント値も大きくなり、逆に、三脚などに据え付けたときには判定レベルにはほとんど到達しないのでカウンタ値は小さくなると考えられる。言い換えると、振れ信号が判定レベルを複数回超えるかどうかで手持ち状態か否かを判定するので、DC成分が除去しきれなかった振れ信号や瞬間的なノイズ信号に対して誤判定を起こす可能性を低減できる。
【0055】ここでは、ピッチ方向またはヨー方向のどちらかのカウンタ値が所定の回数を超えていたら手持ち状態と判定する。逆に、ピッチ方向とヨー方向の両方のカウンタ値が所定回数未満ならば、三脚に据え付けた状態であると判定する。
[ステップ#22] ピッチ方向のカウンタ値が所定回数以上ならば手持ち状態と判定してステップ#24へ進み、所定回数未満ならもう一方の軸方向で判定するためにステップ#23へ進む。
[ステップ#23] ヨー方向のカウンタ値が所定回数以上ならば手持ち状態と判定してステップ#24へ進み、所定回数未満なら三脚に据え付けた状態であると判定してステップ#25へ進む。
[ステップ#24] 手持ち状態なので、手振れを良好に補正すべく像振れ補正特性に決定する。
[ステップ#25] 三脚に据え付けた状態なので、三脚時に生じる悪影響(センサからの誤信号)を低減するような像振れ補正特性に決定する。例えば、ハイパスフィルタ7の遮断周波数を高域側に上げてやることにより、低周波信号をカットしたり、積分器8の積分帯域を高域側に上げてやることにより、時定数を小さくして誤信号の影響を低減することなどが考えられる。
【0056】カメラの支持状態判定過程でステップ#13〜#20は所定時間に達するまで割り込み毎に行われ、ステップ#21〜#25は所定時間経過後、支持状態判定のために1回のみ行われる。
[ステップ#26] 補正レンズの位置を検知する位置センサ14の出力を取り込み、A/D変換する(PSD_DATA)。
[ステップ#27] フィードバック演算「(BURE_DATA )−(PSD_DATA)」を行う。
[ステップ#28] 安定な制御系にするために位相補償演算を行う。
[ステップ#29] コイルドライバ14へPWM出力を行う。これにより、防振制御が為され、像振れが補正されることになる。
【0057】また、上記ステップ#5において像振れ補正開始の指示が為されていなければ、前述したようにステップ#30へ進む。
[ステップ#30] 補正レンズのロック動作を行う。これは、例えば図1にて説明した様にして行う。
[ステップ#31] 角速度センサ1及びアナログ信号処理系への給電を停止する。
【0058】以上の実施の第1の形態によれば、振れ信号と判定レベルとを比較し、振れ信号が判定レベルに到達したらカウンタをインクリメントし、このカウント値が所定値を越えるか否かにより、カメラが三脚に据え付けられている状態か、手持ち状態であるかを判定するようにしているため、その判定を正確に行うことが可能となる。そして、上記の支持状態に応じた像振れ補正特性を用いて像振れ補正を行うようにしているため、最適な像振れ補正を行うことが可能となる。
【0059】(実施の第2の形態)本発明の実施の第2の形態に係る像振れ補正装置について説明する。
【0060】回路構成を示すブロック図は前記実施の第1の形態と同じであるが、本実施の形態では、図3に示した支持状態判定回路10の中にピーク値ホールド部を付加し、より確実に、また、三脚に加えて一脚に据え付けた状態も判定しようとするものである。
【0061】ここで、カメラを一脚に据え付けた時の振れ信号について簡単に説明する。
【0062】一脚を使用すると一脚自体がヨー方向の軸になってしまうので、ヨー方向の振れは完全には抑えられないが、ピッチ方向の振れはかなり抑えられる。すなわち、本実施の形態においては「ピッチ方向の振れ速度<ヨー方向の振れ速度」という特徴が現れ、さらに「ピッチ方向のカウンタ値<ヨー方向のカウンタ値」という特徴も現れてくると考えられる。
【0063】本実施の形態では、前記実施の第1の形態で示した図3のマイン5内での具体的な処理動作を示したフローチャートと大筋は同様であるので、変更点のみを説明する。
【0064】まず、図4のステップ#12とステップ#13の間に、ピーク値ホールド部(ステップ#12−1〜#12−10の処理を行う部分)を付加する。この部分の処理動作を示したフローチャートを図6に示す。
[ステップ#12−1] 図4のステップ#12後のHANT_DATA がプラスであるかマイナスであるかを判定する。プラスならばステップ#12−2へ進み、マイナスならばステップ#12−5へ進む。
【0065】ここではHANT_DATA がプラスであるとしてステップ#12−2へ進むものとする。
[ステップ#12−2] 前回のサンプリング時に記憶していたプラス方向の最大値(PMAX_DATA )を読み込む。
[ステップ#12−3] PMAX_DATA とHANT_DATA の比較を行い、HANT_DATA の方が大きければステップ#12−4に進み、最大値の更新を行う。PMAX_DATA の方が大きければ最大値の更新は行わず、ステップ#12−8へ進む。
[ステップ#12−4] PMAX_DATA =HANT_DATA としてプラス方向の最大値を更新し、ステップ#12−8へ進む。ステップ#12−1において、HANT_DATA がマイナスならばステップ#12−5へ進む。
[ステップ#12−5] 前回のサンプリング時に記憶していたマイナス方向の最大値(MMAX_DATA )を読み込む。
[ステップ#12−6] MMAX_DATA とHANT_DATA の比較を行い、HANT_DATA の方が小さければステップ#12−6へ進み、最大値の更新を行う。MMAX_DATA の方が小さければ最大値の更新は行わず、ステップ#12−8へ進む。
[ステップ#12−7] MMAX_DATA =HANT_DATA としてマイナス方向の最大値を更新し、ステップ#12−8へ進む。
[ステップ#12−8] プラス方向の最大値(PMAX_DATA )とマイナス方向の最大値の絶対値(|MMAX_DATA |)との比較を行い、PMAX_DATA の方が大きければステップ#12−9へ進み、それ以外のときはステップ#12−10へ進む。
[ステップ#12−9] 最大値 MAX=PMAX_DATA とし、図4のステップ#13へ進む。
[ステップ#12−10] 最大値 MAX=|MMAX_DATA |とし、図4のステップ#13へ進む。
【0066】以上のステップ#12−1〜#12−10の処理により、判定用の振れ信号の絶対値比較における最大値がホールドされる。
【0067】さらに、図5のステップ#22〜#25のカウンタ値等を参照してカメラの支持状態を最終的に判定する部分を、図7に示すようなフローチャートに置き換える。
[ステップ#22−1] ピッチ方向のカウンタ値が所定回数以上ならば手持ち状態と判定してステップ#22−8へ進み、所定回数未満ならステップ#22−2へ進む。
[ステップ#22−2] ピッチ方向のカウンタ値とヨー方向のカウンタ値を比較して、ヨー方向のカウンタ値の方が大きければ一脚の可能性があるので、ステップ#22−3へ進む。ピッチ方向のカウンタ値の方が大きければ一脚の可能性はなく、ステップ#22−7へ進む。
[ステップ#22−3] さらに、ピッチ方向の最大振れ信号値(ピッチ方向のMAX_DATA)とヨー方向の最大振れ信号値(ヨー方向のMAX_DATA)を比較して、ヨー方向の最大振れ信号値の方が大きければ一脚の可能性があるので、ステップ#22−4へ進む。ピッチ方向の最大振れ信号値の方が大きければ一脚の可能性はなく、ステップ#22−7へ進む。
[ステップ#22−4] さらに、一脚判定の精度を高めるために、ヨー方向の最大振れ信号値が一脚を使用したときに相当する所定値以上であるか否かを判定する。所定値以上なら一脚の可能性があるので、ステップ#22−5へ進む。所定値未満ならば一脚の可能性はなく、ステップ#22−7へ進む。
[ステップ#22−5] さらに、ピッチ方向の最大振れ信号値が所定値未満であるか否かを判定する。所定値未満ならば、一脚に据え付けた時の条件を満たしており、カメラは一脚に据え付けられている状態であると判定し、ステップ#22−6へ進む。所定値以上であれば手持ち状態であると判定してステップ#22−8へ進む。
[ステップ#22−6] 一脚に据え付けた状態なので、一脚に最適な像振れ補正特性に決定する。
【0068】上記ステップ#22−2,#22−3又はステップ#22−4で一脚据え付けの可能性がない場合には、ステップ#22−7へ進む。
[ステップ#22−7] ヨー方向のカウンタ値が所定回数以上ならば手持ち状態と判定してステップ#22−8へ進み、所定回数未満なら三脚に据え付けた状態であると判定してステップ#22−9へ進む。
[ステップ#22−8] 手持ち状態なので、手振れを良好に補正すべく像振れ補正特性に決定する。
[ステップ#22−9] 三脚に据え付けた状態なので、三脚据え付け時に顕著となるセンサからの誤信号を低減するような像振れ補正特性に決定する。例えば、ハイパスフィルタ7の遮断周波数を高域側に上げてやることにより低周波数信号やDC成分をカットしたり、積分器8の積分帯域をの下限を高域側に上げてやることにより、低周波域の信号に対してはより像振れ補正をしににくくしたりすることなどが考えられる。
【0069】その他のフローは前記実施の第1の形態のときと同様であるので、ここでは省略する。
【0070】以上の実施の第2の形態によれば、ピッチ及びヨー方向の最大値を保持するピーク値ホールド部を設け、カウンタによるカウンタ値及びピーク値ホールド部によるピーク値をそれぞれ所定値と比較することにより、カメラの支持状態を判定する様にしているため、カメラが手持ち状態であるか、三脚に据え付けられている状態のみならず、さらには一脚に据え付けられている状態かも判定することが可能となる。従って、各支持状態に適した像振れ補正も行えるようになる。
【0071】(実施の第3の形態)本発明の実施の第3の形態に係る像振れ補正装置について説明する。
【0072】回路構成を示すブロック図は前記実施の第1の形態と同じであるが、本実施の形態では、支持状態判定回路10中に、時間計測部を付加し、手振れ周波数のみを検知するようにし、更に判定の精度を上げようとするものである。
【0073】上記実施の第1及び第2の形態では判定レベルに到達したら無条件にカウンタのインクリメントを行っていたので、限定的ではあるが手振れではない何らかの高周波のノイズ信号に対しては誤判定する可能性があった。
【0074】この実施の第3形態では、前記実施の第2の形態で示したマイン5内での具体的な処理動作を示したフローチャートと大筋は同様であるので、変更点のみを説明する。
【0075】図4のステップ#15(判定レベルがプラスの時)とステップ#18(判定レベルがマイナスの時)を、次に説明するステップ#101〜#105にそれぞれ置き換える。この部分の処理動作を示したフローチャートを図8に示す。
[ステップ#101] 給電開始からの現在時間(SW1_TIME)の読み込みを行う。
[ステップ#102] 前回カウンタをインクリメントした給電開始からの時間(INC_TIME)の読み込みを行う。
【0076】次のステップにて振れ信号が手振れ周波数に相当する信号であるかの判定を行う。判定方法としては、カウンタのインクリメント間の時間を計測することにより、大まかに周波数を検知するものである。ここで、図9を用いて詳述する。
【0077】図9は、振れ信号の例を示した図である。但し、この振れ信号はほぼDC成分がカットされており、振れ成分のみが存在すると仮定する。同図において、振れ信号の周期はTで表し、カウンタのインクリメントと次回のインクリメントの時間(周期)はT´で表している。従って、同図より「T=2T´」であるとみなせる。よって、カウンタのインクリメント間の時間T´は、手振れ周波数をfとすればT´≒(1/2)×T = (1/2)×(1/f)
と表せる。ここで、手振れによる周波数帯域は約1〜15Hzであることが判っているので、この周波数を時間に直せば「0.025 〜0.5 sec 」となる。よって、カウンタのインクリメント間の時間がこの範囲に存在すれば、手振れに相当する信号であるとみなせる。
[ステップ#103] カウンタのインクリメント間の時間「(SW1_TIME)−(INC_TIME)」が 0.025 secから0.5 sec の間に存在するか否かの判定を行う。時間内であれば手振れによる振れ信号であるとみなしステップ#104へ進む。時間外であれば、手振れによるものではない何らかの低周波または高周波の信号であるとみなし図3のステップ#16又はステップ#19へ進む。
[ステップ#104] カウンタをインクリメントする。
[ステップ#105] 今回カウンタをインクリメントした給電開始からの時間をINC_TIMEに書き込む。その後、図4のステップ#16(判定レベルがプラスのとき)又はステップ#19(判定レベルがマイナスのとき)へ進む。
【0078】その他のフローは前記実施の第2の形態のときと同様であるので、ここでは省略する。
【0079】以上の実施の第3の形態によれば、手振れ周波数相当以外の振れ信号に対しては例え判定レベルを超えたとしてもカウンタのインクリメントを行わないようにし、手振れ周波数のみを検知するようにしたので、更に確実にカメラの支持状態の判定が可能となる。つまり、手振れではない何らかの高周波のノイズ信号に対して、誤判定する可能性が激減する。
【0080】(変形例)本発明は、振動検出手段として、角速度センサを使用した例を示しているが、角加速度センサ、加速度センサ、速度センサ、角変位センサ、変位センサ、振れが検出できる手段であればどのようなものであってもよい。
【0081】本発明は、像振れ補正手段として、光軸に垂直な面内で光学部材を動かすシフト光学系や可変頂角等の光束変更手段や、光軸に垂直な面内で撮影画面を動かすもの等、像振れが補正できるものであればどのようなものであってもよい。
【0082】本発明は、一眼レフカメラ、レンズシャッタカメラ、ビデオカメラ等のカメラに適用した場合を述べているが、その他の光学機器や他の装置、更には構成ユニットとしても適用できるものである。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、機器やカメラの支持状態を正確に判定できる支持状態判定装置を提供できるものである。
【0084】また、本発明によれば、支持状態に対して最適な像振れ補正を行うことができる像振れ補正装置を提供できるものである。
【0085】また、本発明によれば、支持状態判定手段内に、ピーク値ホールド手段を設けているため、機器やカメラが手持された状態か支持部材に据え付けられた状態か、支持部材に据え付けられていると判定した場合には、更にどのような支持部材であるかを正確に判定できる支持状態判定装置を提供できるものである。
【0086】また、本発明によれば、支持状態判定手段内に時間計測手段を設け、手振れ周波数のみでカウント値の更新を行えるようにしているため、機器やカメラの支持状態をより正確に判定することができる支持状態判定装置を提供できるものである。




 

 


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