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発明の名称 画像形成方法及び画像形成装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−2918
公開日 平成11年(1999)1月6日
出願番号 特願平9−154195
出願日 平成9年(1997)6月12日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 敬介 (外1名)
発明者 武田 憲一
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 少なくとも着色剤を含有する着色材料により記録材表面に画像形成を行った後、熱可塑性樹脂及び定着離型剤を有する画像表面保護材料を該記録材表面に転移後、加熱溶融し透明な薄層を形成することを特徴とする画像形成方法。
【請求項2】 上記記録材表面に形成された画像が、トナー粒子からなることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
【請求項3】 上記画像表面保護材料に含有される定着離型剤がワックスであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
【請求項4】 上記画像表面保護材料が、少なくとも定着離型剤を内包するカプセルトナーであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成方法。
【請求項5】 定着により、着色材料と共に画像表面保護材料を加熱して該記録材表面に透明な薄層を形成をすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成方法。
【請求項6】 画像表面保護材料を画像表面保護材料保持体から直接記録材表面に転移させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成方法。
【請求項7】 少なくとも着色剤を含有する着色材料により記録材表面に画像形成を行う工程と該記録材への着色材料の定着工程の間に、熱可塑性樹脂及び定着離型剤を有する画像表面保護材料を着色材料を担持する該記録材表面に転移させる画像表面保護材料形成手段を配設し、該記録材表面に該画像表面保護材料を転移後、定着工程により着色材料と共に画像表面保護材料を加熱して該記録材表面に透明な薄層形成をするものであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】 上記記録材表面に形成された画像が、トナー粒子からなることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】 上記画像表面保護材料に含有される定着離型剤がワックスであることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項10】 上記画像表面保護材料が、少なくとも定着離型剤を内包するカプセルトナーであることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項11】 上記画像表面保護材料形成手段が、画像表面保護材料を直接記録材表面に転移させる画像表面保護材料保持体を有することを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載の画像形成装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電記録、インクジェット、その他適宜の画像形成方法により、紙・エレクトロファックス紙・静電記録紙等の記録材に形成したトナー画像又はインク画像に画像表面保護層を形成する画像形成方法及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種画像形成装置において記録材上に転写した未定着のトナー像は、同装置内に設置された図3に示すような画像定着装置によって定着される。
【0003】例えば、フルカラートナー画像形成装置の定着工程においては、記録材P上のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各種トナー像Ta面に接触する定着部材である定着ローラRfと、加圧部材である加圧ローラRpとを押圧接触させて回転駆動させ、定着ローラRfと加圧ローラRp間に、未定着のトナー像Taを担持した記録材Pを挟持搬送して、少なくとも定着ローラRf内部に配設された熱源であるハロゲンヒータHにより加熱及び加圧することにより、記録材上にトナー像を定着させる画像定着装置を用いて定着する。
【0004】また、少なくともトナーTaの定着ローラRfへのオフセットを防止するために、離型剤供給手段Dにより定着ローラRf表面にはシリコーンオイルのごとき離型剤が供給されるとともに、定着ローラRf表面にオフセットしたトナー及び紙粉等の異物は、クリーニング手段Wにより除去される。
【0005】このように記録材上に定着されたトナー像は、定着工程において溶融圧縮され表面が平滑化され光沢面となるため、トナー像表面(画像面)と記録材の表面(非画像面)とで光沢差が生じる。
【0006】この光沢差は、記録材の表面平滑性によりそれぞれ異なり、例えばアート紙、コート紙、マシンコーテッド紙等に比べ、上質紙、中質紙、ざら紙、再生紙といった紙は抄紙時の紙繊維の凹凸形状を残すため、表面平滑性が悪く光沢も出にくい。
【0007】上述したようなカラートナーを含むカラー画像形成方法においては、基本的に画像の白い部分はトナー形成せずに、紙の地の色(白)により表現する。
【0008】従って、前記した表面平滑性の劣る上質紙、中質紙、ざら紙、再生紙といった紙を上記画像形成装置に用いた場合、光沢を持つ白を再現することができない。
【0009】更に、高濃度部、例えば黒画像は黒トナー若しくはイエロー、マゼンタ、シアンの各トナーを積層して混色させて形成されるため、定着後のトナー画像表面は低濃度部に比べトナー層の厚みが増し、紙の表面凹凸を打ち消して平滑化されるため、紙表面の白地部で表現される白画像部及び低濃度部よりも光沢度が大きくなる。
【0010】これらは、定着時にトナー画像表面が定着装置内で表面が平滑な定着ローラ等により加圧された状態で溶融後固化するためである。
【0011】このように白画像部よりも黒画像部若しくは高濃度部の光沢が大きくなってしまう現象は、画像再現性に対して好ましくない。
【0012】このような問題の改善手段として、例えば特開昭51−112349号公報においては、湿式現像法において、画像形成終了後に光沢処理剤としてテルペン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ワックス、低分子量ポリエチレンの少なくとも一種を含むイソパラフィン系炭化水素の溶液を塗布することにより、画像の鮮やかさ、色濃度を向上させている。
【0013】また、特開昭63−123055号公報においては、透明フィルム上に有彩色のトナー画像を形成した後、このトナー画像の表面に透明トナーにより被膜層を形成することによりOHP用原稿の表面を平滑化させ、透光性を向上させている。
【0014】上記発明を前述したような平滑性の悪い紙に対して適応させた場合、非画像部である白画像部、トナー量の少ない低濃度の画像部がトナー量の多い黒画像部及び高濃度部での光沢度の差を格段に縮めることが可能となる。
【0015】また、トナー画像が形成された記録材表面が摺擦された場合、記録材表面からトナー画像が剥がれる問題が発生する。この問題は、トナー画像を前述したような表面性の悪い紙に形成した場合、低濃度の画像部において特に顕著である。これは紙の繊維間に浸入したトナーに対して加圧加熱体である定着ローラ表面が接触しない部分において十分な熱供給がされないため、トナーが紙繊維に接着されないためと考えられる。
【0016】この問題の一改善手段として、例えば特開昭50−142033号公報においては、トナー像を担持する表面に、液状脂肪族炭化水素等の液状定着組成物のトナー像保護層を形成する方法が提案されている。
【0017】また、特開昭60−61285号公報においては、インクジェット等により記録された画像記録材の表面に、支持体と熱溶融性層とから本質的になる保護層保有媒体を密着後加熱することによって、この熱溶融性層を画像記録材表面に転移させることにより、画像記録物の表面へ画像保護層を形成させている。
【0018】また、特開昭61−29852号公報においては、電子写真プロセスによって形成された画像上にアクリル変性アルキド樹脂溶液を塗布し乾燥することにより、保護層を形成している。
【0019】また、特開昭61−210365号公報においては、トナー画像を形成したシートの画像形成面上に、水溶性の透明樹脂保護膜層を形成する方法が提案されている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかし前述したような表面保護層の形成方法は、1)処理時間を多く必要とする。
2)有機溶剤を必要とする。
3)フィルムシート等の接着が工程的にも複雑でかつ高価な方法である。
といった問題を伴う。
【0021】また、特開平7−72696号公報においては、タンデム型の電子写真装置において、最後に無色のトナー画像を静電潜像を形成した後、記録材上に転写する構成としている。
【0022】この構成においては、無色のトナーを記録材上に形成するために、静電潜像形成手段、静電潜像担持体、静電潜像清掃手段等、装置構成が複雑化すると共に、静電潜像担持体から記録材への無色トナーの転写において、転写残りが発生するため無色トナーの無駄を生じる。
【0023】一方、上記カラー画像形成装置においては、オリジナル原稿に近い色を再現するために、上記した複数層のトナーを加熱溶融して記録材上で混色させる必要があり、軟化点の低い(即ち、低融点で)シャープメルトなトナーが使用されている。
【0024】この場合、シャープメルトなトナーは定着時に溶融して極めて低粘度の状態となるうえに、複数色のトナーが積層され厚いトナー層を形成しているため、定着ローラに溶融トナーが付着する所謂トナーオフセットが発生しやすい条件となる。
【0025】更に、各カラートナーに含まれる顔料等の違い等から生ずる溶融性の違い(例えば、溶融した際の粘度、溶融を開始する温度等)は、それぞれの定着温度範囲(適正な定着を行える温度範囲)を異ならすため、単色トナーでの定着に比べて定着温度範囲は狭くなり、オフセットもしやすくなる。
【0026】このため、このようなフルカラー画像形成装置に用いられる画像定着装置の定着ローラの表面材料としては、白黒画像定着装置に使用されるテフロン(商品名)等のフッ素樹脂系の材質を使用することは難しく、従来シリコーンゴム又はシリコーン樹脂が使用されている。
【0027】これは、前述したカラートナー定着におけるオフセット防止のためには、シリコーンオイル等の画像定着用離型剤が不可欠であり、前記フッ素樹脂系の材質はシリコーンオイルとの濡れ性が極めて悪いため、離型剤を定着ローラ表面に均一に塗布することができないことによる。
【0028】前述したような画像定着離型剤であるシリコーンオイルは、離型剤塗布手段により定着ローラ表面に塗布され、10〜105cSt程度の粘度を持つものが使用される。
【0029】このようなシリコーンオイルを用いた場合の問題点としては、1)装置を運搬若しくは室内移動する際の振動、傾斜等により定着装置若しくは離型剤塗布手段内の離型剤であるオイルが機械内外に溢れ、床等を汚染する。
【0030】2)クリーンな廃液の回収、処理が難しい。
【0031】3)トナー画像部表面、特にOHP(オーバーヘッドプロジェクタ)紙表面のオイル残りによるベタツキが生じやすい。
【0032】4)記録材両面(裏表)への画像形成を行う際に、最初の記録材片面へのトナー画像定着後、画像表面へ定着離型剤であるオイルが残留する。次のこの記録材の残りの片面に画像形成を行う工程において、この記録材に残留したオイルが記録材搬送経路中へ転着し、記録材の搬送不良を発生したり、間接的に感光体表面に転着し画像汚れ等の画像欠陥を発生する。
【0033】5)定着ローラのシリコーンゴム材料へのシリコーンオイル侵入によるローラの膨潤が生じる。等がある。
【0034】上記問題のうち1、2及び4については装置内にそれぞれの対策が盛り込まれるが、装置自体の構成の複雑化及びそれに伴うコスト増加を招く。
【0035】また、5について更に詳しく説明すると、定着ローラのシリコーンゴム層表面に塗布される一般的な離型剤であるジメチルシリコーンオイルは、経時的にシリコーンゴム層内へ浸入しやすい。
【0036】このようなシリコーンゴム層内へのシリコーンオイルの浸入現象は、定着ローラが加熱されているとき、もしくはシリコーンゴム層が加圧ローラよりストレスを受ける時、さらに助長される。
【0037】このようにシリコーンゴム層内へ浸入したシリコーンオイルは、ゴム層を構成するHTVシリコーンゴムの熱分解を助長し、この結果、シリコーンゴム層は熱分解が進んで硬度低下や膨潤をおこし、最終的にHTVシリコーンゴムの化学結合が外れてゴムがちぎれるため、シリコーンゴム層は定着ローラより剥がれてしまう。
【0038】この現象は、特にシリコーンゴム層の芯金に近いところで発生しやすい。これはシリコーンゴム層の芯金近傍がもっとも高温でありゴムの分解が速いためと考えられる。例えば、あるシリコーンゴムにおいては芯金から表層の厚み方向に温度勾配が最大約40℃/mmある。この場合、ゴム層が3mm厚のローラで、ローラ表面温度を170℃とするためには、芯金近傍の温度はシリコーンゴムの限界耐熱温度に近い290℃まで上昇する。
【0039】これらの現象は、前述したようなHTVシリコーンゴムに限るものではなく、ジメチルシリコーンゴムやメチルビニルシリコーンゴムなどのRTV(室温加硫型)シリコーンゴム、LTV(低温加硫型)シリコーンゴムなどでも同様である。
【0040】以上のような、定着ローラのゴム層を構成するHTVシリコーンゴムがシリコーンオイルにより膨潤しないようにするため、定着ローラのシリコーンゴム層の中間にフッ素ゴム、フッ素樹脂、フルオロシリコーンゴムによるオイルバリヤー層を設けることが、従来から提案されている(特公昭54−41330号公報、同54−41331号公報)。
【0041】また定着ローラのゴム層の下層に、膨潤しにくいゴムを混在させて構成することも提案されている(特公昭54−41332号公報、同57−46068号公報、同60−21860号公報)。
【0042】しかし、上記提案のうち、オイルバリヤー層を設けたものは、オフセット防止層、オイルバリヤー層の二層構成またはこの下層に弾性層を設けた三層構成となるために、定着ローラのゴム層構成が複雑になってしまう。また、前述したようなオイルバリヤー層に用いるフッ素系のゴム材は、比較的高価であり各ゴム層の接着が難しいため定着ローラのコストが高くなると共にローラ寿命に影響を与える。
【0043】更に、3の問題については表面層にオイル吸収層を有するような特殊なOHP紙を用いて、オイル残りによるベタツキを記録紙サイドから対策しているのが実情である。
【0044】したがって本発明の目的は、画像部と非画像部の光沢差が少ない画像を再現可能な画像形成方法及び画像形成装置を提供することである。
【0045】また、本発明の目的は、簡易な方法で、トナー画像又はインク画像を形成された記録材表面に画像表面保護層を形成し、トナー画像又はインク画像の摺擦等による剥がれを防止し得る画像形成方法及び画像形成装置を提供することである。
【0046】また、本発明の目的は、OHPシートの透過性が高い画像形成方法及び画像形成装置を提供することである。
【0047】また、本発明の目的は、シリコーンオイルのような定着離型剤を少量若しくは使用しないで定着ローラへのオフセットを防止できる画像形成方法及び画像形成装置を提供することである。
【0048】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る画像形成装置及び画像形成方法にて達成される。
【0049】即ち、本発明は、少なくとも着色剤を含有する着色材料により記録材表面に画像形成を行った後、熱可塑性樹脂及び定着離型剤を有する画像表面保護材料を該記録材表面に転移後、加熱溶融し透明な薄層を形成することを特徴とする画像形成方法に関する。
【0050】さらに、本発明は、少なくとも着色剤を含有する着色材料により記録材表面に画像形成を行う工程と該記録材への着色材料の定着工程の間に、熱可塑性樹脂及び定着離型剤を有する画像表面保護材料を着色材料を担持する該記録材表面に転移させる画像表面保護材料形成手段を配設し、該記録材表面に該画像表面保護材料を転移後、定着工程により着色材料と共に画像表面保護材料を加熱して該記録材表面に透明な薄層形成をするものであることを特徴とする画像形成装置に関する。
【0051】
【発明の実施の形態】本発明に使用される画像表面保護材料は、公知のトナーの形成材料から選択して用いることができる。
【0052】即ち画像表面保護材料は、粒径3〜50μm、好ましくは5〜30μmのほぼ透明の粉体であり、バインダー(結着樹脂)としては、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸−2−エチルヘキシル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ジメチル系、メチルフェニル系、メチル水素系、クロル系、ニトリル系またはアミノ変性系、エポキシ変性系、カルボキシル変性系、カルビノール変性系、メタクリル変性系、メルカプト変性系、フェノール変性系、片末端反応性系、異種官能基変性系、ポリエーテル変性系、メチルスチリル変性系、アルキル変性系、高級脂肪酸エステル変性系、親水性特殊変性系、高級アルコキシ系、高級脂肪酸含有系、フッ素変性系などのシリコーン若しくは上記シリコーンのオイルを添加された例えばポリエチレン、ポリプロピレンのようなオレフィン樹脂、ポリメタクリル酸エステル、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体のようなアクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体などのスチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル等各種のビニル樹脂、重合脂肪変性ポリアミドのようなポリアミド樹脂、フタル酸樹脂、マレイン酸樹脂のようなアルキド樹脂、エポキシ樹脂のような合成樹脂、さらにはポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどの熱可塑性樹脂が挙げられ、単独あるいは混合して使用される。
【0053】また、ワックスは定着時の離型剤として、オフセット防止の為に添加されるものである。本発明においては記録材上のトナーが定着時の離型剤を含有していない場合においても、トナー層の上層に形成された画像表面保護材料層内にワックスが含有されることにより定着時のオフセットを防止できる。
【0054】例えばポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、シリコーンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、キャンデリラワックス、サゾールワックス、みつロウ等の天然ワックス;変性ワックス、セチルアルコール、ステアリン酸等の合成ワックス等の公知の様々なワックスを用いればよく、これらは要求特性に応じて選択されるものである。
【0055】このようなワックスの含有量は、樹脂100重量部に対して2〜80重量部、好ましくは10〜60重量部程度であることが望ましい。
【0056】必要に応じて、本発明に使用する画像表面保護材料に用いられる着色剤としては、公知のものがすべて使用可能であるが、例えばカーボンブラック、鉄黒、グラファイト、ニグロシン、モノアゾ染料の全属錯体、群青、銅フタロシアニン、メチレンブルー、クロームイエロー、キノリンイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、デェポンオイルレッド、キナクリドン各種レーキ顔料などの染顔料が使用できる。
【0057】このような着色剤の含有量は、樹脂100重量部に対して0〜1重量部程度であることが望ましい。
【0058】また荷電制御剤は、帯電極性、帯電量等を制御するために必要に応じて添加される。本発明においては、目的とする極性、帯電量等に応じて公知の適当な帯電制御剤を選択すればよく、特に制限はない。
【0059】正荷電制御剤として例えばニグロシン、脂肪酸金属塩誘導体、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフロロボレートといった4級アンモニウム塩、ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジオルガノスズオキサイド、ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート等を単独或いは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0060】また、負荷電制御剤として有機金属錯体、キレート化合物が有効であり、アルミニウムアセチルアセテート、鉄(II)アセチルアセテート、3,5−ジターシャルブチルサリチル酸クロムを挙げることができる。とくにアセチルアセトンの金属錯体(モノアルキル置換体、ジアルキル置換体を包含する)、サリチル酸系金属錯体(モノアルキル置換体、ジアルキル置換体を包含する)、又はそれらの塩が好ましく、とくにサリチル酸系金属塩が好適である。
【0061】このような荷電制御剤の含有量は、樹脂100重量部に対して0.2〜10重量部程度であることが望ましい。
【0062】上記したような着色剤、荷電制御剤、ワックス、その他の添加剤等のうちから必要なものを選択し、これらの所定量と樹脂を溶融、混練し、冷却後、ハンマーミル、カッターミル等により粗粉砕する。次いでジェットミル、オングミル等によりさらに微粉砕化した後、好ましい体積平均粒径または個数平均粒径範囲になるように分級して、所望の画像表面保護材料を得ることができる。
【0063】このような製造方法によれば、かなり優れたトナーを製造し得るが、ある種の制限、すなわちトナー用材料の選択範囲に制限がある。例えば、樹脂着色剤分散体が充分に脆く、経済的に使用可能な製造装置で微粉砕し得るものでなくてはならない。
【0064】このため、樹脂着色剤分散体を十分に脆くせざるを得ないため、この分散体を実際に高速で微粉砕する際に、広い粒径範囲の粒子群が形成され易く、特に比較的大きな割合の過度に微粉砕された粒子が、この粒子群に含まれ、所謂粒度分布のブロード化という問題が生じ、このような高度に脆性の材料は、複写機等において実際に現像用に製品として使用する場合、さらに微粉砕化ないし粉化を受け易いといった問題を有する。
【0065】一方、これらの粉砕法による画像表面保護材料を始めとする粉体の製造法の問題点を克服するため、懸濁重合法による粉体の製造方法が、特公昭36−10231号公報等で提案されている。
【0066】この懸濁重合法においては、重合性単量体及び着色剤、さらに必要に応じて重合開始剤、架橋剤、荷電制御剤、その他の添加剤を均一に溶解又は分散せしめて単量体組成物とした後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する連続相(例えば水相)中に適当な撹拌機を用いて分散し、同時に重合反応を行わせ、所望の粒径を有する画像表面保護材料を得ることができる。
【0067】この懸濁重合法では、機械的粉砕工程を含まないため、粉砕法に見られるような前述してきた粉砕時に起因する問題は生じないとされる。
【0068】また、カプセル化が容易に行えるため、定着時の離型剤として、上記ワックス以外に液状の離型剤、例えばジメチル系、メチルフェニル系、メチル水素系、メチルフェニル系、クロル系、ニトリル系またはアミノ変性系、エポキシ変性系、カルボキシル変性系、カルビノール変性系、メタクリル変性系、メルカプト変性系、フェノール変性系、片末端反応性系、異種官能基変性系、ポリエーテル変性系、メチルスチリル変性系、アルキル変性系、高級脂肪酸エステル変性系、親水性特殊変性系、高級アルコキシ系、高級脂肪酸含有系、フッ素変性系などのシリコーンオイルや、エステル油、ポリエーテル、スピンドル油、マシン油、シリンダー油などの鉱油系、植物系のオイルを内包させることが可能となる。
【0069】同様にこの他の重合法としては、乳化重合、沈殿重合、分散重合、ソープフリー乳化重合、シード重合等を用いることもできる。
【0070】このようにして分級工程までを終えた画像表面保護材料には、必要に応じて流動性向上剤、潤滑剤、研磨剤、導電性付与剤、定着助剤等の外添剤が添加される。
【0071】例えばシリカ、酸化チタン、トナーバインダーとして上記したような樹脂粉、ポリテトラフルオロエチレン粉、ポリフッ化ビニリデン粉、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、チッ化ボロン、酸化鉛、酸化アンチモン、硫酸ストロンチウム、硫酸アルミニウム、炭酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化ストロンチウム、ステアリン酸亜鉛などの高級脂肪酸の金属塩、グラファイト、フッ化バリウム、フッ化カルシウム、フッ化カーボン、カーボンブラック、導電性酸化錫などの公知の微粒子があり、これらは上記機能剤として2種類以上の機能を同時に有するものもある。
【0072】また、記録材P表面に転移され、定着装置40により溶融定着される画像表面保護層の厚みは、5〜200μm、好ましくは10〜50μmである。5μmを下回ると画像部及び非画像部の光沢性に対する効果が低く、また表面保護層としての膜強度も極端に低いとともに、均一な表面保護層の形成も難しい。また、200μmを超えると、定着のために多大な消費電力が必要とされるとともに、最終画像(トナー画像上に200μm以上の表面保護層が形成された記録材P)の解像力が低下する傾向がある。
【0073】次に本発明の画像表面保護材料を使用した画像形成工程について説明する。
【0074】図2は、本発明の画像形成装置を搭載した電子写真式カラー画像形成装置の一実施形態を示す構成図である。
【0075】本画像形成装置は、プリンタ部100およびリーダ部200よりなり、プリンタ部100の右下側から記録材搬送系Iと、記録材搬送系Iを構成している矢印の向きに回転可能な転写ドラム110に近接して設けられた潜像形成部IIと、プリンタ部100の左側に潜像形成部IIに近接して配置された現像手段、即ち回転式現像装置IIIと、プリンタ部1の右上側の画像表面保護層形成装置及び定着装置IVとから基本的に構成されている。
【0076】記録材搬送系Iは、プリンタ部100の右側に形成されている開口部に対して着脱自在な記録材供給用カセット101、102と、これらカセット101、102の略直上に配設された給紙用ローラ103、104と、これらローラ103、104に近接して配設されたその両端に給紙ローラ105、106を備える給紙ガイド107、108と、転写ドラム110の周囲にその回転方向の下端部から上端部にかけて順に設けられた記録材当接用ローラ109、グリッパ111、記録材分離用帯電器114および分離爪115と、転写ドラム110の内側に配設された転写帯電器112および記録材分離用帯電器113と、給紙ガイド107、108の上方に前記分離爪115に近接して設けられた搬送ベルト116、117等からなる。
【0077】また、この搬送ベルト116、117の間には画像表面保護層形成装置50及びこの搬送方向終端部の延長上つまりプリンタ部100の右上側には、定着装置40、排出用トレイ41からなる画像定着系IVが配置されている。
【0078】潜像形成部IIは、転写ドラム110の略上端にこれと当接させて配設された、矢印の向きに回転可能な像担持体、即ち感光体ドラム20と、この感光体ドラム20の周囲の上端から側端にかけて設けられたクリーニング手段22、一次帯電器21、および感光体ドラム20の外周面上に静電潜像を形成するためのレーザビームEを照射するポリゴンミラーのごとき像露光反射手段を具備した像露光手段24を有する。
【0079】回転式現像装置IIIは回転自在な筐体からなる回転体3と、回転体3に搭載された感光体ドラム20の外周面と対抗する位置で静電潜像を可視化、即ち現像するように構成されているイエロー現像器3Y、マゼンタ現像器3M、シアン現像器3C及びブラック現像器3Bkを有している。
【0080】上記構成の画像形成装置全体のシーケンスについて、フルカラーモードで記録材への画像形成を行なった場合を例にとって簡単に説明すると次のようになる。
【0081】即ち、感光体ドラム20が図2に図示する矢印の向きに回転し、感光体ドラム20が一次帯電器21によって表面電位−600Vに均等に帯電されると、原稿のイエロー画像信号にしたがってPW変調されたレーザ光Eにより画像露光が行なわれ、感光体ドラム20上にイエロー画像の静電潜像を形成する。このイエロー画像の静電潜像は、現像装置IIIの回転体3の回転により予め現像位置に定置されたイエロー現像器3Yによって現像される。
【0082】このときイエロー現像器3Yの現像スリーブに印加される現像バイアスは、交互電圧値VPPを2kV、周波数fが2kHzの矩形波交互電圧にVDC−400Vを重畳している。
【0083】一方、給紙ガイド107、給紙ローラ106、給紙ガイド108を経由して搬送されてきた記録材(図示せず)は、所定のタイミングでグリッパ111により保持され、当接用ローラ109およびこれと対抗している電極によって静電的に転写ドラムl10に巻きつけられる。
【0084】転写ドラム110は、感光体ドラム20と同期して矢印の方向に回転しており、イエロー現像器3Yで顕像化され、感光体ドラム20の外周面とが当接している部位にて転写帯電器112により転写される。
【0085】転写ドラム110は、記録材を保持したまま回転を継続し、次の色(図2においてはマゼンタ)の転写に備える。
【0086】他方、感光体ドラム20は、クリーニング手段22によってクリーニングされた後、再び一次帯電器21により帯電され、次のマゼンタの画像信号にしたがって像露光される。
【0087】現像装置IIIは、感光体ドラム20上に前記の像露光によってマゼンタの画像信号にしたがって静電潜像が形成される間に回転して、マゼンタ現像器3Mを現像位置に定置せしめ、所定のマゼンタ現像を行なう。
【0088】引き続いて、上述したプロセスをそれぞれシアン色及びブラック色に対しても実施し、4色分の転写が終了すると、記録材上に形成された4色の可視像は各帯電器113、114により除電され、グリッパ111による記録材の把持が解除されるとともにこの記録材は分離爪115によって転写ドラム110から分離され、搬送ベルト116、117で画像定着装置40に送られ、そこで熱と圧力とにより混色および定着されて、記録材のフルカラー画像形成のシーケンスが終了し、排出用トレイ41上に排出され、記録材へのフルカラー画像形成を終了する。
【0089】また、本発明の画像表面保護層形成モードが予め選択されていた場合、搬送ベルト116、117の間に配設された画像表面保護層形成装置50が4色分のトナー像形成された記録材P上に画像表面保護材料を転移させたうえで、記録材Pは画像定着装置40に送られ、そこで熱と圧力によりトナー画像を混色および定着すると共に、画像表面保護材料を溶融定着し画像表面保護層を形成することにより記録材への画像表面保護層形成シーケンスが終了し、排出用トレイ41上に排出され、記録材への画像表面保護層形成を終了する。
【0090】次に本発明の画像表面保護層形成装置50について詳細に説明する。
【0091】図1は、本発明の画像表面保護層形成装置50の一実施例を示す概略構成図である。
【0092】本画像表面保護層形成装置50は、塗布ブレード53により画像表面保護材料Gを均一塗布された画像表面保護材料保持スリーブ52と、画像表面保護材料保持スリーブ52に対向して配設された記録材Pの裏面を画像表面保護材料Gの帯電極性とは反対側の極性に帯電させる帯電器51よりなる。
【0093】塗布ブレード53は、ポリイソプレン、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリブタジエン、イソブチレン−イソプレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン、有機ポリシロキサン、パーフルオロプロペン、フッ化ビニリデン共重合体等のゴム弾性部材やNi、SUS、Al、りん青銅等の金属弾性材等の単層またはこれらにポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー等を積層した複合層よりなり、これらは画像表面保護材料Gを所望の極性に帯電するのに適した摩擦帯電系列の材質を用いる。
【0094】例えば、ポリエステルを組成成分とする画像表面保護材料Gを負帯電させるためには、ウレタンゴムにポリアミドを積層させた材料が好ましかった。
【0095】また、金属粒子などを分散させた導電性ゴムも画像表面保護材料Gの過剰な摩擦帯電による凝集、固化に対して効果的な場合がある。
【0096】画像表面保護層形成モード選択により、トナー画像Tを形成された記録材Pが搬送ベルト116により搬送されてくると、画像表面保護材料保持スリーブ52に対向して配設された帯電器51に電圧印加手段54より給電され、記録材Pの裏面をプラス帯電する。この時、画像表面保護材料保持スリーブ52上に塗布され、マイナス帯電した画像表面保護材料Gがトナー画像Tを含む記録材P上に静電的に転移される。
【0097】次に、画像表面保護材料Gが静電的に転移された記録材Pは搬送ベルト117により搬送され、定着装置40に送られ、そこで熱と圧力によりトナー画像を混色および定着すると共に、画像表面保護材料を溶融定着し画像表面保護層を形成する。
【0098】こうして記録材への画像表面保護層形成シーケンスが終了し、排出用トレイ41上に排出され、記録材への画像表面保護層形成を終了する。
【0099】ここで、画像表面保護材料保持スリーブ52は導電性のSUS、Al材等の金属材料若しくはこの表面に樹脂コートしたもので、接地若しくはDCまたはDC+ACバイアスが印加される。
【0100】また、帯電器51には、電圧印加手段54よりプラス3〜10kVの電圧が印加される。
【0101】このバイアス若しくは帯電器への印加電圧により記録材Pへの画像表面保護材料Gの付着量を調整する。
【0102】上記画像表面保護材料保持スリーブ52と記録材Pとの間隙は、0.3〜5mm、好ましくは0.5〜2mmとする。
【0103】次に、上述したような画像表面保護材料Gが転移された記録材Pの定着について説明する。
【0104】定着装置40は、定着部材である定着ローラ41と、これに相対する加圧部材である加圧ローラ42と、定着ローラ41に離型剤を塗布する離型剤塗布手段43と、定着ローラ41の表面を清掃する定着ローラ清掃手段44a及び加圧ローラ42の表面を清掃する加圧ローラ清掃手段44bとを備えている。
【0105】未定着のトナー像Tと画像表面保護材料Gを担持した記録材Pは、図1中の矢印aの方向へ搬送ベルト117により搬送され、不図示の駆動装置により同図中矢印bの方向に回転される定着ローラ41と加圧ローラ42との間を挟持搬送され、ハロゲンヒータ45、46から定着ローラ41及び加圧ローラ42をそれぞれ介して供給される熱および圧力により記録材P上に未定着トナー像Tと画像表面保護材料Gは定着される。
【0106】このような定着ローラ41は、アルミ製の芯金上にシリコーンゴム層47を被覆した外径60mmφのもので詳細は後述する。
【0107】加圧ローラ42は、アルミ製の芯金上に、その表面にフッ素樹脂層を形成した1mm厚のHTV(高温加硫型)シリコーンゴム層48を被覆し、定着ローラ同様、外径60mmφのものである。
【0108】定着ローラ41の芯金および加圧ローラ42の芯金内には、それぞれ加熱源のハロゲンヒータ45、46が配設され、加圧ローラ42の温度をこれに当接したサーミスタで検知して、温度制御装置(不図示)によりヒータ45、46をON/OFF制御し、定着ローラ41および加圧ローラ42の表面温度を約150℃に一定維持するようになっている。
【0109】離型剤塗布手段43は、容器内に離型剤Rとして、シリコーンオイルを収容する。離型剤Rの定着ローラ41への適正な塗布量としては、A4サイズの転写紙1枚あたり0.01〜0.2g、好ましくは0.03〜0.1gである。
【0110】ところが、本発明の画像表面保護材料で離型剤画像表面保護層形成を行った場合、定着ローラ41への離型剤Rの塗布量は、A4サイズの転写紙1枚あたり0.03g以下で離型剤Rの塗布無しでも定着オフセットの発生がなかった。したがって、画像表面保護層形成時は離型剤Rの塗布がなくてもよい。
【0111】定着ローラ清掃手段44aは、定着ローラ41のシリコーンゴム層47表面の付着物(トナー樹脂やシリカ、アルミナ等のトナー外添剤および紙の諸成分等)を清掃する。
【0112】同様に、加圧ローラ清掃手段44bは、加圧ローラ42のフッ素樹脂層表面の付着物を清掃する。
【0113】ここでそれぞれの清掃部材は、クリーニング部材である繊維状のクリーニングウエブである耐熱性不織布ノーメックス(商品名)等が用いられる。
【0114】本発明に用いられる定着ローラ41は、芯がね上にゴム層47として、2mm厚のジメチルシリコーンゴムを用いた単層構成の弾性ローラである。
【0115】これら定着ローラ41のゴム層材質としては、加硫方法及び加硫温度にしたがって、周知のRTVシリコーンゴム(室温加硫)、LTVシリコーンゴム(低温加硫)、HTVシリコーンゴム(高温加硫)が用いられ、ジメチルシリコーンゴム以外にもメチルビニル系、メチルフェニルビニル系、メチルフルオロアルキル系のシリコーンゴムを使用することができる。
【0116】また、本発明に用いる定着ローラのシリコーンゴム材質としては、架橋密度が高いものが望ましい。
【0117】また、シリコーンゴム中に充填剤として、シリカ、けいそう土、石英粉、炭酸カルシウム等を入れることもできる。但し、この充填剤量が過剰になると定着ローラの離型性が低下するので、離型性とゴムの膨潤度合いとのかねあいで適性量は決定される。
【0118】また、定着ローラ1のゴム層構成は、表層を上記ゴム材質とした積層構成のローラとすることもできる。
【0119】更に、この弾性層の厚み、硬度等を最適化することにより、定着時の記録材のしわを防止したり、記録材とローラとの接触面積が調整される。
【0120】本発明に係わる画像形成方法及び画像形成装置に適用される定着方式は上記ローラ定着手段に限定されるものでなく、ラジアント定着、フラッシュ定着、圧力定着、フィルム(ベルト)定着等、従来公知の定着方式でもよい。
【0121】また、表層をシリコーンゴムからなる定着ローラについて説明してきたが、本発明の画像表面保護材料を形成することにより、例えばフッ素樹脂表面の定着ローラ、定着ベルト(フィルム)を使用可能となる。
【0122】本発明においては、記録材への画像表面保護層形成手段として、スリーブ上に画像表面保護材料をブレードコートしてトリボ付与したうえで、記録材の裏側を帯電手段により帯電して静電的に画像表面保護材料をトナー画像を担持した記録材表面に転移させたが、画像表面保護材料のトリボ付与手段としては、例えば従来現像装置に用いられるキャリアを用いることもできる。
【0123】また、帯電方式についてもコロナ帯電に限定されるものではない。
【0124】また、本発明に係わる画像形成方法及び画像形成装置は、トナーを用いた電子写真方式のフルカラー画像形成装置において特に有効であるが、インクジェット、コンベンショナルな印刷画像等に対しても有効であるし、また各種白黒画像形成装置にも有効である。
【0125】
【実施例】以下、具体的な実施例によって本発明を詳細に説明する。部数は重量部を意味する。
【0126】実施例1まず、下記の方法によって画像表面保護材料を製造した。
【0127】スチレン−2−エチレンヘキシルアクリレート−ジビニルベンゼン共重合体100部、3,5−ジターシャルブチルサリチル酸クロム5部、さらにポリプロピレンワックス20部を混合し、ロールミルにて160℃で溶融混練した。冷却後、ハンマーミルにて粗粉砕した後ジェット粉砕機にて微粉砕し、次いで風力分級機を用いて分級し、個数平均粒径が8μmのほぼ透明な微粉末を得た。
【0128】次にこの微粉末100部に対してケイ酸微粉末(シリカ)1.0部とさらに酸化セリウム0.5部を添加し、ヘンシェルミキサーで約2分間混合撹拌し、画像表面保護材料とした。
【0129】この画像表面保護材料を、画像表面保護層形成装置を搭載したキヤノン製CLC−500改造機に入れ、フルカラーの画像出力を行った。
【0130】上記改造機は、画像表面保護層形成装置を搭載し、定着装置により溶融定着される記録材上への画像表面保護材料の厚みを約20μmとなるように設定した。
【0131】また、改造機の定着器設定温度を、CLC−500での標準設定値の150℃よりも15℃高い165℃とするとともに、画像表面保護層形成モードが選択された際は定着ローラへのシリコーンオイル塗布量をA4サイズの転写紙1枚あたり0.02gとなるように設定した。
【0132】現像剤としてはCLC−500用の体積平均粒径が約8μmのトナーを有する製品現像剤を用いた。
【0133】また、記録材としてはキヤノン製カラーレーザコピア用紙及びカラーレーザコピア専用OHPシートを用いた。
【0134】画像評価項目としては、1.出力されたコピー画像の目視評価2.OHP用紙でのOHP投影時の映像評価3.記録材上画像のこすり試験**)レンズ清掃用のシルボン紙により記録材上の画像を同様にこすり、剥がれ具合を比較する。
とした。
【0135】本評価において、本実施例で得られた画像出力は、画像表面保護層が記録材上に均一に形成されているため、トナー画像の画像部と非画像部の光沢差が少なくなるとともに、OHPシートでの映像もくすみが少ない良好な映像が得られた。
【0136】また、こすり試験による結果も良好であるとともに、定着オフセットの発生がほとんどないことが、定着ローラ及び加圧ローラの清掃手段であるクリーニングウェブの汚れ具合から確認できた。
【0137】実施例2本実施例においては、画像表面保護材料を従来公知の懸濁重合法で製造した例について説明する。
【0138】
スチレン 185部 アクリル酸トリフルオロエチル 15部 環化ゴム[アルベックスCK−450(ヘキストジャパン社製)] 10部 パラフィンワックスT−550(日本精ろう社製) 80部 開始剤[V−601(和光純薬社製)] 10部【0139】上記処方を容器中で70℃に加熱、溶解または分散し単量体系を調製した。
【0140】別途、イオン交換水1200mlにアミノアルキル変性コロイダルシリカを10g加え、HClでpH=6に調整し、さらにNa2CO3を1g加え、70℃に加温し、TK式ホモミキサーM型(特殊機化工業製)を用いて10000rpmで15分間分散させた。
【0141】さらにAl2(SO43を1.1g加え10000rpmで15分間分散させ、分散媒を調製し、上記単量体組成物を投入し窒素雰囲気下で70℃でTK式ホモミキサーを用いて、17000rpmで60分間撹拌し、単量体組成物を造粒した。その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ、70℃,10分間で重合した。
【0142】重合反応終了後、反応生成物を冷却し、NaOHを加え分散剤を溶解し、濾過、水洗、乾燥することにより、個数平均粒径約8μmのほぼ透明な微粉末を得た。
【0143】こうしてできあがった微粉末100部に対して、シリカ1.5部とチタン酸ストロンチウム微粉末を0.5部添加し、ヘンシェルミキサーで約3分間混合撹拌することにより画像表面保護材料を得た。
【0144】この画像表面保護材料を、実施例1と同様の画像表面保護層形成装置を搭載したキヤノン製CLC−500改造機に入れ、フルカラーの画像出力を行った。
【0145】上記改造機は、画像表面保護層形成装置を搭載し、定着装置により溶融定着される記録材上への画像表面保護材料の厚みを約15μmとなるように設定した。
【0146】また、改造機の定着器設定温度を、CLC−500での標準設定値の150℃よりも10℃高い160℃とするとともに、画像表面保護層形成モードが選択された際は定着装置の離型剤塗布手段の動作を停止し、定着ローラ表面へのシリコーンオイル塗布がされないようにした。
【0147】現像剤としてはCLC−500用の体積平均粒径が約8μmのトナーを有する製品現像剤を用いた。
【0148】また、記録材としてはキヤノン製カラーレーザコピア用紙及びカラーレーザコピア専用OHPシートを用いた。
【0149】画像評価項目は、実施例1と同様である。
【0150】本評価において、本実施例で得られた画像出力は、画像表面保護層が記録材上に均一に形成されているため、トナー画像の画像部と非画像部の光沢差が少なくなるとともに、OHPシートでの映像もくすみが少ない良好な映像が得られた。
【0151】また、こすり試験による結果も良好であるとともに、定着オフセットの発生がほとんどないことが、定着ローラ及び加圧ローラの清掃手段であるクリーニングウェブの汚れ具合から確認できた。
【0152】実施例3本実施例においては、離型剤として、パラフィンワックスに代えて、シリコーンオイルを60部内包した画像表面保護材料を懸濁重合法で製造する他は、実施例2と同様にして、個数平均粒径約8μmのほぼ透明な微粉末を得た。
【0153】こうしてできあがった微粉末100部に対して、シリカ2.0部とチタン酸ストロンチウム微粉末を0.5部添加し、ヘンシェルミキサーで約3分間混合撹拌することにより画像表面保護材料を得た。
【0154】一方、下記の方法によってトナーを製造した。
【0155】先ず、イオン交換水710gに、0.1M−Na3PO4水溶液450gを投入して60℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12,000rpmにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2水溶液68gを徐々に添加し、Ca3(PO42を含む水系媒体を作製した。
【0156】一方、下記処方からなる材料を60℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12,000rpmにて均一に溶解及び分散した。これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10gを溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
(モノマー) スチレン 165g n−ブチルアクリレート 35g(着色剤) C.I.ピグメントブルー15:3 15g(荷電制御剤)サリチル酸金属化合物 3g(極性樹脂) 飽和ポリエステル 10g (酸価14、ピーク分子量:8000)
(離型剤) エステルワックス(融点70℃) 50g(膨張剤) イソブタン 40g【0157】次に、上記で得られた水系媒体中に重合性単量体組成物を投入し、60℃,N2雰囲気下において、TK式ホモミキサーにて10,000rpmで10分間撹拌し、重合性単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、80℃に昇温し、10時間反応させた。重合反応終了後、減圧下で残存モノマーを留去し、冷却後、塩酸を加えてリン酸カルシウムを溶解させた後、ろ過、水洗及び乾燥を行った。この結果、体積平均粒径約7.5μmのシャープな透明懸濁粒子を得た。
【0158】上記で得られた粒子100重量部に対して、BET法による比表面積が、200m2/gである疎水性シリカを1%外添し、シアントナーを得た。
【0159】この画像表面保護材料とトナーを、実施例1と同様の画像表面保護層形成装置を搭載したキヤノン製CLC−500改造機に入れ、シアン単色の画像出力を行った。
【0160】上記改造機は、画像表面保護層形成装置を搭載し、定着装置により溶融定着される記録材上への画像表面保護材料の厚みを約15μmとなるように設定した。
【0161】また、改造機の定着器設定温度を、CLC−500での標準設定値の150℃よりも10℃高い160℃とするとともに、画像表面保護層形成モードが選択された際は定着装置の離型剤塗布手段の動作を停止し、定着ローラ表面へのシリコーンオイル塗布がされないようにした。
【0162】また、記録材としてはキヤノン製カラーレーザコピア用紙及びカラーレーザコピア専用OHPシートを用いた。
【0163】画像評価項目は、実施例1と同様である。
【0164】本評価において、本実施例で得られた画像出力は、画像表面保護層が記録材上に均一に形成されているため、トナー画像の画像部と非画像部の光沢差が少なくなるとともに、OHPシートでの映像もくすみが少ない良好な映像が得られた。
【0165】また、こすり試験による結果も良好であるとともに、定着オフセットの発生がほとんどないことが、定着ローラ及び加圧ローラの清掃手段であるクリーニングウェブの汚れ具合から確認できた。
【0166】比較例離型剤として内添したポリプロピレンワックスを用いない他は、実施例1と同様にして、個数平均粒径が8μmのほぼ透明な微粉末を得た。
【0167】次にこの微粉末100部に対してシリカ1.0部とさらに酸化セリウム0.5部を添加し、ヘンシェルミキサーで約2分間混合撹拌し、画像表面保護材料とした。
【0168】本画像表面保護材料を実施例1と同じ装置により試験したところ、記録材系の転移については問題ないが、定着工程で定着ローラにオフセットが発生した。
【0169】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、少なくとも着色剤を含有する着色材料により記録材表面に画像形成を行った後、熱可塑性樹脂及び定着離型剤を有する画像表面保護材料を該記録材表面に転移後、加熱溶融し透明な薄層を形成することにより、1)トナー画像の画像部と非画像部の光沢差が少ない画像を再現可能とする。
2)簡易な方法でトナー画像又はインク画像を形成された記録材表面に画像表面保護層を形成し、トナー画像又はインク画像の摺擦等による剥がれ、こすれを防止できる。
3)定着工程においてシリコーンオイルのような定着離型剤を少量若しくは使用しないで、定着ローラへのオフセットを防止したうえで画像表面保護層形成が可能でする。




 

 


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