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発明の名称 自動2輪車のエンジン冷却構造
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−2125
公開日 平成11年(1999)1月6日
出願番号 特願平9−154145
出願日 平成9年(1997)6月11日
代理人 【弁理士】
【氏名又は名称】小松 清光
発明者 真田 誠 / 高木 桂一郎
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】駆動輪のスポーク中央部を一側へ突出させ、この湾曲凸部の形成により他側に形成される湾曲凹部内へエンジンを収容した自動2輪車において、スポークの前記一側のうち湾曲凸部の外周部とこの湾曲凸部からリムへ延びるスポーク外周部によって全周に形成される凹部空間をファン配設空間とし、このファン配設空間内に駆動輪の回転面に対して放射状に配設された複数のフィンを有する冷却ファンを設けるとともに、スポークにファン配設空間内とエンジン側とを連通する連通孔を設け、この連通孔をエンジンの冷却風が通過するようにしたことを特徴とする自動2輪車のエンジン冷却構造。
【請求項2】前記ファン配設空間のスポークと反対側の側部を略ドーナツ板状のトップブレードで覆い、このトップブレードとスポークで囲まれたファン配設空間の外周側を開放しかつ内周側を閉じるとともに、このファン配設空間内の内周側位置に前記連通孔を開口したことを特徴とする請求項1に記載した自動2輪車のエンジン冷却構造。
【請求項3】前記ファン配設空間のスポークと反対側の側部を略ドーナツ板状のトップブレードで覆い、このトップブレードとスポークで囲まれたファン配設空間の外周側を閉じかつ内周側を開放するとともに、このファン配設空間内の外周側位置に前記連通孔を開口したことを特徴とする請求項1に記載した自動2輪車のエンジン冷却構造。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願は、駆動輪を構成するスポークの一側面にエンジンを配置した形式(以下、ホイールサイドエンジンという)を採用した自動2輪車におけるエンジンの冷却構造に関する。
【0002】
【従来の技術】特公昭56−3229号には、駆動輪のスポークを一側へ突出するように湾曲させてこの湾曲凹部内へエンジンを収容するとともに、エンジンの外側方をシュラウドで覆い、このシュラウドの外方に冷却ファンを設け、この冷却ファンにより走行風をシュラウド内へ取り入れてエンジンを冷却する自動2輪車のエンジン冷却構造が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ホイールサイドエンジンの場合は、エンジンの少なくとも一側にスポークが位置することにより走行風がエンジンの周囲全体へ十分に回り込みにくくなるため、冷却効率を向上させることが重要であり、効率的な冷却構造が望まれている。
【0004】一方、上記従来技術の構造では、エンジンの周囲をシュラウドで覆ってしまうため冷却効率が低下し、十分な冷却風を確保するためには冷却ファンを大型化しなければならず、しかも、冷却ファンをクランク軸で駆動するため、エンジンの負荷が大きくなる。
【0005】また、ハブの外周面に半径方向外方へ向かって切り起こし状の凸部を形成し、この凸部をフィンとし、この凸部と同時に形成される開口部を冷却風の出口とする冷却ファンを設けることも考えられるが、このような切り起こし状の凸部程度では、冷却風の出口から冷却風を吸い出す力が弱く、冷却効率をあまり向上させることができない。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本願の第1の発明に係る自動2輪車のエンジン冷却構造は、駆動輪のスポーク中央部を一側へ突出させ、この湾曲凸部の形成により他側に形成される湾曲凹部内へエンジンを収容した自動2輪車において、スポークの前記一側のうち湾曲凸部の外周部とこの湾曲凸部からリムへ延びるスポーク外周部によって全周に形成される凹部空間をファン配設空間とし、このファン配設空間内に駆動輪の回転面に対して放射状に配設された複数のフィンを有する冷却ファンを設けるとともに、ファン配設空間に臨むスポーク外周部にファン配設空間内とエンジン側とを連通する連通孔を設け、この連通孔をエンジンの冷却風が通過するようにしたことを特徴とする。
【0007】これにより、従来のようにシュラウドを設けず、スポーク側を除くエンジンの周囲を走行風に直接接触するよう開放しておくとともに、スポークの湾曲凸部形成側に設けた冷却ファンにより、連通孔を通してエンジン側と冷却ファンの間に冷却風が流れるので、この冷却風によってエンジンをより効率的に冷却することができる。
【0008】そのうえ、冷却ファンを設けるファン配設空間はスポークの外周部側方に形成され、このスポークの外周部と湾曲凸部外周部とがファン配設空間の壁部になるので、これらの壁部とフィンで連通孔を囲むため、連通孔を通過する冷却風量を多くできる。
【0009】しかも、湾曲凸部によって形成されたスポーク外周部側方の空間をファン配設空間に利用するので、駆動輪側面に冷却ファンを設けても駆動輪の車幅方向寸法を大きくしないで済ませることができる。
【0010】第2の発明は、前記第1の発明において、前記ファン配設空間のスポークと反対側の側部を略ドーナツ板状のトップブレードで覆い、このトップブレードとスポークで囲まれたファン配設空間の外周側を開放しかつ内周側を閉じるとともに、このファン配設空間内の内周側位置に前記連通孔を開口したことを特徴とする。
【0011】このようにすると、トップブレード並びにスポークの外周部、湾曲凸部外周部及びフィンで連通孔を囲むので、連通孔の周囲に及ぼされる負圧の発生をさらに大きくさせることができるとともに、連通孔の位置を最も負圧が大きくなる内周側にすることにより、連通孔からの空気の吸い出しを強くできる。
【0012】したがって、エンジン側の空気を効率よく連通孔からファン配設空間内へ吸い出して外周部から排出させることができる。しかも、トップブレードで連通孔を覆うことができるので、飛石等が連通孔内へ侵入することを防止できる。
【0013】第3の発明は、前記第1の発明において、前記ファン配設空間のスポークと反対側の側部を略ドーナツ板状のトップブレードで覆い、このトップブレードとスポークで囲まれたファン配設空間の外周側を閉じかつ内周側を開放するとともに、このファン配設空間内の外周側位置に前記連通孔を開口したことを特徴とする。
【0014】このようにすると、ファン配設空間内における負圧の発生により、内周側に形成された開口部から湾曲凸部外方の外部空気を冷却風としてファン配設空間内へ吸入し、ファン配設空間内の外周側位置に形成されている連通孔からエンジン側へ導くことができる。
【0015】このとき、ファン配設空間の外周部が閉じられているので、ファン配設空間内へ取り込まれた外部空気は、ファン配設空間内の外周部へ圧縮されるが、ここに連通孔が開口しているため、この連通孔を通って速やかにエンジン側へ冷却風として送出される。
【0016】
【発明の実施の形態】図1乃至図5に基づいて第1実施例を説明する。図1はトップブレードの一部を切り欠いた冷却ファンの側面図、図2は自動2輪車全体の側面図、図3はスイングユニットの側面図、図4はその平面図、図5は図1の5−5線断面図である。
【0017】まず、図2に基づいて、本願発明の適用された自動2輪車の全体構造を概説する。この自動2輪車は、前輪1を支持するフロントフォーク2の上部をヘッドパイプ3の周囲へハンドルバー4と共締めされている。
【0018】ヘッドパイプ3はチューブフレーム5の前端部周囲へ回動自在に設けられ、このチューブフレーム5は、一本の鋼管を全体として側面視略U字状に形成するとともに溶接部を設けないように構成した部材である。
【0019】チューブフレーム5のうち最も低くなる鞍部6にはステップ部7がはめ込み式で取付けられ、この鞍部6から斜め上方に延びる後部8の上端部はシートポスト9をなし、ここにサドルシート10が取付けられている。
【0020】サドルシート10の下方には、燃料タンク11がシートポスト9へ支持されている。後部8の中間部にはダンパーホルダ12が取付けられ、このダンパーホルダ12にエラストマーからなる樹脂ダンパー13が支持されている。
【0021】また、後部8の下部にはエンジンハンガ14が取付けられ、ここにスイングユニット15の前端部が軸支され、この軸支点を中心にスイングユニット15が揺動自在に支持され、かつ樹脂ダンパー13により緩衝される。
【0022】スイングユニット15の後端部には、駆動輪である後輪16が支持され、そのスポーク17の一側(本例では車体左側)にスイングユニット15の後部をなしているエンジン20及びミッション21が配置され、ホイールサイドエンジン構造をなしている。
【0023】また、エンジン20から延出する排気管23はスポーク17の外周部をなすリム18に沿って円弧状に曲がり、その後端部は側面視略半月状のマフラー24に接続され、このマフラー24もスポーク17の側面に収容されたホイールサイドマフラーをなしている。
【0024】次に、図3及び図4に基づいてスイングユニット15並びに後輪16の詳細構造を説明する。スイングユニット15を構成するリヤアーム22は、後輪16の一側を外方へ湾曲して前後方向へ配設される中空構造をなし(図4)、その前端部に形成された前方突出部25においてエンジンハンガ14へ軸着される。
【0025】リヤアーム22の前半側内部はエアクリーナ26をなし、リヤアーム22の外側面に開口する吸入口27から外気を吸入し(図3)、リヤアーム22内のエアクリーナ26後方に収容されている気化器28へ清浄空気を供給し、ここからエンジン20へ吸気される。
【0026】リヤアーム14の後部は、エンジン20及びミッション21と一体になっている。エンジン20は、空冷4サイクルエンジンであり、その出力は、図3に明らかなように、ミッション21の減速機構29を介して後輪16の車軸である駆動軸30を駆動回転するようになっている。
【0027】後輪16は、駆動軸30へナット30で取付けられるハブ19、このハブ190から半径方向へ延びるスポーク17、その先端部に形成されたリム18、このリム18に取付けられるタイヤTで構成される。
【0028】スポーク17は、後輪16の一側(本例では車体右側)へ凸に湾曲し、他側へ形成された椀状の湾曲凹部32内にパワーユニット15が収容される。スポーク17の両側面のうち湾曲凸部33が形成されている凸面側外周部にファン配設空間34が形成され、ここに冷却ファン40が設けられている。
【0029】このファン配設空間34は、リム18近傍のスポーク外周部36を壁部の一部としてリム18より内周側のスポーク17の凸面側外周部全周に形成され、スポーク外周部36には湾曲凹部32とファン配設空間34を連通する複数の連通孔35が周方向へ所定間隔で貫通形成されている。
【0030】なお、本実施例では、スポーク17がリム18からハブ19へ向かって連続して湾曲しているため、スポーク17の一側全体が湾曲凸部33をなし、スポーク外周部36はその一部をなすとともに、ファン配設空間34の駆動輪回転軸と平行な断面は略三角形になっている。
【0031】但し、ファン配設空間の前記方向断面を略矩形にすることもでき、この場合は、リム18の幅方向中央から回転面と平行に内周側へ延びるスポーク外周部を形成し、このスポーク外周部の内周側をさらに側方へ突出させて湾曲凸部とすることにより、スポーク外周部と湾曲凸部を分けるとともに、ファン配設空間の壁部をスポーク外周部と湾曲凸部外周部による略L字形とする。
【0032】次に、図1及び図4並びに図5に基づいて冷却ファン40の詳細構造を説明する。これらの図に明らかなように、スポーク17と別体に形成された冷却ファン40は遠心ファンであり、適当な合成樹脂からなり、ボルト等の適宜な取付部材(図示省略)により着脱自在に取付けられている。
【0033】この冷却ファン40は、前記回転軸方向断面が略三角形状をなし(図5)、側面視で回転方向(A矢示)へ凸に湾曲して放射状に延びるフィン41を多数所定間隔で周方向へ並べるとともに、これらのフィン41を挟んでスポーク17を回転面と略平行する略ドーナツ板形状のトップブレード42で覆った構造になっている。
【0034】トップブレード42は、フィン41と一体又は別体のいずれでも良く、この例では一体に形成されている。別体の場合には、接着やネジ止めなど適宜手段によりフィン41へ取付けられ、このとき内周側が湾曲凸部33の表面へ密接されている。
【0035】スポーク外周部36(湾曲凸部33)とトップブレード42により、ファン配設空間34は内周側が閉じられ、外周側のみが開放され、さらにこの空間内はフィン41により複数に仕切られた袋状空間をなし、これらの各袋状空間へ連通するように連通孔35が形成されている。
【0036】これらの連通孔35はそれぞれ、ファン配設空間34の内周側位置においてスポーク外周部36を貫通して形成され、湾曲凹部32とファン配設空間34とを連通している。
【0037】このように構成すると、エンジン20、ミッション21及びマフラー24を備えたパワーユニットを後輪16の一側に形成された湾曲凹部32内に収容して配置できるとともに、後輪16が回転すると、冷却ファン40も一体に形成され、連通孔35を通してエンジン20側の空気を冷却ファン40側へ吸い出し、さらにフィン41に沿って回転半径方向外方へ放出する。
【0038】このため、進行方向前方からエンジン20の周囲へ流れて直接接触することにより冷却する走行風Wの一部は、冷却ファン40により連通孔35を通って湾曲凸部33側へ吸い出される冷却風wを形成する。
【0039】その結果、走行風Wの一部を積極的にスポーク17側へ流して、スポーク17で覆われている側のエンジン20の周囲をも冷却できるようになり、エンジン全体の冷却効率が向上する。
【0040】しかも、ファン配設空間34をスポーク外周部36(湾曲凸部33)が壁面となるように形成したので、連通孔35を囲む部分が多くなるので、それだけ連通孔35に及ぼす負圧の発生を大きくでき、その結果、連通孔33からの吸い出しが強くなり冷却風wの風量が増大するため、冷却効率が向上する。
【0041】そのうえ、本実施例では、スポーク外周部36(湾曲凸部33)とトップブレード42によりファン配設空間34を形成したので、負圧の発生をさらに大きくでき、加えて、連通孔33を負圧が最も大きくなるファン配設空間34の内周側位置に形成することにより、吸い出し効果を最も大きくできる。
【0042】また、フィン41は回転方向に対して凸に湾曲しているため、回転時の空気抵抗を少なくして、走行抵抗を可及的に小さくでき、かつ、トップブレード42を設けたことにより、連通孔35の外側方を覆うので、飛石等の飛び込みを防止し、かつ外観を良好に保つことができる。
【0043】図6は第2の実施例に係るフィン形状を示す図であり、この例では、フィン41が回転方向と反対側に凸となるよう湾曲している点でのみ相違する。このようにすると、より大きな冷却風の流れを形成でき、その結果、より冷却効率をより大きく向上させることができる。
【0044】図7は第3の実施例に係る図6と同様の図であり、この例では、フィン41を側面視で直線状に形成してある。このようにすると、図1と図6の各フィン形状による得失をそれぞれバランスさせることができる。
【0045】図8は第4実施例に係る図5と対応する図であり、この例では、冷却ファン40の外周部をトップブレード42と一体の外周壁43で覆ってあり、その代りに、トップブレード42の内周端とスポーク17の間に若干の間隙からなる入り口44が形成されている。
【0046】このようにすると、冷却風がスポーク17の凸面側(エンジンと反対側)から入り口44を通って冷却ファン40の内側へ入り、連通孔35を通ってエンジン20の周囲へ導いてこれを冷却した後、半径方向外方へ放出するように冷却風の流れを変更できる。
【0047】この例では、エンジン20の周囲に直接及ぼされる走行風の量が比較的少なく、スポーク17のエンジンと反対側から取り込まれる冷却風と干渉が少ない場合に特に有効である。
【0048】なお、本願発明は上記各実施例に限定されず、種々に変形可能である。例えば、冷却ファンは、軸流ファンとして形成することもでき、この場合は、冷却風の流通抵抗を少なくして、冷却効率を向上させることができる。また、冷却風の向きは、フィンの傾斜により、スポーク17のエンジンと反対側からエンジン20側向かう流れ、又はこの逆方向の流れのいずれも可能である。
【0049】さらに、少なくともフィン41をスポーク17と一体に形成すれば、冷却ファン40の形成が容易になるとともに、フィン41のみもしくはトップブレード42を含めて冷却ファン40全体を放熱性に優れたアルミ合金製とすれば、冷却ファン40を放熱板として利用でき、パワーユニット15側の熱をスポーク17を介して冷却ファン40により速かに放熱することにより冷却効率をさらに向上できる。そのうえ、連通孔35の位置や数、大きさ等も目的に応じて種々に設計できる。




 

 


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