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発明の名称 制振遮音シート
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開平11−1974
公開日 平成11年(1999)1月6日
出願番号 特願平9−152597
出願日 平成9年(1997)6月10日
代理人
発明者 大森 一弘
要約 目的


構成
特許請求の範囲
【請求項1】 制振層と緩衝層とが積層された制振遮音シートにおいて、該制振層が、合成樹脂又はゴムを主成分とするバインダー成分及び高比重充填剤から形成され、該緩衝層には、孔径3〜30mmの貫通孔が、開口率〔(貫通孔の総面積/緩衝層の全表面積)×100〕10〜50%となるように設けられていることを特徴とする制振遮音シート。
【請求項2】 前記制振層がアスファルトを主成分とするバインダー成分及び高比重充填剤から形成されていることを特徴とする請求項1記載の制振遮音シート。
【請求項3】 前記制振層又は緩衝層の少なくとも一面に保護層が積層されていることを特徴とする請求項1又は2記載の制振遮音シート。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制振遮音シートに関し、さらに詳しくは、住宅の上層階の木質系床仕上げ材と床下地材との間に敷いて上層階の振動や音の伝搬を減衰する制振遮音シートに関する。
【0002】
【従来の技術】木質フローリング床材の使用や多所帯住宅等が近年増加していることによって、集合住宅及び一個建住宅において、床騒音を防止しようとする要求が益々増大している。床騒音を防止するために、近年では上階の床下と下階の天井との間に、制振遮音シートや遮音材が用いられている。
【0003】制振遮音シートとして、例えば、特公平4−65777号公報には、熱可塑性樹脂、ゴム、アスファルト等の粘結材(バインダー成分)と、砂鉄、スラグ、鉄粉等の骨材(フィラー成分)とを混合してシート状に加工し、その表面に緩衝層として不織布を積層した制振遮音シートが開示されている。
【0004】しかし、上記従来の制振遮音シートにおいて、積層される不織布の目付量が、小さくなると緩衝効果が小さくなり、大きくなるとフローリング材や合板等の床材と接着する際に、接着剤が不織布に吸収されて硬化するため、緩衝効果が低下することがあった。また、目付量の大きい不織布を用いても、500Hz以上の高い周波数領域での減衰効果が小さいという問題点があった。
【0005】このような問題点を解決するものとして、特開平8−150682号公報には、制振層である基材層と緩衝層である独立気泡発泡体とからなる制振遮音シートが開示されている。この制振遮音シートの床衝撃音に対する効果は、次の様に考えられる。即ち、緩衝層は床衝撃音による局所的な床仕上げ材のたわみに応じて潰れることにより、その衝撃力を吸収し、制振層は衝撃により発生する振動を制して、階下への振動や音の伝搬を減衰する。
【0006】しかしながら、床仕上げ材の厚みが厚くなると剛性が高まるため、床仕上げ材の局所的なたわみが起こり難くなり、緩衝層の潰れによる衝撃力吸収効果が発現され難くなるという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れた制振遮音効果を有し、且つ高い周波数領域でも減衰効果が低下せず、しかも厚い床仕上げ材を用いた場合でも十分な振動減衰作用を発揮する制振遮音シートを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の制振遮音シートは、制振層と緩衝層とが積層された制振遮音シートにおいて、該制振層が、合成樹脂又はゴムを主成分とするバインダー成分及び高比重充填剤からなり、該緩衝層には、孔径3〜30mmの貫通孔が、開口率〔(貫通孔の総面積/緩衝層の全表面積)×100〕10〜50%となるように設けられていることを特徴とする。
【0009】本発明で用いられる制振層は、合成樹脂又はゴムを主成分とするバインダー成分及び高比重充填剤からなる。
【0010】上記バインダー成分として用いられる合成樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましく、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリル系樹脂等が好適に用いられる。これらは単独で用いられてもよく、二種以上が併用されてもよい。
【0011】また、上記バインダー成分として用いられるゴムとしては、天然ゴム、SBR(スチレンブタジエンゴム)、NBR(ニトリルブタジエンゴム)、CR(クロロプレンゴム)、BR(ブタジエンゴム)、IR(イソプレンゴム)等が挙げられ、加硫処理されていないものが好ましい。これらは単独で用いられてもよく、二種以上が併用されてもよい。
【0012】特に、合成樹脂又はゴムの中でも、制振層の形成が容易なことから、エマルジョン化したものが好ましく、例えば、アクリル樹脂系エマルジョン、塩化ビニル系エステル共重合体エマルジョン、SBRエマルジョン、NBRエマルジョン等が好適に使用される。
【0013】上記バインダー成分としてエマルジョンを用いる場合は、エマルジョンに後述の高比重充填剤を混合、調整しスラリー状としたものが、原料取扱いや成形効率の上から好ましい。
【0014】また、上記バインダー成分としてはアスファルトが用いられてもよい。上記アスファルトとしては、例えば、天然アスファルト、ストレートアスファルト、ブローンアスファルト、カットバックアスファルト等の石油系アスファルト等が挙げられる。これらは単独で使用されてもよく、二種以上が併用されてもよい。これらの中でも、ストレートアスファルト、ブローンアスファルトが特に好ましく、これらは併用されてもよい。
【0015】上記ストレートアスファルトは、主にアスファルト基原油の常圧蒸留後に得られる残渣のことであり、伸度、粘着力、防水性等が大きく、道路舗装に多く用いられている。また、ブローンアスファルトは、半アスファルト基原油の蒸留残渣に熱い状態で空気を吹き込み、酸化重合させて得られるものであり、軟化点が高く、弾性が高い等の特徴がある。
【0016】本発明で用いられる高比重充填剤としては、例えば、微粉状に粉砕された鉄鉱石;鉄の製鋼、圧延、表面処理工程で発生する転炉スラグ;圧延スケール;酸洗スケール;BF鋳床スケール;天然の砂鉄等が挙げられる。
【0017】上記高比重充填剤の比重は4.5〜5.5が好ましく、粒径は5〜100μmが好ましい。また、高比重充填剤の形状は、特に限定されず、繊維状、球状、粒状、フレーク状等のいずれの形状であってもよい。
【0018】上記酸化鉄系の高比重充填剤と共に、比重2〜3の軽金属の炭酸塩又は水酸化物からなる軽金属系充填剤を併用すると、制振層の曲げ剛性や寸法安定性が向上し、さらに切断加工時においてカッター刃等の摩耗を抑えることができる。上記軽金属系充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等が挙げられ、これらは単独で使用されてもよく、二種以上が併用されてもよい。これらの中でも、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウムが好ましい。また、軽金属系充填剤の粒径は、2〜60μmが好ましい。
【0019】上記制振層に含まれる充填剤(高比重充填剤+軽金属系充填剤)の配合量は、65〜99.5重量%が好ましい。充填剤の割合が、65重量%未満では制振層の面密度が低下して十分な制振遮音効果が得られないことがあり、99.5重量%を超えると、バインダー成分と充填剤との均一な混合がしにくくなる。
【0020】上記制振層には、改質剤、ゲル化剤、増粘剤、形状保持助剤等が添加されてもよい。改質剤としては、石油樹脂、エチレン系共重合体等が用いられる。上記石油樹脂は、混練時の流動性調整の機能も有し、混練物全体の流れをよくし、均一に効率よく混練することができる。また、炭素数5の炭化水素(以下、C5という)留分を原料にした脂肪族系石油樹脂、炭素数9の炭化水素(以下、C9という)留分を原料にした芳香族系石油樹脂、又はC5−C9留分共重合石油樹脂のいずれが用いられてもよい。
【0021】上記エチレン系共重合体は、制振層をシート状に成形したときの制振層の柔軟性及び粘りを付与する役目を果たし、制振層の割れや欠けを防止する。エチレン系共重合体としては、酢酸ビニル含有量25〜50重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。
【0022】上記形状保持助剤としては、制振層の強度を向上させる目的で繊維状物質を用いることが好ましい。繊維状物質の使用により、制振遮音シートの運搬や取扱い時の破損、折れ、形崩れ等を防止することができる。繊維状物質としては、天然繊維又は人造繊維のいずれもが使用可能である。
【0023】上記人造繊維の中でも種類の多い合成繊維が好ましく、合成繊維としては、例えば、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリ尿素系等の重縮合系合成繊維;アクリル系、ポリオレフィン系、ポリスチレン系、ポリ塩化ビニル系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリフッ化エチレン系、ポリアクリロニトリル系、ポリビニルアルコール系、ポリシアン化ビニリデン系、ポリプロピレン系等の高重合系合成繊維等が挙げられる。
【0024】さらに、ポリアクリロニトリル系合成繊維、レーヨン等の人造繊維や石油ピッチを紡糸した繊維を不活性気体中で熱処理、炭化して得られた炭化繊維;溶融ガラスを高速で引き伸ばして繊維状としたガラス繊維も使用可能である。
【0025】上記繊維状物質の形状は、特に限定されないが、径が0.01〜0.5mm、長さは1〜50mmが好ましい。
【0026】上記バインダー成分として無加硫のゴムが用いられる場合は、ゲル化剤や増粘剤が加工助剤として用いられてもよい。上記ゲル化剤としてはウレタンプレポリマーが、増粘剤としてはメチルセルロースがそれぞれ好適に用いられる。また、粘度調整のためにDOP(ジオクチルフタレート)等の可塑剤が使用されてもよい。
【0027】上記ゲル化剤として使用されるウレタンプレポリマーは、ポリオールとポリイソシアネートとの反応により得られる末端にNCO基を含有するプレポリマーであり、水と反応して架橋体を形成するものである。
【0028】上記ポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリオキシアルキレンポリオール;ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ダイマー酸エステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ブタジエンポリオール、アクリルポリオール、エチレン−酢酸ビニル共重合体の加水分解物、クロロプレンポリオール等が挙げられる。
【0029】上記ポリイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(C−MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート、水素添加XDI、水素添加MDI等が挙げられる。
【0030】上記制振層の製造方法としては、シート状に成形できる方法であれば特に制限はなく、押出成形、カレンダー成形、プレス成形、注型成形等の他、塗布積層する方法、吹付け塗装する方法などが挙げられる。
【0031】上記制振層の形状は、シート状又は板状が好ましく、その少なくとも片面に凹凸部が設けられていてもよい。凹凸部の平面形状は、多角形状、円形状、楕円状、ストライプ状、格子状等であってもよく、これらが組み合わされた形状であってもよい。また、凹凸部の垂直断面形状(凹部の溝部の形状、凸部の山部の形状)は、多角形状、台形状、円弧体形状等、特に限定されない。
【0032】本発明で用いられる緩衝層としては、例えば、プラスチック発泡体、緩衝ゴム、目付量の多い不織布等が挙げられる。プラスチック発泡体としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン等の独立気泡発泡体;ポリ塩化ビニル、ビニロン、ナイロン、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレン、ポリウレタン、ユリア樹脂等の連続気泡発泡体等が挙げられ、これらは単独で用いられてもよく、二種以上が併用されてもよい。緩衝層は床下地材と床仕上げ材との間に敷設して用いるため、上記プラスチック発泡体の中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン等の独立気泡発泡体が好ましく、これらは併用されてもよい。
【0033】上記プラスチック発泡体の発泡倍率は、10〜50倍が好ましい。発泡倍率が、10倍未満では硬すぎるため十分な緩衝効果が得られにくく、50倍を超えると柔らかくなり過ぎるため床に適用した際に耐圧縮性が低下することがある。特に、発泡倍率が高くなると、6mm程度の薄い床仕上げ材と組み合わせて使用したときに、耐圧縮性の低下傾向が大きくなる。
【0034】上記不織布としては、例えば、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成繊維製のものが好ましい。不織布の製造方法としては、スパンボンド法、メルトフロー法、フラッシュ紡糸法、トウ開繊法、バーストファイバー法などのいずれの方法が用いられてもよい。
【0035】上記不織布の目付量は、100〜300g/m2 が好ましい。目付量が、100g/m2 未満では、十分な緩衝効果が得られず、300g/m2 を超えると高価になり、さらに床に適用した際に耐圧縮性が低下するため、いわゆる「へたり」現象が起こり易くなる。
【0036】上記緩衝層には、図1に示すように貫通孔2が設けられる。貫通孔2の平面形状としては、円形、楕円形、多角形、不規則形状等、特に限定されないが、緩衝層1bの生産上及び加工上からは、円形、楕円形、多角形等の規則的な形状が好ましく、円形、楕円形、六角形が一般的な形状である。
【0037】上記貫通孔の孔径は3〜30mmに制限される。孔径が、3mm未満では小さくなり過ぎるため加工が難しくなり、打ち抜きカスが大量に発生する。また、孔径が、30mmを超えると、孔が大きくなるため緩衝層の引張強度が低下し、製造ライン上で引張力をかけたときに伸びが生じたり、切断が起こることがある。
【0038】上記緩衝層の下記式で表される開口率は、10〜50%に制限される。
開口率(%)=(貫通孔の総面積/緩衝層の全表面積)×100開口率が、10%未満では、軽量床衝撃音に対する十分な改善効果が得られず、50%を超えると緩衝層自身の強度が低下し、製造ラインで引張力をかけたときに伸びるため、孔の形状が変形したり、緩衝層の厚みが薄くなることがある。
【0039】上記貫通孔の加工方法は、金型により打ち抜きプレスする方法;成形ロールによる孔開け加工等が挙げられる。また、貫通孔の配列は、規則的、又はランダム状のいずれであってもよいが、好ましくは格子状又は千鳥格子状である。隣接する貫通孔のピッチやパターンは貫通孔の総面積の設定と密接な関係があり、実験的に求められる。
【0040】上記制振層又は緩衝層の少なくとも一面に保護層が設けられてもよい。保護層としては、例えば、天然繊維、合成繊維、糸状の金属等を織ったり編んだりして作製されたシート状織物;前記材料の不織布;合成樹脂をシート状やメッシュ状に成形したもの;金属のシート状物;紙などが挙げられる。上記シート状物には、スプリット加工やパンチング加工が施されてもよい。
【0041】上記保護層としては、紙、織布、不織布等が好適に用いられ、不織布の中でも、ポリエステル系、ナイロン系、レーヨン系等のものが好ましい。
【0042】上記制振層と緩衝層との積層方法、及びこれらと保護層との積層方法は、特に限定されないが、接着剤による接着;加熱による熱融着;制振層を塗布するときに同時積層する方法など、適宜選択される。
【0043】上記制振遮音シートは、主として住宅の上層階の振動や音の伝搬を減衰する目的で、住宅の上層階の木質系床仕上げ材と床下地材との間に敷いて用いられる。この場合、床仕上げ材としては、主として合板の表面に直接化粧板を貼り合わせたフローリング材が用いられ、必要に応じてMDF(ミディアムデンシティファイバーボード)を併用したフローリング材が用いられることもある。上記床仕上げ材は、色、サイズ、厚み等は特に制限されないが、厚みは6〜20mmが好ましく、床仕上げ材の裏面には溝加工が施されていてもよい。
【0044】上記床下地材としては、一般に使用されている構造用合板や構造用パネル等が用いられる。構造用合板は、広葉樹単板又は針葉樹単板が単独もしくは併用されて積層された積層体である。構造用パネルとしては、パーティクルボード、ストランドボード、ウェーハーボード等が用いられる。床下地材の材質、サイズ、厚み等は、特に限定されない。
【0045】
【作用】本発明の制振遮音シートは、制振層と緩衝層とが積層された積層体からなり、床仕上げ材と床下地材との間に敷設して、上層階側に使用されるため、床衝撃時の衝撃力を緩衝層にて吸収し、衝撃より生じる振動を制振層によって制振することにより、階下への音や振動の伝搬を防止することができる。また、緩衝層に貫通孔を設けることによって、緩衝層中に大きな空気層を有する空間が形成され、この空気層の吸音制振効果によって振動減衰作用を発現する。
【0046】
【発明の実施の形態】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明する。
【0047】(実施例1)砂鉄(比重4.6)からなる酸化鉄系充填剤750重量部、バインダー成分として無加硫カルボキシ変性SBRエマルジョン(日本合成ゴム社製「JSR−0619」、固形分48重量%、比重:1.0)20重量部、増粘剤としてメチルセルロース(信越化学社製「メトローズ90SH30000」)0.5重量部、ゲル化剤として水架橋性ウレタンポリマー3.8重量部及び水100重量部を混合して、制振層用スラリーを調製した。次いで、上記スラリーを、離型紙上に敷いたスパンボンドポリエステル不織布層(目付量:50g/m2)上に、型枠とナイフコーターとを用いて、厚み4mmとなるように塗工して制振層を形成した。
【0048】一方、緩衝層としてシート状のポリエチレン発泡体(発泡倍率30倍、厚さ2mm)を用い、図1に示すように、孔径20mmの円形の貫通孔2を開口率25%となるように、プレスによる打ち抜き処理により設けた後、この緩衝層1bの片面にポリコートしたポリエステル不織布を(目付量:30g/m2)を熱ラミネートし、不織布付き緩衝層を得た。次いで、上記で得られたスラリー上に、不織布付き緩衝層の不織布側が接するように載せ、ローラーにより軽く圧着して、図2に示すように、緩衝層1b/保護層1d/制振層1a/保護層1cの順序で積層された積層体を得た。この積層体を50℃に保たれた乾燥室内で24時間乾燥して、厚さ6mmの制振遮音シート1を得た。
【0049】(比較例1)緩衝層として貫通孔の全くないシート状のポリエチレン発泡体(発泡倍率30倍、厚さ2mm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、緩衝層/保護層/制振層/保護層の順序で積層された、厚さ6mmの制振遮音シートを得た。
【0050】(比較例2)緩衝層として、シート状のポリエチレン発泡体(発泡倍率30倍、厚さ2mm)に、孔径20mmの円形の貫通孔を開口率5%となるように設けたこと以外は、実施例1と同様にして、緩衝層/保護層/制振層/保護層の順序で積層された、厚さ6mmの制振遮音シートを得た。
【0051】(実施例2)平均粒径13μmのBFスケール(比重5)からなる酸化鉄系充填剤65重量%、粒径10μmの炭酸カルシウム(比重2.7)からなる軽金属系充填剤15重量%及びバインダー成分としてブローンアスファルト20重量%を加熱混練して製膜し、4mm厚のシート状制振層を得た。緩衝層として、シート状のポリエチレン発泡体(発泡倍率30倍、厚さ2mm)を用いた。緩衝層には、孔径10mmの円形の貫通孔を開口率25%となるように、プレスによる打ち抜き処理により設けた。また、保護層としてスパンボンドポリエステル不織布(目付量30g/m2 )を用い、図2に示すように、緩衝層1b/保護層1d/制振層1a/保護層1cの順序で積層された、厚さ6mmの制振遮音シート1を得た。尚、各層の積層には、溶剤型ゴム系接着剤を使用した。
【0052】(実施例3)緩衝層として、孔径10mmの円形の貫通孔を、開口率40%となるように設けた、シート状のポリエチレン発泡体(発泡倍率30倍、厚さ2mm)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、緩衝層1b/保護層1d/制振層1a/保護層1cの順序で積層された、厚さ6mmの制振遮音シート1を得た。
【0053】(比較例3)緩衝層にシート状のポリエチレン発泡体(発泡倍率30倍、厚さ2mm)を使用し、貫通孔を全く設けなかったこと以外は、実施例2と同様にして、緩衝層/保護層/制振層/保護層の順序で積層された、厚さ6mmの制振遮音シートを得た。
【0054】(比較例4)緩衝層として、孔径10mmの円形の貫通孔を、開口率60%となるように設けた、シート状のポリエチレン発泡体(発泡倍率30倍、厚さ2mm)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、緩衝層/保護層/制振層/保護層の順序で積層された、厚さ6mmの制振遮音シートを得た。
【0055】上記実施例及び比較例で得られた制振遮音シートを、床下地材である20mm厚のパーティクルボード上に置き敷きし、その上に床仕上げ材である12mm厚のフローリング材を酢酸ビニルペースト系接着剤(積水化学社製、商品名「エスダイン床タイル用」)を用いて接着し、さらに、フローリング材の突き合わせ部を、長さ40mmのフィニッシュネイルを150mm間隔で釘打ちして一体化し、三層構造の試験床を作製した。この試験床を、ユニット式2バイ4住宅(積水化学社製「ツーユーホーム」、6畳間)の2階床に施工し、JIS A1418に準拠した測定方法により、1階における軽量床衝撃音レベルを測定し、その結果を表1及び2に示した。
【0056】
【表1】

【0057】
【表2】

【0058】実施例は全て比較例1及び3と比べて、250Hz以上の周波数領域で大きな改善効果が認められる。比較例2は、実施例と同様緩衝層に貫通孔が設けられているが、開口率が低いため殆ど効果が認められない。また、比較例4は、実施例と同様に貫通孔が設けられており、開口率が60%と大きいため250Hz以上の周波数領域で改善効果が認められる。しかしながら、開口率が大きすぎるため生産性が著しく低下し、さらに緩衝層の強度が低下するという問題が発生するため好ましくない。
【0059】
【発明の効果】本発明の制振遮音シートは、上述の通りであり、優れた制振遮音性を有し、特に高周波数領域で高い減衰効果が得られる。




 

 


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